-
伊那市美篶で倉庫など全焼
21日午後7時08分ころ、伊那市美篶芦沢の自営業春日弘一さん(39)方の倉庫から出火。修理作業場のある鉄骨平屋建て倉庫と、住宅離れのプレハブの計約110平方メートルを全焼、母屋の一部を焼き、7時50分に鎮火した。けが人はいなかった。
伊那署の調べによると、家人が倉庫の中にある焼却炉で紙くずなどを燃やしていたという。
出火場所が国道361号沿いだったため消火作業中は道路が全面通行止めになった。 -
弥生に37年前の交換留学生が来校
37年前に伊那弥生ヶ丘高校初の交換留学生として来伊したアメリカカリフォルニア州在住のデボラ・フォーゲル・デイビーさん(54)が21日、37年ぶりに伊那市の伊那弥生ヶ丘高校を訪れ、旧友やホームステイ先の家族との再会を喜んだ。
37年前、約2カ月半を伊那弥生ヶ丘高校の生徒として学び、唐沢温美さん(57)姉妹の家でホームステイしていたデボラさん。その後、日本へ来る機会はなかったが、唐沢さん家族との交流は続けてきた。
今回は、高齢になった唐沢さん両親に会うことなどを目的に、夫や長女、長男と共に来伊したため、当時の思い出がつまった学校を訪れた。
デボラさんが「当時は田畑が広がっていたけど、今は都市に変わった」と語ると、唐沢さんも「英語の先生でもデイビーと対等に話せる人はいなかった。私たちが英語を話せない分、日本語をたくさん覚えてくれた」などと話し、昔話に花を咲かせた。また、新しくなった教室や図書館などを見学。机に座るなどして、当時の感触を思い出していた。 -
伊那市の女子児童2人がけん玉、陸上で全国へ
全国少年少女けん玉道選手権大会(27日、東京都)に3年連続出場する伊那市の伊那東小学校6年・平澤菜菜さん(12)と、第22回全国小学生陸上競技交流大会(25縲・7日、東京都)でオープン種目のソフトボール投げに初出場する西箕輪小6年・落合悟花さん(12)が21日夕、市役所の小坂樫男市長らに意気込みを語った。
前回大会で優勝している平澤さんは小坂市長らを前に、「一回転飛行機」や「宇宙一周」などの難技を巧みにこなし、一層の上達ぶりを披露。「練習をたくさんしてきたので、結果はついてくると思います」と連覇への自信を伺わせた。
2年生の終盤にけん玉を始め、現在は日本けん玉協会公認の4段。4年のときに全国大会に初出場、翌年2度目の挑戦で見事初優勝を飾った。同校を会場に6月にあった甲信越北陸ブロック大会でも期待通りの活躍をみせ、3大会連続出場を決めた。連覇に向け、大会などで失敗してきた苦手な技の克服に練習を重ねているという。
球技や器械体操などもこなすスポーツ好きという落合さんは、4年のときにソフトボール投げを始めた。地道な努力の結果、松本市で6月にあった県大会では自己新となる51メートル31で優勝、悲願の全国への切符を手にした。 初の大舞台に向けて「大会ごとに良い記録が出ているので、自己記録更新を目指したい」と意欲を示した。
小坂市長はそれぞれを激励し、全国での活躍を期待した。 -
三峰川「子どもみらい会議」 水質調査
三峰川みらい会議は19日、伊那市美篶青島の三峰川で、同地区の児童約30人による水質調査をした=写真。子どもたち主体の組織活動の初回企画として展開。水質を調べるため、指標生物を採取し「きれいな水」であることを確認した。
同会議が主催する三峰川での写生大会などの企画へ、積極的参加をする「子どもみらい会議」を結成。織井秀夫代表は「子どもたちの目線で考えることの一歩にしたい」とし、会では次世代の担い手たちに川について考える機会の場をつくっていく。
この日は、国土交通省・天竜川上流河川事務所の恒例の水質調査に共催で参加した。参加者らは、浅瀬の石を引っくり返し、網を使って、ヒゲナガカワトビゲラ、サワガニなどを採取。三峰川の水質は例年と同じで、きれいな水であることが分かった。
