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箕輪町子育て支援センター開所から1カ月
箕輪町の子育て支援センターが開所してから1カ月がたった。この間の延べ利用者数(15日現在)は大人232人、子ども249人で、施設利用登録者数は120人。多い日では一日に20組が、少ない日でも7縲・組が同施設を利用している。
同施設は、先月15日に箕輪町松島の「いきいきセンター・サンライズ」内に開所。他市町村に遅れての開所に、開所当時には利用者から「もう少し早く開所して欲しかった」という声もあった。
同施設の特徴として、もとは保育園であったためにブランコなど遊具の充実した庭や施設内の広さがあげられる。
利用者からは「ほかの施設に比べると外に遊具があって、うれしい。中も広々としている」「初めて来たが、気兼ねなくゆっくりとできる」「家の中だと、床に物が置いてあったりするけど、ここだと広くて安心して子どもを遊ばせられる。玩具も大きくて子どもも喜ぶ」と満足の声。
また利用者の要望には「無理かもしれないが、ちょっとした売店か、パン屋さんが来てくれたりすると、食事を買いに外に出なくても済むのでとても助かる」というものや、「他市町村では有料化されている施設もあるが、箕輪町の施設はこのままずっと無料のままだと、ありがたい」などがあった。
利用者たちは、箕輪町に子育て支援センターができたことを心から喜んでいる様子。「気楽に来れる」「保育士の先生が見ているので安心」「子どもと2人で家にこもっていると気分がふさがることもあるけど、こういうところに来ると気分転換になる」との声が聞かれた。
同施設の利用対象は0縲・歳児とその保護者(保育園に通園兄・姉がいる場合は一緒に来所も可)。午前9時から午後4時まで(水、日曜日定休。祝日、年末年始、盆は休み)利用できる。
問い合わせは、箕輪町子育て支援センター(71・1560)へ。 -
飯島山草会が山野草展
飯島山草会(上前守会長)は17、18日、飯島文化館で山野草展を開く。
会場にはピンクの花が目を引くトキソウ、日本サクラソウ、カモメラン、大きな葉のハッカクレン、葉の重なりが花のようなボタンヒバ、岩ヒバと四国チドリの寄せ植え、コケモモとイワヒバの石付き、小さな花が可れんなヒメウツギなど会員12人が丹精込めた160鉢がずらり。
上前会長は「花ものや寄せ植え、石付、木付など大作、小品などいろいろな作品が集まった。今年は寒暖の差が激しく、開花を展示会に合わせるのに苦労した」と話している。
会場では山野草の苗も販売する。 -
信州みのわ山野草クラブ「春の山野草展示会」
箕輪町の愛好家らでつくる信州みのわ山野草クラブ(白鳥征男会長)の「春の山野草展示会」が17日、箕輪町の木下公民館で始まった。季節の花木(アツモリソウ、エビネ、イワチドリなど)、寄せ植え・石付き、斑入り植物など約200点を展示。初日には、東京や横浜など県外から来た来場者たちもおり、会員が持ちよった余剰苗を買い、展示作品に見入っていた。18日まで(午前9時縲恁゚後4時)。
同クラブは毎年春と秋に展示会を開いているほか、毎月第3水曜日に例会を開き、山野草の育成方法や展示作品の作り方などを学習している。
会員たちの指導にあたっているのは、83歳で同会最高齢の中山銀子郎さん。花木の育成などは、盆栽から始めて40年近くになるとのこと。
中山さんが「せっかく見にきてもらうのだから、鉢や敷き物にも気を配ろう」と会員たちに呼びかけたこともあり、来場者たちからは丹念に育てられた花木だけでなく、工夫された鉢にも感心する声がある。
「ここのはいろんな分野のものがあるし、作品に親しみが感じられていい」と塩尻市から来た来場者。
中山さんが同じく指導する南箕輪村の神子柴園芸クラブは、6月7、8日に展示会を同村の神子柴公民館で予定している。 -
村道6号線沿線花壇 管理運営協働事業スタート
南箕輪村は村内美化活動「花いっぱい運動」の一環で、本年度初となる村道6号線沿線花壇の「管理運営協働事業」参加への一般公募を行い、全16区画の応募に村内9団体、企業、個人から14区画の申請があった。13日夜、村役場で打ち合わせ会があり、区画の場所分けなどを決めた。
