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赤穂東小学校カイコ飼育教室
駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)の3年2組(内山和美教諭、30人)は今年度、総合的な学習の一環としてカイコの飼育に取り組む。初めての勉強会を5月21日に行ったのに続いて12日、2回目の授業で教室を訪れた駒ケ根シルクミュージアムの学芸員宮崎久美さんからカイコの生態や繭について詳しく学んだ。児童らはカイコを手のひらに乗せ「スベスベしていてかわいい」と笑顔で見詰めていた=写真。カイコの飼い方について児童らは「クワの葉はどうやって細かくするんですか」、「夜はどこに寝かせればいいんですか」などと宮崎さんに質問していた。
クラスではこの日、350匹のカイコ(3齢)を譲り受けた。7月中旬にかけて教室で飼育するほか、児童ら一人につき10匹ずつ分けて夜は各家庭に持ち帰り、クワの葉を与えるなどして飼育していく。 -
上伊那郷土館の閉館に合わせ、17日に特別公開
伊那市荒井区にある上伊那郷土館が秋、解体されるのに伴い、小中学校の教職員でつくる上伊那教育会は17日午後1縲・時、閉館式に合わせて館内を一般に特別公開する。
上伊那図書館後利用基本計画に沿い、郷土館を取り壊す。所蔵品は上伊那図書館へ移し、9月から工事に入る。跡地には空調設備のある収蔵庫棟(延べ床面積千平方メートル)を建設する。
すでに所蔵品をこん包するなど引っ越し準備が始まっているが、40年間にわたり、学術研究や郷土文化の発展の役割を担ってきた郷土館の閉館を知ってもらい、多くの人に足を運んでもらおうと企画。
当日は、南箕輪村の神子柴遺跡から出土した石器、笠原地区出土の元文小判、1913(大正2)年に駒ケ岳登山で遭難し、将棊頭山付近に遭難記念碑が建つ中箕輪尋常高等小学校長・故赤羽長重氏の遺品を展示。要望に応じ、教職員が説明する。
閉館式は午後1時から。移転の経過、展示出品者の話などがあり、一般参加できる。
郷土館は教職員らが寄付を募り、2千万円余をかけて建設、67(昭和42)年に開館した。鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積820平方メートル。館内には考古、民俗、自然、芸術など数多くの資料が保管・展示され、専門委員会を設けて研究を進めてきた。国の重要文化財指定の神子柴遺跡石器群をはじめ、動植物の標本、美術品、古文書など幅広く、東京音楽学校初代校長・伊沢修二の著書、翻訳書、ノート、日記などもある。
来館する場合は、郷土館前庭に駐車できないため「いなっせ」駐車場などの利用を呼びかけている。
問い合わせは、郷土館(TEL72・6066)へ。 -
中沢小炭出し
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)の全校児童は8日、同校の一角に設置してある炭焼き窯で今年度最初の炭出しをした。炭の取り出し口の前に1列に並んだ児童らは1人ずつ中に入り、うれしそうな笑顔を見せながらこんがりと焼き上がった炭を大切そうに持ち出した=写真。
炭焼きを指導した宮下秀春さん(73)=中沢中割=は「いい炭に仕上がっている」と満足そうな笑顔を見せ、児童らは「心配だったけどうまく焼けていてよかった」とほっとした表情で話していた。
5月21日に原木のコナラ約1500キロを児童らが窯に入れ、火をつけた後は宮下さんと教職員らが交代で昼夜の温度管理を行ってきた。焼き上がった炭は各学年で教材として使うほか、バザーなどで販売される。
同小は児童らに中沢の伝統産業である炭焼きを受け継いでいってほしい竏窒ニ92年に窯を設置し、総合的な学習の時間などを利用して毎年炭焼きを行っている。現在の窯は05年にPTAが中心となって製作した2代目の物。 -
