-
みはらしの湯で地元で取れたブルーベリーを使った新しいデザート発売
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は11日、地元で採れたブルーベリーを使った「ブルーベリーソースのブラマンジェ」を発売した=写真。同施設がある農業公園「みはらしファーム」で採れたブルーベリーを使っているほか、夏に合わせてのど越しのさっぱりとしたデザートに仕上げた。
同施設ではこれまでも、みはらしファームで採れたイチゴやリンゴなどを使ったデザートをそれぞれの季節ごとに提供してきたが、ブルーベリーを使った商品は初めて。ブルーベリー園からの安定的な供給体制が整ったため、今回のメニューが実現した。
アーモンドの風味を付けた牛乳をゼラチンなどで固めたブラマンジェの上に、新鮮なブルーベリーで作ったソースをかけ、生のブルーベリーとアロエを添えている。
厨房チーフの高沢尚人さんは「今回は季節に合わせた冷たいデザート。みなさんでぜひ食べに来てください」と話していた。
価格は300円。食堂の営業時間は午前11時縲恁゚後8時。 -
信大中原寮の寮生と大萱保育園の園児が交流
南箕輪村の信州大学農学部の中原寮に下宿する学生5人が9日、伊那市の大萱保育園の年長園児とプールで交流した=写真。
地域交流の一環として同寮では、年間を通じて近隣にある大萱保育園を訪れており、保育園の運動会や遠足などに参加しながら交流を深めている。
季節に合わせ今回はプールでの交流会を企画。場所は園のプールより広い西箕輪小のプールを借りた。
園児たちは「お兄さんこっち」と学生の手を引いたり、水を掛け合ったりしながらいつもより元気にプール遊びを楽しんでいた。
寮長の松浦崇裕さん(21)は「子どもたちが好いてくれていっぱい集まってくるのは楽しいし、もてるのが嬉しい」と話していた。 -
全国小学生学年別柔道大会出場
19日、愛媛県松山市で開かれる、第4回全国小学生学年別柔道大会(全日本柔道連盟主催)の小学5年生女子40キロ超級に出場。南信地区からの本大会進出は初めてとなる。小学2年生から柔道を始め、これまでで1番の晴れ舞台。「目標は優勝! 自分の力を精いっぱい出し切って頑張りたい」と気合が入る。
6月24日、上田市であった県予選会の同階級トーナメントで優勝し、全国大会出場の切符を勝ち取った。大会は県内各地区の予選を勝ち上がった選手が出場。1回戦を払い腰、準決勝を得意の内またで勝ち進んだ。決勝戦は、昨年の優勝者で同門の好敵手と対戦し、体落としからの押さえ込みで勝利。この大会、オール一本勝ちの活躍を見せた。
小学2年生の時、小学校の授業で空手の講演会があった。その時に「胴着がかっこよかった」というのが格闘技に目覚めたきっかけ。自分から積極的に柔道を学ぶことを願い現在、伊那市川北町にある創武館道場に週3回通っている。
憧れの柔道家は谷亮子選手。「ヤワラちゃんのような技がきれいに決まる選手になりたい」と話す。
身長は156センチで、小学校のクラスの中でも長身だという。指導する同道場の小沢正幸代表は「パワー系の柔道が魅力で、気持ちで頑張れるタイプ」と評価。男の子相手の練習でも気合負けしない根性で実力を伸ばしている。
今大会の南信予選を約1カ月後に控えた5月末、軸足の左足骨折の大けがを負う大ピンチがあった。けい古が出来ないもどかしさの中でも毎週の練習には欠かさず参加。筋肉トレーニングや後輩の世話など、その時の自分に出来る精いっぱいのことに取り組んだ。
臨んだ南信予選は、軸足で立てない状態にもかかわらず優勝した。小沢代表は「この経験で精神面も成長した。攻める気持ちを表に出した戦い方が出来るようになった」と話す。
全国大会は各都道府県代表の48人が出場。3人ずつのリーグ戦を行い、各リーグ1位の計16人が決勝トーナメントを戦う。「学校の友だちも応援してくれている。みんなの声援を力に代えて頑張りたい。勝つ自信はある」と上を見据えている。 -
一晩の楽しみ 月下美人一斉に12輪咲く
伊那市西町の割烹「てる」で育てている月下美人(サボテン科)が8日夜、一鉢から12輪の花を一斉に開花させた。夕方から開き始めたその白い花は、周囲に甘い香りを漂わせながら大輪の花を咲きそろえた。
