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宮田小5年生が稲刈り
宮田村宮田小学校5年生はこのほど、学校近くの水田で稲刈り作業。春先から育てた稲を自ら刈り取り、収獲の喜びを手にした。
鎌を使った慣れない刈り取りに戸惑う児童もいたが、すぐに順応。今年は保護者らの協力を受けずに作業したが、手際良く進んだ。
稲は学校プールのフェンスを利用して・スはざかけ・ス。今後脱穀し、11月の収獲祭で保護者らも交えて味わう予定だ。 -
写真クラブ「彩(いろどり)」作品展
駒ケ根市近郊在住のアマチュアカメラマンら約30人でつくる写真クラブ「彩(いろどり)」(宮沢基和代表)は第8回写真展「わたしの花風景II竏衷o会いと想い」を駒ケ根市の市立博物館展示室で21日まで開いている。花や草木などをテーマに会員18人がそれぞれに思いを込めて撮影した作品43点が展示されている=写真。真っ赤に色づいた紅葉や季節を彩るサクラ、ユリ、ヤナギラン、ホテイアオイ、チューリップなどの花々の鮮やかな色彩を見事に切り取った作品のほか、山や森などの遠景を巧みに構図に取り入れた作品などが並ぶ。
入場無料。午前9時30分縲恁゚後6時(最終日は午後5時)。15日は休館。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
赤穂高校強歩大会
駒ケ根市の赤穂高校で11日、強歩大会が行われた。全校生徒約800人が参加し、男子41・5キロ、女子29・0キロのコースに挑んだ。男子は午前8時40分に、女子は9時に学校をスタート=写真。天気は快晴で涼しい風が吹く気持ちの良いコンディションだったが、時間がたつにつれて強い日差しが照りつけ、朝とは打って変わってかなりの暑さに。出場した生徒らは息を切らし、汗だくになって遠いゴールを目指した。
コースは男女とも学校をスタートし、東伊那から火山峠を経て伊那市富県へ。男子はさらに東に向かい、高遠町との堺から三峰川沿いを下って東春近から宮田村を通り、学校に戻る。女子は富県から北上し、東春近で男子のコースと合流する。いずれも長距離の上、アップダウンの激しい難コース。中には体力を使い果たして走れなくなり、教職員の救護車で学校に戻る生徒も見られた。
グラウンドの一角では見事に完走、完歩を果たした生徒らにPTA手作りの豚汁が振る舞われた。 -
伊那小6年 途絶えた舞の復活へ
伊那市荒井区内の萱にある、駒ケ岳神社里宮で20年前まで毎年踊られていた伝統の舞「子供神楽(かぐら)」が14日に復活する。取り組んでいるのは伊那小学校6年毅組(和田卓也教諭、30人)。同神社の近くで開く、地元のイベント「行者そば祭り」に合わせ、子どもたちが途絶えた舞を神社で披露する。
活動を手助けしてきた、市文化財審議委員の久保村覚人さん(80)=荒井区=によると、明治の始めごろから子どもたちが開山の安全や五穀豊穣(ほうじょう)、繭の豊作を祈って踊られてきた「子供神楽」は、少子化により1987年を最後に途絶えていたという。
総合活動で4年生の時、市内で獅子舞を舞った毅組は、内の萱の舞いの存在を知り、地元の思いに触れようと全戸で聞き取り調査をし、「復活させよう」と活動を始めた。舞いに詳しい地元の唐木好春さん(77)、室岡智明さん(73)らを学校に招き、踊り方や太鼓、笛の演奏方法を学んできた。
久保村さんは「子どもたちは地元の人たちの思いに触れ、100年以上続く伝統の舞を復活させたいと思ったはず。伊那小の児童らの手で、これからも伝承していってほしい」と期待する。 -
「伊那市の教育を考える懇談会」(2)