花いっぱい運動は、10年ほど前から同運動推進協議会が大芝公園内を中心に花壇を設置し、四季折々の花で村内の美化に努めている活動。同事業はその一環で、花壇の管理者を公募し、「自治・協働の理念」のもと取り組むことが狙い。花壇は県道伊那・箕輪線(通称・春日街道)から西側の村道約200メートル間(両側)となる。
管理運営協働者は地区や保育士の有志団体や村職員互助会、村議会など7グループと2家族。管理運営期間は19日縲・9年3月31日で、年度ごと参加者を募集する。花の種や苗、用具などは自己調達となり、打ち合わせ会では、マリーゴールドや背丈の低いヒマワリなどを育てたいとの計画が聞かれた。
##(写真)
これから花の苗が植えられる村道6号線沿い花壇 -
駒ケ根市人権教育推進協議会開催
駒ケ根市人権教育推進協議会委員会(委員長・杉本幸治市長)がこのほど、市役所であった。小中学校や公民館などの関係委員が集まり、本年度事業計画を承認した=写真。
本年度同委員会では、現在問題となっているインターネットや携帯電話を通じた子どものいじめについて学び、その対策方法を考える講演会を5月29日に伊那地域人権啓発活動ネットワーク協議会との共催で開催するほか、研修会などの開催を通して、人権教育の推進を図っていく。
中原稲雄教育長は「長野県の人権教育は、同和教育が母体となって推進されてきた経過があるが、今は差別などといった問題に留まらず、それぞれが協調してやっていくことが大切な時代となっている。子どもの虐待、いじめなどといった問題もあり、デジタルな人間関係の中で本当の関係が築きにくい時代。みなさま方のご支援をいただきながら、人権教育を身のあるものにしていきたい」と語った。
インターネットや携帯電話を通じた子どものいじめについて学び、その対策方法を考える講演会は今月29日、駒ケ根総合文化センター小ホールである。
当日は群馬大学特認教授でNPO法人「青少年メディア研究協会」の下田博次理事長が、「『ネットイジメ』から見える子どもの携帯電話利用問題」をテーマに講演する。
参加無料。午後6時半縲恁゚後8時。
問い合わせは市教育委員会生涯学習課(TEL83・2111、内線722)へ。 -
昭和伊南総合病院の医師確保対策として設置した医師対策調整官のもとにこれまでに23件の情報寄せられる
整形外科、産婦人科などの医師不足が深刻な昭和伊南総合病院の医師確保に向け、駒ケ根市は4月から、課長級の市職員を「医師対策調整官」として同病院に派遣しているが、これまでに、医師に関する情報23件が住民などから寄せられていることが分かった。医師が来てくれるかどうかという点については各情報に差があるものの、有力情報も含まれており、脈がある医師のもとへは紹介者とともに病院の事務長や調整官が実際に出向き、交渉を進めている。
寄せられた情報は、県外で勤務している医師が中心。中には、地元に帰ってこようと考えている医師もいるため、会うことが可能な医師のもとへは職員が出向いて直接面会し、同病院に来てくれるように依頼している。
取材に対し、昭和伊南総合病院の渋谷勝清事務長は「話し合いの中で、枠を広げながら相談している段階。脈のありそうな人もいる」としている。 -
6月に任地に立つ協力隊訓練生3人が北割保育園の園児と交流
駒ケ根市にある国際協力機構(JICA)駒ケ根青年海外協力隊訓練所での訓練を経て、この6月にそれぞれの任地へ旅立つ協力隊訓練生3人が15日、北割保育園(小林美里園長)を訪れ、園児らと交流した=写真。
地元の保育園や小中学生との交流は訓練生の生涯活動の一環として毎年実施しているもの。今回北割保育園には、村落開発普及員としてベナンへ赴く黒河内郁江さん(23)=飯田市=、小学校教諭としてバヌアツに赴く桐井崇匡さん(26)=北海道=、野菜栽培指導のため、ニカラグアへ派遣される野沢ゆうさん(27)=東京都=が訪れた。
3人は最初、園児らに囲まれて少し戸惑った様子もあったが「お姉さん見て」などといった園児らの声に笑顔を見せ、園児らの遊びの輪に加わって交流を楽しんでいた=写真。
黒河内さんは「子どもたちはみんな元気。ベナンにも子どもたちがたくさんいると思うが、子どもの様子は世界共通だと思うので、こうした経験が役に立つと思います」と話していた。 -
秋葉街道パンフレットできる
伊那市は、長谷を南北に貫く秋葉神社(静岡県)参拝に使われた古道、秋葉街道のパンフレット千部を作った。
秋葉街道の長谷区間は延長約20キロ。07縲・9年度の3カ年計画で再生工事が進められ、一部で進入禁止区間がある。
