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【記者室】天然リンクオープン間近
箕輪町内唯一の天然リンク、上古田スケート場がようやくオープンの見通しとなった。ずっと薄氷で、一部はさざ波立ち、いつ滑走できるのかと心配だったが、今回の大雪で一気に氷ができた。雪かきに追われ、うれしくない雪だったが、スケート場オープンを待ち望んでいた子どもたちには、まさに天の恵みだった▼スケート場の昨年からの管理人は、「大変ですね」との声かけにも「楽しいよ」と笑顔で整備に励んでいた。長年管理してきた男性も、「ようやくできるね」と雪かきのスコップを手にしていた▼今年は町の郷土博物館が初の下駄スケート体験会を21日に計画している。どんな滑りができるのだろう。初めての人も、懐かしい人も、訪れてみてはいかが。(村上裕子)
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中川村消防団出初め式
中川村消防団(下平道広団長)の出初め式は7日、文化センターで開いた。163人の団員と来賓が出席して式典を開き、結束して防災力を維持、強化していこうと誓いを新たにした。
大雪による悪天候で、宮田村と同じく分列行進は中止となったが、整然とした雰囲気で式典を開催。功労があった団員などを表彰し、松村等前団長に感謝状を贈った。
下平団長、曽我逸郎村長は一層の団の結束を求め、士気を高めた。 -
「かさんぼこ」で無病息災
飯島町日曽利耕地(原田弘人総代、46戸)の正月の伝統行事「かさんぼこ」が7日夜、日曽利林業センター広場で行なわれた。未明から降り続いた大雪も午後3時過ぎには止み、地域の子どもや大人約50人が続々と集まり、1年間の無病息災を願った=写真。
「かさんぼこ」はしめ縄や門松など正月の飾りを燃やす「どんど焼き」同様の行事だが、形態が珍しい。朝から積み上げた正月飾りの山の中央に、高さ9メートルもある真竹を立て、先端に色紙を巻いた「「花」と呼ばれる竹串を数10本取りつけた。 午後6時、正月飾りに点火、炎と煙りが真っ直ぐに中天に上り、正月飾りが徐々に崩れ落ち、点火から15分後に、ゆっくりと竹が倒れると、みな「花」を求めて群がった。
各家庭に持ちかえった「花」は厄除けとして玄関に飾る。 -
駒ケ根市消防団出初式
駒ケ根市消防団(小平佳司団長)は8日、出初式を行った。小雪が舞い、寒風が吹く厳しい冷え込みの中、団員約420人が駒ケ根駅北公園から市文化会館まで威風堂々の分列行進を行って団の意気を示した。昨年に続いて団員の子供たち約40人が元気に加わり、団員らに交じって中原正純市長らの観閲を受けた=写真。
文化会館で行われた式典では出席者全員が消防殉職者への黙とうをささげたほか、功労者らに対する表彰が行われた。中原市長は「住民の身体、生命、財産を守る皆さんの努力に市民を代表して心から感謝する」と団員らの労をねぎらった。
表彰を受けたのは次の皆さん。
◇日本消防協会長表彰▽精績章=分団長・小澤敏樹、萩原道彦
◇県消防協会長表彰▽優秀章=駒ケ根市消防団▽功労章=分団長・山本郁勇、湯澤英喜、副分団長・久保田博昭、北原晋也▽努力章=分団長・佐藤和樹、副分団長・田中良英、宮脇勝、福澤源吾▽精績章=副分団長・倉田卓哉、松崎宗孝、部長・春日公博、堀内英樹、久保田浩人、中嶋健作▽技術章=部長・倉田義裕、北澤隆、原浩則、藤井茂▽精勤章=部長・北原義伸、竹村英樹、羽場昭、班長・遠山秀明、春日崇、北村弥浩、浦岡俊希、大島晴仁、中谷貴宏、伊藤匡、林健司、福澤浩、田中健一、池上仁司、所河宏一、下島裕一、竹村幸弘、三室真、下島健、臼井鉄也、団員・北沢稔、桐山大、滝沢博文、中村圭司
◇上伊那消防協会長表彰▽分団優秀章=5分団▽分団無火災章=5分団▽功労章=部長・唐澤裕二、小池純、亀山剛、小出徳一、佐久間弘司▽精勤章=班長・小林要介、小原正隆、榎本宗良、横田大輔、小澤康弘、小松原敏弘、大石正人、北澤文彦、瀧澤貴史、池上慎一、北原政明、春日隆志、山本哲広、小松利光、竹村孝、赤須潤一、馬場達弘、坂井比呂六、下島寿哉、団員・水野毅、北原忍、戸澤篤、堀内信彦、木下務
