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日ごろの成果多彩・豊な地域へ「ふれあい交流会」
高遠町長藤の町老人福祉センターで26日、「高遠町ふれあい交流会」があった。高齢者や障害者による作品展、バザーや体験コーナー、ステージ発表など多彩なイベントを繰り広げた。
民生児童委員協議会やボランティア連絡協議会、老人クラブ連合会などの福祉団体でつくる実行委員会と町社会福祉協議会が主催。明るく住みよい豊かな地域社会を目指し、福祉の心をはぐくもうと、7年目。
ふれあい広場では、町内の高齢者や障害者によるパッチワークキルト、ちぎり絵などの作品展や、共同作業所「さくらの家」、伊那養護学校の自主製作品の販売、町民が不用品を持ち寄ったバザーも人気を集めた。
ステージ発表は、町内の3小中学校や、福祉団体、東部吟詠会など8組が出演。合唱や舞踊、手話を交えた歌、太鼓演奏などを披露し、会場を沸かせた。
式典で、町社協会長の伊東義人町長は「厳しい社会情勢を生き延びるため、自分ができることは何かを考え、共同して環境づくりをしていくことが大切。生きがいをもって大事な人生を送ってほしい」とあいさつ。
町社協役員6年以上の功績をたたえ、東高遠の登内春恵さん、また、長年高齢者や障害者を家庭で介護した模範家庭介護者7人を表彰。「表彰を機にこれからもご尽力いただきたい」と敬意を表し、賞状と記念品を贈った。 -
さくらの湯 入浴者150万人を達成
94年4月にオープンした高遠町の高遠温泉「さくらの湯」の入浴者が27日、150万人を達成した。150万人目と前後2人に地元産アルストロメリアの花束や、さくらの湯で使える食事券などをプレゼントした。
150万人目は、伊那市美篶の会社員伊藤直樹さん(25)。ピタリ賞に驚きながら「気に入っている温泉の1つで、オープンから母とたまに来ている」と話した。
達成セレモニーで、伊東町長らがくす玉を割り、伊藤さんにさくらの湯宿泊利用券(1万円分)と食事券(3千円分)を贈呈。
伊東町長は「多くの人に愛していただけるおふろにしたい」と活用を呼びかけた。
149万9999人目は伊那市美篶の山崎広幸さん、150万1人目は高遠町出身で神奈川県在住の中原優子さんだった。
周辺市町村で温泉施設ができ、一時、入浴者が減ったというものの、年間12万人が利用。泉質はアルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛など効能がある。 -
飲まず、食わずで22キロを歩く
信州高遠少年自然の家主催の「信州高遠22キロかち歩き大会」が27日、信州高遠少年自然の家縲恍ャ文化センターのコースであった。地元をはじめ、12都府県から小中学生や中高年齢者ら約320人が参加、ほとんどが完歩した。
かち歩きは自己鍛錬のため、長い距離を飲まず、食わずで歩くもので、本年5回目を数えた。
スタート時刻の午前9時は、肌寒く、厚着をする参加者が目立ったが、日中は穏やかで歩くうちに暑くなるほどだったという。
参加者は5キロ地点まで集団で歩いて体を慣らし、それ以降はそれぞれ自分のペースで色づく山々の景色を楽しみながらゴールを目指した。 -
人権について考える仲良し旬間
人権について考える仲良し旬間(14窶・5日)として、高遠町の高遠小学校と高遠北小学校ではそれぞれ、講演会や体験会などの特別授業をして、人権問題に目を向けている。
高遠小は24日、低、高学年に分かれて「人権教育お話を聞く会」があり、講師に招いた伊那教育事務所職員の唐沢孝則さんが、ゲームやビデオを織り交ぜて講話した。
高学年は、自分の好きな季節や給食の献立などをテーマに、仲間を探してグループ作りをしたり、学年別に10人ずつで班を構成し、手をつないで輪になり、フラフープを一人ずつくぐって1周させるゲームをし、「普段では気付かない友達との新たな共通点やつながり」(唐沢さん)を探った。
