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駒ヶ根市長選 明日投開票
任期満了に伴う駒ケ根市長選は20日、投票が行われる。立候補しているいずれも新人で無所属の、前市議会議長・北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長・杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員・林高文氏(69)=中沢=の3候補は連日遊説に、街頭演説に、個人演説会にと精力的に市内を駆け巡り、「最後のお願い」に声をからしている。各陣営とも「厳しい選挙戦で、結果はまったく読めない」と危機感をあらわにし、戦局が最終盤を迎えても気を緩める気配はまったくみられない。遊説カーのスピーカーから流れる「どうか勝たせてください」の声に悲壮感さえにじんできている。
強力な組織を持つ北沢氏が圧倒的に有利竏窒ニささやかれる中で始まった1週間の選挙戦だが、地道な草の根的戦略が功を奏し、杉本氏が女性や若年層の支持を拡大しているとみられ、出馬表明が遅れたことで大きく水を開けられたかにみえた林氏も北沢、杉本両氏と一味違う政策を武器にじわじわと好感度を上げるなど、ともに先行する北沢氏を激しく追い上げているもよう。
投票率は、現新の一騎打ちで関心が高く、76・24%の高率だった4年前の前回選に比べて低くなると予想される。しかし52年ぶりとなる三つどもえの激しい戦いとなったこともあり、投票日が近づくにつれて市民の関心は急上昇。各陣営は投票率を70縲・5%と高めに設定し、それぞれ票の上積みに必死だ。
投票率が低いほど、組織票を持つ北沢氏が有利とみられるが、杉本陣営、林陣営とも十分承知している。少しでも率を上げようと、勝敗を左右すると考えられる浮動層へのアピールを強めていることから、情勢は最後の最後まで予断を許さない。
投票率を各派予想の平均の72縲・3%と仮定すると、投票総数は2万票となる。当落ラインは8500縲・千票か竏秩B
期日前投票は17日現在で1086票。前回同時期(856票)を大きく上回っていることからも、新市長誕生に寄せる市民の関心の高まりがうかがえる。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554人(男1万3381、女1万4173)。 -
環境美化推進連合組合長会
駒ケ根市は15日、08年第1回の環境美化推進連合組合長会を市役所で開いた。市内各区の新組合長16人が出席して市職員らと初顔合わせをし、中原正純市長から委嘱状を受けた=写真。出席者はそれぞれ自己紹介をした後、市の担当者から廃棄物の処理体制などについて詳しい説明を受けた。中原市長は「1年間、市民の先頭に立って環境美化、保全と行政とのパイプ役をお願いする。リーダーシップを発揮してほしい」と激励した。同組合長会の会長には中村文昭さん(東伊那)が選出された。
会議に先立ち、組合長らは市内の施設の視察を行ったほか、ごみ分別についての研修などを受けた。
環境美化推進連合組合長は次の皆さん。
◇赤穂▽南割=唐沢政幸▽中割=堀越昭洋▽北割二=倉田金幸▽北割一=小原晃一▽小町屋=池場保雄▽福岡=秋城正之▽市場割=小松俊三▽上赤須=中山由郎▽下平=宮沢幸一▽町一=山田賢二▽町二=吉沢茂一▽町三=北沢和人▽町四=松岡宅吉▽上穂町=野牧輝一▽中沢=小牧一雄▽東伊那=中村文昭 -
上伊那岳風会初吟会
日本詩吟学院岳風会傘下の上伊那岳風会(堀内岳茂会長)は13日、新春を祝う初吟会を駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。駒ケ根市、宮田村の27の教室から約100人が参加し、日ごろのけいこの成果を堂々と披露し合った。出演者は緊張した面持ちで代わる代わる舞台に登場し、それぞれ得意の漢詩や和歌などを独吟、合吟、連吟などで朗々と吟じたほか、吟に乗せて華やかな扇舞も披露された=写真。吟じ終わってつかの間の緊張から開放された出演者には会場からは温かい拍手が送られていた。
同会は伊那地区の初吟会を2月3日に伊那市のJA本所で開くことにしている。 -
日本語ボランティア養成講座
外国人に日本語を教えるボランティアを養成する講座(全5回)が16日夜、駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開講した。地域に住む外国人の支援と交流を目的に06年に設立された民間ボランティア団体「地球人ネットワークinこまがね」(清水敏晴代表)と駒ケ根市社会福祉協議会の共催で、昨年に続き2回目の開催。駒ケ根市や伊那市など上伊那各地区のほか、遠く諏訪市や塩尻市などから約20人が参加し、日本語を外国人に分かりやすく教える方法を学んだ。昨年は昼間の開催だったが、受講者の要望を受けて今年は夜の開催にした。
講師は同ネットワークの唐沢隆子さん。日本に滞在する留学生などの外国人向けの日本語講師を約10年間務めてきたと言う唐沢さんは「皆さんにとって日本語は母国語なので日常無意識に使っているが、言葉の分からない外国人に教えようとすると意外に難しいもの。分かりやすく教えるためには、日本語がどんな言葉なのか改めて意識する必要がある」と話した。参加者は真剣な表情で講義に聴き入っていた=写真。
講座は2月13日まで週1回ずつ開かれる。 -
【記者室】ケータイで投票率アップ?
