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村内生産農家と児童が給食交流
安全、安心な食のありがたさに感謝
宮田村の宮田小学校は30日、日々の給食に農産物を提供している村内生産農家を招いて「地域食材100%の日」を開いた。いつもは提供する側の生産者と食べる側の児童が顔をあわせ、地域食材ふんだんの給食で交流。「安全、安心な食材を」と取り組む熱心な地域の姿を知り、子どもたちは食のありがたさ、大切さを改めて実感した。
地元の新鮮な農産物を届けてくれる「学校給食を育てる会」との交流で3年目。この日は同会から10人が訪れ、各学級で会食した。
当然、給食は会員が丹精込めた野菜や肉を使用した献立に。
ボリューム満点のソースカツ丼、ジャガイモ、ニンジン、シメジ、タマネギ、豆腐と地の食材が彩り豊かな、その名も「宮田汁」も登場した。
豆類豊富な「まめまめサラダ」、デザートはリンゴと、豊かな宮田の大地を実感するメニューとなった。
児童と会員が歓談しながら一緒に給食を満喫。モリモリたいらげる子どもたちの姿に、3年1組で会食した白鳥静子さん=町三区=は「喜んで食べてもらえて本当にうれしい」と話した。
6年3組で交流した大平一郎さん=中越区=は、リスクを負っても無農薬栽培に取り組んでいると説明。安全なものをつくろうと努力する農家の想いにふれ、児童は感謝しながら食べていた。 -
上伊那のいも焼酎を全国配信 伊那八峰・12月発売へ
全国へ発進できる焼酎をつくろう竏窒ニ、上伊那産のサツマイモを原料にしたいも焼酎「伊那八峰(仮称)」の販売店企画会議が29日、伊那市西春近の県酒類販売伊那支店であり、焼酎は市町村産地別に製造することが、企画立案者側からの発表された。
この日は、販売に関しての呼び掛けに集まった、上伊那の販売店主ら12人が参加。生産、製造、販売代表ら5人から、今までの経緯や今後の販売方法などの説明を聞いた。
いも焼酎は上伊那内の産地別の8本に加え、権兵衛トンネル開通記念の1本(産地は同トンネル出入口近くの同市西箕輪)の計9種類を製造予定。それぞれ、蒸留方法、アルコール度数、イモの種類の違いなどで、味に変化を持たせる。
本年度から販売に向け、全8市町内で生産者組合員、ボランティアらが原料のイモ「黄金千貫」などの苗を植えている。総収穫数量は200トン(推定)。その一部で9種類の計、約1万6千本(1本720ミリリットル)を「喜久水酒造」(飯田市)が製造する。
話し合いの中では、ラベルの図案となる水墨画(作者=上山仁司・飯島町)の披露=写真=もあり、販売店からは「ラベルには『無農薬』の表示を盛り込みたい」などの意見もあった。
企画立案者の池上明さん(50)=池上酒店社長・飯島町=は、遊休農地の活用、伊那谷のPRに役立てばと期待。今回集まった12人が中心となって販売していく考えで、「売りたいという意思のある店に置きたい」とし、イモの収穫に参加する意思のある人を条件としている。
9月中旬にも会議があり、価格や味などの決定について話し合う予定。収穫、焼酎の製造は10月中旬からで、12月上旬の発売を目指す。 -
枝豆狩り
箕輪町の南部営農組合が水稲育苗ハウスで栽培している黒大豆の枝豆狩りイベントが27日、中原のJA上伊那北部育苗センターのハウスであった。約50人が訪れ一抱えもある枝豆を嬉しそうに持ち帰り、盛況だった。
水稲育苗ハウスを有効かつ効率的に利用し、農業生産に役立てようと、今年初めて黒大豆「玉大黒(タマダイコク)」の栽培に取り組んだ。第1段階は枝豆として収穫、残りは黒豆として販売する栽培体系の確立のため、ハウス6棟約11アールで試験栽培している。
枝豆狩りは、1メートルの荒縄で結わえるだけ収穫した枝豆を持ち帰りできる。長岡区の夫婦は、「主人が枝豆が大好きで1年中食べる。黒豆は味が違っておいしい」「すごくうれしい。今日はおいしく飲める」と話しながら収穫していた。
