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伊那市総合開発株式会社株主総会
伊那市総合開発株式会社(社長・小坂樫男市長)は27日、第9回定時株主総会と取締役会を伊那市西箕輪の羽広荘で開いた。05年度4月1日から06年度3月31日までの決算と営業状況を報告。第10期営業計画を示した。
05年度の当期純利益は660万円。営業外収益として、伊那市から返還された温泉くみ上げポンプの立替金などの影響で、前年を大きく上回った。営業収益は前年より320万円少ない3億3800万円となったが、人件費削減など、経費削減に努めた結果、営業利益で130万円を上げた。
羽広荘については、宿泊、休憩、食堂利用、入浴、全ての区分で利用者数が減少。営業収益も前期比5・1%、940万円減の1億7千万円となったが、権兵衛トンネル開通の影響を受け、営業利益は前期を上回った。
割引対象者を子ども人数に換算して計算していたみはらしの湯については、利用者数の誤差、入湯税の一部未納があることが判明しているが、そのことへの言及はなされなかった。
この問題は、大人の割引対象者を子ども入場料金の対応分に換算してカウントし、入場者数も券売機のカウントのまま把握していたために生じた。市の監査で指摘を受けたみはらしの湯では、5月28日から従業員が手作業で割引対象者を記帳し、正確な把握に努めている。
これまでの未納金額については、カードの利用人数がわからないため不明で、現時点では追徴の申告などはないという。 -
中川村下水道建設事業が完了
中川村は89年に下水道等事業整備構想を策定し、93年に工事着手し、今年6月南原地区が公共下水道に接続され、下水道集合処理区全域が供用開始になり、14年の歳月と88億円の事業費を投じた下水道建設事業が完了した。
河岸段丘の中川村は、平地が少なく、下水道集合処理の難しい地形で、公共下水2処理区(片桐・大草)と農業集落排水4地区(片桐北部、葛島北林・上前沢・三共)からなる。96年2月の片桐北部クリーンセンターの供用開始を皮切りに、04年4月の三共クリーンセンターまで全6処理場が稼働している。
計画処理人口は公共下水事業が2施設で3500人、05年度年間処理水量は16万7千立方メートル。農業集落排水事業は4施設で計画処理人口は1790人、05年度年間処理水量は5万立方メートルとなっている。 -
中学生が村の特産品調査し、新たな味の開発も
宮田村の宮田中学校は27日、総合学習で地域に出て調査や交流を図る「調べ学ぶプラムデー」を開いた。2年2組は「宮田村を売り出そう」をテーマに、村の特産品を調査。それらを使って新たな名物を自分たちのアイデアで生み出そうと、料理開発に挑戦する姿もあった。
同学級は「これぞ宮田」という料理や菓子などを作ってみようと研究。マスや豆腐、キノコなど特産品ごと7つの班に分かれ、生産者の元へ足を運んだ。
そのうち「ドレッシング班」と「梅班」の9人は、町1区のレストラン・ときわへ。
「ときわの手作りドレッシング」は、子どもにもなじみの村の名産。
同中で収獲した梅を給食用のドレッシングにも加工してくれており、生徒たちは何か新たなヒントを得ようと店主の太田光一さんに話しを聞いた。
太田さんは「新たなものを作るのは大変だが、すごく面白いこと。物の大切さも分かるようになる」と生徒を激励。
ドレッシングにあう料理としてサラダスパゲティなどをアドバイスした。
できたてのドレッシングを分けてもらい、生徒たちはさっそく料理に挑戦。
「ドレッシング班」はスパゲティとマリネ、「梅班」は梅を加工して、新たな味を開発しようと取り組んだ。
「どうやって売り出すかなどは今後の課題。他の班とも協力しながら、オリジナルの味が生み出せたら」とある女子生徒は話した。
この日は各学級ごとテーマを持って学習。自然、歴史、社会問題など多彩な内容で、学校では学べない生の体験をした。 -
駒ケ根ソースかつ丼会総会
駒ケ根ソースかつ丼会(下平勇会長、43店)の06年度総会が26日、商工会館であった=写真。
伊那市がソースかつ丼の元祖の名乗りを上げてから初めての総会に約20人の会員が出席した。
下平会長は「92年、食による町起しとして、会が発足し、以来、13年間PRに努め、駒ケ根といえばソースかつ丼の町として全国に知られるようになった。ソースかつ丼の本場は駒ケ根、本当においしいかつ丼は本場、駒ケ根ソースかつ丼と、認知されるように努力したい」と、伊那市を意識し「歴史」と「本場」を強調した。