また、日本の小学生が世界各国の同年代を訪ねるビデオを上映。戦争などによって貧しい生活を強いられている子どもたちの模様が映し出され、「世界にはいろんな環境のなかで頑張っている子どもたちがいることを知ってほしい」と呼びかけた。
唐沢さんは「自分たちに何ができるか考えていくきっかけになれば」と話していた。
高遠北小学校は22日、全校児童が点字を打つ体験を通して福祉について考えた。
2学年ごとに分かれ、町社会福祉協議会の職員から指導を受けた。右から左へ横に打っていくことや、1マスに6つの点の構成によって成り立っていることなどを学び、点字版と手筆を使って、五十音と自分の名前を打った。
一つひとつ丁寧に打っていた5年生の小林幸君(12)は「思っていた以上に打つことが難しくて、大変さを知った」と話していた。
今年は旬間中の参観日に、保護者も点字と手話を体験した。 -
華麗な舞を披露
神代流舞踊会(神代松栄家元)の発表会が23日、高遠町の高遠さくらホテルであり、会員が日ごろのけいこの成果を披露した。
発表会は6年ぶり。高遠町をはじめ、伊那市や長谷村など近隣市町村の会員や、各流派の家元らも出演、38プログラムを熱演した。
会員は曲に合わせて、華麗に舞った。各流派の家元らも舞台に花を添え、詰めかけた約80人の観衆を魅了した。 -
町道鉾持神社線の舗装完成
高遠町が進めていた町道鉾持神社線の舗装工事が終了し23日、開通式があった。氏子員ら関係者約30人が出席し祝った。
工事は鉾持神社社務所に通ずる続く110メートルの道路。だるま市をはじめとする年間10祭事には多くの人でにぎわいをみせるが、砂利道で利便性が悪かった。
「緊急車両の通行もできなく、困難が生じていた」(同神社)ため、総代会や地域住民が町道の認定を町に要請。町側は6月議会で認定し即日、着工した。事業費約200万円。
伊東義人町長はあいさつで「完成を契機に、鉾持神社がますます上伊那の観光の中心になれば」と期待した。 -
頑張ろう長谷・高遠!キャンペーン
合併後の新市のまちづくりについて考えるまちづくりアカデミーは20日、「頑張ろう長谷・高遠!キャンペーン」と題したイベントを高遠町総合福祉センター「やますそ」で開いた。第1弾で、駒ケ根市の中高年バンド「駒ケ根ベンチャーズ」を招いてライブをした。60年代にエレキブームを巻き起こした米国のバンド「ベンチャーズ」の曲目を中心とした27曲の演奏があり、会場を沸かせた。
まちづくりアカデミーは「高遠町の自立をめざす会」として活動して、まちづくりのあり方などを考えてきた住民グループが前身。3月の合併を目前に方向転換を図り「地元のことは少しでも地元で」という理念に基づき、合併後のまちづくりを考えるため10月、7人で活動を開始した。
今回は、まちづくりを担う中高年世代を元気付けよう窶狽ニ、青春時代に聞き入った60縲・0年代サウンドの公演を企画。一世を風靡(ふうび)したベンチャーズの曲を中心に演奏するバンド・駒ケ根ベンチャーズを招いた。
3月までに、まちづくりに関する取り組みを進めていく。 -
入笠山周辺の風景美しく
駒ヶ根市中沢の池田豊さん(55)の写真展が30日まで、高遠町の高遠さくらホテルロビーで開かれている。入笠山周辺の風景をとらえた20点を並べる。
かれんに咲き誇るスズラン、入笠山から眺める茅野市の街並みと遠望には八ケ岳が写し出された初夏の風景、赤や黄に色づいた木々が秋風に揺れる様子など、四季折々の「身近に広がる自然の美しさ」をとらえた作品を展示。ポジフィルムをスキャナーで呼び込んだ画像とデジタルカメラの画像をプリンターで印刷して飾った。
15年ほど前から写真を撮り始め、県内外に足を運んで風景を中心に撮影している。93年には県展にも入選。現在は、キャノン製品を使用する写真愛好家が集う「キャノンクラブ伊那谷支部」に所属する。
