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アグリネーチャーは出産ラッシュ
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飯島町上の原のアグリーネーチャーいいじまは今春、出産ラッシュ。4月初めにサフォークが全身真っ黒の雄2頭を出産。続いて、トラネコの「ミーちゃん」が縞模様の5匹を産んだ。2匹はもらわれたが、残る3匹は里親募集中。
5月中旬にはポニーの「アイちゃん」が雌を出産。「メイちゃん」と名付けられ、お母さん馬の後について、一緒に草を食み、一緒におしっこもする。
かわいい盛りの「メイちゃん」に哀れ、ナンバーワンアイドルの座を奪われたのが、日本で1頭しかいないといわれている「テキサスロングホール(牛)」の「トニー君」。
昨年6月、生後3カ月で、同施設の動物たちに仲間入り。豹柄で名の通り、角が長いのが特徴。1歳になった現在、自慢の角も伸びて、つぶらな瞳で「かわいさ」アピール。 -
入笠牧場で入牧
丈夫な乳牛の育成や、畜産農家の労力軽減などを目的とした夏場の放牧が6日、伊那市高遠町の入笠牧場で始まり、標高1655メートル、約305ヘクタールの草地に、ホルスタインや黒毛和牛など約40頭を放牧した=写真。最終的には約160頭を放牧する予定。牛たちは秋までの約4カ月をここで過ごす。
寒い時期が続いた今年は、5月に入っても残雪があったため、例年より1週間ほど入牧が遅れた。放牧を希望したのは上伊那、飯田地域の農家42件。作業には、牧場を管理する上伊那農業協同組合(JA上伊那)の職員や、行政担当者など約30人が参加した。
体重測定や駆虫剤の投与をした牛は、種付けをする「まき牛」と、そうでない「一般牛」とに分けて放牧。中には、急な斜面を登れずに座り込んでしまう牛もいたが、担当者は「こうした牛も最後には、人間では捕まえられないくらいになる」と話していた。 -
降ヒョウ被害の中川村でリンゴオーナー開園式
先月末の降ヒョウで果樹に被害を受けた中川村で4日、リンゴオーナーの開園式があった。中京、関東方面などからオーナー家族約100組、300人が訪れたが、被害があった受け入れ農園は状況を説明。複雑な想いを抱えながらも、オーナーを温かく出迎えた。
被害が最も大きかった片桐地区前沢洞一帯に広がるリンゴ園。ある園主は、ヒョウによって傷ついた実を示しながら「これでも良かったら契約して」と、オーナー家族に理解を求めた。
愛知県稲沢市の川口知子さんは、孫に収獲を体験させたいと今年初めてオーナーに参加。家族7人で来村し「自然のことだから運、不運もあると思う。多少の傷があっても収穫が楽しみ」と話した。
一方で園主のひとりは「オーナーの皆さんには説明して理解してもらえる部分もあるが、出荷するのは難しい」と、複雑な心境を明かした。
「味は良いのに、こんなに傷ついては市場で売れない。高齢になって果樹しか収入がないのに、どうやって生活していったらよいのか」と表情が曇った。
受け入れ農園は昨年並みの24園、契約本数は338本。関係者によると、被害状況を見たうえでの契約キャンセルなどは現在までに出ていないという。 -
小梅の収穫が最盛期
小梅の産地、中川村では収穫作業が最盛期を迎えた。
大草下平の井沢章さん(79)の梅園では、孫の篤紀君(小学6年)暢君(小学4年)も手伝い家族総出で、「吉村」「竜峡小梅」の収穫作業に精を出している。
作業は通称「こいのぼり」と呼ばれる作業袋を枝に縛り付け、小梅をもぎ取り、「こいのぼり」に入れて運び、選別、出荷する。
井沢さんは30本余り栽培し、約800キロを収穫する。
「今年のなりは平年並、雹(ひょう)害も少なく、まずまずの品質」と話していた。 -
南箕輪村水田農業推進協議会総会
南箕輪村水田農業推進協議会は31日夜、06年度総会を村役場で開き、事業計画や収支予算案などを承認した。