横山光一陶芸展
伊那市の信州高遠美術館ギャラリーで、横山光一陶芸展が開かれている。陶芸を始めて30年間の集大成として、つぼや花器など20点が並ぶ。7月1日まで。
横山さん(76)=市内西春近=は何か趣味を持とうと地元の公民館が開く陶芸教室に通い始め、今では自らのかまを構え、企業経営のかたわら、作品作りに取り組んでいる。
光風会、信州美術会、伊那美術会などに所属。釉(ゆう)薬を調合して仕上げた緑釉らせん紋花器、灰釉透俵形花器など各展覧会に出品した作品を中心にそろえた。焼き物の中で出しにくい色の一つとされる赤色の辰砂(しんしゃ)方形長つぼ、公民館の陶芸教室で制作し、元伊那市長・故三沢功博氏が馬の絵を描いたつぼもある。
横山さんは「かまを開けたとき、自分の思い描いた理想と実物が違い、失望する。満足する作品とまではいかないが、一点一点に込めた思いを感じ取っていただければ」と話す。
開館は午前9時縲恁゚後5時(最終日3時)。火曜日と18日は休館。入館料は一般500円、小・中学生150円。 -
信大で養蜂実習
南箕輪村の信州大学農学部で7日、地元養蜂家によるミツバチの管理法実習があった。食料生産科学科の2年生約30人参加し、伊那市御園の養蜂家・小松実治さん(75)からミツバチの生態やみつ採取の方法を学んだ。
同実習は間近で触れる機会の少ない養蜂の実態を知ってもらおう竏窒ニ、畜産分野について学ぶ学生を対象にして毎年行っているもの。学生たちは小松さんはあらかじめ構内に設置したミツバチの木箱から慎重に巣を取り出し、分離機にかけてハチミツを採取。絞りたてのハチミツの味を確かめつつ、「女王の良い悪いでその年の収量も変わる。女王は多い時には1日に1500縲・000個の卵を産む」など話す小松さんの説明に真剣に耳を傾けた。
この日実習に参加した鈴木美音さん(19)は「テレビで見たことはあったが生で見るのは初めて。はちのことは全然知らなかったが、新しく知ることができて面白かった」と話していた。 -
上伊那教育会 「井月さん」復刻
上伊那教育会(保科勇会長)はこのほど、1938(昭和13)年初版の「郷土読み物 井月さん」を3度目の改訂復刻した。現行常用漢字・現代かなづかいなどの一部修正を加えた内容で、ほおずき書籍から発行。A5判、100ページ、定価500円。5月下旬から同地域の書店で販売している。
江戸末期から明治中期まで、上伊那の地で過した漂泊の俳人・井上井月の没後120年を記念し、旧高遠町、長谷村の教員でつくる上伊那東部教育会が編さんした書籍を復刻。井月という人物を知るため、子供たちでも読めるよう解説した。
逸話や俳句、略年譜などの内容を井月の関わる資料から抜粋した本。上伊那地域を渡り歩いていた井月と交流のあった地域住民との心のつながりなどが画かれている。保科会長は「伊那谷の風景や人を愛した井月の人となりが分かり、より親しみが湧く本」と評価する。
2千部を発行した「郷土読み物 井月さん」 -
ALT採用で学習に広がり
上伊那地方で唯一、教育現場に外国語指導助手(ALT)がいなかった宮田村。本年度同村教育委員会は初めて採用し、宮田中学校に豪州出身のアダム・コラールさん(34)が着任した。授業を補佐するだけでなく、生徒たちが日常的に英語にふれる機会を提供。宮田小学校のクラブ活動にも協力するなど、子どもたちの視野を広げる意欲に変化をもたらし始めている。
宮田中の生徒会活動。子どもたちと陽気に英会話でふれあうアダムさんの姿があった。
昨年度まで宮田小、中学校は、県立赤穂高校(駒ケ根市)のALTを年に数回招き授業を行ってきたが、村は国際教育充実の観点などから常勤採用を本年度初めて予算化した。
