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伊那ビデオクラブ会員の作品がコンクールに多数入賞
伊那市、箕輪町、南箕輪村など在住のアマチュアビデオ愛好者らでつくる伊那ビデオクラブ(飯島尚美会長、27人)の会員の作品が、NHK長野ビデオクラブ主催の第19回ビデオ作品コンクールに多数入賞した。入選14作品のうち10作品を同クラブが占めた快挙を報告しようと21日、会長以下8人が伊那市役所を訪れ、小坂樫男市長と喜びを分かち合った=写真。飯島会長は「例年5縲・作品は入賞するが、こんなにたくさんの入賞は初めて。これまでの努力の成果だ」と喜びを語った。
最高賞の会長賞に次ぐ優秀賞に選ばれた石川はつめさん=伊那市美篶=は「クラブに入っていたから撮影や編集の技術を学べた。入賞は皆さんのおかげ」と話した。石川さんの作品「こいの季節」は、ニシキゴイの生態を3カ月にわたって撮影し、産卵や稚魚の成長の様子などを生き生きと描いた。「5分以内にまとめなければならないため、編集が大変だった」と言う。
同クラブは93年発足。クラブ内でコンクールを開くなどして作品のレベルアップに努めている。伊那市の委託を受け、民話の発掘や新山のハッチョウトンボの生態などを描いた作品の制作にも当たった。
同クラブからの入賞者は次の皆さん。
▼優秀賞=石川はつめ▼映像賞=赤羽伊三夫、飯島尚美▼ほのぼの賞=有賀光代▼努力賞=武田忠芳、赤羽仁▼入選=前田耕一、北原正、小島勇男、小山喜美子 -
伊那市職員が300万円着服
2年間にわたって総額299万9232円の公金を着服していたとして伊那市は20日、同市長谷総合支所建設課の男性主事(30)を同日付で懲戒免職処分としたことを発表した。
市によると元主事は伊那市、国土交通省天竜川上流河川事務所など6団体でつくる実行委員会(委員長・小坂樫男市長)が毎年7月に運営しているイベント「三峰川サマーピクニック」の会計事務を06、07年度の2年間務めていた。同委員会の預金口座の通帳と印鑑の管理を実質的に一人で行っていた立場を悪用し、06年度9回、07年度32回、08年度1回の計42回にわたって、現金を不正に引き出したり口座に入金しないなどの手口で着服を繰り返していた。金は96縲・4年に購入した司法書士などの資格取得用教材の代金約400万円の返済に充てていたという。
2年間に2回あった会計検査は、パソコンを利用して資料を巧妙に改ざんするなどしてすり抜けてきたが、今年5月12日、事務局の交代に当たって行われた打ち合わせの中で、上司が通帳と帳簿の金額の食い違いに気付いて追求したところ着服を認めた。本人は「申し訳ないことをした」と反省しているといい、金は19日までに全額返済されたことから、市は刑事告訴はしない方針。
市は着服を防げなかった理由として▽通帳と印鑑を一人の職員が保管していた▽現金出納に当たって上司が決済していなかった▽事務作業を一人に任せていた竏窒ネど、管理体制に問題があったことを認めている。
小坂市長は「職員に対しては日ごろ綱紀粛正を言い、金の扱いは管理監督者が監督するよう言ってきたのに残念。二度と間違いがないよう対策を講じたい」と陳謝した。
主な関係者の処分(20日付)は次の通り。
▼市長=減給2カ月・10分の1▼長谷総合支所長=減給1カ月・10分の2▼副市長(統括)=減給1カ月・10分の1▼長谷総合支所建設課長=減給3カ月・10分の1▼元長谷総合支所次長=減給1カ月・10分の1▼同建設水道課長=同 -
伊那防犯協会連合会総会
伊那防犯協会連合会(小坂樫男会長)は19日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で総会を開き、08年度の事業計画案や予算案を承認したほか、同会事務局員の給料を月額8万円(手当てを含む)から10万(手当を含む)に変更する規定の改正や、防犯功労賞の表彰をした。