06年度事業は、基本方針に「元祖論争により、今までの努力や成果が失われないように、力強く本場づくりに取り組み、お客様に喜んでいただける『ソースかつ丼の本場駒ケ根』づくりの推進」-を掲げ、具体的事業に▽のぼり旗の作成▽ソースかつ丼旨みソースの販売▽看大新入生へのかつ丼無料券-など広告宣伝活動、「駒ケ根名物ソースかつ丼」商標申請、地域ブランド取得に向けた検討委員会の設置-などを掲げた。
議事終了後、伊那市が元祖の名乗りを上げたことについて、下平会長は「本場として、刺激になった。一層気を引き締め、会員が一丸となって、お客様に喜んでもらえる本場づくりにまい進したい」と冷静に受け止める。 -
ソースかつ丼会が総会
駒ケ根ソースかつ丼会(下平勇会長、43店)の06年度総会が26日、商工会館であった=写真。
伊那市がソースかつ丼の元祖の名乗りを上げてから初めての総会に約20人の会員が出席した。
下平会長は「92年、食による町起しとして、会が発足し、以来、13年間PRに努め、駒ケ根といえばソースかつ丼の町として全国に知られるようになった。ソースかつ丼の本場は駒ケ根、本当においしいかつ丼は本場、駒ケ根ソースかつ丼と、認知されるように努力したい」と、伊那市を意識し「歴史」と「本場」を強調した。
06年度事業は、基本方針に「元祖論争により、今までの努力や成果が失われないように、力強く本場づくりに取り組み、お客様に喜んでいただける『ソースかつ丼の本場駒ケ根』づくりの推進」-を掲げ、具体的事業に▽のぼり旗の作成▽ソースかつ丼旨みソースの販売▽看大新入生へのかつ丼無料券-など広告宣伝活動、「駒ケ根名物ソースかつ丼」商標申請、地域ブランド取得に向けた検討委員会の設置-などを掲げた。
議事終了後、伊那市が元祖の名乗りを上げたことについて、下平会長は「本場として、刺激になった。一層気を引き締め、会員が一丸となって、お客様に喜んでもらえる本場づくりにまい進したい」と冷静に受け止める。 -
美容室「花花」
箕輪町木下に開業箕輪町木下に美容室「花花(はなはな)」(上條美紀オーナー)がオープンした=写真。
営業内容は美容、着付け、エステ。可動式シャンプー台が特徴で、客が移動することなくシャンプーしてもらうことができる。建物は天井からも外光を取り込む造りで、着付け用の和室がある。
これまで3店舗で経験を積み、独立開業。店名は、愛娘2人の名前からつけ、「お客様、娘達、私の大事なもの」との思いを込めた。「気軽に皆さんに寄ってもらえる、外見がきれいになることに加え、心もゆったりと、ほっとできる店にしたい」という。
午前9時縲恁゚後6時30分。月曜・第3日曜日定休。完全予約制。国道153号線の木下交差点を東に進み、踏み切り手前すぐ。予約は花花(TEL・FAX70・6632)へ。 -
伊那接客業者防犯協会 600店舗へ啓発ステッカー配布
旧伊那市の飲食店組合など6団体でつくる伊那接客業者防犯協会(鈴木一比古会長)は22日から、飲食店での未成年者への飲酒提供を防ぐための啓発ステッカーを、同協会の加盟約600店舗へ配り始めた。
伊那署管内の伊那市高遠町の飲食店で本年2月、店員が17歳の少年らに飲酒をすすめた違反行為を重く受け止め、啓発ステッカーを作成した。これまで飲酒運転追放などを呼び掛けるステッカー配布はしたが、未成年の飲酒に関しては初めて。
ステッカーは黄色地の厚紙に、黒文字で「飲酒は20歳以上(法令)」と記され、左側下段に同協会名と「伊那警察署」と書いてある。大きさは縦27・2センチ、横9・8センチ。
鈴木会長は「組合員の店で同様の事件が発生しないよう、健全な経営をしっかりしてもらいたい」と話す。
協会内6団体の組合長らを通じ、1週間以内に各店舗へ配布し、店内の見える場所へ掲示する予定となっている。 -
ラベンダー摘み取りまもなく
駒ケ根市東伊那の花工房「やまぼうし(伊藤みち子主宰)」のラベンダー園で24日から摘み取りが始まる。ラベンダーはつぼみがふくらみ、花が開く直前でこれからが摘み取りの適期。7月上旬まで摘み取りができる。
伊藤さんは約3千平方メートルで、イングリッシュ系の早生(わせ)と晩生種を栽培。園内は1面青紫色で花の香りに包まれている。
