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駒ケ根市内2小学校で始業式
駒ケ根市内の5小学校のうち赤穂と赤穂東の2小学校で21日、2学期の始業式が行われた。赤穂小学校(高野普校長)では2、4、6年生の代表児童らが全校児童を前に2学期に向けての決意を述べるなどして、気持ちも新たに新学期のスタートを切った。児童らは「一日も休まないで学校に来たい」、「運動会のかけっこで1位になりたい」、「漢字を練習してたくさんおぼえたい」などとそれぞれの目標を発表した=写真。
高野校長は児童らに「七転び八起き」の言葉を示し「人間は誰でも間違ったり失敗したりするが、くじけずに頑張ってほしい。2学期もいろいろなことに挑戦し、1回でできなくても何度でも挑戦しよう」と呼び掛けた。
残る3小学校と東中は22日に始業式を行う。赤穂中は年間2学期制を採用しているため、夏休み明けに始業式は行わない。 -
・ス虫瞰図・ス作品展示
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館が今月7日に開いた「小さな虫から命を学ぼう竏猪lたちの虫瞰図」に参加した駒ケ根市、伊那市の小中学生38人がワークショップで制作した絵画の作品展が9月9日まで同館で展示されている。色とりどりの個性豊かな作品40点が並び、訪れた人たちは小中学生ならではの自由な発想に感心しながら眺めている。
ワークショップは虫の視点から見た世界を表現する試みで、野外観察に出て感じ取ったモチーフやアイデアを絵画で表現した。 -
仲仙寺「仁王門」 全面改築へ起工式
伊那市西箕輪羽広の天台宗「仲仙寺」の県宝・木造金剛力士像を安置している仁王門の起工式が20日、同所であった。老朽化に伴う1世紀ぶりの新築工事。総代会を中心に組織する建設委員会(鈴木伸一郎委員長)ら約40人が集まり、本年12月末の完成を祈願した。
金剛力士像は室町時代の主流仏師の作で、05年に県宝の指定を受けた。仁王門は明治初期の建立と推定され、これまでにも改修が繰り返されたが、雨漏りや直射日光、風雨による同像への影響を心配し、昨年春の総代会で新改築を決定した。
新しい門は木造の本格的な一層式楼(ろう)門。銅板ぶき屋根の入母屋作りで、規模はこれまでとほぼ同じの幅7メートル、奥行3・5メートル、高さ7・3メートルほど。門と参道の石段などを現在地から南側へ2・4メートル移動する。事業費は、檀家450戸を中心とした寄付で約4千万円。
県宝の金剛力士像は専門家によって仲仙寺から運び出され、保管される。着工は8月末になる予定。師田香雪住職は「新しい仁王門を完成させ、先輩方が約500年間守ってきた金剛力士像をこれからも守り続けていきたい」と話している。 -
【画家 ノブ・サチさん】
・ス夢の世界をのぞいてごらん みんなともだち み縲怩ネしあわせ・ス…。願いをこめて地球、子どもたち、希望をテーマに夢の世界を描く。「美しく平和な地球の素晴らしさを子どもたちに伝えたい、少しでもその役に立てたらという思いで楽しく描いています」
心を癒すような温かみのある作風が会社のイメージアップにつながると、作品は大手企業のカレンダーなどにも続々と採用されている。
「動物も植物も人間も同じ生き物。だからこそ、みんながいつまでも共存できる素敵な地球でいてほしい」
◇ ◇
神戸市出身。趣味で油絵、水彩画を描いていた母に影響を受けて絵を描き始めた。今の作品からは想像しにくいが「これでも昔は渋い絵が好きだったんですよ、岸田劉生とか…。描く絵も具象で風景や花が主でした」。好きな絵をもっと勉強したいと大阪芸術大に進学。描きたいものが見つからずに苦しんだ時期もあったが「苦しさから抜け出たら、描くことがあらためて楽しくなった」。模索の中から確立した独自のスタイルで次第に注目を集める存在となった。
「絵を仕事にできるなんて全然考えていなかったのに、周りの人たちの助けでいつの間にか作家にさせてもらっていました。今でもただただ好きで描いているだけで特に才能なんかありません。締め切りに追われてすごく忙しい時もありますが、それでも描くのは楽しくて、苦しいと思ったことはないんです」
