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伊那警察署 署長感謝状の贈呈
伊那署(小嶋惣逸署長)は27日、長年にわたり伊那市駅前交番の環境美化に貢献している主婦宮下恵美子さん(53)、同春日寿子さん(46)=いずれも伊那市美篶=と、振り込め詐欺を未然に防いだ同市の八十二銀行高遠支店に対し、署長感謝状を贈呈した。
MOA美術・文化財団の活動に参加する宮下さんと春日さんは公共施設に生け花を飾り、健全な社会をつくるため約10年間、週1回交代で同交番に訪れ、花を生けるボランティアを続ける。前任者の活動期間と合わせると20年以上続くという。
同銀行高遠支店は1月24日、市内の男性(62)から振込み依頼を受けたが、多額であったため警察に相談することを助言し、振り込め詐欺の被害を未然に防いだ。男性は息子と名乗る男から電話で「インターネットで電化製品を買って、今日までに200万円が必要。振り込んでほしいと頼まれた」という。
宮下さんと春日さんは「明るい社会になるよう、少しでも役に立てれるよう続けたい」「花を通じて気持ちを癒してほしい」。高遠支店の杉山良一支店長(48)は「振り込め詐欺を未然に防げたことは、金融機関として誇りに思う」と話した。
感謝状を受けた春日さん(左)、宮下さん(中央)と八十二銀行高遠支店の杉山支店長 -
高遠中学校生徒会 さくらの里に車いす3台を寄贈
伊那市の高遠中学校の生徒会が21日、高遠町の特別養護老人ホーム「さくらの里」に車いす3台を寄贈した。
生徒会を代表して同施設を訪れたのは前生徒会長の宮原里都子さん、前福祉委員正副委員長の伊藤真央さん、保科美幸さん。
同施設長の藤原久さんは「大変助かります。今後もぜひいろんな場面で交流をしていきたい」と礼を述べた。
高遠中学校が同施設へ車いすを寄贈するのは、今回が初めて。車いすの購入資金は、月2回ダンボールやアルミ缶を持ちよる常時リサイクル運動や、夏休み中に各地区を回ってアルミ缶やビール瓶などを収集したリサイクル運動での収益金が充てられた。
もともと文化祭の資金作りのために行われてきたリサイクル運動だが、今年度から4月の観桜期活動での資金が文化祭に充てられることになったため、生徒たちが話し合い、リサイクルでの収益金を普段から交流のあるさくらの里へ車いすを寄贈することとなった。
さっそく座ってみた利用者は「気持ちいい。ありがとうね」と生徒たちに感謝していた。
前生徒会長の宮原さんは「ぜひ後輩にも継続していって欲しい」と話していた。 -
伊沢修二記念音楽祭 高遠での開催を望む声目立つ
伊那市役所で15日、第21回伊沢修二記念音楽祭実行委員会があった。本年度から伊那と高遠の2会場に分けたが、来場者のアンケート結果から高遠町での開催を望む声が目立った。
高遠町出身で東京音楽校(現東京芸術大学)の初代校長・伊沢修二の偉業を顕彰する記念音楽祭は昨年10月下旬、高遠町文化体育館と県伊那文化会館の2会場で開催。
昨年度まで高遠町のみだったが、本年度から多くの市民に演奏を聞いてもらい、市内外に誇れる音楽祭として発展させようと会場を分けた。
アンケート結果から、会場は「伊那文で開いてほしい」とする一方で「伊沢修二が誕生した高遠町で開くからこそ意義がある」という意見も。
市は、次回の開催日を10月25日、本年度に続いて伊那と高遠の2会場で開きたいとする考えを示し、委員から日程や会場について意見を聞いた。詳細は、来年度の実行委員会で決める。
会長の小坂市長は「素晴らしい演奏で、成功に終わった」としながら「伊那に取られた感じを受けた高遠町民もいたが、これからも市全体で続けていきたい」と述べた。
そのほか▽託児所を設けてほしい▽町文化体育館で児童の声が聞き取れなかったので、マイクの使用を▽高遠でも芸大生のオーケストラ演奏を聞きたい▽小・中学生の帰宅時間を早めに竏窒ネど要望もあった。
来場者数は約1300人。アンケートの回答からみると、4分の3が市内在住者で、そのうち約半数が初めての来場だった。