店主の藤原光明さん(59)によると、月下美人を育て始めたのは約8年前。毎夏、2輪ほど花を咲かせていたが、一度に12輪を咲かせたのは初めて。寒さに弱い植物といい、「この冬はビニールを覆い被せたのがよかったのでは」と話している。
この夜、藤原さん夫婦は、2人だけで見るのはもったいない竏窒ニ近所の人たちを招いた。「見事だね」「よい香り」などとみんなで歓喜。藤原さんは「来年も頑張って咲かせます」と、一夜限りの大花をじっと眺め、目に焼きつけていた。 -
伊那北高校ペン祭地域スタッフがまちづくりワークショップの案を伊那市に報告
伊那北高校の生徒らでつくるペン祭地域スタッフが9日、伊那市の白鳥孝副市長を訪れ、ワークショップの結果を報告した=写真。
同グループは6月24日の文化祭で伊那北駅前の池を中心としたまちづくりについて考えるワークショップを企画。小学生から大人までに参加を呼びかけ、駅周辺のまちづくりについて考えた。
この日は、その時の提案を報告するため、スタッフ長の宮沢俊太郎君(18)=伊那市=と副スタッフ長の渋谷侑加さん(17)=駒ヶ根市=が各班の提案をまとめたレポートなどを持って市役所を訪れた。
報告を受けた白鳥副市長は「高校生が主体となってまちづくりを考えるのは素晴らしいこと。次の代にワークショップを引き継ぎ、最終的な意見集約をしてみては」と提案。
それに対し宮沢君は「まちづくりについて考えるのは楽しいことが分かったし、ほかのみんなも楽しそうだった。後輩スタッフなどに話してワークショップを継続できないか話してみたい」と語った。
各班のまちづくり提案は、15日まで市役所1階のホールに展示している。 -
手良保育園でジャガイモ掘り
野菜を収穫してもらおう竏窒ニ伊那市手良保育園の園児90人が2日、農村女性グループ「手良あいの会」(会員15人、登内糸子代表)の畑でジャガイモ掘りをした=写真。
園児たちがあいの会の畑でジャガイモ掘りをするのは3年目。自宅でできた野菜を直売所で販売している同会は、保育園給食にも地元野菜を提供しており、野菜ができる様子を園児たちにも知ってもらおうと収穫体験をしてきた。
ジャガイモ掘りには園児のほか、未就園児親子約20組も参加。「掘っても掘ってもイモが出てくる」などと話しながら収穫を楽しんだ。
登内代表は「今の子どもたちはジャガイモが育つ姿も知らない。こういう風にできるんだと感じてもらえれば」と話していた。
収穫したジャガイモは園児たちがお土産として持ち帰ったほか、給食の材料となる。 -
かんてんぱぱホールで新村洋子さんの写真展
ベトナムの農村に根付く人間とゾウの営みを撮り続けている伊那市出身の写真家、新村洋子さん(67)=東京都=による写真展「象と生きる竏茶xトナム中部高原地帯竏秩vが20日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。人間とともに生活するゾウたちや農村の営みを写した作品54点が、訪れた人の目を楽しませている。
新村さんがゾウと人の生活を追い始めたのは5年ほど前。農村の人々を写すために訪れていたある村で、偶然1頭のゾウがカメラのフレームの中を横切ったことがきっかけとなった。
その後、国立公園内で保護され、野生に戻れなくなってしまった子ゾウが調教され、人に慣れ親しむまでを撮影。今回の作品展では、そのプロセスを一つの大きなテーマとしている。
野生動物とともにある人間の営みを撮影した作品には、野生動物と人間が徐々に信頼関係を築いていく姿も写し出されている。
新村さんは「野生の生き物と人とがともに暮らす生活は徐々に失われつつあるが、それでもなお、そういう生活をしている人たちがおり、人間も野生動物に生かされていることを感じる。野生の象と人が共生している姿を見てほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時。11、12、18、19日の午後1時からは新村さんの写真絵本『象と生きる』(ポプラ社)の読み聞かせもある。 -
吉良家ゆかりの地同士で親ぼく
愛知県吉良町の町議10人が7日、忠臣蔵で知られる吉良上野介義央に仕えた、理鏡(りきょう)が晩年を過したといわれる伊那市美篶青島を訪れた。青島地区役員ら約10人が本年6月に同町を訪問したのがきっかけ。吉良家ゆかりの地同士の親ぼくを深めた。
理鏡は、赤穂浪士の討ち入りの際、にけがを負うが逃げ延び、後に出家して犠牲者の冥福を祈り続けたという人物。諸国順礼の後、20年間羽広仲仙寺で修行を積み、亡くなるまでの3年間を青島の円通庵観音堂で過したという。