「今年は冬の寒さが厳しく、枯れたものもあるが、花色は濃く、香りも最高」と伊藤さん。
ちなみに摘み取り料はひとつかみ500円で、たっぷり摘める。ラベンダーステックやリースなどラベンダークラフトの指導もある。
詳細は同工房(TEL83・9676) -
伊那市「越後屋」に兵庫県から研修旅行
JR飯田線伊那市駅前の御菓子処「越後屋」(竹村裕社長)へ20日、兵庫県篠山市の茶舗「諏訪園」の従業員ら11人が研修旅行に訪れた。昨年12月に店内を改装したことが同業者の目を引いた。研修者らは、ヒット商品を試食し、経営方針などを学んで参項にした。
越後屋は銘柄を3品に絞って販売している、創業1882(明治15)年の老舗。研修者らは、昭和30年代に4代目の当主が創作した「伊那のまゆ」や現当主が考案した「月夜唄」を試食したり、店内を見学した。
諏訪園の酒井義一社長(70)は「機械を使わず手作りで菓子を作っていることがすばらしい。本来の味を伝えることは自分たちの目指すものと同じ」と、竹村社長の説明に聞き入っていた。
店内は昨年12月に全面改装し、老舗のイメージを強く、落ちついた色の木を使った内装。店内は以前よりも照明を増やし明るく、10日ほど前には、ディスクオルゴールを設置し、来店客を和ませている。
改装後は20代前後の客層も店に足を運ぶようになり、売り上げは上々。伊那市駅前に店を構えているため、以前よりも駅前が明るくなったという声も多いという。 -
駒ケ根市に日本電産技術開発研究センター立地へ
精密小型モーターなどの製造販売大手の日本電産(永守重信社長、本社京都市)は飯島町田切にある長野技術開発センターを、駒ケ根市が研究開発用地と位置付ける赤穂中山原に移転することを決め、20日に駒ケ根市と立地協定書を取り交わした。協定には、土地は市土地開発公社がいったん取得し、樹木の伐採や土地造成などの整備を行った上で引き渡すこと、市は用地への連絡道路の新設(約350メートル)、既存道路の拡幅や付け替えなどの整備を行うほか、同社に対しては3年間の固定資産税相当額と不動産取得税相当額を助成することなどが含まれているという。協定締結を受け、市は22日の市議会本会議に、土地開発公社に2億円を支援するなどの補正予算案を追加提案したい考え。
用地は中央自動車道西側の山林約3・53ヘクタール(1万700坪)。3月に同社が土地取得の意向を示したのを受けて市は条件などについて具体的な交渉を進めてきた。一方で23人の地権者や周辺住民らとも協議を重ねてきた結果、大筋で了解を得ているという。市は同社の立地により、雇用の拡大と市内の協力企業への業務発注などが見込まれるほか、従業員の転入による人口増加や消費の拡大などの効果も期待できるとしている。
同社は1973年設立。06年3月期の連結売上高は約5369億円。資本金656億4800万円(06年3月現在)。 -
JA上伊那・松本空港からのチャータークルーズ実施
上伊那農業協同組合(JA上伊那)はこのほど、信州松本空港発着のチャーター機で行く「中国三峡クルーズ5日間の旅」を企画した。県外空港を利用したチャーター企画は過去にも企画してきたが、松本空港を利用した企画は初めて。近くの空港から旅行をしたいとする過去の利用者の要望があったことや、地元空港を活用することで地域の活性化につなげることなどを目的としている。チャーター機で重慶に降り立った後、3日間かけて中国最大の渓谷、瞿塘(くとう)峡、巫(ふ)峡、西陵峡をクルーズ船で下る。普通なら最大でも6日はかかる日程だが、チャーター機の利点を生かして時間ロスをなくした。
三峡下りのコースには三国志ゆかりの名所、旧跡が多く、蜀(しょく)の建国者・劉備が祀られる白帝城などがある。しかし、三峡ダムの完成を09年に控え、昔ながらの峡谷を見られるのも残りわずかだという。
ツアーを予定しているのは10月18日縲・2日。全行程、添乗員が同行する。クルーズ船は5階建て80室の大型客船でレストラン、診療所、スポーツジムなどさまざまな設備を備えている。定員は115人。現在順調に申し込み数を伸ばしている。
担当者は「普通はホテルとバスを行ったり来たりするが、クルーズで2泊することで移動も少なく、高齢者にも優しい旅行」と多くの参加を呼びかけていた。
問い合わせ・申し込みはJA上伊那旅行センター(TEL72・6127)、JA上伊那駒ヶ根旅行センター(TEL81・1130)へ。 -