駒ケ根市長選の投票日がいよいよ明日に迫った。市民の関心の高まりはどれほどか取材しようと街頭で十数人に話を聞いたのだが、その中で気になったのは「関心? マジないっすよ」「投票なんかぜってえ(絶対)行かね」などのコメント▼いずれも20歳代の男性だが理由は「別にい縲怐v「興味ねえって」。言うまでもなく、投票率は高いほど真の民意に近い結果となる。1票差の選挙も実際にあるのだから「行っても結果なんて変わんねーし」とは言い切れないのだが…▼この際、ケータイを使った電子投票でも導入すれば面白いかもしれない。20歳代ならまず全員が持っているし、気軽さも手伝って投票率が劇的に上がる竏窒ゥな? 当選した市長に検討してもらおう。(白鳥文男)
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伊南バイパスで労災事故 死亡
18日午後4時39分ごろ、駒ケ根市赤穂福岡の国道153号線伊南バイパスの道路工事現場で、作業に当たっていた同市赤穂市場割の建設会社社員竹村貴文さん(27)が4トンダンプカーの荷台とフレームの間に挟まれているのを、近くで作業していた勤務先の会社の社長(31)が発見。通報を受けた消防が市内の病院に収容したが、午後6時前に死亡を確認した。
駒ケ根署の調べによると、竹村さんはバイパスの側道工事で土砂をダンプカーに乗せるなどの作業を1人でしていた。同署は事故の原因を調べている。 -
駒ヶ根市の飲食店でノロウイルスによる食中毒発生
県衛生部は16日、駒ヶ根市の飲食店「包丁処 江月」でノロウイルスによる食中毒が発生したことを公表し、同店に対し16日から18日までの間、営業停止を命じた。
事件を探知したのは今月10日。駒ヶ根市内の医療機関から伊那保健所への連絡があった。患者は同飲食店で食事をした1グループ17人のうち、生カキ、刺身、トンカツなどを食べた20代縲・0代の男女11人。今月8日から9日にかけて嘔吐(おうと)、下痢、発熱などの症状を示し、環境保全研究所による検査の結果、患者の便からノロウイルスが検出された。
同飲食店では11日から営業を自粛している。また、現在患者は全員快方に向っている。
本年度、県内におけるノロウイルスによる食中毒の発生状況は8件、336人。
県では予防方法として▽トイレの後、調理の前、食事の前に石けんで手を十分に洗うこと▽加熱して調理する料理は十分に加熱すること▽まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌すること竏窒ネどを呼びかけている。 -
市民が公正な開票を申し入れ
駒ケ根市の無職山本正己さん(77)と自営業の男性(57)=いずれも町二区=ら市民3人は16日、市選挙管理委員会を訪れ、特定の候補の選挙運動に従事した市職員労働組合員が市長選の開票作業に関与しないことなどを求める要望書を今福清二委員長に手渡した。山本さんらによると、市職労は市長選に立候補しているある候補との間で賃金や職場環境の変更には双方の合意が必要竏窒ネどの取り決めを交わした上で11月28日、市職労として同候補の推薦を決めたなどとしている。山本さんらは「開票作業に公正さを欠く恐れがあり、市民として許せない」と強い調子で述べた=写真。要望書では、開票作業者名簿の公表なども要望している。今福委員長は「即答はできないが、現段階でその必要はないと考える。ただし、検討はする」と回答した。
山本さんらは同日、立候補している3候補の事務所を訪れ、同様の趣旨の申し入れをした。 -
高齢者青色パトがスタート
地域の安全に貢献しようと駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は15日、青色回転灯装備車による市内巡回防犯パトロールをスタートさせた=写真。高齢者クラブによる活動としては県下初。パトロールは会員18人が数人で一組となり、児童、生徒の下校時間を中心に約1時間、私有車2台で学校周辺を巡回。月2、3回の割で実施していきたいとしている。
駒ケ根市役所前で行われた出発式で高坂会長は「日ごろ行政には世話になっているからその恩返しの意味もある。自分たちが動くことで地域の防犯意識が向上してくれればうれしい」と述べた。
中原正純市長は「行政と地域の団体がこうして連携を取り合い、力を合わせることで安全、安心の確保ができる」と感謝を述べ、今後の取り組みに期待した。 -