作品から受ける印象そのままの温和な性格。子どものころから集団生活やチームワークが苦手で、友達が楽しそうに遊んでいるところを少し離れた物陰から見ているような少女だった。「怒ったり怒鳴ったりしたことがないんです。一言でいえばマイペースだけど、やっぱりちょっと変わっているのかな…」人前に出ることは今でも恥ずかしく、個展の会場に出るのも大変な勇気がいるという。
◇ ◇
ずっと以前から自然が素晴らしい長野県に住みたいと思っていた。3年前に駒ケ根市を訪れて一目で気に入り、即決でアトリエを購入。
「アルプスの美しさときれいな川。絵を描く時に頭の中で想像するだけだった森の世界が現実のものとしていつでも目の前に広がっていることに感激しました。ちょっと庭に出ただけでたくさんの虫や鳥が息づいているのを見ることができるなんて本当に最高の環境です」
静かな所でひっそりと誰にも会わない生活をしたかったのも本音だったというが「心配して声を掛けてくれる人たちがいて、それがとてもありがたくてうれしかったんです。私は一人で生きているんじゃないって気がつきました。そのことは、知らず知らずに絵にも表れてきているような気がします。こんな素晴らしい所で好きな絵を描いていられて幸せ。だから私だけでなく、みんなが幸せでありますように…」。
(白鳥文男) -
高遠高校文化祭に向け 生徒ら太鼓練習
伊那市の高遠高校生徒会執行部の36人は、同市富県を拠点に活動する歌舞劇団「田楽座」の指導で学んだ太鼓を同校文化祭・兜稜祭(9月1、2日)で披露する。17日、同校体育館で初練習があり、生徒たちは、ばちの握り方や太鼓のたたき方などを教わった。
10月14日、町文化体育館で4年ぶりの「高遠町公演」の開催を控え、田楽座が地元の高校生との交流を呼び掛けた。交流の成果は、文化祭初日の開会式で発表。田楽座の高遠町公演での特別出演も予定している。
本番で披露する演目は、神奈川県に伝わる「ぶちあわせ太鼓」。3人一組になって、一つの太鼓をたたくのが特徴だ。練習では、それぞれの組に分かれた生徒たちが座員の掛け声のリズムに合わせ、気持ちのよい太鼓の音を響かせた。
指導した田楽座の池光ねむかさんは「地域の人との出合いを作っていけたら」。高遠高校の北原直弥生徒会長は「交流の成果を文化祭にぶつけたい。今年の執行部は一味違うところを見せたい」と意気込んでいる。
練習は21日、文化祭前日の31日にもある。
初日の練習で基本的な太鼓のたたき方を学ぶ生徒たち -
静かな夜のお話会・夏
中川村図書館は18日夜、「第19回静かな夜のお話会・夏」を開いた。約20人が詩や絵本、童話、手話の歌に耳を傾け、戦争の悲惨さに思いを馳せ、平和の尊さを実感した。
須田貢正さんの自作の詩「山のおばあちゃん」でスタート。独特の房総弁で「館山に米軍が上陸した。竹槍持って出ていった。勝てっこないさ、竹槍じゃあ。米軍が来たら、あやふみやを殺して、お前も死ねと言って出掛けた。もう駄目だと思った。戦争はやっちゃあいけない、絶対に」と結んだ。
また、中川麻衣さんはサラエボで戦争に巻き込まれた子どもたちが描いた絵を掲載した絵本「目をとじれば平和が見える」を紹介。「『私の中のきょうふ』は赤で血まみれの心臓と頭が描かれている。『おとうさん、戦争に行かないで』は青で深い悲しみを表現した」と説明し「戦争に巻き込まれた子どもたちは、恐怖に脅えて暮らしているが、いつか平和になると信じて、強く生きている」と話した。
松村満久さんの自作の童話「かえってきて」。松谷みよこ著「ミサコの被爆ピアノ」の読み聞かせもあり、最後に「手話の会」の歌「千の風になって」「夏の思い出」で締めくくった。 -
駒ケ根市東中耐震工事遅れの影響
入札の不調から工事業者が決まらず、着工が約1カ月遅れた駒ケ根市の東中学校(小木曽伸一校長)体育館の耐震補強工事は10月末の完成を目指して工事が進められている=写真。基礎や鉄骨はりの増強のほか、床の張り替えなども行われるため、工期中はまったく使用ができない。
工事の遅れを受けて同校は、生徒会の最大行事である文化祭の日程を当初計画の10月12(金)13日(土)から13(土)14日(日)に変更することを決めた。開祭式や各種のステージ発表などが予定される1日目にはどうしても体育館が必要であることから近くの東伊那小学校の体育館を借りてしのぐこととしたが、12日は同小の授業があって借りられないため。