パンフレットはA3判(縦に五ツ折)。高遠町的場から長谷の分杭峠まで、江戸時代の絵図をもとに設定した「散探ルート」と旧秋葉街道を比較し、両面にわたって地図上に示した。「歴史と文化の道」として、双体道祖神や白衣観音などの石仏、道標、史跡もカラー写真入りで紹介する。
古道を歩くのは静かなブームで、秋葉街道を歩くイベントを計画し、新たな観光資源として生かしていく。
市長谷総合支所産業振興課は「地域住民にも秋葉街道を認識してもらいたい。見慣れた道も歩くことで、石仏など新たな発見があると思う」と話す。
パンフレットは市長谷総合支所、道の駅「南アルプスむら」、宿泊施設にある。 -
おごち保育園で草餅の会
箕輪町のおごち保育園は14日、地域の高齢者を招いて「草餅の会」を同園で開いた。
おごち保育園では毎年恒例の草餅の会は、園児が散歩で採ってきたヨモギを使い、地域の高齢者と園児が一緒になって草餅をつくって食べるというもの。
高齢者が小さくちぎった草餅に年長園児たちが「あたしもやりた縲怩「」「ぼくもやる」と次々ときなこやあんこをつけていった。
「こうやって、ころころして」と高齢者が園児たちにきなこのつけ方を教える姿も見られた。
できあがった草餅は高齢者を囲んで楽しく食べた。 -
高遠、長谷公民館共催「くじらくらぶ」開講
伊那市の高遠町、長谷両地区の公民館と総合支所保健福祉課は初の共催事業として、未就園児とその保護者を対象にした子育て教室「くじらくらぶ」を開講した。主催者によると、市内の公民館が年間を通じた事業に共催で取り組むのはほとんど例がないという。
15日、長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で開いた第1回教室には、あらかじめ申し込んだ高遠、長谷地区の11組23人の親子らのうち10組21人が参加。赤、黄、緑の食紅で色を付けた手作りの小麦粉粘土を使い、ヘビなどの動物やテレビアニメのキャラクターの顔などを作って楽しんだ=写真。主催者は「目的は幼児教育、親子の交流と子育ての仲間づくりだが、教室を通じて高遠、長谷両地区の交流がさらに深まるきっかけになってくれればうれしい」と期待を寄せている。
開講式のあいさつで長谷公民館の伊藤智良館長は「子育ての上でいい経験になるはず。みんなで楽しんで盛り上げていこう」と呼び掛けた。
教室は来年3月まで月2回の割で、ヘルスセンター栃の木のほか高遠町、長谷の図書館、高遠町保健センターなどを会場に全20回開く予定。5月と9月には遠足も計画している。教室の内容は参加者自身が考えていくこととし、数年後には自主サークル化への発展を目指したいとしている。
「くじらくらぶ」はクジラのように大きくのびのびと育ってほしい竏窒ニの思いを込めて名付けられた。 -
通り町が防災マップ作成へ
伊那市の通り町自主防災会(加藤重一会長)は本年度、災害が発生した場合に備えて防災マップを作成する。住民らが知恵を出し合い、災害発生の際に避難が遅れがちとなる高齢者らを安全に非難させるための「要援護者支援マップ」と、地区内の危険個所や避難所などを記入した「防災マップ」を来年3月までに完成させる計画だ。
14日夜、初めての打ち合わせ会合を伊那市生涯学習センターいなっせ内の荒井区会議室で開き、隣組や民生委員、消防団、日赤奉仕団の代表者など約10人がマップ作成の基礎知識を学んだ=写真。講師として招かれた県危機管理局危機管理防災課上伊那駐在の伊藤秀雄防災対策推進員は、通り町の特徴として▽古くからの人間関係がある▽昼夜で住民が異なる▽通行の利便性が高い▽新旧の建物が混在している▽中心市街地の割に広い場所がある竏窒ネどを挙げた。想定すべき災害として「最も心配なのは豪雨による洪水と大地震だが、ほかにも火災、事故などがある」とした上で、マップ作成について「いろいろな状況を想定して皆で意見を出し合うことが大切。地図を完成させることよりも、その過程にこそ情報共有化の意味がある」と話した。
加藤会長は「通り町ならではの特性を考慮した、実際に役に立つマップをつくって引き継いでいきたい。必要ならほかの地区との連携や協力も考えたい」と話している。 -
08年度長野県シニア大学伊那学部入学式
08年度長野県シニア大学伊那学部の入学式が15日、伊那合同庁舎であった。本年度より名称を老人大学からシニア大学に変更し、141人の学生が2年間、各種講座で学ぶ。
