-
「マツタケ、良くて平年並み」
まつ茸博士 藤原儀兵衛さん予測「良くて平年並み、このままだと下回りそう」窶蝿ノ那市上新山に住む、上伊那農業委員会協議会まつ茸博士の藤原儀兵衛さん(67)は9日、本紙の取材に答えて05年秋のマツタケの生育状況について話した。
県林務部などは「豊作」と予測しているが、藤原さんはマツタケに関わって50年の経験から「いったん気温が19℃以下に下がり地温も下がって菌が動き始めて以降に、気温が30℃を越える日が続くと収穫量が落ちる」と見ており、05年はそれに該当しているという。
藤原さんは例年、贈答用などに注文を受け自分の山から採取して出荷しているが、今年は出遅れており、「もう少し温度が下がらないと」と気を病んでいる。
「県などは湿り気、つまり雨量を軸に予測しているが、肝心なのは温度」というのが藤原さんの主張だ。これに対して「マツタケは他のきのこに比してむしろ気温に左右されにくいのでは」と異説を唱える人もいる。
マツタケ生態学にも関心はあるが、なるべく安価で口にしたい窶狽ニいうのが庶民の本音か。
##(写真・がん首) -
ふきはら大学・大学院
音楽講座で秋を歌う箕輪町公民館のふきはら大学と大学院は9日、町文化センターでの合同音楽講座で秋を題材にした曲を楽しく歌った。
講師は、日本音楽療法学会認定音楽療法士の笠原正純さん。
中秋の名月を思い浮かべながら「月光の曲」「ムーンリバー」「ムーンライトセレナーデ」などの曲を聞いたあと、「箕輪町の歌」「公民館の歌」を斉唱。続いて「まっかな秋」「里の秋」など秋の曲を次々と歌った。
注意して発音する言葉を何回か練習したり、歌詞の意味を大事にして「胸がドキドキする感じを作ってください」などアドバイスを受けながら、気持ちよく声を出していた。 -
救命講習
9日の「救急の日」に合わせて伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)は10日、一般市民を対象にした普通救命講習会を駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。北・南消防署職員4人が講師として心肺蘇生法や止血法などを基礎から指導し、参加した27人全員に修了証が交付された。
参加者らは基本的な講義を聞いた後、3班に分かれ、それぞれ人形を使って心肺蘇生法の実習を行った。人工呼吸で吹き込む息がなかなか入らなかったり、心臓マッサージの押し方が弱すぎたりと参加者らはそれぞれ苦労していたが、署員の丁寧な指導で徐々にこつを覚え込んでいた。
竹上消防長は「救急車が到着するまでに平均6、7分かかる。この間の処置次第で患者の命が助かるかどうか決まるので、実際の場面に遭遇した時にきちんと行えるようしっかり覚えていってください」とあいさつした。 -
大芝の湯食堂に秋の新メニュー
地元産キノコ入り「とん汁定食」南箕輪村の日帰り温泉「大芝の湯」食堂に秋の新メニュー、地元産のキノコが入った「とん汁定食」(650円)が登場する。
豚肉、ニンジン、ゴボウ、大根、サトイモ、コンニャクなどの具に、ジコボウ、アワタケ、クリタケなど時期のキノコを加える特製とん汁。夏メニュー「冷し中華」に代わってメニューに加わる。
9日、唐木一直村長や加藤久樹助役らが試食。村長は「とん汁が好きなのでこれはいい」と話し、好評だった。
12日から登場予定だが、キノコの入荷状況により変更あり。
利用者に楽しんでほしい-とメニューに季節の料理を取り入れている大芝の湯。「寒くなる季節。キノコ入りとん汁で温まって」と話している。 -
三義地区運動会
高遠町三義地区の7集落の住民が楽しむ運動会が10日、三義グラウンドであった。
三義小学校が廃校となって以来、跡地にできたグラウンドで、山室の分館や区会が実行委員会となり、運動会を続けている。
少子高齢化の影響を受け、独居老人世帯や高齢者家族が増加しているが、運動会は、町部に出た若い家族も受け入れ、参加は130家族になるという。