◇駒ケ根市長表彰▽15年勤続章=分団長・萩原道彦、副分団長・宮脇勝、福澤源吾、班長・林智久、藤澤俊幸、下平利博、竹村秀一、臼井鉄也、団員・鈴木克也、松下栄治、林芳郎、瀧澤勝幸、松崎久志、宮下伸二、赤須隆則▽10年勤続章=部長・小池純、亀山剛、佐久間弘司、春日崇、石澤正志、小原正隆、山本喜裕、小澤康弘、神崎太一、田畑博利、福澤浩、北澤文彦、松田伸也、鈴木忍、瀧澤貴文、池上慎一、吉澤淳、春日隆志、竹村達也、上村俊幸、馬場達弘、坂井比呂六、下島寿哉、団員・春日浩幸、小原徹史、山田一興、渋谷克希、丸山泰、竹村茂、戸枝昭人、堀内信彦、松崎道靖、松本寛明、奥原光幸、佐野秀一、竹村昌樹、宮澤剛、竹村陽平、木下昌俊、林寛道、瀧澤正博、林好成、林和志、大倉誠、戸澤徳明、中山浩一、小林明夫、小林建蔵、竹村弘光、春上聡、市村実▽5年勤続章=団員・田村仁志、下平新、吉澤健司、宮下昌己、塩澤俊昭、新山真史、宮原正博、吉澤克之、塩澤克美、北澤丈夫、渋谷良、服部和晃、林崇仁、大野恭平、小松義知、清水道浩、中原圭史、佐々木浩人、川端康聖、高橋行男、木下康彦、山本孝浩、宮澤孝彰、松井俊幸、小出博之、中城賢人、宮澤武史、木下進一、北原祐二、細田雅俊、久保田幸司、宮脇和也、竹村雅臣、佐藤亮、伊藤俊二、矢澤国明、松下功一▽永年無火災区=下平、上穂町、東伊那▽1カ年無火災区=南割、赤穂中割、北割二、小町屋、市場割、下平、町二、上穂町、旧吉瀬、旧永見山、旧菅沼、旧中沢中割、旧上割、旧中山、旧大曽倉、旧中曽倉、旧本曽倉、旧原、旧南入、東伊那▽市長感謝状=田中薬局・田中一正、アルプス中央信用金庫、ケーヨーD2駒ケ根店
◇駒ケ根市消防団長表彰▽分団無火災章=5分団▽団長特別章=分団長・萩原道彦、副分団長・北原晋也、部長・中嶋健作▽操法功労章=班長・田中健一、団員・山本智彦、伊東主税、堺澤智、堺澤伸吾、塩澤克美、中村光延、木下平治郎、樋屋直哉、石綿晃、飯島和彦、横前友紀、原純也、宮澤剛、森田徹也、小林喜巳、松井俊幸、松崎雄介、宮脇剛旨、宮下孝志、木下雅希、伊藤徹治、矢澤国明、寺澤徹、伊藤洸一、羽生吉浩▽特科勤続章=団員・宮下昌己、服部和晃、宮澤武史、宮脇和也 -
南箕輪村消防団・赤十字奉仕団出初式
南箕輪村消防団(宮島忠夫団長)と赤十字奉仕団(太田光子委員長)の07年出初式は8日、村民センターホールであった。団員は威風堂々と分列行進して役場駐車場で観閲を受け、式典に臨んだ。
宮島団長は、「昨年の7月豪雨災害で団員の連日における災害対応のおかげで被害を最小限に抑えることができた。献身的な活動を誇りに思う。高齢化社会で高齢者の火災を防ぐため住宅防災対策を啓蒙し被害を減らす必要がある」。太田委員長は、「豪雨災害で改めて団の役割の重大さを感じた。少しでも社会に役立つよう努めてきた。尊い体験を生かし、地域に根ざした奉仕活動を願う」と訓示した。定例表彰もあった。
出初式新春イベントは、最新はしご車からの菓子投げに約50人の親子らが集まり、消防車の試乗や、はしご車をバックにした記念撮影を楽しんだ。 -
紙が機体の世界最小電動ヘリ飛行成功
駒ケ根工業高校教諭の竹内浩一さん(宮田村南割区)が、紙を機体にした赤外線制御による世界最小クラスの電動ヘリコプターを開発し、飛行に成功した。同じ大きさでも紙より軽い発泡ポリプロピレン(EPP)の機体は市販されているが、重心配分など試行錯誤を繰り返して完成。7日、駒ケ根工業高校体育館であった飛行会で一般公開し、わずか15センチ、11グラムの小さな紙の機体が宙に舞った。
かつては高価で、飛行技術も要したラジコンヘリコプターだが、近年は電動モーターやバッテリーの小型化が進み、誰でも気軽に遊べる世界が広がっている。
軽量で丈夫なEPPが機体の材質の主流となっているが、竹内さんは、世界最小の市販品をもとに「紙でも機体を作れないか」と挑戦を始めた。
パソコンの立体画像ソフトを用いて設計。宙に浮いても安定しないなど失敗を繰り返したが、10機ほどの試作機を経て、ようやく完成した。
紙はEPPよりも数グラム重いため、重心配分とそのほかの軽量化で補正。「微妙な調整が大変だった」と振り返る。