08年度の主な事業は▽地域安全運動の実施や防犯ポスターコンクールの実施などの防犯意識高揚のための事業▽防犯ボランティアリーダーの養成や青色回転灯装着車両の活動への支援などの防犯ボランティア活動に対する支援事業▽非行防止の推進や有害環境浄化活動の推進などの少年の健全育成活動に対する支援事業竏窒ネど。
防犯功労賞の受賞者は次のみなさん
◇個人功労者=原旭一(伊那少年警察ボランティア協会)、若林徹男(美篶地区防犯協会)、伊藤尚恵(高遠地区防犯協会)、守谷眞恵(高遠地区防犯協会)、伊藤達子(高遠地区防犯協会)、林幸子(伊那エンジェルス隊)、小池美代子(伊那エンジェルス隊)
◇功労団体=箕輪中学校安全ねがい隊(長尾健敏代表) -
不法滞在外国人7人摘発
伊那、駒ケ根両警察署、警察本部警備部第一課は20日朝、東京入局管理局と合同で伊那、駒ケ根両市内のアパートなど7カ所に居住している不法滞在の23歳から54歳の外国人男女7人を出入国管理および難民認定法違反で摘発した。
住民から「不法滞在の外国人が伊那市内、駒ケ根市内のアパートなどに住んでいる」との通報を受けた警察が、東京入国管理局と合同で午前5時半から摘発を開始。
摘発したのは中国人女性3人、フィリピン人男性1人・女性1人、タイ人男性1人、ペルー人女性1人で、不法滞在期間は最短1カ月、最長15年6カ月。 -
2歳児が用水路に転落
5月21日午後1時45分ころ、伊那市美篶上大島の用水路に近くの会社員北原和幸さん(35)の二男哉汰ちゃん(2)が転落し流された。哉汰ちゃんは発見された時、意識不明で救急車で病院に搬送された。
伊那署によると、哉汰ちゃんは用水路付近(幅60センチ、深さ40センチ、水深約30センチ、ふた無し、水流時速約4・7キロ)で遊んでいたところ誤って転落し流されたもの。母親が近所の家から遊ぶ哉汰ちゃんを見張っていたが、哉汰ちゃんの姿が見えなくなったため近所の人たちと探したところ、用水路内に沈んでいた哉汰ちゃんを近所の人たちが発見し救助した。哉汰ちゃんが発見された場所は、落ちたと推定される場所から50縲・0メートルほど離れていた。
助けを求める声を聞いて現場に駈け付けた近所の女性によると、哉汰ちゃんは水門に引っ掛かっていて、哉汰ちゃんと一緒に遊んでいた子どもの母親が必死で引き上げようとしたが、流れが速く、なかなか動かなかった。
助けの声を聞いて駈け付けた近くの男性がようやく引き上げたが、その時の哉汰ちゃんには意識がなかった。 -
伊那市議会臨時会
伊那市議会は20日、臨時会を開き、上伊那広域連合が過大徴収した介護保険料の清算処理のための08年度市介護保険特別会計の専決処分など11議案を原案通り承認、同意、可決して閉会した。
08年度の補正予算では、市国民健康保険直営診療所特別会計の07年度決算不足額(見込み)として2858万円を、市老人保健医療特別会計の07年度決算不足額(見込み)として4500万円をそれぞれ追加した。
任期満了に伴う教育委員、公平委員、人権擁護委員の人事案に同意した。
人事は次の通り。
▼教育委員=伊藤のり子(55)=高遠町藤沢・再任▼公平委員=黒田宣子(63)=伊那坂下・再任▼人権擁護委員=市ノ羽茂則(68)=長谷黒河内・再任、安井かほる(64)=高遠町西高遠・再任、竹中嘉文(66)=手良下手良・新任、橋爪トミ代(63)=西春近沢渡・新任 -
東和工機地鎮祭
伊那市日影に長野工場を持つ、めっき表面処置装置など製造の東和工機(本社東京都三鷹市、岩永美保社長)は20日、新工場建設のため同市東春近の東原工業団地内に取得した用地で地鎮祭を行った。関係者約40人が出席し、神事を行って工事の安全と会社の発展を祈願した=写真。