「日常的に英語であいさつしたり、話してくれる人がいることは大きい。積極的に英語であいさつを返す生徒の姿も目立ってきた」と唐澤久樹教頭。
宮田中の授業支援が主なALTの役割だが、宮田小学校はクラブ活動に新たに英語クラブを発足させ、アダムさんを講師に招いた。
女子ばかり7人の部員は当初、慣れない英語に戸惑いも。しかし、ゲーム感覚も取り入れながら楽しく教えようとする姿勢に、児童の学ぶ意欲も積極性を見せ始めている。
村公民館もアダムさんを招いた講座を開こうと構想を練り始めるなど、地域も巻きこんだ学習の広がりに関係者も期待を寄せている。 -
スタインウェイ夢クラブ
箕輪町文化センターにあるピアノ「スタインウェイ」を自由に演奏できる町教育委員会主催の「スタインウェイ夢クラブ」が5日、同センターホールで始まった。ピアノ愛好者が好きな曲を弾き、名器での演奏をたん能している。
経験者、初心者を問わず、スタインウェイに触れ、音色を楽しんでもらう恒例の企画。使用時間は1人1時間。町内のほか辰野町、南箕輪村、塩尻市などからも申込みがあり、10日までの6日間ある。
3曲分の楽譜を持って参加した町内の女性は、「弾いた感じが違う。音が深くて、大きな音から小さな音まで幅が広い」と話し、ホールのステージ中央に据えたピアノに向かい熱心に演奏していた。 -
和紙のちぎり絵講座開講
南箕輪村公民館は6日、「和紙のちぎり絵講座」を開講した。新講座で13人が参加し、和紙で表現する柔らかな世界を楽しんでいる。
講師は、ちぎり絵文化学園の師範で公民館などで指導している箕輪町の岡田美智湖さん。
初回は椿の花に挑戦し、下絵を色紙に写し、和紙に葉などを下書きして手でちぎり、色紙にはっていく工程を学んだ。参加者の一人は、「母がやっていて、遠くに住んでいたので送ってくれていた。関心があったので参加したけど、難しいですね」と話し、質問しながら熱心に取り組んでいた。
今後は参加者の希望を聞きながら作品づくりをする。冬には年賀状制作も考えている。
岡田さんは、「和紙のよさ、作る喜びを知ってもらいたい。同じ作品を作っても出来上がりが人と同じにならないのでそこも楽しみ。やっているうちに風景や花に対する観察眼ができ、家族との会話も弾むのでは」と話している。 -
学校週5日制対応講座が6年目
宮田村教育委員会が住民ボランティアの力を活用し、週末休みの子どもたちを指導する「学校週5日制対応講座」が今年も開講した。お茶や体操、工作など幅広い12講座を用意。6年目を迎えたが、学校生活では学べない体験もできると好評。今年も小中学生のべ147人が登録し、地域の育む力にもつながっている。
各講座は月に1縲・回程度開講。教えるのは全員が住民有志で、自分の特技を活かして指導している。
「楽しいいけばな」には、女子ばかり数十人が参加。初年度から開講している人気講座のひとつだ。
学校の授業とはひと味違うゆったりとした雰囲気。「まずはお花と友達になって楽しむ。草花とのふれあいの中から、自分の想いを形にしていってもらえれば」と講師の小田切孝子さん=北割区=は話す。
学年が違う子どもたちが肩を並べ、和やかな中にも真剣に取り組む姿が。11月の文化祭で作品を発表するほか、季節の花にも挑戦するという。
その他の講座も目標も設定しながら、意欲的に活動。子どもたちの休日に一石を投じている格好だ。
「今までは子どもたちとの関わりがが希薄だったと話す講師も多かったが、交流の機会が増えたと好評です」と村教委の担当者は話す。 -
宮田中で「頭髪集会」
宮田村の宮田中学校生徒会生活委員会(鈴木貴典委員長)は6日、全校参加で自分たちの身だしなみを考える「頭髪集会」を開いた。10年ほど前に当時の生徒たちが議論を重ねて頭髪の制限が緩和された経緯があり「先輩の苦労と努力を無駄にせず、中学生らしい身だしなみを考えよう」と呼びかけあった。