育苗ハウスで黒大豆の栽培は珍しく、南部営農組合は先進地の事例などを参考に栽培。摘芯(しん)による収量などの比較試験では摘芯したほうが多く実がつく結果を得た。無農薬栽培で、少し虫がついてしまうなど来年に向け課題もあるが、柴正人組合長は、「初の企画だったが予想より大勢訪れてくれた。まめまめしく働き、正月には黒字になるようにとの願いを込めて、残りは黒豆として収穫する。来年も研究して育てていきたい」と話した。 -
信大食料保健機能開発研究センター開所
食品の機能性研究や産学連携の拠点となる「食料保健機能開発研究センター」が28日、南箕輪村の信州大学農学部に開所した。学部の中核を担う機能性食料開発研究を充実・強化を図りながら、産学連携や機能性研究に関する企業相談を受け付けていく。唐澤豊農学部長は「センターは、“食”の活動拠点となるもの。食料関係企業と協力しながら、学生の育成にもつなげていきたい」と語った。
同センターは、食品の機能性研究などに関する企業から寄せられる相談に対し、共同研究などを提案していく地域連携の場として機能する一方、企業という媒体を通して大学が行っている研究を、社会に還元する役割も担っていく。
総事業費は約6500万円。農学部棟の一画約415平方メートルを改築し、学内の分析機器を集約し、分子量などから物質の詳細な成分を分析ができるLC竏樽S/MSなど、最新分析機器3台も導入した。企業の研究者に貸し出せるオープンラボもあり、専門的な機器のない中小企業の研究者などが、高度な研究に取り組める環境も整えられている。
今後は、これまで地元企業と共同研究してきた「無塩みそパウダー」などを、同センターの事業として取り組んでいく予定で、さらなる相談・要望を各企業から受け付け、共同研究などを提案していく。
開発研究に関する問い合わせは(TEL77・1518)橋本さん、産学連携受託に関する問い合わせは(TEL77・1647)清水さんへ。 -
高原スープさらに美味しく
野ひばりの会メンバーが相互に研さん
宮田村の農村女性グループ・野ひばりの会(田中みち子会長)が、村内のイベントなどで提供し、人気を集める手作りの「高原スープ」。夏野菜のトマトを使うが、12月に開かれる山ぶどうワインまつりにも美味しいスープを振る舞おうと、22日夜に下準備を兼ねて講習会を開いた。
宮田の新しい味の名物にと、作り始めて9年。3年前まで宮田高原で行っていた「風まつり」で提供し、評判になった。
現在も各種イベントで振る舞い定着しているが、会員はさらに美味しくと、互いに研さんを積んでいる。
この日もベテラン会員の指導を仰ぎながら、スープの素になるトマトピューレづくりに取り組んだ。
ピューレは冷凍保存が可能なため、12月の山ぶどうワインまつり用に取り置くことに。
「冬のトマトは高いし、夏に比べると品質も落ちる。今のうちに作っておけば、冬にも美味しいスープができます」とベテラン主婦の知恵も発揮していた。 -
サンつがる(リンゴ)、幸水(ナシ)の出荷始まる
飯島町上の原のJA上伊那飯島果実選果場が23日開場、早生(わせ)系のリンゴ「サンつがる」、ナシ「幸水」の選果、出荷作業が始まった。初日は伊南管内20軒がリンゴ200キロ、ナシ1500キロを持ち込んだ。
目視やセンサーで、キズ、色、形、糖度などで3-4ランクに分け、大きさをそろえ、箱詰され、名古屋方面に出荷された。
リンゴはサンつがるに続き、9月中旬から中生種の陽光、シナノスイート、主力のふじは11月から、12月初旬まで、伊南地区全体で平年並の22万ケースを予定。ナシは幸水、二十世紀、南水、ラ・フランスなど14万ケースを計画する。
JA果実課の堀内隆文さんは「今年はひょう害や天候不順の影響を受け、品質も収量ともに例年よりも良くない」と話していた。
選果場ではリンゴ、ナシの贈答用や格外品などの直売をしている。詳細は(TEL86・6688) -
水稲育苗ハウス利用で黒大豆栽培
枝豆収穫、黒豆販売の栽培体系の確立探る箕輪町の南部営農組合は今年、水稲育苗ハウスの有効利用のため、JA上伊那北部育苗センターのハウスで黒大豆の栽培に取り組んでいる。
水稲育苗ハウスは4、5月に水稲苗を育て、水稲耕作者に配って年間の役目が終わる。残りの期間を有効かつ効率的に利用し、農業生産に役立てようと、これまで花、野菜の栽培、イチゴの採苗などで優先的に利用しているが、全ハウスの利用には至っていない。
