-
かんてんぱぱで手づくりぬくぬく展~陶・鉄・染~
個性あふれる手作り作品が並ぶ「手づくりぬくぬく展竏駐ゥ・鉄・染竏秩vが18日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。県内在住の4作家によるオブジェやアートストーブ、手描き染めの掛け軸などが、訪れた人の目を楽しませている=写真。
手作り作品でつくる心温まる展示会を楽しんでもらおう竏窒ニ、県内で工房を構える陶芸、鉄工芸、染色の作家らが企画した作品展。
出展者の一人、斉藤俊一さんは、リンゴを模ったまきストーブや、ハリネズミの形をした手あぶりストーブなどを出展。鉄を溶接して世界に一つだけのオリジナルストーブを製作しているが、どれもオブジェのような様相で見る人を驚かせている。
そのほかの作家も、独自の感性で一つひとつを作り上げているため、それぞれの微妙な風合いの違いが楽しめる。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。 -
箕輪中卒業生に庄内地区から花束の贈り物
箕輪町と「友好交流推進協定」を結んでいる静岡県浜松市の庄内地区から15日、箕輪中学校3年生に卒業を祝う春の香りいっぱいの花束が贈られた。
毎年恒例の花束贈呈。庄内公民館長、庄内地区箕輪町交流協会役員ら4人が、色とりどりのガーベラと甘い香りのフリージアの花束を持って町役場を訪れた。
卒業式は16日。3年生243人を代表し学年協議会役員3人が花束を受け取った。福田祐君(15)が「素晴らしい花束を頂き感激している。卒業生一同感謝申し上げる。庄内との交流を深め互いに向上していければと思う。皆さんの思いを胸に一歩一歩着実に進み、この花のようにきれいな花を咲かせたい」と礼を述べた。
協会福委員長の野中肇さんは、「地域の皆が卒業とこれからの門出を祝って準備し、お持ちした。受け取ってほしい」とあいさつ。「卒業の祝いの印としてはささやかだが、庄内地区の皆の気持ちをお受け取りください。これからのさらなる躍進に期待します」との山本博史会長のメッセージも披露した。
平沢豊満町長は「太平洋と浜名湖の空気、庄内の皆さんのまごころが込もった花束。気持ちを十二分に解して心に刻み込んでほしい。毎年、花を贈っていただくことに敬意と感謝を申し上げる。庄内と町の絆が深く通い合う交流をお願いしたい」とあいさつした。
3年生は卒業式で、庄内からの花束を手に退場するという。
庄内地区からは19日にも、町内5小学校卒業生247人、保育園卒園児261人のために花束が贈られる。 -
駒ケ根で緊急人波作戦
駒ケ根市内での交通事故発生件数が2月末で昨年同時期に比べ10件増の24件となったことを受けて伊南交通安全協会駒ケ根支会と市交通安全推進協議会、駒ケ根署は14日、緊急の人波作戦を市内中割の広域農道で行った。関係者約70人が参加し、大小さまざまののぼり旗を立てて道行くドライバーらに交通事故防止をアピールした=写真。安協では事故増加に何とか歯止めをかけようと、広報車や有線放送などでも事故防止を呼び掛けている。
同署によると今年に入っての県下の事故件数は減少傾向だが、駒ケ根署を含む3署管内でのみ、昨年より増加している。事故の傾向として歩行者、高齢者が関係する事故が多く、発生場所は生活道路の交差点が多い。 -
小惑星発見し、名付け親に
新しい小惑星の名付け親になりませんか竏秩B伊那市高遠町の大沢山山頂で宇宙デブリや小惑星の観測に取り組む宇宙航空開発機構(JAXA)は14日、小中学生などが新しい小惑星を発見し、その名付け親になれるプロジェクトを伊那市の小坂市長に提案した。
昨年11月末に入笠山工学観測所を整備した同機構は、衛星などの破壊原因となる宇宙デブリ(運用が終了した人工衛星やロケットなどの破片)の除去や衝突を回避するための研究に取り組んでいる。
宇宙デブリの発見に暗い中でも存在を確認できるソフトを使用しているが、このソフトは小惑星の発見にも有効で、昨年1月から試験的に小惑星の発見に着手。3月までに218個の新しい小惑星の発見に成功した。
