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日本画家、馬場一雄を顕彰、作品の情報提供を
宮田村出身で、画才に恵まれ優れた作品を残しながら、忘れ去られた日本画家、馬場一雄-。飯島町本郷の桃沢匡行さんは一雄の没後50年に合わせ、業績を顕彰し、後世に作品を継承しようと、作品に関する情報提供を呼びかけている。現存する作品は少なく、分かっているのは桃沢さん所有の「八重桜」。落款はないが、一雄作と伝えられている宮田村の中越諏訪社の舞台の引き幕「唐獅子牡丹」など。
馬場一雄は1902年宮田村に生まれ、15歳で南画の松野霞城に師事、上伊那農業高校卒業後、日本大学美学科に進み、東京美術学校日本画科に転じた。卒業後は美術教諭を務めていたが、終戦後は田中角栄の秘書を務めた。その後、美術印刷の大塚巧芸社に勤務、日本画の複製画制作に携わり、55年、52歳で亡くなった。
一雄は一男、一成とも名乗り、画号は花汀(かちょう)。東京美術学校では結城素明、川合玉堂、松岡映丘らに学んだ。社会に出てからの一雄は、職場が多忙だったことや、戦中、戦後と時代に恵まれなかったこともあり、作品の数は少なく、その上、戦災で家蔵の作品や資料を焼失した。
桃沢さんは「一雄は花鳥画に優れ、書も見事。非凡な才能な持ち主だっただけに、時代に恵まれず、惜しまれる生涯だった。優れた作品が後世に残るように、作品の情報を -
優良農地の・ス聖域・スも転用審査の対象に見直し
優良農地の・ス聖域・スとして、申し合わせにより転用審査を凍結していた宮田村北割区の広域農道西側一帯の農地について9日、見直しが行なわれ、今後は審査の対象に含まれることになった。交通の便が良いことから、産業面の活用で要請が出てきているため。村産業建設課は「経済的な状況を考えると、かたくなに守れない」と説明する。
1997年に村農業振興地域整備協議会(会長・清水靖夫村長)が申し合わせたもので、事実上8年間、転用はできなかった。
しかし最近になってある企業が、該当農地の活用を検討。それがきっかけとなり、この日開いた同協議会は申し合わせを見直すことで了承した。
今後は「農業振興地域」となるが、転用する場合には同協議会の審査を受けることが前提。さらに農業委員会の審査も通らないと、転用はできない。 -
村理事者と壮連が懇談
宮田村の清水靖夫村長は9日、村職員の年功序列制度を早い時期に見直して能力制度を導入したい考えを示した。農業者でつくる村壮年連盟の懇談会で明らかにしたもの。また、村長は新たな村の特産品として地元産の麦を使った地ビールを候補に挙げるなど、今後の農業施策に若手農業者の意欲と協力を求めた。
村理事者と課長、壮連からは浦野広委員長ら役員を中心に16人が出席。農業を中心に高齢者問題、村の自立に関しても話しが及んだ。
当初は今春の発足を予定していたが、議論が紛糾していた村の営農組合について、平沢正典産業建設課長は「今年中には発足の運び。各地区の組合についても年度内に立ちあげたい」と説明。
団地化も含め効率的な農地活用には営農組合による村全体の運営が不可欠との考えを示し、理解を求めた。
自立の進め方について村長は、財政難を理由にしたイベントの中止や隔年開催に否定的な考えも示し「人とのふれあいのなかで新たな活力が生まれる。予算面だけをみて、縮小するのはよくない」と話した。 -
宮田氏一族の慰霊碑を除幕
宮田城址保存会は10日、同城主で戦国時代に武田氏に討たれた宮田氏一族の慰霊碑を北割区の城址に建立し、除幕と開眼法要を行なった。会員ら関係者約30人が出席。歴史を風化させたくないと、中世に村一帯を治めた一族に思いを馳せた。
