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第20回駒ケ根高原スキー・ボード大会
第20回駒ケ根高原スキー・ボード大会が24日、駒ケ根高原で開かれた。中央アルプス観光主催。スキーは小学生以下男子、同女子、中学生男子、同女子、一般男子、同女子の6部門に122人が、スノーボードは小学生以下男子、一般男子、女子の3部門に19人が県内を中心に、遠くは大阪、中京から参加、テクニックとスピードを競った。
結果は次の通り(敬称略)
◇スキーの部・小学生・女子(1)宇田なおみ(34秒05、尾張旭市)(2)宇田明代(尾張旭市)(3)掘島有紗(岐阜県)努力賞=宮原萌里(伊那市)
◇同・男子の部(1)石垣貴啓(30秒67、名古屋市)(2)小池魁舟(中川村)(3)斉藤輝(宮田村)努力賞=橋本嶺(南箕輪村)
◇中学生・男子の部(1)小椋裕太(28秒71、駒ケ根市)(2)加藤卓也(駒ケ根市)(3)竹村草太(駒ケ根市)努力賞=高内一人(静岡県)
◇同・女子の部(1)清水映名(35秒07、名古屋市)(2)田島夕貴(名古屋市)努力賞=古河原梨紗(宮田村)
◇一般女子の部(1)瀬古利代(28秒45、駒ケ根市)(2)加藤志歩(愛知県)(3)秋常智子(名古屋市)努力賞=伊藤文子(名古屋市)
◇一般男子の部(1)生源寺寿治(26秒44、栗東市)(2)塚田茂(塩尻市)(3)黒川雄太(名古屋市)努力賞=岡田吉雄(瀬戸市)
◇スノーボードの部・小学生以下男子の部(1)吉田達也(木曽郡、37秒63)(2)渡沢幸弥(木曽郡)(3)渡沢幸貴(木曽郡)努力賞=高橋飛馬(豊田市)
◇一般女子の部(1)降旗洋子(30秒81、木祖村)(2)鹿野知世(伊那市)(3)降旗明子(木祖村)
◇一般男子の部(1)田中三晴(31秒04、静岡県)(2)沢上功司(中川村)(3)宮島登(高森町)努力賞=沢上亮(中川村) -
【「グリーンオックス」オーナーシェフ宮下学さん】
駒ケ根市の中心商店街の一角に店を構える高級ステーキ店「グリーンオックス」。1984年の開店以来、客の目の前でステーキを焼く対面スタイルにこだわり続けている。
「お客さまがじいっと見ていらっしゃるわけですから、素材も調理の腕も、すべてにおいてごまかしがきかない。緊張しますよ」
生家は中沢で長く続いた食料品店。魚や肉などをはじめ、あらゆる食品を扱っていたが、創業からちょうど100年目に閉店した。
「長男だったが、店を継ごうという気はなかった。食品に囲まれて育ったためか、料理には関心が高かったですね。高校を卒業する時には、料理の道に進むと決めていました」
東京の調理師専門学校を修了し、都内のレストランに就職。その後帰郷し、伊那市のフランス料理レストランで働いていたところ「新しいスタイルのステーキ店を開店するからぜひ来てくれないか」とスカウトされて「グリーンオックス」に。23歳だった。
対面式の店はほとんどなかったため、開店に当たり、同様のスタイルをとる上田市のステーキ専門店に修業に出た。
「それまで料理人は作っているだけでいい竏窒ニ思っていたが、接客やお客さまへの気遣いなど、大切なことを教えられました。これは今でも大きな財産になっています」
オープンの日。新しい店での初仕事は「緊張でひざから下はガクガク」だった。
高級感と対面式が評判を呼び、店は毎日大勢の客でにぎわった。目の回るような忙しさが相変わらず続いていたある日のこと。
「お客さまに追加注文を受けたんです。『かしこまりました』とついお答えはしたものの、忙しくて忙しくてとても手が回らない。しばらくしてから『申し訳ありません。やはりお受けできないのですが…』と申し上げたところ、お客さまが激怒されました。『できないんなら最初からそう言え!』と。まったくその通りで、初めにはっきりと申し上げるべきだったんです。お客さまに対する心構えを考え直す上でとても貴重な経験になりました」
順調だった店も閉店の危機に直面したことがある。一名狂牛病ともいわれたBSE(牛海綿状脳症)問題の時期だ。
