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【記者室】大芝高原に輝くイルミネーション
闇に包まれた南箕輪村大芝高原に、華やかな光が灯った。住民有志が初めて企画した「2006信州大芝高原イルミネーションフェスティバル」。73組もの企業と個人が参加した。それぞれに工夫した電飾がメーンストリートを明るく照らし、幻想的な世界が広がった▼同期の村民有志が実行委員会を組織。村の活性化を目的に大芝高原を生かそうと考えたのがイルミネーションだった。夢のある世界を創り出し、来年、再来年と定着させ、村のブランドになるまで発展すれば-との願いもある▼「また見に来たい」「村中に広がればいいのに」。散策する人からそんな声も聞こえた。29日まで毎晩点灯する。新しく誕生した大芝高原の夜の表情に、会いに行ってはいかが。(村上記者)
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高遠北小「よりよい教育環境推進協」が発足
伊那市立高遠北小学校の「よりよい教育環境推進協議会」(仮称)が発足し13日夜、同校で初会合を開いた=写真。関係団体代表者、保護者や地域住民ら約80人が出席し、地域を巻き込み子どもの安全と健全育成の向上に努めていくことを確認した。
学校区は山間地の3地区からなる広範囲の一方で、過疎化の進行や児童数の減少などで、児童の登下校時の孤立の面から防犯対策や交通安全などあらゆる課題への対応が困難な現状にあるとする。
このため、地域の各団体や住民を交えた協議会の発足により、山間の小規模校にあった課題への対策を検討するとともに、学校教育や健全育成についても考える。
会は当面、児童の登下校時の見守りや巡視巡回などをし、学校の参観日などに合わせて、総会や情報交換会を設け、地域事情を把握して課題を模索し、対策を提案し合う。
会合では会長に、学校評議員の松井教一さん=三義=を選任。各地区ごとに分散し、通学路における課題や対応を話し合った。
開会のあいさつで宇治正隆校長は「子どもを取り巻く教育環境は大きく変ぼうしてきている」と、昨今の子どもがかかわる凶悪犯罪の多発化に触れ、子どもの安全確保などに協力を求めた。 -
オフィスTOJI翻訳事務所が未就園児以下の子どもと一緒に学べる英会話教室「うぃず☆きっず」の体験会を実施
南箕輪村のオフィスTOJI翻訳事務所は12日、未就園児以下の乳幼児を持つ母親らが子どもと一緒に学べる英会話教室「うぃず☆きっず」の体験会を北殿公民館で開いた。
習い事に通いにくい未就園児以下の子どもを持つ母親に、託児ではなく、教室内で子どもと一緒に英会話を学んでもらい、気負いせずに自己研鑽(さん)するとともに仲間同士で交流しながら育児ストレスを解消してもらおう竏窒ニいう、子育て支援を目的とする新たな企画。子どもたちには、母親と一緒に通う中で自然に英語に触れる環境を提供したいと考えている。
この日は、伊那市や南箕輪村に住む6カ月から1歳までの乳幼児を持つ9組の母子が参加。簡単な自己紹介や子どもが風邪をひいた時の表現などに挑戦し、英会話を楽しみながら交流を深めた。
伊那市から来た母親の一人は「子どもを連れてできる英会話はあまりないので良かった。習い事は前からやりたいと考えていたが、小さい子どもを連れて行くことはできないでいた」と語っていた。
体験会は19日も行う予定で、時間は午前9時からと午前10時15分から。
問い合わせはオフィスTOJI翻訳事務所(TEL72・1213)へ。 -
はらぺこ保育園で祖父母参観
野外活動などを中心とした保育に取り組む伊那市富県の「はらぺこ保育園」で13日、祖父母参観があった。園児らの元気な姿を見ようと多くの祖父母が訪れ、ペンダントづくりや稲刈りに挑戦した。
この日は、父方、母方、双方の祖母が参加したり、夫婦で参加する祖父母がいるなど、園舎はいつになく、たくさんの人であふれた。
園児は祖父母に、祖父母は園児にプレゼントする木のペンダントに色付けした後、園児らが春から育ててきた稲を一緒に収穫=写真。「こんなに実って楽しみだね」などと話しながら、稲を刈り取り、採れたての米の味を確かめる園児もいた。