春日甲子雄会長は「城や宮田氏の歴史は全村民の共有財産。後世に伝えることも我々の責任であり、今後も憩いの場として城跡の保存に取り組みたい」とあいさつ。慰霊碑を除幕して披露し、法要を営んだ。
同会は昨年末に北割区の住民有志を中心に発足し、倒木で寸断されていた登城ルートを延長470メートルの遊歩道として整備。
10月にはこの遊歩道を使い、会員が苦労の末に重さ500キロに及ぶ慰霊碑を城址本丸に運搬した。
この日は、記念として一帯にオオヤマザクラを植樹。今後も整備を続け、多くの人たちが気軽に歴史を感じられる場所にしたい考えだ。
また、城址や宮田氏の研究もさらに進め、来年早々には学習会も予定している。 -
プラムの里文化祭
しなのさわやか福祉会(鷹野準理事長)が運営する宮田村の介護老人保健福祉施設「プラムの里」で6日、第6回文化祭があった。
利用者や家族、地域の人々が多数訪れ、利用者の作品を鑑賞したり、太鼓連や小学生の演奏、ボランティアの演芸を楽しんだ。
利用者が共同制作したアーチをくぐって入場した来場者は、季節感のある生花や香り豊かなポプリ、押し花作品、手の込んだパッチワークなど、不自由な体で努力を重ねて制作した作品に見入った。 介護用品や健康グッズ、地場産の野菜の販売コーでも足を止め、2点、3点と買い求めていた。
また、飲食コーナーでは、すしやそば打ちの実演販売もあり、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
建設労連の木工ひろば
県建設労働組合連合会上伊那支部宮田分会(寺沢二三翁分会長)はこのほど、「木工ひろば」を宮田村民会館前の芝生広場で開いた。職人の手ほどきを受けながら、子どもたちがイスづくりに挑戦していた。
毎年村文化祭にあわせて実施。木のぬくもり豊かなパイン材のイスを実演販売し、好評を得ている。
希望者は製作もでき、子どもから大人まで多くの人が体験。会場を訪れていた清水靖夫村長や新井洋一教育長が挑戦する姿もあった。
小さい子どもでも職人の皆さんがやさしく指導。金づちでクギを打ったりして、手作りで完成させていた。 -
バイパス促進について伊那市議会と宮田村議会が懇談
国道153号伊那バイパス2期区間の事業促進について8日、伊那市議会「バイパス建設促進特別委員会」と宮田村議会産業建設委員会が同村役場で懇談した。特別委員会の伊藤泰雄委員長は「権兵衛トンネル開通が好機になる。はずみをつけるためにも強力な運動を」と宮田側に要請。ルートの見通しも立たない状況のなかで、両市村の協力体制を確認して懇談を終えた。
伊藤委員長は「同盟会に宮田が加入する意義は大きい。一体となって進ちょくを図りたい」とあいさつ。
宮田村議会の山浦正弘議長は、一部の村議の間にバイパスの必要性を問う声があることを説明しながら「私としては村だけでなく上伊那全体を考えてバイパスが必要と感じている」と言及した。
他の村議からも「4車線にこだわらず、早期の事業化を目指すべき」「県ではなく国の直轄事業にするよう求めるべき」など肯定的な意見が相次いだ。
沿線市町村で唯一、建設促進の期成同盟会に加入していなかった宮田村だが、先月末に加入する旨を回答。
しかし、同バイパスの伊那市青島から宮田村内の区間(通称2期区間)はルートが未発表で、事業化の見通しは全く立っていないのが現状だ
9月村議会でもバイパスより現道改良を望む声が挙がるなど、実現性を含めて懐疑的な声もある。
土地活用の面も無視できず、ルート未発表のなかでどのように住民レベルの議論に発展させるか課題は多い。 -
宮田村の中塚さんが全国障害者大会200メートル走で優勝