各学年の代表者が作文を発表。1年の小田切瞳さんは服装の乱れを指摘し、2年の春日悠佑君は「頭髪など身だしなみを整えれば、学校の雰囲気も良くなる」と訴えた。
3年の寺田拓郎君と松尾美奈子生活委員会副委員長は、集団生活のうえに中学校は成り立っていると強調。
「規則があることを考え、正しいことなのか考えて。個性を発揮したいならば、学校生活の他の所にあるはず」と話した。
同校は95年まで男子は丸刈り、女子は肩までと髪型を規定。当時の生徒会が1年かけて議論し「生活に適した清潔で活動的な髪型」に変更した。
以来毎年年2回、頭髪集会を開き、髪型含め生活全般を見直す機会にしている。 -
秋葉街道 道普請隊を募集
伊那市の人材バンク「南アルプス自然体験ネットワーク」の「秋葉街道・道普請隊」は16日、長谷を南北に貫く古道、秋葉街道の復旧整備に当たる。13日まで、隊員50人を募集中。
作業区間は黒河内縲恍・フ約3キロで、街道の石をどかしたり、崩落個所を通行できるようにしたりと歩行者の安全を確保する。体力や能力に応じて作業を分担するため、家族での参加も可能。
当日は長谷総合支所駐車場へ集合し、午前8時半縲恁゚後3時、作業する。
参加料は500円(保険代含む)。持ち物は昼食、水筒、軍手など。
希望者は、申込書に住所、氏名など必要事項を記入し、長谷総合支所産業振興課内ネットワーク事務局(TEL98・3130)へ申し込む。
主催者は「先人が歩んだ古道を整備しながら、江戸時代から続く歴史に触れてみませんか」と参加を呼びかける。
市は散策に必要な看板などを設ける計画で、整備終了後は街道を歩くイベント開催を考え、観光資源に生かす。
秋葉街道は、静岡県の秋葉神社参拝に使われた道。昨年2月、「秋葉街道発掘調査隊」を発足させ、江戸時代の絵図などをもとに、1年かけて調査して道筋を確認した。 -
箕輪東小4年生がホットプレートでお茶作り体験
箕輪町立箕輪東小学校の4年生(21人、有賀京子教諭)は5日、茶業コンサルタントの増沢武雄さん=大出=を講師に招き、ホットプレートで釜炒り茶作りに挑戦した。
学校近くの日輪寺に茶の木があるため、児童は増沢さんに教わって初めての茶摘みを体験。皆で摘んだ茶葉を使い、調理室でお茶作りをした。
釜炒り茶は、ホットプレートで茶葉をまぜ、しおれたら紙の上に出して水分を飛ばし、素手で茶葉をもむ。ホットプレートに茶葉を戻し、かきまぜながらもむ、乾かすという作業を繰り返し、最後に茶葉と途中で出た粉をホットプレートで乾燥させ、固くなり香ばしい香りがしたら完成する。
児童は4班に分かれてお茶作りを開始。最初は「木の匂い」「苦そう」と話していたが、次第に「お茶の匂いになってきた」「少しずつ乾いてきた」と茶葉の変化を楽しみ、お茶の香りに包まれながら作業した。「ホットプレートの上で茶葉をもむのは熱くて大変だけど面白い」「覚えたら自分で葉を摘んできて作れるかもしれない」と話した。
講師の増沢さんは、「お茶作りは、自分で茶葉を摘み、汗を流しながらもんで作り、その味と香りを試す結果までが学べる。汗をかいたほど出来上がったときの喜びがある」と話していた。
4年生は総合的な学習で老人福祉施設との交流学習を計画しており、作ったお茶をお年寄りと飲みながらの交流も考えている。 -
駒ケ根郷土芸能まつり
第20回駒ケ根郷土芸能まつりが3日、駒ケ根市の市文化会館で開かれた。市内の32団体が出演し、神楽、舞踊、民謡、バレエ、剣舞、大正琴、吟詠などを次々に披露した。大きなステージでの発表とあって、出演者はそれぞれ緊張した面持ちで登場したが、踊りや演奏を始めると次第に落ち着いた表情になり、日ごろのけいこの成果を存分に発揮して見事な芸を見せていた=写真。20年記念としてざんざ節保存会、伊那節保存会も特別出演し、伝統の踊りを披露した。