健全経営前提、施設改修は段階的に
老朽化する観光開発施設について答弁経営する観光ホテルや山小屋(山荘)の施設老朽化と長期債務が問題化している宮田村の第三セクター宮田観光開発の社長に5月末就任した清水靖夫村長は20日、施設を全面改修ではなく部分改修で内部検討していると明らかにした。また、今までの経営体質を反省、清算するために社長に就いたと語り、職場環境の整備、観光資源の有効活用を含めた5点からなる改革基本方針を示した。
村議会6月定例会一般質問で答弁。老朽化が進む現施設では経営に影響がある点にふれ「このままではどうか、という指摘もあり内部で検討している」と説明。
ただ、改修するにしても健全経営が前提との認識を示し「全面改修ではなく、段階的に部分的な改修の手段を考えている」と話した。
経営改革の一環で同社は昨年、当時の矢田義太郎前村長が経営トップの社長を退き、会長職に。
社長非常勤が経営に支障をきたすとの考えに基づいたが、今年の株主総会で、清水村長はあえて社長に就任した。
この日の答弁で示した改革基本方針は、責任と権限を持った職場環境の整備など内部強化のほか、村内や近隣を絡めた観光資源の有効活用なども盛りこみ、推進にむけて強い意欲をみせた。 -
クレーム応対など学ぶ 電電ユーザ協・実践セミナー
日本電信電話ユーザ協会伊那地区(塚越寛会長)・駒ヶ根地区(坂井武司会長)の両協会共催の「IT時代の電話応対実践セミナー」が16日、伊那市美篶の信州伊那セミナーハウスであった=写真。
会員の応対技術の向上を目指すための恒例セミナーに、約50人が参加。現代礼法研究所の岩下宣子主宰が「クレーム応対と顧客満足」と題して講演した。
すぐに全面的に謝罪するのでなく限定的に謝罪、相手の立場で考える竏窒ネどの、クレーム対応の5つのポイントや、話し方のコツなどについて学習した。
「クレームを言ってくれるお客さまはありがたい人」とし、クレームは製品改良、新製品開発、サービス改善のための貴重な意見だと受け止めることが必要だと教えた。
岩下主宰は「お客さまの気持ちをさっしていかなければ、いざという時にマニュアルを越えた応対はできない。百人いればそれぞれのマナーがあるので、一人ひとりの立場になって考えることが大事」と呼びかけた。 -
名物丼アイデア募集に169点も
宮田村商工会青年部が村民に公募した名物丼のアイデア募集に、169点もの作品が寄せられたことが分かった。予想をはるかに超える反響に「村民の皆さんの地域活性に寄せる期待感の現れ」と部員たち。現在、審査を行っており、今年度中の完成目指して当地ならではの味を追求していく。
老若男女問わず応募があり、独創性あふれた作品も。村の特産品やシンボルでもある、マスや梅、豆腐などを使った丼も多い。
現在、全49人の青年部員と商工会役員、村観光協会などが、投票形式で1次審査。数点に絞ったなかで、その後は試作品をつくるなどして厳選していく。
前林裕一青年部長は「こんなに応募があるとは正直思っていなかった」と驚きの表情。
「皆さん色々なアイデアを持っていることが分かった。ぜひ、地域活性に活かしていきたい」と話した。
宮田村をアピールし、新たな魅力をつくろうと始まった名物丼のプロジェクト。
部員たちは村民の絶大な協力も得ながら、新たな名物をつくろうと、やる気を高めている。 -
レストランバー「R330」店長 田中康夫さん(31)
12日午後10時。サッカーのワールドカップ「2006ドイツ大会」の日本戦を観戦しようと、200インチの大型スクリーンの前に、満席となる約50人の利用客が集まった。
日本代表が先制ゴールを決めると、店内は歓喜に沸いた。ユニホームを着た観客らは、太鼓やタンバリンを鳴らして応援。一つの目的のために他人同士が集まり、同じ共有スペースの中で楽しむ…。そんな店づくりを目指している。
◇ ◇
2002年の冬、伊那市西春近の国道153号線近くに、レストランバー「R330」をオープン。大型スクリーンでオリンピックなどのスポーツの祭典や、ミュージックビデオを放映し、料理や酒に舌鼓を打つ。個室がある居酒屋ではなく、一つの店(=箱)の中で、利用客が一体となれる空間だ。
◇ ◇
中学生時代から自分の店を構えようと考えていた。「25歳までには店を持とう」と目標を立て高校卒業後、大阪や東京などの居酒屋やバーで働きながら資金集め。しかし、漠然と過ごす都会暮しに嫌気が差し、新境地・沖縄で生活を始めた。
