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伊那まつり中止が決定
伊那まつり委員会(会長・小坂市長)は26日夜、8月の「第34回伊那まつり」を中止することに決めた。開催について賛否両論あったが、梅雨前線の影響で被災者の心情に配慮。花火などの取り扱いは、早急に検討する。
委員会には区長、商工関係、各種団体長など24人が出席。「新市が発足して初めてのまつり。災害復興の意味を兼ねて開いてほしい」と開催を望む一方「災害対策本部が解散していない。市民が一丸となって楽しめる状況にない」と意見が分かれた。延期という案もあった。
全員の意見が出尽くしたあと、正副会長に判断を一任。市内に被災者がいる、近隣で犠牲者が出ていることを理由に「中止」の結論を出した。
梅雨前線の影響で、各地域の夏祭り中止が相次ぐ中、まつり開催について最終決定する必要があるとして急きょ、委員会を開いた。
実行委員会事務局にも、参加する市民や県外者から問い合わせが数件入っていた。
中止が決まった翌日の27日は午前中から、おどり連の参加者などから数十件の電話がかかった。中止に納得したものの、残念がる声が多かったという。
まつりは8月5、6日、市街地や市役所駐車場などを会場に、市民おどり、花火大会を柱に、多彩な催し物を組んでいた。中止は34回目にして初めて。 -
KOA四半期経営成績
KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は27日、07年3月期第1四半期(4縲・月)の財務・業績の概況を発表した。四半期純利益は、13億6800万円(前年同期比173・1%)だった。
世界的な景気拡大や企業収益改善による設備投資の増加で、部品需要が拡大し、売上高は前年同期に比べて20・1%、139億5300万円増加した。
利益は、原価低減の取り組みに加え、売上高が大幅に増えたことから、営業利益が16億1300万円(166・2%)、経常利益が19億7千万円(134・2%)となった。
06年9月期(06年4縲・月)の連結業績は、当期純利益を25億円と予想している。 -
南アルプス・鋸岳で女性遭難
26日午前6時50分、南アルプス鋸岳の鹿ノ窓付近でけがをしていた、京都府京都市の病院職員女性(24)を県警ヘリコプターが収容した。女性は単独で登山中、25日午後5時ごろ、同所で滑落し、左足を捻挫するけがを負っていた。
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イーナちゃんマレットゴルフクラブの市町村大会
伊那市の有志でつくる「イーナちゃんマレットゴルフクラブ」(池上為夫会長)は26日、イーナちゃん楯市町村大会を同市西箕輪のマレットパークはびろで開いた。近隣市町村から125人が集まり、優勝を目指して熱戦を繰り広げた。
市町村間の交流を目的とした、4回目を迎える大会。この日は、天候に恵まれ、マレットゴルフ日和となった。参加者の一人は「いろいろな人と一緒にマレットゴルフが楽しめてよかった」と満足顔で話した。
結果は次の通り(市町村名なしは伊那市在住者)。
▽男性 (1)宮下近夫115(2)小林岩夫118(3)清水松男119(4)小沢恒二郎(5)藤沢幸雄(箕輪町)(6)飯沢章男(7)江口友幸(8)登内保雄(9)山本知善(駒ヶ根市)(10)林茂良
▽女性 (1)白鳥栄子120(2)林清子123(3)小平貞子124(4)黒河内加奈子(5)佐々木琴代(6)網野さだ子
▽ホールインワン 小林岩夫、浅井和夫、向山崇志、松坂昭一、白鳥清幸、山崎広美 -
伊那市・手良公民館の新事業「太鼓体験講座」開講