1978年に開校し31年目。長寿社会開発センターが直営し、県内に10学部ある。
学部長の宮坂正巳上伊那地方事務所長は、「長寿社会を明るく充実して一人ひとりが健康に主体的に生きていくことが大切。いきいきとした学びの喜びと友情が得られると思う。生涯にわたる仲間づくりをしてほしい」と式辞を述べた。
入学生を代表し駒ヶ根市の松崎庄市さんは、「老いることに焦ることなく一つでも心を豊かにできること、笑顔になれることを見出し、柔軟な心で、社会で何らかの一助になれるよう一層精進したい。全員皆勤を目標に卒業まで楽しく学びたい」とあいさつした。
08年度入学者は141人(男性59人、女性82人)。入学資格はおおむね60歳以上で、入学者の平均年齢は67・7歳、最高齢は男性で84歳。環境や健康、趣味や健康づくり、実践講座、公開講座など1年で60時間学ぶ。 -
南箕輪村
花和里屋(かわりや)
代表・講師 吉村法子さん「自然のもので癒やされたら、なんてすてきだろうと思う。自然の中にある心地よい香りをいっぱい楽しみましょう-という気持ちで教室をしています」
フラワーデザイナー、アロマセラピスト、ティーアドバイザーの資格を持ち、昨年春、サロン・ド・フルールアカデミー認定教室「花和里屋」を開いた。教室名は「花」と「和み」にこだわり、里山のお茶屋さんでほっとしてほしいという思いを込めた。伊那市生涯学習センター、菓匠Shimizu、諏訪市のエコラボ・クラブの3会場で教えるほか、出張レッスンもしている。
「アロマでもハーブでも、自然の香りは人の心をすごく癒やす。レッスンの中でハーブティーを出していますが、皆さん一口飲んでほっとした表情になり、笑顔になって帰っていく。いろんな方と出会えて、仕事とはいえ貴重な時間を過ごさせてもらっています」
大阪出身で京都に実家がある。夫の転勤で、今は南箕輪村に暮らす。
母親の勧めで華道をしていた時期がある。10年前、母の死をきっかけに、「花をやっていると心が休まる。花に触ることを母が残してくれた」と感じ、自分の中に何かをやったというものを残したい-と、サロン・ド・フルールアカデミーに通い始めた。
癒しとゆとりをテーマにしたサロンと教室で、フラワーアレンジメント、紅茶、アロマセラピー、ハーブと次々と資格を取り、奈良のサロンで2年間、先生のアシスタントを務めた。結婚後は、イベントスタッフとして関わっていたが、先生の声かけで一念発起、教室を開いた。
アロマセラピー、フラワーリラクゼーション、オリジナルの「おうちに彩りレッスン」など趣味や資格の講座を開き、熱心に指導。「皆さんの暮らしに笑顔を増やしてほしいという思いがあったので、夢が少しずつ形になってきていると実感している」という。
自然に触れていることで、自然環境にも関心を持つようになった。長野に暮らし始め空気と水のきれいさを実感。「きれいにして自然に返したい」と衣料洗剤を石けんベースにすることから始め、台所洗剤にも気を使い、エコバッグ使用、化粧品も手作りするなど、できる範囲で楽しみながら取り組んでいる。
「普通の主婦である私がこうしてやっているのを見て、皆さんに私もできるかなと思っていただけるのでは。まだまだ小さい教室ですけど、皆さん喜んで来てくださるので、ずっと続けたいなと思う。私の生徒の中で先生になる人が出て、輪を広げてもらえたらうれしい」(村上裕子) -
なごみ家で春薫る草餅づくり
宮田村の福祉交流施設なごみ家は15日、草餅づくり教室を開いた。町一区の原定子さんを講師に近所の主婦ら約10人が参加。薫り立つ春の和菓子を楽しみながらつくった。
「おはぎはつくるけど、なかなか草餅までは」と参加者。
コツなどを原さんから学びながら、摘んできたヨモギを使って草餅に。
「みんなでやると本当に楽しい」と笑顔でせっせと作業をこなした。
ふんわりとした餅の食感に草のほのかな香り。甘さを抑えたつぶあんも絶妙で、口の中に春が広がった。
「もち米とうるち米の分量と、コネ具合が大切かな」と原さん。
極上の春の・ススイーツ・スに舌鼓を打ち、和やかな時間が過ぎていった。 -
【記者室】太鼓に込めた願い
伊那市内の保育園で初の取り組みとなる太鼓教室が、富県保育園で始まった。指導者は園児の保護者でもある歌舞劇団「田楽座」の座員。子どもたちの頑張りを見てもらうために、運動会などで発表しようと考えている。
