-
信州みのわ山野草クラブ第9回秋の山野草展示会
箕輪町の木下公民館クラブとして活動する「信州みのわ山野草クラブ」(22人、白鳥征男会長)の第9回秋の山野草展示会が29日、木下公民館で始まり、朝から多くの愛好者でにぎわっている。展示は30日まで。
発足から5年目。山野草の育成方法研修や寄せ植えなどを勉強するほか、自生地見学などもしている。
今年は8月に三峰川に流木拾いに出かけ、9月の例会で流木に部分的にくぼみを作って山野草を植え込む作品を学び合った。展示会で学習の成果を披露している。
作品は230点。ダイモンジソウ、イワシャジン、ノコンギク、ハゼ、ムラサキシキブなど季節の花木、斑入り植物などがあり、珍しい植物では実を付けたハナイカダもある。
今年は春先の天候不順、夏の暑さで秋の花が例年より少ないものの、展示会場にはきれいに花を咲かせた作品も並び、白鳥会長は「会員が頑張って、よくここまできれいに咲かせてくれたと思う」と話した。
会員が持ち寄る余剰苗の販売、来場者に抽選で無償苗の配布もある。開催時間は午前9時縲恁゚後4時。 -
【記者室】箕輪を再発見
箕輪町郷土博物館企画の「みのわ訪ねて物語」。町全体を大きな天然の博物館と考え、現地に出向いて自然や文化に触れる事業の一つで、巨木や古墳、松島宿、古道などを訪ねる5回シリーズになっている▼過日終了した第1回のテーマは「伝説の舞台」で、西部地区の舞台を巡った。参加者の中には、天竜川の東に暮らし西部地区はあまり訪れないという人、引っ越してきたため町のことを知らないという人もいて、遠い昔に思いをはせて楽しんでいたようだ▼初回の参加者が大人ばかりだったのは少し残念。興味の有る無しで分かれるところだろうが、子どもたちも参加したら楽しいと思う。自分の町を知るちょっとした探検気分で出かけてみてはどうだろう。(村上裕子)
-
箕輪町安全なまちづくり大会
箕輪町と町防犯協会は26日夜、安全なまちづくり大会を町役場で開き、伊那署管内の治安情勢や町交通安全協会の取り組みなどを聞き、安全意識を高めた。
防犯協会、安協、交通安全推進協議会、青少年健全育成協議会、安全見守り隊、長寿クラブ、区などから約120人が参加した。
町安協は交通安全運動、街頭啓発、交通安全教室、飲酒運転根絶夜間パトロールなどの活動を報告。町の防犯活動については、通学安全パトロール隊、企業や団体による防犯パトロール隊、青色回転灯装着車によるパトロールなどの取り組み事例を紹介した。
伊那署生活安全課長、箕輪町警部交番所長による生活安全講話、護身術講習もあった。 -
箕輪ブライトプロジェクト
光のまちづくりに夢膨らませ
視察企業提供のLEDが点灯する製品を展示箕輪町の事業者有志でつくる「箕輪ブライトプロジェクト」(15人、小池茂治会長)は、視察で訪れた徳島県阿南市の企業から、町の活性化のために役立てて-と、LEDが点灯する製品「ルミネカンバス」の提供を受け、同製品を利用した光のまちづくりなど新事業への発展に夢を膨らませている。同製品は、町役場ロビーに展示している。
同プロジェクトは、天竜川護岸の夜間照明などに使う自然エネルギー活用の廉価な照明装置の開発に取り組んでいる。
会員と、みのわTMOネットワーク2004のイルミネーション部会役員らが17、18日、LED(発光ダイオード)を使ったイベントなどで「光のまちづくり事業」に取り組む阿南市を視察した。
訪問企業の1社、藤崎電機の藤崎稔社長が、「箕輪の人と一緒にものづくりをしたい」と同社製品「ルミネカンバス」(特許申請中)を提供。カンバスのどこにLEDを挿しても点灯し、絵や文字が自由に書ける製品で、「技術提供するので、ルミネカンバスを使って箕輪の活性化のためになることを考えてほしい」と提案されたという。
プロジェクトは、今回視察した日亜化学工業製のLEDを使い、「みのわ森のコンサート」(10月14日、ながた自然公園)の案内を、箕輪北小学校6年の唐沢晃樹君のデザインでルミネカンバスに描き、展示した。
「同じ光のまちづくりを目指しているので、提携した事業をやっていけたら」と、新たな事業展開の可能性に盛り上がりを見せ、プロジェクトが取り組む自然エネルギーを使った点灯なども考えたいとしている。 -
中学校で文化祭にぎやか
伊那市、箕輪町、南箕輪村の中学校6校で28、29日の両日、文化祭を繰り広げた。学級、部活動、選択教科ごとの展示や生徒有志によるダンス、コントなどの多彩なステージを披露。趣向を凝らした生徒会企画やクラス対抗の音楽祭、体育祭など、各学校の特色あるイベントでにぎわっている。
伊那市の西箕輪中では初日、生徒や職員による自由発表、騎馬戦や玉入れなどの体育祭などを展開して楽しんだ。その内、生徒会企画のゲームでは、体育館や教室などに設けられた「しりとりピンポン」「フリースロー」「ジェスチャーゲーム」などを5、6人のグループに分かれて挑戦した。