高齢者が多いこともあり、競うことを目的とする競技より、クイズや玉入れ、踊りなど、みんなで楽しめる内容の種目が多い。
町営住宅ができたころから、わずかだがこの地区に移住する人もいて、新入区民の紹介も運動会でする。
子どもからお年寄りまで、多くの人が集まったこの日は、普段は静かな地区も、活気を取り戻した。 -
板橋順二・大沢武油絵2人展
重厚で力強い作風の板橋順二と、優しいタッチで色彩鮮やかな大沢武。ともに個性が光る油絵画家の競演が見所の展示即売会「板橋順二・大沢武油絵2人展」は13日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
サイズはサムホールから15号まで、新作を中心に25点を展示している。
板橋順二は「マドリッド郊外」「オカーニャの教会」「赤富士」「マジョリカ壷とバラ」など11点を出品。大沢武は「パリの広場」「オンフルール港」「ヴェネチアの運河」「ブルージュ」など14点を並べる。
午前10時から午後6時(最終日は午後4時)まで。 -
川を美しくする集い
伊那市の第18回川シンポジウム「川を美しくする集い」が10日、市生涯学習センターであった。小中学生や自然環境団体など約280人が参加し、体験発表や講演会などを通じて河川環境を考えた。市・実行委員会主催、伊那毎日新聞など後援。
冒頭、小坂市長は「清らかで美しい川を取り戻そうと88年から始まった。川に親しみながら、尊さを知り、未来につなげてほしい」と呼びかけた。
体験・研究発表では、水生生物調査や水質調査などに参加した小中学生7人が報告。手良小学校6年の田代宗一郎君は「川ににょろにょろした虫がいた。それはヘビトンボで、きれいな水にすむ虫ということがわかった。川を汚くしないように、自分がどうしたらいいのか考えたい」と体験を通して感じたことを話した。
伊那小5年智組は、ステージ上に手作りのダンボールカヌーを持ち込み、カヌー作りや昨年10月の台風の影響で発生した土石流の調査を報告した。
また、信州大学農学部の大窪久美子教授が「川の生きもの窶剥。、考えるべきこと」と題して講演。
会場には川シンポジウムの一環として取り組んだ「せせらぎウォッチング」やアマゴの放流などの報告、天竜川の今昔写真、家庭でできる温暖化対策などが展示された。 -
電話応対コンクール
日本電信電話ユーザ協会伊那・駒ケ根地区協会は9日、伊那市の「かんてんぱぱホール」で電話応対コンクールの地区大会を開いた。会員事業所から19人が出場、北原美和子さん=中部電力長野支店伊那営業所=が優勝した。
コンクールは、各事業所の電話応対レベルの向上を図るねらい。
信越放送報道局アナウンス部長の久保正彰さんら4人が音声表現力、コミュニケーション、サービスマインドなど5項目を基準に審査した。
初出場で優勝した北原さんは「緊張したが、ふだんの応対を心がけた。日ごろから相手の気持ちに立った応対をし、信越大会への準備をしていきたい」と気を引き締めた。
審査委員長の久保さんは「電話は声だけのコミュニケーション。いかに相手の気持ちをくむか、各職場で生かしてほしい」と呼びかけた。
上位3位の入賞者は10月21日、新潟市で開かれる信越ブロック大会に出場する。
優勝以外の結果は次の通り(敬称略)。
▽2位=松崎和枝(ルビコン)▽3位=松沢潤子(伊那郵便局)▽4位=有賀香奈子(トヨタUグループ)▽努力賞=北原葉子(ルビコン)市村麻似子(トヨタUグループ) -
信大中原寮生が日本横断駅伝に挑戦
信州大学農学部の学生寮「中原寮」は、11月に開く第46回中原寮祭のプレイベントとして日本横断駅伝に挑戦する。13日から18日にかけ、新潟県上越市窶柏テ岡県湖西市間の延長約415キロを寮生ら約30人が走る。
日本横断は夏休みを利用し、寮生の団結を強めると同時に、多くの人に中原寮を知ってもらおうと84(昭和59)年に始まった。3年に1度のイベントで、8回目を数える。コースは国道が中心で、長野市や上田市などにある信大キャンバスをすべて回る。
自転車の誘導で、寮生やOBらが1人ずつ「中原寮」と記された寮旗を持ち、体力に応じて1区間1窶・キロを走る。