第5回全国障害者スポーツ大会(5縲・日・岡山県)視覚障害全盲2部の陸上200メートル走で、宮田村町3区の中塚誠さん(45)が31秒99で初優勝、60メートル走も2位に入賞した。疲労骨折を抱えたなかでの快挙に「自分でも驚くほど走れた。満足している」と喜んでいる。
中塚さんは以前の同大会で、水泳や立ち幅跳び、400メートル走で優勝。春先から本格的に始めた短距離の挑戦だったが、また新たな栄冠を手にした。
10月初めには過度の練習で、おしりの関節を疲労骨折。現在も完治しておらず、足が踏ん張れない状態だが、水泳やエアロバイクでトレーニングを続けてきた。
本番直前も足をひきずるほどだったが、痛みをおして力走。目標にしていた大会記録の更新はならなかったが、実力を十分に発揮した。
「まるまる1カ月間走ることができなかったことを考えれば、大会記録以上の走りができたと思う」と振り返る。
次の目標はけがを完治して、連続出場している来年4月の長野マラソンに出場すること。「骨折したなかでの競技に周囲に心配かけた。今後は家族や自分の体と相談しながら、競技を続けていきたい」と話していた。 -
局地的な強風で収獲直前のリンゴに打撃
宮田村駒が原地区で8日午後、局地的に強い西風が吹き、収獲直前のリンゴ「ふじ」が落下するなど被害が出た。全収獲量の3割以上が被害に遭った農家もあるなど甚大。一時的に台風並みの突風が吹いたとみられ、「一瞬のことで何もできなかった」と、突然の出来事に各農家はショックを受けている。
駒が原は段丘の上にあるが、特に太田切川に近い南端部分の果樹園で大きな被害。
約500キロのふじが落下した59歳の男性園主は「午後3時すぎに突然風が強くなり、下からまくりあげるような状態。何もできず、ただ落ちるのを見ていた」と話した。
同程度の被害に遭った女性(63)は「こんな強風は経験したことがない。台風だってあんな風の吹き方はしない」と、片付け作業に追われた。
今年の宮田村内のふじは、昨年のような凍霜害や台風の影響もなく順調に生育。13、20日には都会の家族が数多く訪れる「リンゴオーナー」の収獲も予定していた。
「被害に遭わなかった木から工面するしか、仕方がない」「台風だったら事前の心構えができるけど。せつないねぇ」。園主たちは口を揃えた。
村産業建設課によると、落下や枝ズレなど被害に遭ったふじは17・8トンとみているが、実質的な被害や影響はさらに大きそうだ。 -
役場有志が記念樹守ろうと整備作業
村民に呼びかけてサクラを記念植樹した山林が雑草などで荒れていることに気付いた宮田村役場職員の有志が5日、草刈りなどの整備作業を行なった。現場は新田区のマレットゴルフ場北側。「将来サクラの名所になれば」と期待をこめ、汗を流した。
記念植樹は新生児が誕生した家族に呼びかけ村が実施したもので、3年前に村内の28家族が参加してオオヤマザクラの苗木を植えた。
「子どもの成長を記念樹の生育とともに見守ろう」という趣旨だったが、それ以来訪れる家族は少なく、手入れも行き届かない状態に。
雑木林などで覆われ、サクラの成長が悪いことに職員のひとりが気付き、同僚に相談。有志で復元しようと作業を計画した。
半日かけて下草や木々を伐採。サクラの成長を遮るものを取り除いた。
現場は村内外の多くの人が利用するマレットゴルフ場に近く、作業を終えた職員たちは「成長して花が咲けば、プレーしながら花見もできる。きっとサクラの名所になるに違いない」と話した。
今後も造林班などの助けも借りながら、定期的に除伐整備を進めたい考えだ。 -
宮田小4年がゴミ処理など社会見学
宮田村の宮田小学校4年生は4日、上伊那各地のゴミ処理施設などをめぐる社会見学を行なった。家庭のゴミがどのように処理されているか実際に目で確かめ、自分の生活を見直す機会にもした。
