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中沢小春の遠足
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は9日、春の遠足を行った。1・2年生は東伊那のふるさとの丘、3・4年生は赤穂の共楽園を目指してそれぞれ元気に学校を出発。前日に続いての夏のような陽気の中、日差しを浴びながら列になって一路目的地を目指した。汗だくになりながら歩き続け、ようやくの思いで到着した児童らはグループごと、思い思いの場所に敷物を敷いて陣取り、楽しみにしていた弁当に早速かじりついた=写真。
お腹がいっぱいになると友達同士で歓声を上げて追いかけっこをしたり、ブランコや滑り台などの遊具で心行くまで遊ぶなど、明るい春の一日を思い切り楽しんでいた。 -
中川図書館が文部科学大臣表彰
中川村図書館(杉沢かおり館長)は子どもの読書活動の実践で文部科学大臣表彰を受賞。9日、役場で曽我村長に報告した。
杉沢館長は「村の図書館としてコミュケーションを大切に、地道な活動が認めらてうれしい。お話会など積極的に協力していただいているボランティアのみなさんのお陰」と笑顔。
同館は乳幼児、児童への読書啓発活動として、団体・個人のボランティアによるお話会やリズム。ブックスタート事業(乳幼児読書事業)、小・中学校、保育園へのコンテナによる図書のまとめ貸出などのほか、公民館と共催し、幅広い参加を願い、組織の枠を外した「元気っこ講座」など特色ある活動が認められた。
受賞式は先月26日、代々木オリンピックセンターで、「子ども読書フォーラム」に合わせ行われ、図書館、小・中学校、障害児学級の5部門で各県1館(校)ずつ選ばれた。 -
伊那市の手良小「仲良し週間」で紙飛行機大会
伊那市の手良小学校(植木行雄校長、156人)で9日、「仲良し紙飛行機大会」があった。1縲・年生が入り混じった8グループで競技。児童たちは学年の枠を超えた仲間同士で、一つの目標に向かって協力した。同小学校児童会の主催。
全校児童のふれあいを目的とした「仲良し週間」(8竏・2日)の一環行事。競技は各グループの学年代表ごとに飛ばした飛行機の中で、遠くまで飛行したトップ機の数を争そった。
グループ内では上級生の男子らが、1、2年生に紙飛行機の作り方を教える微笑ましい光景が広がった。6年生の石倉果歩ちゃん(11)は「1年生も楽しんでくれたと思う。この週間中は、学年や男女関係なく楽しめる週間にしたい」と話していた。
児童会では仲良し週間中の8日、図書委員会による紙芝居の読み聞かせをした。11日には大縄飛び大会、12日には仲良し給食を企画している。 -
図書館おはなし会
宮田村図書館はこのほど、おはなし会を開いた。読み聞かせや体を使ったゲームもあり、親子で本の楽しさにふれた。
職員やボランティアが協力。子どもたちは遊び感覚で、物語の世界へ。
静かにじっくりと朗読に聞き入る。楽しい場面などでは身を乗り出す姿もあった。
合間には手足を動かすなど、簡単なゲームも。ふれあいながら、笑顔も広がっていた。 -
彫塑歴40年余
南箕輪村 小倉孝一さん「彫塑をやってると夢中になる。何もかも忘れてね」
自宅には、これまでに制作した立像や首の作品が所狭しと飾られている。
美しいものを見ること、絵を描くことが好きで、教員時代は美術研究会によく出席していた。最初は絵を描いていたが、ある時、彫塑作品の少女の首を見て強くひかれた。「見るものに訴える生き生きとしたものを感じた。立体のほうがおもしろいぞと思って…そのときが分かれ目かな」。彫塑の会に入会。粘土を入れた重いリュックを背負って電車で通い、勉強を始めた。
「見たり、聞いたり。何回作ってもうまくいかないんだよ。一生懸命作るんだけど、間違えたものは後から気付くんだよね」。熱心に制作を続け、彫塑との出合いから40年余が過ぎた。