町議らは長野県の県政視察に合わせて訪れた。青島地区役員ら約10人が円通庵を案内したり、若林徹男区長らが制作した、理鏡の生涯を題材とした手作り紙芝居を送ったり竏窒ニ交流を深めた。
理鏡の遺品は地元住民によって整理され、それをもとに住民たちは共有田を購入。その収益は飢饉(ききん)や災害などの有事の際に活用されたといい、吉良町の町議の岩瀬良郎さんは「理鏡がこの地で活躍したことがうれしい」と感想を述べた。
若林区長は「吉良町との交流は今後、民間だけでなく行政レベルでの交流に広がっていってほしい」と話している。
理鏡を題材とした手作り紙芝居を吉良町の岩瀬町議に送る青島の若林区長 -
中電ギャラリーで全労済小学生作文・版画展
第34回全労済小学生作品コンクール入賞作品展示会が3日、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで始まった=写真。県内から出品のあった作文7点と版画19点の入賞作品計26点を展示している。全労済県本部主催。20日まで。入場無料。
社会貢献活動の一環として、1973(昭和48)年から続いているコンクール。県下の小学校から応募のあった作文359点、版画723から入賞作品を展示した。臨場感に溢れた、児童たちの心豊かな表現力を感じさせる作品ばかりが並ぶ。
上伊那勢は、作文で「温かいアイスの味」の中島瑞樹君(中川西小5年)が金賞を受賞。版画で「落葉は秋がいっぱい」の松下太一君(宮田小2)が金賞、「クルミわり」の堀井満里奈さん(同小2)が銀賞となり、入賞している。
関係者は「どの作品も、長野県の豊かな自然環境に育った子供たちの素直な感情が表現された内容で胸を打つ作品が多い」と話している。
土・日曜日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。
入賞した上伊那の小学生の版画2点も展示(左から松下君、堀井さんの作品) -
伊那税務署 中学3年生の夏休み租税教室
伊那市の伊那税務署で6日、市内の中学3年生を対象とした「夏休み租税教室」があった。4校から計38人の生徒が参加し、租税教育用ビデオの鑑賞や署内見学などを通じて税金に理解を深めた。同税務署、市税務課の共催。
次世代を担う生徒らに、税の意識と役割に関心を持ってもらうなどを目的とし、本年で18回目。教室では、税務署、市税務課の関係者による講話で、税金に関するクイズを解くなどして、税金を身近に感じた。
あいさつで新井宏伊那税務署長は「税金はみんなの生活をつくるための会費のようなもの。税金について学んで、次の時代を担う人になってほしい」などと話した。
新井署長のあいさつを聞く生徒ら -
七夕祭り「サンヨリコヨリ」 子ども約180人参加
伊那市の美篶、富県に伝わる七夕祭り「サンヨリコヨリ」が7日あった。両地区の保育園児、小学生ら計約180人が参加し、市内2個所で子供たちが「サンヨリコヨリ」と言いながら3周し、持っている七夕飾りで円陣から逃げる鬼男をたたいて追い払うなどの奇祭を繰り広げた。
「サンヨリコヨリ」は室町時代、大洪水が起きた際、同市高遠町藤沢片倉の天伯宮が富県の桜井、美篶の川手に流れ着いたことから、洪水を起こす疫病神を叩きつぶす意味を込めて始まったのがいわれ。「サンヨリコヨリ」は、厄病を払う神事の掛け声からきているという。
祭りでは、また、美篶上川手の天白社の氏子総代約30人が徒歩で、同社に祭られた大棚機姫命(おおたなばたひめのみこと)をみこしで担ぎ、瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)が安置された、三峰川対岸の富県桜井の天伯社へ向った。 -
東春近小5年 伊東佑理さん柔道全国大会に出場
第4回全国小学生学年別柔道大会(19日・愛媛県)に出場する、伊那市の東春近小5年生の伊東佑理さん(10)=創武館道場=が6日、市役所を訪れ、小坂樫男市長に意気込みを語った。
伊東さんは、6月末に上田市であった、県大会女子の部小学5年40キロ超級で優勝し、南信地区初の全国大会出場を決めた。大会では、準決勝を得意の内また、同門対決となった決勝を押さえ込みで勝つなど、1回戦からすべて一本勝ち勝利の活躍だったという。