児童らは「大物が獲れた」などと、川の中をはしゃぎ回りながら調査。関係者によると数量は大水が出た後だったため、例年より半分ほどとのことだが、子どもたちは生物を発見する度に名前を聞くなど、関心深げの様子だった。 -
花や風景鮮やかに 富県写真クラブ夏季展示会
伊那市の富県写真クラブ(板山寛一代表)の夏季展示会は8月末まで、伊那市の富県公民館(富県ふるさと館)で開いている。風景や花などを被写体に会員12人が一人2点ずつの力作、計24点を出品している。
3年目を迎える写真クラブ。会員は会社員、定年退職者など40竏・0代の約20人、月一回の集まりで講師の伊藤眞さん=富県北福地=のから講義を受け、技術の向上を目指している。
季節ごとに展示会を開き、今回で3回目。春に撮影した写真が中心で、高遠城址(し)公園の夜桜などがある。地元の自然のほか、木曽馬の牧場、富士山などを題材にした旅先の思い出も作品になっている。
板山さんは「素人の趣味を持った人たちが自分なりのテーマで撮っている。ぜひご覧ください」と来場を呼び掛けている。 -
柳沢地区の農地、年内を目途に復旧を目指す
7月の豪雨災害から1カ月が経過した。土石流災害が発生した伊那市柳沢地区の農地では、堆積した土砂が乾燥し、手付かずの状態。市は、復旧に40万円以上かかることが予測される農地には、国の災害復旧事業へ補助申請をしようとしており、現在は9月の現地視察を待っている。視察などが済み次第、速やかに工事に着手し、来年度のまき付けに影響がでない年度内を目途として、工事を完了したいとしている。
柳沢地区で被害があった農地のうち、災害復旧事業の対象となりそうな面積は約7ヘクタール。しかし、今なお被害報告が各地から上がってくるため、実際にはもっと拡大する可能性があるという。
また、災害復旧事業の補助を受ける場合、所有者が費用の一部を負担しなければならないが、被害があった農地の中には耕作放棄地もあり、あえて出費をしてまで復旧を望まない所有者もいる。そのため市は現在、各所有者に復旧の意思を確認する作業に入っている。
また、用水路など農地周辺の設備改善にはすでに着手しており、来年度への影響がないようにしたいとしている。 -
シメジを使った菓子の試作品評会
伊那市の菓子店有志でつくる「やまびこ会」(橋都喜三郎会長、9人)は20日、地元産シメジを使った菓子の試作品評会を伊那商工会館で開いた。4店舗が中華まんなど5品を持ち寄り、商品化に向けてベテランの意見を聞いた。
菓子は、くるみみその中にバターとしょうゆをからめたシメジ入りの「むぎもち」、おからを混ぜたおやき、シメジおこわなど。シメジは水分が出たり、食感を残したりと菓子で使うのが難しい素材で、各店主が試作品を作り、メンバーの意見を聞きながら改良を重ねた。クッキー以外は冷凍できる。
品評会には、JA上伊那の職員、シメジを使ったローメンやギョーザを手がけた店主ら約20人が参加。
各試作品の特徴を聞き、試食した。参加者は菓子部門でシメジに挑戦したことに感心しつつ「キノコの風味が生かしきれていないような気がする」「形やネーミングを工夫し、作った人の意気込みが伝わるようにしたらどうか」と味、大きさ、価格などに意見を出した。
これらは商品づくりに生かし、9月に開く伊那商議所女性会メンバーら関係者を集めた発表会、10月の伊那総合物産展示会&商工祭での成果発表としての販売につなげ、商品化に向ける。
橋都会長は「菓子のイメージにある『あんこ』を使わず、素材を生かした商品を考えた」と話した。
やまびこ会は1月、地元産の米や農産物などを使った創作菓子を開発し、将来的に「地域ブランド」として売り込もうと発足した。 -
みはらしの湯の手書き染展示、入浴客に人気
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で展示している手描き染め作品が、入浴客の密かな人気を集めている。