「彫塑は量感、重みが魅力」。石こう像とブロンズ粘土による2つの手法で、児童の首や女性の立像を制作する。首は人間性がにじみ出る、立像は動きや流れ-とそれぞれ異なる魅力があるという。
「モデルからにじみ出る人間性、人柄を自分がどう感じ、どう表現するか。モデルの生き方が表情、顔にあると思う。形だけでなく生き生きとしたその人のなりを量感で出す。そこにバランスがとれれば美しい作品になる」
鼻だけを一生懸命作っても作品に生命は宿らない。全体の流れと力関係が一緒になって初めて美しさが出るのだという。
彫塑にはデッサン力が必要で、これまでにデッサンしてきたスケッチブックが、部屋に高く積み上げられている。物を見る目を養うためでもあるが、「例えば田の水に山が映っていたら、うんと美しさを感じる。これを絵に描いたらいいなと思う」と、楽しみでもある。
楽しみは、彫塑だけにとどまらず、書道、ハーモニカ、マレットゴルフなどいろいろある。一つひとつは異なる趣味のようでも、すべてはつながっている。「チャンスがあれば取り入れる。何をやるにも勉強しないといけないけど、せっかく縁があって好きならやってみるか、とね。やれば自分が向上し、自分がうれしければさらに感動し、いい心持ちになる。自分が心よい生き方ができる」と考えるからだ。
伊那美術協会員で、県展などに出品し、各種の賞を受賞している。近年は出品目的ではなく、自分が今まで培ってきたものを出して作りたいという心境だという。
「知らん間に40年経った。人に見せるようにやってきたけど、それではうまくいかない。人がなんと言おうと、基準が自分の心にないとだめ。外に基準を置いたり、気を取られていたら、それはまね。自分が出ない。自分が好きでやるから好きなようにやるのが一番と思えてきた。デッサンして見たもの、感じたものを表現できたらと思う」
年年歳歳、咲く花を見て心動かされる。新しい気持ちになる。「心動かされるのは楽しいじゃんかね。それが彫塑にも通じるんじゃないかね」。そう言って窓の外を見つめた。
(村上裕子) -
南信さくらそう展示会
伊那谷のサクラソウ愛好家でつくる「南信さくらそう会(小林章吾会長)」は7日まで、飯島町の飯島成人大学センターで「南信さくらそう展」を開いている。引き続き、12日縲・4日まで駒ケ根文化センターで開く。
サクラソウの魅力を広め、会員の成果を披露する同展に、会員9人が丹精込めた120種類170鉢がずらり=写真。
新品種では白花でピンクの縁取りが可れんな「笹鳴」。花びらの切りこみが深い「鶴亀」。大ぶりな白花の「満月」など、銘花、珍花が並んだ。小輪から中、大輪、色も白、ピンク、紫、赤(紅)と多彩、咲き方も上向き、横向き、下向きとさまざま。
小林会長は「今年は天候不順で開花がそろわず、鉢数も少ない。日本さくら草は洋花のような派手さはないが、品のある花色、花の形の面白さ、葉とのバランスもよい」と魅力を。
なお、駒ケ根会場では期間中の13日午前10時から、信濃さくら草会の総会、引き続き、日本のさくら草の第一人者、鳥居恒夫さん(東京都小平市)の記念講演を予定する。 -
駒ケ根市立赤穂南小学校長
下平達郎さん(57)赤穂南小はJR飯田線の沿線にある。十数年前、通勤する電車内から校舎の建設の様子を眺めていた。
「ここに新しく素晴らしい学校ができるんだなあ竏窒ニ思って見ていたが、まさか自分がその校長として来ることになるとは思わなかった」と笑う。
小学校のころから教師にあこがれ、いつかは自分も竏窒ニ考えながら成長した。夢をかなえての初任校は岡谷市の神明小。「私はどちらかといえばじっくりと人間関係をつくっていくタイプ。だが、同僚の中にはすぐに子どもたちに溶け込む先生もいた。そんな様子を見て『私が先生になって良かったのかなあ…』と思うこともあったが、周りの先生方に励まされ、助けてもらいながら何とかここまでやってきました」と謙虚に語る。
東御市の祢津小学校で初めての校長。3年間を過ごした後、4月から赤穂南小学校長に着任した。
教育の重点にあいさつを掲げる。「あいさつは心の窓を開く鍵。人生のあらゆる場面で必要なのが、しっかりしたあいさつだ」