06年度産地づくり対策事業の新事業は産地形成促進事業で村の振興作物の苗代助成。振興作物はアスパラ、白ネギ、カリフラワー、ブロッコリー、スイートコーン、ブルーベリー。50%を上限に苗・種子代を助成する。環境保全対策事業で土作り支援と景観形成作物作付助成も新規に取り組む。土作りは、ペースト肥料1袋価格30%を上限に補助。ペースト肥料を直接土壌に注入することで慣行肥料を減量し、環境負荷を軽減する。景観形成作物はレンゲ、コスモス、ヒマワリ。10アールあたり2万円助成する。
本年度水稲生産計画状況は、水田面積4万4613・7アール、作付け計画(減収考慮)は2万6840・6アール、作付け(実面積)は2万6914・1アール。
唐木一直会長は、「農業をとりまく環境は大変厳しいが、少しでも元気がでるよう皆さんのお力をお借りしたい」とあいさつした。 -
あすなろ会牛放牧で遊休農地復活を
伊那市高遠町藤沢の荒町住民有志でつくる「あすなろ会」(秋山靖樹会長、23人)は2日、地元の遊休荒廃地に黒毛和牛2頭を放した。
農業従業者の老齢化などで生じた遊休農地の復活を目指し、3年目。初年は県などから補助を受け、逃亡防止、シカやイノシシによる食害防止のために電気さくを設置。2年目は牛の日除け小屋を設けた。
今年は箕輪町の酪農家から借り受けた牛を3・5ヘクタールの荒廃地に放した。9月中旬ころに下牧させる。昨年に続いて牛が草を食べた後の8月初旬に、農地の一画1・5ヘクタールを利用して、ソバの種をまき、収穫の一部を地元住民で味わい、残りを農協に出荷する予定という。新たに、マコモダケの栽培にも挑戦する。
秋山会長は「一定の効果は得られ、除々に農地はよみがえってきている」と手ごたえを感じている一方で、「農地を利用してくれる農業者が声をあげてくれるかどうか」と課題をあげた。
この日は近くの高遠第2・3保育園の年中児11人が見学に訪れ、大きな牛を目にして喜んでいた。 -
バラの出荷最盛期に
飯島町岩間の岩間バラ温室組合(小林均組合長)では「父の日」や「ジュンブライド」に向け、出荷が最盛期を迎えた。1週間に約2万5千本が東京や大阪、神戸などに出荷されている。
「父の日」需要は、黄色が圧倒的に人気があり、ブライダルは白を基本に、ピンク系、オレンジ系のほか、グリーン、ベージュなど特殊な色も人気とか。
同組合はガラス温室10棟を含め、4000坪余のほ場で、夏場を中心に、年間130万本を出荷。色はピンク系が5割、オレンジ系2割、白、黄各1割、残りは緑、ベージュ、復色、スプレータイプ。今年の新品種は透き通ったピンクの「マイガール」、シックな薄紫色の「オーシャンソング」、ピンクの縁取りがかわいい「ドルチェ・ピーター」など8種類。
小林組合長は「今年は陽気が遅れたが、父の日には出荷最盛期になりそう」と話していた。 -
行平なべ・おかゆポット贈呈
JA上伊那と上伊那農政対策委員会は、米の消費拡大を願い恒例の「上伊那食卓“愛の運動”」で、上伊那8市町村に行平なべとおかゆポット、お米券を贈る。1日は箕輪町と辰野町に贈呈し、8日までに残り6市町村に配る。
昨年はおかゆポットを贈ったが、一昨年まで贈呈していた行平なべの要望もあったため、本年度は各市町村の希望に沿って2種類を贈る。本年度の贈呈総数は行平なべ115個、おかゆポット1059個、お米券1865枚。
箕輪町には、市川隆男代表理事、荻原省三副代表理事、JA職員の計4人が訪れ、平沢豊満町長に行平なべなどを手渡した。平沢町長は「離乳食におかゆを炊く人が増え、重宝している人も多い。有効に使わせていただく」と感謝した。
町は、離乳食が生後5カ月ころから始まるため4カ月健診の会場で第1子に行平なべ、またはおかゆポットのどちらか、希望者にお米券を配る。 -
小梅の出荷始まる
中川村田島のJA上伊那中川梅選果場で1日から、小梅の選果、出荷作業が始まった。前年よりも5日遅れで、初日は同村葛島の7軒が450キロ余を持ち込んだ。
梅は早生(わせ)系で大粒の「吉村」、小梅の代表品種「竜峡小梅」。梅は選別機でLから6Lに分けられ、10キロずつ箱詰めされ、名古屋市に向けて出荷された。