展示しているのは、伊那市、駒ヶ根市の50縲・0代の女性でつくる「蒼花会」(宮下梨花代表)のメンバー約8人の作品で、昨年に続き2回目。Tシャツやブラウス、クッションカバーなど、身近な布製品に、花や鳥など、思い思いのモチーフが鮮やかに描かれ、材料費程度で販売もしている。
購入してくれる人がいれば製作する側のやる気にもつながるということで販売を始めたが、今年は特に売れ行きが良く、順々に作品を補足している。県外の入浴客が気に入って購入していくこともあるという。
それぞれの好みに合わせたオリジナルの作品ができるのが手描き染めの魅力。唐澤壽男支配人は「それぞれの好みにあった作品が手ごろな値段で購入できるとあって、人気が高まったのでは」と話している。
展示は8月末まで楽しめる。 -
権兵衛トンネル、中京方面からの新たな通行ルートとしての利用が進む
念願の権兵衛トンネル開通から半年が経過した。1カ月の利用台数が2千縲・千台におよんでいる一方、大型車の混入率は、例外を除き最大でも4分の1程度に留まっている。乗用車は依然、観光目的の土日利用が多いものの、平日利用も増加。中には、休日に匹敵するほどの利用台数を記録する平日もあり、一般的な通行ルートとして定着してきている。開通当初に見られた物珍しさからくる観光は終息しつつあるが、中京圏から伊那を訪れる新たなルートとして、トンネルを利用する人が増えている。観光面だけでなく、迂回路としての機能も発揮しており、地元から全国へ、トンネルの認識が広まっている。
各地で交通規制が発生した7月の豪雨災害の時、権兵衛トンネルに交通規制がかかる直前の7月18日、トンネルを利用する大型車の混入率が45%を上回った。特に、木曽から伊那に抜ける大型車が増加し、1123台を記録。初めて千台を越え、通常の3倍以上の大型車が集中した。
当時、大雨の影響で木曽側の国道19号で土砂崩れが発生し、奈良井竏忠鱒K間で部分的に交通規制があった。そのため「中津川から塩尻方面に抜ける中京方面の大型車などがトンネルに迂回したと考えられる」と木曽建設事務所の担当者は話す。
飯田国道事務所などは、松本方面からの迂回路として機能した事例を3月末に公表しているが、今回のことで中京方面からの迂回路機能も証明された。 -
和紙ちぎり絵で夢のような世界
上伊那を中心に諏訪地方の愛好者が通う和紙ちぎり絵教室「御園教室」の作品展は21日まで、伊那市西町区伊那部の旧井澤家住宅で開いている。和紙独特の温もりを感じる作品のそれぞれに、来場者の注目が集まっている。入場無料。
講師の中村早恵子さん(75)=伊那市御園=を含め、受講生約20人が一人1、2点の計30点を出品。教材を手本に制作した作品は、アサガオ、ツバキ、ポピー、シクラメンなどの花のほか、風景や人物を題材にしている。
生徒は50代の主婦が中心で、初心者から12年目のベテランまでとさまざま。単色ではない深い色合いの独特の染め和紙を使い、作品づくりに励んでいる。その出来上がりは「水彩画のような表現」に近いという。
中村さんは「和紙ちぎり絵の魅力にはまった生徒たちの力作です。夢のような世界を味わってください」と来場を呼び掛けている。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
カナダの貴重な体験報告 研修参加の中学生・市長に
夏休み中の13日間、カナダへ語学研修に参加した伊那市の中学2年生らが18日、市役所で小坂樫男市長に帰国のあいさつをした。参加者らは「よい経験になった」などと、充実した海外生活の思い出を語った=写真。
報告に訪れたのは16人中15人。小坂市長は「ホストファミリーとの貴重な体験は一生の思い出になったと思う」と出迎えた。生徒らは「分からないことも分かるまで教えてくれて優しかった」などと話し、それぞれが研修を満喫した様子だった。