このため、黒大豆を栽培し、第1段階は枝豆として収穫、残りは黒豆として販売する栽培体系の確立のため、今年から試験栽培を始めた。
大豆の品種は「玉大黒(タマダイコク)」。栽培面積はハウス6棟で約11アール。6月1日に種をまいた。
伊那西部農業振興推進協議会の栽培技術試験も併せて実施。摘芯(しん)をすることによる収量などの比較試験で、7月27日に試験ハウスで摘芯をした。25日に調査する。
今年の栽培状況などをみながら、大豆栽培を来年につなげていきたい-としている。 -
中川村農業委員一般選挙の書類事前審査に10派
中川村選挙管理委員会は22日、9月10日の任期満了に伴う中川村農業委員選挙の届出書類事前審査を役場で開いた。定数10に対し、同数の10派が出席し、審査を受けた。
選挙委員定数が14から10に削減された農業委員選挙は29日告示、定数オーバーなら、9月3日、投開票で10人の選挙委員が決まる。
立候補予定者は次のみなさん(受付順)
▽柳生仁氏(59、新)=美里▽大島澄男氏(61、現)=小和田▽松沢吉久氏(57、新)=横前▽京沢豊氏(63,新)=北組▽片桐武氏(63、新)=上前沢▽平沢延俊氏(66、新)=桑原▽大島隆氏(61、新)=田島▽大場隆夫氏(63、新)=中田島▽下平宗男氏(62、新)=柏原▽北島勝義氏(60、新)=葛北 -
愛知県の三谷水産高校が上農から自転車で母校を目指す
自分たちの住む愛知県蒲郡市まで流れる水の源流・天竜川を見ながら自転車で母校まで帰ろう竏窒ニ、南箕輪村の上伊那農業高校から愛知県立三谷水産高校までの約210キロを、水の流れを見ながら自転車で完走するイベントを企画した三谷水産高校の生徒が22日、上農高校をスタートした。
上伊那農業と三谷水産は、3年前から互いの文化祭に参加し合うなど、「山と海」の交流を深めてきた。
三谷水産のある蒲郡市の貯水池「とよおか湖」などに流れ込む豊川用水は、天竜川の佐久間ダムから一部の水が流れ込んでいる。その天竜川をさかのぼると、上伊那農業のある上伊那地方までたどり着くことができるが、こうした事実はあまり知られていないため「自然を肌で感じながら、その事実を確かめよう」と、今回の旅を企画。
旅に臨むのは三谷水産生徒会役員ら7人。2台の自転車のうち、1台はメンバーが交代で走るが、1台は河合聖君が3日間連続で完走する。旅は1日ごとの日帰りで、次の日は前日の終了地点からスタートする。
河合君は「天竜川の水の一部が自分たちのまちに流れ着いていることを自分の目で見てみたい。がんばりたい」とあいさつ。
上伊那農業の生徒も、子牛などと共に見送りに出向き、エールを送っていた。 -
柳沢地区の農地、年内を目途に復旧を目指す
7月の豪雨災害から1カ月が経過した。土石流災害が発生した伊那市柳沢地区の農地では、堆積した土砂が乾燥し、手付かずの状態。市は、復旧に40万円以上かかることが予測される農地には、国の災害復旧事業へ補助申請をしようとしており、現在は9月の現地視察を待っている。視察などが済み次第、速やかに工事に着手し、来年度のまき付けに影響がでない年度内を目途として、工事を完了したいとしている。
柳沢地区で被害があった農地のうち、災害復旧事業の対象となりそうな面積は約7ヘクタール。しかし、今なお被害報告が各地から上がってくるため、実際にはもっと拡大する可能性があるという。
また、災害復旧事業の補助を受ける場合、所有者が費用の一部を負担しなければならないが、被害があった農地の中には耕作放棄地もあり、あえて出費をしてまで復旧を望まない所有者もいる。そのため市は現在、各所有者に復旧の意思を確認する作業に入っている。
また、用水路など農地周辺の設備改善にはすでに着手しており、来年度への影響がないようにしたいとしている。 -
山林に一部流出の桐の木沢で土砂撤去始まる
7月の集中豪雨で押し出された土砂の影響などにより、沢の水の一部が山林に流出していた宮田村新田区の桐の木沢で21日、村は土砂の撤去作業を始めた。沢の整備も進め、山林への流出防止を図る。