客席の観衆は「大したもんだね」「きれいだね」などとささやき合いながら、披露される芸の数々に夢中で見入っていた。 -
高遠高校1年生 禁煙講座
伊那市の高遠高校は5月31日、1年生114人(男子57人、女子57人)を対象とした禁煙教育講座を格技室で開いた=写真。同市長谷の岡部竜吾美和診療所長を招き、たばこの有害性などについて学んだ。
岡部所長は「タバコと中毒竏窒ォづきが大切竏秩vと題して講話。喫煙することは、胃がんや脳卒中などの病気を引き起こす原因となっていることや脳内に分泌された快感物質により依存症となることをスライドなどを用いて説明した。
たばこだけではなくテレビやネットゲーム、携帯電話などに依存する人が増加している現状を話し、「依存はある対象のためにすべてを投げ打って奴隷になること」と主張。依存から抜け出すことに気づくことが大切で、そこから将来への無限の可能性が広がる竏窒ニ訴えた。 -
大正琴信州大会
琴伝流大正琴全国普及会は3日、第3回琴伝流大正琴信州大会を飯島町文化館で開いた。県内各地の50グループが出演し、日ごろの練習の成果を披露し合った=写真。
約10人縲・0人で編成するグループのメンバーはそれぞれ緊張した表情でステージに上がったが、各グループともソプラノ、アルト、テナー、ベースの4種の大正琴を巧みに組み合わせた一糸乱れぬアンサンブルを奏でた。会場に響く大正琴独特の音色に、聴衆は大きな拍手を送っていた。 -
祇園ばやしけいこ
あばれみこしで知られる宮田村伝統の津島神社祇園祭りの祇園ばやしを演奏する「子ども祇園ばやしの会」のけいこが始まっている。7月21、22日の本番に向けて3日、2回目のけいこが津島神社境内にある町二区公民館で行われた。小学1年縲恍・w3年までの約30人が参加し、祇園ばやしの会(川手友幸会長)の会員らの指導を受けながら『あげは』『花ばやし』などの曲を熱心に練習した=写真。けいこは週に1回程度行っていく。
子ども祇園ばやしの会は将来に伝統を引き継ごうと82年に発足し、毎年の祭りを盛り上げてきた。25周年を迎えた今年は記念として6曲を収めた自主製作のCDを制作し、関係者に配布した。 -
信濃教育会定期総集会
信濃教育会定期総集会は2日、伊那市の県伊那文化会館で開いた。約千人が参加し、講演やパネルディスカッションを通して学校づくりを考えた。
パネルディスカッションは「今、職能に何が求められているのか」-改めて、授業づくり・学校づくりを考える-をテーマに討論した。
パネリストは、信濃教育会教科書編集部部長、小学校教頭、小・中学校教諭、講演会の講師を務めた国際基督教大学の藤田英典教授の5人。コーディネーターは信濃教育会教育研究所の牛山栄世副所長。
パネリストは、「スキルトレーニングに走っているが、人間として根っこになる見えない学力をつけないといけない。学校の中で根っこを育てることを研修し意図的に話していく必要がある」「子どもと感動体験を共有できる教師になることが大切な一つの要素」など意見を述べた。コーディネーターは、「教師自身の探求心、それを体でつかみ取っていく授業づくりを大事にしていきたい。各自の問題意識を学校の中で響かせ合う、生の話し合いが求められている」と述べた。 -
南箕輪村南部小6年生を「わが家のセーフティーリーダー」に委嘱
伊那署は1日、健全育成活動を推進し子どもの規範意識、防犯意識を育てる「わが家のセーフティーリーダー」に、南箕輪村立南部小学校6年生42人を委嘱した。
セーフティーリーダーの任務は▽決められたルールを守る▽みんなの手本になる行動をとる▽悪いことをしている人を注意する-。亘浩幸生活安全課長が、氏名と任務を書いた「証」を児童一人ひとりに交付した。
児童代表の中嶋健太君は、「最高学年の自覚を持ち、登下校の安全を守れるよう見本を見せたり、生活の中で安全の大切さを忘れないようにし、時にはお父さん、お母さんにアドバイスしたい」と決意を述べた。