伊那市の手良公民館の新事業「手良太鼓体験講座」が始まっている。地域活性のため、住民から集めた資金で太鼓を購入した「手良太鼓クラブ」の後継者育成などを目的とした講座。地域の小学生など5人が週1回の講座を楽しんでいる。
25日夜、公民館の近くにある手良小学校体育館で2回目の講座があった。この日は児童2人とクラブ員らの計9人が集まり、太鼓の製造・指導会社「まつり工房」(同市西春近)の出山敦生さん(24)から指導を受けた。
受講生らは前回の練習で学んだ、撥(ばち)のたたき方などを振り返り、声の出し方や隣りの太鼓へ移動しながら打つ方法を学習。全4回の講座で、曲目「夏まつり」の演奏の熟達を目指す。
小学3年生の石倉知輝君、米持咲ちゃん(ともに9歳)は「『ドン』『カッカッ』など、いろんな音が出る太鼓が好き」「指が痛くなったりするけど楽しい」などと感想。「太鼓の名人を目指して練習を頑張りたい」と、共に意気込んでいた。
手良太鼓クラブは地域活性のため、太鼓など11台を購入し、1990年に住民有志で発足したが「仕事が忙しい」などの理由で、クラブ員は年々減少。城倉宏代表は「体験して楽しさを知ってもらいたい」と地元住民の参加を呼び掛けている。
太鼓体験講座の参加などに関する問い合わせは、手良公民館(TEL72・2755)へ。 -
松倉、西高遠の避難勧告を解除
伊那市は26日、安全が確認されたため、高遠町藤沢の松倉地区(40世帯117人)、西高遠(2世帯4人)に出していた避難勧告を解除した。
県は25日までに、崩落の危険がある松倉川上流1カ所へ土石流感知センサーを設置。避難を促すためのサイレンの音が小さかったため、26日にモーター付きのサイレンを取り付けた。
25日夜、地元住民を対象に、県や市の関係者らが現場の状況、サイレンが流れた場合の避難方法などを説明した。
また、西高遠は、事業所東南斜面の土砂が崩落したが、事業所に影響はなく、26日午前中までに、斜面18立方メートルにモルタルを吹き付け、安全対策をとった。
災害対策本部は、被災の後片付け、梅雨前線の影響による被害額の集計などが残っているため、引き続いて設置している。 -
伊那食品工業、定年退職者の再雇用を目的としたぱぱ菜農園を本格始動
団塊の世代の大量退職が始まる07年を前に伊那食品工業(本社・西春近)はこのほど、定年退職者の再雇用などを目的とする農業法人「ぱぱ菜農園」の活動を開始した。荒廃農地の有効利用、安心・安全な食の提供なども目的としており、季節に合わせた作物を栽培していく。
塚越寛会長を社長として05年5月に設立した同法人は、1年の準備期間を経て06年5月、実質的にスタートした。現在の従業員は定年退職者2人と伊那食品工業社員3人の合わせて5人。約3ヘクタールの借地を利用し、トウモロコシ、カボチャ、ジャガイモなど約20品目以上を栽培している。
農地は、伊那食品工業周辺にある遊休農地を活用。また、寒天の残さから作ったミネラル豊富な肥料「アガーライト」を使用し、環境負荷を減らしながら安心・安全な農作物栽培に取り組んでいる。
栽培した野菜は直営レストランで使用したり、一般や社員などに販売しており、試行期間に提供したトマトなどは「甘くておいしい」と好評だった。
人員が増えれば、規模を拡大することも考えている。 -
デュアスロン世界大会へ 伊那中教諭の徳永吉彦さん
伊那市の伊那中学校3年2組の担任、徳永吉彦教諭(28)=下諏訪町在住=が自身2度目となるデュアスロンの世界大会に出場する。25日、同校体育館であった壮行会で、3学年約140人の熱いメッセージが寄せられた日の丸の旗を受け取り、意気込みを語った。
世界30カ国、600人が集まる「2006ITU(世界トライアスロン連合)デュアスロン世界選手権」(30日・カナダ、コーナーブルック)に出場。第1ランニング(10キロ)、自転車ロードレース(40キロ)、第2ラン(5キロ)の所要時間を競い合う。