現場は天竜川漁協宮田養魚場の場内脇。業務や安全に支障があるとして、同養魚場は村に早期撤去を要望していた。
豪雨では沢が氾濫し、同養魚場では約3万匹の稚魚が流出。その後に応急の河川復旧を行ったが、沢の水の一部が本流を離れ、山林へと流出していた。 -
県内そば打ち愛好グループ宮田村に集結
初の交流会で、連絡協旗揚げ
県内6つのそば打ち愛好グループが19日、宮田村に集まり交流会を開いた。同村のグループ「そばの実の会」(酒井昌子代表)が全面的に協力して初開催。今後も互いに研さんしあおうと「信州そば愛好会連絡協議会」(仮称)も旗揚げし、宮田村から新たなそばの文化交流が始まった。
集まったのは、いずれも信州飯田そばの会(飯田市)から技術指南を受けているグループ。
軽井沢、松本、木曽、飯田、そして上伊那からは箕輪町のそばの会と宮田村のそばの実の会が参加した。
来月9日に飯田市で「第2回日本そば大学」(全国麺類文化地域間交流推進協議会主催)が開かれることもあり、その前段として県内のそば文化をさらに盛り上げようと集まったもの。
会場では上伊那生まれの品種「サンルチン」を使ったそば打ち実演も。
そばの実の会は計画段階から協力し、宮田村の特産品を使った手づくりのごちそう、そして自分たちが手打ちしたそばを振る舞い、各地から訪れた愛好者をもてなした。
席上、今後も継続的に交流を続けようと確認し、連絡協議会の発足を決定。
飯田そばの会の仁科保会長は「交流でさらにそばが文化として広がる。熱心なお母さんたちがいる宮田村から発信できるのは喜ばしい」と話した。
そばの実の会の酒井さんは「他地区のグループと顔をあわせる機会が少なかったが、これを契機にさらにそば打ちの熱が高まると思う」と期待した。 -
南箕輪村「担い手」集落営農組織
加入手続き説明会始まる
南箕輪村「担い手」集落営農組織「まっくんファーム」(仮称)への加入手続き説明会が17日夜、村内で始まった。初日は久保地区対象で、久保コミュニティセンターに35人が集まり、説明を聞いた。説明会は9地区で21日まで開く。
村集落営農組織設立準備委員会、営農センター、「担い手」育成総合支援協議会の主催。南箕輪村「まっくんファーム」と「農用地利用改善組合(団体)」の規約案を示した。加入申し込みは8月30日が提出期限で、申込書の記入方法を説明した。
集落営農組織は農家の全戸加入を目指す。対象農用地の範囲は、西天竜水路より東側の農用地と西側の水田。加入対象として▽水田を所有、耕作している農家▽水稲・麦・大豆・そばを作付け、出荷計画のある農家▽コンバインなど農作業委託をする農家▽飯米だけで自分で作業する農家も今後の農地管理、集団作付け、農地利用調整からも加入を-など6項目を挙げた。
7月までの仮加入申し込みでは、全体で約390人、40%程度が加入を希望している。
説明会で原英雄代表理事は、「11月にはスタートしないと間に合わないため、8月いっぱいで加入を取りまとめ、設立していきたい。加入しないと国からのメリットが受けられなくなる懸念もある。一人でも多く、できれば全員に加入してほしい」とあいさつした。 -
夏を彩る野菜を収獲
かかし隊、天の恵み実感しながら
農作物の栽培を通じて季節の行事にもふれる宮田村公民館の親子学級「われら、かかし隊」はこのほど、野菜の一部を収獲した。たわわに実った天の恵みに「豊作だァ」と歓声をあげた。
この日は当初の事業計画に入っていなかったが、順調な生育で収獲期を迎えたことから、希望した家族が栽培している町3区の畑を訪れた。
トマトにキュウリ、ナスにおくら、枝豆、ジャガイモ。春に植えた種や苗は、夏を彩る豊かな実へと変身し、子どもたちは大喜び。
吉澤小百合さん=大久保区=の協力で、食べ頃を迎えた野菜を次々ともぎ取った。
井沢明歩さん(7)=同区=も目を輝かして収獲。吉澤さんから野菜の話しも聞きつつ、汗を流した。
父親の輝彦さんは「自宅で家庭菜園をやっていますが、かかし隊にはただ植えて収獲するだけではない違った魅力がありますね。子どもたちも喜んでいます」と話した。
