-
ど根性菊
伊那市小沢の唐沢幸男さん宅で、物干し台の下にあるコンクリート面から菊が生えてきた=写真。唐沢さん家族は「種から育てるものでない菊が、どうしてこんな所から生えてきたのか」と首をかしげつつ、花が咲くのを待ちわびている。
菊は、コンクリートが割れたごくわずかな隙間から生えてきたと見られる。当初は菊だと分からなかったが、成長するにつれて、菊だとはっきり分かるようになった。
唐沢さん宅の敷地には、挿し木や苗などから育てた菊が一部にあるが、物干し台周辺ではなく、当初は「どういうことかね」と話していた。しかし、毎日顔を合わせるうちに愛着が湧き、鉢植えに水やりをする時にこの菊にも水をやるようになった。隣に住む息子夫婦も時折面倒を見ており「早く大きくなってね」と話し掛けながら、家族全員で成長を見守っている。 -
クマ出没注意
伊那市小沢区で28日、クマが目撃され、市役所は地域住民への注意を促している。
クマは、午前9時ころ小沢区下小沢橋付近で目撃された。小沢での目撃は2回目。他にも、平沢区などでも目撃されているという。
市では、クマを目撃した場合、伊那警察署(TEL72・0110)か、市役所(TEL78・4111)に連絡してほしいとしている。 -
不法在留の疑いでフィリピン人少女らを逮捕
伊那署は28日午前6時58分、不法在留の疑いで、フィリピン国籍の住所不詳、無職の女性、ディセリ・カビソ・アルキーサことアイナ・ダニオルコ・ボルハ容疑者(23)と、住所不詳、無職の少女(19)を逮捕した。
調べによると、容疑者らは知人の車両に同乗中、不審な車が後方からついてきたと、同署駐車場で停車していた。警察官が職務質問した際、他人名義の旅券で入国したことが判明した。
両容疑者の不法在留期間は3カ月縲・年3カ月余りだった。 -
西箕輪マレットゴルフ大会
伊那市西箕輪公民館主催の第18回西箕輪マレットゴルフ大会は27日、西箕輪マレットゴルフ場であった。区民30人が交流しながらプレーを楽しんだ。
地区主催で始まった大会を公民館が引き継いで開催し、毎年多くの区民が和気あいあいと楽しんでいる。
マレットゴルフ場は27ホールパー108。参加者は日ごろそれぞれにマレットゴルフクラブに所属して活動している人たちで3、4人ずつのグループに分かれてホールを回った。
ホームグラウンドとして親しんでいるコースのため、「あそこの木に当たらなければ大丈夫」「ここは強く打たないとだめだね」とコースを見ながらプレー。男性は「女の人が変わるとまたいいみたいだね」と冗談も言いながら、女性もまら「グループが違うので新鮮で、交流ができていい」と楽しんでいた。
結果は次の通り(敬称略)。
▽総合=(1)宮島英雄84(2)千賀賢一89(3)原吾一90
▽女性の部=(1)原清子92(2)桐野ハル子97、浦野冨美子97
▽ホールインワン 唐沢保司102 -
小松総合印刷所と伊那市土地開発公社が鳥居沢工業団地の土地売買契約を調印
伊那市横山の鳥居沢工業団地に本工場の移転を計画している小松総合印刷所(本社・伊那市美篶)は28日、伊那市土地開発公社と事業用地の売買契約を締結した=写真。
鳥居沢工業団地の売買契約締結は今回が初めて。印刷業を主体とした事業展開をしている同社は、新しく参入したUV特殊印刷の受注が増加。現工場が手狭になり、老朽化も進んでいることから新工場の建設を決めた。
取得面積は約6800平方メートル。既に、鉄骨造2階建て、延床面積約2300平方メートルの新工場の建設に着手しており、本年12月の操業開始を予定している。
小坂樫男市長は「新しい地でのますますの発展を祈りたい」と挨拶。小松肇彦社長は「景色の素晴らしさにほれ、移転を決めた。今後もさまざまな支援を受けながら、発展していきたい」と語った。
鳥居沢工業団地の区画造成は現在も継続中で、最終的に約1万8千平方メートルを整備する。各企業への誘致案内は開始している。 -
信大食料保健機能開発研究センター開所