入札は5月8日に14社が参加して行われたが、いずれも予定価格を上回り、落札されなかった。これを受けて市教育委員会は見積もりを委託した業者に積算の見直しを指示した上で6月25日に2回目の入札を行った。 -
第31回ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会
上伊那から7人出場社団法人全日本ピアノ指導者協会が主催する第31回ピティナ・ピアノコンペティションの全国決勝大会(24-26日)に、上伊那から小・中学生、高校生の計7人が出場する。毎年県内から1人、多くても3人程度しか出場できないという難しい大会に今年は上伊那から7人という快挙。全員が全国初出場で、本番に向け最終調整に入っている。
出場者は、南箕輪村北殿の望月音楽教室から5人。ソロ部門A1級の伊那北小2年古畑夏音さん(8)は「ドイツ舞曲」「ポルカ」「ハロウィーンのおばけのダンス」を「きれいな音で弾きたい」という。箕輪西小4年の垣内夕さん(9)と箕輪中部小4年の三沢文香さん(9)は連弾初級Aで「はやおき」「3つのコントルダンス」を弾く。垣内さんは「聞いてる人が楽しい気持ちになるように弾きたい」。三沢さんは「聞いてる人が気持ちよく聞けるように弾きたい」と話す。
ソロ部門B級の伊那小4年唐沢佑季さん(10)は「リゴドン」「メヌエット ハ長調」「ウィンナーワルツ」を「賞も取りたいけど、聞いてる人が幸せになれるピアノを自分でも楽しんで弾いてきたい」。ソロ部門C級の箕輪東小6年小木曽真理さん(11)は「ソナチネ作品20-2」「ワルツエチュード」「夢」の3曲で、「聞いてる人が喜んでくれるような演奏をしたい」という。
伊那市の近藤音楽教室からは、兄妹で伊那北高校2年の湯沢亮さん(16)と春富中1年の遥さん(13)。デュオ部門連弾上級で「3つのプレリュード1番、3番」「小組曲『行列』」を弾く。「恥ずかしくない演奏をするため、最後まで自分たちらしい音楽を追求していきたい」と話した。
今回、それぞれが長野、名古屋、九州の地区予選、地区本選を通過し全国出場を決めた。全国大会は部門ごと都内5会場であり、7人は日本大学カザルスホール、津田ホールで演奏する。
指導者の望月音楽教室の望月玲子さん、平林千枝さん、近藤音楽教室の近藤恵子さんは、「音楽は私たちの心を優しく豊かにしてくれます。こんな小さな子どもたちでも、光輝く音を出せる瞬間があります。そのとき、私たちの魂が喜びます。全国大会ではそんな音が奏でられ、その感動を皆さんと共に分かち合えたら幸せです」と話している。 -
かつての七夕祭りを再現
8月19日は旧暦の7月7日にあたるが、宮田村民会館内の向山民俗資料館は23日まで、かつての七夕祭りを再現した企画展を行っている。
七夕に洗うとどんな汚れも落ちるという言い伝え。洗った枡を重ね、カボチャやキュウリ、ナスなどの野菜を供えた。
今では見ることも少なくなった風習。訪れた子どもたちも新鮮な様子で見学していた。 -
おさんやりで1年間の災厄を払う
箕輪町の南小河内で16日、300年以上続く厄除けの祭「おさんやり」(町無形民俗文化財)があった。地元区・公民館役員、消防団OBら約50人が交代で柴舟を担ぎ、区内を回って1年間の災厄を払った。
柴舟は手作りで、高さ4メートル、長さ10メートル、重さ700キロ弱。舟の形は、ナラの生木にササ、荒縄を巻いた。
白い衣装を着た20縲・0代の男性が担ぎ手となり、音頭取りや盆太鼓の音に合わせ、気合いを入れて柴舟を担ぎ、区内約3キロを足早に進んだ。
区内4カ所の辻では、民謡「ヨイソレ」を踊った。
子どもたちもミニ柴舟をひもで引いた。
区内を巡航し、夜になると、担ぎ手が舟を揺らしながら壊した。柴舟の土台となった横板の破片にササと荒縄を巻きつけ、自宅へ持ち帰って門口に掲げると、厄除けになるという。
一説には、区内を流れる大堰が天竜川と反対方向に南から北へ流れることから、流行する疫病を防ぐものだといわれる。 -
高遠小5年生が地域材でパドル作り