伊那市の教育について、各分野で活躍する人たちが意見を述べ合う「第2回伊那市の教育を考える懇談会」が12日夕、市役所であった。会社経営者や元中学校PTAら委嘱された6人の委員が、学校や地域が子どもたちの自立心を養うため、どう取り組んでいかねばならないかを話し合った=写真。
市の教育課題や教育の特色づくりなどに対し、委員から提言をもらうための懇談会。8月下旬の初回で委員から出された教育課題の中から、「自立心を持つ人間に育てるためには」をテーマとし、委員6人が意見を交し合った。
大人が提供する自立心を育てるためのイベントに対し、前高遠中学校PTA会長の北原アンドレア委員は、「主役となる子どもが興味を持てる企画でなければならない」と発言。また、各地域の育成活動には、子どもの参加人数の偏りやボランティアの確保方法などに課題があるとした。
子どもはテレビゲームで遊んでいる時間が多い竏窒ニの現状について、イナリサーチ社長の中川博司委員は「地域の子どもが遊ぶための公園(空き地)がなくなっているのが原因」と意見。伊那食品工業会長の塚越寛委員が「自分たちで工夫しながら外で遊ぶことで、生きるために必要な知恵を養うことができる」と付け加えた。
そのほか、自立心を養うため、「読書を全面に押出した教育」「放課後の学校校庭を有効活用した教育」などについて意見が出された。
懇談会は今年度中に全4回を開く予定で、第3回は12月14日にある。次回は、教職員の業務負担の軽減などについて話し合う。 -
豪雨の影響残り、徒歩で不動滝を代参
昨年7月豪雨の影響で宮田村黒川渓谷上流の不動滝例祭が現地で行えないため10日、村商工会の6人が代表して徒歩で訪れ参拝した。例祭は17日午前11時から麓(ふもと)の宮田観光ホテルで開く。
産業の神様でもある金山彦大明神をまつることから、同例祭は村商工会が中心になって続けている。
しかし、昨年の豪雨により滝へ通じる黒川林道に被害が発生。現在も車両通行ができず、昨年も例祭は観光ホテルで開き、代表参拝に切り替えていた。
この日は、商工会振興委員会の黒河内勇雄委員長ら6人が参拝。往復12キロを歩き、滝周辺の清掃も行った。
村によると、林道は今年度末ころまでに復旧予定。来年は現地で例祭が行えそうな見通しだ。 -
巖谷家3代の足跡を展示 高遠町歴史博物館
伊那市にある高遠町歴史博物館の第27回特別展「巖谷小波(いわや・さざなみ)と一六・貞子展」は12月2日まで開いている。高遠城址(じょうし)公園碑の執筆や高遠を題材に俳句を残すなどした児童文学者小波(1870縲・933年)と書家一六(1834縲・905年)親子と水墨画家の貞子さん(83)=東京都=の巖谷家3代の足跡を展示した。
博物館によると、小波は21歳でおとぎ話「こがね丸」を書いたほか、「桃太郎」などの民話を現代に再生した、明治を代表する児童文学者と称された「日本のアンデルセン」。特別展では、「こがね丸」「桃太郎」の直筆原稿や親子合作の掛軸「いろは」をはじめとする3人の作品計56点を並べている。
一六は明治の三筆の一人といわれ、明治政府の書記官僚を務めた人物として知られる。貞子さんは小波の二男の妻で書、水墨画をたしなみ、高遠の遠照寺の絵島句碑、桜の馬場の句碑の執筆をしている。
特別展初日のオープニング式典には、貞子さんが来館し、出席者に対し作品を説明するなどした。貞子さんは式典のあいさつで「一六も小波も、この展示を大変喜んでくれていると思う。心からうれしく思い、みなさんにお礼を申し上げたい」と話した。
オープニング式典で出席者に作品紹介する貞子さん -
伊那中学校文化祭 第60回泉が丘祭
伊那中学校の文化祭「泉が丘祭」が12、13日の両日ある。第60回の今回は「飛躍縲恣`統を飛び越えろ縲怐vがテーマ。節目を記念し、全校参加の「60メートル巻き寿司」作りや、60年間の学校の歩みを振り返る展示などのイベントを繰り広げる。