亘課長は、「あいさつ、朝ごはんを毎日食べる、家の仕事を手伝う3つのお願いを守って立派な大人になってほしい」とあいさつした。
伊那署管内では本年度、伊那西小学校児童も委嘱する。 -
藤沢城跡を整備・保存
伊那市高遠町の御堂垣外地域活性化委員会(保科鈴夫委員長、10人)は、藤沢城跡の整備・保存事業に取り組んでいる。近く、山道を整備し、秋にはモミジなど苗木150本を植える。
藤沢城跡は、市指定文化財(史跡)。「高遠風土記」によると、元暦・文治年間(1184竏・0年)に、この地域の領主だった藤沢盛景が、天文18(1549)年には保科正直が住んだといわれる。主郭などの堀、土塁の跡が残る。
昨年1月、御堂垣外区の町内代表者で活性化委員会を組織。城跡の雑木林が茂り、神木の赤松が見えなくなったため、地主の了解を得て伐採するなど整備した。
伐採した場所には、四季を通じて景色を楽しめるように、イワヤマツツジ、モミジ、タカトオコヒガンザクラの苗木各50本を植栽する。
県の地域発元気づくり支援金で84万円の予算がついた。
保科委員長は「地域の貴重な文化財。多くの人に親しんでもらい、後世に伝えていきたい」と話している。 -
繭作品寄贈
駒ケ根市東伊那の駒ケ根シルクミュージアムで繭を使った作品作りをしている市民グループ「まゆっこサークル」(小林さな恵代表、18人)は31日、会員らが共同で制作した繭作品「松」を市に寄贈した=写真。高さは約50センチで、約800個の繭を使い、3カ月かけて完成したという。小林代表は「1年中飾っておいてもおかしくない物をと思い、松を選んだ。枝ぶりの表現に苦労したが、繭は経年変化も少ないので長く楽しんでもらえるのでは」と話している。中原正純市長は「市の木でもある松をいただき、感謝する。これからも繭クラフトを通じて文化の輪を広げてほしい」と述べた。作品は市役所市民ホールや文化センターなどに展示される予定。
同サークルはミュージアム開館を機に5年前に発足して以来、毎年共同で「バラ」や「クジャク」などの大作を制作してミュージアムに寄贈してきたが、今年5周年を記念して市への寄贈を思い立った。 -
箕輪町ものづくり教育プログラム導入
箕輪町教育委員会は07年度、町内全小・中学校に「ものづくり教育プログラム」を導入する。「一味ちがう箕輪の子ども育成」事業の一環で、従来のものづくり学習に「ユーザー視点のものづくり」学習を取り入れ、ものづくりの面白さを学ぶと同時に、他者への思いやりの心をはぐくむことをねらう。
「ユーザー視点のものづくり」学習は、経済産業省の「キャリア教育プロジェクト」で05年度からエプソンインテリジェンス(本社・諏訪市)と諏訪市教育委員会が市内の全小・中学校に取り入れている。
エプソンインテリジェンスから、2年間の実績に基づくプログラムを他地域でも活用したい-と提案があり、町教委と校長会で昨秋から協議し、導入を決めた。本年度、岡谷市も導入する。
ユーザー視点は、企業の相手方視点、使い手意識、他者への思いやり、お客様視点、顧客視点を指す。プログラムは、学校教育の中の従来のものづくり学習に、「だれ」に対して「何を」作ってあげるのかを明確にした「他者への思いやりの心の学習」を取り入れるもので、全く新しい授業をするのではなく(1)だれに対して何を作るか(2)ユーザー(使う人)の要望を知る(3)作ったものを発表・販売する-3点を加える。
町教委は31日、町文化センターで各校の担当教諭の全体打ち合わせ会を開き、プログラムの推進とスケジュールを説明した。エプソンインテリジェンスの河野満営業企画部長は「次世代を担う子どもにユーザー視点という考え方が大事になると思う。先生にぜひきっかけを作ってほしい」と話した。