また、芸大生による吹奏楽指導は高遠町に限らず、全市に広げ、4中学校・1高校で約130人が参加した。 -
高遠町「だるま市」 2万2千人の人出にぎわう
400年の伝統を誇る伊那市高遠町の冬の風物詩「だるま市」が11日、鉾持神社参道で開かれた。福だるまをはじめ、縁起物を扱う露店が立ち並び、午前10時ごろからは人波で歩くのもやっと。市内外から約2万2千人(市観光協会発表)の買い物客が訪れ、にぎわいをみせた。
「いらっしゃい、いらっしゃい」の掛け声が各露店で響いた。40年前からだるまを売っている地元のバイク店「いてふや輪業」の売れ筋は、高さ32センチの4千円。同店の池上秀樹さん(36)は「天気がよく、お客さんの財布の紐も緩んでいる。天気がよかった昨年と同じくらいの売れ行き」
だるま市は、鉾持神社の祈年祭に合わせた伝統行事。神社に向かう303段の石段は、お札を買い求める人や昨年のだるまを奉納する人らが連なった。高齢者や忙しい人のため、階段を上らなくても参拝できるよう、石段前にさい銭箱を置いた。 -
郷土民俗芸能を語り継ぐ集い
伊那市の第4回郷土民俗芸能を語り継ぐ集いが10日、高遠さくらホテルであった。地元や木曽の踊りや民謡、獅子舞、木やりの保存会など20団体、約250人が出演した。
集いは04年から年1回、郷土民俗芸能を後世に引き継ぐとともに、地域の保存会員の交流の場として、高遠さくらホテルが企画している。
芸能発表会は伊那節、大泉御嶽山、高遠音頭、ざんざ節、かっぽれ(踊り)、悪魔払いなど22のプログラムで、用意した約200席が埋まり、立ち見が出るほど。ユーモラスな踊りや伊那の祝い唄を織り交ぜた方言劇などに、観客から笑いが起きたり、拍手が沸いたり。おひねりが飛ぶ場面もあった。
夕食を兼ねた「語り継ぐ夕べの会」では各保存会の活動紹介や会員による芸の披露もあった。 -
だるま市 人形飾りコンクールに5点
伊那市商工会は8日、高遠町の風物詩、だるま市(11日)に合わせて展示する人形飾りコンクールの審査会をした。応募作品5点の中から、金賞に市役所の「おしりかじり虫とポケモンの仲間たち」が決まった。
コンクールは、だるま市に来た人に楽しんでもらおうと始まった恒例イベント。
今回は、地元の小学生がカヌー体験をもとにしたり、高遠町出身で東京音楽校(現東京芸術大学)初代校長を務めた伊沢修二、プロゴルファー石川遼にちなんだ作品がそろった。
審査には商工会や市、各種団体の代表者16人が当たり、制作者からテーマ設定や人形に込めた思いなどを聞き、作った努力、アイデア、人形、背景など6項目を評価した。
市役所は、おしりかじり虫やポケモンのキャラクターが集まり、楽しさが伝わってくる作品で、総合的に高い評価を受けた。
人形飾りは11日まで、商店街のある国道361号線沿いなどに展示。道行く人の目を楽しませる。
金賞以外の賞は次の通り。
▽銀賞=霜町「ゲゲゲの鬼太郎妖怪大戦争」▽銅賞=本町・高遠小学校5年生「カヌーで遊んで大きく育つ、われら三峰川探検隊」▽努力賞=仲町「近代音楽の先駆者伊沢修二先生」▽敢闘賞=金融機関「ハニカミだるま」 -
伊那署 少年指導委員ととも立ち入り補導活動
伊那署は2日夜、同署管内の少年指導委員5人とともに管内のパチンコ店と飲食店の計4店で立ち入り補導活動を行った。少年らの健全育成に障害を及ぼす行為を防止するためで、委員らが営業者に対して適切な指導をした。
パチンコ店や飲食店で抜き打ちの立ち入り補導をした。パチンコ店では、店内外に18歳未満・高校生の入店を禁止することを示した掲示があるかなどを確認。飲食店では未成年の立ち入りがあるかなどを指導した。
少年指導委員は無報酬。非行少年などの補導、営業者、成人などによる少年の健全育成阻害行為に対する注意や助言などの協力要請などを目的に活動する。
パチンコ店で指導活動を展開する委員ら -
高遠そりすべり大会