伊那東部の大野田裕矢君は「カナダは国土も人の心も広くて、素晴らしい国だと思った。英語をもっと勉強して、またいつかホストファミリーに会いにいきたい」と感想を述べていた。
研修は伊那市など6市町村による共同事業で、本年は4市町村より31人が参加した。同市は3市町村合併で昨年の定員15人から20人へ増員、一人当たりの研修費41万2千円のうち、15万円を補助している。 -
伊那市でアマサギの子育てを確認
県内ではほとんど繁殖しないとされていた渡り鳥のアマサギが、伊那市内の段丘崖(がい)に営巣し、子育てをしていることがこのほど、日本野鳥の会の会員で宮田小学校教諭の原一彦さん(54)=駒ケ根市中沢=の観察で確認された。営巣地は、これまで5種類のサギが混合コロニー(集団生息地)を形成してきた森で、原さんは「アマサギを加え6種類ものサギが集団繁殖しているということも県内では報告されていない」と驚いている。
原さんは00年に同段丘崖で混合コロニーを発見した時、すでにアマサギの姿を確認しているが、その時は営巣していなかった。その後、定期的に段丘崖の観察を続けたところ、今年5月末に2対の親鳥を見つけ、「不思議に思った」(原さん)。
日本で見られるアマサギは本来、夏鳥としてフィリピンなどの南方より5月ころ飛来し、本州から九州までの比較的温暖な地域で繁殖。冬に再び南方に戻る。長野県には渡りの途中に立ち寄る程度だった。
5月末になっても伊那市に留まっていることに疑問を抱いた原さんはその後もひんぱんに観察。6月になって巣らしきものの中で雌の親鳥が「座り込んでいる姿」を目にし、「ひょっとして卵を抱いているのでは」と直感した。そして、8月に入って、ひなを確認。望遠レンズで写真に収めることに成功した。
本来、営巣しないとされていた内陸の寒冷地で繁殖が確認されたことについて原さんは「最近は北海道などでも繁殖が報告されている。温暖化が影響しているのかも」と分析している。
同段丘崖の森で混合コロニーを形成しているサギ6種は、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギ、アマサギ。 -
ソフトバレー「はせくらぶ」が全国準V
第17回「全国ソフトバレー・ファミリーフェスティバル」(5、6日、山梨県南アルプス市)に県代表で初出場した伊那市長谷で活動するソフトバレーボールサークル「はせくらぶ」(中山芳一代表)が準優勝した。メンバー6人が18日夕、市役所の小坂樫男市長を訪ね喜びの報告をし、銀メダルと賞状を披露した。
30歳以上の男女と小学生2人で編成した都道府県代表と開催県枠の合わせて54チームが出場。3チームごと18ブロックでの予選リーグ、順位別での決勝リーグを戦った。
はせくらぶは予選で、岐阜と宮崎をいずれもセットカウント2竏・で下し、各ブロック1位による、3チームごとの決勝に進出した。
a縲彷の6ブロックのうち、新潟、福岡代表とのBブロックに臨み、新潟には2竏・で快勝。続く福岡には1竏・で惜敗し、ブロック優勝には一歩及ばなかった。
「かなり緊張してしまったが、子どもたちも頑張ってくれたので良い成績が生まれた」と金子勝主将。監督の中山代表も「強いチームと対戦でき素晴らしい経験を積めて、良い勉強になった」と振り返っていた。 -
伊那まつりポスター原画展
伊那市役所1階市民ホールで31日まで、「第34回伊那まつり」のポスター原画展が開かれている。7月の梅雨前線豪雨の影響で中止となったが、来庁者は中学生の力作に足を止めている。
ポスターは、市内6中学校の2年生を対象に募集。市民ホールには、入賞作品を含む応募作品358点が学校ごとに展示される。
題材は、伊那のイメージキャラクター「イーナちゃん」、花火、竜が目立つ。新市誕生で、高遠の桜や長谷のイメージキャラクター「孝ちゃん」も登場。また、2月の権兵衛トンネル開通で、トンネルの出入り口を取り入れた作品もあった。