園児の祖父の一人は「自然の中で思い切り遊び回っている。時間的制約のある保育園ではなかなかできない。自然の中で何かいろいろを感じ取っているのでは」と話していた。
同園は28日の午前10時から07年度入園説明会を行う。また、17、26日は一般開放をしている。
問い合わせは同園(TEL76・3341)へ。 -
草の家ではた織り講習会が最終日
伊那市西箕輪のはた織り、草木染め体験工房「草の家」で13日、はた織り講習会が最終日を迎え、参加者15人がそれぞれに作り上げた裂き織り作品を披露した=写真。
講座は8月末から全8回の日程で開講してきたもので、布などを裂いて織り込む地域伝統の「裂き織り」に挑戦しながら、はた織り機の構造や糸の掛け方などを学んできた。今年は定員いっぱいの15人が集まり、上伊那を中心に岡谷市、高森町からも参加者がいた。
全員藍の縦糸を使用したが、横糸に使った素材の質感や色の違いでさまざまな作品が出来上がっており、「若いころ使ってた作業着を横糸にした」「材料を買わず、古いバッグなどを崩して新しいバッグにした」など、さまざまな工夫もみられた。
参加者からは「織るのが楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまった」という声もあり、仲間の作品に感心しながら自身の作品を笑顔で披露していた。 -
信州みのわ山野草クラブ第7回山野草展示会
箕輪町の木下公民館クラブとして活動する信州みのわ山野草クラブ(白鳥征男会長)の第7回山野草展示会が14日、木下公民館で始まった。菊など秋の花をはじめとする200点もの作品が、来場者の目を楽しませている。
会員24人が月1回の定例会で学び、愛情を注いで育てたノジギク、リュウノウギク、ダイモンジソウ、アキノキリンソウ、アキチョウジ、シャジン、斑入り植物などで、寄せ植えを中心に石付き、コケ球、流木植えなどがある。
今年は、実の数が少ない、花のサイズが小さいなど春先の天候が影響しているが、夏以降の好天で花色はいい色が出ているという。
展示は15日まで。午前9時縲恁゚後4時。会員が持ち寄った余剰苗の販売や来場者に抽選で苗のプレゼントもある。 -
駒ケ根病院祭
地域の住民と交流し、精神障害者への理解を深めてもらおうと駒ケ根市の県立駒ケ根病院(樋掛忠彦院長)は14日「第2回駒ケ根病院祭」を開いた。病院内では認知症やアルコール依存症などの精神病についての相談コーナーや病院食の試食コーナーのほか、バザーやミニコンサートなどが多彩に催され、訪れた多くの来場者でにぎわった。記念講演会では信州大の医師酒井文子さんが「今、こどものこころは竏虫剴カ・思春期の精神医療の現状について」と題した講演を行った。
病院を訪れた人たちはパネル展示やビデオを見たり、病院食を試食したりして、普段あまり馴染みのない駒ケ根病院や精神病についての理解を深めていた=写真。 -
第2回にしこま祭
駒ケ根市の知的障害者総合援護施設・長野県西駒郷は第2回にしこま祭を14日、同施設で開いた。施設が県社会福祉事業団に指定管理者として全面委託されたことから、生業、更正訓練、保護の3部でそれぞれ開いていた部祭を昨年から統一して開催している。
体育館では利用者らによる太鼓や歌、踊りなどのステージ発表のほか、大道芸などのアトラクションが多彩に行われた=写真。利用者らの作品の展示コーナーには絵画や工芸品などの作品数十点が展示され、訪れた人たちが出来栄えに感心しながら見入っていた。
敷地内には利用者の自主生産品などをはじめ、ドーナツや焼き鳥を売る屋台など多くの模擬店が出店し、あれもこれもと買い込んで買い物袋をいくつもぶら下げた多くの買い物客らで終日にぎわった。 -
みはらしファームで猿回し
山口県岩国市に拠点を置く猿回し一座「猿舞座(さるまいざ)」を主宰する村崎修二さんと、その相棒・安登夢(あとむ)が14日、伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで猿回しを披露した。村崎さんの楽しい語りと安登夢の見事な猿技が、見物客の目を楽しませた。
みはらしファームでの公演は3年目。
安登夢は、村崎さんのなだめられながら、台の上で直立する芸や、ジャンプして二つの輪をくぐる芸などを披露=写真。