「客足がぱったり途絶えてしまって『これでもうおしまいだ』と思いました。それでも何とかしようと、ステーキ以外の新メニューの開発に取り組んだんです。魚料理にね。思えば開店最初は魚もやっていたんです。その意味では原点に帰ったともいえるのかな。あの時期を乗り越えられたからこそ今があると思います」
店はグリーンホテルの直営店として営業してきたが、3年前に独立。44歳でオーナーシェフとなった。
「自分の店になったというのは新鮮な気持ちでしたね。人間の心、気持ちのあり方というのは一晩でこんなにも変わるものかと自分でも驚いたくらいで本当に全然違う。この初心をずっと持ち続けたいと思います」
グリーンオックスのほか、同じ建物に展開する居酒屋「味鍔亭」(みつばてい)、フレンチ食堂「びすとろミーシャ」の3店舗も経営する。
「お客さまに楽しんで帰ってもらうことだけを考えています。有名店やフランスなどで学んでいない私は地元の人たちに育てていただいたと思っています。おかげで25年間も続けてこられた。昔揺りかごでいらっしゃったお客さまが今、成人しても来てくださる。年代、世代を超えたリピーターが多いのは本当にありがたくてうれしいことです」
(白鳥文男) -
駒ケ根市農業委員会と認定農業者が意見交換
駒ケ根市農業委員会(清水千博委員会長)と認定農業者の会(堺沢豊理事長)は20日、意見交換会を市役所南庁舎で開いた。約50人が参加し、農業を取り巻く課題や今後の取り組みなどについて考えを述べ合ったほか、それぞれの07年度の活動が報告された。
参加者は「政府の政策に振り回されてばかりでは地域農業の発展はない。何か独自の取り組みが必要だ」「米価は下がる一方で生活は苦しい。国が駄目なら市が補助をしてほしい」などと意見を交わした。
清水委員会長は「農業情勢はめまぐるしく変わってきていて、我々も大きな戸惑いを感じている。一番の問題は何といっても担い手の確保だ。元気の出る農業を目指して頑張ろう」と呼び掛けた。堺沢理事長は「今ほど、食の安全が注目されている時はない。ある意味では農業者にとってチャンスだ」と述べた。 -
天神様記録誌発刊
110年間、1年も欠かさず続いている駒ケ根市北下平の天神様の祭りの歴史をまとめようと同地区の北下平伝統文化伝承委員会(福沢徹会長)はこのほど記録誌『宵祭り 子ども会が継承する伝統文化』を発刊した。
1898(明治31)年以来の年ごとの寄付の記録や祭りの歴史、祭りにまつわるエピソードなどのほか、祭りの様子を伝える写真や年表などを網羅した。A4判、122ページ。
210部印刷し、氏子に150冊を配布した。2月中に市内の小中学校や図書館、博物館などに寄贈する。
委員会顧問の小出勇さんは「100年の節目の時には記録誌をつくろうとは思いつかなかったが、5年ほど前から編集に取り組んできた。長く伝えられてきた伝統を形にできてうれしい。大切な地域文化として今後もずっと続いていってほしい」と話している。 -
【記者室】大縄跳びで得られるもの
1月から2月にかけて大縄跳び大会が駒ケ根市の各小学校で行われる。大縄跳びには大人数が一斉に長縄を跳ぶものもあるが、駒ケ根では1列になった児童が1人ずつ順番に跳ぶ▼たかが子どもの縄跳び竏窒ニ侮るべからず。ある時など、5分間に628回跳んだのを見た。5分=300秒だから、1秒に2人以上跳ぶ超絶ペース。そのスピードとタイミングの見事さは芸術的でさえあった▼だが回数よりもっと大切なものがある。大会が近づくと休み時間などを使って練習が繰り返されるが、中にはうまく跳べない子もいる。しかし子どもたちは決して非難したりせず、励まし合い、助け合って1回、2回と回数を伸ばす…。人を思いやる優しい心こそが本当の成果なのだ。(白鳥文男)
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伊南行政組合議会
伊南行政組合議会は21日、08年第1回定例会を開き、08年度伊南行政組合一般会計予算案、同昭和伊南総合病院事業会計予算案など5議案をいずれも原案通り可決して閉会した。