まつりは中止だが、来庁者は「丁寧に書いてある。まつりのにぎやかさが伝わってくるよう」と話していた。
作品は、すべてラミネート加工し、商店街などへはり出す予定だった。
展示終了後、作品は作者に返却する。 -
天竜川水系・アユ投網漁解禁
天竜川水系で17日、アユの投網漁が解禁となった。天竜川漁業協同組合では、本年は梅雨前線の豪雨被害でアユの数量は少なく、捕獲量は期待できないという。
昨年から友釣り愛好者のために、盆の解禁を遅らせて実施している。午後6時からの解禁だが初日、伊那市では早速、投網漁をする人の姿はなかった。
午後7時ころ、辺りが暗くなってから、市内の愛好者ら4人が天竜川で数時間の漁。捕獲量は一人数匹と少なく、アユの大きさは例年に比べて小ぶりだった。
愛好者によれば、コケを食べるための縄張り争そいをするアユは、梅雨明けで天候が良くなり、石にコケが付きはじめた今ごろ、活動は活発化。これから8月末まで、捕獲量が上向き傾向になるとのことだ。
投網漁は9月10日まで、午後6時縲恁゚前4時が解禁時間。それ以降は全日解禁となる。 -
夏山登山にも豪雨の影響
夏の山岳シーズンも終盤を迎えている。伊那市営の南アルプス林道バス営業所によると、豪雨などの影響もあり林道バス利用者は激減。7月は昨年比約5200人減の約6500人で「ばん回は難しい」と肩を落とす。
夏山の登山客が増えるのは例年、7月下旬縲・月下旬。ピーク突入時と豪雨が重なり、20縲・0人の団体客のキャンセルが相次いだことが大きく影響した。
ここ数年で同時期は平均1万人だったため「過去5年でみても一番最低の数字」となった。8月は17日現在で約9100人。昨年同期に比べ約570人の微増だが、7月に断念した一般客が訪れたとみている。
営業所は「利用者の減少は天候が左右するため仕方ないが、運行状況や山に関する詳細をお知らせできるため、ぜひ問い合わせをしてから登山するか決めてほしい」と話している。
林道バスは戸台口から北沢峠を結び、1日往復4便を運行。利用者数は1980(昭和55)年の運行開始以来、7月27日に90万人を突破している。今季は17日現在で、1万8627人が利用した。
##(写真) -
精霊を送り出す火祭り「百八灯」
伊那市西箕輪の大萱公園で16日夜、盆行事「百八灯(ひゃくはってい)」があった。精霊を送り出す火祭りで、公園を囲むように布玉108個が炎を上げて燃えた。
「百八灯」は、ぼろ布を直径15センチほどに丸めた玉を針金で巻き、灯油をしみ込ませて燃やすもの。江戸時代に始まったのではないかとされる。
地元の中学生らが公園西・南側い張ったワイヤー延長100メートルに布玉を取り付け、午後8時半ごろ、点火。布玉は約30分間、めらめらと燃え、訪れた家族連れなどがじっと様子を見守った。
布玉数は、地区内の当番に当たった組が用意。中学生が各戸を回って回収するなど準備に当たっている。
百八灯に合わせ、公園内では盆踊り、手持ち花火、振りまんどがあったほか、ビールやかき氷の屋台も並んだ。 -
坂下で精霊流し
伊那市坂下区の天竜川で16日夜、第53回精霊流しがあった。新盆を迎えた家族ら約250人が集まり、故人のめい福を祈った。
灯ろうは、地元を中心に、市内外から170基の申し込みがあった。
天竜川右岸にある坂下駐車場で大法要を済ませたあと、参列者は戒名を書き入れた灯ろうにロウソクをともし、天竜川にかかる大橋上流から天竜川に流した。
7月の梅雨前線豪雨の影響で、河川敷が荒れ、河床がえぐられた天竜川。参列者は川の流れに沿って、ゆらゆらと揺れる灯ろうを見守りながら、手を合わせた。
精霊流しは伊那市仏教会主催、坂下商工会主管。戦争や交通事故などの災害犠牲者の供養と、世界平和も合わせて祈願した。 -
春近郷ふれ愛館10周年記念 東春近関連の歌CDに