3月の日本選手権で上位に入り出場権を獲得。日本選手は11人が参加する。徳永教諭は前回の豪州大会に続いての出場。前回は31位と、思い通りの成績が納められずリベンジに燃える。
デュアスロンを始めたのは約2年前。肺炎で病養中にテレビ映像を見てから、仕事後の毎日の走り込みなどに励んできた。中学校、高校、大学と陸上部に所属し、信州大学在籍中に全日本大学駅伝に出場した経験もある・スアスリート先生・スだ。
壮行会では3年の生徒たちから体育館に響き渡る「フレーフレー徳永!!」との応援を受け、「ありがとう。すごいエネルギーをもらった」と感無量。「全力でぶっ倒れるまで頑張ってきます」と旅立ちの言葉に力を込めた。
教員生活を充実させるため、世界大会への挑戦は今回を最後と決意している。「日本では種目が知られていないので好成績を納めて皆に知ってもらいたい」とし、自己ベスト(2時間19分)更新と10位以内の順位を目標に掲げている。 -
伊那市・川北町交差点の信号機止まる
25日午後、伊那市荒井区の国道361号線と県道伊那箕輪線が交わる、川北町交差点の信号機が停電のため一時停止した。運転手らが落ち着いて、左右を確認しながら通行したため、事故は起きなかった。
交差点に設置してあるすべての信号機が、午後3時20分ごろから停止。利用者からの通報で、伊那署員が現場に急行、約20分後に自然復旧した。
伊那署によると信号機の停電は、近くで電気工事などがある場合などに、一時的に起きることがあるという。この日は、電力配給元の中部電力からの、いつもの事前連絡もなく、信号機近くにある制御装置にも異常は確認されなかった。
中電伊那営業所では、周辺の住宅で停電もなく、電気工事もしていないとのこと。同署は「停電としか考えられないが、原因は不明」とし、捜査を進めている。
先日、阿南署管内でも同様の・ス異常・スが発生しているという。 -
少年2人が中学男子生徒を恐喝
伊那署は25日早朝、恐喝未遂の疑いで、伊那市内に住む未成年2人を逮捕した。容疑者は同市上牧の無職少年(17)と、土木作業員少年(15)。2人は市内の中学男子生徒(14)に因縁をつけ、現金5万円を要求した疑い。
調べによると、2人は共謀のうえ、24日午後6時30分ごろ、市内の団地で、男子生徒に因縁をつけ、持っていた学生カバンを取り上げるなどして「家まで金を取りに行って来い」「来るまでカバンを預かる」などと脅し、5万円余りを要求した。
自宅に現金を取りに戻った生徒の様子に気がついた家族が届け出をし、警官が付近にいた少年に任意同行を求めた結果、犯行が判明したため逮捕した。 -
伊那朗読の会が集い 平和の願いを語る
伊那市の朗読愛好者でつくる伊那公民館サークル「伊那朗読の会」(小林豊子会長)は22日夜、市内の飲食店・シャルマンで「平和を願う朗読の集い」と題した朗読会を開いた=写真。伊那市、箕輪町などから約30人の観客が集まり、「戦争と平和」をテーマとした朗読に耳を傾けた。
観客と共に戦争について考え、見直すことを目的とした年一回、5回目の集い。葉祥明の「アンネのバラ」、はまみつをの「白いマフラー」など、戦争に関する詩集や絵本などを会員10人が気持ちを込めて朗読した。
観客は考え深げに目を閉じ、語り部の話に集中した。「戦争のことについて考え、平和を祈りたい」などと感想を述べ、戦争を振り返りながら、お互いが平和について、話し合う姿も見られた。
伊那朗読の会は伊那公民館で、毎月第3木曜日の午後7時30分から例会を開く。入会などに関する問い合わせは、事務局コマ書店内(TEL78・4030)へ。 -
伊那市社会福祉協議会に災害ボランティア本部設置