『井上井月真筆集』を寄贈
井上井月顕彰会はこのほど出版した『井上井月真筆集』と『井上井月色紙集』各1冊を駒ケ根市に寄贈した。会員の下島大輔さん=駒ケ根市、細川伊佐夫さん=宮田村=と、出版社「新葉社」の北林昇社長らが市役所を訪れ、中原正純市長に手渡した=写真。下島さんは「井月は地域に伝えていかなければならない文化だ。今後、展示会や講演会を開いて本をアピールしていきたい」と述べた。中原市長は「私も作品を所蔵している。市としても市民に情報を発信し、井月の足跡を伝えていきたい」と述べた。
『井上井月真筆集』は作品約500点を収録、限定特価3万4650円(限定300部)。『井上井月色紙集』は色紙5枚入りで特別頒布価格1万7千円(限定100部)。 -
駒ヶ根市長選 中盤戦
任期満了に伴う駒ケ根市長選に立候補したいずれも新人で無所属の、前市議会議長・北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長・杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員・林高文氏(69)=中沢=の3人は、13日の告示以降、連日、市内各地で精力的な遊説活動を展開している。
北沢氏は強力な組織を生かし、地区ごとの総決起集会を連夜開催。「全国住みよさランキングの上位をキープしている今の市の良い流れを継続していく。企業誘致も積極的に進め、税収の確保を図りたい」と訴えている。
杉本氏は17日までの間に個人演説会を中沢、赤穂、東伊那の各地区で開き、政策の浸透を図っている。「財政は厳しいが、市民一人一人が参加し、力を発揮すれば将来は明るいと断言できる。一緒にやろう」と呼び掛ける。
中原路線との違いを明確に打ち出している林氏は出遅れを取り戻そうと必死。知名度向上を図ろうと街頭演説に力を入れている。「箱物づくりではなく、福祉優先、暮らし優先の市政を取り戻そう」と強く訴えている。
演説を聞いた北割二区の自営業男性(43)は「3人とも新人で低調な選挙になると思っていたが、政策や公約に少しずつ違いがあることが分かってきた。駒ケ根の将来を託すのに誰が良いのか、よく聞いてしっかりと見極めたい」と話す。
14日に始まった期日前投票にも、4年前の前回選を上回るペースで市民が訪れるなど、投票日が近づくにつれて有権者の関心も徐々に高まりをみせている。投票は20日。 -
行方不明の女性死亡
15日午前から行方が分からなくなっていた宮田村の女性(68)は同日午後4時42分ごろ、家族の届け出を受けて捜索していた県警ヘリコプターにより駒ケ根市赤穂北割一区の太田切川の河川内で発見されたが午後6時28分、収容先の駒ケ根市内の病院で死亡が確認された。目立った外傷はなく、死因を駒ケ根署が調べている。
同署によると女性は午前10時半ごろ、家族とともに宮田村新田のホテル周辺で、つる細工用のつるを採取していて行方不明になった。村消防団や警察署員などが捜索に当たっていた。 -
し烈な舌戦スタート 駒ケ根市長選
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日告示され、いずれも無所属新人で、前市議会議長の北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長の杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員の林高文氏(69)=中沢=の3人が立候補した(届け出順)。投票日の20日まで1週間。三つどもえのし烈な戦いが火ぶたを切った。
各陣営とも市役所で立候補の届け出を済ませ、北沢氏は北割一区の選挙事務所前で支持者ら約500人を集めて、杉本氏は三和森広場で支持者ら約400人を前に、林氏はJR駒ケ根駅前広場で約150人を集め、それぞれ力強く第一声(人数は各陣営発表)。支持者からの大きな拍手と声援を受けた候補者は笑顔で遊説カーに乗り込み、市内全域を回る遊説に出発した。
各陣営とも個人演説会や街頭演説、決起集会などで政策をアピールしていく。中原市長の後継者の立場を強調し、現市政の流れを継続したいとする北沢氏、県職員としての長い行政経験を生かした行財政改革を標ぼうする杉本氏、箱物行政から福祉重視の市政への転換を図りたいとする林氏竏秩B掲げる政策は三者三様。