毎朝子ども委員の児童らとともに校門に立ち、登校してくる児童らに「おはようございます」と声を掛けるのが日課だ。
「ここの子たちはあいさつもしっかりできるし、明るくて元気ですね。そんな良い点をこれからもぜひ伸ばしていってほしい」
「教師の一番の仕事は子どもたちに生きる力をつけること。それは昔も今も変わらない。地域の人たちの力を借りて、さらに素晴らしい学校にしていきたいですね」
中川村片桐在住。
(白鳥文男) -
裏千家淡交会南信分会が「春の茶会」
駒ケ根文化会館で7日、茶道裏千家淡交会南信分会(浦野宗光会長)の「春の茶会」があった。あいにくの雨の中、上・下伊那、諏訪地方の30社中の会員や他流派から約500人が来場し、心静かに茶の湯を楽しんだ=写真。
会場には立礼、濃茶、点心の3席が用意された。
20脚ほどいすが並んだ立礼席では、釜の湯のたぎる音に耳を澄まし、亭主の見事なお手前を見ながら、作法通り、干菓子を味わい、正面を避けて、お薄をいただいていた。
点心席では季節感のある料理が出され、見て楽しみ、味わって楽しんだ。
浦野会長は「忙しい時代だからこそ、生活に一服のお茶を」と話していた。
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建立35周年の宮田観音で例大祭、5年に1度の稚児行列と恒例子ども相撲でにぎやかに
宮田村北割区の真慶寺(赤尾義道住職)は5日、宮田観音例大祭を開いた。観音建立35周年で、5年に1度の稚児行列を催行。27回目を迎えた奉納子ども相撲大会も賑やかに行った。チビッコを主役に、健やかな成長、地域の安全などをみんなで祈った。
51人が参加した稚児行列。化粧して着飾った園児や児童らが、寺から観音まで数百メートルを列をつくって歩いた。
法要にも出席。頭のてっぺんから災いを取り除く洒水(しゃすい)と呼ばれるお清めも受けた。
稚児行列は今回が5回目。子どもたちに観音様との縁を深めてもらおうと、節目の年に開いている。
恒例の相撲大会は観音横の土俵で開催。小学生32人が出場した。
家族や観音様が見守る前で、・ス豆力士・スたちは闘志満々。女子の参加も多かったが、男子に負けず劣らず力強い取り組みで、会場を沸かせていた。
「毎年例大祭を5月5日に開くのも、子どもたちに仏事に親しんでもらおうという考えから。今日もたくさん参加してもらえて良かった」と赤尾住職は話していた。
相撲大会の上位成績は次の通り。
【1年】(1)浦野和大(2)大野勇斗(3)三浦龍【2年】(1)池上和人(2)小田切楓(3)馬場隆夫【3年】(1)横山芽以美(2)本田峻太(3)小田切みのり【4年】(1)馬場信介(2)本山柾成(3)向山椋太【5年】(1)小林由佳(2)森田勇希(3)小田切団檀【6年】(1)横山利輝 -
中越区で男女共同参画を考える人権学習会
宮田村中越区でこのほど、男女共同参画を考える人権学習会が開かれた。村公民館と同区分館の主催。伊那市女性のための相談室の馬場よし子さんを講師に迎え、良きパートナーとしての男女の関係を見つめ直した。
男女の役割や分担を既成概念で決めつけることに、大きな間違いがあると馬場さんは指摘。
夫婦がお互いに「お父さん」「お母さん」と呼び合うことも、役割的な発想だと語り「夫として妻として、これからは互いに名前で呼び合ったください」と話した。
「女性は家政婦であってはならない。歳をとっても男性が自立できるよう、事前に生活能力を身につけておくことが大切」とも続けた。 -
新技術で安全、楽しくラジコン飛行機の飛行会
駒ケ根工業高校は5日、同校体育館で、最新テクノロジーを駆使した電動小型ラジコン飛行機の飛行会を開いた。南信地区の愛好者らが自作の愛機を持参し、急上昇、急降下、旋回などアクロバット飛行やホバリング(空中停止)、トルクロール(空中停止し、旋回する)などテクニックを駆使し、ラジコン飛行を楽しんだ。
