-
第3回伊那市・高遠町・長谷村社会福祉協議会合併協議会
伊那市・高遠町・長谷村の社会福祉協議会合併協議会の3回目が3日、高遠町総合福祉センター「やますそ」であった。
前回検討した合併方式や時期などを決め、議論となった事務所所在地の明記方法は、本所所在地(伊那市福祉まちづくりセンター)の後に、高遠町、長谷村にある現在の事務所に支所を置くとした案が再提案された。
また、事前協議事項として役員や評議員の定数を提案。各役員の選出区分は、10月ころを目途に協議を進める。 -
ヒマワリ満開に
長谷村、三峰川総合開発工事事務所などが提唱する「水源地花いっぱい運動」の一環「ひまわりの里」づくりで、5月中旬に杉島地区の休耕田に村保育園の園児が種をまいたヒマワリが満開となった。3日、園児約35人が見学に訪れ、自分たちの倍以上の背丈に成長したヒマワリの迷路を探検した。
約4アールの休耕田にまいたヒマワリは、地元の老人クラブが管理。「雨が多かった」こともあり、3メートル近くまで成長したヒマワリもある。
園児たちは、「ヒマワリのおばけだ」と、茂みのなかを掛け回ったり、種を収穫するなどして楽しみ、「きれいに咲いた花を見に来てください」と呼びかけている。 -
森林整備と工作も楽しむ
小学校単位で植物の育成・自然保護などの活動を進める「みどりの少年団」の上伊那地区交流集会(上伊那地方事務所など主催)が29日、長谷村の鹿嶺高原キャンプ場であった。管内にある18少年団のうち、長谷小、高遠北小、南箕輪小など14団約200人が参加し、木工作りや森林整備作業を体験した。
団員は各団を混合した18班に分かれて活動。樹木あてゲームは、「木の皮が白で、樹液はジュースとしても売られている木」など3問が出題され、各班に渡された葉っぱの絵を頼りに、高原内から探し出した。
工作は、サクラや白樺の幹を使って、名札のペンダントを製作。のこぎりを使って1センチほどの厚さに切り、切り口に自分の名前や好みの絵を書いてオリジナルを作った。のこぎりの使い方に戸惑う仲間に、みんなで教え合う場面もあった。
初対面に互いに照れくさそうにしていた団員たちも、午後の森林整備のときには、協力し合って、作業に汗を流していた。 -
秋葉街道を駆け抜ける
高遠町から下伊那郡南信濃村まで、日本最大の断層である中央構造線上に位置する秋葉街道約91キロを2日間かけて走破する「第15回中央構造線サイクリング大会」が30日、高遠町の高遠城址公園駐車場を出発点に開幕した。
5歳から79歳までの幅広い年齢層に加え、福岡県などの遠方を含め、県内外から両日で総勢230人余が出場。1日のみの参加も可能で、初日は約200人が力強くペダルをこいだ。
開会式のあいさつで伊東義人町長は「各地域の文化や歴史を味わってもらい、良い思いでになるように頑張ってほしい」と激励。街道沿線町村の今後の発展を願い、各町村代表がメッセージを携えて走る飛脚も同時にスタートした。
コースは文杭峠(標高1424メートル)と地蔵峠(1314メートル)を通過し、中央アルプスと南アルプスの山並みを楽しむことができる。初日は下伊那郡大鹿村、2日目は南信濃村までを駆け抜ける。
6歳と10歳の子どもと妻の家族4人で参加した浮洲和典さんは「家族で走るのは初めてで、楽しみ。1日のみだが、完走を目標に頑張りたい」と話していた。 -
みこしもワッショイ
長谷村の長谷村保育園(北原洋子園長)で28日夜、夏祭りがあった。1年おきの一大イベントに、園児をはじめ、保護者や昨年度の卒園者ら100人余が、夏のひとときを楽しんだ。
オープニングでは、法被やジンベエ、浴衣など、かわいらしい格好をした園児たちが、保育園の名称である「空飛ぶクジラ」をイメージしたみこしを担ぎ、「わっしょい、わっしょい」と元気よく園庭を練り歩いた。
たのしみ広場では、園児たちが製作したお面や風鈴などの作品が並び、普段の給食では食べられない、かき氷やフランクフルトの出店には園児たちも大喜び。参加者でなかよし音頭やフォークダンスも踊り、花火大会でフィナーレを飾った。 -
合併後のまちづくり メリット、不安は…
高遠町と町議会は28日夜、「合併後のまちづくりに関する町民懇談会」を町総合福祉センターやますそで開いた。伊那市、長谷村との合併を控え、地域住民の不安を解消し、今後のまちづくりを考える機会として計画。地域住民200人余が参加し、合併に関する疑問や、合併後のまちづくりについて意見を交わした。