市民は各候補の声をどう聞き、どう判断するか。20年間続いた中原市政への評価がどんな形で票に反映されるかも含め、短期決戦の行方が注目される。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554人(男1万3381、女1万4173)。 -
赤穂中同年会が設立総会
1982(昭和57)年度に赤穂中学校を卒業した男性の同窓会員らが今年厄年を迎えるのを機につくる赤穂中卒業生の同年会「57さくら会」(松井秀之会長)の設立総会が12日、駒ケ根市の文化会館で開かれた。卒業生403人のうち247人が出席し、懐かしい校歌を歌って会の設立を祝った=写真。松井会長はあいさつで「厄年を迎え、人生の大きな節目としてここに会を設立する。向上進取の気持ちを持ち続けること、責任を持つこと、感謝と恩返しの大切さを忘れず、地域の発展に貢献していこう」と呼び掛けた。
総会後に開かれたパーティーでは、出席者らが久しぶりに会った友人らと笑顔で昔話に花を咲かせるなど、恩師らも交えて旧交を温めた。
総会に先立ち、厄除けと物故者8人の慰霊の法要が市内の安楽寺で行われた。
同会は記念事業の一環として昨年12月、馬見塚公園内の児童遊園地に屋外用ソーラー電波時計1台(設置費込み約12万円)を寄贈したほか、同窓生が卒業した赤穂小、赤穂東小、赤穂南小、赤穂中には、それぞれ玄関用掲示板1台、パソコン用プリンター2台、綱引きの綱1本、折りたたみ式パイプいす24脚を贈った。いずれも約10万円相当。5月には駒ケ根高原一帯の清掃ボランティアも行う予定。 -
雇用対策講演会
産・学・官が連携して地元の雇用対策に取り組んでいこうと昨年7月に設立された駒ケ根雇用対策協議会(会長・中原正純市長)は10日、雇用対策講演会を駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。新卒学生の採用を検討している市内の企業経営者など約20人が参加し、愛知工業大学キャリアセンター課長の高島田孝之さんによる講演「最近の学生の就職活動の現状」を聞いた。高島田さんは「学生は就職情報誌の情報に振り回されているが、それは企業側も同様。Uターン希望者が8割くらいいるのに、地方の企業からの求人が大学にあまりこない。まずは求人を出してほしい」と話した。
講演に先立ち、山下善広理事長はあいさつで「初めての講演会。これを手始めに今後、若者のU、Iターン促進につなげていきたい」と述べた。 -
駒ケ根ライオンズクラブ新春祝賀例会
駒ケ根ライオンズクラブ(井口美義会長)は11日夜、08年の初例会と新春祝賀会を駒ケ根市のいわたやで開いた。会員ら約60人が出席し、和やかに新年のスタートを祝った。井口会長はあいさつで「現体制になって半年過ぎ、ようやく折り返し点を迎えた。残りはあと半分だが、正月の箱根駅伝のように、最後にゴールテープを切るまでは何があるか分からない。最後まで気を引き締めて頑張っていこう」と力強く呼び掛けた=写真。
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駒ケ根市長選今日告示
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日、告示される。立候補予定者はいずれも新人で無所属の前市議会議長、北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員、林高文氏(69)=中沢=の3人。ほかに動きはなく、三つどもえの激しい選挙戦となりそうだ。立候補の届け出は午前8時30分縲恁゚後5時まで。各陣営は届け出を済ませて選挙運動の7つ道具を持ち帰り、それぞれ市内で出陣式。候補者が第一声を上げて1週間の選挙戦に突入する。
投票は20日。市内22カ所の投票所で午前7時縲恁゚後8時まで(一部午後7時まで)行われ、午後9時に市民体育館で開票作業が始まる。
期日前投票、不在者投票は14縲・9日の午前8時30分縲恁゚後8時まで市役所2階の大会議室で行われる。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554(男1万3381、女1万4173)人。 -
【洋画家 小松茂郁さん】