伊那市の信州高遠青少年自然の家で2縲・日、第6回高遠そりすべり大会が開かれている。初日の家族の部には地元をはじめ、東京都、神奈川県、山梨県などから100組がエントリー。雪遊びの楽しさを味わった。
3日は小・中学生の4部門で、116人が出場を予定している。いずれの部門も国少にある延長100メートルと120メートルの専用そりコースを1回ずつすべり、合計タイムの速さを競う。
家族の部は親子が2人1組でそりに乗り、スタートの合図で勢いよく滑り出した。緩やかなコースにスピードが落ち、手足を使って先を急ぐ場面も多く見られ、父母は「足がぱんぱんになる」と声を上げた。会場から「あと5メートル。頑張って」と声援が飛び、ゴールを目指した。
そりすべりのほか、歩くスキーやかんじきなど野外遊び体験もできる。
本年は1月中旬まで雪不足で、入笠山山頂付近からコースに雪を運び込んだという。20日以降に雪が積もり、コースを整えて本番を迎えた。 -
小学生防火作品コンクール審査会
伊那防火管理協会は28日、伊那市の伊那公民館講堂で、伊那消防組合管内の小学生を対象とした「防火作品コンクール」の審査会を開いた=写真。ポスター、書道の部の各最優秀賞1点ずつなどを選んだ。
防火意識を高めるためのコンクールで、ポスター、書道、作文の部門に管内の小学4縲・年生から計459点の応募があった。この日は、協会関係者や小学校教諭ら7人が審査し、両部門の最優秀賞のほか、優秀賞(ポスター20点、書道21点)を決めた。
各部門の入賞作品の発表は後日あり、ポスターと書道の入賞作品を「春の火災予防運動」期間中(3月1縲・日)、伊那消防署などなどで展示。作文の部は2月上旬に審査し、入選作品を同期間中、有線放送で発表する予定だ。
それぞれの最優秀賞作品はポスターに作成し、管内の事業所などに配布する。 -
江戸時代の絵巻物「高藩探勝」初公開へ
江戸時代、高遠藩領内の景勝52カ所を克明に描いた絵巻物「高藩探勝(こうはんたんしょう)」が30日、伊那市の有形文化財に指定される。高遠の城下町、藤沢郷、春近郷、入野谷郷などほぼ領内全域が描かれ、当時の情景や人々の暮らしぶりをうかがい知ることができる歴史的な史料。3月22日から、高遠町歴史博物館の春季特別展で一般に初公開する。
高藩探勝は上・中・下の3巻で、1743年に完成。藩主内藤侯大和守頼卿(よりのり)の命で、高遠藩士の小山郡太夫林盛が絵を描き、画題ごとに城戸十兵衛勝政、浅利粂右衛門信尹(のぶただ)が詠んだ和歌を一首ずつ添えた。
絵巻物は縦29センチ、横10メートル前後。上巻は河南縲恍キ藤の16カ所、中巻は番匠縲恊シ春近の17カ所、下巻は富県縲恷ナ平の19カ所で、田植え、三峰川を下るいかだ流し、商家のにぎわい、雪山での炭焼きなど人々の暮らしぶりとともに、春夏秋冬の順で描かれている。「殿坂の夕照」は殿坂口に詰め所が置かれ、武士と町民の住み分けの接点だった高砂橋の風景。
保存状態もよく、岩絵の具とみられる色も鮮やかに残る。
高藩探勝は高遠町下山田の岩崎千代美さんが所有していたが、30日、市へ寄贈。町歴史博物館で保管する。
一般公開は3月22日縲・月27日。 -
高遠高校で心肺蘇生法実技講習
伊那市の高遠高校福祉コース3年生(29人)は18日、心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)の実技講習を同校を訪れた高遠消防署員らから受けた。
同校の福祉コース3年生は毎年授業の一環として行っている。
2縲・人が一組となり、人工呼吸、心臓マッサージ、AEDの扱い方などをプロジェクターで映し出される映像に沿って実践した。
生徒たちは「圧迫しているときに肋骨が折れたらどうすれば良いか」「実際に人に人工呼吸を行う場合、人形と違い空気が入ったかわかりづらいのではないか」など、消防署員に積極的に質問していた。 -
高遠高校福祉コースの2年生が保育園実習で披露するパネルシアターを制作
伊那市の高遠高校福祉コースの2年生22人が25日、保育園実習で披露するために制作してきたパネルシアターの実演練習をした=写真。