ここでの3年間で、自分の方向性を決めた。見るものすべてが新しく、刺激が多かったと振り返る。理想とする「店」の形にも巡り会えた。
「沖縄の人たちは基本的にお酒が好きで、地元のことを愛している優しい人ばかり。長野県の人が大学や就職のために外へ出ていっても、帰ってきたくなるような店を持ちたかった」
1999年、24歳の夏に帰郷し、その年の秋にバー「Blue Juice(ブルージュース)」を開店。そして、3年後に2号店「R330」をオープンした。
◇ ◇
理想の店は自らがつくり出していくものではないという。
「自分は一つの箱を作っただけ。お客さんが、この箱をうまく使って、楽しんでくれればよい。自分でも思いつかなかったことを、お客さんたちがつくり出してくれれば」
地元に帰ったら、またあの店で会おうね竏窒ニ思える店。何か新しいものつくり出すのではなく、場所をいかに守れるかを考えることが必然という。場所を提供し続けることが、地元を愛する人たちの集まる店をつくり、地域の活性化につながると信じている。
「店の照明に人が集まるのではなく、店内で楽しんでいる一人ひとりのオーラが、違うお客さんを呼んでくれる。楽しいことは、お客さんが与えてくれるはず」 -
地元伊那谷産の竜峡小梅で梅酒仕込み始まる
宮田村新田区の本坊酒造信州工場で12日から、地元伊那谷産の竜峡小梅のみを使用した梅酒の仕込み作業が始まった。箕輪町と中川村の選果場から3日間で10トンの小梅を搬入。ブランデーとホワイトリカーに分けて約3か月間漬け、熟成を経て2種類の梅酒となる。 収獲されたばかりの小梅を工場に運び、手作業で洗浄。乾燥後、原酒が眠るタンクに投入した。
同工場初の梅酒としてホワイトリカーで仕込み、ブランデーを調合した「伊那谷の梅酒」を昨年4月に発売。
今年3月には仕込みからブランデーを使った「竜峡梅酒」が加わった。
小梅を使った梅酒は比較的少ないが、その味の良さで全国の消費者から好評を得ている。
「竜峡梅酒」は年間約4万本、「伊那谷の梅酒」は約五千本の出荷を予定している。 -
「みんなが幸せになる会社づくり」を考える
伊那青年会議所(JC)の経営フォーラムが10日、箕輪町文化センターであった。メンバーら約300人が出席し「みんなが幸せになる会社づくり」をテーマに、講演などを聞いた。
フォーラムは昨年に続いて2回目で、明るい豊かな社会の実現を目指して活動するJCが経営の視点からまちづくりを考えようと開いたもの。
58年以来47期連続の増収増益を達成した伊那食品工業の塚越寛会長は「社員の幸せを願って」と題して講演。「首切りは企業の業績を上げるのに正しいと錯覚がある。企業の成長は何を意味するのか」と問いかけ「社員の幸せを通して会社を考える。雇用は社会貢献。倒産させないために、どうするかが経営戦略」と人間尊重の経営を語った。また、座右の銘にしている二宮尊徳の言葉の引用、仲の良い社風を作り出す社員教育なども紹介した。
そのほか、香取感動マネジメント香取貴信社長、NPO法人茨城県経営品質協議会の鬼沢慎人代表理事による対談で、東京ディズニーランドのアルバイト経験を持つ香取社長が客を幸せにする感動サービスを語ったり、人と経営研究所の大久保寛司所長が「地域を豊かにするすばらしい会社」と題して話した。 -
名水地ビール仕込み作業
宮田村の酒販店が企画した地元の名水使った特注地ビール「伊勢滝の風」の仕込み作業が9日、製造委託した新田区の南信州ビールで行われた。酒販店主も作業に協力。活性化につなげたいと期待を込め、汗を流した。
村内酒販店8店でつくる「村酒販店活性会員会」が昨年夏にも発売。飲みやすさが好評で今年も7月上旬の発売を予定している。
原料の水は、村内標高1900メートルの伊勢滝近くにある湧き水。7日に村や住民有志らと協力して1500リットルを採水した。
この日の作業にも細田健一委員長らが参加。粉砕した約200キロの麦芽を苦労して採ってきた名水に投入し、麦汁をつくった。
水の特性を最大限活かして、キレのあるすっきり味に仕上げる予定。また、今季は間に合わなかったが、同委員会と南信州ビールなどは地元産の麦を使ったビールも開発しようと研究も進めている。 -
KOAの地域社会報告会・感謝祭にぎわう