小梅の出荷ピークは中旬ころ。27日までに伊南地区160軒の農家が約80トンを出荷する。L、2L級は漬物用として加工工場に、3L以上が青果として、店頭に並ぶ。
隣接のたじまファームでも取りたてを1キロ550円前後で販売している。
JA上伊那果実課の堀内隆文さんは「今年はなりにばらつきがあったが、価格も品質も平年並」と話していた。 -
ミレット復活事業開始
健康効果が見直される中、市場価値・需要が高まる雑穀(ミレット)の栽培を復活させ、中山間地の振興を図ろう竏窒ニ1日、信州大学農学部の井上直人教授と、食を通じた豊かな地域づくりを目指すNPO法人・南アルプス食と暮らしの研究舎による「ミレット復活事業」がはじまった。この日は、長野県の周辺で栽培されている雑穀など19種の苗を伊那市長谷のほ場に移植=写真。今後は、地元農家が中心となって、この地に最も適した育種を選定するほか、シンポジウムなどの開催により地元への啓蒙活動を展開していく。在来種の復活を目指す事業は、全国的にも初めてだという。
作業に参加したのは井上教授のゼミ生やNPOのメンバー、地元農家など約20人。
30年来雑穀の研究に取り組んでいる井上教授は、これまでも雑穀の有用性を訴えてきたが、マイナスイメージの強い田舎ではなかなか普及しなかった。しかし、都会などで関心が高まる中、地域でも関心を示す人が現れ、今回事業化することとなった。共に事業を進める吉田洋介さんは、長谷の道の駅でレストラン「野のもの」を経営しており、収穫した雑穀を使ったメニューの開発も進めてく予定でいる。
ミレットは痩せた土地でも育ち、農薬を使用しないため環境負荷も少ない。また、栽培方法の改良により労働負担を軽減することも可能になるという。
井上教授は「地元財産を復活させ、へき地から雑穀の有用性を発信していきたい」と語る。 -
駒ケ岳と宮田高原キャンプ場の開山式
中央アルプス駒ケ岳と宮田高原キャンプ場の開山式は1日、山々を一望できる宮田村新田区の村文化会館で開いた。村観光協会の主催。駒ケ岳の残雪が例年にない多さで影響も懸念されるが、シーズンの安全と客増加などを祈願した。
雪融けが1カ月ほど遅いという駒ケ岳と、新緑の宮田高原を眼前にして神事を挙行。
宮田太鼓の5人が演奏を披露し、勇壮な音色でシーズン到来を祝った。
駒ケ岳の宮田側の入山者は年間8縲・万人ほど。7月6日からは上下伊那を中心に中学校21校、3000人余りの生徒が集団登山するなど、夏から初秋に登山客が集中する。
しかし今年は残雪が多く、関係者は「集団登山も含め、影響があるかも」と気を揉む。
標高約1650メートルの宮田高原は、9日に放牧が開始。キャンプ場は基本的に7月から9月末まで営業し、同協会は今季も例年とほぼ同じ1500人ほどの利用を見込んでいる。
同協会長の清水靖夫村長は「村の観光は雄大な自然とふれあえる点がポイント。多くの人が安全に楽しめるよう、整備も進めていく」とあいさつした。 -
南信農業共済組合総会
南信農業共済組合(小坂樫男組合長)は30日、伊那市駅前ビル・いなっせで第8回通常総代会を開いた。約180人が出席し、05年度事業の報告を受け、06年度事業計画を承認した。
昨年度の引受総共済金額は4963億円余。必須事業は前年より約1・4%減の163億円となったが、建物、農機具の任意共済が約0・1%増の4800億円となり、総額自体はほぼ前年並みとなった。
一方、災害に伴う支払共済金は合併以来最も少ない5億3800万円余となった。
本年度事業としては、農機具修理などにかかる費用を支払う農機具損害共済を新たにスタートする。農機具の修理費などを負担する共済はこれまでもあったが、積み立て型で掛け金が高く設定されていたため、掛け捨てで掛け金を低く設定した新しい共済を設け、多くの人が加入しやすい状態を整えた。
加入は7月から受け付けていく。 -
JA上伊那の代表理事組合長に宮下勝義さんが就任
任期満了に伴い29日付で役付役員が退任した上伊那農業協同組合(JA上伊那)は30日、理事会を開き、駒ヶ根市中沢の宮下勝義氏(65)を、新しい代表理事組合長として承認した=写真。