真夏の陽射しが照りつけたが、参加した親子は暑さも忘れて畑仕事を楽しんでいた。 -
箕輪町で夏ソバ刈り取り
箕輪町水田農業推進協議会の夏ソバ部会(日野国章部会長)が栽培している夏ソバの刈り取り作業が終盤を迎えている。
町内では今年、従来から夏ソバを栽培している中部営農組合に加え、2営農組合が新規参入し、夏ソバ部会を設立。町水田農業推進協議会が乾燥機など一式を購入した。
17日は、中部営農組合と東箕輪営農組合長岡支部が作業した。長岡支部は9人が刈り取り、乾燥、秋ソバ播種に取り組んだ。箕輪ダム下の1ヘクタールの畑では、コンバインを運転する人、トラクターをかける人など分業し、作業に精を出した。19日ころまでに刈り取りを済ませ、秋ソバの播種を終わらせる予定。
夏ソバの蒔きつけ面積は中部6ヘクタール、南部1・2ヘクタール、東箕輪2ヘクタール。今年は雨の影響で少し生育が遅れ、わずかに品質が低下したという。刈り取りは今月7日から始まっており、JAに出荷し販売する。 -
南割区の子どもたちがソバの種まき
宮田村南割区の小学生45人がこのほど、区内2カ所の畑でソバの種まきを行った。年末には収獲した実でそば打ちを計画しており、「元気に育って」と願いを込めて汗を流した。
同区の小学生は愛知県田原市吉胡地区と児童交歓しているが「子どもたち自身が打ったソバで交歓会をもてなそう」と始まったのがきっかけ。
同区育成会(浦野宗明会長)の主催。6年目を迎えた種まきは4縲・年の地元児童が参加した。
5アールほどの畑に、子どもたちは一列に整列。暑さにもめげす、均等に種をまいていた。 -
上農果樹班、日本学校農業クラブ北信越ブロック大会出場
県内の12農業高校が出場した長野県農業クラブ連盟主催プロジェクト発表会・意見発表会の県大会食料区分で最優秀賞を受賞した南箕輪村の上伊那農業高校果樹班が17日から、富山県である北信越ブロック大会に出場する。北信越への出場は2年ぶり。代表の宮本悠里さん(17)は「理解するのも大変で休みも返上でやってきた。県代表として自分たちの成果を存分に発表してきたい」と語った。
果樹班は、ナシ栽培で問題となる凍霜害に負けない受粉方法を研究。現在は、凍霜害を防ぐためのファンを用いる農家もあるが、兼業農家が多い上伊那では、高額なファンを取り付ける農家は少ない。そこで果樹班は、凍霜害が発生した場合でも結実する方法を過去6年にわたり模索。本年4月からは、凍霜害被害が発生した場合、被害に遭わなかった花を確実に受粉させる方法として花粉を混ぜた溶液散布による受粉を研究してきた。
溶液受粉は従来の綿棒による人口受粉より気象条件などを選ばず、実際に自分たちの育てているナシで実験をしたところ、一定の効果があった。
研究当初は、凍霜害に遭った花を受粉なしで結実できるジベレリン散布を用いる研究を進めていたが、農薬取締法の関係でジベレリン散布で結実したナシが販売できないことが分かり、研究を切り替えた。
北信越大会で最優秀賞を受賞すると、全国大会へと進む。 -
小田切川魚つり大会
宮田村の自然を呼び戻す会(加藤一彦会長)は14日、小田切川魚つり大会を村民会館周辺の同河川で開いた。天候にも恵まれ、例年よりも多い約300人が参加。家族連れが目立ち、ふるさとの自然にふれながら、夏の思い出をつくった。
村観光協会の共催で1300匹のニジマス、ヤマメを放流。参加無料とあって、村内外の・ス太公望・スが釣り糸を垂らした。
塩尻市から伊那市美篶に帰省中の小学5年生橋爪幹君は、父親の靖さんと参加。肩を並べ、竿先をじっとみつめた。
一緒に釣りに行く機会は多いというが「子どもとお盆をこのように過ごせるのはいいですね」と靖さんは話していた。
釣り終了後は、魚のつかみどりも。子どもたちは川の中に入り、素早く動く魚影を元気に追った。
同会はコンクリート護岸となった小田切川にも、魚などの生物が数多く棲めるようにと活動。河川清掃のほか、つり大会も毎年続けている。 -
伝統の盆花市
上伊那で最も歴史があり30年以上続く宮田村の「盆花市」が12日朝、JA宮田営農センター前で開いた。用意した約400束は、次々と売れていった。