08年度伊南行政組合一般会計予算は総額17億1880万円で、前年度当初比3億4510万円(16・7%)減。大幅減額は消防本部・北消防署建設事業が終了したことなどによる。医師確保対策に1200万円、消防ポンプ車購入費として3500万円をそれぞれ計上している。
昭和伊南総合病院事業会計予算は事業収益として53億1830万円(前年度当初比12・9%減)、事業費用として55億2920万円(同12・5%減)をそれぞれ見込んでいる。 -
昭和伊南総合病院経営健全化計画
厳しい経営状況が続く駒ケ根市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)は21日の伊南行政組合議員全員協議会で07縲・1年度の経営健全化計画を示し、今後の理解と協力を求めた。
計画では施策として▽内視鏡センター、健診センター、透析センターなどの特化分野の充実▽医師の確保▽人件費、消耗品費などの経費節減▽繰り入れ金の確保竏窒ネど26項目を挙げている。経常赤字は07年度3億8400万円、08年度2億2600万円と減少。以降は黒字に転じ、09年度は7700万円、10年度は2億2200万円、11年度は3億3600万円の黒字を見込んでいる。
健全化計画策定は20年度に行う高金利起債繰り上げ償還の実現に向けての条件とされている。償還により、5年間で約2億円の経費節減ができるという。
同病院は患者数減少による経営悪化に伴い、職員数を現在の350人から328人に22人削減する条例案を同日の本会議に提案し、可決された。施行は4月1日。 -
「市民の暮らしを守る駒ケ根みんなの会」が市長に申し入れ
1月の市長選で林高文氏を擁立した「市民の暮らしを守る駒ケ根みんなの会」(林奉文代表)は20日、杉本幸治市長に「当面する市政課題についての申し入れ」書を手渡し、昭和伊南総合病院の機能充実や行財政改革など4項目について要望した=写真。
林代表ら12人が市役所を訪れ、要望を政策に取り入れるよう求めたが、杉本市長は「まだまだ調査したり研究したりすることがたくさんある。一つ一つ着実にやっていきたい」と述べるにとどまった。
懇談の中で杉本市長は「市民の暮らしが厳しいのは知っている。行政もこれからは経済状況を敏感にキャッチして市政に反映していく必要がある」と述べた。 -
駒ケ根市保健補導員活動研究会
駒ケ根市と同市保健補導員連合会(松沢惠子会長)は20日夜、保健補導員活動研究会を市文化会館で開いた。保健補導員のほか、市内各地区の区長、環境美化推進連合組合長、分館長など約140人が参加し、保健補導員活動についてグループ討議をするなどして健康づくりへの理解を深めた。参加者は「配布資料が多くてやり切れない」「区や自治会に入っていない世帯への対応が困難」「大変だが、頑張って市民の健康づくりの役に立ちたい」などの意見を交わしていた=写真。
市の担当者が08年度の生活習慣病予防健康審査の内容や日程などについて説明した。 -
赤穂東小大縄跳び大会
駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)で21日、全校大縄跳び大会の決勝戦が行われた。学年縦割り編成の「仲良し学級」9チームが3チームずつ対戦する予選を勝ち上がってきた1年3組・6年3組チームと、2年1組・4年1組チーム、3年1組・5年1組の3チームで優勝を争った。
児童らは審判の開始の合図で一斉に跳び始めた=写真。競技は5分間に何回跳べるかを競うもの。児童らは回る縄の中にタイミングを見計らって飛び込んでは次から次へとジャンプして回数を重ねた。うまく跳べた児童はつかの間緊張から解放され、友達と顔を見合わせて喜んでいた。
各チームとも全力を尽くして頑張った結果、3年1組・5年1組チームが290回で優勝を果たした。 -
駒ケ根市の戦争体験記録集3月22日発刊
駒ケ根市教育委員会が戦争体験者から戦争を知らない世代に記憶と祈りをつなげる戦争体験記録集「平和へのいのり」が3月22日発刊される。
15日文化センターで開かれた編集委員会で体裁、内容が固まった。
「平和へのいのり」はA5判、カラー印刷、330ページ、写真、図90枚余。