伊那市の東春近公民館(春近郷ふれ愛館)は新築移転10年を記念し、地域にまつわる歌を集録したCDを制作・発売する。旧市合併前には親しまれていた「東春近村」の村歌など計6曲を集め、歌い継がれる郷土の宝として、後世に残そうとしている。
1980(昭和55)年、同館制作のレコード「伊那市東春近・郷土のうた」から、「東春近の歌」「東春近音頭」など全4曲をCD化。残る「(旧)伊那市の歌」「春富中学校校歌」は著作権の許可を得て音源を加える。
「東春近村竏秩vは23(大正12)年ころ、村歌に制定され、54年の旧伊那市との合併までは親しまれた歌。現在は地元でも70代以上の高齢者でないと知らない曲のため、関係者は「CDにして多くの人に聞く機会を増やしてもらいたい」としている。
東春近公民館は敷地が狭い竏窒ネどの理由で、旧施設(現・東春近子育て支援センター)から現在の場所へ移転、新施設は1996年10月に完成した。施設運用からこれまでの利用者は延べ33万余人。60以上のサークル・クラブ活動、各種会合の場として、幅広い利用がある。
記念CDは1枚千円で販売。21日まで申し込みを受け付け、9月15日以降に引き渡す。問い合わせは、東春近公民館(TEL72・3202)へ。 -
南信協同、「新・明暗」の公演に向け最終リハーサル
伊那文化会館附属劇団「南信協同」は15日、第16回公演「新・明暗」のリハーサルをした=写真。
作品は永井愛作、夏目漱石原作の「新・明暗」。物語の主人公は新婚のエリート商社マン。新婚にもかかわらず、夫婦は既にお互いへの不安を募らており、互いの腹のうちを探り合う。また、さまざまな思いを持つ多数の人物が二人を取り巻いており、夫婦と複雑に関係していく竏秩B
演出は南信協同の演出家・斉藤望さんが担当。回り舞台を用いた多様な場面展開や、12人の俳優が20人を超える登場人物を演じ分ける新しい試みも取り入れており斉藤さんは「演劇空間を楽しんでもらえる舞台で、想像力を刺激する内容。自由に想像の羽を広げてほしい」と語る。
公演は19日の午後6時(開場は午後5時半)からと、20日の午後2時(開場は午後1時半)からの2回、共に県伊那文化会館の小ホールである。入場料は一般千円、高校生以下500円(当日200円増し)。
問い合わせは県伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
7月の豪雨はアユ釣りにも影響
7月の梅雨前線豪雨による大水の影響で、天竜川のアユ釣りが不調だ。釣り人の数は例年同期と比べて半数以下と深刻。魚が川からいなくなっていることが原因で、天竜川漁業協同組合では「自然には勝てない。今年はあきらめるしかない」としている。
例年盆から8月下旬にかけて、天竜川のアユは「尺アユ」と呼ばれるほど成長し、釣り人も増え、最盛期となる。しかし、今季は一日で20縲・0匹釣れるはずが2、3匹、多くても10匹程度に減っている。
釣り人の数も一日、200人以上のところ、現在は40人前後まで落ち込んでいる。
豪雨で大量の水が川底を洗い流し、地形が激変したのも要因の一つ。これまでアユが住み着いていた釣りの・ス絶好ポイント・スが変わり、地元住民ですらポイントが分からないという。
春先の日照不足でアユのえさとなるコケが育たず、魚が大きく成長しなかったことも、釣り人が減った理由になっている。
天竜川漁協へは県外からの問い合わせが相次ぐが「釣果はよくない」などと現状を説明し、誘客できない状態。20年以上の釣り経験のある辰野町の会社員男性(51)も「こんなに釣れないのは初めて」と自然災害の影響に息消沈の様子だった。 -
手作り灯ろう100基幻想的
伊那市美篶上川手の納涼祭が15日夜、上川手第一公民館であり、催し物の灯ろうが区民らの注目を浴びた。祭りには約200人が集合。ゆらゆらと風に揺れる優しいロウソクの火が夏祭りを盛り立てた。同公民館の主催。