例年福祉コースでは、年に2度ほど、保育実習のために保育園を訪れ、園児との接し方を学ぶとともに交流を深めている。そんな中今年は、ただ交流するだけでなく、高校生たち自身が何かを表現し、それを園児らに伝えることができないか竏窒ニ、パネルシアターに初挑戦することになった。
6班に分かれ、10月ころから準備を開始。地元でパネルシアターなどを使ったボランティア活動を展開する矢田雅子さんに教わりながら、年長、年中、年少、それぞれの園児に対応したパネルシアターを自分たちで作り上げた。また、出来上がった後も、物語を園児に話すための練習を重ねてきた。
矢田さんは生徒らに対し「保育園に行ったときは恥ずかしがらず、自分も楽しもうという気持ちでやりましょう」とアドバイス。
今回初めてパネルシアター作りに取り組んだ今井理沙さん(17)=箕輪町=は「初めてなので作るのも難しかった。子どもに分かり易く、大きな声でやるのは大変だけど、楽しんでもらえれば」と話していた。
パネルシアターは31日に高遠第4保育園で披露するほか、2月8に高遠第1保育園でも披露する。
また今後は、老人福祉施設などでも実演できないか検討する。 -
高遠小4年生 2分の1成人式
伊那市の高遠小学校で17日、20歳の半分、10歳を祝う「2分の1成人式」があった。4年生54人が将来の夢を発表。茶話会もあり、保護者らに感謝の気持ちを込めた。
児童たちは1人ずつ正面に立ち「救急救命士になって事故に遭った人を助けたい」「二酸化炭素(CO2)を少なくして、動物がすみやすい地球にやさしい車を造りたい」「パティシエになって、かわいいお菓子を作って買いに来てくれた人に喜んでもらいたい」など将来の夢を語った。
白鳥彰政校長は「人生とは今日1日のことである。10年間のうちに夢が変わるかもしれないが、夢を持つことを忘れず、努力し続けることが大事」とエールを送った。
保護者のほか、伊東義人高遠町総合支所長らも同席した。
茶話会で、児童たちは家族に向けた手紙と一緒にアルストロメリアの花束をプレゼント。
会場には、乳幼児期の写真付きで児童たちの生い立ちが紹介された。
2分の1成人式は、お世話になった人に感謝し、夢や希望を膨らませようと01年から開いている。20歳のとき、卒業時に埋めるタイムカプセルを開封する。 -
07年伊那署管内で発生した交通事故
07年に伊那署管内で発生した交通事故の死者数は前年と比べて5人減の3人だったことが、同署のまとめで分かった。このほか、人身事故は前年比4件減の526件、けが人は同6人増の670人だった。
3人の尊い命を失った交通死亡事故3件は、いずれも伊那市内で発生。車を運転していた死者2人のうち1人はシートベルトを非着用だった。飲酒運転事故はなかった。
人身事故の発生場所で依然として上位となるのが交差点内の事故。件数は前年比33件増の313件だった。一方、例年、目立っている高齢者の関係する事故は同6件減の153件、飲酒運転事故は同3件減の7件だった。
市町村別の人身事故の発生状況は、伊那市322件(前年比2件減)、箕輪町104件(同22件減)、南箕輪村100件(同20件増)だった。
車が横転し、出火した交通死亡事故の現場(07年9月11日・伊那市西春近) -
第22回伊那消防組合消防職員意見発表会
第22回伊那消防組合消防職員意見発表会(同消防組合消防本部主催)は15日、辰野町役場で行った。組合管内の4消防署から代表7人が出場し、日ごろの消防、救助活動で感じたことや、思っていることなどを題材に発表した。
最優秀賞は、「あの気持ちを忘れずに」と題して意見発表した辰野消防署の小沢克裕消防司令補(45)が受賞。このほか優秀賞は、伊那消防署の桜井英和消防副士長(32)、箕輪消防署の工藤健介消防副士長(30)が選ばれた。
小沢消防司令補は、消防組織の広域化や救急需要の増大など、消防を取り巻く環境が変化しても、「誰のため、何のために活動しなければいけないのかとの原点を忘れてはいけない」と強調。その目的意識を持ち、冷静に活動することが消防士の責務だと訴えた。