宮下組合長は「環境変化にスピーディーに対応できる組織作りに挑戦し、組合員の期待にこたえられるようにしていきたい」として(1)国の新しい方針に対応した担い手、集落営農組織づくり(2)安心、安全に配慮した販売、生産強化(3)女性のJA事業参加促進竏窒ネどに取り組む方針を明らかにした。
宮下組合長は1959年に中沢農協に就職。その8年後、長野県経済連に就職し、関連会社の社長職を務めた01年、退職した。03年5月にJA上伊那の理事に就任し、1期3年を務めた。
任期は3年後の総代会まで。
そのほかの役付役員は次の通り(敬称略)。
◇役付理事▼代表理事専務理事=三澤芳秀▼常務理事=瀬戸義成、春日州一、下島公平
◇役付監事▼代表幹事=小澤國秀▼副代表幹事=牧田弘▼常務監事=白鳥洋司 -
農事組合法人みのわ設立発起人会
担い手対策と品目横断的経営安定対策に対応する農事組合法人「みのわ」の第1回設立発起人会が26日夜、箕輪町役場であった。12月4日の設立を目指し今後の検討事項や日程などを確認した。
発起人会は町内の5営農組合からそれぞれ推薦された50人で構成。代表に柴正人さん(木下)、副代表に日野国章さん(松島)を選出。副代表は3人で残り2人は農業委員会とJA上伊那理事から各1人を後日選出する。
今後、月1回の設立発起人会、8月と11月に集落懇談会などを開き、法人設立趣意書の作成、事業方針や事業計画の検討、出資金額の決定、収支計画書の検討、法人の名称決定などに取り組むことを確認した。
設立当初から組合員として加入を考える対象者は▽経営安定対策の対象者で交付を受けたい人▽品目横断的対策の対象者▽農地を管理委託したい人▽コンバインで「水稲・そば・大豆・麦」の収穫作業を委託する人▽ライスセンターを利用する人▽オペレーターとして活動したい人▽農地の利用調整を共々に行う認定農業者-。
農事組合法人「みのわ」の定款素案を示し名称、出資、役員、会計など今後検討が必要な項目を確認。役員会で協議した案を再度発起人会に示すことを決めた。 -
JA上伊那総代会
上伊那農業協同組合(JA上伊那)第10回通常総代会が29日、伊那市狐島の本所であった。約350人が出席。任期満了に伴い、征矢福二代表理事組合長が29日付で退任し、新しい理事者39人を選任した。
1期3年務めた征矢前組合長は70歳。役員推薦会議で、理事者は70歳未満とすることを申し合わせている。新組合長は、30日にある役員協議会で投票し、新理事者39人の中から選任する。
組合員の減少傾向が続く中、本年度(1)作付面積や家畜の頭羽数に応じて徴収していた経営基礎割賦課金を廃止(2)准組合員の賦課額の減額竏窒ノ取り組み、一般の人が組合に加入しやすい環境づくりに努める。賦課金制度廃止で減額となる6900万円は、JA事業の中から捻出していく。
JA上伊那が継承した駒ヶ根市の旧龍水社跡地で環境基準を超えるトリクロロエチレンが検出された問題については、敷地内500平方メートルの土壌が汚染されていることが判明。売主責任として、1億4千万円をかけて土壌浄化を進める。作業は早急するとし、6月には始める予定。 -
われら、かかし隊発隊
汗して収獲の喜びや伝統行事にふれる、宮田村公民館の新たな親子体験講座「われら、かかし隊」が27日、7組約30人が参加して発隊した。秋の収獲期まで農作業に挑戦。さっそく田植えと野菜の苗や種を植えた。
町3区の遊休地を借りて耕作。土や泥にまみれて、親子一緒に苗や種を植えた。
ナス、トマト、キュウリのほか大豆や枝豆、黒ごままで栽培。
10種類ほどに及ぶが、夏野菜で盆飾りをつくったり、十五夜のおそなえなど、季節の行事を取り入れながら、味わい、楽しんでいく。
収獲を早くも夢見ながら、この日はにぎやかに作業。「早く大きくなあれ」と水やりする親子の姿もあった。
次回6月10日は、かかしづくりに挑戦する。 -
機械の管理利用体制整備など難題も鋭意検討へ