挑戦する曲は「わらしこ太鼓」。初練習に臨んだ年長児は、しっかりとバチを握り、大きな和太鼓を元気いっぱいにたたいていた。
園は、仲間と気持ちをあわせること、音が響き合って一つの曲を作ることを体験してほしいという。座員は一緒に活動し地域を盛り上げたいという。太鼓教室には、太鼓という楽器を媒体にし、演奏できるようになること以上に大切な願いが込められている。楽しく太鼓に向かう園児に、地域に、その願いが実ってほしい。(村上裕子) -
花ろまん38桜草
「井筒」「青葉の笛」「衣通姫」「光源氏」「石橋」なんと雅な、ゆかしき名を持つ、桜草たち。能や謡、中国の古事から名付けられた、その由来に思いを馳せながら花を鑑賞する豊かなひととき。江戸時代に武士階級に愛され、園芸化され、幾多の戦災を乗り越え、300年の栽培の歴史を持つ花。野生の桜草の自生地が環境の変化などで、次々と姿を消す中で、園芸品種は多くの愛好家により、盛んに新しい花が誕生している。花色は紅、白、桃、紫、淡紫、トキ色、絞りと多彩。咲き方も平咲き、浅抱え咲き、梅咲き、盃咲き、狂い抱え咲き、星抱え咲き、つかみ咲き、玉咲きといろいろ。さくらそう会の認定品種だけでも約300種類ある。今回は駒ケ根市立博物館ロビーで先ごろ開かれた南信さくらそう展を取材。上伊那の愛好家が育てた180種類、200鉢の中から特徴的な花を紹介する。合わせて、小林省吾会長から、育て方、魅力などをお聞きした。参考図書・鳥居恒夫著、さくらそう会写真「色分け花図鑑、桜草」(大口国江)
◇桜草の歴史
桜草は江戸・享保のころ(1716年縲・5年)、野生の桜草の中から、白花や絞りなど珍しい花が珍重された。やがて、種を蒔いて、実生の株から、より美しいもの、変わったものを選抜し、新品種が作出されるようになった。文化元年(1804年)には愛好家組織ができ、完成度の高い品種が生れるようになった。今回の展示にも最古の南京小桜をはじめ、岩戸神楽、錦鶏鳥など多くの江戸時代に作出された銘花が並んだ。
1952年、さくらそう会が発足、会員への苗の配布により、桜草は全国の愛好家に広まった。南信さくらそう会は15年前、信濃さくらそう会から、伊南さくらそう会として独立、5年前、飯田市と伊那市の仲間が加わり、南信さくらそう会に改名し、花の開花に合わせ、飯島町や駒ケ根市などを会場に展示会を開いている。
◇南信さくら草会会長
小林章吾さん(80)
「洋花のような華やかさはないが、桜色の花の色、花容の面白さ、いくら見ていてもあきない、奥の深い花」
と魅力を。
桜草は耐寒性はあるが、乾燥に弱い。植付けは11-2月。用土は排水がよく、保水力のある土。小林さんは田の土と腐葉土、山砂を等量に、赤玉土を小量混ぜる。植付け後は乾燥防止のため、むしろをかぶせる。3月発芽、毎日水やりを続けると、4月中旬に花芽分化、桜の花が咲くころ、可れんな花を咲かせる。
花の盛りは3日と短く、鑑賞した後は、来年良い花を咲かせるために、花後の手入れも手が抜けない。花がら摘み、土入れ、お礼肥、地上部が枯れても、毎日水やりが必要。
「さくらそう会では苗は売買しないが、最低でも20縲・0鉢を栽培できる意欲のある会員を募集している。会員になると、仲間から無償で苗が提供される。愛好者を増やし、品種を保存していきたい」と、会員を募集している。(TEL86・2821) -
上農高の仏国出身留学生 初めての弓道体験
国際ロータリー第2600地区青少年交換プログラムで、南箕輪村にホームステイしている仏国出身の上伊那農業高校園芸科学3年、セリンヌ・デコナンクさん(18)が伊那市体育協会弓道部主催の弓道教室を受講した。13日夜、市武道館弓道場で初回があり、日本武道を初体験した。
古い歴史と近代文化が混在する日本に興味があり留学を決めたデコナンクさんは、上農高で担任を務める北嶋晋さんが体協弓道部員だったのを機に、弓道教室へ参加。フランスに帰国する7月中旬まで、週2回ずつの教室に通い精神と肉体を鍛錬する。
初回では、弓具の取り扱い方や注意事項などの講義が中心。流ちょうな日本語で「早く弓が打てるよう頑張りたい」と意気込むデコナンクさんは、床に正座し、背筋を正して関心深く説明に耳を傾けた。弓道部長の萩原秀紀さん(57)=同市東春近=は「日本の良い経験になれば」と熱心に指導した。