幼いころから絵を描くのが大好きだった。学校の教科書や手帳のほか、家のガラス窓などに手当たり次第描いていたため、客間への出入り禁止を言い渡されたほどだった。
「とにかくあらゆる物に描いていました。おかげで小学校の図工の成績は良かったですね」
進学した飯田高校でも美術班で絵を描き続けた。だが大学卒業後は仕事も忙しく、鼻の病気のせいで体調も思わしくなかったため、制作からは遠ざかっていた。
35歳の時、日展会友の画家、中島覚雄さん(故人)が駒ケ根で講座を開くことを知って入会。
「飛びついた竏窒ニいう感じでした。鼻の具合が悪いと何をしていても苦しくて、集中できない。言い訳に聞こえるのが嫌で人にも言えず、一人で苦しんでいたんです。子どものころから大好きだった絵も描く気にはなれなかった。だが中島先生の講座を知った時、絵に対する情熱が一気によみがえったんです。大げさなようですが、まさに人生の救世主のように思えました」
中島さんには当初から「何か独特のものを持っている」と高い評価を受け、いろいろと目をかけてもらった。指導をきっかけに、乾いた土が水を吸い込むようにさまざまなことを吸収し、急速に実力を高めた。だが、中島さんはある日突然「欧州に行くから」と言い残して去ってしまい、講座も自然消滅。
「残念でした。もう少し教えてもらいたかったが竏秩Bでも絵というのはいつかは自分のスタイルを確立しなければならないので、先生に頼ってばかりいては先に進めない。そういう意味ではちょうど良い頃合だったかもしれないですね」
最初はどういう絵がいいのか分からず、手探りで描いていたが、経験を重ねるに従って少しずつスタイルが固まってきた。
「自分の絵というのを早くつかむべき。やはり人まねでなく、信念や思いを自分なりに表現することが大切ですね」
その後、県展、県勤労者展など、さまざまな展覧会に連続入選するなど活躍。県高齢者展では県知事賞を受けた。
◇ ◇
主に静物を描くが「特にテーマは持っていない。ひらめきと思いつきで題材を決めています。タッチを効かせて自由奔放に描くことを心掛けていますが、実は意識しなくても自然と写実的でない描き方になってしまうんでうよ」。
「タッチが独特だ」「色が美しい」と評される反面、「いいかげんな絵で楽に描けそうだ」などと批評されることもあるというが「とんでもない。1枚の絵を完成させるというのはいつでも苦しいものです。絵描きはみんなそうだが、絵が良いのか悪いのか自分では分からない。私もたくさん描いてきたが、いまだに会心の作というのはないんです。入選しても『こんな絵で賞をもらっていいのか』と後ろめたい思いをする時さえあるくらいなんですよ」。
(白鳥文男) -
太陽光発電パネルリユース販売
自然エネルギー利用の発電事業を展開する駒ケ根市のネクストエナジー・アンド・リソース(伊藤敦社長)は太陽光発電パネルのリユース販売を始めた。20年前に製造されたパネル6500枚を一括入手して性能検査し、中古品としては異例の1年保証をつけた上で、市場価格の約半額の1枚9800円で販売する。
同社はその性能を証明しようと、駒ケ根市下平の同社太陽光発電リサイクルセンター敷地内にデモンストレーションのための発電システムを整備し、発電を行っている=写真。伊藤社長は「製造から20年たったパネルだが全体の8割は発電性能90%以上を維持している。パネルの寿命は40縲・0年ともいわれ、今後も長く使えるはず。廃棄されるはずの製品を再使用することで環境負荷の軽減にもつながる」と話している。
今回入手した中古パネルは1988年、北海道の上士幌町がトマトの水耕栽培農場のために設置した大規模発電システムのほぼ全数。3年間使用した後、農場閉鎖に伴い、倉庫に保管されていた。伊藤社長は「パネルは傷んでくると白濁して性能が落ちるが、寒冷な北海道にあったせいか状態は非常に良い」としている。
パネルはHOXAN社製のH竏・810で、外形寸法は縦95センチ、横42センチ、厚さ3センチで、質量6・1キロ。最大出力は48ワット。 -
駒ヶ根市、学校給食へのすずらん牛乳、廃止の方向へ
約40年近く市内小中学校の学校給食に上伊那産の牛乳を使用した「すずらん牛乳」を導入してきた駒ヶ根市が、来年度から大手乳業メーカーの一般牛乳に切り替える方向で調整していることが11日、分かった。このことは2月末から3月の間に開く給食運営委員会で正式決定する運びで、決まれば今年の4月から、すずらん牛乳が学校給食から姿を消す。