池田さんは「見る人が安らぐような写真を目指して撮ってきた。入笠山は植物もきれいで、美しい風景が広がっている。写真を通して素晴らしさが伝わればうれしい」と話している。 -
5、10、13キロ完走目指して
高遠中学校で19日、第11回強歩大会があった。全校生徒203人のうち183人が参加し、体調や希望に合わせて、5、10、13キロの3コースに分かれて完走を目指した。
生徒たちはコース別に円陣を組み、互いの健闘を誓い合って順次スタート。学校を発着点に、杖突峠方面に向かって、5キロは千代田石油西側で、10キロは農村公園、13キロは長藤の中条集会所手前まで足を延ばして、それぞれ折り返した。
最長コースには運動部を中心とした約70人が挑み、紅葉も見納めに近くなった晩秋の高遠路を駆け抜けて、自慢の健脚を競った。
ゴールの校庭ではPTAが豚汁を用意して出迎えた。完走した生徒たちは空腹を満たして、体を休めた。 -
高遠歴史博物館で貴重な拓本を公開
高遠町東高遠の町立歴史博物館で27日まで、第22回特別展「拓本展窶柏甯・0年・今変革の時」が開かれている。同館が所有する、町に縁の深い人物の拓本を中心に約30点を公開。「精神文化の大切さと正しい価値観や倫理観を学ぶ一助にしたい」とした。
砲術家の坂本天山が客死した長崎平戸の門人によって文化2年、皓台寺に建立された墓碑銘や、中国山東省曲阜の孔子博物館院の前庭にある孔子像、蘭学者の熊谷珪碩が内藤頼直公に献上し、1872(明治5)年に高遠小学校に寄贈した水戸藩校の弘道館碑の拓本などを並べた。
町出身で東京音楽学校(現東京芸術大学)の初代校長・伊沢修二氏の記念碑や顕彰碑、高遠城址公園にある高遠公園碑や靖国招魂碑も展示している。
午前9時から午後4時30分まで。入館料は一般400(団体300)円、小中学生200(団体150)円。
問い合わせは、町立歴史博物館(TEL94・4444)へ。 -
不自由なこと、介護学ぶ
高遠町の高遠小学校で16日、福祉体験会があり、3年以上の児童約180人が、手話を学んだり、アイマスクを付けて歩くなどして、福祉について理解を深めた。
人権について考える「仲良し旬間」(14縲・5日)に合わせ、障害者や介護者の立場から福祉を学ぶ。車いすの使い方や点字の打ち方、介護や手話などを体験した。
車いす班は、町社会福祉協議会の職員から「要車いす者を思いやって押すことが大事。勢いを付けたりせず、安全を心がけて」と指導を受け、2人1組になって校舎の周りを押して歩いた。
段差や砂利道では、前輪を上げながら押したり、車いすを持ち上げたり、扱い方に悪戦苦闘する児童が目立った。
点字班は、点字版と手筆を使って五十音や自分の名前を打ち、6つの点の位置によって成り立っていることを学んだ。
同校は旬間中、人権についての特別授業や講演会などもする。 -
童謡・唱歌うたい楽しく健康増進
高遠町公民館講座「歌の広場」がこのほど、高遠高校であり、練習してきた曲を歌って、全6回の講座を終えた。
歌うことの楽しさや喜びを味わうとともに、健康増進を図ることを目的に、「歌好き」の町民約30人が集い、6月から月に1回、高遠高校音楽科の牛山真理子教諭の指導で、練習を重ねてきた。
総集編とした最終は、これまで受講生のリクエスト曲を交えながら、童謡や唱歌を中心に歌いこんできた50曲以上のなかから、「知床旅情」「春がきた」「浜辺の歌」「冬げしき」など12曲を熱唱。閉講を惜しむように、晩秋の夜空に歌声を響かせた。
矢野やよ江館長は「歌好きの町民が和気あいあいと楽しむことができた。来年度以降の継続し、講座を通して日本を代表する歌を次世代に引継いでいきたい」と話していた。 -
東部消防連絡会