伊東さんは、柔道家の谷亮子選手の影響で小学校2年から競技を始めた。指導する同道場(伊那市)の小沢正幸代表は「パワー系の柔道が魅力で、気持ちで頑張れるタイプ」と評価。伊東さんは「谷選手みたいな技のきれいな選手になりたい」と、週3回の練習に励んでいるという。
全国大会は各都道府県代表の48人が集まり、3人ずつの総当り戦勝者の16人で決勝トーナメントを戦う。伊東さんは大会に向け、「自分の力を精いっぱい出し切って、出来れば優勝したい」と健闘を誓っている。 -
市役所でハードディスク盗まれる
伊那市は7日、記者会見を開き「市役所建設課からハードディスク1台が盗まれた」と発表した。伊那署へ盗難届けを出した。
盗難にあったハードディスクには、昨年7月の豪雨災害や道路舗装の要望にかかわる写真1万枚余、電話番号などを含む道路や河川の各期成同盟会役員名簿、市道新設・拡幅のための用地交渉の記録(1998縲・006年)などのデータが入っていた。個人情報の人数は確認中。
ハードディスク(バックアップ用)は外付けで、ノートパソコンなどと一緒に課内のOAコーナーにあった。スチール製棚の柱と盗難防止用のワイヤーで固定し、施錠していたが、はずされていた。ワイヤーは残っていたが、ダイヤルキーなどはなかった。
バックアップ作業は週1回、男性職員1人が当たっており、7月30日時点はあった。8月6日、作業しようとしたところ、ないことに気づいた。休暇中を含む課内22人をはじめ、全庁に機器の所在を確認したが、心当たりのある職員はいなかった。課職員のうち2人は8月3日午後5時半以前になくなっているのに気付いたが、貸し出し中だと思っていたという。
これまで機器のチェックはしておらず、今後の対応策として▽外付けの機器はロッカー、または部屋に保管する▽毎日、機器をチェックする▽パスワードが設定できる情報機器はパスワードを設定し、情報漏えいを防ぐ竏窒ネどを挙げた。
記者会見で、林俊宏総務部長は「個人情報が入っていた。おわびを申し上げる」と頭を下げた。
データはメーン用が残っているため、業務に支障はないという。 -
県文で第22回風景の会絵画展
伊那市の県伊那文化会館で19日まで、「第22回風景の会絵画展竏宙ノ那谷・南信州を描く竏秩vが開かれている。アルプスや天竜川など、伊那谷の四季折々を描いた日本がや洋画、版画など約80点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
風景の会は東海地方で活動する作家らが所属団体を超えて結成している絵画団体。展覧会活動を中心としてこれまでには伊勢志摩、木曽、奥飛騨などを描き、展覧会を開催してきたが、今回は新伊那市の誕生1周年を記念した展覧会を企画。「伊那谷・南信州を描く」をテーマとしたほか、今回初めて伊那市での展覧会が実現した。
会員35人の作品に加え、地元招待作家7人の作品も合わせて展示。花見のにぎわいとともに鮮やかに咲く高遠コヒガンザクラや、厳かな雰囲気が漂う神社や仏閣など、誰もが見慣れた地元の風景が、それぞれの作品の中で多彩な表情を見せている。
入場無料。午前9時半縲恁゚後5時半(入場は午後5時までで、月曜日は休館)。 -
広島への原爆の日に合わせて伊那市で第21回伊那市民平和のつどいが開催
広島への原爆投下から62年目を迎えた6日、第21回伊那市民平和のつどいが伊那市の丸山公園であった。原爆の残り火をともし続けている平和の塔の前に大人から中学生まで約60人が参加。原爆投下時刻とされている午前8時15分には全員で黙とうをし、争いのない平和な世界を願った。
市民レベルで平和な社会を実現するための取り組みを続けている「非核平和都市宣言をさらにすすめる伊那市民の会」(建石繁明運営委員長)が主催して毎年行っているもの。福岡県星野村で守り続けられていた広島の原爆の残り火から分火してもらい、平和の塔を設置してからは塔の前で式典を開いている。
黙とうをした後、一人ひとり前に進んで塔の前で手を合わせた。
式典に参加した伊那市の上脇仁君(12)は「いつもは母に連れられて来ていたが、今年は一人で来た。歴史の授業をやってから戦争や平和について自分で調べたりするようになった。平和で戦争がない方がいい」と話していた。
建石運営委員長(72)は「戦争経験のある人たちは高齢化しており、そうした人たちばかりで集まっていてもだめ。若い人にはもっと積極的に関わりを持ち、戦争のことを語り継いでもらいたい」と話していた。 -