伊那市の高遠小学校5年生(北村勝行教諭、35人)は夏休みを利用し、カヌーをこぐパドルを作っている。10月初旬に完成する予定。
1年生のときから、三峰川で遊ぶなど川や水をテーマに活動。地域にある素材を生かした地域学習として、高遠湖でカヌーに乗って、地域の自然に触れようとカヌー作りに挑戦している。来年度、高遠湖でのカヌー体験を計画中。
児童たちは地域材を活用したパドルを作るため、6月、市内のますみケ丘平地林の森林整備で伐採作業に取り組んだ。
16日には、児童たちが学校へ集まり、カヌーをこぐ先端部分や手で握るグリップの型紙を作り、地域材(サワラが主)に線を引くなどした。
パドルは長さ1・4メートル、幅15縲・0センチ。事前に模型を作り、作業手順を確認してから、本番に入った。
「パドルの形を左右対称に書くのがポイント」で、児童は一人ひとり木材と向き合いながら、慎重に作った。
前沢海悠君(10)は「線はうまく書けたけど、のこぎりで型紙通りに切れるか心配」と話したが、手作りカヌーの体験を心待ちにしていた。
カヌー作りは、長谷のNPO法人美和湖倶楽部(クラブ)がサポート。県の「元気づくり支援金」で「パドルを作って高遠湖へでかけよう」(支援金70万円)が採択されている。 -
駒ケ根ベンチャーズライブ
駒ケ根市近郊在住の50歳代男性5人と女性1人でつくるバンド「駒ケ根ベンチャーズ」のライブ「夏だ! お盆だ! 駒ケ根ベンチャーズ」が14、15日の夜、駒ケ根市中央の野外特設ステージで行われた。1960年代に世界的なエレキブームを巻き起こしたベンチャーズの往年の名曲をはじめ、加山雄三のヒット曲や演歌など約30曲を次々に演奏=写真。得意の「テケテケ」サウンドを夜の商店街に響かせた。
同バンドは少年時代にベンチャーズにあこがれたメンバーが約10年前に結成。今や各地のイベントなどに引っ張りだこの人気バンドとなっている。駒ケ根の商店街でのライブはお盆の定番となっている。 -
初めての夏祭り賑やかに
宮田村町一区で初めての地区夏祭りが14日、役場駐車場で開かれた。昨年までは盆踊り大会だったが、さらに内容を充実してパワーアップ。フラメンコにハワイアン、ロックにダンスと地区内の有志らが数多く出演してステージを盛り上げた。
公民館分館の主催で育成会、小中学校地区PTAなどが協力。子どもたちの夏休みの思い出にもなるようにと、従来の花火大会に加え、金魚すくいやヨーヨー釣りなども新たに設けた。
飲み物や軽食なども販売し、会場は約150人の区民で熱気ムンムン。
東野昌裕分館長は「思いきって内容をガラリと変えてみたが、これだけ多くの人たちに集まってもらうことができた。若い人たちも乗り気で実現した祭り。今後もつなげていければ」と話した。 -
学校集団登山に衛星携帯電話活用
伊那谷各地の中学校が行う西駒ケ岳の集団登山で、緊急時の連絡手段として衛星携帯電話(イリジウム携帯)を活用する動きが始まっている。学校登山事務局の宮田村宮田中学校の唐澤久寿教頭は「使わないのが一番だが、万が一のために万全を期せれば」と話す。
今までは無線や通常の携帯電話を用いていたが、登山ルート上は電波が届かない場所も多く、緊急時の連絡手段確保は懸念材料でもあった。
教育会や連合PTAなど上伊那の教育7団体はさきごろ、西駒ケ岳を管理する地元の宮田村に無線基地局などの拡充を要望。
経費的な面も考慮するなかで、村は衛星携帯電話の活用を事務局側に提案した。
レンタル料は1日数千円程度に抑えられることもあり、唐澤教頭によると、夏休み明けに登る南箕輪中学校が利用するという。
衛星携帯電話は高度780キロに位置する66個の低軌道衛星を利用し、通常の携帯電話や無線では電波が届かない海上や山岳地からの通話も可能にするという。 -
伊藤修さん(57)飯島町飯島
中川村歴史民俗資料館に収蔵されていた手回し蓄音機やSPレコードを使って、7月2日に同館で初のミニコンサートを開いた。以来、要望があれば、村内の宅幼老所に出前し、高齢者にレトロな雰囲気と懐かしい曲を聞かせ、喜ばれている。
「ボタン1つ、スイッチを押すだけで、正確な音が出るのが当たり前の世界の中で、手回し蓄音機から出る音は、若い人には新鮮に響き、中高年には懐かしく心に沁みる」。