調教によって芸を教えるのではなく、人間と猿の呼吸で芸を作り出す村崎さんの猿回しは、「芸をさせる」というものではなく、猿にその気を起こさせるもの。機嫌をとりながら芸を促す村崎さんは、安登夢振り回されているようにも見え、その光景が観客の笑いを一層誘っていた。 -
地域おこしなどを目的としたアマランサスの収穫
収穫期を迎えたアマランサスが実る伊那市東春近のほ場で14日、収穫作業があった=写真。
栄養価が高く、地域でも注目を集めるアマランサスの生産・販売を通して、地域振興と障害者の働く場確保などを図ろう竏窒ニ、伊那市の山岸深雪さんらが今年から始めた同事業は、伊那商工会議所のビジネスプラン創業塾で「起業チャンピオン賞」を受賞したもの。春先に種をまいた約20アールのほ場は、収穫期を迎えた赤色やオレンジ色のアマランサスで見事に染まった。
作業には、共同作業所の利用者や信州大学農学部の学生、ボランティアなど約15人が参加。刈り取った穂は、昔ながらの足踏み式脱穀機で、一本一本実を落とした。
今年は、梅雨時期の長雨が影響し、背丈が低く、穂もあまり大きくならないなど、発育状態はそれほど良くなかったが、1年目にしては合格ラインだという。収穫量としては120キロから130キロになる見込み。今後は、乾燥したりふるいにかけるなど、一連の作業をして製品化する。
製品は、伊那商工会議所のアマランサス研究会に販売することなどを予定している。 -
長谷中文化祭企画・人文字で「新市章」
伊那市立長谷中学校で14日あった文化祭で、生徒や保護者、教職員ら総勢約130人が人文字で新市章を表現した=写真。
恒例のPTAによる催しのなかで、市立として初の文化祭に合併を記念して企画。共同で市章を作り上げ、互いの絆(きずな)を深め合った。
一人一人が色付きビニールを身につけ、3年が緑で大地を、2年が青で2つのアルプスを、1年がピンクで桜の花びらを、教職員と保護者が白で天竜川・三峰川を表し、縦7・5メートル、横15メートルの市章を完成させた。
会長の中山勝司さん(47)は「PTAでは親子のふれあいを一つのテーマに掲げるなか、生徒と保護者、教職員が全員で協力してできたので、とてもいい企画だった」と話していた。 -
郡境
郡境の中川村を担当し1年半となるが時々郡境を意識する。高森町の大型店まで10分、飯田市街地まで20分で、商圏は完全に飯田下伊那、高校も飯田下伊那が多い。松川町の彼岸花の寺から花情報、大鹿村のイベント案内も届く▼先日、村公民館事業で松川町生田の史跡巡りをしたが、生田と中川村渡場では隣の集落だが、ほとんどの人は初めて。彼岸花の寺の場所も村役場で聞いたが知らない人ばかり。行ってみると渡場から数分の近さ「郡境の垣根は高い」と感じた▼上下伊那の垣根は時に高く、時には低く、無かったりと色々。中川村にいると、次に市町村合併問題が起きた時の枠組は、伊那谷1つのような気がしてくる。そうなれば、中川村はど真ん中「やったね」(大口記者)
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八幡町ハロウィンに向け タペストリーでPR
伊那市の伊那北地域活性化センターなどで展開する28日の「八幡町ハロウィン」に向け、八幡町実業団協同組合(尾崎晃一理事長)は13日、町内の街路灯にPR用のタペストリー50枚を取り付けた=写真。
役員約10人が脚立を使って町内の道路(全長約450メートル)の両側に1本ずつ取り付け。顔の形をしたカボチャのイラストと「ハロウィン」の文字が入ったタペストリーが町内を彩った。
本年で5回目となる同イベントは、きたっせなどで午後2時45分縲恣ッ6時。組合加入店の協力を得たスタンプラリー(各店で菓子を配布)、ジャック・オ・ランタン(カボチャちょうちん)づくり、仮装コンテストなどを企画している。
新企画のフォトコンテストは、当日撮影した写真を募って、後日ある「山寺区収穫祭」で展示する予定にしている。
午後5時30分には、ジャック・オ・ランタンの点灯式もあり、幻想的な雰囲気となる。 -
後藤監督の長編映画 タイトルは「Beauty」
伊那市出身で、飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る長編劇映画のタイトルが「Beauty(ビューティー)竏樗・オきもの」に決まった。13日、下伊那郡大鹿村で記者会見し、後藤監督が発表した。