ゲームは、悪者により捕えられた文化祭実行委員長を助け出すため、全校生徒がゲームをクリアしながら委員長を助けるための鍵を集める竏窒ニの設定。鍵を集め終えると演劇が始まり、無事に委員長を助け出す内容に会場の生徒たちもわいた。
文化祭実行委員長の立石彩香さんは「劇の反響もよかった。クラスの仲間とゲームに挑戦し、友だちとの絆(きずな)を深め合えたと思う」と話していた。
生徒会企画のゲームでは、文化祭実行委員を助ける竏窒ニの設定で演劇も披露した -
もみじ湖夢くらぶブドウ部会の栽培指導を担う
箕輪町長岡
柴 壽さん(71)地元産の安全なブドウで作ったワインを提供したい竏窒ニ、ワイン用ブドウの生産に取り組んでいる「もみじ湖夢くらぶ」(根橋英夫代表)ブドウ部会。その栽培指導に携わっている。ブドウの品種はフランスのワイン産地などで栽培されている「メルロー」と「シャルドネ」が中心。そのほかにも試験的に数品種を栽培している。また、安心・安全へのこだわりから、除草剤は一切使用していない。
これまでは栽培したブドウを出荷するだけだったが、5年目を迎えた今年からはワインの醸造を本格的にスタートする。
「温暖化の影響もあり、標高700メートルの地でも良いものができるようになっている。土壌的にも整ってきているし、これまで出荷していたブドウも糖度20度をクリアしてきた。ワインの原料とすれば一級品。どんなものができるか楽しみ」と語る。
◇ ◇
この地で果たしてヨーロッパのワイン専用品種の栽培ができるでしょうか竏秩Bそんな相談を受けたのが5年前のこと。ブドウは暑くても寒くても良いものはできない。標高700メートルということで冬の寒さには配慮する必要があるが、十分良いものができる見込みはあった。また、退職するまでは、県の中信農業試験場などでブドウを中心とした研究に取り組み、ワインの試験醸造などにも携わった経験もある。「この経験を今度は地域に還元していこう」と、ともにブドウの栽培に取り組み始めた。
しかし、ワイン用ブドウ栽培は参加メンバーにとっても初の試み。まずはブドウをはわせる「ブドウ垣」を作ることからスタートし、苗木植え、剪定(せんてい)、摘房竏窒ニ、順を追って一つひとつの作業に取り組んでいった。基本を守りつつ、地域の条件に合わせて適宜にそれぞれの作業を行わなければ木は健全に育たない。その時期を見極める役割も担った。
「ワインは糖度が命。糖度が低いと半値近くになってしまう。糖度の高い最高ランクのワインが出来れば何よりも嬉しいが、病気が出たら品質も上がらず切ない。気象条件や天候によって作柄は左右され、良い品質を確保するにも毎年やり方は違うが、それもまた楽しみ」
◇ ◇
積み重ねのかいもあり、収量、品質ともに年々良いものができるようになっている。収穫の時期を間近にひかえ、今年も糖度の乗ったブドウが並んだ。
「地域おこしや村おこしの取り組みとしてワインづくりをするところも増えており、それぞれの思いを寄せながらこだわりのワインに挑戦している。それに負けないワインをつくるにはまず、良い原料をつくることが必要。当面は良い原料を安定的に生産できるようにしていきたい。大きな夢かもしれないが、ここ(箕輪町)で醸造までできるようになれば」 -
野良っ娘の会が「トマトジャム」商品化
箕輪町農村女性ネットワーク「野良っ娘の会」(55人、唐沢和子会長)が、箕輪町産の加工用トマトを使った「トマトジャム」を商品化した。
会は、農村女性の仲間づくりと、女性の立場から箕輪町の農業を盛り立てる目的で、会員が栽培した野菜や果物、加工品などをイベント会場で販売したり、花壇作り、加工施設などの視察や研修に取り組んでいる。
地産地消を目的に過去3年間、上伊那農村女性ネットワークがトマトを研究した中で、加工施設の視察でトマトジャムを知り、06年の研修で会員がトマトジャム作りを提案。会として取り組むことを決めた。
ジャムは加工用トマトと砂糖などを煮詰めて作る。箕輪町内の生産農家から出荷後のトマトを仕入れ、町産業会館で加工した。60キロのトマトからできるジャムは19キロ。湯むきしたトマトに30%相当の砂糖を加え、トマトの食感が残るよう少し形を残した状態で仕上げている。スパウトパウチという容器に詰め、200グラム入りで170パック作った。
上古田の赤そばの里入り口の直売所で1パック400円で販売。すでに在庫がほとんどない状態で、とても好評だったという。
会では、「せっかく商品化したので、来年も作りたい」と意欲を見せている。 -
「上古田鳥瞰(かん)図」完成
箕輪町上古田区は、町の地域活性化交付金を受けて区内の地名などを記した「上古田鳥瞰(かん)図」を作り、上古田公民館前の堤に設置した。
同区には、新興住宅地に新しい常会ができているが、新常会の区民から「行事のたびに地名を聞くけど分からない」「地名を教えてほしい」という声が上がっていた。