このソフトを用いれば一般には発見が難しいような21縲・2等級の新惑星の発見も可能となる。小惑星の発見、命名体験を通して宇宙への関心を高めてもらおう竏窒ニ、地元住民に小惑星の発見と名付け親になってもらうプロジェクトを考案した。
中島厚主任研究員は「宇宙にこういうものがあることを知ってもらいたい。小惑星を発見し、自分で名前を付けた喜びが糧となり、人生が豊かになれば」とプロジェクトに込めた願いを語る。
小坂市長も「実際に行って見てもらうことで、宇宙への関心を高めていけばと考えている。小中学校を対象にやっていきたい」と前向きな姿勢を示した。
同ソフトは観測施設内の望遠鏡を動かして自分の好きな場所の画像を取得し、それをパソコンで画像処理しながら小惑星を発見する仕組みで、遠隔地でも発見が可能。数枚の画像を重ね合わせ、通常見ることができないような暗い星を検出する。小惑星を発見した場合はデータ報告をして発見者として登録。小惑星の軌道を正確に決定した後、命名権が与えられる。小惑星の軌道決定には通常4年前後かかるが、最長でも10年以内に命名できる。 -
かんてんぱぱで青野恭典写真展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールにある山岳写真家・青野恭典さん(東京都)のフォトアートギャラリーで1日から、「四季・みちのく光彩」が開かれている。東北6県の奥深い自然を映した47点が、訪れた人の目を楽しませている。
「伊那路の四季」「日本の山河」など、さまざまなシリーズを展開してきた同ギャラリー。今回は自然風土や人柄などが伊那谷に似ている東北6県の四季に焦点を当てた。
青々としたブナの原生林を貯える白神山地や鳥海山を映した作品には、その森を育てている湧き水や滝の姿も収められており、生命の息吹が感じられる。そのほかにも、木々がさまざまに彩る秋、山頂の強風によって作り出される雪の彫刻など、さまざまな自然の表情が訪れた人を魅了している。
また、今回は海を撮影した作品も並んでおり、青野さんは「ゆくゆくは別の角度から海の写真も撮り続けていければ」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。6月25日まで。 -
「子ども110番の工場現場」発足
県建設業協会伊那支部などは14日、協会加盟業者による子どもを犯罪から守るための活動「子ども110番の工場現場」の発足式を県伊那合同庁舎で開いた=写真。長野、岐阜、三重、愛知、静岡県の中部地方では初めての取り組み。発足式に関係者約100人が集まり、それぞれが活動に向けて意識を高めた。
「子ども110番竏秩vは、同支部と建設業労働災害防止協会伊那分会に加盟する約140業者で構成。工事現場が各関係方面と連携し、子どもが助けを求めてきた時に、一時的な保護と警察などへの通報に協力する取り組み。
県、上伊那各市町村などが発注した工事で、「子どもが助けを求めても対応できる現場」を別に定める委員会が承認した工事現場で実施。現場職員は、安心の印として、統一したマーク入りの看板を現場に設置し、同マークの入ったヘルメットや服を着用する。実施は4月からを予定している。
発足式で県建設業協会伊那支部の北原隆光支部長が「従来工事現場は子どもをとうざけてきたが180度転換して子どもたちの犯罪抑止のための場所になることを期待する。いろいろな課題もあるが皆が活動の趣旨を理解して取り組んでいきたい」とあいさつした。 -
郷土史クラブ1年のまとめ
箕輪町の小学生が学ぶ郷土史クラブは10日、本年度最終回のクラブを町郷土博物館で開き、1年間の活動を振り返って感想を発表し合った。
クラブは小学4年生から6年生の有志20人が参加。町郷土博物館の職員が講師となり、5月から月1回の計10回活動。水田の昆虫観察、縄文時代の土鈴づくり、機織り体験、松本市四賀化石館での化石採取などをした。
児童は、「化石を拾いに行ったのが面白かった」「化石は自分で掘って採取したのでよかった」「ほんだれ様でまゆ玉が上手に作れた」など感想を話した。