食品の機能性研究や産学連携の拠点となる「食料保健機能開発研究センター」が28日、南箕輪村の信州大学農学部に開所した。学部の中核を担う機能性食料開発研究を充実・強化を図りながら、産学連携や機能性研究に関する企業相談を受け付けていく。唐澤豊農学部長は「センターは、“食”の活動拠点となるもの。食料関係企業と協力しながら、学生の育成にもつなげていきたい」と語った。
同センターは、食品の機能性研究などに関する企業から寄せられる相談に対し、共同研究などを提案していく地域連携の場として機能する一方、企業という媒体を通して大学が行っている研究を、社会に還元する役割も担っていく。
総事業費は約6500万円。農学部棟の一画約415平方メートルを改築し、学内の分析機器を集約し、分子量などから物質の詳細な成分を分析ができるLC竏樽S/MSなど、最新分析機器3台も導入した。企業の研究者に貸し出せるオープンラボもあり、専門的な機器のない中小企業の研究者などが、高度な研究に取り組める環境も整えられている。
今後は、これまで地元企業と共同研究してきた「無塩みそパウダー」などを、同センターの事業として取り組んでいく予定で、さらなる相談・要望を各企業から受け付け、共同研究などを提案していく。
開発研究に関する問い合わせは(TEL77・1518)橋本さん、産学連携受託に関する問い合わせは(TEL77・1647)清水さんへ。 -
あさみちゆきが山荘ミルクで出張野外ライブ
「井の頭公園の歌姫」と呼ばれているストリートシンガー・あさみちゆきさん(28)の出張野外ライブが27日、伊那市横山の山荘ミルクであった。あさみさんは、ギターの弾き語りなどで懐かしさが漂う歌謡曲の数々を披露。駆けつけた約200人のファンを魅了した。
あさみさんは、東京都吉祥寺、井の頭公園でのストリートライブから始め、03年4月にプロデビュー。しかし、自身の活動拠点である井の頭公園でのストリートライブを大切にし、デビュー後も定期的なライブを継続してきた。3年で開いたライブは110回を越え、多いときには約300人を集める。
ギター片手に昭和を思わせる歌謡曲をしっとりと歌い上げ、中年男性層を中心としたファンが多い。この日も、東京都からバス1台を貸しきって、40人以上のファンが来場した。
あさみさんは「こんなに広い青空のもと、歌えるとは思っていなかった。精一杯歌わせていただきたい」と語り、「港のカラス」「青春の商店街」などを熱唱。哀愁漂うあさみさんの歌声が、草原に響き渡った。 -
第32回「伊那谷・木曽谷アマ王位戦」
中央道で結ぶ将棋大会「伊那谷・木曽谷アマ王位戦」伊那・諏訪地区大会が27日、伊那市の中央区公民館であった。大人から子どもまで約30人が参加し、9月の決勝大会を目指し競い合った。日本将棋連盟東海本部など主催。
恵那山トンネルの開通以降、地域間交流の振興などを目的として続けている大会で32回目。2段以上が参加するA組はトーナメント戦となっており、伊那・諏訪大会、飯田、中信、東濃の4会場から選出された上位2人ずつが、決勝大会で対戦する。初段以下の人が参加できるB、C組あ、一人5対局の勝ち点方式で対局。
伊那・諏訪会場には、詰め将棋の達人・中田章道6段の対局指導があり、プロとの対局に真剣な表情で向かう子どもの姿も見られた。
結果は次の通り(上伊那分)。
◆A組(2段以上)
(1)北原孝浩(伊那市)(2)久保村東洋(伊那市)(3)太田啓介(南箕輪村)、細谷宏(箕輪町)
◆B組(初段・1級)
(1)小林政樹(伊那市)(2)伊藤文人(伊那市)(3)武井清純(南箕輪村)
◆C組(2級以下)
(1)白井貴浩(伊那市)(3)木下雄斗(伊那市) -
高遠町を目的地とした歩け歩け運動、長谷村で開催
伊那市長谷地区で27日、地域住民による「歩け歩け運動」があった。親子など、8地区の約130人が参加、市町村合併に伴い同じ伊那市となった高遠町の名所をめぐりながら、まちの歴史について学んだ。