学力向上拠点形成事業を導入する同校は、クリーンエルネギーで飛行する飛行ロボットとしての利用を視野に、遠隔制御の最新技術の公開の場として実施した。
一般のラジコン飛行機は危険で騒音もあり、広い飛行場所が必要だったが、新技術で機体は軽量のEPP(発泡トリプルピリン)を用い、小型軽量モーター、リチウム電池を搭載した、安全で手軽、インドアでも、自由自在の飛行を可能にした。
愛機5機を持ち込んだ飯田市の小林章さんは「機体をできるだけ軽くなるように工夫した。自分で作った飛行機が意のままに操縦できるとうれしい」。
担当の竹内浩一教諭は「自分でデザインし、自分で制作した飛行機を飛ばすことで、ものづくりの楽しさをアピールしたい」と話していた。 -
千人塚祭りにぎやかに
飯島町七久保の千人塚公園で5日、恒例の千人塚まつりがにぎやかに開かれた。
好天に恵まれ、町内外からどっと家族連れが訪れた。
城ケ池周辺には、たこ焼きや焼きそば、だるま、昔懐かしい飴細工、わた飴、リンゴ飴など約20軒が軒を並べた。
午後には、池に張り出した特設ステージでは演芸会。アルプスホルンやおめでたい秋田大黒舞、趣味のグループの踊り、カラオケなどが舞台を飾り、最後は千人塚音頭、もち投げで盛り上がった。 -
運動あそび箕輪町内小学校1、2年生に導入
箕輪町は本年度、町内保育園に取り入れている運動あそびを小学校の1、2年生まで拡大し導入する。
保育園の運動あそびが3年目を迎え、効果をさらに高めるために小学校の2年生まで対象を広げる。町は、現代の子どもたちに不足している運動能力を楽しく遊びながら身に付けると同時に前頭葉の発達を促し、子どもが本来持っている生きる力を育てたいとする。
各クラス年4回。8日から始まる。体育の授業ではなく、運動あそびの基本の形を確認し、ゲーム的要素を取り入れながら体を動かすことを楽しむ内容で、町運動保育士の唐沢由紀さんが指導する。事業費は280万円。
町保育園出身の児童の場合、2年生は保育園の年長、1年生は年中、年長で運動あそびを経験している。今回の導入に向け町は2月に各小学校で試行したが、児童は抵抗なく取り組めたという。
町保健福祉課によると、保育園での運動あそびは、参観した保護者から「子どもの運動の発達が見られるのでよい」「集中して先生の話が聞ける」「継続してほしい」などの感想が寄せられている。担任も「自分なりにやろうとする姿がうれしい」「楽しく意欲的に取り組む姿が見られた」など高い評価をしているという。 -
伊藤環雪さんが中国画展
伊那市日影区在住の伊藤環雪(本名常良)さんによる中国画展が6日、県伊那文化会館で始まった。四季を通じた中国の風景(山水画)を中心に、新作130点が並ぶ。16日まで。
伊那文での個展は01年以来5度目。今回は喜寿の祝いを兼ねた。
伊藤さんは65歳のとき、中国の上海師範大学へ留学し、3年間、中国画を学んだ。中国画最高峰である中国一級芸術委員の称号を持つ。今でも年5回ほど中国に滞在。スケッチしたり、写真を撮ったりして、帰国後、イメージが残るうちに絵を書き上げている。
作品は、標高3千メートル級の岩山を描いた江西省の「三清山」をはじめ、朝日で染まる空をバックに、漁舟が浮かぶ「滴江朝陽」や「紅白梅」「美人画」など。
伊藤さんは「日本にない風景。スケールの大きさ、また筆の腹を使って描く勢いある中国画にひかれる」と話し、墨と自らが調合した岩絵の具で描き出す。
開館時間は午前10時縲恁゚後6時半(最終日正午)。8、15日休館。 -
箕輪東小で春の交通安全教室
箕輪町立箕輪東小学校(宮沢義人校長)は1日、春の交通安全教室で正しい道路の歩き方や自転車の乗り方を学んだ。
1、2年生は正しい歩行や横断の仕方、3、4年生は校庭で、5、6年生は一般道で自転車の乗り方を練習。町交通安全協会役員と箕輪町警部交番の所長が指導し、「基本を守り、事故にあわないよう気を付けて」と話した。