宮田村営農組合(原田博安組合長、709戸)は25日夜、1月末の設立以来、初の総代会を開いた。予算案、事業計画案などを承認。既存の作業受託グループを育成支援して法人化も目指すなど、担い手対策を強化。生き残りをかけて作業効率化、コスト低減を目指し、保有機械の管理利用体制、作業受託料金統一化などの課題にも継続して取り組む。
全村共同保有のコンバインを除き、トラクター、田植え機などは各地区の集団耕作組合が利用管理。
そのため地区ごとに作業料金も違い、1反歩当たり数千円の差が発生している。
村営農組合ができたが、今まで通りコンバインを除いた機械は各地区が管理。料金の統一もなされていない。
本来ならば各地区限定の機械利用を転換し、他地区と共同利用にすれば、効率運営にもつながる。
保有台数の削減も可能になり、コストの低減にもつながると考えられるが「財産問題などもからみ、簡単にはいかない」と組合事務局の農協職員は話す。
また、各地区の垣根を超えて共同保有しているコンバインだが、修理費が予想以上にかかっている実情も。
「自分たちの機械ではないという意識が働くと、管理も荒くなってしまう側面もあるのでは」とある関係者は指摘する。
今までも議論され、作業受託経営の効率化に向けて意見が分かれる部分となっているが、組合事務局は「最良の方法を検討していく」と説明する。 -
勝間ふれあい農園で都会の80人が田植え体験
伊那市高遠町勝間の高遠さくら米の里「ふれあい農園」で27日、町振興公社農業振興センターが主催する田植え体験会があった。県外から訪れた家族連れなどが泥まみれになりながら稲を植え、農業に親しんだ。
都会の人たちに農業にふれてもらうとともに米の消費拡大を目指した企画。7年目を迎えた今年は、東京、埼玉、神奈川、山梨から56組の申し込みがあり、田植えには28組約80人が参加した。
ふれあい農園は、勝間協業組合(小松照夫代表)が管理する13アールの水田。参加者たちは小松さんらから助言を受けながらコシヒカリの苗を植え込んだ。ズボンをまくって素足で田んぼに入ると丁寧に作業を進め、それぞれが貴重な体験を喜んだ。
家族や親せき7人で訪れた東京都の鈴木淳子さん(35)は昨年に続いての参加。「子どもに農業体験をさせて、自分たちで作ったお米のおいしさを知ってほしくて申し込んだ。収穫が楽しみ」と話していた。
区画ごとのオーナー制で、1区画あたり60キロが届けられる。なかには2区画頼む家族も。稲刈りは9月末ごろを予定している。
この日は、同振興センターがこれまで野菜づくり体験会を開いていた山室のふれあい農園でも初めての田植え体験を開催した。 -
レモンガスグループの「レモンクラブ」とJA上伊那が田植え交流
上伊那農業協同組合(JA上伊那)と米の出荷のかんする新たな提携を結んだ「レモンクラブ」の約20人が27日、伊那市美篶の水田などを視察に訪れた。
レモンクラブは、レモンガスグループ(本社・東京都、赤津一二社長)が、顧客などから募集して結成したグループ。サービスを顧客に還元する取り組みの一つとして、良質な水や、自然とふれあえる機会を提供しており、今回は新たな取り組みとして良質な米を会員に販売すること企画。伊那市美篶地区の米だけに限定して提携を結ぶことなった。
また「消費するだけでなく、田植え、稲刈りなどの自然とふれあう機会も提供しよう」と、今回の視察を依頼した。この日は東京都や神奈川県の会員20人が参加。秋に出荷される予定の米について説明を受け、稲の一部を植えた=写真。
今回の提携で米を購入する会員は150縲・00人。事前に試食を提供したが、反応は好評だったという。 -
降雹で七久保、片桐地区を中心に農作物被害
24日午後6時過ぎころ、飯島町七久保、中川村片桐を中心に、各地で降雹(ひょう)があり、農作物被害が発生した。上伊那農協の調べ(第1報)では上伊那5市町村で約24ヘクタール、総額9780万円にのぼる。
##本文
25日午前までに分かった被害額は、果樹9300万円、花き485万円、野菜3万円。今後被害が増える可能性があるという。