KOA(本社伊那市、向山孝一社長)の地域社会報告会と感謝祭が10日、箕輪町の上伊那生産拠点「パインパーク」であった。向山社長が企業経営の基本的な考え方などを話したほか、社員が手づくり屋台を並べ、社員や家族ら来場者に無料で振る舞った。
報告会で、向山社長はKOAにとって5つの主体に株主、客、社員・家族、地域社会、地球を掲げ「お互いに信頼関係を築くことが経営の使命」と述べ、社会が持続可能な発展を遂げるための社会システムづくりを説明。また、学力や人と人とのコミュニケーション(人間力)が低下する中で、現場見学・実習に取り組む産・学連携による青少年育成、KOA森林塾、リサイクルシステム研究会などの活動も紹介した。
松林の敷地内には、打ちたてそば、社員が栽培した米を使ったいなりずし、和菓子、イカ焼きなどの屋台や、地酒がそろった居酒屋と約20店が並び、それぞれに長い行列ができた。
バザーは、社員から集めたタオル、陶器、バッグ、おもちゃなど1千点以上がそろった。格安とあって、何袋も買い求める人の姿が目立った。
子どもたちに人気だったのが木工教室や電子工作。子どもたちは社員の指導を受けながら、それぞれ足踏み木工せん盤を使った「かたかたバス」作りや遠心力で光と音が出るこま作りに挑戦し、完成に喜んだ。
特設ステージでは、社員でつくるバンド「KOMS(コムス)」の演奏やゴンベエワールドによるアートバルーンもあり、来場者を楽しませた。 -
伊那地区産業安全大会 労災防止へリスク除去を
7月1日縲・日の全国安全週間に先立ち、伊那労働基準協会(会長・向山孝一KOA社長)は8日、県伊那文化会館で伊那地区産業安全大会を開催した=写真。企業の安全担当者など約360人が集まり、労働災害発生状況や傾向、リスク管理の方向性を確認した。
昨年度、上伊那で発生した休業4日以上の労働災害は前年比6人減の182人で、そのうち死亡災害は3人。一昨年度までの増加傾向に歯止めがかかったが、いまだに被災者は後を絶たない状況。業種別労災発生で全体の4割を占める製造業は、前年比10人増の74人だった。
死亡災害の発生を防ぎ、労災を大幅に減少させるには職場に潜んでいる危険要因を的確に洗い出し、災害につながるリスクを効果的に除去させるなどの努力を継続することが必要竏窒ニの指摘があった。
4月1日から改正された、労働安全衛生法についても説明。過労による健康障害の予防のため、時間外労働の多い労働者は、医師による面接指導の結果で、就業場所の変更や労働時間の短縮などの措置を講じることができるなどの内容を確認した。
向山会長は「今年度中に会員の皆さんが抱えている切なる声を吸い上げ、もう一度私たちの組織の現状を把握し、協会の改善のきっかけになれば」とあいさつした。 -
名水地ビール2年目へ
昨年初めて発売し、飲みやすいと好評だった宮田村の伊勢滝近くの湧水を使った地ビール「伊勢滝の風」が、今年も来月初旬に発売される。酒販業界活性化とむらづくりの両面で、村内の酒販店や南信州ビール、住民有志らが協力。7日には幻の名水ともいわれる標高1900メートルの湧水まで足を運び、1500リットルを採水した。
酒販店8店でつくる「村酒販店活性化委員会」が企画。村内に醸造所がある南信州ビールで生産し、330ミリリットル入り瓶詰で約3千本を村内各店舗で7月7日から発売する。
採水作業は、未舗装の林道を車に揺られること約1時間。山中からコンコンと湧き出でる水を、10人の参加者がバケツリレーで汲み上げた。
汗を流した後の水の味はまた格別。活性化委員会の細田健一委員長は「昨日の天候で濁りなども心配したが、水質も味も抜群。今年もおいしいビールができそう」と話した。
アルプスから湧き上がるこの水の硬度は12度。「超軟水」の部類に入る。
昨年は水の特性を活かし、クセのないスッキリとした味に仕上げたが、今年も多くの人が親しめる飲み味を検討中だ。 -
みのわ温泉ながた荘
女性限定「初夏のお姫様ご膳」8日から箕輪町のみのわ温泉ながた荘は8日から、女性限定プラン第2弾「初夏のお姫様ご膳」を始める。予約を受け付けている。
平日の昼間、温泉に入り、ゆっくり食事をしてくつろいでもらおうという企画。
料理はメーンが牛肉・アボカドはさみのイタリアン風。有田焼の引き出し3段式の器に盛り込んだ焼き物(白身魚の自然じょ焼き、カマンベールチーズの味噌漬けほか)、煮物(竹の子と鶏肉の煮物、肉じゃが風豚の角煮ほか)、カツオのたたき。手まり寿司5種類、サラダ、茶わん蒸し、とろろウニそば、吸い物、漬物、アイスクリーム、ロゼワイン。食べやすく一口大で、味付けは関西風のヘルシー料理。