用地はキッツ伊那工場に隣接する約9千平方メートル。鉄骨一部2階建て、述べ床面積約2400平方メートルの工場、倉庫、事務所などを年内に完成させ、年明け早々に稼動の見通し。従業員は現在の15人に新規採用者を加えた20人体制にする。投資額は約4億5千万円。岩永社長は「中小企業の技術が日本のものづくりを支えている。新工場はその一つの形。発展の第一歩にしたい」と話した。
日影の工場は新工場に移転し、用地は売却する。 -
イーナちゃんカーニバル08 約700人参加
伊那市などは18日、市役所を発着点としたイベント「イーナちゃんウォーキングカーニバル2008」を開催した。ウォークラリーと健康ウォークの2部門に計700人が参加し、新緑がまぶしい天竜川沿いや田園を気持ちよく歩いた。
地域を歩きながら魅力を再発見し、健康増進を目指す2005年から始まった学校区単位で回っているイベント。ウォークラリーは「緑の田園」「歴史の丘」の2コース(約8キロ)、健康ウォークは天竜川沿い両岸を歩く約15キロコースで行った。
ウォークラリー2コースは交差点や名所、公民館などの位置を記した44縲・0の「コマ図」を頼りに進路を決めるルールで家族や仲間たち約400人が参加。道中では伊那市に関するクイズなどが出題され、参加者たちは知力と体力を使いながらゲーム感覚で楽しんだ。
健康ウォークには、市内小中学生を対象に体験活動の場を提供する事業「はなまる地域探検隊」が参加し、歩きながらごみ拾いをした。
##(写真たてよこ)
健康ウォークに参加した人たちは天竜川沿いを満喫 -
伊那部宿を考える会総会
伊那市西町区の旧井沢家住宅(市有形文化財)を管理・運営する「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)は18日、伊那部集会所で総会を開いた=写真。会員約40人が出席し、08年度事業計画や予算など5議案を原案通り承認した。
本年度は、案内板の補修費用や新たに設置する分の費用5万円や、旧井沢家住宅で保管する資料の保存費用5万円などを事業費に盛り込んだ。同施設では、パッチワークキルト展(22縲・6日)、俳句展示(7月)など、新しい催しを計画している。
あいさつに立った田中会長は「多くの参加をうれしく思い、みなさんの熱心さに感激している。会員の高齢化が問題となっているが、何か活動するときには協力をお願いしたい。歴史のある伊那部宿をいつまでも大切にしていこう」と話した。 -
宮崎守旦作陶展
伊那市高遠町に「天空窯」を構える宮崎守旦さんは25日まで、作陶展を伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
東京都青梅市出身。1974年に京都の河井武一氏に師事。83年に独立して青梅に築窯。99年に高遠町芝平に築窯。2006年から、かんてんぱぱホールで個展を開き今回が3回目。
二つのアルプスに囲まれ、その中央に天竜川が流れる伊那市をイメージした展示コーナーは、家の壁にはるタイルで天竜川やアルプスなどを表現し、天竜川には「いかだ皿」「笹皿」「舟鉢」など、平野部には田をイメージして「俵碗」を置くなど、作品で伊那市を演出している。
ブルーと辰砂の2色が特徴で、茶わん、皿、鉢、湯のみ、酒器、つぼなど約100点を展示している。
「焼物の原点は造形の自由さ。童心に帰って自由に作ることが大事。これがなければ焼物の意味がない」といい、器は使いやすさを考えながらも形に変化を持たせ、つぼは生ける花を殺さず、なおかつ生けていなくても楽しめるように作っているという。
午前10時縲恁゚後6時(最終日午後4時)。 -
フィットネスボクシング 女性に大人気
伊那市総合型地域スポーツクラブ、市勤労青少年ホームの講座「シェイプアップ&ボクシングエクササイズ」は本年度、講座数を増やし初心者、経験者の計3講座で活動している。19日、同ホーム体育室で経験者コースの一つが開講し、元アマチュアボクサーの横沢正人さん(46)=東京=が特別講師を務めた。