大雨による土砂災害の大きかった地区の復興支援のため、伊那市社会福祉協議会は26日、災害ボランティア本部を設置する。市内や近隣市町村からボランディアを募り、現地のニーズに応じて個人宅での泥だしや家財の片付けなどに派遣する。現地の要望は社協職員が現地で調査するほか、直接社協に寄せてもらう。
深刻な土砂災害に見舞われた西春近柳沢地区などでは25日、県や市が土砂の運び出しをはじめている。しかし今回の大雨では、家屋内に土砂が流入した個人宅も多く、土砂の運び出し、家財の片付けなど、で人手を必要とする場面が想定され、広く人員を募ることを決めた。
ボランティアは長靴など、作業のできる支度でスコップ、飲料水などを持参する(一日がかりで参加する場合は昼食も持参)。作業に参加する前に市社協でボランティア登録をする。
受け付けは午前8時から。
問い合わせは伊那市社会福祉協議会(TEL73・2541)へ。 -
伊那市・小中学校で1学期終業式
伊那市内の5小学校で25日、1学期の終業式があった。今週末までに市内の全小中学校が夏休みに入る。児童らは1学期を振り返り、休み中の目標を掲げた。
伊那小(北原和俊校長・756人)では1、4年の代表者3人が学期を振り返った。1年男児は「1年生になって一人で(朝)起きれるようになった。夏休みはプールでいっぱい泳ぎたい」と決意表明した。
北原校長は「地域では大雨で災害があったが、皆さんが誰一人としてけがもなく1学期を終えられたことを嬉しく思う。休み中は事故やけがに遭わないよう、2学期の始業式には元気よく登校してもらいたい」とあいさつした。
終業式では、児童会が夏休みの過し方を指導する寸劇を披露したほか、休み中にコンクールへ出場する合唱団の壮行会もあった。 -
伊那の降雨量400ミリ超える
伊那市の定例記者会見が25日開かれ、小坂市長らが梅雨前線の影響による被害状況などを報告した。
小坂市長は「避難勧告や避難指示を出したが、幸い人身が1件もなかった。災害で感じたのは、避難所によってテレビやケーブルテレビがないところがあり、不安解消のため、避難者は情報がほしいだろうと思う」と述べた。反省材料に、災害場所を確認して指示を出す、国・県・市の役割を明確にするなどを挙げた。
また、自主的な避難で強制力のない避難勧告と、強制力がある避難指示の基準がなく、今後、住民に理解してもらう必要があるとした。
そのほか、土砂崩落のあった西春近沢渡柳沢、橋脚の一部が沈下した殿島橋、高遠町藤沢松倉など写真を示しながら現状を報告した。
避難勧告の対象者は3565世帯9900人、避難指示は2102世帯5412人だった。
浸水被害(24日現在)は、床上浸水が2、床下浸水が56、庭先のみ13。半数以上が山寺区だった。
農作物被害は調査中。
東春近にある伊那観測点(アメダス)の降水量は15縲・1日で416ミリ、15縲・4日で437ミリ。西春近は、これ以上降ったのではないかとみている。 -
伊那商工会議所が大雨災害対策特別相談室を設置
伊那商工会議所は25日、伊那地域大雨災害対策特別相談室を設置した。災害を受けた事業者の金融相談、経営相談の窓口となる。
伊那商議所関係の浸水被害は、把握分で21件。
主な支援内容は▽国民生活金融金庫=災害貸付・融資限度額3千万円、返済期間10年以内、年利率2・65%縲怐、長野県融資制度=経営健全化資金(災害対策)設備資金3千万円、期間10年、年利率1・8%▽経営相談助言事業=経営課題に対する専門家のアドバイス竏窒ネどがある。
相談時間は平日の午前8時半縲恁゚後5時15分。メールやファクスは24時間受け付けている。
問い合わせは、伊那商議所の無料直通電話(0120・72・7143、0120・72・7145)へ。 -
休耕田でハスを栽培 茅原英男さん(69)