3、4年生は、校庭に道路や横断歩道を書いたコースで、発進や交差点での後方、左右の安全確認を重点に訓練。▽自転車は左側から乗る▽自動車などが来ないか後方を確認し右足からこぎ始める▽横断歩道の手前では自転車から降り手を上げて左右の安全を確認する-など注意点を学び、一人ずつ自転車でコースを走った。
自転車が体に合っていない児童もいて、交番所長は、サドルの高さ、ブレーキの位置や効き具合など家で確認してもらうよう指摘。宮沢校長は、「自分の命は自分で守る。だれも守ってくれない。ルールを守って楽しく過ごしましょう」と話した。 -
七久保小学校が手紙渡し活動に返事が来ました
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1通の手紙に安全運転への願いと自らの決意を込めて40年間続いている飯島町七久保小学校の交通安全手紙渡し運動に、返信が次々と届き、子どもたちを喜ばせている。
手紙は5年生31人が10日早朝、七久保の広域農道沿いで、無事故を願い通行するドライバーに手渡した。
同校の手紙渡し運動は今年で40年目だが、受け取ったドライバーからの返信はほとんど無かったが、今回は4月末までに封書やはがきなどで6通が届いた。
飯田市の女性からは花柄の便箋で「手紙を読んで、安全の誓いを新にした」。飯田市の男性からは「君も大人になったら、免許を取ると思うが、歩行者だったころの自分を忘れず、交通弱者に優しい運転を」。中川村から飯田市まで通勤している人は「長距離なので、事故を起さないように気をつけている」など書かれている。
同校では「返信をいただいたことで、子どもたちの活動への励みになった」と話していた。 -
かんてんぱぱで織田昇近さんの作品展
「心に訴える万物の声」を描く下諏訪町の洋画家・織田昇さん(78)の個展が、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。風景、人々の営みなどをテーマとした約65点が、訪れた人たちの心を引き付けている。
ここ2、3年で描いた作品が中心。
県展に5回連続して入賞した後、県展審査員などを務めてきた織田さんは「確固とした自分自身のものをつかみたい」と97年、放送大学に入学した。学部課程を修了した後も大学院で哲学を学び「東洋的芸術観」「無」といったものを追求してきた。
織田さんは「現代は描く技術のみが先行してとらえられることが多いが、もともと考えを表現する手段でもあった芸術は哲学と密接な関係にある」と話す。
インドの葬式をとらえた人物画、山並みからわき立つ雲の動きを描いた風景画など、描く対象はさまざまだが、それぞれの事象に内在する思いなどを力強く表現している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。7日まで。 -
中川西小学校 気賀澤厚典校長(57)
「西小学校は99年以来7年ぶり2度目の勤務、児童数が減り、ちょっと寂しい。大規模校の箕輪中部小学校から転任したので、体育館に並んだ時、こじんまりしていると感じた」と第1印象を。
新学期が始まり「子どもたちは大きな声であいさつができ、しっかりと話を聞くこともできる。校内は落ち着いた雰囲気」。
49年駒ケ根市市場割生まれ。尋常小学校の教諭だった父親の影響も多少あり、信大教育学部に進学し、教師のの道に。初任は須坂市高甫小学校2年生を受け持った。「子どもたちはやんちゃでなかなか言うことを聞いてくれず、困ったが、土、日曜日には教員住宅に遊びに来てくれた。山や川に出掛け、一緒に楽しく遊んだ」と振りかえる。
上伊那では辰野西小、伊那東小、飯島小、美篶小、中川西小に勤務。中川西小には93年から6年間勤め、最後に1年生を受け持った。「鶏をテーマに、絵を描いたり、歌を作ったり、餌代を稼ぐために、草木染めのハンカチを福祉広場で販売したこともあった。穏やかな地域でのどかに暮らせた。保護者は教育熱心で、親子レクレーションはおおいに盛り上がった」とか。
管理職に昇任したのは、長谷中教頭から「直接的な子どもとの関わりが無くなり、少し寂しかった」。