秋山巌・豊英木版画展
大分県竹田市出身の木版画家秋山巌さんと三男の豊英さんの木版画展「竏虫R頭火の世界竏秩vは6日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。近作を中心に動物や人物、風景などの版画約60点を展示販売している。
巌さんは、俳人種田山頭火の俳句に絵を加えた、素朴さと詩情に溢れた版画を出品。豊英さんは、シニカルをテーマとした、ハリネズミ、ヒツジ、ウサギなどをモチーフとした個性的な作品を並べる。
巌さんの作品は、俳人の後姿を絵の題材にした、滋味豊かな作品が多い。また、表情にそれぞれ違いのあるフクロウの版画も人気があるという。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
南大東島の子どもたちが伊那市で太鼓と島唄のコンサート
もう一度伊那でコンサートを竏窒ニいう高校生らの思いを発端として伊那市を訪れた沖縄県南大東島の子どもたちによる大東太鼓と島唄のコンサートが3日、伊那市の県伊那文化会館であった。会場にはどこか懐かしい沖縄民謡などを歌い上げる「ボロジノ娘」の愛らしい歌声と、「大東太鼓碧会」の力強い太鼓の音が響き、満席となった客席からは惜しみない拍手が贈られた。
大東太鼓の碧会は、小学生から高校生まで総勢30人が個人打ちと何人かが入れ替わりながら太鼓を打ち続ける回し打ちを披露。とりを務めた高校生は、威勢の良いかけ声とともにひときわ力強い太鼓を披露し、会場を魅了した。
「島唄」など、なじのある曲など13曲ほどを披露したボロジノ娘の演奏には、観客も手拍子で参加。会場が一体となってコンサートを盛り上げた。
今回のコンサートのために練習を重ねてきた高校生の一人、宮城克仁君(17)は「お客さんがたくさん入ってくれて嬉しかった。島の伝統をいろんな人に知ってもらいたいので、こういう形でコンサートができるのは良い。また来たいです」と話していた。 -
第35回伊那まつり
伊那市の夏の一大イベント「第35回伊那まつり」(実行委員会主催)が4日、市街地を中心に始まった。昨年、豪雨災害の影響で中止したため、2年ぶりの開催。合併後、初めてで「飛躍」をテーマに、市民おどりをはじめ、多彩な催し物が繰り広げられ、会場は熱気であふれた。5日まで。
メーンの一つ、市民おどりには地区、小・中学校、企業などで編成した81連、約6300人が参加。歩行者天国となった伊那北駅前交差点竏衷t日公園下交差点の延長1・6キロの沿道に、手作りあんどん約400基が並び、参加者は生演奏に合わせ、パワフルな踊りを見せた。
また、9地区の区長がNHK大河ドラマ「風林火山」にちなみ、武田信玄を迎え撃つ城主にふんした伊那九将参陣、大わらじの練り歩き、屋台村などもあった。
5日は、子ども広場や郷土芸能、屋台などの「遊ingビレッジ」(午後3時半、市役所西側駐車場)、スターマイン、音楽花火など約5千発を用意した花火大会(7時半、天竜川・三峰川合流点から打ち上げ)がある。 -
渡米前最後となるジャズコンサート「盆前ジャズin高遠」を開く
ジャズピアニスト
伊那市高遠町小原
緒方美音子さん(35)お客さんと楽しさを分かち合える瞬間は楽しい。会場が大きい小さいに関わらず、お客さんがたくさん来てくれて、「わー」ってなる感覚を一度味わっちゃうとやめられないよね竏秩B
◇ ◇
千葉県出身。ジャズピアニストの父とハワイアン歌手の母のもとに生まれ、実家で経営していた音楽教室でクラシックピアノ、声楽などあらゆる音楽を習わされた。
「でも、クラシックのレッスンはいくら弾けるようになっても楽しくなくて大嫌いだった。中学1年生の時にストライキしてすべてのレッスンをやめた。それからポップスやフュージョンなど、自分のやりたい音楽を始めたんだけど、『こういうやり方もあるんだ』って楽しかった」
本格的にジャズを始めたのは大学に入ってからだった。名だたるジャズプレーヤーを輩出している早稲田大学のモダンジャズ研究会の門をたたき、すぐにでもジャズを生業としていけるような技術を持った仲間たちの中でより高度な技術を身に付けるためのノウハウを学んだ。