白い法被がたすき代わりで、次走者へ引き継ぐ際にメッセージを書き込み、ゴールへとつなぐ。
練習に取り組む寮生もいるようで、寮祭実行委員長の三野守さん(21)は「寮生が一致団結できたらと思う」と当日を心待ちにしている。
寮祭は11月9窶・4日、「中原全開 寮生全壊」をテーマに、中原寮などで開く。女装コンテストなど寮内6ブロックの演芸会、みこしの練り歩き、豚の丸焼き、大萱保育園との交流などを計画している。
学生寮には男性約50人が生活している。 -
税作文を審査
伊那地区納税貯蓄組合連合会(坂井武司会長)は9日、伊那公民館で税についての作文を審査した。県審査の推薦に、伊那市の西箕輪中学校3年生鈴木沙也子さんを決めた。
作文は中学生が対象で、上伊那10校から198点の応募があった。授業などで租税教育を受けた生徒もおり「海外派遣研修は税金で行くことができた」「税は日常生活になくてはならないもの」「租税教室に参加して税に関心を持つようになった」など体験を交えた作文が集まった。
審査員は連合会役員、伊那税務署職員ら約10人。それぞれ作品を読み、文章の構成や、体験が盛り込まれ、説得力があるかなどの点を審査した。
表彰式は各市町村で開く。 -
風景 濃淡で美しく表現
伊那市の西春近公民館で活動する瑞雲水墨画教室の受講生8人による作品展が30日まで、高遠町の高遠さくらホテルで開かれている。
雪景色を表現した「雪の富士」「秘境」「冬韻」をはじめ、「戸隠の里」「仙丈を望む」「つばき」など、墨の濃淡で紙の白さを生かし、黒白のコントラストの美しさを伝える。なかには、赤や青、黄色などの彩りを添えた作品もあり、全18点を並べる。
93年に発足した同教室は、瑞雲国際水墨画主宰の下平瑞雲さんに師事。「下平先生の雪景色の作品で、水墨画に魅せられた」(宮沢清美代表)受講生が多く、現在10人で月2回の勉強会や、スケッチ旅行、絵画鑑賞会などの活動を通して、和気あいあいと楽しみながら腕をみがいている。県水墨画展では毎年会員のなかから入選者がでている。
宮沢代表は「墨の使い方などを知ってもらうとともに、水墨画の魅力を感じてもらえたら」と話している。 -
南箕輪村に有賀殿夫さんが絵画寄贈
南箕輪村南殿の有賀殿夫さん(71)は、村に150号の日本画「緑陰」を寄贈した。多くの村民に見てもらおうと、村は村民センターロビーの壁に飾っている。
有賀さんは日本美術院院友。12年ほど前、中央で入選した作品「デンデラの夜」(エジプト、クレオパトラ宮殿)を村に寄贈。村民センターに飾り、利用者の目を楽しませてきた。
今回、より親しみやすい自然の田園風景を-と、「緑陰」を贈った。2、3年前に描いた作品で、地元南殿の水田に木が映っている様をスケッチし、田植えを終えたばかりの黄緑の美しさを表現したという。「しみじみとした気持ちで見てもらえたら」と話している。 -
自主防災防災組織の強化を図ろうと、宮田村で初の防災懇談会
自主防災組織の強化充実を図ろうと、宮田村は7日に初めての「防災懇談会」を役場で開いた。各地区に設けられた自主防災組織の役員約70人が参加。先進的に取り組む町3区と大田切区が事例発表し、県危機管理室伊那駐在の高野義男さんは「日常からの備えが最も重要」と地域や家庭で取り組むべきことを伝えた。
村内では各区単位に自主防災組織があるが、災害意識の低下などにより形骸化。しかし、昨年度から組織を見直し、再編、強化する動きが始まっている。
ただ、地区によって温度差があるため「より統一した形で、認識を深めてもらおう」と懇談会を企画した。
防災倉庫やリヤカー式の担架をいち早く導入し、組織強化も進める町3区の伊藤賢治区長は、消防団OBを組織の中核にしたと説明。
避難場所の徹底や救命救急の講習会などを継続的に開いているとして「見直しをさらに進め機能する組織にしたい」と話した。
川に近く土砂崩落の危険性が高い大田切区の田中正登区長は、組織の中にクレーン取り扱い者らに参加を求めて「重機班」を設けたと説明。