今後は同様に、飛行機も紙の機体で挑戦したい考え。「ラジコンは決して難しいものではなく、多くの人に体験してもらいたい」と話している。
このヘリコプターに関することや飛行会の日程などは、竹内さんのホームページ(http://www.oidenansho.com)で随時更新していく。 -
宮田村消防団出初め式
宮田村消防団(平澤成己団長)の出初め式は7日、村民会館で開いた。大雪や強風を考慮して市街地をパレードする恒例の分列行進は中止。式典のみとなったが、昨年の豪雨災害を教訓に、日常の備え、心構えを再徹底し、結束を高めた。
分列行進の中止は「今まで記憶にない」(関係者)事態となったが、厳粛な雰囲気のなか式典で士気を高揚。
160人の団員と来賓が出席し、平澤団長は「災害はいつやって来るか分からない。日夜備え、全団員一丸となって地域の安全、安心のために一層励もう」と訓示した。
有賀健一前団長に感謝状を贈ったほか、功績があった団員、消防活動に協力する事業所なども表彰。受章者を代表して第1分団2部の倉田康秀部長が謝辞した。 -
箕輪町消防団 出初め式
箕輪町消防団の出初め式が7日、町文化センターであった。団員188人が出席し、気持ちを新たに、団活動への結束を固めた。
雪が降ったため、市中行進から箕輪消防署前での観閲のみに切り替えた。平沢町長、平沢久一団長が、ポンプ車を連ね、堂々と行進する団員を見守った。
式典で、平沢町長は、昨年7月の豪雨災害での団員の長期間にわたる活動に感謝し「災害を教訓に、地域の守りを強固なものにしていきたい」と式辞。「東海地震が想定される地域でもあり、消防団の役割は広範囲で、重要」とし、団員確保が厳しい状況に「団員報酬を一律から出動に応じた体系にするよう検討している。また、事業所とも協力関係を築き、団員が活動しやすい環境にしたい」と述べた。
平沢団長は、火災や自然災害などから住民の生命・財産を守るため、予防消防に徹するよう訓示した。
そのあと、県消防協会功績章など伝達を含めて表彰した。 -
住民の安全確保へ決意新た 伊那市消防団出初め式
伊那市消防団(田畑安彦団長・1156人)の出初め式は8日、中央市街地などであった。同市と高遠町、長谷村が合併して生まれた新消防団として初の同式。団員ら約800人の大所帯が市街地を分列行進するなど、集まった市民らをわかせた。
分列行進は、参加した消防団、赤十字奉仕団、少年少女消防クラブ員らのほか、各分団のポンプ車など60台が出動。入舟交差点縲廱R伊那市駅の800メートル間を、500メートル以上の列を成して移動した。
先頭のラッパ隊から最後尾の長谷消防団車両までの一行を観客は、カメラで撮影したり、手を振って応援するなどして見守った。新市とともに誕生した新消防団の団員らは、きびきびとした行進で勇姿を披露した。
天竜川大橋の右岸上流では、消防ポンプ11台とはしご車などの消防車両5台の計16台が1分間の一斉放水をして、消火能力の高さを誇示した。
06年伊那市の火災件数は46件(前年比3件増)、損害額は6300万円(同約2千300万円増)。団員の出動状況は、7月豪雨災害の影響もあり延べ5426人(同4688人増)だった。 -
かんてんぱぱで今井いさおさん憧憬(どうけい)画の旅
幼いころに記憶した風景に自身の思いを込めて描く今井いさおさん(64)=岡谷市=による「今井いさお竏駐イ憬(どうけい)画の旅竏秩vが9日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。懐かしさや温かさを今に伝える水彩画20点が、訪れた人たちの心を和ませている。
デザイン関係の職業を辞め、現在の活動を始めたのは7年前。木合板に不透明水彩を用い、油絵のようなタッチを再現する一方、油絵の具ではできないグラデーションを巧みに表現している。「憧憬画」というオリジナルの呼び名で幼いころの記憶などを心象風景として描いており、昭和20年代の上諏訪駅前を描いた作品もある。
今回は伊那谷の風景を描いた作品も展示。平和への願いを込めて描いた作品「み返り峠」は、南方に出向いた兵士は戦地の海に浮かぶ島にふるさとを重ねて見たのではないか竏窒ニの思いから描いた。