「秋の火災予防運動(9窶・5日)」期間中に合わせてこのほど、高遠町と長谷村の消防団でつくる東部消防連絡会(北原和門会長)は消防車両で町村全域をパレードし、地域住民に防火を呼びかけた。
高遠町の5分団と長谷村の2分団から合計9台のポンプ車、搭載車などが出動。火災予防運動を呼びかける放送広報車を先頭に、5時間ほどかけてパレードを展開した。
本年度はパレード中に、美和ダムへの土砂流入を制御する洪水バイパストンネルを見学。地域の水利系統について団員らで確認した。
北原会長は「数多くの町民、村民に防火意識を持ってもらい、火災予防に取り組んでほしい」と話していた。 -
復活した遊休農地で栽培 ソバの収穫喜ぶ
高遠町藤沢荒町の遊休農地に牛を放牧して復活を目指している、地元のボランティアグループ「あすなろ会」(秋山靖樹会長、23人)は13日夕、再生した一部を利用して作ったソバの収穫祭を荒町公民館で開いた。
農業従業者の老齢化などに伴う復活策として昨年、畜産農家から借り受けた牛を放牧して農地をよみがえらせる試みを始め、今年は復活した一部(約80アール)にソバを栽培した。
地元の主婦らが収穫したうちの8キロをそば打ちして、地域住民約70人に振る舞った。参加者は辛味大根とネギを入れたそば汁につけ、・スズルズル・スと音を立てて「おいしい」と舌鼓、収穫の喜びをかみ締めた。残りは農協に出荷し、運営費にまわす。
秋山会長は「遊休農地の再生には満足している。ソバは、大ざっぱに種をまいたために、収穫は思うようにできなかったが、次からは工夫していきたい」と話していた。
あすなろ会は来年度以降、ソバ以外に野菜や花などの栽培も検討していくという。 -
ふれあいバザールinいなっせ
伊那市共同作業の家などは12、13日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で、「はじめの一歩ふれあいバザール」を開いている。市内の共同作業所「輪っこはうす」のほか、高遠町、長谷村の共同作業所「さくらの家」と「ひまわりの家」も参加。4施設合同バザールは、合併を控えた初めての試み。
織物、手作り石けん、自主製作鉛筆など、各施設の製作物に加え、長谷村「道の駅」のクロワッサンなども販売し、多様な楽しみ方ができる。
伊那市共同作業の家の陶芸班11人の共同製作“装飾つぼ”は、ふたの上に人や動物などを模ったオブジェが仲良く並び、平和を象徴している。9月に穂高町であった「第8回長野県障害者文化芸術祭in穂高」にも出品。今回はオークション形式で販売している。
伊那市共同作業の家の小林敏子所長は「お互い初めてで、さまざまな作品を見るのは勉強にもなる。仲間としての意識づくりもしていきたい」と話していた。
バザールは13日も午前10時縲恁゚後4時に開催する。 -
高遠城址公園 木々ようやく色濃く
高遠城址公園のカエデが赤や黄色に色づき、平年より1週間から10日遅れて、ようやく見ごろを迎えた。
町観光協会によると、夏から秋にかけて、暖かい気候が続き、降雨も少なかったことが遅れの原因とし、ここ数日の冷え込みで、急激に色づき始めた。現在は桜雲橋や、園内南側の無字の碑周辺が見ごろで、来週末ごろまで楽しめそう。
城址公園は秋まつり期間中で、県内外から家族連れや団体客が訪れているほか、あらゆる場所でシャッターを切るアマチュアカメラマンたちの姿が目立っている。 -
力作ぞろい見ごたえ
高遠美術会(広瀬良臣会長)などが主催する公募展「高遠美術展」が27日まで、信州高遠美術館で開かれている。町内をはじめ、上伊那内外から応募のあった洋画35点、日本画1点を展示している。
美術や文化の向上を目指し28回を数えるが、町が来春合併するのに伴い、同美術会も伊那市民美術会と統合するため、今回が最後の展覧会となった。