公民館長の白鳥博文さん(45)が炎を楽しんでもらおう竏窒ニ企画した。公民館の役員らが廃材を利用して作った100基の灯ろうは、軽トラック2台分の荷台の上に水を張り、設置。周りには携帯電話のカメラで撮影したり、灯りをじっと眺める人でにぎわった。
夏の期間だけ里帰りしている神奈川県の40代主婦は、灯ろうを見て「幻想的できれい。お盆って感じが出ている」と満悦の様子。白鳥館長は「特徴のある祭りにしたかった。喜んでもらえてうれしい」と笑顔だった。
会場では、すいか割り、ヨーヨー釣り、ビンゴ大会、手持ち花火などのほか、焼きそばなどの出店もあり、区民らは夏の暑さも忘れて祭りを満喫していた。 -
ミッドナイトにぎわう
伊那市の中心商店街で15日夜、恒例の「ふるさと歩行者天国」(ミッドナイト)があった。「伊那まつり」(5日)中止を受けて企画した「盆踊り・ダンシングひろば」のほか、ゲームや屋台横丁などを展開、地域住民や帰省客などでにぎわった。
歩行者天国は、県道南箕輪・沢渡線の駅前再開発ビル「いなっせ」竏谷R伊那北駅前の延長1・6キロ。
踊りには小中学生を含む16連から350人余が参加。「伊那まつり」で踊ることができなかった分、伊那節やダンシング・オン・ザ・ロードなどの曲に乗り、汗を流した。曲が終わると、路上に寝転がる人も。
そのほか、輪投げや金魚すくいなどが各所であり、子どもたちに人気だった。
また、商店街では歩道に衣類や雑貨などの商品を並べ、訪れた人たちに売り込んでいた。 -
木曽節公演
伊那市の通り町商店街振興組合(竹田一麿理事長)は15日夜、「ふるさと歩行者天国」のイベントの一つとして木曽節公演を企画した。木曽踊保存会から5人が来伊。木曽節を披露し、イベントを盛り上げた。
2月、伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルの開通を記念し、伊那節と木曽節の交流の場を持った。竹田理事長は「祝いの席で、木曽節の踊りも出てくるほど。伊那の住民にとってなじみ深いもの」という。
会員は、セントラルパークのステージ上で「木曽のな、中乗さん…」と生唄(うた)に合わせて木曽節を披露。
来場者に向け、手足の動きなどポイントを指導する場面もあった。参加の呼びかけに、伊那の踊りグループのほか、来場者が踊りの輪に加わった。
伊那節と木曽節の公演は、権兵衛トンネル開通の式典以来。開通前はまったく交流がなかったそうだが、開通を機に一緒にやりたいという話が持ち上がった。
木曽踊保存会の田沢博会長(75)=木曽町=は「互いのイベントなど機会をとらえて交流していきたい。踊りを通し、衰退していくまちの発展につながれば」と期待を込めた。また「伊那節の歌だけでも教わっていきたい」と話した。
木曽踊保存会は1縲・6日夜、木曽町の広小路である「木曽踊り」で、観光客らを対象に、踊りの指導に当たっている。 -
八十二銀行市駅前支店で木目込みまり展
趣味で木目込みまり製作を楽しむ南箕輪村南殿の唐木妙子さん(57)と登内みのるさん(54)の作品展が9月1日まで、伊那市の八十二銀行伊那市駅前支店(いなっせ2階)ロビーで開かれている。彩り豊かで、デザインにこだわり、一つ一つ時間をかけたという力作約30点を並べる。
2人はいとこで、2年前に知人の指導で一緒に木目込みまりを作り始め、これまでに合わせておよそ150個を製作。個展は2回目、地域の文化祭などにも出品している。「一個一個デザインを考えて作るから飽きることはないし、とても楽しい。作り出すと夢中になりますよ」と魅力を話す。
球形の発泡スチロールに、構図通りに切れ込みを入れ、ちりめんをデザインに合わせて埋め込んでいく。大きさは直径12・5センチ、15センチ、20センチの3種で、構図や配色をすべて自分たちで考案する。