1章「太平洋戦争の経過のあらましと戦後」世界恐慌と戦争への道、日中戦争、太平洋戦争と国民の生活、戦後の復興と平和運動-など。
2章「戦争体験者19人の証言」(聞き取り編)飢餓と極寒のシベリア抑留者や中国戦線に従軍した人、満蒙開拓団、中国残留婦人の悲しみ、戦争で夫を亡くした婦人たちの労苦、陸軍登戸研究所に勤労動員された子どもたちなどさまざまな戦争体験者から聞き取り調査した。
3章「私の戦争体験」(寄稿編)死と隣り合わせ満州から引揚者の労苦、父や兄弟の戦死、戦中、戦後の苦しい生活など16編を納めた。
4章「写真と資料でみる駒ケ根市の戦争」博物館が収蔵している写真や市民から集めた写真を掲載する。また、戦争に関する主な掲載書物一覧も載せる。 表紙は市内在住の画家、柴田久慶さんが描いた。
頒布価格千円、1200冊製作(うち一般販売500冊)。詳細は市博物館(TEL83・1135)
戦争体験者(聞き取り編)と寄稿者は次の皆さん(敬称略)
▽戦争体験者=上村磯子、田中文雄、米山政一、気賀沢善男、渋谷智、小林秀夫、木下清人、水上鎮雄、小松茂明、西村文吉、樋屋利市、倉田久男、水野裕臣、小林篤美、気賀沢花香、上村睦生、竹村志づ子、林きくみ、滝沢ちよゑ
▽寄稿者=桜井静子、木下主計、林芳人、江崎朝雄、北原貞蔵、中城忠、気賀沢和雄、木下一一、山宮貞夫、竹内滋一、北村四郎、北沢吉三、伊藤輝子、小林君江、山崎衛、原好一郎 -
駒ケ根市性教育手引書配布へ
駒ケ根市の小中学校、幼稚園、保育園の教職員や市教育委員会でつくる駒ケ根市性教育プロジェクト会議(杉田純治座長)は、3月末の完成に向けて編集作業を進めている家庭向け性教育手引書『すこやかに』を小中学生のいる市内の全家庭に配布する。19日夜に開いた会議でタイトルなどを決めたほか、今後の方針について確認した=写真。
手引書は家庭で行う性教育などについて分かりやすく解説するもの。B5版92ページで多色カラー印刷。イラストも約100カット使用するなど、読みやすいよう工夫している。伊那保健所長や県看護大教授が監修した。
3300冊印刷し、4月以降、小中学生のいる家庭のほか、学校や幼稚園、保育園などにも配布する予定。
手引書制作事業は県の元気づくり支援金200万円の補助を受けている。 -
ヤマハ音楽教室発表会
駒ケ根市の玉屋音楽教室は17日、第37回ヤマハ音楽教室発表会を駒ケ根市文化会館大ホールで開いた。駒ケ根市、飯島町、宮田村の4教室に通う2縲・3歳の生徒たち約120人がエレクトーン、ピアノなどを演奏したほか、歌を披露。晴れのステージで日ごろの練習の成果を存分に発揮した=写真。
客席で見守る家族らは演奏者よりもよほど緊張した表情。息を詰めて子どもたちの演奏ぶりを見詰めていた。 -
駒ケ根市社協救命講習
駒ケ根市社会福祉協議会は19日夜、登録ヘルパーと市社協職員を対象にした普通救命講習を駒ケ根市のふれあいセンターで開いた。約60人が参加し、人工呼吸、心臓マッサージなどの心配蘇生(そせい)法や、AED(自動体外式除細動器)を使った救命処置の方法を学んだ。
参加者は伊南行政組合北消防署の救急隊員の講義で基本的な知識を学ぶと6つのグループに分かれ、それぞれ隊員らに指導を受けながら人形を使った実技に臨んだ=写真。福祉施設などに勤務している人も多く、参加者はみな真剣な表情。人工呼吸では「吹き込み方や強さの加減が難しいね」などと話し合いながら、何度も練習を繰り返していた。 -
駒工でCG特別授業
最先端のCG(コンピュータ・グラフィックス)技術を学ぼうと駒ケ根市の駒ケ根工業高校(本間秀明校長)は20日、外部の専門家を招いての特別授業を同校で行った。情報技術科と電気科の1年生約70人が出席し、東京のCG制作会社「トランジスタ・スタジオ」社長の宮下善成(CGデザイナー名・宮下紀文)さんの講義に耳を傾けた。
テレビのアニメ番組やCM、コンピュータ・ゲームなどを制作している宮下さんは現場でどのようにして作品を作っているのか、これまでに手掛けた映像をスクリーンに示しながら詳しく講義=写真。「一口にCGといっても内容はさまざま。制作現場でも、モデリング、ライティング、アニメーション、エフェクトなど、それぞれの分野のスペシャリストがいて、分業で作業している」と話した。