「1、2年ほど修行を積んでプロの世界へと飛び出していく人も多かったし、それなりの仲間も集まってきたから楽しかった。自分の場合、小さい時からジャズを聞いて育ったから、ジャズの音はご飯を食べるかのように自然に入ってきた。曲を作ることにも苦労を感じなかったし、損得勘定ぬきにして『自分の作りたい曲を作ってそれをお客さんが楽しんでくれればいいんじゃない』って思えた」
その後も都内を中心としてライブ活動を展開。オリジナル曲のアルバムもリリースしてきたが、夫の転勤で高遠へ越してきた2年前からは、一時的に活動を休止していた。
「生活環境の変化や子育てなど、乗り越えてることが多かったから、1年半ほどは周囲にもジャズピアニストだってことを言ってなかった。『今はできないけど、いつかやれる時がある』って言い聞かせていたし、もっと練習しなきゃっていう戒めもあったから」
◇ ◇
活動を再開したのは今年の6月。子どもの保育園で出会った母親仲間のに頼まれて、コンサートで演奏したことがきっかけとなった。7月には3枚目のアルバムもリリースしたが、夫がボストンに転勤することとなり、今月末に高遠を離れることになった。
それを知った保育園の仲間などが、渡米前最後のコンサートができないかと画策。それが「盆前ジャズin高遠」として実現することとなった。
今回のコンサートには、学生時代からともに演奏している仲間2人を呼び寄せて10曲ほどを演奏する予定だ。
「普段の子育てから解放されてママさんパパさんに楽しんでもらうために、ジャスの世界を楽しんでもらえるスタンダードやオリジナルのほか、子どもたちに伝えていきたい日本の童謡などを集めた。生の音とピアノとウッドベースでつくる音楽を楽しんでもらえれば」
◇ ◇
「盆前ジャズin高遠」は11日の午後4時半から(開場は午後4時)、伊那市の高遠町総合福祉センター「やますそ」である。全席自由で2千円(中学生以下千円)。託児室もある(託児は要予約)。
チケットの購入・問い合わせはどうぞのいす(TEL74・6697)へ。 -
仲良しキュウリを収穫
伊那市西春近下小出の中島公夫さん(70)宅で2日、2本がくっ付いて1本となっているキュウリが収穫された=写真。仲良く肩を並べたキュウリの姿に、中島さん家族も顔をほころばせている。
キュウリがなっていたのは中島さんが作っている家庭菜園の畑の中。ヘタも花納まりも2つずつあるが、側面はしっかりとくっ付いる。
このキュウリの存在に気付いたのは1週間ほど前で、天候が良かったこともありその後みるみる成長。収穫に至った。中島さんは「こんなの初めて見た。変わったキュウリがなっているなと思った」と話す。
妻の妙子さん(62)は「このまま漬物にする。漬かったら会社に持っていき、そのまま輪切りに会社の人に見せようと思う」と笑顔で話していた。 -
農業講演会
伊那市農業委員会の講演会が31日、伊那市役所であった。信州大学農学部の井上直人教授を講師に迎え、本当に有用な有機質資材を地域で安価に生産していくための方法を模索した=写真。
井上教授は、農業の近代化に伴ない、温暖化などの負の影響を及ぼす化成肥料への依存が進んだ経緯を説明。しかし、現在はその反動で「有機資材への過剰な期待が生じている」と指摘。「有機質」という言葉に反応するのではなく、植物の育成に有用な▽エチレン生成▽バクテリゼーション▽温室効果竏窒ネどといった機能性に着目して用いることの重要性を示した。
また、地域でできる取り組みとしては現在も有機質資材として一部で利用されているぼかしなどに注目。原料が高いといった現状の問題点の解決策として、県内で生産されている豆腐のかすやキノコの培地、そば殻などの活用を提言した。 -
総務警察委員会の現地調査
長野県議会総務警察委員会(向山公人委員長)の現地調査が2日、中南信地区であった。上伊那では、伊那商工会議所が地域活性化推進事業として取り組むアマランサスのほ場など2カ所を視察した=写真。
本年度の地域発元気づくり支援金の選定事業となったことから視察地に選ばれた伊那市東春近のほ場では、生産者や食品加工会社、伊那商工会議所などでつくる「伊那地域アマランサス研究会」が、遊休農地の解消と観光資源開発などを目的として始まったアマランサス栽培の経緯を説明。実だけでなく、葉の普及拡大についても検討していることなどを示し「栄養価の高いアマランサスに対する地域の関心が高まりつつある」と語った。また、課題となっている雑草対策として、苗の移植栽培などのに取り組んでいることなども紹介した。