季節に合わせた花々などをデザインしているほか、飼い犬を表現したものもある。作品はケースに入れて和風の空間を演出するなど、飾り付けを工夫することでさまざまな空間を作り上げる。「きれいだと思うし、目の保養になれば」と呼びかけている。 -
タイヤ盗んだ疑いで ブラジル人2人逮捕
伊那署は14日までに窃盗の疑いで、いずれもブラジル国籍の伊那市美篶の工員ゲセル・ジャイル容疑者(36)、同市上新田の工員ラモス・ウイリアン・マサト・ゴンサルベス容疑者(22)の2人を逮捕した。
容疑者らは共謀し、7月21日午前0時ころ、市内アパートの軒下に置いてあった、ホイール付タイヤ4本(時価合計5万円相当)を盗んだ疑い。 -
平和のつどい平和音楽映画祭
終戦記念日に合わせて15日、平和音楽映画祭が伊那市役所であった。約150人が集り、黒木和雄監督の平和映画「紙芝居悦子の青春」を鑑賞。平和への思いを深めた。平和都市宣言をさらにすすめる伊那市民の会主催。
第20回伊那市民平和のつどいの一環。伊那まつりが中止となった今年は、灯ろう流しもできなかったため、音楽映画祭の会場前に灯ろうを展示した。
今年の作品は、今年4月に75歳で亡くなった黒木監督の遺作。終戦間近の日本を生きた女性を主人公に、戦争の不条理を訴えており、平和への願いを世界へと発信していってもらおうと、全国に先駆けた上映を決めた。
建石繁明運営委員長は「戦争は嫌だ、戦争はいけないということを一人ひとりが声を出して世界に発信していくことが平和運動の原点。ここへ映画を見にきた一人ひとりが声を発信していってほしい」と呼びかけた。 -
山寺区で初の盆おどり大会
伊那市山寺区の盆おどり大会が14日夜、伊那北地域活性化センター「きたっせ」であった。子どもから年配者までが集い、にぎやかに繰り広げた。
昨年まで春の運動会だったが、参加者の減少で、盆おどりに切り替えた。
午後7時、駐車場の中心にやぐらを組み、ちょうちんに明かりをともした。スピーカーから伊那節や勘太郎月夜唄などの曲が流れ、徐々に踊り手の輪が広がった。浴衣姿の女性や法被姿の男性に交じり、子どもたちが見よう見まねで踊る姿も。
山下とよ子さん(83)は「盆おどりがあると踊りたくなちゃう」と話し、輪に加わっていた。
区内7町内会が野菜販売、金魚すくい、カブトムシなどの店を出し、地元商工会による流しそうめん、カラオケ大会、子どもを対象とした輪投げ大会もあり、区関係者は「予想以上のにぎわい」と喜んだ。 -
青島で納涼祭
伊那市美篶の青島公民館東側の遊園地で14日夕、恒例の納涼祭があった。地元の村おこしの会メンバーらによる12の出店が並び、夕涼みがてら地域住民や帰省者でにぎわいを見せた。
敷地内に、飲食ができる座席が用意され、訪れた家族連れなどはかき氷、もつ煮、わたあめなどを買い、ビールを飲んだり、焼きそばを食べたりした。
人気だったのは、訪れた人全員が対象となる福引き。当たったしょうゆや油、キッチンペーパーなど日用品を持ち帰った。
納涼祭は、低迷した盆踊りに変わり、91年から出店中心となった。帰省した人と顔を合わせる機会にもなっている。
地元小学生も納涼祭のために書いた花火などの絵を飾った。 -
伊那市成人式 新成人としての新たな決意
伊那市成人式は県伊那文化会館であった。対象者の男子436人、女子429人、合計865人のうち、6割以上の555人が参加。信州伊那太鼓の「祝太鼓」演奏、「伊那市の歌」斉唱、式典後は談話会「トーキングタイム」もあった。
小坂樫男市長は「温かく、時には厳しく育ててくれた多くの人の愛情を忘れず。他人とは違う可能性を信じ、掛け替えのない人生を歩んで」と式辞。新市の町づくりについて「若い創造力、実行力を生かして」と期待した。
新成人代表の岡谷市の保育士、北原千織さん=山寺区水神町出身=は「私たちと一緒に新しい出発をした新市の存在を心強く思う。新成人としての新たな決意、晴れやかな気持ちを忘れず、自分を磨きながら一歩一歩を歩んでいきたい」と謝辞した。