長谷村だった時から公民館主催でこの時期に行ってきた恒例行事。今年は「歴史の町“高遠”と高遠湖周辺をウォーキング」と題し、昔、主要道として使われていた高遠湖右岸の県道から旧道に抜け、高遠城址公園経由で高遠湖を周回する約9キロのコースを設定した。
参加者は、高遠町の桂泉院や高遠城址公園内にある進徳館などを見学。それぞれの歴史的背景や当時の役割を学びならが、改めて歴史の深さを実感していた。
頭と体をしっかり使った後、昼食となり、お弁当や振舞われた豚汁などを美味しく食べた。 -
伊那市議会9月定例会4日開会
伊那市の定例記者会見が28日、市役所であり、9月定例市議会(9月4日縲・1日、18日間)の日程、提出議案などについての説明があった。
議案は旧上伊那図書館敷地の取得などの一般案件、市議会政務調査費の交付などの条例案件、05年度の一般会計歳入出決算認定などの決算案件、一般会計補正予算などの予算案件など計64件を提出予定。決算案件は旧市町村分の36件を含むため、計48件となった。
補正予算については、3億1600万円を既定予算額に追加する予定。補正の主な内容として、災害関連で同報無線付ラジオ(500台)購入、ハザードマップ作成、小中学校CATV(ケーブルテレビ)加入費用の約900万円を盛り込んだ。
ハザードマップは1999年に旧伊那市で作成したが、旧高遠町、長谷村にはないため、最新情報の土石流、地滑り危険個所などを含んだ、新市全体のマップを年度内に作る。
CATV加入費用は、7月豪雨災害で避難場所となった小中学校体育館で、伊那ケーブルテレビジョンからの災害放送が見れなかったため、新市内の20校の体育館にケーブルの引き込み工事などをする予定になっている。 -
KOA主体のソフトボール成年男子 本国体に出場へ
第27回北信越国民体育大会のソフトボール(伊那市)ホッケー(駒ヶ根市)フェンシング(箕輪町)の3競技が27日まで、上伊那の各会場で熱戦を展開した。地元勢はKOAを主体としたソフトボールの成年男子が優勝し、第61回国民体育大会(9月30日縲・0月10日・兵庫県)の出場を決めた。
ソフトボールは27日、成年男子が決勝戦で新潟県に13竏・(5回コールド)で勝ち、2年連続7回目の優勝を果した。成年女子は前日の敗者復活戦の初戦に勝ち、この日は、第2代表準決勝で福井県に5竏・、同決定戦で富山県に3竏・で勝利し、国体出場権を得た。少年男子・女子はともに初戦で敗退している。
成年男子は3番藤森(フジモリ鉄工所)、4番原田(KOA)、5番池上(甲信越福山通運)の計5本の本塁打を含む、7安打の長打構成などで13得点の大勝。投げては主戦宮下(KOA)が被安打1、11奪三振の力投で無失点。決め球のローライズボールなどの変化球を交えたコンビネーションで、打者に3塁を踏ませなかった。
飯沼厚史監督(KOA)は「周りがチャンスをつくり、主軸が長打で返すなど、それぞれが自分の役割を果した結果」と振り返り、「本大会はなかなか勝つことが難しいと思うが、選手の持ち味を生かしながら長野県のソフトボールができれば」と意気込みを語った。
フェンシングは27日、箕輪町社会体育館で成年女子、少年男子・女子の計3部門のフルーレ団対戦があり、それぞれ北信越5県で総当り戦をした。成年女子は3位、地元高校生で編成した少年男子・女子はともに4位で、いずれも国体への出場権を得られなかった。成年男子はすでに本大会の出場を決めている。
ホッケーの県勢は、いずれの部門も国体出場を逃している。 -
第5回はびろの里まつり
伊那市西箕輪の上伊那医療生活協同組合の老人保健施設「はびろの里」で27日、第5回はびろの里まつりがあった。屋台や地元を代表する舞踊などが披露され、利用者や家族、地域住民などを楽しませた。
地域への恩返しと、利用者やその家族、地域住民が共に楽しめるイベントを竏窒ニ始まったもので、毎年10月に開催していたが、今年は肌寒くなる前の8月に開催を決めた。上伊那医療生協の組合員が主体となり、出店や催しなどを企画。今年は、22の出店が並んだ。