「色調の重厚さが追究されている」などの評価を受け、最高賞の高遠美術会賞に選ばれた西高遠の井出はつみさんの作品「こすもす」や、桜が咲き誇る街並み、鮮やかな紅葉、雪化粧した山々など四季折々の風景画、花、人物画などが並ぶ。
広瀬会長は「例年より出展数は少ないが、見ごたえのある充実した作品がそろった」と講評し、来場を呼びかけている。
午前9時から午後5時(最終入館4時)まで。入館料は一般400円、小中学生100円。
問い合わせは信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
第5回伊那市・高遠町・長谷村社会福祉協議会合併協議会
伊那市・高遠町・長谷村の社会福祉協議会の合併協議会第5階が9日、高遠町の高遠閣であり、役員の選出基準や定款の基本項目、会費・利用料の調整案を示した。会費は、現行伊那市の基準に合わせる提案をした。その結果、高遠町・長谷村の徴収金額は減額し、現在より総額で134万円の減となる。
各市町村の現在の会費は、伊那市が一般会員600円、賛助会員千円、法人会員3千円。高遠町は一般千円、法人2千円(賛助はない)。長谷村は一般千円、賛助3千円、法人5千円。法人以外は、伊那市の基準が最も低く、原則としてそれに合わせる。徴収の時期も、伊那市の6月に統一。07年度会費からの導入を提案した。
減額分の内訳は高遠町約82万円、長谷村約51万円。給付金額や配分事業の見直し、収納率向上に努め、減額分に対応していく。
市町村の委託・補助事業の調整案も示され、ミニデイサービスは「生きがいデイ」「転倒骨折予防教室」を統合し、介護予防を主眼に、現在より広い範囲を対象にする提案をした。
今回の提案は、各市町村で検討し、異義がなければ次回承認する。 -
環境に配慮 安全対策
高遠町と長谷村で6日、地域活動を支援する県のコモンズ支援金を活用した事業があった。高遠は上伊那郡河南土地改良区(小松晃理事長)が排水路を整備、長谷は美和土地改良区(北原幸彦理事長)が一貫水路に木さくを設置した。
河南土地改良区は、下山田の旧伝兵衛井下段にある排水路沿いに土砂流入を防ぐ木さくを設置し、水路にたまった泥上げをした。
梅雨期を中心に土砂が排水路に流れ込んで、泥がたまる状態が続き、「ホタルの発生が多い場所」(小松理事長)ながら、幼虫のエサとなるカワニナの生息に支障をきたしていた。
土地改は一昨年、県の補助を受けて改善策に乗り出し、昨年までに約290メートルに木さくを設置。今年は資材費120万円の助成が認められ、土地改役員、県や町の職員ら30人余が参加して、残りの220メートルに取り組んだ。さくにはカラマツの間伐材を使い、1メートル置きに高さ70センチほどにきねを打って、三段のさくを取り付けた。
小松理事長は「今まで以上にホタルが多く発生してくれれば最高だね」と話していた。
美和土地改良区は、南非持の村簡易水道浄化水場下の農道脇を流れる美和一貫水路で作業。「高台で眺めもよく、子どもや車が通って落ちたら危険」(北原理事長)なため、安全対策としてカラマツの間伐材を使った木さくを設置した。
支援金45万円を活用し、資材を購入。土地改役員、県や村職員、地域住民や子どもら約35人が、53メートル間に高さ1・2メートルの木さくを取りつけた。
北原理事長は「地域の協力なしではできないこと。安全が確保できるさくを設置できてよかった」と話していた。
一貫水路は、溝口や黒河内、非持など農地約130ヘクタールに水を供給。生活用水、防火用水としても活用されている。 -
署員の趣味を寄り集めて展示
・ス芸術の秋・スに合わせて伊那署は11日まで、署内の1階ロビーと道場で「署員お宝展」を開いている=写真。署員が趣味としている短歌、写真、生け花、、魚拓、鉄道模型などを約60人が100点ほど出品し、訪れる人の目を楽しませている。