郷土史クラブは00年に復活し本年度で7年目となる。活動の見直しから07年度は休止し、一般向けの講座を増やす計画をしている。 -
パソコン講習会
箕輪町と町公民館は9、10日、パソコン講習会を町情報センターで開いた。計画した4講座はいずれも定員いっぱいの参加で、熱心に学んでいた。
今回開いたのはパソコン入門、インターネット入門、Word入門、Excel入門の各講座。パソコンの基礎知識から基本操作、文書作成、表の作成など初心者向けに分かりやすく指導した。
1講座だけでなく複数の講座を受講した人も多く、パソコン画面と向き合いながら、熱心に質問などをしていた。
インターネット入門講座に参加した町内の女性は、「家にパソコンはあるけど、あまり使えない。メールを覚えて息子に送ってみたい」と話していた。 -
みはらしファームが米作り体験イベント始まる
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは07年度から、田植えから稲刈り、餅つきまでを体験できる企画「みんなでお米を作ろうよ」を開始する。
これまでも自分たちで育てた大豆を使ってみそや豆腐づくりに挑戦する「みんなで大豆を作ろうよ」や、ナガイモ、ゴボウオーナーなど、さまざまな収穫体験を提供してきたが、年間を通じて米作りに触れてもらおう竏窒ニ、今年から新たに企画した米作り体験イベント。水田はみはらしファーム近くの約10アールを借り、田植え、稲刈り、脱穀調整などを参加者が体験。手作業を基本に共同作業で栽培し、減農薬に心がける。
体験イベントには中信方面からの申し込みが多く、時おり東京都内などからも参加があるという。
作る米はうるち米ともち米の2種類。もち米は12月の収穫祭で餅つき、試食し、残りは切り餅や鏡餅にして参加者に配布する。うるち米は精米して参加者のもとへ届ける予定。
個人でも家族単位でも参加できるが、原則として全日程に参加できることが参加条件。参加費は1組2万円(イベント体験料、正月用おもちの発送手間料を含む)。収穫量に応じて数量は多少変化するが、普通の作例で切り餅20切れ、鏡餅1組、精米30キロ程度を予定している。募集定員になり次第締め切り。
作業参加は全3回で、田植えが5月中旬縲怏コ旬、稲刈りが9月下旬縲・0月上旬、脱穀調整が10月中旬のうち、いずれも1日を予定している(基本的には日曜日となる)。収穫祭は12月中旬。
申し込み・問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。 -
ブラジル家庭料理教室
ブラジルの家庭料理を作って楽しむ教室が10日、駒ケ根市の文化センターで開かれた。地域に住む外国人の支援と交流を目的に06年に設立された民間ボランティア団体「地球人ネットワークinこまがね」(清水敏晴代表)と駒ケ根市社会福祉協議会(竹内正寛会長)、駒ケ根市の共催。市内の親子など約40人が参加し、ブラジル人のクリスティーナ・シルビア・イアンカウスカス・デ・モーラ・フジモトさんらの指導でブラジルの家庭料理作りに挑戦した=写真。
メニューはカリオカ豆、ベーコン、タマネギなどを煮た「フェジョン」、ニンニクをすり込んだ牛肉を焼いた「ビッフェ」、トマト、キュウリ、レタスなどを使ったサラダの3品のほか、ココナッツケーキやシャー(お茶)など。参加者らは慣れない調理方法に戸惑いの表情を見せながらも、笑顔でにぎやかに料理を楽しんでいた。 -
箕輪町交通少年団入退団式
箕輪町交通少年団の入退団式が10日、松島コミュニティセンターであった。退団者46人を送り、交通安全教室で交通ルールを守る大切さなどを確認した。
町内の小学5、6年生有志で組織。06年度は団員85人で活動した。新年度は新6年生37人、新5年生32人の計69人。交通ルールを学び、交通指導所などに参加して交通安全を呼び掛ける。
団長の小林交石町交通安全協会長は、「6年生は中学生になったら自転車で通学する人もいると思う。団で活動したことを思い出し、交通ルールをしっかり守って登下校してほしい。5年生は昨年1年間の活動を、入団する新しい人に教えてあげてほしい。団は楽しみながら活動する。交通安全についてルールをしっかり覚え、事故に遭わないように気をつけて」と訓示した。