伊那市体育協会弓道部では、弓道教室の受講者を随時募集している。対象者は同市周辺に在住の初心者から経験者まで。開催期間は7月25日までの毎週火、金曜日の午後7時縲恣ッ8時30分で会場は市武道館弓道場。参加費4500円。問い合わせは、弓道部長の萩原さん(TEL0265・73・2686)へ。 -
自由保育園「はらぺこ」で恒例のみそ造り
伊那市富県の自由保育園「山の遊び舎はらぺこ」で14日、恒例のみそ造りがあった。園児は、遊び感覚で楽しみながら、みそ玉を作るまでの作業に熱中した。
食育の一環で体験を通して学ぼう-と、開園時から毎年取り組み4年目。
伊那産大豆10キロを使い、ゆでた大豆をすり鉢とすりこぎで皆で協力してつぶした。つぶす工程は昔ながらの機械も使い、園児は機械からミンチの状態で出てくる大豆を「そばみたい」と興味深く見ていた。
大きなボールに大豆と麹、塩が入ると、「気持ちいい」と4、5人が一度にボールの中に手を入れ、団子や山を作って遊びながらぐるぐるとかき混ぜた後、みそ玉を作った。
みそは園の食事に使うほか家庭に配り、バザーでの販売も計画している。 -
赤穂公民館の親子学級開講
就園前の幼児親子を対象とした「おやこ学級」が13日、駒ケ根市の赤穂公民館(清水寿一館長)で開講した。本年度ともに活動する77組の親子が集まり、グループごとに自己紹介をしながら交流を楽しんだ=写真。
同学級は核族化が進む中、子どもたちの友だちづくりの場としてもらうとともに子育て中の母親たちに交流を深めてもらうことなどを目的としている開催している。例年申込者も多く、一度参加した人の中には、継続して申し込む人も多いという。
この日は今後の流れを確認したり、映画を鑑賞。その後、班ごとに分かれて自己紹介をした=写真。
生後6カ月の娘・絢萌(あやめ)ちゃんとともに今年初めて参加した酒井由佳さん(29)は「いろいろな行事を親子で楽しめるということで参加した。いろんな友だちができれば」と話していた。
今後は3月までの間、さまざまな遊びを楽しみながら交流を深めていく。 -
長田保育園児が種まき
箕輪町の長田保育園の園児たちは13日、同園近くの畑に野菜の種をまいた。
長田保育園は食育の一環として、毎年近くの畑を借りて野菜を育て、採れた野菜を給食などで食べている。
今回園児がまいたのは、ダイコン、ハツカダイコン、ニンジン、トウモロコシの種。
保育士や保育参加した保護者の見守る中、年長園児たちはマルチシートの穴の空いたところに、指で地面に穴をあけ、トウモロコシの種を3粒ずつ入れて土をかけていった。
最後に「おいしく育ちますように」とみんなで祈った。
年少、年中園児もそれぞれ野菜の種をまいた。 -
西部保育園児 地元のお年寄りとヨモギ摘み
南箕輪村の西部保育園(北原和子園長)で9日、地域の高齢者と交流する時間「ふれあい」の本年度1回目があり、園児とお年寄りたちがヨモギ摘みをした。ヨモギは6月の交流で作る草もちの材料となるため、園児たちは丁寧に摘んでいった。
園児約50人、お年寄り約10人は、ヨモギが群生する園近くの土手に出掛けた。園児たちはヨモギを見つけると、「おばあちゃんこっちにあったよ」などと大はしゃぎでお年寄りの手を引っ張った。30分ほどでビニール袋いっぱいのヨモギを手に入れると、仲良く手をつないで園に帰った。
「ふれあい」は年間数回あり、ヨモギ摘みのほか、園で行う運動会や「お楽しみ発表会」などに招待し、交流を深めている。摘み取ったヨモギは園で茹で上げ、6月の交流まで冷凍保存しておく。園児たちはお年寄りたちと次に会えるのを待ち遠しい様子だった。
背の高い草の根元からヨモギを摘み取る園児とお年寄り -
伊南バイパス沿いに大型店の出店を計画するベイシア、4月に商工観光課を訪問
駒ケ根市の杉本幸治市長は12日夜、本町、仲町の商店事業者らと開いた会合の中で、市内福岡の伊南バイパス沿線に大型店の出店を計画しているスーパー「ベイシア」(本部・群馬県)が、この4月に駒ケ根市の商工観光課を訪れ、同バイパス沿線における建物の建設規制などについて問い合わせていたこと明らかにした。
杉本市長は、この日開かれた「市長と語る会」の中で、参加者から出た「伊南バイパスの大型店出店計画はどうなっているのか」という質問に答えた。