前任校の箕輪中部小では、「子どもは都会的で明るく活発。声掛けなど、不審者問題が多く緊張した3年間だった。子どもの安全確保に向け、見守り隊を結成し、組織的に活動してくれて、とてもあり難かった」と話す。
中川西小校長の内示を受け「以前、赴任していた学校だったので、びっくりした。地域もある程度分かるし、知人もいるので、安心して着任した」。
校長としての抱負は「弱い立場、課題のある子どもをはじき出さず、中心に据えて、一緒に活動できるようにしたい。子どもたちには、元気なあいさつ、仲良く、いじめのない学校にしようと呼び掛けた」。
地域や保護者に向け「人数が少ない分、負担もかかると思うが、明るく、一緒に活動できればありがたい。小規模校の良さを生かして、少しでも元気な学校になるように協力を」と希望する。
妻と二女、長男の3人暮らし -
長谷中・ヒノキ苗植林 親子の交流も深める
伊那市の長谷中学校PTA(中山勝司会長)は29日、塩平の丸山谷にある市有林で植林作業をした。恒例行事に生徒や保護者など約130人が参加。上伊那森林組合が育てた約4600本のヒノキの苗木を家族らで植えていった。
先祖がつくりだした長谷の自然のありがたみを実感しながら、親子の交流も深める目的で、1990年からはじまり15回目を迎える。本年度初めてのPTA作業。例年は「みどりの日」の一週間前に実施していたが、学校行事の都合で変更した。
ヒノキの苗木は3年もので、高さは約40センチ。上伊那地方事務所の林務関係者から指導を受けながら、1万8500平方メートルの市有林に一人ひとり約50本ずつの苗木を植林していった。参加者らは植えた部分の周りの土をしっかりと踏み固めると、落ち葉を優しく被せて大きな樹に育つことを願った。
橋爪義彦さん(42)は長男の翔平君(13)と会話を楽しみながら共同作業で植樹。「作業は大変だが、親子の交流が深めれてよかった」とし、翔平君も「楽しい」と満足の様子だった。
中山PTA会長は「長谷は山を背負った特有の地域なので、そこで育った子どもたちには山とのかかわりを感じてもらいたい」と話していた。 -
駿府紺屋町陣屋~飯島陣屋まで240キロの長い旅の一歩を踏み出す
江戸時代、代官が駿府、飯島間を往来したことに因み、飯島町のルーツをたどる「信州いいじま陣屋ウォーク」が29日駿府紺屋町陣屋をスタート、飯島陣屋まで240キロの長い旅の一歩を踏み出した。
未明に飯島町をバスで出発した一行64人は午前8時に紺屋町陣屋「浮月楼」に到着。「代官行列を楽しむ会」が寸劇仕立で「お代官様出発でござる」「拙者は直参旗本、代官の小野田三郎右衛門でござる。いざ参る、飯島へ」と口上を述べてスタートした。
一行は3隊編成で、海岸沿いを九能山東照宮入口を経て清水港まで、潮風に吹かれながら、路傍のフジやツツジの花も楽しながら、歩を進めた。
午後3時過ぎ、ゴールの清水消防団第17詰所に到着、参加者から「感激、万歳しよう」の声も上がり、全員が31キロを完歩し、達成感をかみ締めた。
参加者の1人、塩崎孝夫さんはさらに第2コースのゴール南部の湯まで足を伸ばし、計58キロを歩き通すという健脚ぶりを披露した。
事務局の唐沢隆さんは「花曇で寒くなく、暑くなく、歩くには最適の気候。全員元気で完歩でき、幸先の良いスタートが切れた」と話していた。
次回は5月21日興津小島(清水)縲恣・狽フ湯(南部町)27キロを歩く。 -
蚕玉神社例祭
宮田村大久保区の「駒ケ嶽蚕玉(こだま)神社」で29日、例祭が行われた。氏子ら地域の関係者ら約40人が参列。かつて村内でも盛んだった養蚕の歴史を今に伝える由緒ある祭りで、地域の安全、発展を祈願した。
のぼり旗が立ち、神事を挙行。村内各区の区長や団体代表者らが玉ぐしを捧げた。
同社は戦後、新田区から現地に移転。天竜川の高台に位置し、「伊那峡の蚕玉さま」として親しまれている。 -
中尾歌舞伎が定期公演
伊那市長谷の「中尾歌舞伎」春季定期公演が29日、文化伝承施設「中尾座」であった。真に迫る演技で、村内外から詰めかけた観客300人余を魅了した。