生徒会企画「60メートル巻き寿司」は、米9キロ、海苔(のり)300枚(縦20センチ、横20センチ)などを使って1本の巻き寿司を作る。かんぴょう、卵焼きの基本的な材料のほか、各クラス1品だけオリジナル具材を入れて完成。出来上がりを昼食で味わう。
そのほか、生徒たちが自宅や地域住宅から集めたアルミ缶を使って制作したモザイク画(縦8メートル、横8メートル)を生徒玄関前に展示。文化祭の発表では、有志によるコントや手品の披露、楽器演奏などの「ボランテリーステージ」や音楽会などがある。
1日目は午前8時40分縲怺J祭式、9時15分縲恃ュ表(1)選択教科、10時25分縲恃ュ表(2)泉が丘の時間、午後0時5分縲恊カ徒会企画、3時15分縲怎{ランテリーステージ。2日目は午前8時35分縲恃ュ表(3)文芸創作演劇の部、9時25分縲恣W示見学「祖父母案内」、10時25分縲恃ュ表(4)科学部・合唱部、吹奏楽部、午後0時45分縲怏ケ楽会、3時45分縲恤ツ祭式。
ぱんふ -
南箕輪小5年生が赤毛もちを収穫
南箕輪小学校の5年3組、4組の児童らが10日、社会科や総合的な学習の一環として育ててきた古代米「赤毛もち」を収穫した=写真。
これまでも同校の5年生は学校近くの水田で米作りを行う体験学習を行ってきたが、ほ場そのものが手狭だったため、地元農家の小林広幸さん(72)=北殿=から新たなほ場約7アールを借り、3、4組はもち米の一種、赤毛もちに挑戦。田植や草取り、周辺の草刈りなどに取り組み、無事に稲刈りの日を迎えることとなった。
生徒たちは最初、手作業で刈り取りに挑戦。この日初めて稲の収穫に挑戦した児童は「簡単で楽しかった」と話していた。残った稲は、小林さんがコンバインで収穫。小林さんは「労働を体験したり、稲の生育状況を間近で見るなどといった机上では学べないことを学び、とても良い経験になったのでは」と話していた。
米は収穫祭で使用することなどを計画している。 -
宮田小児童が保護したトビ、子どもたち見守るなか大空へ
宮田村宮田小学校の2、3年生4人が下校途中などに村内の路上で保護したトビが体力を回復し10日、野生鳥獣救護ボランティアの小口泰人さんの計らいで同小校庭で放鳥した。子どもたちのやさしい気持ちに応えるかのように、大きくはばたき元気に空へ戻った。
保護したのは9月21日。同小3年の三浦捷君が道端で傷んでいるトビを発見し、同学年の飯島依茉里さん、池上和人君、同2年の松浦菜々子さんが協力して学校へ搬送した。
その後小口さんが救護。3日間は動くこともできず衰弱が激しかったが、子どもたちが保護したおかげで命をとりとめた。
放鳥は4人を含む2年生全員と1、3年生の一部が立会い、空に放たれると歓声もあがった。
「最初に見つけた時はグッタリしていたけど、元気になって本当に良かった」と三浦君。ダンボールの箱に入れて保護した他の3人も、自分のことのように回復を喜んだ。
同小は今春「野鳥愛護校」に指定されるなど、2年生をはじめとして野鳥を通じた学習が活発。昨年の6年生も野鳥を保護するなど、親しむなかでやさしさも育んでいる。
小口さんは「このような機会を通じ、命の大切さ、尊さを感じてもらえるはず」と、子どもたちの笑顔に目を細めた。 -
箕輪吟詠会吟道大会
08年4月から上伊那岳風会に合併箕輪吟詠会(板倉岳紀会長)は7日、創立35周年記念吟道大会を松島コミュニティセンターで開いた。同会は総本部の機構改革により08年4月から上伊那岳風会に合併することが決まっており、箕輪吟詠会として最後の吟道大会で会員が熱心に吟じた。
同会は73年に公民館活動で始まり、35年間続いた。08年度からは上伊那岳風会箕輪支部として新たなスタートを切る。