生徒らは実際に制作に当たっているプロならではの生きた話を聞きもらすまいと、真剣な表情で講義に聴き入っていた。 -
まちづくり拠点施設設置の方針を新市長に確認
「協働のまちづくりを進める上で、今後拠点となる施設の設置が必要不可欠」などとする提言書を昨年10月に中原正純前市長に提出した、協働のまちづくりについて考える市民団体「こまがね市民活動推進会議」(鈴木明座長15人)は19日、駒ケ根市役所を訪れ、杉本幸治市長に対し、施設設置の方針に変更がないか再確認した=写真。杉本市長は「市民活動の拠点は当然必要。新年度予算は骨格なので、6月の補正で何らかの形を示したい」として、設置に向けて積極的に取り組む考えを示した。
同会議が昨年10月に提出した提言では、協働のまちづくりにかかわる各種市民団体の活動を支援していくために・ス公設民営・スの「協働のまちづくり拠点施設」を設置することが必要竏窒ニして、仮称・こまがね市民活動支援センターを駒ケ根駅前ビル・アルパの空きスペースに約80万円をかけて設置し、市民自身が運営する竏窒ネどの具体例を挙げている。中原前市長は「施設の必要性は感じているので、一日も早く具体化できるよう努力する。(自身は)今期で引退するが、新市長に引き継ぐこととしたい」として、設置に前向きな考えを示していた。
こまがね市民活動推進会議は市が04縲・5年度にかけて設置した「第1次改革と創造へのまちづくり市民会議」のメンバー有志が07年、自主的に結成。協働のまちづくりの在り方について、市民へのアンケートや先進地の視察などを交えながらハード、ソフトの両面から議論を重ねてきた。 -
卒園式着用の繭コサージュを親子で手作り
約1カ月後に迫った卒園式に繭を使った手作りのコサージュを着用しようと駒ケ根市の飯坂保育園(北原ヒロ子園長)の年長園児と保護者らは19日、同保育園でコサージュ作りに取り組んだ。
コサージュは繭を使ってチューリップを表現したもので、長さ約5センチ。園児と保護者は駒ケ根シルクミュージアムの学芸員らの指導を受けながら、ピンクやオレンジに着色した繭をはさみで切ったり、ボンドで接着したりした。「花びらが小さくて難しいね」などと話しながら、親子で楽しく作業に当たった=写真。
卒園式用のコサージュ製作はシルクミュージアムが今年初めて発案、企画した。学芸員の宮崎久美さんは「コサージュ製作を通じて、昔駒ケ根で養蚕が盛んだったことを知ってもらえたらうれしい。できれば来年以降も続けていきたい」と話している。
市内の中沢小、赤穂南幼稚園もそれぞれ製作する予定。 -
駒工に木彫りの校歌パネル寄贈
駒ケ根工業高校(本間秀明校長)に通う二男の秀巳さん(18)がこの3月に卒業するのを機に、3年間学校に世話になったお礼に竏窒ニ酒井建築所代表の酒井一さん(56)=伊那市西春近=は19日、木彫りの文字で作った校歌パネルを同校に寄贈した=写真。
パネルは横180センチ、縦90センチで、一文字は縦横約5センチ、厚さ約3センチ。文字の材質はイチイ、キハダ、ケヤキなどで、パネルはスギ材。製作は元の字をカーボン紙で木材に転写し、帯のこ盤や糸この盤を使って1文字ずつ丁寧に加工。全体のバランスを見ながら接着剤でパネルに貼り付けた。仕事の合間に作業を重ね、約2週間かかって仕上げたという。
本間校長は「大変素晴らしい見事な物。来客や生徒の目に触れる所に掲示したい」と感謝を述べた。
酒井さんが木製文字の製作を手掛けるようになったのは約25年前。高級材が使われる床柱や大黒柱の加工の際に出た端材をただ捨ててはもったいない竏窒ニ考え、その木材で表札を作って知り合いにプレゼントしたところ喜ばれたのがきっかけという。 -
グランセローズ選手が少年野球教室
リトルリーグ・駒ケ根少年硬式野球連盟の中央と天竜の2チームは17日、プロ野球独立リーグ・BCリーグの信濃グランセローズ所属の上伊那出身選手2人を招いての野球教室を駒ケ根市の赤穂東小学校体育館で開いた。小学2縲・年生の選手約50人が参加し、辰野町出身の市川貴之選手と、南箕輪村出身で今春入団する松沢俊充選手のコーチを受けた。