壮年連盟(小林正信委員長)とJA生活部会(下村富美子部会長)が協力。自分たちで育てたアスターを中心に、約10種類の草花を揃えて良心価格で販売した。
午前6時から約50人が参加して花束をつくり、その場で直売。早朝から行列ができるなど、盆の準備を急ぐ買い物客で賑わった。
下村部会長は「今年のアスターは盆にあわせるかのように花が咲き、多くの量が集まった。地域の人があてにしてくれており、今後も栽培していきたい」と話していた。 -
信州おかえりなさいキャンペーンPRうちわ配布
地元での就農に関心がある人の相談に応じる「信州“おかえりなさい”キャンペーン」を、活用してもらおう竏窒ニ12日、県職員数人が盆の帰省客でにぎわう伊那市の伊那バスターミナルなどでPRうちわを配布した=写真。
この日は名古屋、大阪、横浜、新宿方面の高速バスから下車する乗客にうちわ100本を配布。駒ヶ根市の駒ヶ根バスターミナルでも100本を配り、多くの来場を呼びかけた。
相談会は伊那市の県伊那合同庁舎会議室で午前9時縲恁゚後5時に開催することを予定しており、担当者は「直接来場するか問い合わせてほしい」と話していた。
9月4日縲・月10日にはナイター相談会も開く。
問い合わせは上伊那農業改良普及センター(TEL76・6842)西沢さんへ。 -
「赤そばの里」で赤ソバの種まき
箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」で12日、住民有志の会「古田の里赤そばの会」が種まき作業に精を出した。
赤そばの里は昨年まで中箕輪農事組合法人が管理していたが、本年度から町の委託を受け、上古田地区の住民有志による「古田の里赤そばの会」が、観光的な歩道整備や景観整備も含め赤ソバの栽培、管理をする。
この日は、耕作部会の13人が作業。きれいな赤ソバの花を見てもらいたい-と、これまで数回にわたって除草作業をし、数日前には種まきに備えて畑を耕した。4・2ヘクタールの畑に200キロの赤ソバ「高嶺ルビー」の種を準備。種まき機ブロードキャスターでまいたあと、ロータリーで土かぶせをした。
初めての取り組みで試行錯誤しながらだが、「全国的にも知られるようになった地区の観光資源。きれいな花が咲いてほしい」と話し、作業に取り組んでいた。
会は今年4月に発足。会員約70人。耕作、環境整備、地元農産物販売の3部門で活動している。花が楽しめるのは9月中旬から10月中旬の予想で、9月30日、10月1日の2日間は赤そば祭りを予定している。 -
盆花市にぎわう
中川村田島のたじまファームで11日から13日まで盆花市が開かれている。13日の盆入りを前に、先祖の霊に供える盆花を買い求めようと、町内外から大勢訪れ、色とりどりの花々をじっくりと品定めして、2束、3束買い求めていた。
シマカヤやオミナエシ、アスター、キク、テッポウユリなどを束ねた大束は500縲・00円。オミナエシやススキ、アスターなど単品も多数用意し、格安で販売している。
また、盆棚用の盆ござ、アカシも並べた。 -
いいじまはないちに向け、花束づくり
飯島町の「わが町は花で美しく」推進機構(花機構)は「第16回いいじまはないち」を12日午前8時30分から、JA上伊那飯島果実選果場で開く。前日の11日朝から、役員や農村女性グループ、ボランティアなど約30人が参加し、はないちで販売する花束づくりをした。
花束はシマカヤやアスター、鉄砲ユリ、リンドウ、菊類など10本余を束ねたボリュームのある850円の束を中心に、本数や内容で500円、300円の束など合わせて千束を用意した。
参加者は伊南地区から集花、下葉処理や水揚げをしたシマカヤ、オミナエシ、菊、アスターなどをバランスよく組み合わせ、花束づくりに精を出した。
花束や10数種類のばら売りのほか、オープンマーケットもあり、五平もちやおやき、たこやき、野菜、果物、漬物などが並ぶ。
関係者によると「開花が遅れ、間に合わなかった花もあるが、ボリュームがあり、お買い得」と話していた。 -
豪雨による土砂撤去進まず、宮田養魚場が早期対応を要望