団員は、「体を鍛え心を磨き、よい子になります」などの交通少年団の誓いを唱和した。
交通安全教室では、伊那警察署の中山交通課長が、「横断歩道を渡るとき、左から来る車にはねられることが多い。自分の命は自分で守るつもりで、特に左からの車に注意して、よく確認してください」と話した。 -
南箕輪村公民館いろいろ物作り体験会「コサージュ作り」
南箕輪村公民館で10日、いろいろ物作り体験会「コサージュ作り」があった。卒園、卒業シーズンに合わせた講座で、6人がバラの花のコサージュを楽しく作った。
伊那市で日本手芸協会トールペイント認定教室プリムローズを主宰する大洞かずよさんが、花束のラッピングなどに使う麻のシナマイロールで作るコサージュを教えた。
シナマイロールの造花は、阪神淡路大震災後、花屋が被災者を元気づけたいと、生花が入荷してこない状況の中で店にあったシナマイロールで花を作ったのが始まりという。
バラはピンクと白の2色を作った。シナマイで花びらを作り、芯を中心に花の形に仕上げ、緑色で作った葉を付け、リボンで飾って仕上げる。参加者は「形を作るのが大変だけど、段々慣れてよくできるようになった。自分で作ったコサージュを使いたいと思う」と話していた。 -
雑穀で地域づくりを考える
伊那市は11日、長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で雑穀フォーラム「雑穀で地域づくり」を開いた。雑穀に関心を持つ市民、市・県外者ら約200人が集まり、雑穀での地域活性化策を探った。
郷土食の掘り起こしを目指す「雑穀プロジェクト2007in伊那」の第3弾。
フォーラムでは、信州大学農学部教授井上直人さんが「雑穀文化は健康をはぐくむ」、岩手県で雑穀栽培の普及などに取り組むプロ農夢花巻専務取締役伊藤正男さんが「雑穀栽培で農家も地域もいきいき」と題し、それぞれ講演した。
伊藤さんは「雑穀市場は伸びているが、国産は10%。体に入る食物で、責任を持ったものを提供したい」と話し、作物を作るだけでなく、保育園や老人クラブなどに出向いて食育にも関わっていることなどを紹介。また、雑穀の栽培地として伊那は「やる気を出したら、生産量が取れる場所」とし、活動にエールを送った。
雑穀料理の試食もあり、長谷ふるさと食文化研究会など3団体がきびもち入りのおにぎりや菊芋の酢の物などを用意。参加者は、食感や味などを確かめ、栽培や調理方法などを熱心に尋ねた。
プロジェクトは、雑穀を普及させ、地域食材として食育につなげて、中山間地の農業振興などを図るねらい。
市内で雑穀アマランサスなどを栽培、商品化する活動が展開されている。
市は07年度、信大との連携による雑穀栽培振興の予算を盛っている。 -
消費生活フォーラム
06年度消費生活フォーラムが9日、伊那市役所であった。南信地区消費者の会会員など約100人が集まり、朗読劇や寸劇などを通してごみや環境問題に関する取り組みを披露=写真。環境に配慮した生活のあり方を考えた。
消費者の会の活動の中でごみを中心とする環境問題が重要となってきていることから、「地球にやさしい暮らし方縲怎Sミはすてきなお友達縲怐vをテーマとした今回は、3団体による実践発表と飯田市環境アドバイザーの今村良子さんによる講演会を企画した。
実践発表団体の一つ、駒ヶ根市消費者の会は、朝のごみ集積所に集まった主婦らによる寸劇を公演。生ごみを使った簡単なたい肥作り、リサイクル服への取り組みなど、ごみの減量化に向けた実践例を紹介し、「未来に負の遺産を残さないようにできることは勉強してがんばらないとならない」と参加者に呼びかけた。
また、「やさしく取り組める環境問題」をテーマとした講演会ではそれぞれが環境のためにできることについて考えた。 -
古い農具や道具を収集
箕輪町
安藤国男さん「古いものを捨てればもったいない。とっておけば、いつかは使える」