これまで「村歌舞伎一代」を仮題にしてきたが、伊那谷の自然や地芝居を伝承する人々の心の美しさを強調。若い世代にもターゲットを置きたいとの意向もあり、ローカルな感じを全国・世界発信用に切り替えた。
映画は、昨年秋から四季折々の風景を撮影し、11月からは役者を交え、子ども時代のシーンから撮る。撮影場所は、上・下伊那の各市町村から要望があった個所を事前に見て回り、伊那市長谷の熱田神社、下伊那郡清内路村のミズナラなどをピックアップ。07年5月までに撮影を終え、秋以降に全国上映する予定。
記者会見では、準主役の歌舞伎俳優・片岡愛之助さんの起用や、主人公の少年時代のクラスメートの子役も発表した。
クラスメート35人のうち上伊那の小中学生は3分の2を占める。主人公の子役は、踊りのけいこが必要であるため、地元からは選ばなかった。
映画は、昭和10(1935)年、信州の小さな村が舞台。主人公の木地師半次が地芝居を通して友情をはぐくむ青春時代から、シベリア抑留の過酷な戦争体験や親友の死などを経て地芝居を再興、継承していく物語。主役は、歌舞伎俳優の片岡孝太郎さん。
後藤監督は「村歌舞伎を伝承する人々の魂を見直す機会にしたい」と述べた。
製作費は2億円。寄付金5千万円を目標に置いていたところ、10日現在で4900万円が地元企業や地域住民などから寄せられた。
子役は次の皆さん(上伊那関係分)。
金沢智奈、川澄拓夢(以上辰野東小)岩田翠、松本綾菜、松下一花、丸山菜美、林珠希(以上飯島小)木下柊平、大日方和(以上西箕輪小)安藤友里、福沢愛香、鈴木颯太(以上伊那小)北原亜美(箕輪北小)松村大樹(七久保小)幸村響(赤穂中)柴明子、中村彩夏(以上西春近南小)小池愛海(伊那東小)原風音(南箕輪小)宮島亮太、平沢水喜(以上中川東小)遠藤巧也(伊那北小)春日啓志(赤穂東小)岡田萌(赤穂小)
撮影に当たり、村歌舞伎を見る観客役のエキストラ500人を募集している。
撮影は11月19日、下伊那郡大鹿村の大磧神社である。午前7時半縲・時に大鹿小学校体育館へ集合。撮影は午後4時半終了で、途中参加や退場はできない。
服装は昭和10年代をイメージしたもの。
問い合わせは、伊那市・飯島町が各市町の募集担当窓口、そのほかは大鹿村教育委員会エキストラ募集担当窓口(TEL0265・39・2100)。
タイトルを発表する後藤監督 -
郷土が育んだ信州ゆかりの作家展 ベル伊那17日まで
「郷土が育んだ信州ゆかりの作家展」は17日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。大正、昭和にかけて活躍した作家約30人の油絵、水彩画、彫刻、書など計45点を展示販売している。
辰野町出身の中川紀元の「伊那谷暮日」、宮田村出身の平沢喜之助の「少年道化」などの油彩のほか、丸山晩霞の「信州風景」などの水彩もある。彫刻では清水多嘉示、瀬戸団治らのブロンズ像も並んでいる。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
【記者室】13日の金曜日
13日の金曜日といえばキリスト教では最も不吉な日とされている(らしい)。キリスト教徒ならずとも何となく気になるが、意外なことにその理由ははっきりしないのだという▼世に迷信の類は多い。日本では4は死に、9は苦に通じるとして嫌われる。茶柱が立つと縁起が良いとされ、黒猫を見ると悪いことが起きるという竏秩Bこれらには根拠不明なものが多いのだが、理詰めで物事を考える人が案外こだわっていたりして面白い▼一方で、まったく信用しない、と言ってすべて切り捨ててしまう人もいるが、それでは何だか寂しいような気がするのだ。あまり気にしすぎるのも困るが、単調になりがちな毎日の生活にちょっとした味を添えてくれるスパイスと思いたい。(白鳥記者)
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みなみみのわフォトグランプリ審査会
南箕輪村で11日、第1回みなみみのわフォトグランプリの審査会があった。応募のあった12人54作品の中から、伊藤好幸さん(伊那市)の『なずなつみ』が、最優秀賞に選ばれた。