演目は「奥州安達原三段目 袖萩祭文の段」。約1時間半の公演で、浄瑠璃と三味線に合わせ、源氏に滅ぼされた奥州安部一族の壮絶な復しゅう物語が進んだ。親子の情愛の深さ、太刀や旗を使った大見得などの見せ場では、会場からおひねりが飛び、拍手が沸いた。
中尾歌舞伎は江戸時代からの歴史があり、一時、戦争で自然消滅したが、86年に復活。98年、長谷村の無形文化財に指定された。例年、春と秋に定期公演を開いている。 -
元気に初めての参観
宮田村の宮田小学校は25日に授業参観を行った。1年生にとって初めての参観で、我が子の学習の様子を見守ろうと、多くの父母が駆けつけた。
1年2組は国語の授業。教科書を元気に読む子どもたちの姿に、保護者の顔もほころんだ。
入学から20日ほどが過ぎて、新入生も学校の生活に慣れてきた様子。自分から手を挙げて発言する姿も目立ち、学習の成果を発表していた。 -
かっぱ館特別企画展
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)で28日「さあ、かっぱたちと一緒に平和・環境・安全・安心の青い地球を守りましょう」をテーマに特別企画「牧野圭一作品展」が始まった。07年4月まで。日本版画家協会理事、京都精華大芸術学部マンガ学科教授の牧野圭一さんの作品のほか、西津青滋、小島功、石塚利徳さんらの手になる絵画、ブロンズ像、陶器など、かっぱをモチーフにした作品約120点を展示している=写真。
毎週月曜定休(7月17日は開館)。入館料は大人200円、小・中学生100円(障害者は半額)、幼児無料。問い合わせは同館(TEL81・4767)へ。 -
中川東小で不審者侵入対応、防犯教室
不審者侵入に対応する防犯教室が27日、中川村の中川東小学校であった。児童らは整然と体育館に避難し、全教諭が不審者に相対し、緊迫した訓練を行い、有事に備えた。
訓練には駒ケ根署から生活安全刑事課の前島昭文生活安全係長と不審者役で高見沢貴史刑事が参加した。
午前10時50分、日本刀を持った不審者が怒鳴りながら、テラスから5年生の教室に侵入。担任の小林久雄教諭はいすで防ぎながら、児童らを急ぎ避難させた。
日本刀を振り上げ「殺すぞ!」と威かくする不審者に対し、小林教諭はバットで応戦、ほどなく、声や物音で教諭らがさすまを持って駈け付け、日本刀を振り回して抵抗する不審者を、机でバリケードを作り、教室の隅に押しこめ、動きを封じ、訓練は終了した。
小林教諭は「訓練と分かっていても、凶器を見ると、怖くて声も出なかった」と感想を。
前島係長は「犯人をいすや机でバリケードを作り、行動を抑制したやり方は良かった。バットを持った先生は犯人の背後に回り、凶器を叩き落すといい」とアドバイスした。
また、全体会では、児童たちに「逃げる時は自分勝手な行動を取らない。先生の指示に従って行動するように」と呼び掛けた。 -
高校改革プラン実施計画住民説明会
3月に決定した高校改革プラン実施計画の住民説明会が27日、伊那市民会館であった。再編整備の対象となった箕輪工業高校や上伊那農業高校定時制関係者など約70人が集まり、多部制・単位制高校への不安と、地元意見への配慮を訴えた。
多部制・単位制高校に転換した箕輪工業へ、上伊那農業定時制を統合する竏窒ニした今回の実施計画だが、定時制関係者の多部制・単位制に対する不安は依然として強い。
県教育委員会は、ガイダンス機能の充実などによって従来の定時制が対応してきた生徒たちの心のケアに努める一方、ある程度の教室規模を確保することで生徒が相互に学び合う機会の増加、専門の教員の配置充実を図りたいとしている。
また、箕輪工業高校の未来を育てる会の関係者は、新たな高校が想定する普通科の中で、工業の専門性をどの程度まで追求ができるか質問。工業が盛んな上伊那に根ざす高校としていくため「工業課課程30単位」の履修が実現できるカリキュラムづくりを求めた。