今も残るかやぶきの家に、古い農具や生活用品などが山のようにある。周囲に知られた収集家だ。
昭和30年ころから現在まで、新旧さまざまな農具がある。稲刈り機、千歯こき、とうみ、わら切り、すき、2段になった耕すき、牛に引かせて代かきをするくわ、型付け定規、おどり木、除草機などなど。同じ農具でも年代ごとにいくつもあり、改良されてきた様子を見ることもできる。
壊れていないか確認するため1度は動かしてある農具なので、今は使わなくてもしっかり動く。縄を作る製縄機は現役で活躍中だ。
人にもらった物もあるが、多くは実際に家で使ったもの。「普通の人なら処分するものをとってある。もったいねえもんで」。博物館の所蔵品より珍しいものがそろっている。
「農具の骨董かな。何で集めるかって、好きってことかね。金がある人は絵画とかつぼとか集めるけど、金がないからな。立派なものは集めない。古いものは面白いな、やたら面白い」と、農具を虫干しに庭に出して眺めたり、拭いてみるなどして楽しんでいる。
若いころから機械物が好きで、10代の後半に松本の自動車学校に通って運転免許を取得し、オート三輪に乗った。富田地区内でも比較的早いほうだったという。
伊那バスに就職し、バスを運転して日本各地に行ったときも、「神社仏閣は難しくてだめだけど、機械物の見学のときは後ろから付いて行った」というほど。見るだけでなく、「発動機とか機械をいじくるのが好きで、かまってた」という。
好きが高じて集まった農具、道具はかやぶきの家だけでは納まりきらず、別に保管する場所まである。
家族には「また。死ぬときは片付けて」と言われている。「たわいもない感じだろうけど、集める性分だね。とっておきたくて困る」。テレビ、カメラ、ラジオ、電卓、カラオケ、電蓄なども古いものが部屋にあり、旅館のマッチ箱や観光地の名入り提灯などのコレクションもある。
しめ縄作りやそば打ち名人としても知られ、だるまストーブがある仕事場には仲間が集まる。軒先に「居酒屋」「やきとり」の提灯が下がり、遊び心がいっぱいだ。
10年ほど前、富田公民館に農具や道具の一部を展示したことがあるが、その後、多くの人に見てもらう機会はない。
「博物館なんてできないけど、ハウスみたいな雨よけを造って並べれば、よけい楽しいかな」。いずれは収集品を展示する場所を造りたいと考えている。
「興味を持って見に来る子どもがいたらいいな。いくらでも教えてやるよ。今は何でも略すけど、元を知らないで略すとそれが本当になってしまう。本当のところを知ってほしい。知っていれば役に立つ」。集めた農具や道具を実際に使うなど子ども達に体験させてやりたい、そんな思いも抱いている。(村上裕子) -
【記者室】タミフルの副作用
ここへきてインフルエンザが流行し始めた。いくつかの学校では欠席者が増え、学級閉鎖の措置も取られている。早期快方を願う余り、特効薬として知られる問題のタミフルを服用する人も多いようだ▼親族でインフルエンザにかかり、医師の勧めで嫌々タミフルを飲んだところ幻覚に襲われた人がいる。薬の効果は服用しない場合に比べて治りが1日程度早いだけというから大して変わりはない。どうしても必要な場合を除いては飲まない方が無難だ▼中学生が立て続けに転落死したことを受け、厚生労働省は副作用について注意を呼び掛けてはいるが、異常行動との因果関係については否定的…。多くの人が服用する薬なのだから、この際徹底的に解明してもらいたい。(白鳥文男)
-
オスマン・サンコンさん講演会
ユーモラスな語り口で人気のオスマン・サンコンさんの講演会「大地の教え」が9日夜、駒ケ根市の駒ケ根商工会館で開かれた。駒ケ根商工会議所青年部(倉田勇会長)主催。
アフリカ・ギニア共和国出身のサンコンさんは正装で登場。「初めて日本に来た時、東京のビルや高速道路などの文明の発達ぶりに驚いが、少し外に出るとギニアと同じで自然がたくさんあって安心した」と話した=写真。「父には、分かち合い、譲り合い、許し合い、感謝の気持ちを忘れないことを教えられた。自分だけでなく、ギニアでは皆がそうして暮らしているし、特に自然への感謝は毎日の生活の中で身についている」として、現代の日本人が忘れがちな自然に対する敬意の大切さを訴えた。