◇◇
1950年、飯島町に生まれ、地元の高校を卒業後、両親の勧めで福祉系大学を卒業後、町役場教育委員会で専門に発掘調査を担当した。「中学生時代から発掘に興味があり、高尾遺跡の出土品の復元、整理に関わり、それがやみつきになり、高校、大学時代も発掘に熱中した」。
入庁後は七久保地区のほ場整備事業の進ちょくに伴い、縄文早期のかごた遺跡、高尾遺跡、唐沢城、針ケ平第1遺跡など次々と発掘調査を進めた。「針ケ平では約3万年前の旧石器が発見されたり、寺平では梵鐘(ぼんしょう)が見つかるなど収穫もあったが、仕事で発掘するようになってからは、楽しいとは思わなかった」とか。
89年から飯島陣屋復元事業に参加「県史跡のため、説得力のある資料作成に苦労した」。並行して飯島町誌編さんも進め、96年町誌完成後、町役場を退職。翌年から中川村誌の編さんに準備段階から加わり、昨年度完成を見た。「市町村誌は50年に1度位しか行なわない基本的資料の編集。そういうタイミングに出会い、関わることができて、幸せだった」。
現在、歴史民俗資料館で行政資料台帳作成を進めている。
好評だったSPレコードのミニコンサートは第2回を9月に予定する。希望があれば、出前にも対応するとか。また「使わなくなったSPレコードがあれば、後世まで保存し、聞いてもらうために、資料館にぜひ、寄贈を」と呼びかけている。
妻と次男、母の4人暮らし。(大口国江) -
“歴史の町高遠”を語り継ぐ
伊那市高遠町東高遠
堀井英雄さん(85)とにかくこの町には歴史があり、素晴らしい人たちもたくさんいる。「あー、おれは高遠に生まれて本当に良かったな」って感じる竏秩B
高遠に縁のある歴史的な人物や町の歴史について語っている。高遠城址公園での観光案内のほか、公民館講座などで講演を依頼されることも多い。
85歳とは思えない快活な口調。まるでその時代を見ていたかのような語りに聴衆も引き込まれる。
「まんず、すごいんだに。正之公が亡くなってから117年した時、幕府が全国の藩に対して『善行者を調査しろ』という御触れを出した。ほかの藩は10縲・0人ほどだったのに、(正之公の治めた)会津藩は926人も善行者がいた。これも正之公が『親を大事にしろ』という政治をした結果。ここに正之公の人柄が出ている」 -
スターウォッチング
星空を観察して大気環境の状態を調査する全国星空継続観察「スターウォッチング」が10日夜、伊那市西町の県伊那文化会館であった。天候不順で野外観察は中止となったが、参加した市内の児童やその保護者ら約100人がプラネタリウムで夏の星座を学んだ。
全国星空継続観察は、1988(昭和63)年度から環境省が全国の地方公共団体、学校、市民グループなどに呼び掛け、年2回実施。同所では、同文化会館、上伊那地方事務所、伊那市が共催で開き、伊那天文ボランティアサークル「すばる星の会」の会員が講師として、参加者を指導した。
県文化会館のプラネタリウムで星空を見た後、同会の野口輝雄代表(56)=同市西箕輪=がこの日、観察するはずだった、はくちょう座、たて座、いて座や、はくちょう座「アルビレオ」(二重星)などを説明=写真。
そのほか、双眼鏡の扱い方を学んだり、探査機が撮影した木星の迫力ある写真を見るなどした。
伊那小4年の刀根川将太君(9)は「知らないことがまだまだあった。宇宙は広いと感じた」と感想。野口代表は「きれいな星を見ることで環境の目を養ってほしい」と呼び掛けていた。 -
##(写真)
感動を呼んだ「命のうた・生きるうた」生死の現場で立ち会った子どもたちの心の叫びをつむいだCD「命のうた・生きるうた」制作記念、Musik Schatzコンサートが12日、宮田村民会館であった。ほぼ満席の聴衆に命の尊さ、生きることのすばらしさを伝えた。
3部構成、演出・指揮は古原さよ子さん。第1部はバリトンの井手守さんとMusik Schatzの共演でミュージカルポエム「とうめいうさぎLОLО」。2部は特別ゲストの渡辺しおりさんが澄んだソプラノ独唱「さとうきび畑」「千の風になって」など6曲を響かせた。