松沢選手とのキャッチボールで投球の手本を見せた市川選手は「一番大事なことは、軸足を投げる向きと直角に置くこと。次のステップがしっかりしてコントロールが良くなる」とアドバイス=写真。ちびっ子選手らは早速教えられたことを守って投球練習を繰り返し「前より思った所に投げられるような気がする」などとうれしそうに話し合っていた。 -
『古文書にみる伊那谷』刊行
古文書を通して地域の歴史に関心を持ってもらおうと、駒ケ根市立博物館の古文書講座の修了生らでつくる「青山会」(気賀沢光直会長、20人)はこのほど、長年の学習と研究の成果のまとめとして冊子『古文書にみる伊那谷』を刊行した。講師の新井勇さん(85)=同市福岡=が上伊那各地で集めた、南北朝時代から明治初期までの伊那谷にゆかりのある公文書や手紙、日記、歌集などの興味深い古文書37編を収録している。新井さんの指導を受けながら、会員らが1人1縲・編ずつ解読に取り組んだ。難解にならないよう、解読文はすべて読み下し文とし、理解を助ける解説も添えるなどして分かりやすくしている。
300部印刷し、約100部は上伊那各地の学校や図書館、博物館などに寄贈するという。
同会は94年に発足。月1回の例会のほか、会員同士が随時連絡を取り合うなど、熱心な研究活動を続けている。会の名称は明治生まれの俳人、種田山頭火の『分けいっても 分けいっても青い山』から命名した。
B5判、181ページ。希望者には1冊千円で頒布する。問い合わせは博物館(TEL83・1135)へ。 -
駒ケ根市高齢者クラブ連合会作品展示会
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は第33回作品展示会を18日までの3日間、駒ケ根駅前ビル・アルパで開いている。会員約180人が制作した陶芸、書道、手芸、絵画、写真などの力作約500点を展示=写真。高坂会長は「会員の創作意欲が旺盛なせいか、作品数は昨年より増えた。出来も良くなってきている」と話している。
訪れた人たちは作品に顔を寄せて見詰め「すごいね」「大したもんだ」などと作品の出来栄えに感心しながらじっくりと鑑賞していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後4時(18日は午後2時まで)。 -
繭でネズミのおひなさま作り
駒ケ根市東伊那の駒ケ根シルクミュージアムは16日、繭を使って今年のえとのネズミのおひなさまを作る講座を開いた。親子など12人が参加し、大きな耳が愛らしい男ひなと女ひなのペアを作った。
参加者は「部品が細かくて作るのが大変」と言いながら、カッターやはさみで繭を切って耳や衣を作り、接着剤でのり付けして形を整えた=写真。難しいところは時々指導者に手伝ってもらいながら、苦労を重ねて1時間ほどでようやく完成。「材料が繭だけあって、衣や冠の質感が絶妙」と作品の出来に満足そうな笑顔を浮かべていた。 -
中沢小仲良し班対抗大縄跳び大会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は15日、学年縦割りの仲良し班対抗大縄跳び大会を開いた。5分間にできるだけ多くの回数を跳び、2回の合計で順位を競った。
休み時間などを利用して練習を重ねてきた児童らは緊張した表情で合図を待ち、審判の合図で一斉に競技開始。タイミングを合わせて次々に縄に飛び込んだ=写真。うまく跳べない低学年児童にはみんなで優しく励ましの声を掛けながら懸命に記録に挑戦した。
結果は次の通り。
(1)8班=619回(2)6班=505回(3)2班=470回(4)5班=448回(5)3班=436回(6)1班=418回(7)4班=385回(8)7班=334回 -
イラクについて勉強
総合的な学習で「貧困の原因」について学んでいる駒ケ根市の赤穂東小学校5年生は15日、学習の一環としてNGO日本イラク医療支援ネットワーク(松本市)の西村陽子さんを講師に招いての勉強会を同小で開いた。