式典で板倉会長は、「少子高齢化、趣味の多様化で会員が減少し現在は119人。生涯学習の一環として会の発展に努力してきた。08年4月から再出発。箕輪支部として永遠に続く。更なる会員増強、吟道発展、地域の文化発展に気持ちを新たにやっていきたい」とあいさつした。
大会は4部構成で会員が発表したほか、古田人形芝居の賛助公演もあった。 -
宵祭りで「区民慰安会」 富県南福地
伊那市富県南福地の諏訪神社と日枝(ひえい)神社の例大祭の宵祭りの一つのイベント「区民慰安会」が6日夜、南福地公民館であった。地元住民約200人が集まり、踊りや民謡などのさまざまなステージを熱演し、観客を楽しませた。
園児、児童やその保護者、公民館サークルなどに所属する詩吟会員などが出演。民謡保存会による「正調伊那節」や小学生有志4人による「ダンシング・オン・ザ・ロード」の踊り発表など、全21プログラムを次々と繰り広げた。
園児や未就園児とその保護者約20人でつくるグループは「おしりかじり虫」と題した、かわいらしいオリジナルダンスを披露。子どもたちは、周囲に笑顔を振りまきながら・スお尻・スをくねくねと振る、コミカルな踊りで会場をわかせた。 -
幼稚園祭 にぎやかに
伊那市の伊那緑ヶ丘と緑ヶ丘敬愛の両幼稚園(宮原光生園長)は7日、伊那小学校グラウンドで第51回幼稚園祭を開いた。「地球を守ろう!」をテーマとしたリズム体操やかけっこなどを展開し、多くの保護者らでにぎわった。
プログラムは、地球に見立てた大玉を2本の棒の間に乗せて競う親子競技「地球を守れ!親子レンジャー」や、ペットボトルやアルミ缶などのごみを分別する早さを競う「地球のためにリサイクル」など、テーマに添った競技を繰り広げた。
両幼稚園の計150人の園児が参加し、縄跳びや組体操、綱引き、鼓笛隊演奏など16プログラムを披露。閉会式では、全員でばんざいをした後、幼稚園祭で頑張った園児全員に特製のメダルが贈られた=写真。 -
飯島中吹奏楽部定演
飯島町の飯島中学校吹奏楽部(小林孝行顧問、鈴木智子部長)は7日、第3回定期演奏会を町文化館大ホールで開いた。50人を超える部員らがステージに登場し、日ごろの練習の成果を存分に発揮。大編成ならではの迫力ある演奏でホールを埋め尽くした=写真。
ステージ第1部は、小林顧問が飯島中統合50周年を記念して作曲したというファンファーレ『憧れ高く』でスタート。ブラスバンドマーチを中心に7曲を披露した。第2部はポピュラー、ジャズ、ロックンロールなど、リラックスした雰囲気の7曲を演奏した。
満員の客席では、訪れた保護者らが生徒の晴れ舞台をビデオに収めようとカメラを構えたりしながら、演奏にじっと耳を傾けていた。 -
箕輪西小に学校安全システム導入
箕輪町は、学校電話を使った「学校安全システム」を箕輪西小学校に導入した。町内小・中学校で初。各教室に設置した電話に緊急警報音を鳴らすなど3種類の機能をもたせたボタンがあり、不審者対策など学校の防犯対策の一つとして活用する。
同校の電話システム更新に合わせて導入。校長室、職員室に多機能電話、各教室に電話機、プールや屋外用にコードレス電話機を設置した。
各教室の電話機には▽多機能電話を一斉に呼び出し緊急性を促す▽校内放送する▽緊急警報音を鳴らす-3機能のA・B・Cボタンがある。不審者侵入時に多機能電話を呼び出し現状確認や児童の安全確保、校内放送や緊急警報音により避難を指示するなど機能を活用し対処する。
同校では2日、業者からシステムの説明を受け、不審者侵入対策訓練で実際に機能や操作方法を確認した。学校では、「今後も必要なときに確実に使えるよう訓練していく」としている。
町教育委員会では、西小以外の学校への導入も検討していくという。 -
まなびピア箕輪2007開幕
箕輪町の生涯学習フェスティバル「まなびピア箕輪2007」が6日、開幕した。初日イベントである「生涯学習町民のつどい」では、飯田市のアマチュア人形劇団「寺子屋」が人形劇やブラックシアターを披露。集まった家族連れなどの目を楽しませた=写真。