7月の集中豪雨で、大量の稚魚が流出する被害が出た宮田村新田区の天竜川漁協宮田養魚場だが、場内脇を流れる桐の木沢の土砂の撤去が進まず頭を悩ませている。業務や流域の安全上の観点から、早期の撤去を村や県に要望。被災後の対応責任の所在の難しさを伺わせているが、村は「今回の部分は災害復旧にあわせて撤去していきたい」としている。
養魚場を横切って流れる桐の木沢だが、豪雨で氾濫。場内最東部にあったいけすが浸水し、稚魚3万匹が流出した。
いけすの周囲は今も泥が堆積し、通常少ない水量もひかない状態。
桐の木沢は一時的にバイパスを作って仮復旧させているが、その一部は下流の山林にも流れ出している。
同養魚場は「土砂が残っている以上、雨が降ったら再び増水する可能性もある。我々の魚を守るだけでなく、全体のこととして村に早く対応してほしい」と求める。
村は今後災害査定を受けて、桐の木沢全体の復旧とあわせて土砂を撤去する予定。 -
林業大学校を卒業後、長野県産のカラマツなどを製材にする民間企業で働く
中川村 飯島克也さん(23)
駒ヶ根市 柏原克好さん(22)
木曽町の長野県林業大学校で2年間を共に学び、カラマツ、アカマツといった県産材や国産材を製材する今の職場に就職した。「外材はまず、見た目が味気ない。ある程度の強度はあるが、国産材に比べるとやっぱり弱い」「気候風土に合った木ならいいけど、やっぱり日本で育った木は日本で、長野県で育った木は長野県で使うのが一番いい」と口々に話す。
チェーンソーやコンパスは学校でも扱っていたが、木材加工用の機械など扱ったこともなく、技術面は一から学び直した。「学校の作業は原木を見ることが中心だったから、最初は材を見てもその木の種類は分からなかった。でも今は、それが分かる。カラマツのように硬めの木は細かく、アカマツのように柔らかな木は粗めに仕上げるんです」と柏原さん。
◇ ◇
林業大学校での2年間は、間伐・除伐の方法から、木の種類、育て方まで、山林整備に必要なあらゆる知識と技術を学んだ。講義の3分の1は実習。1日があっという間に過ぎ、林内での作業に心も和んだ。「部屋の中の講義より向いていたんだと思います」と口をそろえる。
就職してからの生活は一変した。木を加工する側になり、山へ行くことはなくなった。「製品」をつくる作業は単調で、嫌気を感じることもあった。
反面、嬉しかったこともある。納品を済ませたはずの職人さんが、納品後も度々材を買い足しにくることがあった。不思議に思い「寸法を間違えたんですか」と尋ねると、自分たちの製材した材を見た別の客が「自分のところでも同じ材を使ってほしい」と次々に依頼してきたのだという。
本当に自分たちの材は実際の現場で使われているんだ竏秩Bそう実感し、多くの人が認めてくれたことが嬉しかった。
◇ ◇ -
大芝水耕栽培のアールスメロン出荷始まる
南箕輪村の大芝水耕生産組合(武村淳一組合長)が栽培するアールスメロン「雅」などの出荷が10日、始まった。
メロンは大玉の「雅」の春秋系と、小玉だが糖度の高い「和香夏」の2品種。糖度は15縲・6度あり、「去年並かそれ以上に甘いメロンができている」という。
今年は長梅雨など天候を心配したが、定植時に早めに苗を起こしたことや、収穫前に天気が回復し糖度が上がったことなどから、いい状態で生育。出荷は少し遅れたが、盆前の贈答などの需要に間に合ったという。
ハウス4棟で栽培。盆前に1千玉、盆開けから8月末まで4千玉を順次出荷する予定。主に名古屋など中京方面で、地元ではJAの直売所に並ぶ。ハウスでの直売もある。贈答用は2玉3千円。1玉売りは約1千円から。
武村組合長は、「玉伸びもよく、ネットもきれいに入って、糖度も上がっている。ぜひ召し上がってみてください」と話している。 -
信州“おかえりなさい”キャンペーンを開催
県は11日から、県内で農業を始めることを考える人に向けた「サマー就農相談」と、県内へ移住を考える人に向けた「田舎暮らし相談」を開催する。
キャンペーン活動には農政部職員約700人が参加。地元農家を訪ね、活動をPRする。帰省のピークとなる12日には、伊那市の伊那バスターミナルなどでPRうちわの配布を予定している。