最も被害が大きかったのは飯島町で、七久保地区でナシ13ヘクタール、リンゴ8ヘクタール、鉄砲ユリ2ヘクタール余。減収や品質低下で概算5200万円。中川村は片桐上前沢、前沢洞を中心に、リンゴ18ヘクタール、梨6ヘクタール、桃0・2ヘクタール、梅2ヘクタールで総額3300万円。
24日夜は、上空5千メートルに零下18度の冷たい空気が流れ込み、大気の状態が不安定になった。飯島町の降雹は午後6時40分から5分間、10分後、さらに5分間にわたり、5ミリ大の雹が降った。
飯島町は25日早朝、7班編成で全町で被害を調査。七久保の高遠原、針ケ平、新屋敷で果樹の90%以上、上通り、北街道、柏木、荒田で50%の被害を確認。急きょ、町議会総務産業委員協議会を開いて対応を協議し、被害の実態調査をした。
二十世紀梨、幸水梨の果樹園では葉はちぎれたり、大きなが穴が開き、最終摘果後で、1花叢に1つ残した幼果は傷つき、ほぼ壊滅状態の園も見られた。
針ケ平の宮下求さんは「またたく間に真っ白になった。一昨年は凍霜害で、今年は雹でだめになった」と肩を落としていた。 -
街路樹
伊南バイパスに植えられたケヤキの新緑が初夏の日差しの中でまぶしい。ほうきのように枝を皐月の空に向って伸ばしている様は見ていても気持ちがいい。北町のヤマウラ本社前のケヤキ並木は夏には優しく木陰を作る▼緑に恵まれた駒ケ根市に住んでいても街路樹の緑に心癒される。が、街路樹の落葉や木に集まる鳥の糞害は地域住民にとって迷惑「きれいだ、心癒される」では済まされないのが現実▼文化会館前のケヤキ並木は見る影もなくせん定され、わずかな葉を残すだけ。巨木になった現在、多量の落葉は側溝につまり、庭や住居に侵入し、鳥の鳴き声や当りかまわず落ちる糞。その迷惑さは十分理解できるが、それでもあの姿は哀しい。ケヤキ大通りの名も泣く(大口記者)
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知久島覚一さん(62)中川村片桐
「緑色以外ならほとんどの花色がある色彩の豊富さと、フリルやレース、縁取りと咲き方の多彩さが魅力」-。ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)、別名「虹の花」と呼ばれる西洋の粋が結集した花に魅せられ、250種類、数千株を栽培している。
「せっかく、きれいな花が咲いているのだから、多くの人に見て欲しい」と開花中の6月10日まで、一般公開している。車いすでも自由に園内を散策できるように整備し、近くの越百園のデイサービス利用者も次々と訪れ、絢爛豪華なアイリスの花見を楽しんでいる。
同園のアイリスは、赤や黄色、白、ピンク、茶色、水色、紫、黒とほとんどの花色がそろい、咲き方は大別すると、上弁と下弁が同色の「セルフ」、同系2色の「バイトーン」、別系2色の「バイカラー」、縁取りのある「ブリカータ」、1枚の花弁に違った色がある「ブレンド」など。
知久島さんのお気に入りは全体は渋目だが、花弁の黄色がアクセントになっている「ラズベリーパッチ」。ヒゲの長い「ソンバート」、縁取りとレースでおしゃれな雰囲気を演出する「フライトオブファンシー」、縁取り、レース、フリル、上弁と下弁の花色が違うなど、ジャーマンアイリスの特徴を全て備えたような「ヘブンズ・エッジ」など。
◇◇
91年、初めて友人宅でジャーマンアイリス「ダークトライアングル」に出会い「日本のアヤメにはない、ビロードのような濃い紫にひかれ、1株分けてもらったのが始まり」。
その後、種苗会社から取り寄せたり、同好の士と苗を交換したり、時には青木村まで出掛けた。「すごい!、見たことがない花がいっぱいある」と、気に入った花を買い込み、5年目には50種類以上に。その後は加速度的に種類は増え、現在はざっと250種以上「交換したものは名前が分からない物もあるが、90%以上が名前がわかっている」とか。
銘花も多く、90-04年までのアメリカアイリス協会のDM賞受賞品種もそろっている。
ジャーマンアイリスは根茎で増え、茎が太く、葉も花もしっかりしており、比較的作りやすいが、密植させると、軟腐病や白絹病などが発生しやすいのが悩みの種とか。