同イベントは普段町内で取り組まれている生涯学習活動の成果発表などを目的として7年前に始まったもので、今年は11月25日までの約2カ月の間に、町内各施設で13のイベントが開催される。
開幕式で平沢豊満町長は「生涯学習活動は明るく前向きな生活を送るために欠かせないもの。多くの人に参加していただき、自分の持っている可能性を発揮する場にしてほしい」と語った。
また、保育士などを中心として昨年発足したアマチュア人形劇団「寺子屋」は、子どもたちにもなじみのある『3匹のやぎのがらがらどん』などの人形劇を披露。かわいらしいヤギたちが登場する会場には笑顔が溢れたほか、熱のこもった演技に子どもたちも引き込まれていた。
7日は午後1時半から町文化センターで消費生活アドバイザーの秋庭悦子さんによる地球環境講演会がある。 -
伊那谷ふるさと巡り、四徳地区を中心に史跡めぐり
中川村公民館の伊那谷ふるさと巡り・村誌を読み学ぶ会合同の講座が6日あり、約40人が参加し、四徳地区を中心に史跡巡りをし、村の自然や歴史に理解を深めた。
文化センター前に集合した一行はマイクロバスで陣馬形へ。山頂から、四徳地域を見下ろし、講師の小松谷雄さん(元中川村誌編さん委員)から、四徳集落の地形、交通など概要を聞いた後、駒ケ根市境の折草峠へ。小松さんは「かつて四徳と赤穂・中沢を結ぶ交通の要所で、人馬がひっきりなしに通った。四徳は赤穂、中沢との姻戚関係も深い」と話した。
この後、いもい荘(村森林体験館)に移動。急坂が続く山道を歩いて、「武田信玄ゆかりのかくし湯」と言われる四徳鉱泉の源泉まで足を伸ばした。鉱泉独特の硫黄の香りの中、源泉をすくって飲んだり、いわれに耳を傾けた。
このほか、四徳唯一の寺、長久寺福泉寺、四徳神社、四徳学校など同地区の主な史跡を見て回り、三六災害前ののどかな山里、四徳に思いを馳せた。
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横田昌蔵さん(79)飯島町七久保
飯島町七久保の新世紀美術会員で郷土作家の横田昌蔵さんは、ふるさと飯島町への思いをこめた「飯島28景」を制作。12日から町内で開く個展で披露する。
長く親しまれている駅舎や列車が勇壮に走る鉄路、鉄橋、最近作られ、歴史に残ると思われる建造物、朝な夕な眺めている中央アルプス、南アルプスの山並、古刹、のどかな田園風景など、心に残る風景や絵心誘う28カ所を選んだ。
1928年七久保に生まれ、長野青年師範学校を卒業し、中学の美術と社会科の教師に。飯島中学校や西春近中学校で教える傍ら、油彩を新世紀美術協会役員の浅井正勝さんに師事し、制作活動に励んだ。
創作は風景画を中心に、県展や新世紀展に向けた人物の大作にも力を注いだ。海も好きで、海の絵も多い「特に房総の荒海をよく描きに出掛けた。ナイフで力強く描いた絵は結構気に入っている。ひなびた漁村の風景、海の夕焼け、小焼けは絵心を誘う」。
1988年中川中学校長を最後に定年退職した後も、非常勤講師として駒ケ根工業高校と松川高校で合わせて10年間美術を教えたが、その後は画業一筋。
12日から始まる「飯島28景」は「生きてきたわがふるさとをしっかり見つめよう」と、1年以上前から構想を練り、候補地にスケッチに出向いた。田切地区は坂の上の田切駅、白き門の聖徳寺、残雪の田切岳、吉瀬田切大橋、飯島地区では黒い門の飯島陣屋、仙丈ケ岳遠望、与田切から望む南駒、本郷地区は西岸寺の山門、与田切鉄橋、七久保地区は慈福院のしだれ桜、塩見岳の冠雪など28カ所に絞り込んだ。