同村や駒ケ根市、飯島町、中川村の不燃ゴミが集積される伊南行政組合不燃物処理場(駒ケ根市)では、リサイクルについて学習。
場内をまわりながら、同組合の小松政巳業務係長、西島豊施設長から説明を受けた。
2人は各家庭で分別が徹底しないと、資源化が思うように進まず、埋め立てゴミが増えると指摘。
104人の児童は熱心に耳を傾け、ゴミ処理には多くの人の手や多額の費用がかかることも学んでいた。
4年生は社会科で生活を支えている水やゴミの問題について学習。この日は、同処理場のほか、村内の下水処理場、伊那市の伊那中央清掃センター、箕輪町の箕輪ダムを見学した。 -
少林寺拳法教室が慰労かねて自然学習
宮田村の少林寺拳法教室(清水恭次代表)は5日、駒ケ根市東伊那の高鳥谷山周辺で自然学習を行なった。約30人の親子らがキノコ狩りなどを体験。青空の下、散策を満喫した。
世界大会や県大会で好成績を残すなど、活躍が目立った今季の慰労を兼ねて初めて開いた。
日ごろから鍛えている子どもたちは山道でも元気。指導者から自然の知識について話しを聞いた。
道すがら採ったキノコは、昼食でお汁にして調理。全員で美味しく食べ英気を養った。 -
芸能発表会にぎやかに
宮田村の第32回文化祭・芸能発表会は6日、村民会館で開いた。新たに男声コーラスのメールカローレが加わり42団体が出演し、踊りや民謡、カラオケ、合唱、大正琴などをステージいっぱい繰り広げ、日ごろの練習の成果を披露した。
宮田太鼓子供連の「宮田あばれ太鼓」でオープニング。日本舞踊グループはいずれもそろいの衣装、あでやかな舞姿で舞台を彩り、男舞、女舞を披露した。
また、太極拳や健康体操、エアロビクス、ダンスグループも次々とステージに登場、舞台狭しと元気いっぱいにステップを踏んだ。
「しいの実会」「つくしの会」「すみれの会」など合唱グループは、深まりゆく秋をハーモニーに乗せて、しっとりと歌い上げた。
ほぼ満席の観客は、それぞれの一生懸命な舞台に、盛大な拍手を送り、出演者の精進をたたえた。 -
まほうのくれよんのこどもひろば
宮田村の若い母親のサークル・まほうのくれよんは5日、こどものひろばを村民会館で開いた。各種ゲームや工作体験を用意し、多くのチビッコが挑戦した。
村文化祭にあわせて企画。絵本「じごくのそうべえ」の世界をゲーム形式で再現した。
さんずの川渡りや針山じごくなど、こわーい名前のアトラクションが満載。しかし内容は趣向を凝らした楽しいもので、幼児も気軽にチャレンジしていた。 -
宮田小1年1組が育てたそばを昔ながらに
宮田村宮田小学校1年1組は7日、自分たちの手で育て収獲したそばを使って「そば打ち」を体験した。今はめったに見られない石臼を使った粉挽きにも挑戦。てしおにかけたそばの味は、忘れられない思い出となった。
同学級は、児童一人ひとりが自分のつくりたい農産物を学校の畑で栽培。ざるそばが大好きな小林聡君(6つ)=町3区=は、そばを作ってみようと取り組んできた。
普段の水やりや草取りは小林君が担当。種まきや収獲は全員で作業した。
この日のそば打ちも友達同士ワイワイにぎやかに挑戦。そば打ちに精通する村内の農業女性グループ「野ひばりの会」の酒井昌子さん=大田切区=ら5人が協力し、丁寧に手ほどきした。
酒井さんは粉挽き用の石臼や年代モノのふるいなどを持参。子どもたちは初めて見る道具を使い、昔ながらの粉挽きを体感した。
力を入れてこね、包丁で切る作業も。慣れない体験に戸惑いながらも、笑顔で汗を流した。
みんなで時間を数えて、茹であがり。友人と一緒に何杯もおかわりをした聡君は「本当に美味しいそばができた」と喜んでいた。 -
にぎやかに宮田村文化祭