第3部は朗読ミュージカル「命のうた・生きるうた」。安曇野市県立こども病院の院内学級でつらい病気と闘いながら、一生懸命勉強し、精いっぱい生きて亡くなった宮越由貴奈ちゃんが残した詩「命-電池の切れるまで」に、春富中学校3年有志の詩「生きる」を加え、朗読と合唱で構成し「周り人のことを思うこと、愛すること、それが生きるということ、今という時、自分らしく生きよう」と訴え、共感を呼んだ。
「Musik Schatz」は松本第一高校ОBを中心に「音楽はたからもの」をモットーに音楽活動するとともに「命のうた事務局」も運営。村内のパブリックレコードが創立30周年記念事業として協力した。 -
江戸時代の村人になって、ソバの種まき
歴史体験で青少年の健全育成を図る飯島陣屋元気もりもり塾(飯島町教委主催)が11日あり、子どもも大人も江戸時代の村人になって、ソバの種まきをした。
江戸から昭和初期の野良着を着こみ、菅笠(すげがさ)を被り、上の原の休耕田前に集合した参加者13人を前に、唐沢隆係長は「昔、岩間でソバづくりが盛んに行なわれた。ソバは生育おう盛で、肥料がなくてもたくさん収穫できる」と説明。 この後、素足になって、くさかきで土の表面をならし、綱を移動しながら、2アールに赤ソバの種を筋蒔きした。
この日は気温35度の炎暑、子どもたちのはだけた胸元に容赦なく太陽が照りつけ、汗をぬぐいながら、昔の農作業に精を出した。
弟と参加した堀越達貴君(小学2年)は「着物は脱げそうになるけど、楽しい」と話していた。
この日まいたソバは11月11日にみんなで刈取り、12月22日に自分たちで打って味わう。 -
弦楽四重奏サマー・コンサート
米国オハイオ州を拠点に活動する演奏家たちによる弦楽四重奏サマー・コンサート「オハイオより愛をこめて 世界の未来に夢と希望を与える」が9日、駒ケ根市の市文化会館大ホールで開かれた。赤穂キリスト協会主催。夜の一般公演と昼の小中学生向け無料特別公演が開かれ、幅広い年代の聴衆が静かに響く弦楽の調べに浸った。
演奏はロジャー・スティーグ(バイオリン)ウェイ・ユー(同)松田健一郎(ビオラ)ジル・ライト(チェロ)の4人で、曲目はいずれもモーツァルトの『弦楽四重奏 K387』、ハイドンの『弦楽四重奏 皇帝』アロン・コープランドの『一つの贈り物』など。メンバー中唯一の日本人の松田さんは曲の合間の語りで「高校に入ってからビオラを始めた。小さい頃から習わなければものにはならないから、やめた方がいいとよく言われたが、好きなことだから続けてこられた。皆さんも人のいうことは気にせず、自信をもって生きてほしい」と聴衆に呼び掛けた。 -
宮田大学が花満開の高原を旅
宮田村公民館の生涯学習講座「宮田大学」はこのほど、ニッコウキスゲが満開の霧ケ峰、美ケ原高原方面へ夏の旅行を楽しみ親睦を深めた。
標高2千メートル近くに及ぶビーナスライン沿線に足をのばした一行。道の両側に咲き誇るニッコウキスゲにため息ももれた。
八島湿原では高原に広がる湿地帯の雄大な景色も堪能。
美ケ原では冷涼な高原の風にふれながら弁当を広げ、美術館も見学した。 -
高校生ものづくりコンテスト
県内の工業系学科で学ぶ高校生を対象に県下5会場で行われる「第7回高校生ものづくりコンテスト」の電子回路組立部門長野県大会が8日、駒ケ根市の駒ケ根工業高校で行われた。県内の工業高校6校でそれぞれ選抜された生徒15人が出場し、与えられた課題に挑んだ=写真。北信越大会(9月、富山県)への出場権を得られる1位と2位には小口宏之君(松本工業3年)、西村誠君(同2年)が入った。駒工からは3人が出場したが出場権獲得はならなかった。
課題は制限時間内に制御対象回路と配線組立回路を製作し、事前に製作した接続ケーブルでコンピュータに接続して制御プログラムをプログラミングすることにより、指示通りに発光ダイオードを表示させたりモーターを制御するシステムを完成させるもの。回路製作(ハードウエア)とプログラミング(ソフトウエア)の両面が審査される。 -
伊那北高校ペン祭地域スタッフがまちづくりワークショップの案を伊那市に報告
伊那北高校の生徒らでつくるペン祭地域スタッフが9日、伊那市の白鳥孝副市長を訪れ、ワークショップの結果を報告した=写真。
同グループは6月24日の文化祭で伊那北駅前の池を中心としたまちづくりについて考えるワークショップを企画。小学生から大人までに参加を呼びかけ、駅周辺のまちづくりについて考えた。