作品は6号が中心で、3分の1が水墨画、残りが油彩。「油彩はねっとりしっかり描ける。水墨画は日本人的な淡泊な良さがあり、どちらも棄て難い」とか。「作品を見た人がふるさとの良さを再発見し、郷土愛を育んでもらえれば」と話す。 今後は、行燈市や「いいじまはないち」など、人と暮らしをテーマに描いていきたいとも。
個展は「美しい、豊かな飯島28景を描く」と題し、12日から来月12日まで、JR飯島駅前アミカホールで開催する。
妻と2人暮らし(大口国江) -
赤穂高定時制で性教育講座
駒ケ根市の赤穂高校(米山明広校長)定時制は4日夜、全学年の生徒を対象にした性教育講座を開いた。「人生発見講座」と題して、市の保健師、栄養士らが同校を訪れて学年別に講義をし、性と命の大切さを教えた。3年生を対象にした「子育て講座」では市内の母親4人がそれぞれの乳児を伴って教室を訪れ、生徒らに赤ちゃんを抱っこする体験をさせた=写真。生徒らは小さな赤ちゃんをおっかなびっくり抱き「軽いなあ」、「かわいい」などと感想を述べ合っていた。
1年生は「生命の誕生」、2年生は「恋愛(思春期の性)」、4年生はこれまでの講座で学んできたことのまとめについて、それぞれスライドやビデオなどを交えた講義を受けた。 -
伊那市が11月から保育料を引き下げ
伊那市は5日、市内にある公立、私立保育園27園の保育料を11月から一人1カ月平均約2千円引き下げる方針を明らかにした。引き下げ後の一人1カ月の平均保育料は1万8650円。06年度の県下19市の平均保育料と比較すると最も低くなる見込みで、市では「上伊那でも最低水準」としている。
保育料の値下げは昨年11月、今年7月に続き3回目。今回の改定は旧3市町村の異なる保育料体系の一本化に向けた見直しと保育料水準の引き下げに伴なうもので、これにより旧3市町村の保育料体系の約98%が同一となる。
主に3歳以上園児のいる家庭での所得階層の低い世帯が属する区分を中心として引き下げを行っており、もともと保育料が高かった旧伊那市に当たる伊那地区では、すべての階層区分で引き下げ。対象となるのは市内にある公立・私立保育園27園に通う2192人(9月1日現在)。市外の保育園を利用している約20人も含まれる。
改定による影響額は約6500万円となるが、保育園統合による人件費の削減、運営経費の節減などへの取り組みにより約8200万円の節減を実現。今後も統廃合は進める予定で、保育内容の充実などにも力を入れていきたいとしている。
保育料体系の完全な一本化は来年を目指す。
また、保育の質向上を目的として病後、回復期にある児童を一時的に預かる「病後児保育」を西箕輪診療所で、日曜日、祝日などに保護者が仕事となった場合に実施する「休日保育」を上の原保育園で11月から開始する。 -
さまざまな思い込めて作品づくりに励む
伊那市西春近
伊那西高校文芸クラブ県高校文化連盟などの主催するコンクールをはじめ、さまざまなコンクールで毎年数多くの入賞者を輩出している文芸クラブ。現在は1年生から3年生までの14人がおり、俳句、短歌のほか、小説や詩などに取り組む生徒も多いという。毎週3回のクラブ活動は和気あいあいとした雰囲気だが、作品づくりの姿勢は厳しく、一つの作品が完成するまでには何度となく推敲(すいこう)を重ねる。
「一首つくるにも『あと一歩ね』なんて話しながら何度も作品を練り直させるから、楽しいっていうより、つらいかも知れません」と顧問の伊藤あけみ先生は語るが、一方の生徒は「つらい時もあるけど、自分の言葉として生み出していくことは楽しい」と笑顔を見せる。
一人ひとりの作品は多種多様だが、それぞれの内面を映し出した個性豊かな作品も多い。
◇ ◇ -
新山の里山を小学生が散策 キノコ汁をたん能
伊那市の新山小学校で5日、地元の里山を歩くイベント「秋の自然に親しむ日」があった。児童たちは山の中で採ってきた、キノコやクリ、アケビなどを学校に返り、きのこ汁や焼き栗に料理し、それらの・ス秋の恵・スをみんなでたん能した=写真。