今井さんは「今は失われてしまった昔の風景を描くことを通じて、見る人にも昔の記憶を懐かしんでほしい」話している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。 -
箕輪町図書館
「聖職の碑」DVD貸出始める箕輪町図書館は、中央アルプス木曽駒ヶ岳での遭難事故を題材にした新田次郎の小説を映画化した「聖職の碑」DVDの貸し出しを始めた。
「聖職の碑」は、1913年(大正2年)に中箕輪高等小学校(現・箕輪町立箕輪中学校)の木曽駒ヶ岳集団登山における遭難事故を題材にした小説。78年に森谷司郎監督が映画化した。上映時間153分。
通常の公共図書館では貸し出しができない作品だが、「地元箕輪に関係のある作品なので保存もし、貸し出しもしたい」と発売元に交渉し、館外貸出の許可を得た。
DVDは3本。1本は保存用で、2本を貸し出している。すでに利用者もいるという。
図書館では「箕輪町に深く関わりのある作品なので、この機会にぜひ借りてほしい」と話している。 -
赤穂中同年会が設立総会
1981(昭和56)年度に赤穂中学校を卒業した同窓会員らが数え年で厄年を迎えるのを機に6日、赤穂中同年会「56すみれ会」の設立総会が駒ケ根市の文化会館で開かれた。卒業生357人のうち約240人が出席し、懐かしい校歌を歌って会の設立を祝った=写真。池上博康実行委員会長はあいさつで「厄年を迎え、人生の大きな節目としてここに会を設立する。素晴らしい級友たちとの新たな出会いと生涯の仲間づくりの場としてほしい」と呼び掛けた。
総会後に開かれたパーティーでは、出席者らが久しぶりに会った友人らと笑顔で昔話に花を咲かせるなど、恩師らも交えて旧交を温めた。
総会に先立ち、厄除けと物故者の慰霊の法要が市内の安楽寺で行われた。
同会は記念事業の一環として12月、母校赤穂中に同中の元校長で県教育委員長も務めた松田泰俊さん=伊那市高遠=が揮ごうした書1幅を寄贈し、赤穂地区の3小学校にもそれぞれ記念品を贈ったほか、市社会福祉協議会には介護用電動ベッド3台を贈った。 -
今季一番の大雪
「寒の入り」の6日、低気圧の影響で、上伊那も辺り一面が雪に覆われた。今季一番の大雪で、住民は朝から雪かきに当たった。企業が休みだったせいか、国道などで混雑はあまり見られなかったものの、物損事故が数件あった。
伊那消防署によると、6日午前零時縲恁゚後1時の降雪量は17センチ。除雪車が出たり、自宅周辺を雪かきする地域住民の姿が目立った。
伊那市通り町の商店街で、黙々と雪をかいていた男性は「今年は暖かかったからねぇ。雪が降ると言っていたが、こんなに降るとは」と話した。
交通事故の発生件数(6日午前零時縲恁゚後4時)は、伊那署管内で物損事故11件、人身2件、駒ケ根署管内で物損事故1件。人身事故は交差点内の出合い頭の衝突で、2人が軽傷を負った。伊那署管内の物損事故2件は、スタッドレスタイヤのはき忘れだった。
警察は「雪の日は速度を出さない。急ブレーキなど『急』が付く運転には気をつけて」と呼びかける。
長野気象台によると、7日は上空に強い寒気が入り、南部は雪、昼過ぎからくもりとなる。2月5日までの長期予報は、平年と同様に雪、または雨の日が多い。気温は平年並みか、高い。 -
七草がゆ
○…無病息災を願い、7日朝に七草がゆを食べる。新年のごちそうで弱った胃をいたわり、七草を食べて栄養バランスを整える昔からの知恵。
伊那市のニシザワショッパーズ通り町店でも、入り口付近に「七草セット」を並べて販売した。七草のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)がそろう。
「家にある野菜で間に合わせる」という人もいたが「正月においしいものを食べたから、あっさりしたものがいい」と年配者の多くが買い求めた。中には、家族分をまとめて手にする人も。
例年6日は、すぐに売り切れてしまうため、5日に買った人もいたそうだ。 -
雪遊び
この冬一番の大雪となった6日、雪かきに追われる大人を尻目に雪遊びを楽しむ子どもたちの姿が各地で見られた。