合併のメリットを問う意見に対し、伊東町長は「弱者にしわよせがくるといったことはない。合併しない場合の方が住民負担が高くなる。一方で、合併して現状より良くなる部分がある」と強調し、「地域協議会が置かれ、市長に意見を伝えられることになっているため、協議会を充分活用していく必要がある。住民の声を施策に反映させ、よりよい新市を築いていくことが重要」とした。
また、新市に向けた準備や取り組み、地域協議会の構成、婦人会や老人会などの組織のあり方などについての質問のほか、「住民の直接判断が示せなかったことは遺憾。今後、次世代を担う若者や子どもたちへの影響が心配」との意見も出た。
伊東町長は「地域住民の理念を尊重し、地域の特性を生かした合併にしたい」と述べた。 -
伊那消防組合議会の7月臨時会
伊那市など6市町村でつくる伊那消防組合議会の7月臨時会が28日、伊那市役所であった。05年度一般会計第1回補正予算や、高遠消防署に配備する水槽付き消防ポンプ自動車1台の取得など、3議案を可決した。
05年度一般会計補正は、5675万9千円を追加し、総額12億7172万2千円とした。主な歳出は、4月末に横転事故があった、伊那消防署のはしご付き消防ポンプ自動車の修理に関する一時借り入れ金5500万円、箕輪消防署の化学防護服2着の購入金169万5千円。
高遠消防署に配備する水槽付き消防ポンプ自動車は、来年1月末に納車予定で、取得予定価格は3千990万円。 -
「イーナちゃん楯市町村大会」
伊那市の「イーナちゃんマレットゴルフクラブ」(池上為夫会長)の「イーナちゃん楯市町村大会」が27日、西箕輪のマレットパークはびろであった。辰野町から駒ヶ根市まで8市町村から、150人が集まり、優勝を競った。
今年で3回目。天候もよく、木々に囲まれたコースは涼しく、マレットゴルフ日和。参加者の一人は「いろいろな人と一緒にマレットゴルフが楽しめてよかった」と感想を話した。
結果は次の通り(市町村名なしは伊那)。
▽男子 (1)宮下近夫(117(2)松川幸夫118(3)池田修治(宮田)119(4)大沢昭人119(5)向山良人119(6)藤沢幸雄(箕輪)120(7)北原忠義121(8)林初雄121(9)有賀政也122(10)渋谷雍裕122
▽女子 (1)鈴木光子(南箕輪)119(2)白鳥栄子119(3)小平貞子119(4)林清子120(5)塩沢トシ江121(6)池田紀子123
▽ホールインワン 田中宏、小沢恒二郎、赤羽篤、木村庄蔵、広瀬良治、千葉謙、林清子、田中悦子、池田紀子、山崎和子、須山しづ子、下平輝佐子、渋谷香代子、佐々木琴代 -
長谷村農業委員会
長谷村役場で22日、今年度初めての農業委員会が開かれ、これからの活動を確認したほか、会長に非持の有賀肇氏を選出した。
同委員会は、村集落営農協議会の方向性や農業基盤整備、担い手育成、長谷村の特色を生かした農業経営方式などの確立を目指し、村内農業基盤強化と存続に努めていく。
宮下村長は「長谷村は基盤整備がほぼ終了し、次の農業のあり方を考える時期にきている。次世代へどのように引き継いでいくか課題はあるものの、共同体の中で、大型機械導入が可能となってきており、農業への過剰投資が改善しつつある。一方販売面は、道の駅などが賑わいを見せる反面、長谷の顔が見える販売物の取り扱いが少ないため、村らしい特産品づくりも模索していきたい」と話した。 -
長谷村で親子マスつかみ獲り体験
長谷村青少年育成会(伊藤善明会長)は23日、「親子マスつかみとり大会」を黒河内戸台地籍の黒川で開いた。村内の家族連れ約200人が参加して楽しんだ。
川で遊ぶことの少ない現代の子どもたちに、恵まれた自然で夏の一日を堪能してもらいたいと企画され、夏の恒例行事。
緩やかな流れの場所で、ニジマス50キロ、約500匹のほか、アマゴやヤマメが放流され、子どもたちは石の下を探ってみたり、逃げ回るマスを夢中で追いかけた。子どもたちが「大きいのがいっぱい取れたよ」と喜ぶ一方で、「なかなか難しいものだ」と苦戦する保護者の姿もあった。
捕まえたマスは、その場でスタッフが塩焼きにしてふるまい、参加者からは「おいしい」と好評を集めた。 -
長谷小学校「川の学校」開催