古くから地元に引き継がれてきた「羽広の獅子舞」でまつりがスタート。その後、伊那市富県の歌舞劇団「田楽座」による“南京玉すだれ”や、西箕輪中学校吹奏楽部による演奏などが披露され、集った人たちを楽しませていた。
会場では、簡単な健康診断もできるようになっており、訪れたついでに自身の体調をチェックする来場者もいた。 -
まほら伊那地球元気村
伊那市の鳩吹公園で26縲・7日、野外イベント「まほら伊那地球元気村」(実行委員会主催)が開かれている。15の野外教室メニューが組まれ、初日は地元をはじめ、東京都、埼玉県、静岡県など県内外から家族ら100人が集まった。27日も参加を受け付ける。
地球元気村は1泊2日のキャンプを基本に、自然の中で思い切り遊び、自然の大切さや人とのかかわりなどを感じてもらおうと始まったもの。9回目を数え、メニューにMTBツーリング、そば打ちなどを用意。権兵衛トンネル開通を機に、林道バイクツーリングや木曽漆器の塗り体験と木曽に出向く機会などを新たに設けた。
木工教室では、キャンプで使用できる高さ50センチのテーブルを作った。
伊那市狐島の北沢健汰君(8つ)は「くぎをさすところが難しい」と話し、親子で協力し合いながら、電動ドリルなどを使って仕上げた。
ナイトイベントとして、村長を務める冒険ライダー風間深志さんのトークショー、童謡歌手西山琴恵さんのミニコンサートなどがあった。
今回初めて協賛企業の出展を募ったが、希望はなかった。
27日は麦わらランプシェード作り、ネーチャーゲーム、林道バイクツーリングなどがある。入村料は大人3千円、小学生以下1500円、3歳以下無料。 -
伊那市・新山の小学生と園児カレーづくりで交流
伊那市の新山小学校で25日、全校と近くにある新山保育園による、カレーパーティーがあった=写真。計約70人が参加。児童が園児の世話を見ながら、皆で協力して完成させたカレーを味わった。
全園児9人の小人数の同園では「限られた園児数の中では人との交流が広がらない」と学校行事への参加を依頼したのがきっかけ。本年度から連携を取り、「七夕集会」などの児童会活動を一緒に展開している。
この日は、6班に分かれ校庭でカレーをつくった。児童たちが育てたジャガイモ以外の材料は、各班が話し合いで決めた、ズッキーニ、トマト、チーズなど、それぞれが味を競いオリジナルカレーを完成させた。
園児たちも野菜を切ったり、皮をむいたりとお手伝い。中には小学1、2年生が、かわいい後輩の面倒を見ている姿もあり、和気あいあいとした雰囲気で調理が進んでいた。
間山静園長は「人との触れ合いを深め、広がりのある交流を」と期待。児童会長の間沢亮太君(6年)は「保育園児の参加があったほうが交流が深まる」と感想を述べていた。 -
「穂の会」日本画展 ベル伊那・29日まで
名古屋芸術大学の卒業生7人でつくる「穂の会」の日本画展は29日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。「若々しい感性と、絵に対する情熱が詰まった展示になっている」(関係者)。
愛知県を中心に活動する、35歳前後の若手日本画家7人(男2人、女3人)のグループ。愛知芸術文化センターで96年から11年間、グループ展を開くが、県内では初めてとなった。
同大学での恩師、日本美術院特待の木村惠子さんの6点を含む、一人約5点ずつの計27点を展示販売。人物、風景、花などを題材に、それぞれの個性を押し出した作品展に、来場者の注目が集まっている。
午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後4時)。 -
上伊那で熱戦・北信越国体
第27回北信越国民体育大会のソフトボール(伊那市)ホッケー(駒ヶ根市)の2競技が26日、それぞれの会場であった。地元の声援を受けながら、上伊那の選手らが白熱の試合を繰り広げた。