すずらん牛乳は上伊那の酪農家が出荷する生乳を使用した上伊那農業協同組合(JA上伊那)オリジナルブランド牛乳。駒ヶ根市では脱脂粉乳から牛乳への切り替えた1967年から、地元で生産されていたすずらん牛乳を学校給食に導入。以降、毎年約3千人の児童や生徒がこの牛乳に親しんできた。
JA上伊那でも、学校給食用のすずらん牛乳は価格を下げて販売しているが、他市町村が供給している県で一括入札で購入した牛乳と比較すると、すずらん牛乳は1本当たり8円高い。そのため、その8円の半額を市が補助し、残る4円は各家庭で支払っている。
今回市が牛乳の切り替えを打ち出したのは、昨年から続く畜産飼料の高騰や原油高に伴ない、現行価格での納入が困難と判断したJA上伊那が、すずらん牛乳の価格を今より10円引き上げることを申し出たためだ。
これを受けて市は、保護者アンケートを実施。▽すずらん牛乳がよい▽どちらでもよい▽ほかの牛乳でよい竏窒フ3択で回答を得たところ「すずらん牛乳がよい」が4割にとどまったため、今回の決断に踏み切った。
しかし「すずらん牛乳がよい」に「どちらでもよい」を合わせると約7割。保護者は必ずしも値上げに反対している訳ではない。これに対し市は「地産地消や食育の観点から見れば地元の食材をということもあるが、今の財政状況ではこれ以上補助することは難しい」としている。
JA上伊那でも、学校給食用のすずらん牛乳は原価割れの状況。担当者は「現状では10円上げてとんとん。しかし、飼料や重油の価格が値上がりしている中、今後の見通しはつかない」として、あまり値上げできない学校給食への継続的な供給には煮え切らない態度を見せる。
駒ヶ根市では過去にも、大手乳業メーカーの牛乳に切り替えたことがあったが、保護者アンケートを実施した結果、すずらん牛乳を希望する声が7割を占め、翌年から再びすずらん牛乳に戻した経過がある。 -
駒ケ根市国保健康世帯表彰
駒ケ根市国民健康保険は11日、国保の給付を10年間受けなかった駒ケ根市上穂町の佐藤精一さん(86)ちが子さん(76)世帯を表彰した。精一さんが市役所を訪れ、中原正純市長から表彰状と記念品の血圧計などを受け取った=写真。針きゅう師の佐藤さんは「針は打つが健康法は、と聞かれてもまったく何もない。たばこは1日20本吸うし、コーヒーは20杯飲む。スポーツもやらない。努力したわけでもないのに表彰とは申し訳ないようだ」と笑顔で話した。中原市長は「10年間も無受診でこられたことは市民の模範。表彰を契機にさらに記録を伸ばし、いつまでも健康で生活してほしい」」と激励した。
5年間保険給付を受けなかった世帯は4世帯だった。 -
受験生にソースかつ丼割引券
「頑張れ受験生! 受験にかつ(勝つ)キャンペーン」として駒ケ根ソースかつ丼会(下平勇会長、42事業所)は駒ケ根市内の中学校、高校に通う受験生にソースかつ丼の割引券が付いたキャンペーンチラシ約760枚を贈った。10日、下平会長ら4人が赤穂高校を訪れ「ソースかつ丼を食べて受験に勝ってください」と生徒会長の小池将さん(18)ら3人に定時制を含む同校3、4年生283人分の割引券を手渡した=写真。小池さんは「ふるさとの味をみんなでかみ締めて受験に勝ちます」と笑顔で礼を述べた。下平勇会長は「食材の値上がりで値段的には厳しいが、受験生を応援したい。頑張って合格してほしい」と激励した。駒ケ根工業高校にも同日、人数分の割引券を届けた。中学3年生には数日中に届けるという。
受験生が駒ケ根ソースかつ丼会加盟の市内14店舗でチラシを提出するとソースかつ丼が1杯につき300円割り引きとなる。期間は1月15日縲・月20日。キャンペーンは3年目。 -
駒ケ根市長選 明日告示
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日告示、20日投開票の日程で行われる。これまでに立候補を表明しているのはいずれも新人で無所属の前市議会議長、北沢洋氏(56)=上赤須=、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=上穂町=、元市議会議員、林高文氏(69)=中沢=の3人。ほかに立候補の動きはなく、この顔ぶれによる三つどもえの選挙戦突入が確実な情勢となっている。