長谷村の良さを生かし、ここでしかできない体験をしよう窶狽ニ21日、長谷小学校は、川遊びや飯ごう炊さんなどを行う「川の学校」を黒川の河原で開いた。1年縲・年、全ての児童が参加し、学年の枠を越えてを協力し合いつつ、地元の自然に親しんだ。
同小学校は、小規模校の特色を生かし、学年を越えた縦の結びつきを強める活動をしている。この行事もその一環で、昨年からは「長谷の自然を通して、豊かな感性も身につけてほしい」と、これまで校内でしていた活動を校外で行っている。
学年の異なる生徒同士で班を組み、各班で野菜や調理器具の持ち寄り分担などを話し合ってきた。
カレーライス作りに挑戦したこの日は、高学年の生徒が年下の児童を指導しながら、協力して準備。高学年の生徒は、昨年の経験を参考にしながら手順のアドバイスなどをしていた。
来年は、山を体験する「山の学校」にする計画もあるという。 -
長谷っ子の健康を考える集い
長谷小学校は15日、「長谷っ子の健康を考える集い」を開いた。
参観日も兼ねた集いには、全校生徒91人とその家族が参加し、中学校の体育館を使って親子 で体を動かした。
健康意識を高めるには、子どもの時から規則正しい生活習慣を身に付けることが大切-との思いから、同小学校は毎年こうした集いを開催し、子どもの健康を考えてきた。
この日は、高森町の健康増進活動支援協会の指導で、親子でできる体操を1時間ほど行い汗を流した。
子どもの肥満傾向が強かった長谷村だったが、体育の時間やこのような講習を通して、子どもたち健康意識が高まり、肥満傾向も徐々に改善してきたという。
運動後は「子どもの喫煙」を大人に考えてもらうため、青少年喫煙等健康問題研究会の小林賢二代表による「タバコが子どもに及ぼす 弊害など」を主題とした講演も行 -
陸上昆虫の標本を公開
国土交通省美和ダム管理支所広報室「みわっこ」で、04年度に調査した陸上昆虫類の標本が一般公開されている。8月21日まで。
調査は国勢調査の一環として、美和ダム周辺で春から秋にかけて実施。レッドデータブックに記載される国蝶オオムラサキ、ヒゲナガヒナバッタ、コオイムシなどを含む昆虫類約2千種を確認し、そのうち106種を標本にした。5年前の調査と比べ、生息にほとんど変化はなかったが、外来種のアメリカジガバチなどもいた。
標本は、昆虫を一匹ずつアクリル樹脂に入れたもので、ピンで留めたものと異なり、どの方向からでも観察できる。河畔、樹林、林縁など5分類にまとめている。
また、パンフレット「美和ダム周辺の昆虫類」=三ツ折のA4判=を2千部作成し、希望者に配布。美和湖周辺の昆虫をカラー写真で紹介している。
支所では「ダム湖周辺の良好な自然環境を理解するきっかけにしてほしい」と話し、活用を呼びかけている。
標本はしまっているため、来庁した際は内線で申し込む。
公開時間は午前9時から午後5時まで。入場無料。 -
長谷村「土砂災害を学ぶ会」
過去の経験などから土砂災害の恐ろしさを知り、万が一に備えよう窶狽ニ16日、長谷小学校で「土砂災害を学ぶ会」が開かれた。子どもから大人まで、約30人が集まり、災害時の対処方法などを学んだ。<br> 地質的・地形的に、大災害つながり易い場所が多い長谷村だが、幸い、ここ数年は大規模な災害が発生していない。一方で「災害の記憶や恐怖が希薄化してしまうのでは」との懸念もあったため、村は、昨年からこうした機会を設け、住民の災害対策意識を高める働きかけをしている。今年は、36災害や57災害を知らない子どもたちにも災害を身近なものと認識してもらうため、親子で参加できる会にし、災害経験者の体験を聞く時間も設けた。<br> 36災害を経験した中山麻人さんは「災害時の物資支援は、本当に必要なものを送らなければ、かえって迷惑になる」と当時を振り返った。<br> 砂防えん提の役割についての講演もあり、講演後は、模型を使ってえん堤が土石流をどのように食い止めるかも見学した。<br>
-
長谷村禁煙プログラム
子どもの健康に大きな影響を与えるたばこを改めて考えてもらおう窶狽ニ15日、長谷小学校は地域住民を対象とした禁煙プログラム講習会を実施した。
「受動喫煙や発育に影響を与える未成年の喫煙などを考えるには、家族のみならず地域の協力も必要」との思いから、地域住民すべてを対象とした講習会には、喫煙者ほか、その家族など約20人が参加。長谷村国保美和診療所の岡部竜吾氏が提案する「気づきの禁煙プログラム」を学んだ。