杉本市長は「ベイシアは4月に入って商工観光課に来て、建物の規制について聞いていった。もう一つ(カインズホーム)の方は具体的にどうこうという話はないが、地権者に当たっているという話はある」と説明。その上で「行政としては伊南4市町村の議会で大型店の出店に反対する声明を出している。また、伊南バイパスの土地利用計画の中でも高さ制限などの規制をしており、事業者側には大型店の出店には市議会の議決が必要なことなども伝えている」とした。
一方で、最終的に民間同士の話し合いで決まってしまうケースもあることから、大型店の出店を抑えることの難しさも示した。
「ベイシア」と同社のグループ企業である「カインズホーム」が伊南バイパス沿線に合計店舗面積1万平方メートルに及ぶ大型店の出店を計画しているとの話が浮上したのは昨年のこと。これを受け昨年4月、当時の市長・中原正純氏は出店に反対する声明を出し、市議会もその声明に名を連ねた。
取材に対し、ベイシア側は「回答できない」としている。 -
駒ケ根JCが中学生を対象とした青年海外協力隊入隊体験を開催
駒ケ根青年会議所(田中靖隆理事長)が地元の中学生などを対象として開催している「第19回青年海外協力隊体験入隊」が10、11日、駒ケ根市の青年海外協力隊訓練所などであった。駒ケ根市近隣の中学に通う生徒たちのほか、駒ケ根市の友好都市である静岡県磐田市の磐田第一中学校の生徒約50人が参加。異国の文化を体験しながら、同世代の仲間との交流を深めた。
取り組みは日本と異なる異国の文化の中で仲間とともに過ごしてもらうことを通して、中学生たちに世界の魅力を感じてもらったり、主体的に行動する力や協調性を身に付けてもらうことなどを目的として毎年開催している。
今年は“共生”をキーワードに、一般参加者も加わってカリキュラムを計画。中学生たちは11班に分かれ、一人ひとりが実際に任地に赴くことを想定し、それぞれ異なる国の言語を学び、料理づくりを体験した。一泊二日という短い時間ではあったが、異国への関心を深め、ともに学んだ友人らと友情を深めていた。 -
本町会と仲町有志らが市長と語る会
駒ケ根市の商店街・本町店舗でつくる本町会(水田秀明会長)の呼びかけを受け12日夜、「市長と語る会」が上穂の「いわたや」であった。同会のメンバーと、仲町商業協同組合の有志ら約20人が集まる中、杉本幸治市長ほか市の関係者が出席。中心市街地の活性化について、具体的な対策を模索した=写真。
今回の会合では、中心市街地最大の課題となっている空き店舗、空家対策について話題が集中。
商店や郵便局、銀行など、各種機能が集まっている利便性を生かし、お年寄りの住めるまちづくりをしてはどうかなどといった意見も出たが「当面の課題を現実的に考えると、やはり空家を埋めるということが最低限必要」とし、行政側からも何らかのアプローチができないか求める声があった。
これに対し杉本市長は「若い人は何かやりたいと考えている人が多いが、なかなか(店舗を)貸してくれないという話を聞いた。市の方で店舗を借り上げてそれを安く貸し出す『チャレンジショップ』をやってくれないかという話もある。もし、そういう取り組みができるなら、企画してみるのも良いと考えている」とし、若者などをターゲットとした店舗貸し出しへの取り組みに意欲を見せた。
そのほかにも、伊南バイパス沿いの大型店の出店計画や中心商店街を会場に開かれる夏祭り「KOMA夏!」の時の道路規制について意見を交わした。 -
駒ケ根JCが中学生を対象とした青年海外協力隊入隊体験を開催
駒ケ根青年会議所(田中靖隆理事長)が地元の中学生などを対象として開催している「第19回青年海外協力隊体験入隊」が10、11日、駒ケ根市の青年海外協力隊訓練所などであった。駒ケ根市近隣の中学に通う生徒たちのほか、駒ケ根市の友好都市である静岡県磐田市の磐田第一中学校の生徒約50人が参加。異国の文化を体験しながら、同世代の仲間との交流を深めた。
取り組みは日本と異なる異国の文化の中で仲間とともに過ごしてもらうことを通して、中学生たちに世界の魅力を感じてもらったり、主体的に行動する力や協調性を身に付けてもらうことなどを目的として毎年開催している。
今年は“共生”をキーワードに、一般参加者も加わってカリキュラムを計画。中学生たちは11班に分かれ、一人ひとりが実際に任地に赴くことを想定し、それぞれ異なる国の言語を学び、料理づくりを体験した。一泊二日という短い時間ではあったが、異国への関心を深め、ともに学んだ友人らと友情を深めていた。 -
津島神社祇園祭に向け、関係者が本格的な準備を開始