サンコンさんはギニアの大学を卒業後、フランス・ソルボンヌ大学に国費留学。1972年、ギニア外務省に入省して大使館設立のため初来日した。 -
西春近で里山セミナー
昨年7月の豪雨災害で土砂などが流出した伊那市西春近で10日、第1回里山セミナーがあった。地域住民ら約120人が参加。諏訪形の貝付沢、柳沢の前沢川の2カ所を見て回り、健全な森林のあり方を考えた。
材木の価格低迷などから、私有林の手入れが行き届かない現状がある。災害現場を見ることで、治山に関心を持ってもらおうと西春近自治協議会などが主催した。
現地で、市・県職員が災害時の様子や砂防えん堤を整備するなど災害復旧事業について説明。
土砂や水がなぎ倒した大木、土のうが積まれた護岸など現地を見た地域住民は「地元にいても、山がこんな状態だとは知らなかった」「集中豪雨は、どこにでも起こり得ること」とつめあとの大きさに驚いた様子だった。
橋爪俊夫会長は「健全な山を作ることが防災につながるという認識を持ってほしい」と話し、間伐など手入れ方法を学ぶ場も設けたいとした。
セミナーは年3縲・回開く計画で、信州大学と連携し、森林づくりのシンポジウムなどに発展させていく。 -
雪割草220点を展示
伊那雪割草愛好会(久保田光紀会長、8人)の第7回雪割草展示会が10、11日、伊那市民会館で開かれている。伊那市を中心に南信地区の会員が丹精込めて育てた雪割草220点が並び、初日、多くの愛好者が詰めかけた。
雪割草は、葉が3つに割れているミスミソウ、丸い葉のスハマソウなどの総称。
昨年冬の温かさと氷点下になる寒さで、管理に苦労したそうで、久保田会長は「開花が早まると心配したが、色も形も良い」と話す。
花は紫、ピンク、赤、白など色とりどり。形も千重咲きや二段咲きなどさまざまで、会員が種を取って交配させて育てたオリジナルの鉢もある。また、シュンランや梅などを寄せ植えした鉢も。
愛好者を増やすため、雪割草を販売(価格は300円から)。「栽培は難しいと思われるが、病気や病害虫が割と少なく、育てやすい」という。
11日は午前9時縲恁゚後4時。 -
生け花でひな祭り
生け花をひな壇に飾って春の訪れを楽しもうと駒ケ根市中央の池坊流華道教授の遠藤政恵さん宅で9日、ひな祭りが開かれた。教室の役員らがひな人形に見立てて前夜から生けた色鮮やかな花々を前に、生徒らが集まってちらしずしなどの料理や菓子を囲み、年に一度のひな祭りを和やかに楽しんだ=写真。
内裏ひなの頭(かしら)には男びなに黄、女びなには赤竏窒ニ色違いのチューリップを使い、女びなにはスイートピー、カスミソウなどの優しい花をあしらって十二単(ひとえ)を、男びなには左右に大きく張り出させたレザーファンの葉を使って衣の袖を表現しているほか、三人官女や五人ばやしにも彩りや形に工夫を凝らし、さまざまな花や使って生き生きと仕上げている。
生け花を使ったひな祭りは今年でちょうど30年目とあって、お祝いに例年よりも豪華な花を使ったという。 -
箕輪町公民館子育て学級閉講
箕輪町公民館子育て学級の閉講式が8日、町文化センターであった。母親が1年間の活動を振り返って互いに感想を話し、子どもたちの成長を喜んだ。
未就園児と保護者を対象に5月に開講し、月1、2回のペースで全15回開いた。バルーンアート、リトミック、おやつ作り、節分行事などをした。
閉講式で柴登巳夫公民館長は、「子どもはそれぞれすばらしい個性を持っている。1年で我が子の成長に目を見張るものがあったのでは。4月から保育園に行く子もいると思うが、その前の年の1年間はすばらしいものだったと思う」と話した。
親子は、最後の学級で手遊びやペープサートを楽しみ、茶話会では母親が「保育園に入る前のプレ保育園という感じで、人見知りだった子どもも、とても楽しめた。これから保育園に頑張って行けそう」など、一人ずつ感想を話した。 -
都市農村交流セミナー