冬休みに合わせて東京から伊那市へ帰省していたある家族は、そのさなかに大雪に遭遇。今年初めての雪遊びとなった。
長男は前日に「雪が降りますように」とお祈りをしていたため、その喜びもひとしお。寒さに顔を赤らめながら、妹を乗せたそりを元気良く引っ張っていた=写真。
また、町内各地には個性豊かな雪だるま並んだほか、雪合戦をする子どもたちもおり、冬休みの最後に贈られた自然からのプレゼントを喜んだ。 -
中山湖スケート場今季営業中止・完全閉鎖も
伊那市高遠町藤沢の中山湖スケート場は、昨年7月の豪雨の影響で整備が不可能となり今季の営業を中止、今後の復旧も困難な状況にあり、完全閉鎖の可能性も高まっている。
管理する市教育委員会高遠教育振興課によると、沢の氾濫によって土砂が湖に堆積、通常で水深2メートルあるが、これによって5縲・0センチほどとなった。また、湖に流れ込む沢も増えたことで、氷を張らせることが厳しくなっている。
復旧には土砂を掘削したり、湖の周囲に水路を設置するなどの大規模改修が強いられるが、予算面から、利用者が低迷している点などを踏まえ、改修の必要性の有無が検討課題となっている。
スケート場(外周約150メートル)は、88年にオープンし、当初は1シーズン千人以上が利用していたが、近年は400人前後まで低迷。競技人口の減少をはじめ、地元の小学校でスケート教室がなくなったことや、温暖気候による短期間営業を強いられていることなどが原因とされている。
近くにある国立青少年自然の家の利用者や地域住民が主に足を運び、氷上ボーリングやカーリングも楽しめるスケート場として親しまれていた。 -
伊那市立図書館恒例・新春かるた大会
伊那市荒井の市立図書館で6日、9回目となる新春かるた会があった。市内から幼児や児童ら7人が参加し、職員が用意した、キャラクターかるたなどバラエティーに富んだ約20種類を楽しみ、新年の伝統文化を味わった。
「小さな体におしゃれな羽もニイニイゼミ」などの読み札で絵札を取る、昆虫や日本の昔話などのかるたがある中、それぞれが好みのかるたを選んで満喫。参加者には「おばけかるた」が一番の人気だった。今年、新たに加わった同市書店組合が発売した「新伊那市かるた」も楽しんだ。
子どもたちは、職員が読み上げると、すばやく「あった!」と手を伸ばし合うなどの攻防。お手つきをすると照れ笑いを見せるなど、笑い声が絶えないまま白熱したかるた取りを展開した。
敬愛幼稚園年長の十文字まよちゃん(6つ)は「こんなにいっぱいのかるたを見たのは初めて。選ぶのに迷っちゃう」と話していた。 -
ロウバイ香る
迎春の花、ロウバイ香る-。
中川村大草の溝口一夫さん宅のロウバイが3分咲き、見ごろを迎えている。ろう細工のような透きとおった花は芳香を放ち、道行くの人の足を止めさせる。
溝口さんの話では、毎年暮れから咲き始め、今月いっぱい位は楽しめそうとか。
ロウバイはロウバイ属の落葉低木、別名唐梅。淡黄色の花弁の中央部分が暗紫色になっているが、この部分が黄色の花もある。 -
箕輪町図書館ですごろくプレゼント
箕輪町図書館は7日まで、お正月企画で「もみじちゃん みのわまち1周すごろく」をプレゼントしている。絵本や本を何冊も抱えた子どもたちが、すごろくのプレゼントをうれしそうに受け取っている。
すごろくは、図書館職員手作りのオリジナル。町のキャラクター「もみじちゃん」が図書館をスタートし町の名所、史跡など町内を1周して図書館にゴールする。王墓古墳、ながた温泉、もみじ湖などを巡り、途中には「オトボーのカッパに足を引っ張られる」で7つ戻ったり、「8人の乙女に応援される」で5つ先に進めるなど楽しい工夫がされている。
すごろくの裏面は、みのわまちの昔話を紹介。「竜宮塚」「オトボー」「漆戸の淵」などすごろくにも登場する5話を載せている。
もみじちゃんの駒、さいころも切り抜いて作れるようになっており、塗り絵もできる。
プレゼントは、期間中に本を借りた小学生までの子どもが対象。500セット用意している。 -
松くい虫対策の募金箱設置
南箕輪村大芝高原のアカマツを松くい虫から守ろうと、南箕輪村森林セラピー協議会(大熊恵二協議会長)は、村内5カ所に「松くい虫対策募金箱」を設置した。協議会は、大芝高原のアカマツを守るため、村の緑を守るため、多くの協力を呼びかけている。