7月に開く宮田村津島神社の祇園祭に向け11日、氏子総代(榎本義男総代会長)と祭典委員会の役員らが神社境内の宝物庫に保管してある祭りに使う道具などの点検をした。作業には約20人が参加。今後関係者たちは、祭りまでの約2カ月半は、関係者らは慌しく準備に追われる。
江戸時代中期から続く津島神社の祇園祭は、名物である「あばれみこし」を中心として、活気にあふれ、訪れる人たちを楽しませている。
この日は、祭りで使うかつぎ棒や市松などの道具を一つひとつ点検=写真。
「市松はあまり破れていないから楽そうだ」などと話しながら、着々と確認作業に取り組んだ。
1年祭典委員長の小池光俊さんは「三百何十年の歴史を守ってやっていきたい」と話していた。 -
日本福祉大副学長あいさつ
昨年11月、健康科学部(愛知県半田市)新設を祝って伊那市がタカトオコヒガンザクラの幼木(5年生)1本を贈った日本福祉大の加藤幸雄副学長、篠田道夫常任理事ら3人が12日、伊那市役所を訪れ、サクラ寄贈の礼を述べた=写真。加藤副学長は「今年早速咲いてくれてうれしい。これから毎年見られると思うと楽しみ」と話した。伊東義人高遠町地域自治区長は「花は最初は白いが、だんだんと色が濃くなっていくはずだ」と笑顔で話した。
サクラは伊那市上牧出身の篠田理事が、学部新設の記念にいただけないか竏窒ニ市に申し入れ、好意により贈られた。植樹されたサクラは4月、同学部の開設を祝うようにかれんな薄ピンクの花を開いてキャンパスを飾ったという。 -
初のバラ祭り開催へ
伊那市高遠町の「高遠しんわの丘ローズガーデン」で6月14日縲・月21日、バラ祭りが初めて開かれる。桜の名所に次ぐ「高遠第3の花の園」を市内外にPRし、花のまちづくりを推進する。市、市振興公社、しんわの丘ローズガーデン友の会などでつくる実行委員会主催。
ローズガーデンは昨年6月にグランドオープン。中央アルプスを望む花の丘公園西側の敷地面積8千平方メートルに、一輪の大輪咲き、中輪咲き、つるバラなど126種、約2600本がある。多品種のため、5月下旬から10月下旬まで長期間楽しむことができる。
祭り期間中は、バラなんでも相談(6月14、22日)バラの苗木販売(土・日曜日)、フォトコンテストなどを企画。五平もちやバラにちなんだ製品などをそろえた売店も出る。
入園無料。
高遠さくらホテルでは期間中、バラ風呂(露天ぶろのみ)とする。
市高遠町総合支所産業振興課は「県内で屈指のローズガーデン。市内外に広く周知し、通年観光、産業振興に結びつけたい」と話している。
市は、バラ祭りのイベント内容やバラの品種を紹介したチラシ1万枚を用意。市内公共施設のほか、東京都や名古屋市にある県観光情報センターなどに配った。 -
「県消防広域化推進計画」
県は16日、国の消防の広域化を推進し、消防体制の整備、確立を図るため「県消防広域化推進計画」を策定。同計画の柱として、上伊那などを含む中南信エリアと東北信エリアの県内2つの消防本部体制を推進する。また、自主的な市町村消防の広域化を推進するため「県消防広域化推進本部」(本部長・板倉副知事)を設置した。
県危機管理局によると、国は06年6月に消防組織法の一部を改正し、同年7月に市町村消防の広域化に関する基本指針を定めた。これらに基づき県は、市町村、消防関係者、県民からの意見を集めるとともに、「県消防広域化推進検討委員会」での検討を踏まえ、消防広域化が必要と判断し、同計画を策定した。
今後は、関係市町村の協議により、広域消防運営計画を作成し、12年度までに、この計画に基づく市町村消防の広域化が実現できるよう、県として、必要な援助を行っていくこととしている。 -
ナンジャモンジャ、残雪と競って白く
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中川村の大草城址公園で、ナンジャモンジャが残雪の中央アルプスと競うように白い花を咲かせている。現在5分咲き、週末には満開になり、こんもりと真っ白な雪をかぶった姿になりそう。
同公園が造成された94年に村民が寄贈した。樹高6メートル余、幹の直径約30センチ。
【ナンジャモンジャ】ニレ科、ヒトツバタゴ。近種のトネリコ属が復葉であるの対し、単葉のため「ヒトツバ」トネリコの方言が「タゴ」。ナンジャモンジャとは正体がわからないものの意味。アメリカでは「雪の花」と呼ばれている。