毎年次々と新しい品種が生まれるジャーマンアイリス。「これからも気に入った花があれば増やしていきたい」と話している。
妻と次女、長男の4人暮らし(大口国江) -
南箕輪村営農センター総会
南箕輪村営農センター(唐澤俊次会長)は23日夜、南箕輪村民センターで総会を開き、認定農業者の育成、集落営農組織の設立などを含む本年度事業計画を承認した。
国の新方針に基づく経営所得安定化対策の実施を来年に控え、同センターは、その担い手となる集落営農組織「まっくんファーム(仮)」の設立・加入促進を本年度進めていく。来年出荷の麦のまき付けは、今秋となるため、今年の9月から12月に加入申請を受け付けていくことを計画している。6月に各地で組織原案を説明し、8月中旬から仮申し込みを開始したいとしている。
また、面積規模4ヘクタールを満たす個人農業者を担い手とする認定農業者の要件も検討していく。
地産地消の取り組みとしては、学校給食に地元食材を供給するための体制を確立し、昨年供給したリンゴ、白ネギ以外にも出荷できる品目を模索していく。また、県下の町村会として取り組む「収穫祭めぐり」への参画を検討していく。 -
棚田で田植え
中川村大草飯沼の棚田で21日、飯沼農業活性化研究会(入田護会長)会員ら約20人が出て田植えが行われた。さわやかに晴れ渡った青空の下、会員らは11枚・50アールの水田に酒米ミヤマニシキの苗を手作業や田植え機で次々に植え付けた=写真。田の周りにはのどかな田園風景を写真に収めようと多くのアマチュアカメラマンが集まり、あぜなどに三脚を立てて盛んにカメラのシャッターを切る姿が見られた。
これまでタカキビを栽培していた一部の畑を水田にしたことにより、耕作面積は昨年より9アール増えた。事務局の小池久志さんは「40俵ぐらい収穫できると思う。順調に生育してほしい」と話していた。収穫する米は清酒「おたまじゃくし」の原料として米澤酒造に全量納めることになっている。 -
めいきん生協田植え交流会
名古屋勤労市民生協(めいきん生協)の会員ら30家族・約110人が21日、駒ケ根市を訪れ、毎年恒例となった田植え体験と市民らとの交流を楽しんだ。
田植えはすがすがしい青空の下、駒ケ岳の雪形を望める同市北割一区北原の約9アールの水田で行われた。田に入る前、JA職員が田植えの方法について「苗は3、4本ずつ指でつまんで持ち、数センチの深さに植えて」などと説明。田植えは生まれて初めて竏窒ニいう子どもたちも多く、及び腰で恐る恐る泥の中に足を踏み入れていた=写真。泥田の中での歩き方に慣れるに従って参加者の間からは次第に笑顔も出るようになり「楽しいね」などと言いながら速さを競い合うように苗を植える子どもたちの姿も見られた。
同生協の「産消グループ上伊那の会」代表の都築慶子さんは参加者らに「子どもたちに田んぼでの田植えを体験させようと集まった皆さんは素晴らしい親。自然の中での体験を楽しんで」と呼び掛けた。
田植えを終えた一行は市内の駒ケ根キャンプセンターに移動し、用意された豚汁を味わいながら地元市民らとの交流を楽しんだ。 -
グリーン・ツーリズムセミナー開講
中川村営農センターは18日夜、葛島渡場の農家民宿やまに亀屋で第1回グリーン・ツーリズムセミナーを開いた=写真。来年3月まで全11回開き、事例研究や現地調査、体験を通じて、中川村の地域資源の活用手段としてのグリーン・ツーリズムを研究し、実践に向けたノウハウを学習する。
初回は上伊那農業改良普及センター駒ケ根支所の高橋博久さんが農家民宿や農村レストランの事例を紹介。
この中で、日本的グリーン・ツーリズムの草分け、大鹿村の山村生活体験館「たかやす(館主伊東和美さん)」を紹介。「たかやすには緑と谷川の流れ、おいしい空気だけで、ほかになにもない。伊東さんは畑で採れたばかりの野菜と清流の魚など自然体のもてなしで、飾らず、何もないことを,売り,にしている」と話した。