ワークショップで農村資源考える箕輪町の新しい体験型産業の創出を検討する「赤そばのまち・箕輪」発・都市農村交流セミナーの第2回会議は7日、松島コミュニティセンターで開き、ワークショップで町の自然や農村資源の生かし方について活発に意見を交わした。
全6回の町民参加によるセミナーやワークショップで構想づくりを進める。第2回は35人が参加。都市農山漁村交流活性化機構の花垣紀之さんらの進行に基づき、「地域住民、旅行者が楽しめる自然・農村資源の生かし方と課題」をテーマに5班に分かれて検討した。
資源には赤ソバ、ながた自然公園、もみじ湖、伊那梅苑、中曽根の権現桜、アルプスの眺め、星空の美しさ、湧き水、野菜、花、古田人形芝居、かやぶき住宅、手筒花火、特産品のワインや焼酎などが挙がった。
意見・課題では、道案内の看板設置、駐車場整備、農産物を生かした体験、観光コースの設定、維持管理のための仲間づくりと案内人の養成などがあった。
「もてなす心を地域の皆と一緒に持っていくことが大切」「町民自身がまず地元をよく知り、自ら体験することから始めることも大事」「発想の転換で見慣れたものの中に十分観光資源になるものがある」などの意見も出た。
今月末に第3回会議を開き、ワークショップのまとめと中間報告をする予定。 -
むらづくり講演会
これからの地域防災を考えるこれからの地域防災を考える南箕輪村主催の「むらづくり講演会」が7日夜、村民センターであった。講師の群馬大学工学部建設工学科教授・片田敏孝さんは、「居安思危」の言葉を挙げ、「安きにありて危うきを思う。何もない今だからこそ、昨年7月の豪雨災害の経験を踏まえて対策をとってほしい」と話した。
片田さんは防災の問題点として、災害に対して行政は住民を守りきれない現状にも関わらず、住民が行政と情報に依存している災害過保護になっていること、人は自分は死なないと考える「正常化の偏見」という心理があることを説明。過剰な行政依存の脱却と、自分の命は自分で守る鉄則の再構築を強調した。
自分の安全、地域の安全のため、自然と向かい合い、住民が持っていた災いをやり過ごす知恵を共有し、行政や情報に頼らずに避難できる住民による自主避難体制を確立した事例を紹介。地域防災力を高めるために、住民自身が自助、共助、公助の力を身に付け、住民と行政が並列的に災害に立ち向かう社会構築の必要性を述べた。 -
はら美術で北原泰治油絵展
高遠町長藤在住の油彩画家・北原泰治さん(78)は8日から、「北原泰治油絵展」を伊那市旭町の原美術で開いている。四季折々の地元の風景を、柔らかな色調でとらえた油絵など45点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
示現会や日展などへ作品を出展し、99年には示現会賞を受賞している北原さん。出身地である高遠町が桜の名所として知られていることもあり、桜の見える春を描くことが多いという。
はら美術での個展は4年ぶり。0号縲・0号の近作を集めた。
展示作品の一つ「高遠の春」は、03年の「高遠の四季展」で奨励賞となった作品。満開の桜を柔らかな色調で表現し、その背景に高遠の街並み、残雪の美しい中央アルプスを描いている。
北原さんは「桜の花の美しさに魅せられ、その色を表現することに取り組んできた。しかし、思い通りの色を表現するのは難しく、今も挑戦し続けている」と話す。
そのほかにも、安曇野や千曲川など、各地の美しい情景を描いた作品が並んでいる。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。13日まで。 -
針供養
古針を供養しと裁縫の上達を願う「針供養」が8日、伊那市の常円寺であった。上伊那の和裁士ら約50人が集まり、コンニャクに針を刺しながら役目を終えた針に感謝した=写真。上伊那和裁連盟(竹入良子会長)主催。
針供養は全国各地で開かれる伝統行事の一つ。1年の間に使用していて折れたり曲がったりした針を集め、供養する。
日本和裁士会上伊那地区(橋爪エイ子区長)との共催で行う同会の針供養は40年近く続いている。従来は2月8日に行ってきたが、高齢化した会員らに配慮して6年前から温かくなる3月8日に開くようになった。