シェイプアップ竏窒ヘ07年度8月に開講した人気講座。ボクシングの動きを音楽に合わせて行う「フィットネスボクシング」を取り入れており、今回は横沢さんが代表を務める日本フィットネスボクシング協会で同講座の指導者がインストラクター資格を取得したのがきっかけとなった。
横沢さんの特別授業には市内の30代を中心とした主婦約20人が参加した。パンチ、ディフェンス、ステップワークの3動作を組み合わせた同運動は「ボクシングの基本が重要」と横沢さん。「重心を低く構えて」「腹式呼吸を心掛けて」などと丁寧に指導した。
##(写真たてよこ)
横沢さんの指導を受ける受講生たち -
【伊那節保存会3代目会長 鈴木一比古さん】
多くの人に愛されてきた民謡『伊那節』の良さを後世に伝えようと長く活動を続けている伊那節保存会の3代目会長。
保存会を設立して初代会長を務めたのは祖父の繁重さんだ。2代目会長だった父の千明さんが一昨年9月に亡くなったのを受けて、3代目に就任した。
曽祖父、富弥さんが始めたうどん屋から続く割烹「海老屋」の4代目経営者でもある。
「子どものころは店の宴会で毎晩のように伊那節が響いていたものだ。芸者衆もいたから、あちこちの部屋から三味線の伴奏や手拍子とともに歌声が聞こえてきてね、そりゃあにぎやかだった。伊那の人間なら誰でも歌えるのが当たり前だったのに、今じゃ歌えない人も多い。何とか、昔のように店の中に伊那節が響くようにできないものかと思っているんですよ。夢みたいな話だが、実際にそうなったら素晴らしいだろうね」
◇ ◇
「木曽へ木曽へとつけだす米は縲怐vの歌詞の通り、祖父の繁重さんは権兵衛峠を通って木曽に米を運んでいた。当時は伊那節という名ではなく『おんたけやま』『おんたけ節』などと呼ばれていたらしい。歌にほれ込んだ繁重さんは、伊那の地に歌と踊りを広めて根付かせようと保存会を設立し、会長として普及に尽力した。
「子どものころ、祖父の家には当時珍しい8畳ぐらいの板敷きの間があった。伊那節を踊るための専用の部屋としてわざわざ造ったんですよ。近所の小学生たちを集めて教えていた。祖父の伊那節への情熱はすごかったですね」
2代目会長となった父の千明さんもさまざまな活動に取り組んだ。各地の祭りや民謡大会に積極的に出演したり、踊り手、歌い手の育成に力を尽くした。
「NHKの全国民謡コンテストがあってね、人気投票のようなものだったらしいが、上位に入選させようと、何百枚もはがきを書いていましたよ」
◇ ◇
現代にはさまざまな音楽があふれているが、かつて民衆の暮らしとともにあった伝統的な民謡はその陰に隠れて忘れ去られようとしている。伊那節も例外ではない。
「会員の高齢化と後継者不足が課題。会員は約15人いるから踊るための人数としては十分なんだが、今の会員がいるうちに若い人に入ってもらわないと、教えられなくなってしまうからね。祖父の代から受け継いできた保存会だから、私の代でなくすというわけにはいかない。いろんなところに声を掛けながら頑張って会を発展させ、伊那節を後世に伝えていきたいですね」
(白鳥文男) -
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」は19日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
ビーズステッチや天然石アクセサリーを中心に、身の回りで使えるフェルトや布小物、帽子、アートフラワーが展示され、抹茶を楽しむコーナー(18日)、ネイルアート体験などもある。
フラワーやビーズの教室を主宰し同展示会の代表を務める平沢いずみさんが、アクセサリーのイベントを開いたのをきっかけに、仲間の輪が広がり7、8人が集まって年2回の展示会を開くようになった。11回目で、同ホールでは2度目。
今回はプロと趣味で楽しんでいる宮田村や駒ヶ根市在住者を中心に計7人がそれぞれの作品を展示するなどして参加している。