西村さんはイラク戦争後のイラクの現状について、スライドを交えながら分かりやすく説明=写真。
「石油が豊富にあって豊かだったのに、戦争のせいで貧しい国になってしまった。戦争が終わって5年たっても爆弾テロや銃撃事件が多く、町中を戦車が走っていたりする。劣化ウラン弾の影響でがんや白血病になって死んだ子どもも多い。でもイラクの人たちは精いっぱい頑張って生きている。これからも薬品や医療機器を支援していきたい」と話した。
児童らは自分たちの暮らしからは想像もできないほど悲惨なイラクの現状を聞いて驚いた様子で、メモを取りながら真剣な表情で話に耳を傾けていた。 -
有線電話の通話機能廃止へ
エコーシティー駒ケ岳は駒ケ根市と飯島町の8500世帯が利用している有線電話の通話機能を廃止し、お知らせなどの音声告知サービスのみを継続することを決めた。15日開いた臨時株主総会で全会一致で承認された。
有線電話は開設から14年が経過して設備の老朽化が目立ってきたことから、同社は今後の方針を決めるに当たって昨年11月に加入者を対象にしたアンケート調査を実施。その結果、通話機能を残してほしいとする意見が20%前後、音声告知機能を残してほしいとする意見が約70%前後だったことから、更新する機器には通話機能のない機種を導入する方針を固めた。
加入者には4月から順次通知し、10月から更新工事を開始。工事完了は09年3月を見込んでいる。工事費は約2億円。設備の更新に当たり、加入者の費用負担はない。
総会では駒ケ根市長の交代などによる取締役の選任が行われ、社長に杉本幸治駒ケ根市長が新たに就任したほか、山下善広取締役、箕浦税夫監査役も承認された。 -
【記者室】サクラよサクラ…
春になると美しい花を咲かせるサクラほど学校に似合う木もない。駒ケ根市の中沢小にも多くのサクラが植えられているが昨年、校庭の横を通る道路の改良工事に伴って4本が伐採された▼バッサリ切って「はい終わり」ではあまりに忍びない竏窒ニ感じた教員らは、サクラを子どもたちの思い出に残す方法を模索。思いついたのが、伊那市の工房とアイデア商品会社が開発した手作り楽器「ユカイナ」(愉歌伊那)として再生させることだった▼考案者らが学校を訪れ、児童らに製作を指導。出来上がったユカイナは一人一人の手の中で温かく、優しい音色を奏でた。大きかったサクラの木は小さな楽器に姿を変えたが、どうかこれからも子どもたちの成長を見守っていておくれ。(白鳥文男)
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【健康運動指導士 赤羽知道さん】
厚生労働省の外郭団体、財団法人「健康・体力づくり事業財団」が認定する健康運動指導士。医学、運動生理学の知識に基づいた安全で効果的な運動プログラムを作成、指導し、駒ケ根市民の健康づくりに尽力している。
子どものころからスポーツが大好き。小学生の時はスポーツ少年団のソフトボール団に、中学生の時は陸上部に所属した。走り高跳びでは伊南4市町村の大会で1年生の部優勝を果たすなど活躍。高校でも陸上部で三段跳びに打ち込んだが「練習方法が良くなかったのか、ひざや足首をよく故障した。1カ月ぐらい練習できないこともよくあり、どうすればけがを防ぐことができるのか真剣に考えました。テーピングやストレッチの本を買ってきて自分で勉強したりね。その経験が現在につながっています」。
卒業後、駒ケ根市職員に。当時、駒ケ根市は脳卒中による死亡率が県下17市中で1位だった。市は汚名を返上しようと、運動の重要性を市民に浸透させる取り組みに力を入れ始める。保健衛生課に異動になったのはちょうどそんな時期だった。スポーツや保健分野に詳しく、適任だとして健康運動指導士講習に派遣され、講習と試験を経て資格を取得。健康ウォーキングの定着を図るため、市が開く健康増進教室で講師を務めたのを皮切りに、機会あるごとにさまざまな場で健康運動を指導してきた。