自分たちの故郷に愛着を持ってほしい竏窒ニ始まった恒例行事で、全校児童52人と近くにある新山保育園児6人が参加した。地元住民約20人を「山の案内人」として講師に招き、児童、園児は6地区の班に分かれ、それぞれ地元の里山を散策した。
関係者によると、夏場の雨量が少なく、採れるキノコの量は少なかった竏窒ェ、イクチ、ショウゲンジ、シャカシメジなど約20種類の豊富な種類を採取。5年生の若林敬浩君は「マツタケが採れなくて残念。だけど、いろんな種類のキノコが採れてよかった」と地元の魅力を実感した様子だった。 -
宮田小で祖父母参観
宮田村宮田小学校は4日、祖父母参観を行い、孫たちの元気な学校生活に目を細めた。
訪れた祖父母たちは、各学級の授業を参観。のびのびと学習に励んでいる姿にふれた。
児童による発表も体育館であり、1年生は全員で歌や大好きなおじいちゃん、おばあちゃんに元気なパワーを送るかわいいパフォーマンスも。
4年生は信濃の国にあわせて軽快なダンスを披露。合唱団、トランペット鼓隊も練習の成果を堂々と披露した。 -
宮田大学が村文化祭にむけて
宮田村公民館の生涯学習講座・宮田大学は4日、紙テープを編んで小物入れづくりに挑戦した。11月の村文化祭に出品するもので、仲間同士ワイワイにぎやかに製作に励んだ。
「こりゃなかなか難しい」など言いながら、せっせと手を動かすメンバー。徐々に形になり、ものをつくる楽しさも満喫した。
村文化祭へは村内の各種グループが出品を予定しており、日ごろの活動を披露しようと、準備が進んでいる。 -
上伊那教育課程研究協議会
上伊那の市町村教育委員会などは3日、上伊那の小中学校など20個所を会場に教育課程研究協議会を開いた。小中学校、伊那養護学校の52校から約1300人の教職員が参加し、それぞれの会場で繰り広げる児童、生徒たちの授業を参観し、教育課程の改善、充実に対する課題について話し合った。
現場における教育の実践と研究の成果を持ちより、直面する諸課題の解決を図る目的で開く恒例の研究会。同協議会を「研究会I」とし、6日には、伊那中学校を会場に「研究会II」の上伊那教育研究会を開き、教材研究や実技体験などを通じて教職員の教養や力量を高める。
国語、算数・数学、社会、音楽、図工・美術などの教科ごとの会場を設置し、それぞれに小中学校、養護学校の教職員が分かれた。午前中は各会場で子どもたちの授業を参観し、午後は今後の教育課程の組み方などについてそれぞれ意見を交わした。
美篶小学校4年生の算数の授業を参観する上伊那の教職員ら(美篶小体育館) -
スタジオ・イマイ研究生作品展
駒ケ根市東伊那在住の造形作家今井由緒子さんが主宰するスタジオ・イマイ美術研究所の研究生らによる第2回作品展が駒ケ根市の駒ケ根高原大沼湖畔「森のギャラリーKomorebi(こもれび)」で15日まで開かれている。駒ケ根市や伊那市の研究生9人による絵画と彫塑(ちょうそ)作品計11点が展示されている=写真。絵画は好みの花や風景などをモチーフに描いた水彩画、アクリル画とコラージュ(貼り絵)。「押し付けにならないよう、それぞれが持っている個性を大切にしたい」という今井さんの方針により、のびのびとした感性を生かして制作された作品が訪れた人たちの目を和ませている。
作品展は今後も1年に1回開いていきたいという。今井さんは茅野市出身で東京芸術大彫刻科卒。多くの個展を開くなど活躍している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時。火・水曜日定休。問い合わせは喫茶エーデルワイス(TEL83・3900)、スタジオ・イマイ(TEL83・9630)へ。 -