伊那市山寺区前橋町のJR飯田線沿いに広がる、休耕田のハスの花が見ごろを迎えている。白や赤、ピンク色の直径20センチの大輪の花が咲く、8・2アールの肥よくな土地。花の香り漂う田んぼには、メダカやトンボもいて、見物人が集まる、街中の憩いの場になっている。
「尖った錐(きり)のような芽を伸ばすと、蕾(つぼみ)を膨らませる。季節を感じて花を咲かせる生物の生命力に元気をもらう」
◇ ◇
ハスの栽培に興味を持ったのは、1996(平成8)年元旦のことだった。茨城県土浦市の友人が毎年、送ってくるレンコンに舌鼓を打ちながら決意した。早速、友人から取り寄せたレンコンの苗8株を自宅東側のほ場の一角へ植えた。
2年後には、水田の生産調整対策によりすべてを休耕田に。再び、友人から取り寄せた苗に園芸品種などを加え、全面に栽培し始めた。
ハスの地下茎はレンコン。その繁殖力は驚くほど旺盛で、1年で田一面に広がった。花茎は2メートル近くまで伸び人の背丈を越え、深緑色の葉は直径50センチと顔を覆う大きさ。季節になると次々と花が咲く様子は毎年、感動するという。 -
マレットパークはびろ 一部ホール使用禁止
24日午前、伊那市西箕輪のマレットゴルフ場「マレットパークはびろ」のホール一部が、梅雨前線の影響で使用できなくなった。営業は継続しているが、天候が落ち着くまで全ホール使用の見通しはついていない。
24日朝、コースを管理する宿泊施設・羽広荘から市へ連絡があり判明。マレットゴルフ場の西側を流れる大清水川の増水で、斜面が崩れ落ちたため、隣接する「天竜コース」の12番ホールの使用が禁止になった。
市ではコース使用に支障はないが、危険個所へ近づくと危ないと判断し、12番ホールを封鎖。コースが接する河川側の木々にロープを張るなどの安全対策を講じた。
マレットパークはびろは「天竜」「仙丈」の2コースで、それぞれパー36。昨年の利用者は2万1530人だった。 -
伊那剣心館「「親子夏期レクリエーション合宿」
伊那剣心館(熊谷進会長)は22、23日、伊那市西町伊那部の長桂寺で恒例の「親子夏期レクリエーション合宿」を開いた。1泊2日の寺の生活を体験する中で、クラブ員らは親ぼくを深めた。
日本の古い武道を極めるため、禅を学び精神修行をする目的で始まった合宿で、23回目の恒例。今回は小学校1年生縲恍・w校3年生のクラブ員50人や保護者など計、約80人が参加した。
初日は、花火大会や保護者が調理したカレーライスを食べて満喫。座禅体験では、長桂寺の内藤英昭住職を講師に、クラブ員らは座禅の方法を学び、仏教についての講話に耳を傾けた。
座禅体験は約40分間続いた。内藤住職は座禅中「社会のルールを守らなければ本当の自由ではない。深い縁の中で生きているからこそ、勝手気ままには生きられない」などとクラブ員らの気を引き締めていた。
伊那剣心館は小学生縲恍・w生を対象とした剣道クラブ。子どもたちは、伊那市武道館を中心に週2回のけいこに励んでいる。 -
児童ら 工夫こらして作陶に夢中
伊那市の西箕輪公民館事業の陶芸教室が22日、同公民館であった。恒例事業に本年も多くの小学生らが集まり、それぞれ趣向を凝らした作品づくりに取り組んでいる。
小学校の週休2日制対策として、6年目を迎える。毎年定員20人のところ、参加者の応募が上回る人気の教室。本年は園児から70歳以上の高齢者までの25人が受講している。
この日は本年2回目。粘土を練って、紐(ひも)状にして皿などをつくる技法「ひも作り」を、同公民館サークルの陶芸クラブ代表で辰野西小学校教諭の野口輝雄さん(54)=西箕輪大萱=から学んだ。
野口さんから「粘土を乾かさずに素早く巻く」ことを知った受講生らは、頭の中のイメージを膨らませ、皿や花瓶づくりに夢中。西箕輪小5年生の原朱花ちゃんは表面が滑らかな皿を製作し「自分でつくった料理を乗せたい」と喜んだ。