これまでに学校個別研修会が終了し、各校では技術家庭科や生活科、図工などで導入を検討している。今後は各校で実践し、町教委とエプソンインテリジェンスが取り組みをサポートする。8、11月に意見交換、2月に報告会も予定している。 -
伊那市の美篶小6年が桜並木作業
伊那市の美篶小学校(北原寛校長)と信州大学は1日、同市美篶の三峰川右岸堤防のレストパーク周辺で、恒例となっている桜並木の施肥作業をした=写真。同小などが約10年ほど前から数年間かけて植樹したソメイヨシノ56本に微生物を含んだ鶏糞肥料約600キロを与えた。
元気のない桜の成長を促進させよう竏窒ニ、同大学農学部の井上直人教授(NPO法人微生物による環境浄化の有機農業を広める会理事)が立案した取り組みで3年目。用いた肥料は、ゆっくりと分解するため木に栄養が届きやすく、病気になりにくくなるなどの利点があるという。
6年生68人と井上教授のほか、信大生、同地区区長ら約90人が参加。児童たちは肥料の有効性を学びながら作業をすすめた。木の根元周辺に施肥すると地域住民らが刈り取った草を肥料が吹き飛ばないよう、根元に被せた。
井上教授は「昨年に比べて見るからに新しい枝が伸びた。桜が咲く時期を楽しみにして」と児童らへあいさつ。赤羽麻理絵ちゃん(11)、酒井佳奈ちゃん(12)は「春に小さなピンク色の花が見れるのが楽しみ」と話していた。 -
ワイン家のもの作り展
中川村大草桑原のイエルカ・ワインさん宅で、5日まで「ワイン家のもの作り展」が開かれている。
イエルカ・ワインさんが設計制作したまきストーブや、取っ手が大きいコーヒーカップ、マグカップ、角皿、白磁のコーヒーポットなど約300点を展示。
また、妻の関悦子さんはギリシャのヤギの毛の手織りの敷物8点を並べた。
まきストーブは暖房、ピザも魚も焼ける多機能ストーブ。イエルカさんは「形はシンプルで日本の風景に合う。焼物はまきストーブの灰を釉薬に使った。大きな取っ手にヨーロッパの文化を感じて」と話す。
また、関さんは「ギリシャのヤギの敷物は染色していないから、色落ちがない。丈夫で長持ち、使えば使うほど味が出る」とか。
開場午前11時縲恁゚後6時、詳細はワイン家(TEL88・3675)##(写真) -
ガイドブック「宝積山・光前寺」発刊
柿木憲二氏監修のガイドブック「宝積山・光前寺」=改訂版=がこのほど、ほおずき書籍から発刊された。
早太郎伝説で知られる信濃天台宗五大寺・光前寺の魅力を、建造物、自然、伝説などあらゆる角度から紹介している。
▽光前寺の見どころ▽開基と由来▽光前寺伽藍と石造物▽宝物と文化財▽光前寺年中の行事竏窒フ5章。
四六判変型、48ページ。定価は800円(税込み)。県内書店で販売している。 -
祇園祭の華・ス阿波踊り・ス練習開始
7月21日の宮田村津島神社祇園祭宵祭りに華を添える「阿波踊り信州宮田連」の練習が30日夜、村武道館で始まった。有名なあばれみこしの勇壮さに対し、19年目を迎える同連の踊りは優雅さで観衆の目を集める。今年も50人ほどで参加する予定だ。
指さばき、軽快なステップと、確認しながら練習。初日から踊りを満喫し、心地良い汗を流した。
小中学生と中高年者が多いが、若い女性たちも新たに数人加わり、一層華やかに。
みこしだけでなく、多くの人が祭りに参加できるようにと始まった阿波踊り。
今年も指導を受けた東京・高円寺の阿波踊り菊水連から約30人が祭り当日訪れ、一緒に踊りの輪に加わる。逆に8月22日には宮田連が高円寺の「阿波おどり」に参加する。
北原健一連長や小木曽広子副連長は「踊りを通じて交流の輪がどんどん広がれば」と期待を寄せる。
新たなメンバーも随時募集中。当初の練習は毎週水曜日で、6月末からは土曜日も行う。問い合わせは小木曽さん85・2609へ。 -
弥生の電気通信クラブの3人が初級システムアドミニストレータ試験に合格