平沢さんは、「楽しい場を提供したいというコンセプトで毎回開いている。お客様は女性が多いので、家事や育児を忘れてリフレッシュし、楽しんでほしい」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日正午)。 -
伊那接客業者防火協会などが火災予防のステッカー配布
伊那接客業者防火協会(鈴木一比古会長)と伊那接客業者防犯協会(同)は17日、伊那市内の会員店で16日に火災が発生したことを受け、火災予防の啓発ステッカーを急きょ作成した。近日中に会員の約600店に配る。
同協会は料飲関係の6組合で組織。「火災予防は常に注意が必要だが、改めて啓発運動をしたほうがいい」と、調理場に掲示するステッカーを作った。用紙は注意を引く黄色にし、「火の使用消すまでその場を離れない」の言葉と、併せて「飲酒運転根絶」の言葉も印刷した。
火災予防の啓発ステッカーは2年前にも作成。協会では「各店で調理場に掲示し、一層意識を高め火の用心に記したい」という。 -
中条で盆栽・山野草展示会 きょうまで
伊那市西箕輪の中条公民館盆栽クラブ(白鳥昭平代表、12人)は17、18日、中条公民館で第28回盆栽・山野草展示会を開いている。アツモリソウ、エビネなど200種、約300点が並び、初日から山野草ファンらでにぎわいを見せた。
盆栽と山野草が一緒に楽しめる展示会として人気で、例年、関西や中部地方など県内外から多くの人が鑑賞に訪れる。
アツモリソウの「花見」を兼ね、会場にはクリーム色の礼文、紫色のカマナシアツモリソウ、経ケ岳アツモリソウなどがそろう。
そのほか、五葉松やマユミ、富士ブナなどの盆栽、シナノコザクラやクロユリなど高山植物も。
天候不順で、花つきが悪く、展示会に開花時期を合わせるのに苦労したという。
会場では、会員が育てたシラネアオイ、ヤマシャクヤク、エビネなど市価の半値以下で販売。伊豆天城石などもある。
18日は午前7時縲恁゚後4時。 -
【記者室】新宿区長、森を楽しむ
伊那市と環境保全協定を結んだ東京都新宿区がプログラムの一環として伊那市の山林内に「新宿の森」をつくり、区民が樹木の手入れをしたり子どもたちが森林体験を楽しんだりする構想がある。
具体計画策定のため、区長が伊那の山林を調査、視察に訪れた。言っては悪いが、視察というより散策を楽しんでいるようにも見えた。花を眺めたり、タラの芽を摘んだり、ブランコに乗ってはしゃいだり竏秩Bだが決して文句をつけているのではない。
計画が実現すれば、都会の子どもたちにとって自然を肌で感じる貴重な場になるだろう。区長と同じように彼らが楽しめる森にしてやってほしいのだ。頭の固いお役人がいじくり回してつまらないものにしてしまわないよう願う。(白鳥文男) -
KOA森林塾開講
山の手入れをする楽しさを知ってもらおうとKOA(向山孝一社長)が1994年から開いているKOA森林塾の08年度通年コースが17日、伊那市の鳩吹公園で開講した。上伊那や県内のほか、東京都、神奈川県、愛知県などから男女14人が参加。講師の林業技能作業士早川清志さんの指導で樹木の分類方法について学んだ。
早川さんは「まず木の種類を知ることが大切」と話し、数種類の葉のサンプルを示しながら単葉・複葉、裂ける・裂けない、縁の形などの特徴を説明=写真。参加者は微妙な違いを見極めようと、図鑑と首っ引きで懸命に葉を裏返したり日に透かしたりしていた。
03年から6年連続で受講しているという松本市の園田充子さんは「山を持っているというわけではないが、自然が好きでずっと参加し続けている。自然に触れる気持ち良さは格別だし、毎回新しい発見がある。最初ちょっと怖かったチェーンソーも今では自由に使えるようになった」と話した。
午後は鳩吹山に会場を移し、山林内を散策して自然の樹木を観察しながら実践的な学習をした。
塾では12月まで13回にわたり、植林、測量、間伐、枝打ち、炭焼きなど林業全般の知識と技術を学んでいく。 -