互いの趣味を持ちより、交流や気持ちの余裕をつくるなどを目的に企画した初めての試み。展示のなかには警察官ならではの、県下拳銃射撃大会で50点満点を記録した標的窶狽ネどもある。
伊那署は、今後も年1回の開催を目指す考え。櫻井誠副署長は「伊那署にきたついでにでも見ていってください」と地域住民に呼びかけている。 -
伊那市の福祉マップづくり開始
障害を持つ人に安心して外出してもらおう窶狽ニ3日、商店や施設のバリアフリー環境を示す「福祉マップ」づくりが伊那市で始まった。マップづくりに協力する伊那市のボランティアサークル「ひまわりのたね」のメンバーなど約10人が、伊那市駅前ビル「いなっせ」で、掲載内容や対象利用者などを検討した。
障害者の社会参加を目指すひまわりのたねは、97年に福祉マップを独自で作成。その経験を生かし、市のマップづくりに協力する。その他2人の協力者も集まった。
対象施設や掲載内容を検討する中で「これまでのマップは、車いす利用者を対象とするものが多かったが、さまざまな障害を持つ人も利用できるものにすべき」との意見がでたほか「マップに“トイレあり”と掲載されていても、実際には使えなかった」というメンバーもおり、「少なくともトイレは写真付きにしたい」と話しあった。
2月末までの完成を目指し、実地調査に入る。マップの範囲は、合併を視野に入れ高遠町、長谷村を含める予定だが、現在のところ両町村からの協力者は1人しか得られていない。
マップづくりには、多くの協力が不可欠窶狽ニして、引き続き協力者を募集していくことにした。サークルの代表宮坂和恵さんは「ひとりでも多くの人に参加してほしい」と呼びかけていた。
参加希望者はひまわりのたねの春日さん(TEL090・1866・7441)まで。 -
高遠・長谷の小中学生音楽で交流
第56回東部小中学校連合音楽会が2日、高遠町文化体育館で開いた。高遠町・長谷村5校の小学4年生以上と中学生約500人が、合唱や合奏などを発表し合い、音楽を通して交流を深めた。両町村による東部教員会の主催。
今年はプログラム15曲のうち合奏が4曲と例年に比べて多かった。長谷中3年生による南アルプス太鼓クラブは和太鼓で「仙丈」を演奏し、息の合った威勢のいい音を響かせた。
大舞台に緊張した様子を見せていた高遠北小4年生は15人と小人数ながら「ビリーブ」を合唱奏で発表した。大きな声で歌い、途中からはアコーディオンや木琴などの楽器を演奏して、練習の成果を精いっぱい披露した。
合唱は高遠中の2、3年生が混声四部で、長谷中の全校生徒が混声三部で、それぞれ心を一つに美しいハーモニーを披露した。
会場には保護者らも駆けつけ、それぞれの発表に大きな拍手を送っていた。 -
伊沢音楽祭参加の東京芸大学生
高遠中・高生を一日レッスン伊沢修二記念音楽祭(29日開催)出演のため高遠町を訪れている東京芸大オーケストラの学生が30日、高遠中で、高遠中と高遠高の吹奏楽部の生徒に楽器の演奏法などを指導した。
フルート、クラリネット、サクソフォンなど楽器の種類ごとに芸大学生が指導するもので、毎年行われ、05年は6月に続いて2回目。その楽器専門の学生の指導に、生徒は食い入るように耳を傾けていた。
ユーフォニアムの教室では、芸大4年の小林敦さんが高遠中の2人を指導。楽器を吹くときの姿勢、呼吸法、指の動かし方などを教えながら、メトロノームの音に合わせて、練習曲を演奏した。
小林さんは「教えたことが今後の部活に生かされるとうれしい。1日だけのレッスンでは、その後の努力や成長が見えず残念」と話した。
レッスンを受けた2年の伊東有沙子さんは「ユーフォニアム専門の話が聞けてよかった」。同じく2年の今井香央里さんは「姿勢を正し、吹き方をきちんとすると音がとても変ることに驚いた」と感想を述べた。 -
三峰川、見所いっぱい
みらい会議がサイクリングツアー流域の環境や景観の保全に取り組む三峰川みらい会議の水チーム(前林賢一代表)は30日、三峰川に流入する小河川や排水路・取水口をサイクリング・ツアーした。