5期20年間の長きにわたって市政を担ってきた現職の中原正純氏の引退発表を受け、北沢氏と杉本氏は11月に出馬を表明。以降、全市内でのあいさつ回りや各地区でのミニ集会を重ねるなどして、着々と準備を進めてきた。これに対し、林氏は告示まで1週間を残すのみとなった今月7日にようやく立候補を発表。先行の2氏に対し、出遅れの不利は否定できない。林氏の参戦で・ス反中原・ス票が二分されることは必至で、杉本、林両陣営がじのぎを削る。
投票率は、4年前の前回選では現新の激しい一騎打ちを反映して76・24%の高率だったが、今回選では前回ほどの目立った争点が見当たらないため、少なからず低下するものと思われる。投票率は低ければ低いほど組織票を持つ候補が有利とされるが、この点で市民の関心の盛り上がりがどう推移するかが注目される。
新市長に寄せる市民の期待はいくつかの点に集約されるが、最大の関心事は昭和伊南総合病院の医師不足の問題。施策として北沢氏は専門家を交えたプロジェクトチームの発足、杉本氏は市民を対象にした公募債の発行、林氏は外部の人材採用などの経営改革を挙げる。市民の暮らしに密着した福祉施策については、北沢氏は妊産婦検診の完全無料化など、杉本氏は保育料の大幅引き下げなど、林氏は医療費の中学3年まで無料などを掲げている。行財政改革では市長報酬の減額を杉本氏は20%、林氏は30%それぞれ打ち出している。
選挙人名簿登録者数は12月2日現在2万7547(男1万3376、女1万4171)人。 -
【記者室】よくぞ集めた立候補予定者
駒ケ根市長選に立候補する3氏の政策を聞く会が市民有志の主催で開かれた。人物や政策をじかに比較できる貴重な機会とあって会場には多くの市民が集まり、ひな段に並んだ3人の物腰や態度を見詰め、発せられる一言一言に聞き入っていた▼参加した市民は異口同音に開催を大歓迎していたが、一部の参加者からは「角突き合わせての激しい論戦がなかったのが残念」との声も聞かれた。確かにどこかの党首討論のように互いにけんか腰ならば一層面白かっただろう▼だが何しろ駒ケ根市では初めての試みなのだ。開催にこぎつけただけで満点以上といえる。コロンブスの卵のごとく、後から文句を言うのはたやすいが、先駆けとなるのは想像以上に大変なことなのだ。(白鳥文男)
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林氏の「勝利決起集会」に180人
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任期満了に伴う13日告示、20日投開票の駒ケ根市長選挙に立候補表明している新人で元市会議員の林高文氏(66)=無所属、中沢=の後援会「市民のくらしを守る駒ケ根みんなの会(林奉文会長)」は9日夜、駅前ビルアルパで「林高文勝利決起集会」を開いた。民商や医療生協、共産党など構成9団体を中心に、180人の支持者が集まり、林新市長誕生に向け、団結を固めた。
構成団体の代表らの激励、決意表明を受け、林高文氏は「中原市政20年は箱物や大型事業優先で、福祉、教育を削り、財政負担を大きくした」と総括し「市民の真の声に耳を傾け、市政を根本的に換える立場で頑張りたい」と述べ、具体的施策に▽医師確保を最優先し、安心の医療体制の確立▽市長の報酬30%減額、退職金はゼロ▽公共事業の入札の見直し▽行財政改革の推進と職員の天下り廃止-などを挙げた。
また、同会の林奉文会長は「国に追随したきた中原市政の流れを換え、市民の暮らしを守り、みんなが輝ける市政への転換ができるのは林高文氏だけ。温和な性格の中には確固たる信念を持ち、駒ケ根市の『顔』として、最もふさわしい人、かならず勝てる。ひとり一人が新しい駒ケ根を創るために協力を」と呼び掛けた。 -
杉本氏総決起大会
任期満了に伴う13日告示、20日投開票の駒ケ根市長選に立候補を表明している新人で元県教育次長の杉本幸治氏(58)=上穂町=は9日夜に駒ケ根市内で開かれた総決起大会で「駒ケ根を変えてほしいという声を多く聞いている。昭和病院の医師確保対策、子育て支援、福祉、市の財政健全化など問題は多いが、厳しくても決して悲観することはない。市民が同じ方向を向いて知恵を出し合えば必ず明るい将来が開ける。船出する杉本丸にみんな一緒に乗り、風を起こして市を変えるための港につけよう」と集まった約200人の支持者らに強くアピールした=写真。支持者らは太鼓の演奏や応援のエールなどで必勝を期して気勢を上げた。