陶芸教室は月平均2回で、11月までの全7回。同教室で手掛けた作品は10月に素焼きし、11月に本焼をする。次回9月9日は「タタラ作り」による皿物をつくる予定となっている。 -
上空から土砂崩落現場などを視察
伊那市で23日、自衛隊のヘリコプターによる上空からの土砂崩落現場などの視察があった。地域住民に避難勧告が出ている高遠町藤沢松倉地区で、新たな崩落個所は見つからなかった。
ヘリには小坂市長をはじめ、消防や広報担当者らが搭乗。土砂流出があった西春近の前沢川、橋脚が一部落下した殿島橋、松倉地区などを約1時間かけて回った。
中央道下を横切って流れる前沢川は、中央道から上流約1キロにわたり、川沿いに細く土石流や流木があった。中央道で土石流を食い止めたことで、西春近柳沢地区への被害が大きくならなかった様子を確認した。
そのほか、犬田切川上流などでも小規模な崩落があった。長谷に被害はなかった。
小坂市長は「総体的に見て西春近の被害が甚大である。早急に対応しなければ、また崩れてしまう」と話した。
視察は、自衛隊の災害地における対策の一環。避難勧告などに役立ててもらうねらいで、上伊那3市町であった。 -
春近大橋に歩行帯を確保
伊那建設事務所は8月上旬までに、伊那市の春近大橋両側の路肩(歩行帯)を広げる。梅雨前線の影響で、殿島橋(歩行者専用)の橋脚が一部落下したことに伴う対応。
天竜川にかかる春近大橋は、91(平成3)年に建設。殿島橋から200縲・00メートル上流部にある。長さ300メートル、幅員8メートル。
車道を3・3縲・・4メートルを2・75メートルに狭め、路肩60センチを1・25メートルに広げ、橋の両側にそれぞれ歩行帯を確保する。歩行帯をグリーンで塗り、車道と路肩を区別する白線を引き直す。
春近大橋の西側は国道153号とつながり、十字路になっている。信号機があるものの、歩行者用の信号機や横断歩道はない。伊那署によると、新たに設置するという。
殿島橋は春富中学校に通う生徒も使っていたが、橋脚の落下で、市がマイクロバスで移送。春近大橋は交通量が多いことから、通学について検討している。 -
かんてんぱぱで笑顔を届ける絵手紙展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで22日から、ゆう絵画教室(坂本勇代表)の「笑顔を届ける絵手紙展」が開かれている。日常の出来事などをテーマとした163人の1080点が、訪れた人たちを楽しませている=写真。
これまでも、各教室ごと作品展をしてきたが、教室開始10年を迎え、箕輪町から駒ヶ根市にある16教室の合同展を決めた。これほど大規模なものは初めて。
受講者は40縲・0代の主婦が中心で、公民館で講師を務めるベテランから、はじめて半年の初心者までさまざま。はがきだけでなく、巻紙やカレンダー、扇面など身近なものに描いた作品が一堂に並んでいる。
テーマには、季節の訪れや孫の愛らしさなどを取り入れており、それぞれの思い入れが感じられる。
坂本さんは「一人ひとりの個性も出てきた。手紙としてだけではなく、こんな楽しみ方もあるんだということを見てほしい」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後5時)。30日まで。 -
伊那市高遠町藤沢 御堂垣外に避難指示解除 松倉は避難勧告に切り替え
伊那市は22日午後1時、高遠町藤沢の御堂垣外地区(91世帯225人)に出していた避難指示を解除した。松倉地区(40世帯117人)は避難勧告に切り替え、避難場所を藤沢多目的集会施設から松倉生活センターに変更した。