当初は公民館に写真と地名を掲示することも考えたが、より分かりやすいように鳥かん図を作ることにし、区役員でデザインを決め、交付金と区の予算で製作した。
図には「五斗山」「前山御堂」「寺沢」などの地名のほか公民館、箕輪西小学校、上古田保育園、上古田グラウンドなど主な施設、桑沢山や黒沢山など山の名前を書いてある。
大きさは縦180センチ、横360センチ。地上から150センチのところに立てている。
唐沢光範区長は、「大きくてわかりやすい、いい看板ができた」と話している。 -
中高年エアロビクス教室開講
箕輪町教育委員会主催の「中高年エアロビクス教室」が26日、町民体育館で始まった。参加者は、リズムに乗って軽快にステップを踏み、気持ちよく体を動かした。
「だれにでもできるエアロビクス」で運動不足の解消を図り、参加者相互の親ぼくを深める目的。新規と昨年度からの継続の計22人が参加した。
講師はスポーツ指導員の木下順子さん。参加者は軽快な音楽に乗って、その場で足踏み、前に歩く、後ろに下がる、横に歩くなど講師の掛け声に合わせてステップを踏み、足の動きに加えて腕を上に伸ばしたり手をたたくなどして、基本的な動きを覚えた。
教室は10月末までの全5回。2回以降はウォーキングを中心としたステップ、音楽に乗ったエクササイズなどをやる。 -
箕輪中ふきはら祭28、29日
箕輪町立箕輪中学校の文化祭「ふきはら祭」は28、29日、「CIRCLE〈輪〉縲恪ナ高の瞬間を最高の仲間と縲怐vをテーマに開く。
28日は開祭式、弁論会、ステージ発表、展示見学、スポーツフェスティバル。29日はステージ発表、合唱コンクール、閉祭式。
弁論会のテーマは「伝えよう自分の想い 受け止めよう相手の想い」。全校が選んだ各学年2人、計6人の弁士が想いを伝える。
ステージ発表Iは箕輪太鼓Jr、各学年総合。発表IIは古田人形部、2年選択ア・カペラ、3年選択ア・カペラ、2年選択英語。発表IIIは合唱部、2年選択ミュージックレストラン、3年選択ミュージックレストラン、3年選択ダンス。発表IVは演劇部、吹奏楽部。
スポーツフェスティバルの種目はN人N+1脚、4000メートル仮装リレー。展示発表は、各クラスのほか生徒会、部活、2年選択、3年選択がある。 -
県・市町村共同電子申請・届出サービス提供事業10月1日開始
箕輪町が税の証明書交付申請など上伊那最多の11項目提供長野県と市町村、広域連合が共同で取り組む「県・市町村共同電子申請・届出サービス提供事業」が10月1日、運用を開始する。上伊那地域では全8市町村と広域連合の計9団体が参加する。
同事業は、情報公開請求などの申請を電子化し、住民がコンピューターを利用した手続きを可能にする。県、70市町村、6広域連合の計77団体が参加し、07年度中は52団体が運用を始める。
提供する手続きは団体によって異なる。上伊那地域では、箕輪町が最も多い11項目。▽住民票の写し等の交付申請▽印鑑登録証明書の交付申請▽税の証明書の交付申請▽軽自動車税証明書の交付申請▽出前講座注文書▽音声告知放送一般放送依頼▽音声告知放送おくやみ放送依頼▽音声告知放送機器修理依頼-の8項目と、上伊那の市町村の多くが提供する▽情報公開請求▽家屋の滅失申請▽犬の死亡届-の3項目。
担当課によると、住民票の写しや印鑑登録証明書などの交付申請4項目は、上伊那では箕輪町だけが今回提供を始める。これまで電話受付はしているが、開庁時間内に限られており、電子申請の運用で24時間受付を可能にし、住民の利便性の向上を図る。交付は土・日曜日で、引渡し時に身分証などの確認をするという。 -
箕輪町のニューライフカタクラ跡地へ伸和工作が進出
04年から空き店舗となっている箕輪町沢のホームセンター「ニューライフカタクラ」跡地に、本社工場の移転を計画していた岡谷市の金属加工会社・伸和工作(宮沢秀明社長)がこのほど、移転作業を完了し、20日から本格的に操業を開始した=写真。
同社では現在の工場が手狭になったことに伴ない、新たに移転できる用地と建物を探していたが、銀行を通してこの物件を知り、建物を所有する片倉工業(本社・東京)と売買契約を締結。当初計画では8月初旬の操業開始を目指していたが、新しい工場内のレイアウトに時間がかかったほか、操業を続けながら移転を行ったことなどから当初より1カ月半ほどスタートが遅れることになった。
土地の面積は約4千平方メートル、延べ床面積は1380平方メートル。内装の一部を改造し、建物自体はそのまま利用していく。また、移転に伴ない工場規模は現在の倍ほどに拡張するため、現在の11人体制を20人体制に増員し、5年以内にはその倍の規模にしていきたいとしている。箕輪町などでの地元採用の予定。 -
第48回箕輪町内1周駅伝大会