これまでは、大芝高原まつりにスポットを絞ったフォトコンテストをしてきたが、今年は南箕輪村の良さをPRする写真を応募してもらおう竏窒ニ、四季を通した村の風景や、村らしい場面を写した作品を募集。上伊那各地からの応募があった。
最優秀賞のほか、風景、自然などをとらえた優秀作品を選出するネイチャーフォト部門、後世に語り継ぎたい作品を選ぶヒューマンドキュメント部門、大芝高原まつりの作品を選ぶOshibaフェスティバル部門、中学生以下の作品を選ぶヤング・パワー!部門を設けたが、ヤング・パワー!部門に該当する応募は無かった。
プロや信州大学の学生など、選考委員7人が、それぞれを見比べながら入賞作品を選出。雪の仙丈ケ岳の前で、ナズナ摘みをする人々を写した伊藤さんの作品には「村から望む山が入っているのがいい」などの意見が寄せられた。
審査委員の一人、スタジオ結の小松豊さんは「選ぶのに迷った。今年は目を引く作品がなく、入賞したのも常連の人ばかりだった。もっと多くの人に参加してもらいたい」と話していた。
入賞者は次のみなさん。
◇優秀賞=伊藤好幸(伊那市)『なずなつみ』
◇ネイチャーフォト部門=耳塚雅知(南箕輪村)『レンゲ草と中ア』、酒井芳郎(箕輪町)『田植も終わって夏を待つ』
◇ヒューマンドキュメント部門=久保村由人(伊那市)『べとリンピック』、向山世男(伊那市)『ライトアップ』
◇Oshibaフェスティバル部門=蜷川靖子『みんなともだち』、大西廣文(飯島町)『まつりの男たち』
◇佳作=牧田増男(伊那市)北澤和子(南箕輪村)宮下敏治(伊那市)橋本隆治(南箕輪村)加藤平治(南箕輪村) -
シートベルト県内着用率調査結果
長野県は11日、9月25日から29日に県内の各市町村で実施したシートベルト調査結果を発表した。上伊那地区の市町村では、箕輪町が総合着用率ベスト10に100%で同率1位8町村の一つ、南箕輪村は93・9%でワースト10の10位だった。
調査は各市町村で地域内交通の多い地点1カ所(人口5万人以上の市は原則2カ所以上)、計97カ所で車両1万2508台を対象にした。着用率の最高は100%、最低は上田市で89・7%だった。
着用率ワースト10位の結果に対し南箕輪村の加藤久樹助役は、「村や村交通安全協会がマナーを守るよう呼びかけているが、なかなか徹底されず大変に残念な結果。自分のためだと思って着用してほしい。今後も呼びかけをし、徹底を図りたい」と話した。 -
「おひさまクラブ」が油絵展 自由の世界堂々表現
伊那市を中心とした油絵愛好者でつくる「おひさまクラブ」(有賀恵治会長)の油絵展は20日まで、同市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている=写真。メンバー16人が一人1縲・点の計23点の新作を出品している。入場無料。
会社員、主婦、定年退職者など、30縲・0歳代の幅広い年代の会員が、旅行先の海や山の風景、自分の孫を描いた人物画、花、果物などの静物画を展示。仕事や家事の合間を見て、楽しみながら制作した力作が会場を埋めている。
メンバーらは題材に対して感じた思いを、自分の心の中の世界として描写している。パリ国際ル・サロン会員で同クラブの講師を務める、碓井伍一さん=同市山寺区高尾町=は「自分の世界を堂々と表現していて、自分らしさが出ている」と評価している。
「おひさまクラブ」は市駅前ビルいなっせであった、「第1回油絵教室」の卒業生有志で04年に発足。現在はメンバー18人が月2回の教室で交流を深めながら、制作活動に励んでいる。同ギャラリーでは4回目の展示となる。
土・日曜日、祝祭日休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
伊那郵便局に年賀はがき到着
11月1日に全国一斉販売する07年用年賀はがきが12日、伊那市坂下区の伊那郵便局に到着した。今年は例年の販売実績をもとに、前年比33・5%減の170万8千枚が届いた。
内訳は、無地44万4千枚、インクジェット用99万2千枚、絵入り(信越版)4万4千枚、4面連印5万7千部。到着した年賀はがきは同局分のほか、近隣郵便局16局分もあり搬送する。
各年賀ともに減少傾向だが、絵入り年賀は最も多く昨年比54・2パーセントの減。パソコンなどで自作できることが原因となっているという。