期間は8日から7月7日まで。1日25食限定。利用は午前10時縲恁゚後3時。2人以上、宴会用個室利用、温泉入浴サービス付きで料金1人3千円。土・日曜、祝日の利用は4千円。
予約制。前日午後5時までにながた荘(TEL79・2682)に申し込む。 -
千人塚城ケ池にフナ放流
飯島町振興公社は5日から9日ころまでに、七久保千人塚の城ケ池に諏訪湖産のフナ約百キロを放流する。初日は3人の職員がバケツなどで、体長10-30センチのフナ30キロを放した。
フナは諏訪漁協が前日、投網で諏訪湖から捕獲した。
諏訪からトラックで運ばれた大小のマブナ、ヘラブナは湖の岸から放たれると、銀鱗を踊らせ、たちまち、エメラルドグリーンの水の中に消えていった。
城ケ池ではフナやコイ、ボラ、シナノユキマスなどが釣れ、土日曜日は家族連れでにぎわう人気の釣り場。
公社職員は「城ケ池に子どもや大人など多くの釣り人が訪れ、楽しんでもらえれば」と話していた。 -
記者室
先月下旬から相次いで、大手製紙メーカーがテッシュペーパーなど家庭紙の値上げを発表。1973年の第1次オイルショック経験者は敏感に反応し、スーパーやドラッグストアに走り、トイレットペーパーやティッシュペーパーを買い込んだ。原油高による燃料費高騰が原因で、在庫は十分あり、供給不足はないと言っているが、ОPECの原油生産枠は据置きで不安要因は尽きない▼毎月のように2円、3円と値上がりし天井知らずのガソリン価格。「家庭紙、お前もか」と言いたくなる。石油を原料とする製品は多い、次々と値上げ現象が拡大するのではと思うと不安だ▼「地球規模」とか「グローバル」という言葉は、世界経済が家計を直撃することと覚えたり(大口記者)
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駒ケ根観光開発3期連続で黒字
駒ケ根ビューホテル四季、国民宿舎すずらん荘、こまくさの湯、駒ケ根キャンプセンターを経営する駒ケ根観光開発(中原正純社長)は第48期(05年4月縲・6年3月)の経常利益が約670万円(対前期比157%、約400万円増)となり、3期連続で利益を確保したと発表した。
こまくさの湯は昨年からの灯油価格の高騰などの事情により、大人入浴料を現行の500円から100円値上げして10月から600円としたい考え。子どもは300円で据え置き。
部門別営業成績は次の通り(数字は(1)売上高(対前期比)(2)経常利益)。
▽駒ケ根ビューホテル四季=(1)3億470万円(105・4%)(2)1020万円▽国民宿舎すずらん荘=(1)1億3040万円(103・1%)(2)80万円▽こまくさの湯=1億4850万円(100・7%)(2)40万円▽駒ケ根キャンプセンター=(1)1810万円(91・4%)(2)10万円 -
キャンプ場連泊者に入浴券進呈新サービス
点から線への観光一助に宮田村観光協会は、宮田高原キャンプ場で2泊以上した人に、宮田観光ホテルと隣接するこまゆき荘いずれかで使える温泉入浴券を進呈するサービスを今季導入する。点在する村の観光施設を結びつけ、活性化を図るのがねらい。検討している観光ルート化の一助にもしたい考えだ。
昨季の同高原の利用者数はのべ1433人。前季に比べ26人の減少で、近年は頭打ちの状態が続いている。
貸しテント、ログハウスも完備するキャンプ場の他に、高原内には牧場もあるが、村の行政改革のなかで見直し事業の一つとして話題に挙がる。
一方で昨年、一昨年と、村商工会青年部の協力で遊具を整備したり、りんごオーナー家族をキャンプでもてなしたりと、活性化事業も目につく。
入浴券サービスは村の観光施設と連携した取り組みになるが「好評であれば、拡大するなどの方策も考えていきたい」と、同協会事務局の村産業建設課は説明する。
キャンプ場は基本的に7月から9月末まで開設。問い合わせ、予約申し込みは村産業建設課商工観光係85・5864、6月下旬以降は同キャンプ場85・2683まで。 -
伊那ソースかつどん会を設立
伊那市の「伊那ソースかつどん会」が31日、設立した。伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルの開通を機に、伊那の伝統の味を普及させ、誘客を図るねらい。