伊那市・竜東橋近くの榛原親水公園から高遠水路橋・高遠ダム・伝兵衛井水跡・新山川ファブリ可動堰などをめぐるコース。途中、高遠町上山田の鞠ケ鼻井筋の記念碑=昭和12(1935)年建立=付近では、伝兵衛井筋最大の難所で、江戸時代から何度も崩れては掘り返した用水路の歴史なども語られた。
新山川のファブリ堰=ゴム製の水門を使用した珍しい堰=では、管理する春富土地改良区の協力で、ゴム製の水門内部の空気を抜いて、実際に水を流した。
農業用水の取水口に設置された水門で、以前は鉄製の水門が設置されていたが、58災害で上流から倒木が流れて堰を埋め、付近一帯が洪水になった。そのときの対策として、ゴム製の袋を使った新しい堰が作られたという。大水で倒木などが流される状況下では、ゴムの袋が破れて、下流に水を流す仕掛けになっているという。
三峰川みらい会議のスタッフは「三峰川の治水・利水の歴史は奥深い。まだまだ知らないことがあるので、みんなで調べて考えてみたい」と話している。 -
サクラ・カエデ色づき始め
高遠町の高遠城址公園で29日、第4回秋まつりが始まった。期間延長を要望する声や、「開催期間以上に紅葉が楽しめる」という実績から、例年より1週間伸ばした11月13日まで。
桜の木や250本のカエデは色づき始めたばかり。町観光協会によると、暖かい気候と降雨の少なさから例年より遅く、来週末ごろ見ごろを迎えそう。
初日は雨が降るあいにくの天候だったが、来場者は園内に響き渡る琴の生演奏を聞きながら、散策したり、新そばを味わったり、色づき始めたカエデに足を止めていた。
食の充実を図ろうと、長イモの名産である金井地区のボランティアグループによる「とろろご飯」や高遠そばの会の「高遠そば」などの提供コーナーを新たに設置。菊花展、高遠太鼓や高遠ばやしといった郷土芸能に加え、クイズ大会や利き酒会など多彩なイベントを繰り広げる。
オープニングで伊東町長は「城址公園の紅葉を見に来る人が年々増加している。新市になってからも観光の拠点とし、発展させていきたい」とあいさつした。 -
地域一体美しい音響かせ
高遠町出身で東京音楽学校(現・東京芸術大学)の初代学長を務めた伊沢修二氏の功績をたたえ、町と東京芸大でつくりあげる演奏会「第19回伊沢修二先生記念音楽祭」が29日、町文化体育館であった。地域住民ら約千人が詰めかけ、合唱やオーケストラによる演奏に酔いしれた。
第1部は高遠北小学校5年生7人がオリジナルの物語「実のならぬスモモ」を音楽劇で披露。高遠小5年生54人も町の民話「月蔵井筋の大岩」を楽器演奏や合唱、朗読を繰り広げるモノドラマ合唱で発表した。
2部は、「町として最後の音楽祭」(町教委)のため、町の風景をプロジェクターで映し出しながら町歌を全員で合唱した。
東京、群馬、京都の交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団などの指揮を歴任した佐藤功太郎さんと、同大学指揮科4年の羽部真紀子さん指揮によるオーケストラ65人が出演。ビゼー作曲の「アルルの少女」、ロッシーニ作曲の歌劇「セビリアの理髪師」などを演奏した。
地元のコーラスグループ「高遠山すそコーラス」のメンバーを中心とした合唱団と高遠高校の音楽科の生徒たちは、「天地創造」より「天は御神の栄光を語り」を合唱し、会場に美しいハーモニーを響かせた。 -
高遠・長谷での風力発電に野鳥の会が事業化中止訴え
総合商社・丸紅(東京都)と、長谷村黒河内にある同社の100%出資会社・三峰川電力が事業化計画を進める高遠町と長谷村への風力発電による電力供給に対し、日本野鳥の会伊那支部の星野和美会長と役員の吉田保晴さんが28日記者会見し、「景観が損なわれる上、猛きん類の生息環境に多大な影響を与える」とし、事業化の中止を訴えた。