伊那郵便局では予約受け付けを開始している。問い合わせは郵便課(TEL72・2552)へ。 -
南箕輪村のオフィス「TOJI」翻訳事務所が未就園時以下の子どもを持つ母親を対象とした英会話教室を開講
習い事などに通いにくい小さい子どもを持つ母親に、育児ストレスの解消や、自己研鑽に役立ててもらおう竏窒ニ、南箕輪村のオフィス「TOJI」翻訳事務所(天田美咲代表)は11月から、未就園児以下の幼児を持つ母親が、子どもと一緒に受講できる英会話教室「うぃず☆きっず」を開講する。託児に任せるのでなく、自分の目の届くところで英会話を楽しんでもらうことで、気負いなく英会話をしてもらうのが狙い。子育ての悩みを打ち明け合える場にしてもらいながら、新しい形の育児支援を目指す。
現代の母親は、子育ての悩みや不安を打ち明ける相手がいない環境で、育児ストレスを感じる人も多い。また、自身のキャリアを追及して社会で活躍してきた女性にとって、出産前のように自己研鑽の機会をもてないことを負担に感じる人もおり、「英会話を楽しみながら育児も楽しんでもらおう」と今回の企画を打ち立てた。
教室は畳の間で、母親の目の届く範囲で子どもを遊ばせながら、学んでもらう。受講料は1カ月5千円。
12、19日には、おためしレッスンも開催する。時間は午前9時からと午前10時15分からの2回(各クラス先着10任)。
申し込み・問い合わせはオフィスTOJI翻訳事務所(TEL72・1213)へ。 -
南箕輪村商工業振興資金融資制度の改正へ
南箕輪村で10日、商工業振興審議会があり、事務局が掲示した村商工業振興資金融資制度にかんする4点の改正案を確認。12月1日からの施行を目指して準備を進めていくこととなった。
今回事務局が改正を掲示したのは(1)貸し付け限度額の変更(2)不況対策分特別条件の延長(3)緊急災害時における特別条件の設置(4)保証人の原則廃止竏秩B
貸し付け限度額は現在、運転資金、設備資金とも1企業につき700万円(商工貯蓄共済制度加入者は800万円以内)を上限として貸し付けているが、新しい設備を整えるには700万円では足りない現状もあり、上限額を1千万円へと改正することを提案。
また「緊急災害時における特別条件の設置」は、温暖化が進む中、今後も7月豪雨のような災害が発生する危険性があるとして、災害で欠損した設備修復にかかる費用を借り入れる場合、金利の一部を村が補填するもので、上伊那で初の試みとなる。 -
箕輪北小PTAが大型パチンコ店進出反対の嘆願書を町と町農業委員会に提出
箕輪町大出地区への大型パチンコ店進出計画に反対する箕輪北小学校PTAは11日、進出反対の嘆願書を4290人の署名と共に箕輪町長と町農業委員会長に提出した。
出店業者はオーギヤ(本社・愛知県豊橋市)。出店予定地は広域農道の大出宮の西交差点北東の田で、面積は約1万5千平方メートル。駐車台数は数百台の計画。
予定地が北小学区内で、大出山口地区児童の通学路に接していることもあり、「風俗営業法の許可を必要とする遊戯施設の新規建設を断固阻止する」としてPTAの理事会で署名活動を決定し、学校を通じて各家庭に用紙を配った。
町農業委員会が農業振興地域農用地区域の除外について意見をまとめる16日の会議に間に合わせるため、署名活動期間はわずか2週間だったが、4290人分を集めた。
反対理由に▽未成年者への不要な遊戯心の扇動▽交通量の増加や入店車による巻き込み事故の危険性の増加▽大型パチンコ店は隣接地域も含め昨年から4店舗(工事中1店舗含む)開業していることから、既存店舗を含めた廃業撤退と跡地の放置に対する懸念▽治安、犯罪上の問題▽騒音・夜間照明など地域住民の居住に及ぼす弊害-などを挙げている。
PTAの泉沢利夫会長が平沢豊満町長に嘆願書と署名用紙を手渡し、「出店に断固反対したい」と許認可審議の関係者の理解を求めた。平沢町長は、「行政は、反対運動があるので慎重にせざるをえない」とした。
PTAは今後、伊那警察署生活安全課にも嘆願書を提出し、出店業者には白紙撤回を求める文書を送る予定。 -
06信州大芝高原イルミネーションフェスティバル14日から
南箕輪村大芝高原で14日から29日まで、2006信州大芝高原イルミネーションフェスティバルがある。住民有志による実行委員会の主催で初の企画。「大芝高原メーンストリートをイルミネーションで飾り、いやしの空間を作りたい」と準備が進んでいる。