この日は、その時の提案を報告するため、スタッフ長の宮沢俊太郎君(18)=伊那市=と副スタッフ長の渋谷侑加さん(17)=駒ヶ根市=が各班の提案をまとめたレポートなどを持って市役所を訪れた。
報告を受けた白鳥副市長は「高校生が主体となってまちづくりを考えるのは素晴らしいこと。次の代にワークショップを引き継ぎ、最終的な意見集約をしてみては」と提案。
それに対し宮沢君は「まちづくりについて考えるのは楽しいことが分かったし、ほかのみんなも楽しそうだった。後輩スタッフなどに話してワークショップを継続できないか話してみたい」と語った。
各班のまちづくり提案は、15日まで市役所1階のホールに展示している。 -
中越区民納涼祭
宮田村中越区の区民納涼祭は4日夜、諏訪神社例祭にあわせて同神社境内で開いた。20年続いた壮年連盟主催の祭りを区が引き継いで4年目。楽しい演芸や夜店などがあり、子どもから高齢者まで多くの区民で賑わった。
特設舞台では有志による手品や歌、踊りと多彩な演目。ごちそうをテーブルに広げて楽しむ家族の姿もあり、祭り気分は最高潮に達した。
夜店は焼きソバやフランクフルトなどの軽食が販売され、以前から人気だった五平餅も健在。買い求める人たちで長蛇の列ができた。
「祭りにあわせて遠方から帰省してくる人も多い。今年も大勢で集まることができ良かった」と細田健一区長。地域あげての夏の夜の宴は、時間を忘れて盛りあがった。 -
図書館夏休みイベント、小学生らが楽しく工作
宮田村図書館の夏休み工作教室は8日開き、畑に立ち並ぶ光景を目にする風車式の「モグラおどし」づくりに小学生らが挑戦した。
大原区の那須野一巳さんが講師。子どもたちだけでなく、作り方を教わって自分の畑に設置したいと大人の参加もあった。
ペットボトルを再利用。カッターでボトルの側面を切ると、簡単に風車のような姿に。
針金を通し、風の抵抗を受けて音と振動をふるわせて回るように工夫。子どもたちは真剣な表情で、試行錯誤を繰り返しながら調整した。
スプレーで色を塗って仕上げ。「カタカタカタ」と、モグラもビックリ驚く立派な手づくりの風車が完成した。 -
かんてんぱぱホールで新村洋子さんの写真展
ベトナムの農村に根付く人間とゾウの営みを撮り続けている伊那市出身の写真家、新村洋子さん(67)=東京都=による写真展「象と生きる竏茶xトナム中部高原地帯竏秩vが20日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。人間とともに生活するゾウたちや農村の営みを写した作品54点が、訪れた人の目を楽しませている。
新村さんがゾウと人の生活を追い始めたのは5年ほど前。農村の人々を写すために訪れていたある村で、偶然1頭のゾウがカメラのフレームの中を横切ったことがきっかけとなった。
その後、国立公園内で保護され、野生に戻れなくなってしまった子ゾウが調教され、人に慣れ親しむまでを撮影。今回の作品展では、そのプロセスを一つの大きなテーマとしている。
野生動物とともにある人間の営みを撮影した作品には、野生動物と人間が徐々に信頼関係を築いていく姿も写し出されている。
新村さんは「野生の生き物と人とがともに暮らす生活は徐々に失われつつあるが、それでもなお、そういう生活をしている人たちがおり、人間も野生動物に生かされていることを感じる。野生の象と人が共生している姿を見てほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時。11、12、18、19日の午後1時からは新村さんの写真絵本『象と生きる』(ポプラ社)の読み聞かせもある。 -
箕輪町民踊を楽しむ会
「自分も楽しいけど、地域の人にも踊りを通じて楽しさをおわけしている」。伊那の地元の民踊はもとより北は北海道から南は沖縄まで、各地に伝わる民踊を練習している。
1969年に発足。当時は文化サークルが少なかったこともあり大勢参加していたが、少しずつ人が減り、現在は12人。日本フォークダンス連盟、全日本民踊指導者連盟、長野県フォークダンス連盟日本民踊部会などにも所属する。「与地の伊那節」「木曽節」「萱野音頭」「おんたけ山」「武田節」などなどレパートリーは数多く、フォークダンスやレクリエーションダンスも取り入れながら、毎週火曜日の夜に町文化センターで練習に励んでいる。