ソフトボールは富士塚スポーツ公園グラウンドなど3会場で展開。成年男女、少年男女の計4部門で、1回戦、準決勝、敗者復活戦など14試合をした。
男子勢はKOAのソフトボール部の選手中心に構成する成年チームが、1回戦で石川県に11竏・の大差で勝利、続く準決勝では優勝候補の富山県に4竏・で勝ち、27日の決勝(対戦・新潟県)へ進んだ。伊那弥生高生らでつくる少年チームは、初戦の新潟県に7竏・で負け、敗退した。
女子勢の成年チームは、石川県に1竏・で負け、敗者復活戦へ回り、新潟県に8竏・で勝利、27日の第2代表決定戦へつなげた。少年は石川県に7竏・で負け、初戦で姿を消した。 -
宝船(ほうせん)がたかずやの里の子どもたちを焼肉に招待
伊那市天竜町の焼肉・韓国レストラン「宝船(ほうせん)」(金光三郎社長)が26日、伊那市富県の児童養護施設「たかずやの里」の子どもやスタッフを焼く肉に招いた。
全国焼肉協会が「焼肉の日(8月29日」にちなんで開く「焼肉祭り」の一環。協会に所属する店舗は、祭りの期間、何らかの社会奉仕活動に取り組んでおり、宝船では12年前から、たかずやの里の子どもたちを焼肉に招待している。恒例行事として楽しみにする子どもも多いという。
今年は、部活動などが重なって来られない子どもも多かったが、2歳縲・9歳の子ども22人と、スタッフ6人が宝船を訪れた。
宝船のフタッフは「昼は暑く、夜は涼しくなって、風邪もひきやすくなっている。焼肉を食べて体力をつけてください」と挨拶。子どもたちは「焼けたのから食べていいよ」と話しながら、振舞われた料理を笑顔で味わっていた。 -
伊那市の歌の作曲者・高木東六さんが死去
1950年にヒットした「水色のワルツ」や、「伊那市の歌」をはじめ、伊那地方の曲を多数手掛けた作曲家・高木東六さんが25日、102歳で死去した。地元では、地域と縁の深い作曲家の死を悼む声がささやかれている。
・ス木さんは1904年鳥取県生まれ。東京で空襲に遭い、1945年から約7年の間、伊那町(現伊那市)に疎開した。その時「水色のワルツ」をはじめ、さまざまな曲を作曲。また「伊那市の歌」や、上伊那地域の小中学校校歌など地元の曲も多数手掛けた。
これらの功績をたたえ伊那市は、04年に高木さんの記念碑を建立。名誉伊那市民第1号として称号を贈った。亡くなるまでは神奈川県に在住していた。
小坂樫男伊那市長は「何回もお会いしたが、一昨年のコンサートが最後となった。もう少し長生きしてほしかった。残念」とコメント。また「伊那市の歌」を市歌にしようと活動している伊那市音楽協会の所沢千秀会長は「ピアノを通じた音楽を伊那に初めて持ち込んでくれた人。功績をたたえ、めい福を祈りたい」と語った。
通夜は27日、葬儀は翌日となる。 -
地域・子どもの安全は住民で守る
伊那市美篶地区の区長会、財産区、交通安全協会などでつくる、各種団体協議会(赤羽要会長)は23日夜、地域のことは住民で守るための「暴力追放・地域安全美篶地区大会」をJA上伊那美篶手良支所で開いた。
1990年、地区内で暴力団による拳銃発砲事件があったのを契機に始まった、17回目を迎える大会。各種団体関係者や地域住民のほか、市や伊那署関係者など約150人が集まり、「暴力追放」「身近な犯罪の防止」「交通事故防止」の3点の実践を大会宣言とした。
全国的に小中学校の児童、生徒が通学路で多くの犯罪に巻き込まれている現状を懸念し、本年から「子どもたちの安全は、地域ぐるみで守る」との一文を宣言に追加。情勢報告では美篶小PTA会長の町田晶さんが「子どもたちが元気で健やかな心を育める地区にしていこう」と皆に訴えた。
伊那署関係者による同地区の犯罪、交通事故状況の報告、各種団体の決意表明などもあった。交通事故防止については「美篶地区は交差点での事故が多いので、停止線では一旦止まり、ゆっくり出ていく」と注意を呼び掛けていた。
第1回大会は発砲事件のあった下川手の区民大会だったが、それ以後は、美篶地区全体の問題として取り組んでいる。市内では唯一の地区大会として続いている。 -