村の活性化を目的に、1948年4月から49年3月生まれの同期の村民有志22人が実行委員会を組織。大会長は田中秀明さん(村商工会長)。
大芝高原は、昼は豊かな自然が出迎えてくれるが、夜は闇に包まれてしまうため、夜の表情を提案し気軽に散策してもらえるように計画した。
イルミネーションは広域農道から大芝荘までのメーンストリートに飾る。参加者を募り、村内企業や個人、一部に伊那市、箕輪町からも参加し、68個の電飾を設置する予定。
14日午後5時40分から現地でフェスティバルのテープカットをし、6時に点灯する。点灯時間は毎日午後6時から10時まで。
実行委員会は、「通りを明るくして村のブランドに発展させ、来年以降につなげたい」と意欲をみせている。 -
伝統の織りを今に伝えるみはらしファーム「草の家」の代表
伊那市荒井区
丸山輝子さん(67)裂き織は、この地域に根付いてきた昔ながらの織物。着古したぼろなどを細く裂いて横糸として織り込むことで、もう一度布として生かす。
その裂き織や、草木染めといったの伝統技術の体験してもらおう竏窒ニ7年前から、伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームにある工房「草の家」で活動している。裂き織をともに学んだ女性たちが集まって手探り状態からスタート。当時は、どんな形になるか想像もつかなかった。古くなって使われなくなった織り機を地元民家から譲り受けたり、体験内容を考えながら試行錯誤。家事の合間を縫いながら、今の形を見出してきた。
「メンバーはみんな織りが好きな人ばかり。最近は“リサイクル”や“自然に優しい”って言う言葉が取り沙汰され、裂き織も注目されるようになっているけど、草の家を始めたころは、まだそれほど注目されていなかった。『だんだん時代に合ってきたね』なんて笑いながら話すんですよ」。
◇ ◇
伊那市に移り住んで24年。それから織りに携わってきた。当初は伊那紬を織っていたが「昔の織り機で、自分だけの作品をつくりたい」と、裂き織を学べる講座を受講。そこで、紬と全く違う裂き織の世界を知った。なんでもその辺にあるものが使え、応用も利く。身近なものから身近な作品が生まれる。気軽に使いたくなる素朴さも魅力だった。
「今は、その辺の古着を見て『次は何を作ろうかな』って考えたりするんですよ」と笑う。
◇ ◇
工房には、子ども連れの家族から年輩の人まで、さまざまな人たちがやってくる。子どもにとって裂き織は初めての体験。一方、年輩者の中には、「懐かしい」と、昔を語る人も多い。
「『ばあちゃんがやっていたのを手伝った』って人もいます。私は講習を受けて裂き織を学んだけど、そういう人は実際の生活に基づいた裂き織を知っている」。
生活の糧として裂き織をしていた当時の話は、決して楽しいものばかりではない。はた織りの季節は農閑期となる冬。寒い中、それでも家族のために織らなければならなかった当時の人は、どんな思いで裂き織をしていたのだろう竏秩Bさまざまな思いが巡る。
◇ ◇
今後は、もっと子どもたちにこうした伝統に触れてもらいたいと考えている。
「今は生活そのものが便利になっているけど『昔はこういう風に織っていたんだ』って体験しながら、昔の人の思いも感じてほしい。古いものを大切に使ったり、決して便利ではない生活を、体験を通して自然に伝えていければ」。 -
犬のしつけ方教室実技開始
県動物愛護会上伊那支部と伊那保健所が共催する「犬のしつけ方教室」の実技講習が9日、県伊那文化会館東側多目的広場で始まった=写真。学科講習を既に終え、実技は10月29日までの全4回を予定。「おすわり」「待て」などの基本的なしつけ方法を学んでいく。
この日は、上伊那から11組の受講生が参加し、リードの付け方、飼い主と一緒に並走する方法を学習。最初は犬同士が吠え合い大騒ぎだったが、県家庭犬インストラクターら7人の指導で、参加者の指示通りに犬も歩くようになっていった。
関係者は「人間社会で犬と一緒に生活できるようにしつけする必要がある。最近は我が子のように溺愛してしまうケースが多く、しつけができていないケースが多い」と話す。