県教委は、今後も地域の意見を聞きながら当該校が中心となり、実施計画を進めていきたいとした。 -
箕輪工業高校が新しい高校設置に向けた準備委員会が検討開始
高校改革プラン実施計画で新しい多部制・単位制高校への移行が示された箕輪工業高校はこのほど、校内教職員らでつくる将来計画準備委員会を発足させ、転換に向けた方針検討などを始めた。
委員会は校長を中心として教頭、工学科担当職員、各教科の担当などで構成、その下に小委員会がある。実施計画の決定に伴い、昨年度まで同校の将来計画を検討してきた委員会を準備委員会に移行した形。
今月21日には、新たな高校に統合する上伊那農業定時制の教職員とも初顔合わせをした。
現在は、転換に向けた基本方針の検討を進めているが、方針策定に当たっては、PTAや同窓会など関係者と、地域住民の意見を聞くための会を何度か開き、それらの意見を取り入れながら慎重に進めていきたいとしている。
1回目の説明会は5月下旬ころを予定している。 -
駒ケ根市保育協会総会
駒ケ根市内の幼稚園、保育園の職員らでつくる市保育協会は26日、市役所南庁舎で総会を開いた。05年度事業・決算報告、06年度事業計画・予算案のほか、06年度の役員を承認した。新会長は草深雪江さん。草深さんはあいさつで「研究会に積極的に参加してもらってみんなで活動を盛り上げていきたい」と抱負を述べた。
06年度役員は次の皆さん。
▽会長=草深雪江▽副会長=北原ヒロ子、馬場美保子▽会計=吉村千恵子▽監事=小木曽節子、高見洋子▽委員=園長全員 -
伊那市の東春近小4年生のりんご体験学習開始
伊那市の東春近小学校は26日、恒例の4年生を対象とした「りんご体験学習」を、同市東春近田原の伊藤一路さん(78)・豊子さん(74)夫婦のりんご園で始めた。本年度初回はリンゴの摘蕾(らい)作業を体験。つぼみが大きな果実に成長するのを楽しみながら汗を流した。
本来は摘花作業をする予定だったが、寒さで開花が遅れてむなく変更した。児童82人(3クラス)は、伊藤さん夫婦らから手順を教わり「つがる」「王林」の2品種のリンゴの木、合計約40本の作業をした。
摘蕾、摘花などは一つの房に花が5つ咲く中から、真中の中心花だけを残し、周りの花を摘む作業。中心花に栄養分を集中させ、良いリンゴを実らせるためだという。
児童たちは摘蕾作業をしたことがないためはじめは手間取ったが、作業を進めるうちにコツをつかんで順調に終わらせた。松澤拓実君(10)は「甘くて大きなリンゴができるのが楽しみ」と期待していた。
「りんご体験学習」は、果樹栽培の様子や農家の人の苦労や願いに触れることが目的。リンゴで何か貢献したい竏窒ニの思いで伊藤さんが話を持ちかけ、今年で12年目を迎える。
本年度、児童たちは5月下旬に「ふじ」の摘果をし、11月下旬には収穫する予定。来年2月は、学校で学習のまとめの会を設け、伊藤さん夫婦にリンゴ料理をもてなす。 -
赤穂中不審者対応訓練
駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)は26日、不審者対応避難訓練を行った。日本刀を持った不審者役の教諭が怒鳴りながら授業中の1年2組の教室に乱入。生徒たちを素早く避難させた教諭が教室内の机やいすで不審者の動きを封じるように防戦した。急を聞いてさすまたや盾を手に駆けつけた数人の教師らが暴れる不審者を取り囲み、数分間の乱闘の末、ようやく床に押さえつけた=写真。
訓練の模様を見守っていた駒ケ根署生活安全刑事課の前島昭文係長らは体育館に集まった全校生徒に対し「逃げる時に勝手な行動を取らないことが一番大切。万一の際にも今日のような冷静な行動を」と講評した。諏訪校長は「侵入者は火事と違って校内を動き回る。今どこにいるかの情報を聞き漏らさないよう静かに避難することが大切だ」と話した。
同署の高見澤貴史刑事は生徒に護身術の一端を教えた。「腕をつかまれたら手のひらを開くこと。手首が太くなって振りほどきやすくなる」などと実演を交えて説明した。