県は松倉川上流に土石流感知センサーを設置する方向。国交省は上流部に照明車2台・衛生通信車を配備して映像で監視し、消防団・行政などが現場に詰めている。今後、雨の降り方、監視の状態を見ながら、必要な対応策をとる。
午前中、信州大学農学部森林化学科の北原曜教授らが松倉川沿いの危険個所2カ所を調査。
崩落が懸念される下流部に問題は見られなかったが、松倉地区から1・1キロほど離れた上流部では、松倉川の斜面を数百メートル上がったところに、クラック(割れ)が2本あった。クラックは長さ50縲・0メートル、最大落差2メートルで、地盤がずり落ちた感じという。
北原教授は、川のこう配が緩く、広いたい積地があるため、それほど大きな被害は発生しないと予測するが、大雨で崩れる危険性はあるとした。
松倉地区でも松倉川の水面から高さ10メートル以下は危険だが、高台にあるところは問題ないという。
22日現在で、避難勧告が出ているのは松倉地区のほか、高遠駅付近の2世帯4人。 -
パステル画・油絵サークル「楽画喜の会」作品展
洋画家の坂本勇さん(61)=伊那市美篶=が講師を務めるパステル画、油絵サークル「楽画喜(らくがき)の会の展示会は25日まで、同市駅前ビルいなっせ2階ギャラリーで開いている=写真。心を和ませる優しい色合いのパステル画が多く並び、来場者の注目を集めている。
坂本さんが駒ヶ根市縲恂・輪町の16カ所で開く絵画教室の中で、パステル画、油絵を専攻する受講生でつくる集まり。展示は、いなっせでは初めてとなり、今回で6回目を迎える。
講師を含めた14人が、一人3縲・点の合計54点を出品。鮮やかな赤色が映える紅葉や、画面いっぱいのヒマワリの花などの風景、静物画がある。
それぞれ自分のテーマを追求した作品ばかりで、受講生が「一生懸命に描いた深みのある絵が集まる」(坂本さん)。「おのおのが楽しく描いている様子を思い浮かべて見てもらえれば」と来場を呼び掛けている。
本年は坂本さんが絵画教室を始めて10周年記念の年。伊那市西春近のかんてんぱぱホールでは絵画教室内の絵手紙の作品展が22縲・0日、同時開催している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
久しぶりの晴れ間 市民プールに水しぶき
梅雨前線が南海上へ下がり、強い日差しが戻った22日、伊那市民プールに子どもたちの笑顔が帰っていき=写真。子ども連れの親子など314人が久しぶりの晴れ間を見て、プールに足を運んだ。
市民プールは梅雨前線などの影響で16竏・9日、21日を閉場し、20日は営業したが、利用者はいなかった。
この日は最高気温27・4度と平年並みの気温。利用者はボールや大きな浮き輪を使って水遊びをする児童らの姿が広がった。
伊那市上新田の30代主婦は長女(10)、二女(8)を連れてプール遊び。「外に出れなかったので開放感を感じている。天竜川の増水で水の怖さを知りつつも、プールは良い学習の場になる」と我が子の笑顔に目を細めた。
飯田測候所によると、今後も早々には晴れ間は臨めそうにない。 -
上伊那遊技場組合、たかずやの里へ乗用車1台を寄贈
上伊那のパチンコ店でつくる上伊那遊技場組合(20ホール、川島正広組合長)は20日、伊那市富県の児童養護施設「たかずやの里」へ乗用車1台を寄贈した=写真。
地域貢献を目的とした取り組みで、これまでは老人福祉施設などに寄贈をしてきた。今回は、上伊那福祉協会要望があったたかずやの里への寄贈が実現した。
川島組合長は「パチンコ店は町中にあり、多くの人に身近に遊んでもらっている。そうしたことに感謝をこめ、楽しんでもらったお金の一部を社会に役立ててもらっている」と話した。
目録を受け取った竹内光理事長は「県などの補助で施設運営をしている。これまでも車が必要だと感じていたが、高額で手が回らなかった。大切に乗っていくようにしたい」と語った。