県内14消防本部の代表者が集まる県消防職員意見発表会が2月7日、野沢温泉村である。3回目の県大会に出場する小沢消防司令補は「自分の伝えたいことをみなさんに理解してもらえれば。緊張せず、臨みたい」と意気込みを語る。
最優秀賞の小沢消防司令補(中)、優秀賞の工藤消防副士長(右)と桜井消防副士長 -
高遠町藤沢荒町で山ノ神講
伊那市の高遠町藤沢荒町で13日、「山ノ神講」があった。手作りの弓で矢を放ち、五穀豊じょうを願った。昨年まで男性のみに限られていたが、人口減で女性が初めて加わり、にぎやかな祭事となった。
荒町の貴船神社近くのほこらに、林業や農生産をはじめ、衣食住の守護神である「大山祇命(おおやまつみのみこと)」が祭られている。
講員数は10戸。男性がヨウズミの木で弓を、ススキで約40本の矢を作ってから、ほこらに出向いた。
参拝してお神酒を飲み、講員8人が「恵方(あきのかた)」の北北西に向けて数本ずつ矢を放った。
参加した講員のうち女性が半数を占め、男性から弓の引き方を教わりながら「当たーりー」の声とともに矢を飛ばした。
そのあと、講宴でいも汁などを味わった。
荒町には4つの「山ノ神講」があったが、現在は2つ。1912年からの記録が残っているが、別の山ノ神講の記録から江戸時代末期から続いているのではないかという。 -
伊那消防組合07年の火災状況まとまる
07年に伊那消防組合管内で発生した火災件数は前年に比べて26件減の58件で、33件の火災があった1983年以来、24年ぶりに60件を切ったことがこのほど、同消防組合のまとめで分かった。火災発生件数は2年連続で減少している。死者は4人で前年比1人増、負傷者は5人で同比1人減だった。
火災の内訳は「建物」31件(同12件減)、「その他(廃材・枯れ草など)」16件(同15件減)、「車両」が8件(同3件増)、「林野」が3件(同2件減)。焼損面積は、建物1107平方メートル、林野17アール、車両9台。焼損棟数は全焼11棟など計39棟で20世帯、43人が被災した。
市町村別の発生数は、伊那市31件(同16件減)南箕輪村10件(同2件減)、箕輪町9件(同5件減)、辰野町8件(同3件減)だった。
原因は、「放火・放火の疑い」11件、「枯れ草焼き」6件、「たき火」5件、「たばこ」4件、「火遊び」4件、「電気配線・機器」4件竏秩B同消防組合によると06年現在、全国的に見て出火原因は、「放火」が10年連続で1位となり、「放火の疑い」を合わせると火災件数の約2割を占めるという。
伊那市狐島の曹洞宗龍光寺が全焼、焼死体が見つかった(07年5月30日) -
高遠、長谷地区交通安全祈願祭
高遠地区交通安全協会(長谷地区も含む)は12日、交通安全祈願祭を伊那市高遠町の鉾持神社で開いた。会員や伊那警察署員など約40人が参加した。代表者たちが玉ぐしを奉てんするなどして今年一年間の交通安全を祈った。
高遠地区交通安全協会の前田茂会長は「昨年は目標としていた交通死亡事故ゼロを達成できた。今年も同様の目標を掲げていきたい」とあいさつした。
最後に、車で足を運んだ出席者もいることから、お神酒(みき)の代わりに甘酒で乾杯し、祈願祭を締めくくった。 -
高遠さくらホテル写真コンテスト受賞者決定
高遠さくらホテルが昨年2縲・2月に募集していた写真コンテストの受賞者が決まった。
同コンテストには高遠さくらホテル近辺を撮影した作品約30点の応募があり、その中から特選1点、支配人賞2点、ホテル賞5点が選ばれた。
特選を受賞した向山世男さんの「そば畑とさくらホテル」は、一面に白い花の咲くそば畑の奥に、深緑の山を背に高遠さくらホテルが建っている。
受賞者には無料宿泊券(特選)、無料食事券(支配人賞、ホテル賞)が贈られる。また応募作品は高遠さくらホテルのロビーに展示されている。
受賞者は次のみなさん
▽特選=向山世男さん▽支配人賞=牧野翼さん、北村顕彦さん▽ホテル賞=伊籐光広さん(2点)、北村顕彦さん(2点)、加籐平治さん竏秩B -