柴犬の「モモ」ちゃん(生後8カ月)と参加した、川上照子さん(53)=伊那市上牧=は「飼い主が無知でもいけない。ただかわいがることは、犬にとっても人にとってもよいことではない」と講座に取り組んでいた。 -
伊那消防署 定期的な救命講習会開く
伊那消防署は一般を対象とした、定期的な普通救命講習会を9月から始めた。これまでは依頼に応えて開いていたが、需要が多くなり、月一回のペースで開催。同講習会のほか、止血方法などの上級救命講習会を本年度中に2回開く予定にしている。
8日、伊那市役所であった普通救命講習会には、市内や辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村から10人が参加。同消防署の救急救命士ら3人が、気道確保、心臓マッサージの方法、AED(自動体外式除細動器)の使い方などを教えた。
講習会は4時間で、今年度は11月12日、12月16日、1月21日、3月17日にある。上級救命講習会は8時間で、2月10、18日の開催としている。
申し込みは、伊那消防署(TEL72・0119)へ。 -
旧制伊那中学校の「一八会」昔の登校道路に記念碑を建立
昔懐かしい通学路を忘れずに留めておきたい竏窒ニ、旧制伊那中学校(現伊那北高校)を1942(昭和17)年に卒業した「一八会」は8日、伊那北高校南側にある当時の通学路に建立した記念碑の除幕式をした=写真。記念碑建立に携わってきた一人、埋橋正美さんは「ほぼ5年間を上り下りした通学路に碑が建立できたのはみなさんのおかげ。私たちの素晴らしい思い出を、末永く伝えてくれると思う」と語った。
現在の伊那北高校にある舗装された通学路は、昭和17年にも存在していたが、当時の生徒のほとんどは、校舎へと直接つながる斜面の急坂から登下校をしていた。しかし、年月を経て、当時の通学路はほどんど使われなくなり、昨年の一八会で「廃道になりかけている急坂を保存したい」という希望が浮上。そんな中、道の西側の土地を同会のメンバーが所有していることが分かり、上り口付近に記念碑を設置する運びとなった。
この日は地元だけでなく東京在住の同窓生など約16人が参加。82歳になるメンバーは、昔と変わらず急な坂道を途中まで上り、当時を懐かしんでいた。 -
地球温暖化防止へ できること考える
箕輪町と県地球温暖化防止活動推進センター共催の「地球温暖化防止フォーラム」が9日、町文化センターであった。気象キャスターの村山貢司さん=写真=らの講演に町内外から約300人が参加。温暖化と集中豪雨などの異常気象の関係、温暖化防止策などについて理解を深めた。
村山さん温暖化で引き起こされたといわれる県内の7月豪雨災害のメカニズムなどを説明。梅雨前線が九州から流れ込む時に、陸地を通らず、勢いを持ったまま日本海側を回ってきたことが原因とした。
地球温暖化が進めば、降水量が多い場所多く洪水に、少ない場所は少なく渇水になり、発生は短周期になると指摘。気温も上昇し2060年には、県内でのリンゴ栽培は標高千メートル以上の高地でなければできなくなるとも話した。
温暖化の大きな原因となる、空気中に増えすぎた二酸化炭素をこれ以上出さないためにも、砂漠化が進む地域への植樹の手助けや、生活を見直し省エネに心掛けることが重要と主張。「庭にあと1本、木を植える」などの努力が必要だと訴えた。 -
権兵衛トンネルの景観 ジュンコ・コシノさん講演
伊那中央ロータリークラブ(RC)の創立20周年記念講演会が9日、伊那市駅前ビルいなっせであり、約300人が集まった。ファッションデザイナーのジュンコ・コシノさんが「ファッション・環境・デザイン」と題し、本年開通した権兵衛トンネルの景観について話した=写真。
コシノさんは、国土交通省が設置する「日本の道と街並みを考える会」の審議委員として、午前中は高遠町から木曽までの国道361号線を視察。公演では「地元の資源を生かして、訪れる人に『また来たい』と言わせる魅力をつくって」と助言した。
3市町村合併、権兵衛トンネル開通したことをチャンスに「変らない良さ、変えなきゃいけないものを整理する必要がある」と主張。「生活が楽になるためでない、人に楽しんでもらうための文化づくりを」と強調していた。
コシノさんの夫でファッションショーディレクターの鈴木弘之さんの「ファッションショーの裏側と現代の若者ファッション」と題した講演もあった。