木下Aチーム12連覇第48回箕輪町内1周駅伝大会(町公民館主催)が24日あり、公民館分館単位で編成したチームと、町と「友好交流推進協定」を結んでいる静岡県浜松市の庄内地区の計32チームが出場した。木下Aチームが1時間31分40秒で、2位の沢Aに1分46秒差で優勝し、12連覇した。
八十二銀行箕輪支店南側スタート、町役場ゴールの12区、総延長26・9キロ。選手は小学生以上の町民で、各チームとも夜間などに練習を重ねて大会に臨み、たすきをつないで健脚を競い合った。
庄内地区は前年に続き6回目の出場。タイムは1時間35分53秒で4位に入賞した。
結果は次の通り。
【総合】
(1)木下A1時間31分40秒(2)沢A1時間33分26秒(3)松島A1時間35分22秒(4)浜松市庄内(5)南小河内A(6)上古田A
【区間】
▼1区=(1)白鳥敦(南小河内A)7分23秒(2)丸山信一(木下A)(3)野竹克也(大出A)▼2区=(1)小林裕作(木下A)9分28秒(2)北原誠(沢A)(3)柴巧磨(中曽根)▼3区=(1)三谷健二(長岡A)8分14秒(2)今井梢太(木下A)(3)有賀真司(北小河内A)▼4区=(1)桑沢梨奈(沢A)5分02秒(2)渡辺沙愛(松島A)(3)倉田智枝子(南小河内A)▼5区=(1)小平瑞希(八乙女A)5分58秒(2)池田杏奈(沢A)(3)上原ありさ(沢B)▼6区=(1)藤森成樹(北小河内A)5分31秒(2)村田友明(木下A)(3)飯塚隆文(沢A)幸田季恒(浜松市庄内)▼7区=(1)笠原舟(木下A)4分39秒(2)石塚幸暉(浜松市庄内)(3)唐沢隆浩(沢A)▼8区=(1)柴勇一郎(中曽根)10分27秒(2)唐沢純一(木下A)(3)中村拓未(浜松市庄内)▼9区=(1)唐沢尚徳(木下A)5分46秒(2)小林洸輝(木下B)柴田悠司(浜松市庄内)▼10区=(1)道端活成(木下A)6分27秒(2)原広野(松島A)(3)阿部智之(南小河内A)▼11区=(1)宮下雄樹(沢A)12分03秒(2)浦野武(松島A)(3)唐沢智之(木下A)▼12区=(1)宮野将綱(浜松市庄内)7分59秒(2)小池啓之(木下A)(3)中村克也(松島A) -
【記者室】イナゴ釣り?
「何か楽しい話題はないかい?」と、地域の人にあいさつ代わりに言われることがよくある。ありそうで、なかなか無いのが楽しい話だが、少し前、こんな光景を見かけた▼信号待ちをしていたときのこと。重たげに穂を垂れる稲の中に、釣竿を手にしたおじさんが立っていた。「なんで釣竿??」と不思議に思いつつも、取材先に向かう途中。その田んぼまで行って聞く時間もなく、通り過ぎてしまったのだが、「もしかしてイナゴ釣り?」と勝手に想像し、なんとなく楽しくなった▼農業に役立つ釣竿の使い方なんて聞いたことがない。あれは棒ではなく釣竿だった(と信じている)。スズメを追っていたのでは-という人の説もあるが、本当は、やはりイナゴ釣り?(村上裕子)
-
箕輪町交通少年団レター作戦
箕輪町交通少年団は22日、秋の全国交通安全運動の一環で、町内沢上地籍の153号バイパスで、交通ルールの遵守を呼びかける手紙をドライバーに手渡した。
団員は町内小学5、6年生の有志70人。夏休み中、「飲酒運転をしないで下さい」「シートベルトをちゃんと締めてください」などの内容で1人3通の手紙を書いた。
手紙、返信用はがき、交通安全運動のチラシ、グッズのセット210個を、大きな声で「安全運転をお願いします」と呼びかけて渡した。ドライバーは「ありがとう」と受け取っていた。
伊那署の交通課長は団員に、「お父さん、お母さんにお酒を飲んで運転してはいけない。おじいさん、おばあさんに、道を横断するときは左から来る車に気をつけてほしいと、ぜひ言ってほしい」と話した。 -
経済講演会
県商工会連合会上伊那支部広域協議会、箕輪町商工会による経済講演会が20日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。約150人が集まり、日本銀行松本支店の松永哲也支店長による最近の金融経済動向と上伊那経済の今後の課題などについての話に耳を傾けた。
上伊那経済について松永氏は「業績好調な製造業から非製造業に波及し、着実かつ長期的に回復していく公算が大きい」と指摘。一方で依然として景気回復の実感が薄い事業所も多い背景には、民間需要の伸び悩みなどがあることを示し、公共事業や観光など、従来の上伊那経済を支えてきた収入源が縮小したことも、景気の浮揚感が感じられない原因となっているとした。
また、上伊那の観光については▽増加傾向にある外国人観光客の取り込み▽観光資源のブランド化竏窒ネどを提案。「世界遺産登録をすれば、一過性の効果に留まらず数年かけて観光客数が増加する」とし、現在世界遺産への登録に向けた活動を展開している南アルプスについては「世界遺産になる素材、価値が十分にあると思う」と語った。