お盆期間を利用した「サマー就農相談」は、14日縲・6日に開催。上伊那の相談場所は伊那市の県伊那合同庁舎会議室で午前9時縲恁゚後5時。
また、「ナイター相談会」は9月4日縲・月10日に同じ場所であり、午前時縲恁゚後8時。
問い合わせは上伊那農業改良普及センター(TEL76・6842)西沢さんへ。
また県では、田舎暮らし希望者に向けた相談窓口を5月1日より県庁5階農政部農業政策チーム内に常時開設している。
問い合わせは田舎暮らし案内人の飯島和久さん(TEL026・233・1794)へ。 -
きょう10日発売、山ぶどうワイン「紫輝・樽熟成2005」、ソムリエも好評価
宮田村の特産品山ぶどうワイン「紫輝」の05年産樽熟成タイプが10日、村内をはじめ上伊那各地の酒販店で発売を開始する。日本ソムリエ協会常務理事の高野豊さん(長野市)は先日開いた完成発表会で「完成度は高い」と好評価。さらに上を目指すためのアドバイスも行い、生産関係者は意欲を高めた。
「マスターソムリエ」の称号も持つ国内屈指の専門家である高野さん。以前から山ぶどうとカベルネ・ソービニヨンをを交配した「ヤマソービニヨン」を原料とする宮田村のワインの良さに着目し、随所に協力している。
この日も村内14戸の栽培農家、醸造販売元の本坊酒造、村、農協の関係者を前にして「他のヤマソービニヨンも飲んだが、宮田より美味しいものはない」と太鼓判。
「国内で一番栽培に適している。もっと上のランクを目指せる」とエールを送った。
そのうえで、生産者だけが頑張るのではなく、文化としてワインをとらえ、地域に広める研究が必要と指摘。
農家の生産体力などで差別化し、量産から高級まで商品を価格帯でランク分けすることも、活性化していくには重要と説明した。
「紫輝」「駒ケ原」のブランド名で販売する宮田村のワインは近年、県内外の料理人も注目。有名ホテルで取り扱われるなど、知名度をあげている。
樽熟成「紫輝」は891本の限定生産で、720ミリリットル1本2633円(税込み)。問い合わせは本坊酒造85・4633へ。 -
えごま学校が除草作業
エゴマの栽培を通して遊休農地解消とエゴマ普及に取り組む南箕輪村の「えごま学校」(唐澤俊男代表)が8日、伊那市西箕輪と南箕輪村田畑のエゴマ畑で、除草と土寄せ作業をした。
活動は3年目。会員には出資金3千円に対して収穫したエゴマ1キロを配当し、栽培作業に参加した人には、その分多くのエゴマを分配する。栽培は近隣の遊休農地約25アールで、約2500キロの収穫を見込んでいる。学校給食への提供もしている。
エゴマは、年間作業日数を4、5日程度に抑えられる手間のかからない作物だが、草取り作業が課題。唐澤代表は「手がかからなくなれば、規模拡大も考えたい」と話す。
これまで収穫も手作業だったが、今年はコンバインの導入を予定し、一部は子どもたちに収穫体験を楽しんでもらおうと考えている。また、会員を対象としてエゴマ料理の講習会もする。
えごま学校に関する問い合わせは嘉久壱農園(TEL78・8415)唐澤さんへ。 -
富県グリーンツーリズムの山林オーナー、マツタケ講習会
富県グリーンツーリズム山林オーナー専門部(藤原儀兵衛委員長)は5日、山林オーナー講習会を伊那市のJA富県支所で開いた。オーナー22人が参加し、マツタケを多数発生させるための山林整備方法と今年のマツタケ作柄予想を学んだ=写真。
県環境森林チームの古川仁主任は、マツタケの生育条件や、そのために必要な森林整備について伝授。マツタケの菌糸体と土壌の混合物からできる“シロ”がある場所はマツタケのできる可能性が高くなるため、シロが好む有機質の少ない土壌を整えることが重要であることを示した。
また、藤原儀兵衛さんは今年の作柄を予測。過去に豊作だった年に起きたいくつかの自然現象が発生しており、「異常気象の影響で9月に残暑のぶり返しなどがなければ、今年は豊作になる」と語った。
山林オーナー制度は03年から始めた取り組みで、現在は上伊那を中心に、72人が登録している。取り組みを通して山林の整備も充実してきているという。