岡部さんは「努力型の禁煙は、我慢の連続。また、失敗すると罪悪感にさいなまれ、結局よくない」と話し、"たばこは吸わないほうが良い"と改めて気づくことで禁煙意識を高める手法を紹介。
参加者に、ストローを使って、喫煙者がなりやすい慢性閉塞性肺疾患の苦しさを体験してもらったり、ほとんどの病気がたばこに関係していることを話す一方で「たばこはやめると10年ほどで、正常な肺に戻るので、やめる価値はある」と訴えた。 -
05年上半期の交通事故状況
伊那署はこのほど、管内で発生した今年上半期(1月-6月)の交通事故の状況をまとめた。人身交通事故は305件で前年同期比17件減(5・3パーセント減)、死者は1人で同比3人減(75・0%減)、けが人は385人で同比25人減(6・1パーセント減)となった。
市町村別の人身交通事故の発生状況は、伊那市が184件で同比7件減(3・7パーセント減)、高遠町が8件で同比3件増(60・0パーセント増)、箕輪町が60件で同比18件減(23・1パーセント減)、南箕輪村が52件で同比8件増(18・2パーセント増)、長谷村が1件で同比3件減(75・0%減)。箕輪町の事故件数については、バイパスでの事故が今年に入って減っている。
第一当事者が高齢者の事故、高齢者の関わりがある事故、歩行者の事故、飲酒がらみの事故が前年同期と比べ増加。事故原因の多くは、わきみ運転、左右の安全不確認、速度超過など、基本的な運転行為を怠っていた。
一方で、第一当事者が女性の事故、若年の事故、交差点内の事故が前年同期と比べ減少。交差点内での事故については、道路管理者と連携を取り、事故多発地点に安全対策を実施した効果が、減少につながったのでは-としている。
伊那署の下里幸巳交通課長は「今年の下半期からは特に、高齢者事故防止を重点にして、参加、体験、実践型の交通安全教育などを実施し、交通事故総量抑制を図るなかで交通死亡事故を防止していきたい」と話す。 -
上伊那郡町村会長に宮下市蔵長谷村長
上伊那郡町村会は12日、役員改選を行い、新会長に宮下市蔵長谷村長を、新副会長に矢ヶ崎克彦辰野町長を選出した。
前会長は先日辞任直後に逝去した矢田義太郎前宮田村長。5月9日会長に選出されたばかりだった。
郡町村会は、国政・県政に対する町村長の意見取りまとめなどを任としてきたが、広域市町村合併に進展に伴い県内に町村の存在しない地域も生まれることを背景に、県の町村会が06年度から直接各町村長と連絡をとる運営方針に転じたことから、その任の必要性が乏しくなり、05年度末に解散することが決まっている。 -
高遠町、長谷村へ伊那まつりをPR
<br><br><br> 伊那市の「第33回伊那まつり」(8月6、7日)をPRするため、酒井茂同市助役、中村孝夫実行委員長、林政喜実行委員会市民おどり委員長ら5人は12日、高遠町、長谷村役場をキャンペーンに訪れ、住民への参加の呼びかけなどの協力を依頼した。<br> そろいの法被(はっぴ)で高遠町役場を訪問した酒井助役らは、祭りの特徴や歴史などを伊東義人高遠町長に説明。中村実行委員長は「高遠町から、大勢の人たちが参加するよう協力を」と訴え、伊東町長は「全面的にお祭りに協力したい」と返答した。<br> 来春の3市町村合併をひかえ、市民踊りや祭りへの参加をPRするため、今年初めてPRキャンペーンを実施した。<br> 各市町村の交流を図るため、同祭りの「市民おどり」(8月6日)には、同町から30人、同村から50人の、住民と職員でつくる踊り連が参加。また、同市からは同町の「城下まつり」(23日)に50人以上でつくる踊り連が参加する。
-
洪水バイパストンネル試験運用開始
美和ダム土砂流入抑制長谷村美和ダムへの土砂流入を抑制するために設置された洪水バイパストンネルが5日、初めて試験運用され全長4300メートルのトンネルに水が通った。
午前11時にゲートが開けられ、まず毎秒10トン、続いて同20トン規模で水が流された。ダム下の排水口対岸に集まった国土交通省三峰川総合開発工事事務所(三峰総)の職員や関係者など約50人が見守る中、開門約20分後コンクリートを溶かしたような灰色の水が勢い良く流れ出した。午後も試験運用され、午後5時に終了した。