大雨で排水が埋まった時にも出動したと報告し、「今後は会合を重ね、各班の活動を徹底したい」と話した。
高野さんは、・ス日常の備え・スを強調。地区の様々な行事に防災を取り入れてみるなど、地域のコミュニケーションを図りながら継続的に取り組むことが重要と話した。 -
伊那まつり写真コンテスト
第33回伊那まつり写真コンテストの審査会が8日、市役所であった。推薦に蜷川靖子さん=伊那市=の「ゆかたでオーレー」が決まった。
コンテストには、市内をはじめ、箕輪町、飯島町、辰野町など19人から79点の応募があった。今回はオープニングパレードの「竜の舞」、みこしを題材にした作品が目立った。
審査には、実行委員会総務広報委員ら約10人が当たり、伊那まつりの雰囲気が出ているなどを基準に、入賞作品を選んだ。
推薦作品は「遊ingビレッジ」で「マツケンサンバ」を踊る浴衣姿の子どもたちの生き生きとした表情をとらえたもの。
来年のパンフレットなどに使用する。
表彰式は10月5日、市役所で開く。
また、15日から30日まで、市役所1階市民ホールに入賞作品を展示する。
推薦を除く入選作品は次の通り(敬称略)。
▽特選(1点)=田中美咲「祭りあんどんの向こうに」伊那市▽準特選(3点)=久保田昌宏「祭の精華」伊那市、小出文雄「彩華」同、加藤平治「竜の舞」南箕輪村▽入選(20点)=大西廣文(飯島町)久保村由人、田中美咲、蜷川靖子、林平一郎、牛山理、本名宣雄、伊藤好幸、向山世男、久保田昌宏、小出文雄(以上伊那市)加藤平治(南箕輪村) -
日本禁煙友愛会の冊子できる
日本禁煙友愛会はこのほど、冊子「創立50周年の歩み」を2500部作り、各支部役員らに配った。
冊子=A4判、44ページ=は50周年の節目に合わせ、これまでの歩みを残し、次代につなごうと作成した。創立の経緯をはじめ、禁煙憲章の制定、禁煙健康運動、社会福祉運動などをまとめた。世界保健機構からの表彰、県知事への小中高生の禁煙教育の陳情、旅行などの写真も掲載。「禁煙会歌」「禁煙行進曲」禁煙童謡「バイバイタバコ」など禁煙を促す曲も紹介される。
創立から2回、本部の引っ越しで「不要と思われる資料は破棄され、完全な50年誌とはいえないが、これが精一杯の記録」としている。
禁煙友愛会は1955年8月、伊那市小沢の故小坂精尊氏が禁煙で健康を取り戻したことをきっかけに創立。会員は県内を中心に、3万2千人。伊那商工会館内に本部を置く。 -
蒼楓会が盆栽20点を展示
伊那市を中心に、盆栽の愛好者でつくる「蒼楓(そうふう)会」(小木曽章薫会長、8人)の第16回展示会が8日、伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで始まった。10日まで。
展示会は年1回、会員が丹精込めて育てた盆栽を多くの人に見てもらおうと開催。会員の奮起を起こす意味も兼ねている。
例年10月の開催だが、会場が確保できず、姫リンゴやアケビなどの実もの、モミジなどの紅葉には早く、小木曽会長(75)=狐島=は「時期が早くて残念だが、実ものの色づき、紅葉を想像して見てほしい」と呼びかける。
会員は盆栽の植え替えや針金かけなどの勉強会を開いており、会場には添えものつきの松やヒノキなど自信作約20点が並ぶ。中には、ヒメジャラの林に見立て、コケが生えた岩や中心に道を設けた鉢も。また、ツヤマヒノキなど高さ21センチ以下の小品盆栽7点飾りもある。
開館は午前9時から午後5時半(最終日は正午)まで。無料。 -
「虹橋」改修で何色に 検討委・次回決定へ
高遠町の西高遠と伊那市美篶の芦沢地区を結ぶ、三峰川にかかる水路橋(通称虹橋)の改修に伴い、橋の色彩を検討する会の第3回が7日、町総合福祉センター「やますそ」であった。前回決まった3色から、それぞれ濃薄の6トーンを絞り込み、次回の検討会で最終決定する方針だ。
検討会では、提案された赤、青、茶色の色の濃さを、青1、赤2、茶3トーン決定した。委員からは「自然に解け込める色がいい」「変色しにくい。錆びにくい」との理由で、茶色を望む意見が多かったが、近日中に地元の町内会長を中心にアンケートし、結果を踏まえて検討する。管理道路の手すりを別色にし、ツートンカラーの橋にすることも決めた。