踊りを楽しむだけでなく、地元の民踊を伝承することも大切な目的の一つに掲げる。踊るためにその地域の歴史や踊りの意味も学ぶなど熱心。「各地の民踊は我々にとっては掘り出し物だったりして、歴史も勉強できて楽しい。古い民踊は歌も踊りも重みがある」という。
箕輪町の「みのわ祭り」で連を作って踊りに参加するほか、町公民館の芸能祭に出演する。今春は萱野高原開きで踊りを披露し、つい先日はボランティアで福祉施設の夏祭りにも参加した。会員は、みのわ祭りでは連の先頭に立って踊る中心的存在で、各地域でも分館や企業の踊り講習会に派遣されて指導するなど多方面で活躍。「郷土の民踊を全国に伝えたい」と、与地の伊那節、入野谷ざんざ節、南箕輪のおんたけ山など地元の保存会とも連携を図っている。
「踊りがもともと好きで、体を動かして何かやりたいと思った」「楽しみ、生きがいがないといけないと思っていたときに新聞で知り、訪れたのがきっかけ」など入会の動機はさまざまだが、「体も頭も手も使うので一番いい運動。皆さんと楽しくやらせてもらってる」「当時のリーダーが丁寧に教えてくれた。体を動かして帰るととても気持ちよくて、段々と民踊の魅力にとり付かれて、ついつい30数年経ってしまった」という。
「皆、好きで楽しくやってますよ」。輪になって踊る姿は生き生きとしている。(村上裕子) -
祭りだワッショイ、つつじまつり
宮田村つつじが丘区で4日夜、恒例のつつじまつりが開かれた。昨年の区役員が実行委員会の中心となり、子どもみこしや花火大会などで盛りあがった。
子どもたちのみこしと山車が区内を練り歩き。「ワッショイ、ワッショイ」と元気な声がこだました。
村営住宅が立ち並ぶ団地のつつじが丘区は村内で最も小さい地区だが、この日はPTA、消防団と若い人たちも一致団結。
焼きソバや綿菓子の販売やヨーヨー釣りなどもあり、区民は縁日気分も満喫した。
川上勝実行委員長は「子どもたちにとって夏休みの良い思い出になれば」と話していた。 -
中電ギャラリーで全労済小学生作文・版画展
第34回全労済小学生作品コンクール入賞作品展示会が3日、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで始まった=写真。県内から出品のあった作文7点と版画19点の入賞作品計26点を展示している。全労済県本部主催。20日まで。入場無料。
社会貢献活動の一環として、1973(昭和48)年から続いているコンクール。県下の小学校から応募のあった作文359点、版画723から入賞作品を展示した。臨場感に溢れた、児童たちの心豊かな表現力を感じさせる作品ばかりが並ぶ。
上伊那勢は、作文で「温かいアイスの味」の中島瑞樹君(中川西小5年)が金賞を受賞。版画で「落葉は秋がいっぱい」の松下太一君(宮田小2)が金賞、「クルミわり」の堀井満里奈さん(同小2)が銀賞となり、入賞している。
関係者は「どの作品も、長野県の豊かな自然環境に育った子供たちの素直な感情が表現された内容で胸を打つ作品が多い」と話している。
土・日曜日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。
入賞した上伊那の小学生の版画2点も展示(左から松下君、堀井さんの作品) -
伊那税務署 中学3年生の夏休み租税教室
伊那市の伊那税務署で6日、市内の中学3年生を対象とした「夏休み租税教室」があった。4校から計38人の生徒が参加し、租税教育用ビデオの鑑賞や署内見学などを通じて税金に理解を深めた。同税務署、市税務課の共催。
次世代を担う生徒らに、税の意識と役割に関心を持ってもらうなどを目的とし、本年で18回目。教室では、税務署、市税務課の関係者による講話で、税金に関するクイズを解くなどして、税金を身近に感じた。
あいさつで新井宏伊那税務署長は「税金はみんなの生活をつくるための会費のようなもの。税金について学んで、次の時代を担う人になってほしい」などと話した。
新井署長のあいさつを聞く生徒ら