松くい虫被害は昨年、隣の伊那市でも東春近、西春近、美篶で被害木が発見された。村でいつ被害が発見されてもおかしくない状況として、村は松くい虫対策で薬剤樹幹注入の実施を決め、全体の約2割のアカマツを年次的に分散して処理する。
長期間の薬剤樹幹注入は村財政を圧迫するため、協議会が「松くい虫対策募金」を実施し処理費用にあてる。
募金箱は役場、村民センター、JA南箕輪支所、大芝荘、大芝の湯の5カ所に設置した。大熊協議会長は4日、JA南箕輪支所に募金箱を設置。訪れた人がさっそく募金してくれたという。
多額の募金は事前に協議会事務局の産業課商工林務係(TEL72・2176内線152)へ。 -
はら美術で折井宏光さんの日本画展
数少ない歴史画の継承者として活躍する日本画家・折井宏光さん(68)=諏訪市=による新春企画「歴史画を描く折井宏光日本画展」が9日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。武田信玄や木曽義仲、源義経などを描いた約30点が、訪れた人の目を楽しませている。
日本美術院の春秋の院展で数々の作品を入選させ、89年からは特待として歴史画を描き続けている折井さん。40年前に高校の美術教諭として勤務していた上伊那への思い入れは強く、当時からの友人の中には著名な地元作家もいる。企画展も友人らの後押しがあって実現した。
今回は展覧会に入選した大作も展示。04年の前田青邨記念賞展で入選した「木曽義仲」は、義仲が後白河法王の法住寺殿に攻め入った一場面をとらえた。どの作品も時代考証を正確にとらえており、当時の臨場感を今に伝える。
折井さんは「歴史画には一つのロマンがある。今回はそれを説明する色紙も展示しているので、これらを手がかりにしながら『こういう場面を描いたんだ』と感じてほしい」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。
また7日には、折井さんによるギャラリートークもある。午後1時から。入場無料。 -
【記者室】泥棒なんて人ごと?
長野県警のホームページの中に「あなたの街の犯罪」がある。各署ごと、最近の犯罪の状況が市町村別、日別に列挙されているのだが、その発生件数の多さには驚く▼12月の駒ケ根署管内の犯罪を見ると、出店荒らし5件、車上狙い4件、自動販売機狙い3件、窃盗2件のほか空き巣などが数件で合計は17件。平均して2日に1件以上起きている計算だ。現に筆者の知り合いでも空き巣の被害に遭ったお宅が昨年だけで2軒ある。泥棒なんて人ごと竏窒ニのんびり構えていられる時代ではない▼状況によって強盗に早変わりする空き巣が特に怖いが、気をつけようがない竏窒ネどと言わず、それぞれ泥棒になったつもりでわが家の防犯対策を考えてみることも時には必要では。 (白鳥文男)
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宮田村消防団7日に出初式
宮田村消防団(平澤成己団長)は7日、出初式を行う。午前10時から村内中心部を分列行進し、清水靖夫村長が観閲。式典は10時半から村民会館で開き、のべ78人の団員と第2分団、第3分団を表彰。団活動に協力したり、防火優良の村内3事業所も表彰する。受賞者は次の皆さん。
◆県消防協会長表彰▽退職者感謝状=有賀健一▽功績章=平澤成己▽功労章=上條雅典、倉田康秀▽努力章=小澤敏博、唐澤忠▽精績章=武井克憲、酒井靖浩▽技術章=春日真一、北原憲明▽精勤章=川手哲弘、酒井豊典、小田切真次、小林泰幸、三浦隆、本田宏行、牧田久孝、小田切俊一、北原修一、飯島保
◆上伊那消防協会長表彰▽優秀章=第2分団▽無火災章=第3分団▽功労章=山下秀樹、小林一男▽精勤章=春日政浩、三浦博文、武井元、宮本雄一、春日政信、田中慶一、中原淳、加藤輝明、清水悦史、上野則秋