新宿区長ますみケ丘平地林視察
2月に伊那市と地球環境保全協定を結んだ東京都新宿区の中山弘子区長と環境清掃部の部課長ら7人は17日、実施計画策定の参考にしようと伊那市のますみケ丘平地林を訪れ、現地視察と森林整備体験をした。小坂樫男市長が先頭に立って林を案内し、中山区長らは枝打ちなどを体験した=写真。
協定は、新宿区内で排出される二酸化炭素(CO2)を相殺するため、区と区民が伊那市の森林で間伐などの整備や環境学習、森林体験などを行う竏窒ネどとするもの。期間は12年度までの5年間。09年度の事業着手を目指す区は、市と協議しながら今年秋ごろまでに実施計画の骨子を策定したいとしている。市はプログラムの支援をするとともに、住民同士の交流を図っていきたい考え。
区は本年度、試行的なプログラムとして、ますみケ丘平地林内の一部約4千平方メートルを仮称「新宿の森」とし、早ければ今年夏にも区の子どもたちを対象にした自然体験教室を開きたいとしている。
小坂市長は「都会の人たちに森の素晴らしさを体験してほしい。これをきっかけに交流が深まればいいね」、中山区長は「本当の自然を実際に見て触れることができ、今後の交流のイメージが膨らんだ。具体的な計画づくりを急ぎたい」と話した。 -
高尾神社例大祭
約600本が植えられたツツジの名所として知られる伊那市山寺の高尾神社で17日、第76回例大祭が盛大に開かれた。山寺活性化協議会主催。多くの家族連れなどが訪れ、公園で開催中のつつじまつりと併せて祭りを楽しんだ。
子ども連の担ぐみこしが威勢よく町内を練り歩いて祭りの雰囲気を盛り上げ、社殿では浦安の舞が厳かに奉納された。舞台では信州伊那太鼓の演奏や劇団チルドレン・ワークショップの歌のお姉さん杉谷真紀子さんのステージが訪れた人たちを楽しませた。おもちゃやいか焼きなどを売る屋台が立ち並び、豪華商品が当たるビンゴ大会や福引などもあって境内は終日にぎわった。
高尾神社は1933(昭和8)年、当時の山寺商工会が五穀豊穣、商工業繁盛などを祈願して創建した。 -
伊那市西町で火災
17日午前6時すぎ、伊那市西町の飲食店経営西村米雄さん(66)方から出火。鉄骨3階建て住宅の1階(台所、居間など)と2階の一部(天井など)約60平方メートルを焼き、約1時間後に鎮火した。火災によるけが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
韓国のイチゴ輸出営農法人がみはらしいちご園で交流・視察
ジャム作り学ぶ伊那市のみはらしいちご園と昨年夏から交流している韓国の晋州市水谷地区のイチゴ輸出営農法人は16日、いちごジャム作りを学びたい-と、みはらしファームを訪れて交流・視察した。
昨年7月、同営農法人が日本に視察に訪れた際、みはらしいちご園の話を聞き来伊。組織づくりを学びたい-との話を受け、みはらしいちご園前組合長の有賀正喜さんが11月に韓国を訪問し、組合の組織や加工品を説明、紹介した。
同営農法人は約17ヘクタールの畑で東南アジアに輸出するイチゴを栽培している。今回、いちごジャム作りに関心を持ち、イ・ビョンホ会長や貿易商事の社員ら3人が、栽培しているイチゴ「メイハン」30キロを持参して来日した。
みはらしファーム内の加工場で、組合員が「メイハン」を使ってジャムを作った。蒸気釜でイチゴと砂糖を煮て、瓶詰めし煮沸するという作業行程を写真を撮ったり、質問しながら見学した。
韓国では家庭でジャムを作る場合5時間近くかかるといい、作り方の違いや時間の早さに驚き、「この作り方のほうがよさそうだ」と話した。みはらしいちごジャムは通常の市販品と比べ仕上がりが緩いのが特徴で、その緩さにも関心を示していた。
イ・ビョンホ会長らは、「視察すると驚くことがお互いにあるので、勉強会を何回かやったら互いに役立つと思う。もっと縁を結んで交流したい」と話した。今回作ったジャムは韓国に持ち帰り、営農法人で勉強会を開くという。