現地調査に伴なって上伊那広域連合(小坂樫男広域連合長)から交通安全施設の充実を求める陳情もあった。 -
で60株のレンゲショウマが見ごろ
)
伊那市西春近の山野草園ヒノキオ(飯島隼人園主)では60株のレンゲショウマが見ごろを迎えている。里山の斜面を切開いた1500平方メートルの園内のあちらこちらで咲き、8月中旬まで見られる。
キンポウゲ科、「蓮華升麻」と書く。細長い茎を伸ばし、大豆のようなつぼみを10数個つける。薄紫のハス(蓮)に似た花を下向きに咲かせる。
「標高が900メートルと高いので、花の色が冴えている。品があって、毎日見ていても飽きない」と飯島さん。
同園ではほかに、イワタバコやヤマユリが見ごろで、続いて、キレンゲショウマも黄色のラッパ状の花を咲かせる。 -
伊那弥生ヶ丘高の生徒が伊那文で美術館学芸員の就業体験
伊那弥生ヶ丘高校の生徒6人は2日、就業体験学習で、伊那市の県伊那文化会館で展覧会準備をする美術館学芸員の仕事を体験した。
同館では、高校の依頼で学芸員の就業体験を受け入れ3年目。今年は3年生1人、1年生5人が参加した。
学芸員の役割や仕事について同館の林誠学芸員が説明。美術展示ホールで4日に始まる「風景の会絵画展-伊那谷・南信州を描く-」の展示準備で、作品の搬入から展示作業を見学した生徒は、作品を平行かつ等間隔に展示することや作品を壁から離す距離、傾きの微調整などの指導を受け、実際にワイヤーで作品を2点吊りする作業を手伝った。
1年生の鷲尾歩美さんは、「学芸員がどういう仕事をしているか知りたかった。学校の展示はだいたいでいいけど、ここは高さの調整などきちんとやらないといけない。結構大変だけどおもしろい」と話していた。
林学芸員は、「人前に出る展覧会場になるまでの裏方の仕事の本質的なところを知ってもらうことで、別の見方で展覧会をより深く楽しめるようになってほしい」と話した。 -
将棋団体戦で伊那小が全国3位の快挙
1校3人ずつのチームで戦う「文部科学大臣杯第3回小・中学校将棋団体戦」(日本将棋連盟など主催)が7月31日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館であり、小学生の部で、伊那市から出場の伊那小チームが県勢初の3位入賞の快挙を達成した。
出場した3人は、いずれも6年生の白井貴浩君(12)、弓田潤君(11)、原悠一郎君(12)。南信地区、県、東日本の各大会を勝ち上がり、東西各2校が集まる決勝大会の準決勝を1勝2敗で惜しくも敗れるが3位決定戦で対戦した加納(宮崎県)に2勝1敗で勝利、3位入賞した。
白井君と弓田君は、ともに市内の将棋道場に通うライバルで、弓田君が将棋をたしなんでいた原君を誘い同大会に初挑戦した。地区代表4校が集まる県大会で9局全勝、精鋭32チームで競った東日本大会では強豪・幌西(北海道)を破り決勝大会進出を決める竏窒ネど、この思い出は3人の宝物になったという。
3位入賞を果し、白井君は「東日本で勝てただけでもうれしかった」。弓田君は「自分たちの強さを信じて戦った結果」。原君は「2人がいたから心強く戦えた」と感想。3人はさらなる成長を誓い、中学校団体戦の優勝を目指したいという。
3位入賞の楯と賞状を掲げる3人(左から原君、白井君、弓田君) -
市長宅で子グマ捕獲
7月31日夜に親子と思われるクマ2頭が出没したため、捕獲おりを設置していた伊那市小沢の小坂樫男伊那市長宅で2日朝、体長50センチほどの子グマが捕獲された=写真。
小坂市長宅に設置されている地蜂の巣箱を狙ってクマが出没したのは昨年に続いてのこと。今年の状況について小坂市長は「(飼い犬)ゴンもなくので外へ出てみたらハチの巣箱を倒し、ばりばりと食べていた。懐中電灯で照らしたら目が四つあったので親子かなと思った。次の日も絶対来るだろうと思った」と話す。
クマの出没を受けて市は1日に、市長宅に捕獲おりを設置。2日の朝確認したところ、子グマが捕まっていた。
今年伊那市内では、すでに5頭のクマが市内で捕獲されているが、上伊那地方事務所によると、昨年も上伊那管内では8月1日からほぼ毎日クマが捕獲が続いたという。
小坂市長は「クマが頻繁に里に出てくるようになったのはここ数年のこと。クマは本来人間を襲わない。なるべく山に返すよう、イヌを使って山に返すようなプロジェクトを立ち上げようと考えている」と話していた。 -