◆村長表彰▽15年勤続章=春日直明、浦野正敏、春日昇、永谷和春、白鳥義典、小田切浩明▽10年勤続章=武井克憲、酒井靖浩、田中英治、宮本雄一、山岸誠司、小林一男、加藤輝明、飯島保、清水悦史、北原修一、春日学、北原洋介、有賀光行、小木曽章典、三浦信之、小田切豊、渡辺悟、有賀哲也、豊岡聖之、小田切晃、田中洋利▽5年勤続章=小池晃、拓植高光、小田切俊一、小椋学、高橋耕学、小牧秀徳、庄野延幸、佐藤王成、近藤偉、伊東真一、小田切忠、小川堅一、保科靖国、山本謙吾、中塚英介
◆村消防団長表彰▽防火優良事業所=テーケー、宮田アルマイト工業▽消防団協力事業所=タカノ南平工場 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・8日まで
伊那市美篶の押し花インストラクターの赤羽栄子さんの作品展「水に魅せられて」は8日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同ホールでは3回目の個展。風景画を中心とした新作70点を含む115点を展示販売している。
永遠のテーマである「水」を題材とした渓谷や滝を表現した新作を出品。「しなやかでたくましい水は、いやしと元気を与えてくれる」と赤羽さん。上田市の巣栗渓谷、茅野市の大滝など、本物と見間違えるほどの力作に人々の足が止まっている。
身近な山や自分の庭で採集した草花を使って四季折々の風景を描写した。紅葉したカエデやハゼの葉を使った「赤富士」などの作品もある。赤羽さんは「植物の命を頂いて、それを永く生かすことが押し花の魅力」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
小正月の伝統「繭玉づくり」
養蚕の降盛を願う小正月の風物詩「繭玉(まゆだま)づくり」竏秩B5日、伊那市美篶笠原北村の会所「広得館」で、地域の児童や保護者ら約40人が集まり、忘れ去られつつある伝統行事を皆で体験した。
「子どもたちに伝統を伝承しよう」と、同地区のボランティアグループと高齢者クラブが始めた恒例行事。メンバーの諸田秀さん(77)によると「昔はどの家でもお蚕さまを飼っていたため、繭玉づくりは各家庭で行われていた」という。
熱湯で練った3キロの米の粉を食紅で色付けし、紅白の繭玉を約150個仕上げ、高さ2メートルほどのソヨゴの木の枝に刺した。中には本年の干支(えと)のイノシシ型のユニークな繭もあり、熱心に作業する子どもたちの表情は笑顔で絶えなかった。
この日は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った、もちを短冊形に切った「稲穂」もつくった。これらは7日、地元のどんど焼きで各家庭のしめ縄などと一緒に焼いて、それぞれの願いを天に届けるという。 -
初日の出に歓声
天候に恵まれた元旦、宮田村内では南アルプス方面から昇る初日の出を拝もうと、眺望スポットに人が集まった。高台にある太田切川の駒ケ根橋には30人ほどが訪れ、天高く燃ゆる鮮やかな陽光で新春の朝を迎えた。
快晴に恵まれ午前7時すぎ、山の頂上がオレンジ色に染まると、「ワーっきれい」と歓声も。
昇ってゆく太陽に向って拝んだり、写真撮影する姿があった。
「ここから眺めるのが最高だと聞いてきた。日の出は一瞬だったがきれいだった」と村内の男性は話した。 -
光前寺で摩利支天像公開
今年のえとの亥(いのしし)にちなんだ木像が駒ケ根市の古刹光前寺の本堂で5日まで公開されている。像は陽炎(かげろう)を神格化したという三面六臂(ろっぴ)の「摩利支天(まりしてん)像」=写真=で、イノシシの背に乗り、6本の手にはそれぞれ弓や槍などを持っている。厄除け、蓄財、開運などのご利益があるといわれるため、訪れた参拝者は正月から縁起が良い竏窒ニ神妙に手を合わせて拝んでいる。
同寺は大みそかから正月三が日にかけて多くの参拝者らでにぎわった。寺ではこの間、昨年を1万人上回る約5万人の人出があったとみている。 -
長谷成人式
伊那市長谷地区の07年成人式は1日、長谷公民館であり、思い出話に花を咲かせながら喜びを分かちあった=写真。
長谷地区では例年、多くの人が出席できる正月に成人式を実施。今年は、対象者23人のうち20人が式に参加した。
長谷公民館の伊藤智良館長は「長谷の地に生まれ育ったことを誇りとし、夢を胸に歩んでいってほしい」とあいさつ。