第32回宮田村文化祭は5、6日、村民会館一帯で開いている。体育センターが会場の作品展には、昨年を100点近く上回る1170点に及ぶ村民の力作を展示。村内のママさんサークルや建設労連宮田支部、生協などの各種コーナーもあり、子どもから大人までが文化の秋を満喫した。
作品展には絵画や写真、手芸や木工など多彩な力作が勢揃い。心の病と向き合う当事者グループ「さくら」のメンバーが陶芸を初出品するなど、意欲的な作品も集まっている。
村民会館では文化財企画展を開き、先月末に村内の田中下遺跡から穴に突き刺す非常に珍しい状態で出土したばかりの石斧(せきふ)などを展示。
サークル「まほうのくれよん」はこどものひろばを開き、チビッコが楽しいゲームなどを満喫。自然を呼び戻す会は水槽に入れて淡水魚を展示した。
6日も午前9時から午後4時まで開き、午前9時20分からは村民会館ホールで芸能発表会を行なう。 -
宮田菊花展、3年連続春日さんが村長賞
宮田村の菊愛好家でつくる「宮田菊友会」は6日まで、第20回菊花展を村民会館で開いている。村文化祭にあわせ恒例で、会員が約130点を出品。村長賞に春日要さん=南割区=の「国華東天」を選ぶなど、各賞も決めた。
春日さんは3年連続で村長賞を受賞。そのほかの会員も甲乙つけがたい力作揃いで、「どれも優秀だ」と田中彦一会長は評価した。
新品種の出品などもあり意欲的。色彩豊かな会場に、訪れた人たちからはため息ももれていた。
入選者は次の皆さん。
【村長賞】春日要【全菊連会長賞A】平沢菊美【同B】太田梅男【村議長賞】春日きんよ【教育長賞】春日寿三子【公民館長賞】城倉久子【JA支所長賞】春日要【商工会長賞】田中彦一【菊友会長賞】城倉久子【観光ホテル賞】春日きんよ【花井木工賞】橋爪千春【モトスポット平沢賞】春日要【レストハウス太田賞】平沢菊美【ダイヤ堂賞】春日寿三子 -
南部中学校音楽会
上伊那南部教職員会は2日、南部中学校音楽会を駒ケ根市文化会館で開いた。伊南4市町村の5中学校の3年生が一堂に会し、3年間積み重ねてきた練習の成果を互いに披露し合った=写真。
代わる代わるステージに上がった生徒らは中学生らしい迫力のある合唱のほか、太鼓や琴などの見事な演奏をホールいっぱいに響かせた。客席で見詰める生徒らはステージでの熱演に惜しみない拍手を送っていた。 -
リンゴオーナーの収獲祭を前に園主らが会議
宮田村のリンゴオーナー制度は13、20日に収獲祭を控え、受け入れ側の園主ら関係者が2日に集まって全体会議を開いた。凍霜害や台風の影響で大打撃を受けた昨年とは違って、今年は生育も順調。2日間にのべ2千人を超えるオーナー家族が訪れるため、念入りに最後の調整をした。
会議では収獲祭とイベントの実施内容を確認。オーナーの申し込みや生育状況の報告も行なった。
今年は28の園主がオーナーを受け入れ、契約本数は629本。リンゴ(サンふじ)の生育は密の入りが若干遅れ気味だが、玉は大きく豊作となっている。
農協の原田博安理事や園主会の小田切孝夫会長は「昨年は厳しい状況だったが、オーナーのあたたかい励ましで事業が継続できた。今年はその恩返しになるよう、良い収獲祭にしたい」とあいさつし、成功に向けて協力を呼びかけた。 -
マレット宮田村長杯、大沢さん(南割区)が総合優勝
宮田村マレットゴルフ同好会(唐沢治男会長)は3日、第25回村長杯争奪大会を新田区の宮田マレットゴルフ場で開いた。36ホールパー144のコースで38人が熱戦を展開。106の好スコアを記録した大沢喜美雄さん(75)=南割区=が初優勝した。
競技歴8年ほどの大沢さんは、今までも各種大会で優勝するなどの実力者。今大会もホールインワンするなど好調で2位に2打差をつけて、村長杯を手にした。
表彰式で優勝カップを受け取り、「これからも精一杯マレットゴルフを楽しみたい」と話していた。