高遠北小学校書き初め展示
伊那市高遠町の高遠北小学校(宇治正隆校長、70人)は10日、3年生以上が年末年始休業中に仕上げた書き初めの作品を各教室の廊下へ展示した。18日まで。
「雪の正月」の文字を書いた5年生。自分たちの作品を見て「難しかった」「・スの・スが大変だった」と筆を持ったときのことを振り返る。
3年生は「白いはと」、4年生は「元気な子」、6年生は「創造する心」の字を休み中にそれぞれ書きあげた。 -
長藤診療所 診療棟の開所式
老朽化などに伴い、移転新築している伊那市高遠町の長藤診療所で7日、診療棟の開所式があった。診療棟の完成で、今後、旧診療所を取り壊し、駐車場を整備する。3月のしゅん工を目指す。
開所式には市関係者、地元区長ら約20人が出席。
小坂市長は「医師不足が言われているが、幸い伊那中央病院は確保できている。診療所は医師1人のため、伊那中病と連携を図りたい」と述べ、地域住民の健康を守る拠点となることを期待した。
式後、診療棟で診療が始まった。
旧診療所は69年建設で老朽化していたため、耐震度の強化、段差解消や手すりの取り付けなど施設内のバリアフリー化することで、利用する高齢者らが診療しやすい環境を整えた。事業費は1億4千万円で、過疎対策事業債を充てる。
診療棟は旧診療所の南側。木造平屋建て(延べ床面積430平方メートル)で、診察室やレントゲン室、事務室、畳の待合室などを設けた。 -
伊那市高遠町で成人式
伊那市高遠町で2日、成人式があった。振り袖やスーツで着飾った新成人63人(男33人、女30人)が高遠さくらホテルに集まり、久々の再会に笑顔であいさつを交わしながらともに大人の仲間入りした喜びを分かち合った=写真。
式典は毎年高遠町公民館の主催で行われているもの。
新成人による意見発表では、すでに社会人として活躍している2人がそれぞれの思いを発表。夢を実現し、現在警察官として働いている北原俊輝さんは、自身の夢を実現するために両親に多くの迷惑や負担を掛けてきたこと、周囲の多くの人の支えがあったことに触れ「警察官になってから、どうやって恩返しをすればいいかを考えてきたが、『自分が早く一人前になることが一番の恩返しになる』という言葉に共感を覚えた。一日でも早く立派な警察官になり、両親を安心させてあげたい」と力強く語った。
また、高遠町公民館の矢野やよ江館長が式辞を述べ「晴れて大人の仲間入りして、法律上の義務も負うことになり、これからは社会人として責任ある行動が求められるようになりました。思い描いた夢を実現するため、それぞれが無限に秘めた可能性をいかんなく発揮し、粘り強く頑張っていってほしい」と新成人らを激励した。 -
伊那市立図書館の利用者カードのデザイン求む
伊那市立図書館は来年3月2日まで、図書館利用カードの新デザインを募集している。伊那、高遠町図書館、各分館を連携させる「図書館システム」の導入をきっかけに、カードのデザインを一新する。4月から新しいカードの発行が始まる予定だ。
市立図書館全体の約36万冊の本や情報資料を活用するため9月、図書や利用者情報を一元化する新システムを導入した。これを契機に、これまで伊那、高遠町図書館で異なったデザインの利用者カードを発行してきたが、統一の利用者カードを作ることになった。
デザインの応募は、資格、年齢、居住地などは問わず、広く一般から募る。作品は、カードの表面に使用する写真や絵などで、規格はA4サイズ以下。データでの応募は、写真や絵が350dpi以上のjpg形式ファイル、デザイン画などはイラストレーターver8.0、pdf形式ファイルに限る。
応募作品の中から2点を図書館利用カードのデザイン素材として採用。3月4縲・3日、伊那図書館ギャラリーで作品展示し、来場者の投票による結果から市教育委員会が選定する。
これまで使ってきた伊那、高遠町図書館の利用者カードのデザインは、いずれも職員による図案でそれぞれ1994年、91年から使用を始めた。新カードは新規発行、再発行(有料=100円)用で制作後も両利用者カードは使用できる。