設立総会で、会則や事業計画などを承認。
本年度は、伊那ソースかつどん会ホームページでの情報発信や、加盟店マップの作成などに取り組む。また、10月10日を「ソースかつ丼(どん)の日」に設定。豚肉を使う、油で揚げたジューシーさをイメージし、PRを兼ねてイベントを展開する。
平沢保夫会長(58)は「店それぞれの味を大切にし、伊那のソースかつどんはうまいといわれるように頑張りたい」と決意を語った。
来賓の向山公人会頭、小坂市長は、それぞれ伊那の特色を持った味の研究を促した。
また、ソースかつどんを手に持ったイメージキャラクターも発表。ネーミングは6月10日まで、各加盟店で募る。採用者には食事券をプレゼントする。
会員は市内に店舗を構える18人が賛同しているが、随時、受け付ける。
問い合わせは、伊那商工会議所振興事業課(TEL72・7000)、または平沢会長(TEL72・5777)へ。 -
地元利用を期待して、日帰り新パック
観光ホテルなどを経営する宮田村の第三セクター・宮田観光開発は、地元の人にもっとホテルを利用してもらおうと、マレットゴルフ大会と昼食、入浴をパックにした日帰りの新商品を企画。25日に初めて実施し、村内や駒ヶ根市、伊那市、飯島町など近隣から60人が参加した。
宮田観光ホテルは日帰り入浴も可能だが、今までは宿泊客や宴会などが主体。サービスにバリエーションを持たせ、地元需要を積極的に掘り起こそうと、今回の企画を実施した。
近くの村マレットゴルフ場で大会を開き、プレー後は、宮田観光ホテルに戻って表彰式と懇親会。バイキング方式で昼食をとり、天然温泉で汗を流した。
大会には同社2人の副社長も出場。参加者と一緒ににプレーし、地元のホテルをPRした。
秋にも同様の企画を実施する予定。担当者は「このような機会を通じて、ホテルのことを皆さんに知ってもらえれば」と話していた。 -
観光開発新体制、厳しい村民の目をいかに味方に
長期債務を抱え、06年3月期も赤字決算となった宮田村の第3セクター・宮田観光開発。23日の取締役会で昨年就任した常勤の社長は副社長に降格し、村長が社長を兼務する社長非常勤の体制に戻った。競争激化や客単価の減少、施設の老朽化など課題が山積するなかで、社長の重責が兼務できるか疑問点も再浮上。一方で村と同社が一体感を増すことにより、観光面含め村の幅広い施策に結びついていく可能性もある。
同社は2年前から経営改革に着手。社内外で構成した検討委員会は経営責任の明確化を求めて昨年「社長常勤化」を答申した。
それを受けて、当時社長だった矢田義太郎前村長(故人)は会長となり、専務だった清水忠夫氏が常勤の社長に就いた経緯がある。
23日発表の06年3月期決算は1400万円余りの当期赤字を計上。主力のホテル事業で約3千万円の赤字になり、収支上の黒字転換は達成できなかった。
清水前社長は結果的に就任した時の約束だった「経営責任」をとる形で、副社長に降格。取締役会でも異論はでなかったという。
ただ、同社最大の懸念材料でもある長期債務は当期だけで5200万円償還。そのうち2200万円は計画外の前倒し返済で、債務残高は5億円を割り込んでいる。
厳しさの中に光明も見え隠れするなかでの新体制となるが、当面の課題は村民の信頼回復が最優先となる。
社長非常勤を理由に経営の停滞は許されず、より一層村民の厳しい目が注がれることにもなる。
地元にありながら、価格面などから住民にとって敷居の高かった宮田観光ホテル。
「宴会や催事など、もっと安価でサービスも良ければ利用したいのに」との声は多い。
今年から住民の声を経営に活かす「サポーター会」も始まっているが、村民を・ス味方・スにする努力がより求められそうだ。 -
サカイヤ銘版が社名サカイヤに変更
自動車用内外装パネルなどを製造するサカイヤ銘版株式会社(本社・埼玉県、堺谷昭社長)は6月1日より、社名を株式会社サカイヤに変更する。
社名変更は会社の規模拡大、業務内容の変化に伴ったもの。製品加工にかかる同社オリジナルの技法などが市場で高く評価され、国内の主要自動車会社のほとんどが、同社と取り引きをしている。
1989年には、立地条件の良い伊那市西箕輪の伊那インター工業団地に伊那工場を設立。現在は約70人の従業員。自動車用表示パネルやキーレスエントリーの外装などを製造しており、収益は年々拡大している。