案内をした前組合長の有賀さんは、「同じイチゴを作る仲間。技術的交流は深めたほうがいい」と歓迎していた。 -
第29回伊水会書展
箕輪町の書家・千葉耕風さんが主宰する「書道伊水会」の第29回書展が16日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。ベテランから初心者までが熱心に書いた130点が並び、見ごたえある展示会になっている。
1人3点以内で42人が出品。テーマは定めず漢字、調和体など1年以内に書いた自由な作品を展示している。
今回の書展は、千葉耕風さんの師であった書家の故・中島邑水さんの古典臨書の習作を装丁した掛け軸14幅の展示が特徴で、これだけの数は展示したことがないという。
千葉さんは、「互いに張り合うので社中展はいい。一生懸命頑張って書かれている」と話している。
会期は18日まで。時間は午前10時縲恁゚後6時(最終日午後4時)。入場無料。 -
長野県都市消防長・消防団長並びに事務担当者会議
第85回長野県都市消防長・消防団長並びに事務担当者会議は15日、伊那市高遠町の高遠さくらホテルで開いた。県内19市から54人が参加し、消防団組織のあり方などについて協議した。
毎年開催地を変えて開いている会議で、今年は伊那市での開催。
議事は参加している5市からの提案で▽消防団組織のあり方▽女性消防団員の位置づけ▽消防団員の確保-など5件あった。
駒ヶ根市は「団員と職場との関係について」提案。良好な関係を保てる消防団活動を進める方法を協議した。
分団長が勤務していた会社から、大変だったと苦情があり、今後ほかの社員が分団長になる場合、会社を辞めてくれと言わざるをえない-と言われた事例があり、取り組みとして中野市は、昨年12月に導入した消防団協力事業所表示制度の効果に期待していること、文書で理解を求めていることを話した。
長野市は、事業所にパンフレットを配り協力を求めるほか、依頼文や団員の出動証明書を発行していると説明した。 -
「篁」日本画展
伊那市、箕輪町、辰野町の日本画愛好家らでつくる「日本画 篁(たかむら)」(吉沢芳男会長、8人)は第15回作品展を伊那市生涯学習センター「いなっせ」2階の展示ギャラリーで19日まで開いている。花、風景、鳥や動物など、会員が思い思いに描いた作品27点を展示。訪れた人たちは日本画ならではの繊細な描写に感心しながら作品に見入っている。
吉沢会長は「篁は竹の群生を意味する。真っすぐ伸びて、地下ではしっかり根を張る竹にあやかろうと名付けた」という。
「篁」は日本画家の故・三堀舜董さんの指導を受けた愛好家らが集まって30年前に発足した。現在は指導者を置かず、週1回の例会で仲間同士が楽しく作品を制作している。作品展は2年に1回開いている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(19日は午後4時)。 -
県中小企業団体中央会上伊那支部通常総会
県中小企業団体中央会上伊那支部(山田益支部長)は15日、08年度通常総会を伊那市の越後屋で開いた。加入49組合のうち22組合の代表者らが出席し、08年度事業計画・予算案などを承認した。任期満了に伴う役員改選も行われ、山田支部長が再任された。任期2年。
08年度事業として、経済、経営、時局などについての講演会、研究会、セミナーを開催するほか、異分野の企業間の連携強化、中小企業が直面する問題の解決のため調査研究、陳情、請願などを行っていく。
正副支部長は次の皆さん。
▼支部長=山田益(石川島汎用機械協同組合)▼副支部長=小池長(上伊那トラック事業協同組合)丸尾光三(南信州精密事業協同組合)横森孝心(豊栄精機協同組合)、中村紘司(伊那市コミュニティカード協同組合) -
伊那60歳ソフト開会式