全協で風力発電事業計画を説明
伊那市議会全員協議会が24日開かれ、入笠山縲恷ュ嶺高原に風力発電事業を計画している丸紅と三峰川電力を招き、概要説明を聞いた。
風力発電は、尾根伝い11キロに風車30基前後を設置する計画。発電規模は3万キロワットで、約2万2千世帯へ電力供給できる。風車を立てる位置、工事用道路など具体的になっておらず、運転開始も未定。
業者側は、希少猛きん類等への影響評価検討会の結果や地元住民の意見によって事業計画の修正があり得るとし「クリーンエネルギーのまちづくりを考えてほしい」と議員に理解を求めた。
質疑のみで、討論はなかった。
そのほか、希少猛きん類等への影響評価検討会の中村浩志委員長=信州大学教育学部教授=、伊那谷自然友の会員の松島信幸さんがそれぞれの立場で意見を述べた。
6月定例会で、計画中止を求める「入笠山・鹿嶺高原周辺の風力発電事業についての陳情」(三峰川みらい会議提出)は継続審査になっている。 -
西箕輪「わんぱくおやこ塾」 野菜収穫体験
伊那市西箕輪のはびろ農業公園「みはらしファーム」内の畑で23日、未就園児とその保護者による、トウモロコシとスイカの収穫体験があった。25組、50余人が参加し、自分たちで育てた農作物の実りを喜び、もぎたての味をたん能した。
保護者同士の交流などを目的とした同地区公民館事業「わんぱくおやこ塾」の年間計画の一つで、10年ほど続く企画。保育園見学、クリスマス会などの年11回の活動の中でも人気がある屋外イベントだ。
5月下旬に種をまき、実りを迎えたトウモロコシの背丈は子どもたちの倍に成長。幼児らは母親の手を借りながら、ぎっしりと実が詰ったトウモロコシを抱きしめるようにもぎ取っていた。
トウモロコシはその場でゆでて試食、昨年より「甘い」との好評だった。2年目の参加となる西箕輪大萱の主婦若林しおりさんは、長女・明日香ちゃん(2つ)の食べっぷりに「昨年よりよく食べている」と笑顔だった。
5月の種まきの際、サツマイモの苗植えも実施。10月下旬には焼きいもにして食べる予定になっている。 -
自殺サイトで知り合い嘱託殺人未遂の男 猶予刑
携帯電話の自殺サイトで知り合った女子高校生から頼まれ、この生徒を殺そうとした嘱託殺人未遂の罪に問われていた、伊那市境西の建築作業員神田厚太朗被告(20)に対し、地裁伊那支部(藤井聖悟裁判長)は24日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
起訴状などによると神田被告は、新潟県長岡市の高校に通う女子生徒(当時17歳)から「早く死にたい」との依頼を受け、6月13日夜、この生徒を自宅に連れ込み、一緒に首吊り自殺を図ったが、苦しくなり断念。同14日午前、同女から「死なせてほしい」と頼まれ、ロープで首を締めて殺害を試みたが、苦しむ表情を見て、未遂に終わった。
藤井裁判長は「メールや電話をしたに過ぎない初対面の女性に対し、生命を断絶させようとした行為は規範意識が欠如している。犯行は悪質」と理由を述べ、判決を言い渡した。 -
アダプトシステムで伊那建と高遠5団体協定締結
道路や周辺の美化活動に努めるボランティア団体を支援する県の「信州ふるさとの道ふれあい事業(アダプトシステム)」で、伊那建設事務所は24日、伊那市高遠町の5団体、両者の連絡調整機関となる市と協定を結んだ。
アダプトシステムは、県道や県が管理する国道で活動する団体と締結して、活動内容に応じて作業に必要な道具や材料などを貸与、支給し、道路環境の向上や道路愛護意識の高揚、地域住民の交流促進を図っていく。
5団体は、「芝平管理委員会」「高遠町さくらんぼグループ」「桑の実グループ」「高遠花摘み倶楽部」「的場町内会有志」。それぞれ国道152号、県道芝平高遠線の約20メートルから約5キロ区間で、道路や歩道、側溝の清掃、道路沿い花壇の維持管理などにあたっている。
市役所で開いた調印式で松下泰見所長は「協働による住みよい地域づくりを進めていくうえで、一層の尽力をいただきたい」と述べ、団体代表者と協定書に調印した。