伊那弥生ヶ丘高校の電気通信クラブの名取孝太郎君(17)、北原圭君(17)、市川哲郎君(17)がこのほど、初級システムアドミニストレータ試験に合格した。国家資格の一つであるこの資格は、日常における実務的な情報処理能力を問うもの。高校生の全国合格率は13パーセント、県内でも今回は102人中、14人しか高校生の合格者はいなかった難易度の高い資格の取得に成功し、「受かると思っていなかったので嬉しい」と笑顔を見せる。
情報処理が高校の教育課程に組み込まれたことに伴ない、同校でも授業の一環として情報処理に取り組んでいる。しかし、初級アドミニストレータの試験では授業で取り組む内容以上の知識を問われるため、3人とも専用テキストなどで自主学習を重ね、本番に臨んだという。
顧問の原信子教諭は「今回の試験を通して身に付けた自分で学ぶ姿勢が一生の宝になると思う」と話していた。 -
伊那市が定率減税縮減に伴ない7月から保育料徴収基準額を改定
伊那市保育園運営協議会(前田久子会長)が29日夜、伊那市役所であり、定率減税縮減に伴なう保育料徴収基準額の変更などを了承した。
市では所得税の支払額に応じた21の階層区分で保育料を徴収しているが、本年7月からは定率減税縮減以降の支払額から保育料を算定することになるため、現在の基準額のままだと各階層区分の中で、従来より高い保育料を払わなければならない世帯が生じてしまうようになっていた。
そこで市は、各階層の所得税支払額区分を変更し、一部の世帯の保育料値上がりを防止する。
また、これまで市では旧伊那地区、高遠地区、長谷地区ごとの料金体系で保育料を徴収してきたが、合併に伴ない旧伊那地区の保育料を値下げした結果、高遠、長谷地区の一部の階層で旧伊那地区より保育料が高くなる現象が生じていた。そこで、これらの階層の保育料を旧伊那市の額に減額して調整する。これにより、高遠、長谷地区では対象となる77人の保育料が値下がり。年間影響額は146万1600円となる。 また、合併当初は5年を目途に3市町村の保育料体系を一本化する予定だったが、市は本年11月の見直しである程度一本化したいとしている。 -
東春近小4年生 りんごの摘果作業を体験
伊那市の東春近小学校で恒例の4年生を対象とした「りんご体験学習」の2度目の授業が29日、同地区田原の伊藤一路さん(79)、豊子さん(75)夫婦のりんご園であった=写真。児童62人は、園内のりんごの木(品種=ふじ)47本の摘果作業を経験し、農家の人の苦労に触れた。
摘果は、一つの房にある「中心果」を除き、周りの実を全て摘む作業。実を摘むことで、中心の実に栄養を集中させ、蜜(みつ)が詰った、大きなりんごを実らせるためだという。
児童たちは、伊藤さんから摘果作業の手順を学ぶと早速、はさみを使って作業に取りかかった。最初は少しぎこちなさを見せていたものの楽しみながら約2時間の仕事を終わらせていった。作業中は、摘み取った小さな実を味見し「すっぱい」と叫ぶ児童もいた。
川上翔平君(9)は「まだまだ実が緑色だった。少しずつ赤くなって大きくなるのが楽しみ」と感想。本年は春先の霜(しも)の影響も少なく、11月中旬には見事に実ったりんごを児童たちが収穫する。 -
フレッシュセミナー開講
飯島町の初めて子育てをする親子を対象にした「フレッシュセミナー」が30日、飯島文化館で開講した。
3カ月の赤ちゃんから1歳6カ月の幼児まで19組が参加、来年3月11日まで全10回開催。ピクニックや救急救命法、講演会などを親子で楽しむ。
開講式で宮脇中央公民館長は「セミナーは同じ位の子どもを持つお母さんが本音で話ができる仲間づくりが目的。子どもの知合いを作ることも大切。受身でなく、積極的に声を掛け友だちをいっぱいつくって」とあいさつ。
みんなで「チューリップ」「ぞうさん」の歌を歌ったり、「あくしゅでこんにちわ」で親子が触れ合った。