同会は春から大会を開催し、今季も既に最終盤。この日も肌寒い中でのラウンドとなったが、愛好者の熱気であふれていた。
上位の結果は次の通り。
【総合優勝】大沢喜美雄(南割区)106【男子】(1)唐沢治男(町1区)108(2)小田切康一116(町2区)(3)伊藤忠七116(町1区)【女子】(1)御子柴清美(南割区)113(2)小田切宏子(町2区)121(3)有賀芳子(町1区)121【総合】(7)小木曽光明(町2区)117(8)倉田東亜121(南割区)(9)山口勇121(つつじが丘区)(10)今井麻男(大原区)122【ホールインワン】大沢喜美雄、有賀芳子、小林七六、大沢コチエ、宮下民代、鈴木末男 -
愛着あるリンゴの実に自分の名前を
村内の農園の好意でリンゴの木を借りて栽培を体験している宮田村の宮田小学校3年3組は2日、実ったリンゴに自分の名前を記したシールを貼った。日焼けを利用し、半月後の収獲時には名前が実に刻まれる。葉摘みの作業も行い、汗を流した。
28人の児童は駒が原の農園に足を運び、自分が袋かけした愛着あるリンゴの実にシールを貼り付け。20日前後に予定する収穫の無事も祈った。
園主の樋屋喜吉さんは焼き芋を用意。作業を終えた子どもたちは感謝しながら味わい、近くに迫った収獲に想いを馳せていた。 -
宮田氏一族の慰霊碑を城址に建立
宮田村北割区に残る戦国時代の山城跡の保存活動に取り組む「宮田城址保存会」はこのほど、同城主で武田氏によって討たれた宮田氏一族の慰霊碑を城址に建立した。山中の作業で困難を極めたが、それだけに会員の喜びもひとしお。10日に清水靖夫村長らも招待して除幕する。
会員の浄財を使って慰霊碑を製作。今春に同会が整備した登城ルートを使い、2日半かけてふもとから城址まで運搬した。
作業にはのべ約20人の会員が参加したが、困難の連続。慰霊碑を載せた小型運搬機にも限界があり、道の細い部分や急坂などは人力で押したり、綱で引いたりもした。
通すためにわざわざ道の拡張も。しかし、その努力の甲斐もあって本丸付近に無事建立できた。
春日甲子雄会長は「大きな重機も使えず本当に大変だったが、慰霊碑の建立により、村を治めていた宮田氏について多くの人に理解を深めてもらえれば」と期待する。
同会は今年1月に発足し、当初14人だった会員も70人にまで増加。倒木で寸断されていた登城ルートを遊歩道として整備するなど、保存活動を展開している。慰霊碑の碑文は会員で城址近くの真慶寺住職赤尾義道さんが揮毫した。 -
宮田小6年2組キャンプ
宮田村の宮田小学校6年2組は2、3日、1泊2日の日程でキャンプを行っている。大久保区の太田切川河川敷にテントを張って、寝食をともに。協力して作業したり、野外遊びなどで汗を流した。
昨年も同河川敷でデイキャンプを楽しんだ児童たち。今年は6年生全体の宮田高原キャンプも経験し、「テントを張ることから全て自分たちの力でやってみたい」と企画した。
既存のテントを使うのではなく、ブルーシートを活用。木を支柱にロープを通して組みたてた。
協力しながらぺグを打ち込み立派に完成。自分たちだけの居住空間に喜び、寝転んだり、遊んだりした。
雨に降られた昨年とは違って、雲ひとつない快晴。食事の用意も33人全員で協力して、美味しく食べた。
夜は肝だめしをしたり、友人とおしゃべりしたり。寒さ考慮して近くの集落センターを借りて寝たが、家庭ではできない体験を満喫していた。 -
故矢田前村長に県町村会が表彰状
県町村会(会長・藤原忠彦川上村長)は、7月に急逝した宮田村の矢田義太郎前村長=享年(73)、中越区=に自治功労の表彰状を贈った。31日に村役場で伝達式があり、長男の敏明さん(44)が出席。故人の労を改めてねぎらいながら、清水靖夫村長が手渡した。