車両は5人乗り用の1500cc。今後は、児童の送り迎えや行事ごとなど、あらゆる場面で日常的に活用していくという。 -
避難所住民みはらしの湯へ
19日までの大雨で西春近北小学校、西春近南小学校で避難所生活を続けていた住民らが21日、西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で入浴をした。
県は20日、被災者救援のために各地へ「避難所お助けコンシェルジュ」を派遣した。その時、現地で入浴を希望する声があったため、県が市へ相談。県が送迎バスを出し、市が入浴チケットを提供する形で、20日夕方から入浴サービスを提供し始めた。
20日から21日午後までに約25人が利用。避難所生活を余儀なくされているお年よりなどは「良いお風呂でよかった」などと話しながら帰っていくという。
みはらしの湯の唐澤壽男支配人は「地域の人が困っている時。少しでも協力できれば」と話していた。 -
伊那市・西春近北小児童 体育館の避難住民に歌声贈る
「♪希望の風船飛ばそうよ」竏秩B21日午前、伊那市の西春近北小学校の児童たちは、体育館に集まる避難住民に向けて、合唱などのミニコンサートを開いた。住民らはうっすらと目を濡らし「元気をもらった」と明るい表情を広げていった。
片桐省平校長の機転で、1、2、4年生(合計約100人)が次々と活力あふれる歌声やリコーダー演奏を披露。土砂崩落で避難所暮しの沢渡地区約30人にとっては、笑顔を取り戻す「予期せぬプレゼント」になった。
1年まつ組の33人は「シャボン玉」「ともだち」など3曲を披露。橋爪陸君(6つ)は「早く雨が止んでほしい」との願いを込めて歌った。児童たちは体を左右に揺らせながら、体育館に響き渡る大きな声を贈った。
「こんな状況で歌が聞けるなんて」「避難所の雰囲気が明るくなった」などと観客は感動した様子。中には肩をもみに避難所を訪れた孫の優しさを喜ぶ男性の姿もあった。
片桐校長は「避難所での一番の敵はストレス。暗い話題ばかりなので、少しでも気が紛れてくれれば」と住民らの笑顔に目を細めていた。 -
ベル伊那店 陶芸家・天狗寺陶白人さんが個展
岡山県津山市の陶芸家・天狗寺陶白人さん(55=本名・寺元進=)の県内初となる個展は25日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
材料となる土の選定などを自身で考えた「天狗寺焼き」に約30年間取り組む。昔ながらの穴窯で焼いた素朴な印象の花器、茶器、日用食器など60余点を展示販売している。
「野山あるき」をテーマに作陶した花入れを中心に出品。「野山を歩いていて、咲いている花を家に帰って生けたいな」(天狗寺さん)と思えるような器の前に、来場者の足が止まっている。
天狗寺さんは、現・京都造形大学を卒業後、飛騨高山の長倉三朗氏に師事し、2年間の修行を終えると帰郷。天狗寺山中に築窯し、地元の土を使ってオリジナルの陶器づくりに励んでいる。
「人の作品と違う部分を強調するのではなく、同じ部分を見てほしい。伊那の土と岡山の土にも共通点があることを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後3時)。 -
沢渡地区に避難勧告
沢渡地区に避難勧告
伊那市災害対策本部は20日4時半、沢渡公民館から南側でJR飯田線よりの上下段丘に住む87世帯260人と15事業所に、新たな避難勧告を発令した。
同地区の段丘からの出水を確認し、土砂災害の恐れがあると判断。沢渡周辺の市道を通行止めにし、西春近北小学校への避難を促した。
今のところは、他地区でこうした兆候は確認されていない。