トンネルは、ダム上流の大規模な分派堰・貯砂ダムとセット。洪水時に美和ダムに流れ込む土砂のうち粗い土砂は貯砂ダムで止め、細かい土砂は分派堰でせき止めてバイパストンネルに迂回、ダム下に放出する。01年1月に着工、4年の歳月をかけて05年5月に完成した。総工事費は170億円。
三峰総によれば、美和ダムには三六災害や72‐73年の大出水を始め毎年大量の土砂が流入し、ダムに溜まった土砂は(堆砂)は02年までに約2000万立方メートルにも及んだ。その一部500万立方メートルはは砂利資源や盛土材として利用したが、恒久的な堆砂対策なしには美和ダムの機能維持が難しいとして、多目的ダムでは全国初の同施設の建設となった。
今後は、流入量が毎秒100トンを超える時には、この堆砂システムを運用して、ダム上流からダム下に直接水を流す予定。当面2年間は試験期間とされているが、実質的には運用開始といえる。美和ダムでの状況を見て、小渋ダムでも同様の施設建設を進めるとされており、170億円をかけたシステムの効果がどう出るか注目される。 -
「気場」発見10周年
長谷村分杭峠で「気場」が発見されて10周年を迎え、2・3日に同村入野谷の南アルプス生涯学習センターで記念イベントがあった。主催は、関連団体などで作る実行委員会(宮下市蔵長谷村長)。
2日は早稲田大学名誉教授の春木豊さんの記念公演などが、3日は「気場発見」の立役者の宮本高行さん(発見当時の三峰川総合開発工事事務所長)による経過の説明と、パネルディスカッションなどがあった。
パネルディスカッションには春木さん、宮本さん、宮下村長のほかに、「気場」体験者として、横浜市の中村祐子さん・茨城県ひたちなか市の佐藤清さんも並び、前県議で駒ヶ根元気UPの会代表の佐々木祥二氏がコーディネーターを務めた。
「分杭峠は初めて来た時から強い気を感じ、体の調子が良くなった」(中村さん)、「脳梗塞で右麻痺になったが、気場に来て体がしびれ、帰る時には歩いて帰れた」(佐藤さん)窶狽ネどと体験談が述べられると、心理学者である春木さんからは「科学的に証明されていない話を私は解説できないが、体を治そうという強い『気力』と、気場に集まることによる一種の催眠作用などにより、体の調子が良くなることはあると思う」窶狽ネどと発言。それぞれの視点から「気場」を語り合った。
長谷窶泊蜴ュ村境にある分杭峠は、中央構造線が作る地形の影響で地磁気が特殊な状態を示すが、10年前の7月2日、宮本さんや佐々木さんが中心になって中国から招いた気功の大家・張志祥さんが「世界有数の気場」であると宣言した。
以来、不思議な力を持つ「気場」として気功の力を信じる人々の間で評判になってきた。長谷村も「気場」の効力にあやかって、地域振興や医療・保健・福祉の充実に重点を置いた「気の里」構想を立案・実施し、地元企業も「気の里」の・ス不思議な水・スを使った特産品づくりを進めてきた。
宮下長谷村長は「このイベントは気場を大切にする民間の力で実現したもの。気の力を信じる人と信じない人いろいろいる。村としてはできることは協力するが、医療・福祉の充実が主眼」と報道陣に話した。 -
信州・熔壌ガラス「江副行昭・江口智子人展」
長谷村に工房を構え、創作活動を続けている熔壌ガラスの創始者江副行昭さんと、その弟子江口智子さんの「信州・熔壌ガラス二人展」が、1日から伊那市旭町のはら美術で開かれ、独特の色調と光沢を放つ約200点の壷や皿などが、訪れた人々を魅了している。
日本の青畳の上でも使えるような「わび・さび」をのあるガラス作品をつくりたい窶迫o壌ガラスは江副さんのそんな思いから誕生したもので、土に含まれる鉱物とガラスを溶け合わせることで、それまでのガラスがもち得なかった光沢と深みのある色調表現に成功した。「わびさびを表現するには、多くの鉱物が含まれる南アルプスの土が最も適している」と江副さんは話す。
土によって色調も深みも変化するという作品の数々は、重厚感があり、日本文化の趣きが表現されている。
15年前江副さんの工房に入所し、93年に熔壌ガラス技術を継承した江口さんは、花や動物をモチーフにした鮮やかな作品が多い。中でも模様を描き焼き付けている独自の作品は、女性的で安心感があり、江副さんの作品との違いを楽しむこともできる。
入場無料。5日まで。
##(写真よこ)
##(了) -
ボランティアガイドがジオパークを案内