矢田前村長は95年から村長を務め、03年6月から県町村会副会長としても活躍。県内町村のリーダーとして、県や国との折衝、陳情などに奔走したが、任期半ばで病に倒れた。
「本来ならば父が表彰を受けれれば良かったが、収入役時代から30年に及ぶ村への取り組みが評価されてうれしい。父の遺志を受け継ぎ、村政を発展させて」とあいさつ。
清水村長は「矢田さんの想いをしっかりと受け継ぎ、職員と結束して村政を担っていきたい」と話した。 -
宮田村田中下遺跡から磨製石斧が珍しい状態で出土
宮田村の田中下遺跡から、縄文時代前期の墓とみられる縦穴が出土し、穴の壁ぎわに磨製石斧(せきふ)が縦に2本突き刺してある珍しい状態で見つかった。県立歴史館の宮下健司さんは「突き刺した状態でみつかった類例を聞いたことがない。副葬品とみられ、埋葬された人物が石斧づくりの名人だったなど因果関係が考えられる」と説明する。出土した石斧は5、6日に開く村文化祭企画展で村民会館に展示する。
遺跡内の道路付け替えに伴い、村教育委員会が発掘調査したところ先月20日に発見。穴は直径70センチ、深さ35センチで桶のような形をしており、北と西面に22センチと15センチの磨製石斧が縦に突き刺す形で埋められていた。
また、穴の底には31センチに達する大型の磨製石斧が横たわる形であり、近畿地方でつくられた「北白川下層式」と呼ばれる形式の土器もみつかった。
同遺跡は村北端に位置し、町1区、北割区、南割区の境。縄文前期の竪穴式住居跡や土器が出土している。
何かを埋めたり、貯蔵したと思われる穴も38ヵ所で見つかっているが、穴から石斧が出土するのは初めて。
村教委の小池孝文化財主任は「石斧は全て使用済み。使える道具を副葬品として埋めたとするならば、埋葬された人物は何か特別な人なのでは」とみる。
縄文時代に詳しい宮下さんも「佐渡では矢じりを散りばめた墓がみつかっており、ものづくりに秀でた故人を後世に伝えようとした形跡ととれる。甕の中に石斧を入れ一緒に埋葬する例もあるが、突き刺した状態は聞いたことがない」と話した。 -
全国障害者スポーツ大会で優勝を狙う
中塚誠さん(45)=宮田村5日から岡山県で始まる第5回全国障害者スポーツ大会陸上競技の60メートル走と200メートル走に出場する。200メートルの大会記録は30秒8。自身の記録は31秒0。自己ベストで大会新を出し、優勝を目指す盲目のランナーだ。
1995(平成10)年の神奈川大会では陸上400メートル走と水泳50メートル自由形で、1997(昭和62)年の沖縄大会では陸上立ち幅跳びと水泳50メートル平泳ぎで、大会新での優勝など好成績をおさめている。
目が不自由なため、レースにも練習にも伴走者が必要だ。細い紐を輪にして、その両端を持って走る。60メートルで10数秒、200メートルは30秒の全力疾走。選手が走りやすいように、伴走者はつないだ側の手をまったく動かさずに走る。200メートルではコーナーがあるため、伴走者が「イン、イン」というのを聞いて曲り、「3、2、1、ハイ」の声でコーナーから直線に移る。同じく「3、2……」でフィニッシュを決める。
選手の走力だけでなく、それ以上の伴走者の走力が必要。2人の息の合い方がカギを握るのだという。 -
派遣交換職員と理事者が懇談
宮田村は31日、県や伊南の他市町村と相互に派遣交換している職員との懇談会を開いた。村政について外部の視点で自由に意見。「村財政の厳しさなど、将来的な見通しを村民に示すべき。説明責任を問われかねない」など、突っ込んだ提言もあった。
県や駒ケ根市、飯島町と交換している職員6人のうち、5人が出席。清水靖夫村長ら理事者を前に、派遣先の行政窓口や保育の現場で感じていることを率直に話した。