「まほらいな市民大学」第10期生入学式
伊那市の「まほらいな市民大学」第10期生の入学式が4日、市駅前ビルいなっせであった。今年度は市内から66人(男子18人、女子48人)が入学。これから始まる学校生活に向け、期待と不安を胸にそれぞれが2年間の学習に励むことを誓った。
学長の小坂樫男市長は「地域の先導者として、みなさんの学習に大いなる期待をしたい。広い分野にわたっての講座、体験を通じて学習を深めてほしい」と式辞を述べた。
学生会会長の野沢高さん(78)=中央区=が「生涯修行、現役を目標に、ともに仲良く頑張りましょう」と歓迎のあいさつ。入学生代表の熊谷雅人さん(74)=荒井区=は「交友の輪を深めながら心身の活性化を目指していきたい」と決意した。
式典後には、伊那市名誉市民で、旧高遠藩内藤家第17代当主の内藤頼誼さんによる「外から見た日本」と題した記念講演会があった。 -
高遠高校 強歩大会
伊那市の高遠高校の第39回強歩大会が4日、同校を発着点とした高遠町内コースであった。秋空の下、生徒約320人が自分のペースでそれぞれゴールを目指した。
コースは、男子が山室竏衷ャ豆坂トンネル竏鋳キ藤の中条集会所竏著@華寺前などを通る30キロで、女子は三義の宮原を折り返す24キロ。緩やかな上り坂、下り坂があるコース。
スタートの合図で元気に飛び出し、息を切らせながら自分の記録に挑戦する生徒もいれば、歩いたり、走ったりしながら前へ進む生徒も。
ゴール後、生徒たちはPTAが作った豚汁を食べ、疲れた体を休めた。
62年に強歩大会が始まった当初は、高遠藩学の祖である阪本天山が門下生を駆けさせたとされる、杖突峠を越えて釜石水門から戻る80キロコース(男子)を設定していた。 -
地域挙げて元宮神社例祭
宮田村北割区の元宮神社例祭宵祭りは29日夕に開き、屋台曳きと獅子舞を奉納した。子ども、大人が協力して伝統の行事に親しみ、五穀豊穣、地域の安全などを願った。
屋台曳きは7年前に復活。お囃子の大人たちを乗せ、約50人の子どもたちが力をあわせて曳いた。
大人衆による獅子舞を、子どもたちの踊りやお囃子で神社に招き入れると祭りは最高潮に。地域挙げて伝統をつないだ。 -
田楽座の高遠町公演 14日
伊那市富県を拠点に活動する歌舞劇団・田楽座の高遠町公演「おまつりてれんどろん」(伊那毎日新聞社など後援)が14日、同市の高遠町文化体育館である。高遠高校の生徒会有志による「ぶちあわせ太鼓」の特別出演を予定。地元住民でつくる実行委員会「田楽座を楽しもう会」では多くの来場を呼びかけている。
同歌舞劇団が高遠町で公演するのは4年ぶりで、出し物は「鳥さし舞」「まわり太鼓」「きつね舞」などの約10演目。地元高校生との交流の一環で始まった、生徒会有志による演目発表は、同校の文化祭でも事前に披露している。生徒たちを指導してきた座員の池光ねむかさんは「太鼓を楽しむ生徒たちの姿を地元の人たちに見てもらいたい」
高遠町公演を成功させようと、文化活動に関心の高い人や田楽座と交流の深い人など7人で実行委員会を結成。その中でも古谷美由紀さん(23)=西高遠=は10数年前から地元公演を見続けているファンだ。「田楽座を見て感動した思いを同世代の人たちにも伝えたいと初めて運営に携わった」
実行委員長の有賀弘武さん(63)=同=は「座員たちのエネルギーに引かれた。地元で誇れる歌舞劇団があることを地元から発信していきたい。この機会に高校生が太鼓に挑戦したように、これからの文化のつながりの輪の広がりを期待したい」と意気込みを語る。
開場は午後4時、開演は同4時30分縲怐B入場料は大人2千円、高校生以下千円、未就学児無料。当日の入場は各500円増となる。問い合わせは、田楽座事務所(TEL78・3423)へ。
高遠町公演の来場をよびかける実行委員会のみなさん