5年前からは、ケーブルテレビ「エコーシティー駒ケ岳」の番組「貯筋体操講座」にもインストラクターとして出演。貯筋体操を指導する・ス貯筋じゃー・スとして知られている。番組は気軽にできて効果的な筋肉づくりを指導する内容で・ス借筋ダー・ス・スメタボリッカー・スなどの悪役キャラクターも登場して親しみやすい雰囲気。年に2本のペースで制作しているが「もっと多くのバリエーションを見たい」と市民に好評だ。
「最初のころは緊張のせいで表情も体の動きもぎこちなく、せりふも棒読み。今は慣れて台本なしでできるようになったし、楽しく見てもらおうと、アドリブでギャグを飛ばしたりする余裕もできました」
番組の運動のメニューは季節や年齢層などを念頭に置きながらすべて自分で考える。
「健康づくりのための運動というと、スクワット何セットとか腕立て伏せ何回とか、回数を指定してしまいがちだが、本当は個人のレベルに応じてやるもの。同じ回数でも人によってハード過ぎたり楽過ぎたりするので『少し疲れるくらい』『つらくなったらやめる』などの感覚的な言い方を心掛けるようにしています」
40歳を過ぎても若々しいバランスの取れた体型をうらやましがられるが「特別なトレーニングはしていない」という。
「昼休みにちょっと体操するとか、徒歩で通勤するとかいう程度。意気込んで運動不足を解消しようとすると気合、ハチマキ、筋肉痛竏窒ニいうくらいで、かえって運動の習慣が身につかない。日常生活の中でこまめに体を動かすことでカロリーは消費できるんです。それがメタボ解消の第一歩でもある。私はこれを・スずくササイズ・スと呼んでいます」
(白鳥文男) -
赤穂南小子どもを育てる会総会
地域で子どもを育てていこうとPTA、学校のほか通学区の区長、青少年育成委員、民生児童委員、高齢者クラブ、警察などでつくる赤穂南小学校の「南小子どもを育てる会」(渋谷宣吉会長)は13日夜、同小で年度末総会を開いた。委員ら約60人が出席して一年間の活動を振り返り、来年度に向けての活動のあり方についてグループ討論などを行った=写真。
討論のテーマは「子どもの健やかな成長のために、次年度の南小子どもを育てる会はどんな取り組みができるか」竏秩B5グループに分かれた参加者らはそれぞれ車座になって「テレビを見せ過ぎないためにノーメディアデーなどの設定が必要」「特に朝食の時間が大切。親子で会話ができるし、食事もしっかり食べられるのが良い」「地区行事への参加も親が率先して行うことが、子ども同士の交流のきっかけにもなるのでは」などと熱心に意見を交わしていた。 -
「埜葩」染教室作品展
駒ケ根市中沢の草木染め作家前田埜衣さん、素位さん親子が指導する中沢公民館の「埜葩(のばな)染め教室」(松崎みどり代表、16人)は生徒が制作した草木染め作品展を駒ケ根駅前ビル・アルパ2階のギャラリーすずらんで22日まで開いている=写真。ツツジ、藍、サクラなどの草花の風合いを生かして染めたハンカチ、のれん、エプロン、スカーフなど約70点を展示している。訪れた人たちは「優しい色合いだね」「色が自然できれいだ」などと話しながら作品に見入っている。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終22日は正午まで)。 -
駒ケ根市要保護児童支援ネットワーク会議
虐待を受けている児童などを支援する駒ケ根市要保護児童等支援ネットワークは12日、07年度の第2回会議を市保健センターで開いた。小中学校、幼稚園・保育園、市教育委員会、駒ケ根警察署や飯田児童相談所の担当者など約30人が出席し、支援のあり方などについて議論した。
虐待が疑われる児童への対応を学ぶために架空の事例が示され、出席者は3グループに分かれて活発に討論した=写真。想定事例は「小学3年生の女児。母は子育てに熱心でなく、不規則な生活。母の再婚相手の継父に暴言を受けることがあるほか、不自然なやけどがあるなど、虐待の可能性がある竏秩vなどというもの。出席者は問題点について「家族間のコミュニケーションが取れていない」「両親に子育ての意識が薄い」「親としての義務を果たしていない」「外部の立場として家庭に介入しにくい現実がある」などと意見を出し合い、問題解決のための支援方法についてもさまざまな角度から検討した。