また、米国の住宅ローン問題が日本経済に与える影響については、輸出対象国が米国に一極集中していた以前の日本経済とは異なり、現在はアジア諸国を中心としてさまざまな国への輸出が大きなウエイトを占めていることから「米国経済が悪化しても、一昔前のように日本の経済はすぐには悪くならない」とした。 -
綿半ホームエイド箕輪店出店説明会
綿半ホームエイド(本社・長野市、下島憲秋社長)は20日、箕輪町三日町に出店する綿半ホームエイド箕輪店の大規模小売店舗立地法に基づく出店説明会を木下公民館で開き、住民ら11人が出席した。08年4月4日オープン予定で、造成工事が始まっている。
説明では、建設地は国道153号伊那バイパス沿い、田中城信号機の南東。店舗は鉄骨造平屋建で、面積は7711平方メートル(うち外売場524平方メートル、カーピット109平方メートル)。駐車場などを含む総敷地面積は2万9865・29平方メートル。売場面積は伊那店(5213平方メートル)より広い。
家庭用品、家電、日曜大工、カー用品、園芸用品、ペットなどのほか、同社の南信地域の店舗では初の生鮮3品(野菜、肉、魚)も扱う。
駐車場は全て地上で3カ所あり511台収容(身障者用8台含む)。駐輪場は20台収容。営業時間は午前9時半から午後8時まで。駐車場利用可能時間帯は午前9時から午後8時半まで。
同社は県内に13店舗、愛知県に1店舗、合計14店舗を展開。本年11月に須坂店がオープン予定で、箕輪店は16店舗目。生鮮3品を扱うのは長野市の長池店、須坂店に次いで3店舗目になる。
店舗開発部の大島宏部長は、すでに店舗がある伊那市と諏訪市をつなぎ物流の面展開を図るため箕輪町に出店を計画した旨を説明し、「地域に愛される、喜ばれる店をつくっていくことがモットー。箕輪町、南箕輪村の地域の発展にも貢献したい」とあいさつした。 -
箕輪町人事異動内示
課長級昇任3人、小規模異動箕輪町は21日、10月1日付の人事異動を内示した。昇任は課長級3人、係長級4人。今回は23人の小規模にとどめた。
今回の人事異動は、特に全庁収納体制の充実と、今後の大型事業である中心市街地活性化、雨水対策などの推進体制を強化した。収納体制の充実は、現在、税務課長が兼務している収納対策室長に専任者を置く。中心市街地活性化事業は産業振興課専門課長、雨水対策は建設水道課専門課長を置き08年度に向けた組織づくりをする。
課長級の職員が実施計画(第4次振興計画)に基づき予算編成をし、次年度の予算執行で基本姿勢を実現できるように配慮した定期異動だという。
課長級の昇任は、伊北環境行政組合派遣・事務局長に住民環境課生活環境係長の市川健二さん、収納対策室長に産業振興課産業農政係長の浦野朱美さん、住民環境課長に建設水道課建設管理係長の原宏三さん。 -
秋の全国交通安全運動始まる
「高齢者の交通事故防止」を運動の重点とした、秋の全国交通安全運動が21日、全国一斉に始まった。30日までの10日間、飲酒運転の根絶、夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止などを重点に、住民の交通安全意識の高揚を図っていく。
初日は、伊那警察署、上伊那地方事務所、伊那交通安全協会など約70人が伊那市下新田の市役所前の道路、環状南線で啓発チラシなどを信号待ちのドライバーに配布した=写真。参加者たちは「秋の交通安全週間です。お気をつけて」などと事故防止を呼び掛けた。
本年の伊那署管内の交通事故数(20日現在)は、377件で前年と比べて13件の増加、けが人は476人で同比20人の増となっている。死者は1人で4人減っている。 -
古田の里 赤そば里開き
今週末から見ごろ箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」で20日、里開きがあった。澄み渡った青空に、色づき始めた赤ソバの薄紅色が映え、管理する古田の里赤そばの会(唐沢清光会長)や町関係者がオープンを祝った。花の色づきはこれからで、今週末から見ごろを迎え10月10日ころまで楽しめるという。
赤そばの里は、昨年から上古田区民の有志約80人でつくる会が管理をしている。広さは4・2ヘクタールで、今年は8月11日に赤ソバ「高嶺ルビー」の種をまき、草刈り、遊歩道整備のほか、木製ベンチを7個増設し、駐車場も広げ既存駐車場と合わせ70台分整備した。
里開きセレモニーで唐沢会長は「苦労もあったがやっとここまで来た。花はちょっと早いがお客様に喜んでもらえると自信を持って言えると思う」とあいさつ。打ちたてのそばもふるまった。
里の入り口では出店もオープンし、新鮮な地元産の果物や野菜などを販売。営業は10月8日まで毎日午前9時から午後4時半まで。
29、30日には、「赤そば花まつり」(上古田区主催)も上古田公民館と赤そばの里で開く。手打ちそば販売、そば打ち体験、農産物や手工芸品の直売がある。 -