平賀研也館長は「自然、文化、人情などをつないだようなデザインを期待する。2点を選ぶ予定で、世代や地域性など違うパターンにする。今後も定期的にカードのデザインを変えていきたい」と話している。
問い合わせは、市立伊那図書館(TEL73・2222)へ。
伊那図書館(左)、高遠町図書館で発行してきた利用者カード -
秋まつり実行委員会が反省会
伊那市の第6回秋まつり実行委員会の反省会が19日夜、高遠町総合福祉センター「やますそ」であった。実行委員20人余が出席。公園からまちへ人が流れるようなコース設定の必要性などが挙がった。
紅葉狩りを楽しむ「秋まつり」は11月3縲・8日、カエデ250本が色づく高遠城址公園を会場に開催。伊那谷そばまつりを初めて企画したほか、菊花展、クラフト展などを展開した。
入園は無料で、期間中に2万2088人(前年比2566人増)が訪れた。東海方面を中心に、大型バス80台以上が入り、市観光協会は東京や名古屋などへのPR効果が表れたとみている。
反省会では「イベント」「食事どころ」など4部会から報告があったほか、実行委員から▽紅葉、歴史、芸術、湖を関連づけ、公園近くの信州高遠美術館、歴史博物館まで足を伸ばせるようにしたい▽カエデの植栽を考えたほうが良いのでは▽桜まつりのポスターで、秋まつりの宣伝もしたらどうか竏窒ネどの意見が出た。
これらの反省点は次回に生かしていく。
飯島進実行委員長は「官民一体となったまつりができた」と協力に感謝し、会長の伊東義人高遠町総合支所長も「来シーズンは2万5千縲・万人に来て、高遠へ泊まってもらえるようなまつりにしたい」と述べた。 -
06年度一般会計決算など可決 伊那消防組合議会
伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村の4市町村でつくる伊那消防組合議会の12月定例会は21日、伊那市役所で開き、06年度一般会計歳入歳出決算認定など2案件を原案通り可決、承認した。
前年度の歳入総額は11億7916万円(前年比9・10パーセント減)、歳出総額は11億7745万円(同8・57パーセント減)。概要として、職員2人の救急救命士の資格取得、箕輪消防署の災害対応特殊ポンプ自動車の更新などをあげた。
07年度一般会計第3回補正予算は、歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ124万4千円を減額し、歳入歳出予算の総額を12億3531万円。補正の主な内容は職員異動及び人事院勧告などに伴う人件費の補正や伊那、高遠消防署の需用費(燃料費)の決算を見込む中での増額などとした。 -
高遠そば打ち講座
高遠町の生産者・販売者などによる高遠そば組合と高遠公民館は12日、今年度第1回目の高遠そば打ち講座を開いた。
同講座は高遠そばを広め、地域活性化につなげたいとの思いから、毎年開いており、今年で3年目となる。受講生37人の半分は前年までの同講座の修了生たちで、今年度も引き続き受講する。今回からは、修了生たちも、初心者の指導に携わる。
高遠公民館の矢野やよ江さんは「修了生の方々にも、指導することを経験していただき、ぜひ高遠そばを広げてもらえれば」と話す。
同町「紅葉軒」の高島良幸さんなどが講師となり指導にあたった。
高嶋さんが実際にそばを打ちながら、打ち方を説明すると、受講生たちは真剣な面持ちでその手さばき見つめた。
実際にやってみると初めてそばを打つ人たちからは「本当に難しいわ」「なんかおっかない」などの声が聞こえた。隣で見守る修了生たちに教えられながら、そば打ちを学んでいた。
同講座は08年1月30日までに残り4回の講座を予定している。 -
伊那市で交通安全街頭啓発
飲酒運転の根絶、高齢者の交通事故防止などを重点に31日までの21日間活動する「年末の交通安全運動」が11日始まった。初日、伊那市役所前の市道にも交通指導所が設置され、市交通安全協会連合会や伊那警察署ら関係者約80人が街頭啓発した。