参列者は着物のえりにまち針刺して前に進み、焼香の時に祭壇に置いてあるコンニャクにその針を刺す。豆腐やコンニャクなど、柔らかいものに刺すことで針をねぎらうほか、この日一日は針の使用を謹むこととなっている。
供養を終えた古針は、同寺院にある針塚に収める。 -
東伊那寄席
駒ケ根市出身の落語家昔昔亭健太郎さんを招いての第4回東伊那寄席が8日、同市の東伊那公民館で開かれた。同公民館と東伊那区社会福祉協議会主催。健太郎さんは「地元駒ケ根名物の霊犬早太郎にちなんで犬の話を一席」と、白犬が人間の姿になって珍騒動を巻き起こす落語『元犬』などを披露=写真。集まった約100人の人たちの爆笑を誘っていた。
落語の合間には、紙に書いたちょっと変わった漢字を示しながら会場に問いかける得意のお座敷芸。訪れた人たちは「ああおかしい」と言いながら涙を流して大笑いしていた。 -
【記者室】交通安全を考える
交通事故が、箕輪町の健康増進計画策定の会議で話題に上った。町の平均寿命が国、県の平均より低くなり、64歳以下の早世の原因の一つに交通事故死があった▼町の06年の交通事故発生件数は126件。死者3人、傷者167人。発生件数は前年と同数だが、死者と傷者はいずれも増加した。今年も2カ月間で、すでに20件の交通事故が発生しているという▼事故死は人ごとだと思っていた-。無事故・無違反歴50年で表彰を受けた男性が、交通事故で妻を亡くしたことを話した。事故死は家庭を崩壊させ、家族は精神的にもなかなか立ち直ることができない。「こんなことは私の家族だけで終わりにしてほしい」と。交通安全をもう一度しっかり考えたい。(村上裕子)
-
愛知県岩倉市民が伊那市青島の桜並木視察
伊那市美篶の三峰川右岸の堤防にある桜並木を保護している「青島堤防桜保存の会」(橋爪正昭会長)は7日、愛知県岩倉市から視察研修で訪れた市民ら約20人と交流した。堤防の歴史や会の立ち上げ、桜の管理方法などについて紹介した。
岩倉市は、ソメイヨシノを中心とした約1500本が五条川沿い、約7・6キロに渡り植わっている桜の名所。同市は、住民と共に桜の保存に取り組みたいと、昨年7月に有志を集い、10回講座の「五条川桜並木の保存会設立準備勉強会」を開催した。この日は、メンバーらがさらに知識を深めるための研修で同堤防のほか高遠城址(じょうし)公園も訪れた。
青島の保存会では、樹齢約90歳のソメイヨシノの古木約40本を同区全約90戸で守っていることなどを紹介。また、同堤防から高遠城址公園までの道沿いに桜並木を広げたい竏窒ニの夢も語った。
研修に同行した岩倉市の行政関係者は「区民全員が桜を守るために同じ意識で活動していることはすごい。私たちも参考にして、これから保存会を立ち上げていきたい」と話した。
三峰川の右岸堤防にある桜並木を見学する岩倉市民 -
掛軸表装承り会 ベル伊那で13日まで
「掛軸表装承り会竏忠ニ法を守るために竏秩vは13日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同時開催として、書画骨董蔵出し市もある=写真。
自宅などにある掛軸、屏風、額などの表装仕立て替えに関する相談会。しみ、汚れの洗濯、表装の折れや破れなどを修復する。見積もりは無料。表装の出来上がりまでは、2カ月ほどかかるという。
書画骨董蔵出し市は、横山大観の「雨中飛燕」や鳩山一郎、北村西望の書など約40点を展示販売している。
10、11日の両日は、表具師が会場を訪れ表装の実演をする。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
自衛官募集相談員委嘱式
駒ケ根市と自衛隊長野地方協力本部は7日、駒ケ根市の自衛官募集相談員に赤羽根浩さん=福岡、竹村利雄さん=町二=を委嘱した=写真。赤羽根さんは再任、竹村さんは新任。任期はいずれも今年4月1日からの2年間。中原正純市長は「自衛隊はわが国の安全確保に大きな役割を担っている。自衛官の確保は少子化などで困難が予想されるが、地道な努力でぜひ頑張って活躍してほしい」と激励した。