全国中学男子団体戦で箕中フェンシング部3位
15日、京都府の大山崎町体育館であった「大山崎オープン少年フェンシング大会(団体戦)」で、箕輪中学校のフェンシング部のメンバーが同大会で初めてとなる3位入賞を果した。20日、選手らが町役場を訪れ、平沢豊満町長に報告した。
3位入賞した団体メンバーは、河西駿介君(3年)、白鳥俊貴君(3年)、平松竜成君(1年)、唐沢大樹君(2年)の4人。大会は中学生の全国一を決める団体戦で、全国から27チームがトーナメントに出場した。
大会は、3対3のフルーレ男子団体戦で、先に2勝したチームを勝ちとするルール。2連敗した準決勝で「札幌クラブ」(北海道)に敗れはしたものの、3位決定戦で鳥羽クラブ(三重県)を下して入賞を決めた。
フェンシング部部長の唐沢君は「ここまで練習してきた成果が十分に出せたと思う。今後も練習を重ねて1位を狙いたい」と感想。平沢町長は「これからも続けて立派な成績を残して」と称えた。
同会場で16、17日にあった、第20回全国フェンシング大会の上位結果は次の通り。
◇フルーレ個人▽小学3、4年男子・ベスト16=平松海成(箕輪中部3)▽小学5、6年男子・ベスト16=馬場侃也(箕輪北6)河西翔平(箕輪北6)▽中学男子・ベスト32=河西駿介(箕輪3)
結果報告に訪れた3位入賞メンバー -
三日町の介護予防拠点施設完成
名称「げんきセンター南部」に箕輪町が三日町のデイサービスセンターゆとり荘南側に建設していた介護予防拠点施設が完成し、公募により名称が「げんきセンター南部」に決定した。18日の町議会全員協議会で町が報告した。
名称の応募総数は56件。「げんきセンターは町民へも浸透しており、シンプルでわかりやすく、親しみやすい」という理由で選定したという。
新施設の整備は、06年度地域介護・福祉空間等整備事業。高齢者らの健康を増進するため、体力づくりと寝たきり予防の知識を普及し、高齢者の自立と生活の質を確保し介護予防を推進する目的。
筋力トレーニング機器を配備し、みのわ健康アカデミー卒業生の継続トレーニングと、町民を対象に一般開放し健康づくりの推進を目指す。アカデミー卒業生が「みのわ健康サポート隊」として運動指導をサポートするほか、介護予防についての講座を開く。10月、みのわ健康サポート隊結団式(開所式)を開く予定。
施設の建築面積は241・60平方メートル、鉄骨平屋建て。事業費は5287万9480円(補助4914万円)。
トレーニングルーム、受付・事務室、トイレ、更衣室(男・女)、休憩スペース、倉庫があり、床暖房をトレーニングルーム、ホール、事務室、トイレ、玄関に設置。高度大成分分析システム機器1台、トレーニング用のバイク5台、トレーニングマシン6台などを設置している。 -
箕輪町・辰野町への風力発電施設建設計画
箕輪町上古田区が反対箕輪町と辰野町の境付近にゼネコンの安藤建設(東京)が建設を検討している風力発電施設で、建設予定地の箕輪町内の関係区のうち、上古田区が臨時区会で建設反対を全会一致で議決していたことが18日、分かった。
風力発電施設は、桑沢山の尾根筋に風車を15基建設する計画。
風の状況を調査するため両町に1カ所ずつ高さ40メートルの測定器を立てる予定だが、箕輪町内の設置予定場所は、上古田区有林と町有林にまたがっている。
上古田区は8月25日に臨時区会を開き、風力発電施設の建設反対を決めた。理由は▽建設予定地が水源の地獄沢の上になる▽区は昨年の7月豪雨災害で土石流や地滑りが発生し被害を受けた▽生態系が崩れる▽景観がよくない-など。取材に対し唐沢光範区長は、「風力発電自体はいい事業なので賛成だが、大きなものが建つと、将来的に災害をもたらす原因になるのではと考え、反対を決めた」と話した。町には口頭で報告したという。 -
箕輪町議会9月定例会閉会
任期満了副町長2人を再任箕輪町議会9月定例会は18日開き、9月30日の任期満了に伴う副町長の選任で、総括副町長に桑沢昭一氏(63)=沢、行政改革や企業誘致、住宅開発などの特命副町長に永岡文武氏(64)=長岡=の再任に同意した。任期は4年。議員が提出した副町長の定数を現行の2人から1人に改める条例の一部改正案は、賛成少数で否決した。
請負契約、土地の処分、意見書の提出など追加議案5件、条例案2件、07年度一般会計などの補正予算案5件は可決、06年度一般会計などの歳入歳出決算認定7件は認定した。
副町長定数条例の一部改正案は議員2人が提出し、「行政改革の枠組みができ、町長の身辺からリストラし職員に範を示すべき」と提案説明した。討論は賛成1人、反対3人。採決は賛成2人で、賛成少数により否決した。
07年度国庫補助特定環境保全公共下水道管渠埋設工事(1工区)の請負契約は、契約金額5544万円、契約相手方は大槻総業(大槻昭治代表取締役)。工事は沢上桑沢川北側地区で、工期は08年3月26日。