年末の運動には毎年、山寺義士踊り保存会の協力で、参加者たちが赤穂浪士の装束で身を固め、「交通事故打ち止め」の啓発活動を展開。「年末の交通安全運動が始まりました。安全運転をお願いします」などと信号待ちのドライバーに呼びかけ、啓発チラシやティッシュなどを配った。
10日現在、伊那署管内で発生した交通事故件数は491件で前年と比べて1件増、けが人は624人で9人増加。死者は2人で5人減少している。交差点内、女性が被害者となる事故などが増加しているという。
義士踊りの衣装で交通安全を呼びかける参加者たち -
高遠町「みろくそばの会」 恒例そば祭り
伊那市高遠町弥勒の有志でつくる「みろくそばの会」(23人・池上裕敏会長)は9日、弥勒多目的集会施設で11回目となる恒例の「みろくそば祭り」を開いた。地区内のみならず市内外から途切れることなく人が訪れ、会員が手打ちした新そばを味わった=写真。
みろくそばの会は、地区内の休耕田の荒廃防止のため94年に発足。現在は約90アールの畑を利用してソバを栽培している。97年から地区住民に感謝の気持ちを表わそうとそば祭りを開き、毎年、祭りを心待ちにしているリピーターが多いという。
会員が午前11時スタートの祭りに向け、朝からそば打ちを開始、本年は約400食を用意した。次々と訪れる客の波に会場は満席となり、毎年楽しみにしていた人たちは「うまい」とうなづき合いながら味をたん能した。
池上会長は「ソバの収穫時期になると、毎年祭りを楽しみにしている人たちから連絡がくるほどの人気。始めた当初には、思ってもいなかった反響があり喜んでいる。期待に答えられるよう、これからも続けたい」と話している。
新ソバの味に舌鼓を打つ来場者たち -
高遠第2・第3保育園で「おでんパーティ」
伊那市の高遠第2・第3保育園は29日、園児たちが収穫した大根を使った「おでんパーティ」を同園で開いた。
同園では食育の一環として毎年、近くの畑で大根を作っており、それを使った「おでんパーティ」も毎年恒例となっている。
年長の園児たちは保育士に教わりながら、ゆっくりと大根を切った。結び昆布作りでは、うまく結べず首を傾げる園児もいた。
年中の園児はちくわやなるとを切り、年少の園児はこんにゃくをねじって手綱こんにゃく作りに挑戦した。
高遠第2・第3保育園の柿木節子園長は「自分たちで料理したものは、みんなよく食べるんです」と話す。同園では先月は焼きいもやいも餅作り、5日にはカレー作りと、食育に力を入れている。ほかにも、給食に出る野菜の皮を剥いたり、米を研いだり、給食に入っていた食材を栄養ごと3色に分けて、塗り絵をしたりと、園児たちが食に興味を抱くようにさまざまな工夫をしている。 -
歴史シンポジウム
「高遠石工」伊那市の歴史シンポジウムが25日、高遠町の高遠閣であった。高遠石工に培われた貴重な文化遺産を掘り起こし高遠石工の魅力を再発見しようと、まほら伊那市民大学講座として開き、約150人が「高遠石工」をテーマにした研究発表を熱心に聴講した。
日本石仏協会常任理事で日本石工調査所の小松光衛さんは、「日本の石工と高遠石工」を話した。石工は石の加工技術者で墓石の技術から発展したこと、日本の石工分布では江戸・京・大阪で活躍した名工ぞろいの三都石工などを紹介し、「日本の石の文化は決して低くないが、石工を取り巻く状況は弱い。もっと支えないといけない」と話した。
高遠石工については「旅稼ぎ石工」という特質を挙げ、北は青森県から南は山口県までの足跡を示した。江戸期の名石仏師・守屋貞治については、「大方は地蔵と観音の作者で、旅稼ぎ石工の範ちゅうの外の人と思っている。守屋貞治の石仏を国の文化財指定までもっていってほしい」とした。
石工資料全般について、「地元から資料を出し公開してもらわないと、長野県史で終わってはもったいない。今からでも資料探しや伝わっている話を聞くなどしてほしい」と語った。
日本石仏協会理事の伊戸寛さんによる「高遠石工の足跡と伊豆型の道祖神について」の研究発表もあった。