新成人を代表して城口権二さんが「私たちはこれからさまざまな困難と喜びが隣り合わせの人生を歩んでいく。一人ひとりがそれぞれの道を選び、歩んでゆくので、これからも指導をお願いします」と新しい出発への思いを述べた。
その後、成人者らの中学校時代の担任・中村昭彦教諭が講演。「カブトムシを取ってきたり石を投げて池のコイの様子をうかがったりとやんちゃな子どもたちだったが、地域のみなさんも子どもたちの活動を見守ってくれ、温かさを感じた」と当時の思い出話を交えながら、はなむけの言葉を贈った。 -
JAだるま貯金
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は4日、「だるま貯金」を上伊那管内で一斉に実施した。午前8時の開始とともに、多くの人が訪れ、新しいダルマを持ち帰った=写真。
貯金した人を対象に、新しいダルマ1つを進呈する正月の恒例イベント。今年は各支所の金融店舗など37カ所に窓口設置。9850個のダルマを用意した。
年初めの縁起ものを手に入れようと毎年訪れる人も多く、正月祝いにもらったお年玉を貯金するため、親や祖父母とともに訪れる子どももいるという。
年が明け、久々に会った知人と新年のあいさつを交わす姿も多く見られた。 -
アマチュア・マジシャン
箕輪町松島
有賀哲哉さん観客の前に登場したアマチュア・マジシャン「アリック」。鮮やかな手つきでカードを扱い、見る人を巻き込んで次々と繰り広げる手品に、「どうなってるの?」「すごいね」と拍手が起きた。
「どこで何をやったか忘れるくらい緊張している。でも、楽しんでもらうために、喜んでもらえることを考える。場をこなさないとうまくなれない。呼ばれたら飛んで行きますよ」。アリックの名を刺しゅうしたジャケット姿で、驚きと感動を届ける。
大学に進学し、友達がやっていた手品に魅せられてサークルに入った。「勉強はしなかった。授業中もずっとトランプをやっていた」というほど手品にのめり込み、トランプを扇子のように美しく開く扱いも20歳のときには習得していた。
学生時代、アマチュア・マジシャンとして名高い故高木重朗氏に直接指導を受ける機会もあった。初めて手品をやった小学3年の学芸会。ダンボール箱の中で人が入れ替わる手品は、高木氏の本を見て挑戦した。「俺が読んだ本の人がここにいるんだって感激しました。すごかったですね」と振り返る。
卒業後しばらくは独学で手品を勉強していたが、2000年に箕輪町に戻るまでの10年間はほとんど手品をすることはなかった。地元で旧友に会う機会が増えると同時に手品を披露する場ができ、再び練習を始めた。
手品には4つの楽しみがあるという。(1)見る楽しみ(2)種を知る楽しみ(3)練習してできるようになる楽しみ(4)皆に見せて喜んでもらえる楽しみ-。4つの段階をしっかり踏むと、自分にとってもお客さんにとっても素晴らしい、最高の手品になる。
「まずは見て感動。何でもそうだけど、自分が感動しないとだめ」。次にどうやっているのかを推測する。長年やっているとある程度は分かるといい、後は自分なりにアレンジする。「練習あるのみ」と、暇を見つけては練習に励む。
手で練習する以上にもっと練習することがある。それは「頭の中でストーリーを描く」こと。何度も何度もストーリーを組み替えて練習する。例えば手品を披露する場が自分の想定と違っていても、頭の中で経験しているとすぐに切り替えができるなど、スムーズに対応できる。これは手品のみならず、人生にもいえることだという。
得意とするのはカードマジック。「トランプには種がない。自分がやりながら種を仕掛けていく。これはすごいですね」。カードマジックという「52枚が繰り出す芸術」に魅力を感じている。
「本当にすごい手品は観客が『うっ』と一瞬止まる。拍手を忘れる。我に返るまでの時間が『何なの今の?』となる。それをどこまで追求できるかなので、飽きることはないですね」。何かをやっているという動きを極力排除し、いかにシンプルに美しくやるかが課題となる。
人を楽しませるという最大の喜びのためにやっている手品。目指すは、「疑う余地なし」の究極の手品だ。(村上裕子)