06年度箕輪中部小学校給食室建設工事(建築主体)の請負契約は、契約金額5407万5千円、契約相手方はヤマウラ箕輪営業所(渡辺浩史所長)。工期は08年3月28日。
土地の処分は、南原工業団地の北側を、東信鋼鉄(清水輝美代表取締役)の拡張用地として処分する。面積は1万4798・64平方メートル。処分予定価格は1億7011万366円。
意見書の提出は、「医師不足を解消し、安心できる地域医療体制の確保を求める意見書」、陳情の採択に伴う「『非核日本宣言』を求める意見書」。請願2件▽高齢者の医療制度に関する請願▽6カ所再処理工場の本格稼働に反対し、その中止を求める意見書の決議を求める請願書-は閉会中の継続審査とした。 -
第1回日本工業大学マイクロロボコン高校生大会で優勝
箕輪工業高校1年
井上大樹君(16)初めてのロボット作りは楽しかった竏秩B
今月1日、日本工業大学(埼玉県)が開催した「第1回日本工業大学マイクロロボコン高校生大会」に自身で製作したマイクロロボット“Robot Industries1号”とともに出場。全国から集まった約100台のロボットを抑えて優勝した。
大会は2・54センチ角しかない“1インチロボット”がコースを周回するタイムを競い合うというもの。競技者は主催者から事前配布されたキットを使ってロボットを製作し、中に組み込むマイクロコンピューターを調節して、黒いケント紙の上に描かれた5ミリ幅の白いラインの上を正確かつ迅速に追跡するようにしていく。
「優勝できるとは思わなかったので、嬉しい」と笑顔を見せる。
◇ ◇
“ロボコン”ってどんなことをやっているのだろう竏秩Bそんな興味から、友人2人を誘って大会へのエントリーを決め、8月上旬からロボット製作を開始した。ロボット製作は初めてだったが、電子工作などではんだ付けなどは経験したこともあり、ほどなくしてロボットは完成した。早速動かしてみようとスイッチを入れたが、動かない。もともと大学から配布されたキットは、ただ組み立てただけでは動かない代物。そこからプログラムを調整する作業が始まった。
最初は動かないロボットを動くようにするにはどうすればいいか、次は少しずつ動くようになったものを早く走らせるには竏窒ニ、考えながら、調整用のコースを何度となく走らせた。
「どう走らせればいいのかということを考えて、プログラムを作るのは初めての経験だった。やっているうちに新しい発見もあり、動くようになるマシーンを見るのが喜びになった」と振り返る。
◇ ◇ -
コカリナサークル「明音(あかね)」発足
コカリナの音色に魅せられた仲間が集い、箕輪町にコカリナサークル「明音(あかね)」が発足した。初めて手にしたコカリナで曲が吹けるようになりたいと、楽しく練習に励んでいる。
きっかけは、ながた自然公園で10月14日に開く「みのわ森のコンサート縲怎Rカリナといっしょに縲怐vの実行委員らが、中心商店街のイベントや福祉の集い「ふれあい広場」で披露したコカリナ演奏。「音に魅力を感じた」「吹いてみたいと思った」という仲間によって8月末に発足した。
例会の会場は松島の明音寺。15人ほどが集まり、日本コカリナ協会公認講師の竹下雅道さんが指導する。「相手の音をよく聞くことが大事。気持ちをよく合わせて下さい」と指示を受け、「ド」「レ」など1音ずつ竹下さんの音に合うように吹くなど基礎から練習している。
「楽器が小さくて、ポケットから出してどこでも吹けるのがいい」と、すっかりコカリナに魅せられた会員は、竹下さんの提案で「みのわ森のコンサート」にも参加する予定で、初舞台に向け和気あいあいと学び合っている。
例会は第1、第3金曜日午後7時から。「一緒にやりたい人は例会に来てください」と仲間も募っている。 -
箕輪町郷土博物館「伝説の舞台を訪ねて」
箕輪町郷土博物館は17日、催し「伝説の舞台を訪ねて」で町内の西部地区を巡った。町民19人が参加し、各所で今に残る伝説を興味深く学んでいた。
町内まるごと博物館事業「みのわ訪ねて物語」の一環。伝説の舞台を訪ね、まだ知らない箕輪を再発見する企画で、第1回の昨年は東部地区を巡った。
今回は伝説「こぶとり医者」の舞台である大出道標近く、「源次郎さあ」の八乙女お堂跡、「金原長者の婚礼」の上古田金原、「帯無川の由来」の木下帯無川の4カ所を中心に、車中から御社宮司橋、富田伝米塚付近なども見学した。
金原長者が暮らしていたという伝説がある赤ソバの花が咲く上古田金原では、金原長者の娘が富田の米塚長者の家に嫁いだときの婚礼の話をし、パネルを使って紙芝居風に伝説を紹介した。
松島の上田博生さんは、「2年前に引っ越してきた。町のことを知らないので参加した」と、地域に残る伝説に関心を示していた。 -
高教祖が上伊那農業高校定時制を多部制・単位制高校に統合する計画の再検討を求める街頭活動