また、平均年齢70歳、7人の女性が経営する島根県匹見町萩原集落「雪見山荘」について「カラオケもなにもない。素人のおばあちゃんたちの宿。だからこそ、客も親せきの家のように気がねなくくつろげる」と話した。
次回(6月)は飯田市の「農家民宿ふれあい農園おおた」を視察する。 -
ヒペリカム全国シェア80%、出荷始まる
花も実も長く楽しめ、庭植えもできる鉢花のホープ、ヒペリカム、さらに多彩に-。駒ケ根市南割の信州ナーセリー(塩沢崇社長)は新品種2種類を加え8種類のヒペリカムの鉢花を、全国に向け、独占的に出荷している。最盛期は5月末ころで、1週間に3千鉢を出荷する。
同社は7年前、実物の切り花として販売されているオトギリソウ科のヒペリカムに注目。鉢花化に向け、わい化処理剤の濃度やタイミングなど試行錯誤の末、わい化を確立した。
今年は新品種の真紅の「エンビー」、輝くピンクの「キャンデー」のほか、ミステリアスなグリーン「アマゾンフレアー」、根強い人気の「ピンキーフレアー」を中心に8種類約4万鉢を栽培している。
塩沢社長は「葉の香りもよくいやしの効果もある。切り花にすると殺菌作用があり、水の腐敗を防ぐ」と話していた。 -
箕輪町焼酎いも生産組合会議
箕輪町焼酎いも生産組合(柴正人組合長)は17日夜、本年度第1回会議をJA上伊那グリーンセンターみのわで開き、一般参加で一緒にいも焼酎作りをする「いも焼酎みのわ」を愛する会の設置や作付け、役員などを決めた。
今年は、オリジナル芋焼酎のブランド化に向け上伊那8市町村でそれぞれサツマイモを栽培する。
組合は昨年、町内初の取り組みで、焼酎用サツマイモ「黄金千貫(こがねせんがん)」を栽培。飯田市の醸造元「喜久水酒造」で仕込み、「いも焼酎 50周年“みのわ”」の名で限定販売した。2年目の今年は昨年より栽培面積を大幅に増やし上伊那で最も広い335アール。苗6万7千本を植える計画。苗入荷日に合わせ各地区の植え付け予定日を決め、苗の植え方など栽培方法を確認した。
柴組合長は、「各市町村が競ってブランドを作るように上伊那全体が動いている。一生懸命取り組むのでよろしく」とあいさつした。 -
牧草地の肥料まきに新兵器?
肥料まきに新兵器?‐。宮田村の宮田高原内にある牧場で、無線制御(ラジコン)で肥料を散布する機械の試行実験が行われた。実用化を目指す業者が持ち込んだものだが、動きがゆっくりなど問題点も。「もう少し能率が高まれば」と見守った農協や村役場の担当者も期待した。
本来は農機具メーカーが市販している急傾斜地用の草刈り機。
アタッチメントを交換することで肥料散布機としての活用も実験している。
この日の実験は、牧草地の肥料まきにあわせて実施。急傾斜地もズンズンと進んだ。
ただ、牧草地の敷地は広大なため、予想以上に時間を浪費。業者や農協の関係者も「もう少し改良の余地がある」と話した。
宮田高原は夏に雌牛を放牧。牧草肥料は毎年この時期に、関係者の手でまかれている。 -
信大生が田植え体験で地元農家と交流
信州大学農学部森林科学科の学生が14日、南箕輪村大泉の地元農家と一緒に手作業で田植えを体験した。ほとんどが田植え初体験で、やり方を教わりながら作業に精を出した。
学生が大泉のそば祭りに参加した際に稲作体験の話が持ち上がり、大泉区の原吾郎さんが水田5・6アールを提供。ごみ拾いから始まり村のイベントや南箕輪村輪の会の活動などに参加し地域と交流している学生グループを中心に3、4年生6人が参加した。
学生、原さん親子、役場産業課職員の計11人が一人3、4列を受け持って手植えをした。実家が農家という学生は慣れた手つきで黙々と作業。初めての学生は前かがみの姿勢で作業するため腰の痛みに耐えながら少しずつ要領をつかんで丁寧に植えていた。
「自分で食べるものの栽培をこうやって体験すると勉強になる」と学生。原さんは、「専門は違うけど農学部の学生さんなので、地域の農家と交流するのはいいことだと思う。初めての人もいるけどすぐ覚えて上手。通りかかったら田を見て稲の成長を見てほしい」と話していた。
今後は稲刈り、脱穀などを一緒にし、収穫祭を楽しむ予定。