伊那60歳ソフトボール連盟(伊藤易明会長)は08年度リーグ戦の開会式を伊那市の美篶六道原運動場で開いた。伊那市と南箕輪村の11チームが参加して開幕を祝い、互いの健闘を誓い合った。
「まっくん」チーム(南箕輪村)の主将加藤祐治さん(60)=田畑=は「60歳になっても青春。和気あいあいで楽しくゲームすることを誓う」と宣誓した=写真。
伊藤会長はあいさつで「リーグは今年で6年目。楽しみながらソフトの活性化にも取り組んでいこう」と呼び掛けた。
リーグ戦は8月末まで。総当りで各チーム10試合を戦う。試合会場は昨年まで使用した美篶、高遠、手良のほか、今年から南箕輪村の南原球場も加えて4会場とし、スムーズな日程運営を図る。 -
伊那市上牧南部で火災
16日午前2時47分ころ、伊那市上牧南部の平嶋幸利さん(59)が所有・経営するレストラン「蜜蜂」から出火。木造2階建てスレート瓦、店舗併用住宅2階住宅部分約111平方メートルを焼失して、約2時間後に鎮火した。けが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
FBC春花壇 長谷中が特別賞受賞
学校花壇の美を競う、春の「フラワー・ブラボー・コンクール」中央審査結果は15日発表があり、県下16校から、伊那市の長谷中学校が2位の特別賞「文部科学大臣奨励賞」に輝いた。同中の特別賞受賞は05年度秋以来で、ここ数年は2季連続で優秀賞(3位)を手にしていた。
花壇は「Freedom(自由)」をテーマに、黄、赤、水色など5色のパンジーやヴィオラ計千株で鳥のつばさを表現。造園委員会(6人)の内山勇輝委員長(14)は「先輩や全生徒の協力があったから。この花壇を多くの人に見てもらいたい」と話している。
今季は県下76校が参加し、地方審査で推薦を受けた16校が中央審査へ進んだ。上伊那からは長谷中のほか、南箕輪中と中川中が優秀賞を受賞した。
特別賞を手にした長谷中の春花壇と造園委員会のみなさん -
おごち保育園で草餅の会
箕輪町のおごち保育園は14日、地域の高齢者を招いて「草餅の会」を同園で開いた。
おごち保育園では毎年恒例の草餅の会は、園児が散歩で採ってきたヨモギを使い、地域の高齢者と園児が一緒になって草餅をつくって食べるというもの。
高齢者が小さくちぎった草餅に年長園児たちが「あたしもやりた縲怩「」「ぼくもやる」と次々ときなこやあんこをつけていった。
「こうやって、ころころして」と高齢者が園児たちにきなこのつけ方を教える姿も見られた。
できあがった草餅は高齢者を囲んで楽しく食べた。 -
通り町が防災マップ作成へ
伊那市の通り町自主防災会(加藤重一会長)は本年度、災害が発生した場合に備えて防災マップを作成する。住民らが知恵を出し合い、災害発生の際に避難が遅れがちとなる高齢者らを安全に非難させるための「要援護者支援マップ」と、地区内の危険個所や避難所などを記入した「防災マップ」を来年3月までに完成させる計画だ。
14日夜、初めての打ち合わせ会合を伊那市生涯学習センターいなっせ内の荒井区会議室で開き、隣組や民生委員、消防団、日赤奉仕団の代表者など約10人がマップ作成の基礎知識を学んだ=写真。講師として招かれた県危機管理局危機管理防災課上伊那駐在の伊藤秀雄防災対策推進員は、通り町の特徴として▽古くからの人間関係がある▽昼夜で住民が異なる▽通行の利便性が高い▽新旧の建物が混在している▽中心市街地の割に広い場所がある竏窒ネどを挙げた。想定すべき災害として「最も心配なのは豪雨による洪水と大地震だが、ほかにも火災、事故などがある」とした上で、マップ作成について「いろいろな状況を想定して皆で意見を出し合うことが大切。地図を完成させることよりも、その過程にこそ情報共有化の意味がある」と話した。
加藤会長は「通り町ならではの特性を考慮した、実際に役に立つマップをつくって引き継いでいきたい。必要ならほかの地区との連携や協力も考えたい」と話している。