風力発電は入笠山から鹿嶺高原まで南北にのびる尾根伝い約11キロに、高さ100メートルほどの風車を30基建てる構想。会見上で構想を基にシミュレートした写真を公開し、「風車が立ち並んだ光景は受け入れられない」とした。
吉田さんによると、県のレッドデータブックに記載されているイヌワシやクマタカなどの稀少猛きん類が建設計画地で観察されていて、「飛行中に風車に衝突する危険性がある」としている。
同支部は14日に開いた役員会で、中止を訴える結論に達し、28日付けで町と村に反対の働きかけを促す要望書を送付した。来週には伊那市にも提出するという。
三峰川電力では「現段階ではなんとも言えない」とするにとどまった。 -
森林整備体験・役割学ぶ
高遠町の高遠中学校の森林学習会が26日、猪鹿沢(いろくさわ)の学校林であり、全校生徒約200人が除間伐や作業道づくりを体験した。
森林や環境を守る大切さを知ろうと、5年目。昨年までは藤沢の片倉財産区林に出向いていたが、「手入れの必要性がある学校林の状況を知り、今後どう生かしていくか方向性を見出そう」(高遠中教諭)と、場所を移した。
学校林は、町出身の東京音楽学校(現東京芸術大学)初代学長である伊沢修二氏の弟・多喜男氏が1924(昭和13)年、古希の記念や、治山のため所有する山林の一部を寄贈した約3・5ヘクタールで、寄贈された意義について考える機会にもした。
町や上伊那森林組合の職員の指導で、3年が尾根付近のアカマツの間伐、2年が除伐と作業道づくり、1年が除伐と、学年ごとに作業。生徒たちは急斜面での作業に足を踏ん張りながらのこぎりを動かし、学校林の手入れに汗を流した。 -
集落営農研修会
伊那市農業振興センターは25日、JA上伊那本所で集落営農研修会を開いた。JA長野中央会、営農農政部営農企画課の中塚徹主任調査役が、国が07年度導入を目指す「新たな食料・農業・農村基本計画」を説明し、集落型営農体形成の必要性を訴えた。
政府はこの日、新たな方針の具体的内容の一部を示し、助成の対象となる「担い手」に、個別で4ヘクタール、集落型営農体20ヘクタール以上の面積を課しているほか、集落型経営体には、農地の集積目標を地区内農地の3分の2以上とすること、経理の一元化に取り組むことなども課している。
中塚氏は「新たな方針に対し、県内に多い小規模零細農業者が担い手として農業を継続するには、集落営農体形成が必要」と指摘。 参加者からは「『うちで食べる米くらい自分でつくりたい』という人がでてきた場合、面積要件や集積目標はクリアできるのか」「現在は、兼業、専業など、さまざまな農家形態があるが、それを崩さずやっていくことは可能か」という質問があり、中塚氏は「集落営農の根底は『地域で農地を守っていく』という考え方があり、地区内すべての人に、それを理解してもらうことが必要」とする一方で、集落営農組織の“助成の受け皿”としての機能にも触れ、そのことへの理解を共有する必要性も語った。 -
連合長野「SALA」に車いす運搬車寄贈
連合長野は24日、高遠町下山田のNPO法人「SALA」(竹入寛章代表)に車いす運搬車一台(180万円相当)を寄贈した。
サラは01年に設立。障害者のタイムケア、入浴介助や食事介助などのホームヘルプ、外出支援などを展開し、今春には宅幼老所も併設した。
運搬車は手動式補助装置によって車内後部に車いすに乗ったままの乗降が可能。サラは、要車いす者の送迎に困難が生じていただけに、「待ち望んでいた。本当にありがたい」と感謝し、送迎のほかに外出支援などにも活用したいとしている。
連合長野は92年から、加盟労働組合員がボランティアとして取り組む「ふれあいカンパ基金」を活用して、地域貢献活動をする団体に支援している。毎年県内2地区各1団体で、今年は中南信地区が対象となっていた。