5団体を代表して、的場町内会有志代表の矢沢親男さんが「責任の重さを感じている。高齢化が進み末永く活動できるか疑問だが、できるだけ美化に努めていきたい」とあいさつした。
これまでに県内では107団体、うち上伊那は伊那市、箕輪町の2団体と協定を結んでいる。伊那建設事務所は今後「最低でも1市町村1団体と締結していきたい」としている。 -
小黒川キャンプ場、サルの出没増える
県外からの利用者でにぎわう伊那市内の萱の小黒川渓谷キャンプ場で、サルの出没が増えている。近隣の山にすむいくつかの群れが、1週間から10日ほどのペースで出没。人間の2、3メートル付近まで近づくこともあるという。
サルたちは、40匹ほどの群れで定期的に出没し、延命水付近に生えるセリや水菜を食べていることが多い。
少し離れた平沢地区などでも、サルが畑の作物を荒らしている姿が目撃され、管理事務所の職員は「群れは西部地区一帯を巡り歩いているんじゃないか」と予測する。中には小猿を抱える母親もおり、年々出没するサルの数も多くなっているという。
今のところ人を襲うなどといった被害はないが、利用客の中にはえさを与える人もいたため、管理事務所では延命水付近に看板を設置し、むやみにえさを与えないよう注意を促している。 -
打ち水大作戦
伊那市役所や公共施設46カ所で23日、環境省などが後援する「打ち水大作戦2006」があった。市役所で気温を測定したところ、打ち水直後に1・5度下がった。
打ち水は地球温暖化防止の一環で、3年目の取り組み。昨年まで本庁のみだったが、家庭や企業への波及効果をねらい、新たに小学校や保育園などを加え、総勢1260人が参加した。
竜東保育園では午後0時半、園児ら200人が庭へ出て、自宅から持ち寄ったペットボトルにプールの水を入れ、一人ひとり水をまいた。
園庭は、はだしで歩くのが暑いほどだったが、水をかけたあとは「ちょっと涼しくなった気がする」と気温の低下を体感した。
打ち水は3回を計画していたが、7月の梅雨前線豪雨の影響で1回になった。 -
伊那緑ヶ丘・敬愛幼稚園鼓笛隊が市役所で演奏披露
伊那市の伊那緑ケ丘幼稚園と緑ケ丘敬愛幼稚園の鼓笛隊が23日、市役所を訪れ、小坂樫男市長や職員、保護者ら大勢が見守るなか、練習の成果を堂々と披露した。
毎年、伊那まつりのオープニングパレードに出演しているが、今年は7月の豪雨の影響で祭りが中止になったため、園側が市に演奏披露の機会を申し入れた。
両幼稚園の年長児による合同編成の鼓笛隊は、「スターウォーズのテーマ」「あなたのとりこ」「星に願いを」「となりのトトロ」の4曲を披露。リズム良く、息の合った演奏に大きな拍手が送られた。
年少と年中の園児たちは、自分たちで色づけした新市章を描いた小旗を振って応援。保護者らはカメラやビデオに収め、晴れ姿に目を細めていた。
演奏後、小坂市長は「元気な姿を見せてくれてありがとうね。来年、小学校に元気に入学してきてくれるのを待ってるね」と言葉を送った。
両幼稚園は鼓笛隊演奏を教育活動に取り入れて43年目。集中力や忍耐力、協調性を養っている。 -
高遠町図書館でこどもひろばSP
伊那市高遠町の高遠町図書館でこのほど、「こどもひろばスペシャル」があり、60人以上の親子らが絵本の読み聞かせや人形劇などを楽しんだ。
伊那・高遠・長谷の3地域でそれぞれ活動しているボランティア団体が集った合併記念企画。新市発足直前の3月に伊那の住民有志でつくる「図書館大好きの会」が市立図書館で開き、町図書館でも計画した。
図書館をより身近にしてもらい利用者増加につなげる機会としているほか、ボランティア団体を知ってもらう狙いもある。
おはなしパレット(伊那)図書館大好きの会(同)こどもひろばボランティア(高遠)長谷文庫(長谷)が出演し、7プログラムを繰り広げた。
絵本の読み聞かせに子どもたちは夢中になり、人形劇ではキャラクターの登場や仕草に歓声をあげた。ほかに、手遊びやリズム遊びで体を動かし、全員で歌も歌って楽しんだ。 -