飯島町役場から派遣の職員は「宮田には(会合などの発言記録をまとめた)会議録がないので、村民から問い合わせがあっても、担当者以外対応できない」と指摘。
小林修助役は「私たちは(会議録がないのを)当たり前にしてきたが、情報の共有化は不可欠。早急にやらなければ」と話した。
駒ケ根市から派遣の保育士は「宮田の保育は手厚い」と評価し、村から駒ケ根市役所へ派遣されている職員は「駒ケ根は女性が重要な役職に就いている。自分の仕事を評価して希望職種を申告する制度もある」など、それぞれ違いを話した。
また、県から村へ派遣された職員は「村が自立を進めるには、すじ道を示さないと村民は不安や不満を抱く」と指摘した。 -
宮田観光開発が「サポート会」設置、経営監視のチェック機能は除外
観光ホテルを経営し、長期債務や施設老朽化が問題化している宮田村の第3セクター「宮田観光開発」は31日に取締役会を開き、社外から意見を聞くモニター機関「サポート会」の設置を決めた。今月中に発足するが、経営監視のチェック機能を除外するなど権限を当初案より大幅に縮小。「社内改革で取締役会が充実したため」と同社は説明している。
この日は、サポート会の構成委員を選考。15人の候補から商工会や農業関係者、女性など5人に絞り込んだ。
発足後は村民とのパイプ役として、同社の取り組みに対して意見や提言を寄せる。小田切英夫専務は「特に、イベントや地元産品の活用法などの提案を期待したい」と話す。
同社は今年5月の株主総会で、社内外から要望が出ていた「経営改善推進委員会」の早期設置を明言。経営監視機能も持たせる内容だった。
しかし、取締役会ではサポート会に監視機能を持たせないことで一致。「月次決算を導入するなど順調に取締役会が機能しており、チェック機能も十分果たせる」(小田切専務)という判断からだ。
取締役会では今期の中間決算を報告。未公表のため詳細は分からないが、当初見込みを若干上回り黒字を確保した模様。
台風の影響などで客足は伸び悩み、車両修繕、厨房器具の購入などもあったが、外注契約、人件費見直しなどで、山荘部門を中心に増収となった。 -
錦秋の渓谷美を満喫、宮田村不動滝の水巡りウォーク
宮田村商工会の村おこし事業実行委員会などは30日、不動滝の水巡りウォーキングを開いた。村内外から約110人が参加。紅葉真っ盛りの黒川林道を歩き、荘厳な滝の景色を堪能した。
新大田切発電所近くから出発。標高が高まるにつれて木々の色付きも深まり、参加者の目を楽しませた。
赤や黄金の帯となって渓谷に映え「ここ10年間で最高の紅葉だ」と歓声も。昨日降った冷たい雨が露となり、標高約1450メートルの滝周辺では・ス錦秋・スを一層濃くしていた。
ウォーキングは4年前から年2回開催し、宮田高原から入山する伊勢滝を目的地にしてきた。
しかし、災害復旧工事のため今回初めて不動滝で実施。参加者に好評だったことから、主催者は「伊勢滝と不動滝で交互に開ければ」と話していた。 -
大久保区歩け歩け運動
宮田村の大久保区保健補導員会は30日、「健康教室・歩け歩け運動」を開いた。子どもを含む約20人が参加し、秋の自然を楽しみながら区内の約3キロを歩いたほか、血圧や体脂肪などの測定をしたり、保健師の講話を聞いた。
集まった参加者は軽く準備体操をしてから大久保集落センターをスタート=写真。「少し肌寒いね」などと話しながら、天竜河畔から熊野神社を経て集落センターに戻る約3キロのコースをそれぞれのペースで歩いた。
保健師の村田修子さんはメタボリック・シンドロームについて「肥満や高血圧など、動脈硬化の危険因子をいくつも持っている状態のこと」と説明し「動脈硬化を引き起こす内臓脂肪を減らすためには、食事生活の改善や適度なや運動などが効果がある」と話した。