後援会の幹部らは「次期市長には長年の行政経験のある杉本さんのほかに適任者はいない。残り10日。最後の最後まで皆さんの力で支持を拡大し、どうしても当選を」「3人の候補とも同じような政策だからこそ、人物の評価、政治の知識が焦点と思う。素晴らしい人間性の持ち主であり、行政のプロである杉本さんこそ市長にふさわしい。頑張ろう」と呼び掛けた。 -
駒ケ根市長選立候補予定者の話を聞く会
駒ケ根市長選に出馬を表明している3氏の話を聞く「市長選立候補予定者に聞く会」が10日、駒ケ根駅前ビル・アルパ3階で開かれた。有志の市民でつくる「平成20年市長選立候補予定者の話を聞く会」主催。駒ケ根市長選では初の試み。市民ら約120人が集まり、3人の立候補予定者の声に耳を傾けたほか、投票前に聞いておきたいことや市政改革への要望事項などをぶつけた。
立候補予定者の3人は5分間の制限時間内にそれぞれの経歴や実績、政策などをアピール。その後、共通質問として用意された(1)昭和伊南総合病院の医師不足(2)環境保護(3)市財政と財源竏窒フ3項目について、現在の問題点と市長になった際の取り組みを1人ずつ語った=写真。市民らは3人の中で誰が最も市長にふさわしいかを見極めようと、一言も会話を交わさずにじっと話に聞き入っていた。
参加した市民は「こういう会があってほしいとずっと思っていた。選ぶ上でとても参考になった」(町二区、無職60代女性)、「面白かった。政策討論がなかったのがもの足りないが、最初だから良しとしよう」(小町屋、自営業70代男性)などと、開催を歓迎する声が聞かれた。立候補予定者の評価については「3人とも政策はさほど変わりがないように見えるが、話しぶりなどでそれぞれの人間性や考え方が垣間見えて興味深かった」(北割一区、会社役員40代男性)などと感想を話していた。 -
駒ケ根商工会議所新年祝賀会
駒ケ根商工会議所(山下善広会頭)は9日、08年の新年祝賀会を駒ケ根市の駒ケ根商工会館で開いた。会員、来賓など約100人が出席。今年の年男と山下会頭らが掛け声とともに景気良く酒樽の鏡を割り、出席者がお神酒で乾杯するなどして今年が良い年になることを祈った。
山下会頭はあいさつで「経済の飛躍を願いたいが、厳しい状況が続きそうだ。問題解決のために適切な施策を講じていきたい。地域産業発展のために、幅広く情報を開示して開かれた商工会議所つくりを進めていこう」と呼び掛けた=写真。 -
駒ケ根市第1回区長会
駒ケ根市は10日、08年第1回の区長会を市役所で開いた。市内各区の新区長16人が出席。中原正純市長はじめ市の幹部職員らと初の顔合わせをし、担当課長などから行政全般にわたっての説明を受けた。全地区の区長会長には町四の小原恒敏さんが、副会長には中沢の市村好男さんと東伊那の小木曽哲夫さんがそれぞれ選出された。小原さんは「市の協力を得ながら1年間精いっぱい頑張りたい」とあいさつした。
中原市長はあいさつで「地域、市のために1年間リーダーとして頑張ってほしい。元市議が4人いるなど、行政が分かっている人が多いので、市も気を引き締めて職務に当たりたい」と述べた。
08年の各区長は次の皆さん。
◇赤穂地区▽南割=久保田勝則▽中割=石沢傳▽北割二=宮下治▽北割一=竹上鐡三▽小町屋=中村正人▽福岡=笹井良彦▽市場割=大林博▽上赤須=片桐稲穂▽下平=堀内修身▽町一=松崎彰▽町二=岩崎康男▽町三=小出洋平▽町四=小原恒敏▽上穂町=唐沢亨
◇中沢地区▽中沢=市村好男
◇東伊那地区▽東伊那=小木曽哲夫 -
駒ケ根ロータリークラブ新春例会
駒ケ根ロータリークラブ(福沢晴海会長)は8日夜、新春例会を駒ケ根商工会館で開いた。会員ら約40人が出席し、決意も新たに新年のスタートを切った。福沢会長は「株価の暴落で始まった今年だが、ここにいるのは数々の苦難に打ち勝ってきた人ばかり。何とか乗り越えていってくれると信じている。今年も協力して頑張ろう」と述べた。
席上、クラブが毎年行っている奉仕活動の一環としてボーイスカウト駒ケ根第1団とガールスカウト長野第32団に対し、育成助成金がそれぞれ贈られた=写真。受け取った団委員長の小林範夫さんと川端咲美さんは「皆さんの温かい志に感謝する。世界を担う青少年が育っていけるよう、これからの活動に有効に活用していきたい」と礼を述べた。