伊那市と箕輪町でクマ捕獲
出没に注意呼びかけ伊那市と箕輪町で1日、クマを各1頭捕獲した。「出没時期なので十分注意してほしい」と呼びかけている。
伊那市は7月中に4件の目撃情報があったが、ますみヶ丘でイノシシ被害が続いたため設置した檻にクマが入った。体長130センチ、体重61キロのオス。箕輪町では、木下一の宮の畑で出荷間近のトウモロコシがクマの食害に遭い、7月28日に畑付近と上古田の東の2カ所に檻を設置。そのうちの1カ所に31日の夜に入った。体長120センチ、体高60センチ、体重53キロのオス。いずれも信大農学部准教授、上伊那地方事務所、猟友会などの立会いの下、1日に学習放獣した。
箕輪町では同日午前8時50分ころ、富田区と伊那市の境、県道与地辰野線付近で通りかかった町民がクマを目撃した情報もあった。
上伊那地方事務所によると、今年4月から6月までのクマ目撃情報は伊那市11件、駒ヶ根市4件、辰野町11件、箕輪町1件、飯島町4件、中川村1件の計32件。捕獲は1日までに9頭。 -
豊浦町と交流の第一歩に
伊那市の「第35回伊那まつり」(4、5日)に合わせ、北海道虻田郡豊浦町商工会の正副会長ら6人が来伊し、「遊ingビレッジ」に出店する。伊那市と豊浦町は市内の企業を通したつながりがあり、今回の来伊で、市民交流や企業間交流が具体化しそうだ。
市内西箕輪に本社を構える精密加工「フロンティア」の菊地睦昭社長が豊浦町出身であることが縁で、昨年4月、豊浦町の工藤国夫町長らが市役所を表敬訪問した経過がある。
菊地社長は「市民レベルでの顔合わせ。まず豊浦町を知ってもらい、徐々に交流の輪を広げたい」と話す。
豊浦町商工会では来伊した際、豊浦町産の豚肉を名物ソースかつどんに活用できないものか、伊那ソースかつどん会と交流する予定。また、海のない伊那での物産展も検討したいという。
ゆくゆくは企業誘致に結びつけたい考えで、期待を膨らませる。
「遊ing竏秩vは5日午後3時半縲・時、市役所西側駐車場で開く。ホタテの貝殻を粉末にした14色の「夢の砂」で絵を書く砂絵体験の場を設ける。
豊浦町は漁師町で、ホタテの養殖が盛ん。ホタテのほか、サケ、カニ、ウニなど海の幸が水揚げされる。 -
パパ,s 伊那東小で絵本ライブ
伊那市の伊那東小学校PTAでつくる東小親子文庫は28日、上伊那を中心に活躍する市内の男性読み聞かせグループ「パパ,s絵本プロジェクト伊那」を同校に招き、絵本ライブを開いた。楽器や風船などを使った工夫のライブで、集まった夏休み中の児童ら約80人を楽しませた=写真。
同文庫の夏休み特別企画で、年度始めの会員に対するアンケートで多かった「パパ,s絵本プロジェクト伊那」のライブを開くことを決めた。同グループが同小学校でライブをするのは初めてとなった。
ライブは、フォークギターや三線(さんしん)などを使い、歌を歌いながら絵本を読み聞かせる手法が子どもたちの注目を集めた。「世界中の子供たち」の歌では、集まった児童たちにカスタネットやマラカスなどを配り、大合奏をしてた。
「パパ,s絵本プロジェクト伊那」は04年4月に結成。5人の個性的な父親が集まり、手法を凝らした絵本ライブを月1回のペース開いている。本年、社会貢献支援財団主催の「第5回こども読書推進賞」で奨励賞を受賞している。 -
高遠美術館「子供対象WS」でモビール作り
伊那市の信州高遠美術館は29日、「アートスクールIV竏虫q供対象ワークショップ」を同館で開いた。地元を中心に上伊那の小学1縲・年生11人が参加し、東京芸術大の学生4人と一緒に、一人ひとつづつの造形作品「モビール」を作った。
美術館が一般を対象に企画する「アートスクール」の企画の一つで、同ワークショップは、芸術に親しんでもらおう竏窒ニ3年目。毎年、学生らを講師に招き、絵を書いてきたが本年は、針金や紐などを使い、吊るす物のバランスをとって作るモビールを製作した。
参加者は、美術館で用意した高遠公園で剪定して不用となった桜の枝の両先に、持参したペットボトルの蓋や木の実などを紐で吊るした。同市の東春近小の中村遼君(11)、大和君(8)兄弟は、色合いも考え、色とりどりのクリップなどを使用。完成品は、自分の部屋に飾るのだという。
左右のバランスをとりながらさまざまな物を吊るしていく子供たち