長野県高等学校教職員組合(高村裕執行委員長)は14日、08年4月開校となる新しい多部制・単位制高校に統合する上伊那農業高校定時制の、生徒募集停止に反対する街頭活動を伊那市駅周辺などで実施した=写真。
募集停止の見直しを求める活動は今回が初めて。9月県会が開会する9月末までの間に、県内12支部ごとに募集停止反対を求めるチラシ300枚を配布するほか、伊那市の9月議会には「上伊那上農高校定時制と多部制・単位制高校に統合する計画の再検討を求める意見書」(案)と、その採決を求める陳情書を提出している。
反対理由は▽定時制高校に通う生徒数が増加傾向にあること▽現在の定時制高校に通う生徒の多くが不登校経験者など、コニュニケーション面での配慮が必要なケースが多く、そうした生徒が実際に多部制・単位制高校に通えるか竏窒ネど。
内山到副執行委員長は「多部制・単位制高校そのものを否定しているわけではないが、不登校経験者など、多部制・単位制の夜間部が、定時制、通信制が担保できるのかを心配している。現場の教師や生徒、父母の声を聞いたうえでやってほしい」と話していた。 -
第12回みのわ美術展 16日まで
第12回みのわ美術展が13日、箕輪町文化センターホールで始まった。日本画、洋画などの絵画41点、彫刻、工芸などの立体作品25点の計66点が並び、見ごたえある展示会になっている=写真。みのわ美術会(小川節子会長)の主催。
昨年に比べ、展示数を縮小したが絵画は100号サイズ以上の大作が多く並ぶ。作品は箕輪町在住の会員と一般公募者の制作で、県美術展、伊那美術展などに出品されたそれぞれの自信作が多く、間近に鑑賞することができる。
小川会長は「昨年より出品数を減らしたがそれぞれ個性あふれる作品が多く、レベルも高い。箕輪町に根付いている陶芸の作品もますますよくなってきた」と話し、来場を呼びかけている。
16日まで。入場無料。午前9時縲恁゚後5時30分(最終日は午後4時)。
一般公募入選者は次の方。
◇第4部(工芸)▽奨励賞=「落陽」漆戸紀代子(北小河内) -
直江津港遭難から65年
竏虫桙燻・1日に降った雨で荒川・保倉川も増水し至極悪条件であり、水中の生徒は一心に泳いだが突堤に近づくと二度目の波で流されたが生徒は一生懸命で泳ぐ、村上教員の叫びも一心である「皆な泳げよ!…」悲痛の声…(搏美六人力会発刊、「直江津遭難の記より」)。
1942年9月13日、箕輪中部小学校の6年生26人が新潟県直江津海岸で波にさらわれ、うち5人が帰らぬ人となった。修学旅行中のことだった。
旅館についた154人の児童(修学旅行は2つの班に分かれ、12日に1班が、13日に2班が行った)。海へは出ない方が良いという旅館主の注意があったが、山国に育ち海を見たことがなかった子供たちは、他校の児童たちが遊ぶ姿を見て、海岸へ向かった。教師たちもやむなく同行。波と遊ぶうちに突堤の方へ。漁師の注意を受け、教師が児童をともない引き返そうとした時に、突然、大人の背丈ほどもある大波が襲った。26人が海中へとさらわれた。落ちた子供の話によると、コンクリートの上をずるずると滑ったという。大人たちの救助により、21人が引き上げられたが、5人は命を失った。
その日から65年が経つ。257人の同級生は一人一人が遭難事故のことを忘れずに「搏美六人力会」をつくって活動を続ける。
会の名は、当時校長で遭難の責任をとって辞任した牛沢搏美さんの「5人の友の分と自分を合わせて6人分がんばれ」という言葉からつけられた。
箕輪中部小の校庭に立つ2つの石碑。遭難で亡くなった5人の十三回忌のおりに建立された「直江津遭難慰霊碑」、その横に「牛沢搏美先生公徳碑」が並ぶ。
「和服姿で、毅然としていて、侍みたいな先生だった」と搏美六人力会会長の今井友利さんは懐かしそうに語る。
校長辞任後、牛沢さんは信濃教育会専任幹事に就任。1945年、東京に出張中、空襲にあい亡くなった。頌徳碑は1987年に、牛沢さんに対する敬慕の念から建てられた。
毎年の参拝・同級会、回忌ごとの法事、石碑の建立の他にも搏美六人力会は、直江津港遭難について記したものや会の記念誌、牛沢搏美遺稿集の発行、小学校に対する寄付などの活動をしてきた。「役員が何かしようと提案すると、皆がうなずいてくれる。すばらしい仲間に恵まれた」と今井さん。
65年の間、毎年、欠かさずにしてきた石碑の参拝や同級会だが、今年で同級生は喜寿を迎えることを機会に、今井さんら役員は高齢の会員のことを考え、今までのように全会員に声をかけて集めることはやめようと決めた。今後はそれぞれが自主的に9月13日になったら石碑に参拝することになる。
13日には、現在の箕輪中部小学校の6年生120人が搏美六人力会の石碑参拝に参列する。遭難の悲劇の教訓を、そして何よりも65年の歳月を経てもつながり続けた同級生のきずなを、子供たちが学べる機会となりそうだ。