高遠で変死 親せき男性が玄関で発見
21日午後5時25分ころ、伊那市高遠町藤沢の無職秋山直人さん(71)が自宅の玄関で死亡していると、同地区に住む親せきの男性から110番通報があった。司法解剖の結果、脳内に出血を発見した。
同署によると、親せきの男性が、一人暮しの秋山さん宅を訪れた際、玄関でうつ伏せに倒れているのを発見した。当時、玄関には鍵はかかっておらず、戸は空いていたという。
脳内に出血があった以外、目立った外傷はない。死体を発見した時、腐乱はしていなかったという。
伊那署などの聞き込みでは、秋山さんは体の具合が悪いと周囲へ言っていたという。
現在、一人暮の生活実態や脳内出血に至るまでの原因などについて捜査を進めている。 -
TOSC「ふわっとテニス」普及へ体験会
伊那市総合型地域スポーツクラブ・東部地区クラブ(TOSC)は19日、同市の伊那東部中学校体育館でニュースポーツ「ふわっとテニス」の体験会を開いた=写真。性別、年齢に関わらず楽しめる同スポーツの普及を目指すための集まりに、市内から約50人が参加した。
ふわっとテニスは2001年、丸子町が考案した男女混合ペアで競う生涯スポーツ。通常のテニスより、大きく、柔らかいボールを使用、ルールはワンバウンドしてから打つなど優しく、幅広い世代で交流しながら楽しめるという。
この日は、競技に興味を持った子供連れの主婦や地元中学校の女子ソフトテニス部員らが参加。ほとんどの人が未経験者だったが、競技方法が簡単なため、すぐさま実践を満喫していた。
同市上新田の矢野和美さん(32)は長女の仁衣奈ちゃん(8)と参加。「初心者にはやりやすいスポーツ。娘がテニスを始めたいといっていたので練習になった」と親子でプレーを楽しんでいた。
TOSCでは毎週月曜日午後7時30分縲・時、手良小学校体育館で、同スポーツのクラブ活動を展開。参加希望者はTOSCマネージャーの山岸孝太朗さん(TEL71・8175)へ。 -
初の地区外展示会を開催中「諏訪形写真クラブ」
「『滝』にしか興味のない人。『飛行機』の写真しか撮らない人など、頑固でユニークな人たちの集まりです」
諏訪形写真クラブを発足したのは2000(平成12)年。メンバー代表の野溝英基さん(64)が、伊那市西春近の諏訪形公民館長の時、同館のクラブ活動が年々潰れていくなかで、趣味のサークルを立ち上げようと考えたのがきっかけだ。
会員はそれぞれ写真歴30年以上の55竏・9歳の定年退職者らが中心となる、同地区の男性7人。毎年、新規会員を募集しているが、発足当初から顔ぶれは変っていない。
活動の中心となるのは、地元の文化祭など、年間2回の作品展。それぞれが力作を持ちより、計30点ほどを地元住民へ披露する。「次はどんな写真が出てくるのか楽しみ」などの反響もあり、毎回の展示は好評だという。
趣味の集まりとはいえ・ス写真・スには出費がつきものだ。自分の気に入った1枚を撮るには「フィルム(36枚撮り)1本であるかないか」。銀塩カメラを主に使用するメンバーらにとって、フィルム代もバカにならないという。
皆が止めずに続けている理由は、3つの喜びがあるから。
(1)趣味で写真が撮れる(2)メンバー内で技術の情報交換が出来る(3)せっかく撮った写真を地域の人に見てもらえる竏秩B
講師、先生といった指導者的な役割を担う存在を置かず、会員それぞれが・スお手本・ス。技術的な進歩を目指すのでなく、気軽に写真を楽しんでいるからだという。
地区外では初めてとなる展示会「諏訪形写真クラブ7人展」を9月5日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。
接写したカマキリ、モンシロチョウなどの昆虫、地球のマグマで地面が隆起した岩「玄武岩」など、バラエティーに富んだ写真の数々を出品。一人ひとりのこだわりが詰まった写真展に、多くの来場者が足を運んでいる。