虹橋は橋脚がない構造で、長さ約100メートル、河床からの高さは45メートル。高遠ダムから農業用水を取水し、美篶や上の原などの農地1200平方メートルを潤している農業用水路。三峰川総合開発事業で1958(昭和33)年に完成以降、傷みが目立ち、橋と橋台を補強することになった。
また、生活道路や、小学生の通学路として利用され、管理道路の手すりの低さが危険を伴うとして、安全基準に基づき、現在の約80センチから120センチにする。06年度中の完成を目指す。 -
「旧馬島家住宅」10メートル移動
国道152号高遠バイパス工事に伴う、高遠町の県宝「旧馬島家住宅」の移転作業が7、8日あり、計画通り北東へ約10メートル移動させた。8日は工事が一般に公開され、地域住民が作業の様子などを見学した。
住宅の延べ床面積は約230平方メートルで、重さ40トン。工事は事前にジャッキアップした下にレールをひき、28カ所に設けたローラーを支点に、けん引して1時間で約5メートル移動させた。
「めったに見ることができない」とあって、地域住民が続々と見学に訪れた。西高遠の女性(82)は「昔と違って、効率よく動かしてすごいね」と見入っていた。
町は移転工事に合わせ住宅内の一部を改装し、建造当時に近い間取りを再現する。主に茶の間や流し間、土間、まくり戸を復元。茶の間はふき抜けにして、いろりを炊けるようにする予定だ。12月中旬の完成を目指し、「年末には見学できるようにしたい」としている。
また町教委は「保存していくだけでなく、茶の間などを利用したグループ活動などに活用してもらえるとうれしい」と話す。 -
大宮五十鈴神社拝殿しゅん工
駒ケ根市北割1区の大宮五十鈴神社(白鳥俊明宮司)は7日、このほど完成した新拝殿(=写真)のしゅん工式を開いた。神社総代や区長、自治組合長ら氏子の代表約120人が出席し、拝殿の無事落成を祝った。真新しい拝殿の中で白鳥宮司をはじめ神職8人が祝詞を奏上するなどして厳かに神事を執り行った。関係者は「神社の例祭(23・24日)の前に完成できてほっとしている。新しくて広くて、身も心も引き締まるようだ」と話している。
新拝殿では、例祭で小学生らによる浦安の舞が奉納される。
約100年前に建てられたという旧拝殿は老朽化が進んで屋根や壁の傷みが激しかったことから、一昨年に拝殿建設委員会を立ち上げて設計などに着手する一方、氏子らには各戸5万円の寄進金を募るなどして総工費9千万円に上る費用を集めた。 -
日本ネイリスト協会認定1級 上田香代子さん
南箕輪村沢尻にある、ネイルサロン「スタジオケイズウイッシュ」の代表を務める。
ネイリストは、爪や指先を健康的で美しくするプロ。いわゆる「爪のお医者さん」。アクリル絵の具でペイントしたり、バラの花など浮き上がらせたり(エンボスアート)するネイルアートだけでなく、深爪や二枚爪などの補修、爪のケアなどの知識や技術が必要とされる。
利用者は10代から70代までと幅広い。女性に限らず「ふとんが当たるだけでも痛い」と巻き爪で悩む男性も訪れる。「通っていただければ、治りますよ」。爪を通して、コンプレックスの解消や、気持ちのリフレッシュと元気になる手助けができればと話す。
ネイルに興味を持っていたが、21歳で結婚し、3人の子育てをするには無理だろうなと半ばあきらめていた。
しかし、5年前、雑誌で偶然、ネイルを学べる学校が松本市にあるのを見つけた。2年間通い、爪の解剖学、爪の病気、ネイルケア、アートなど基本から学んだ。働きながら、学校へ通う日々は大変だったが「好きなことだったので、苦にならなかった」。
日本ネイリスト協会1級を取得し、03年7月にネイルサロンをオープン。今ほどネイルは普及しておらず、1年間は宣伝に費やした。
利用者は、上伊那を中心に広がっている。ネイルが浸透すると同時に、仕事がハードになった。ブライダルにも力を入れており、プライベートな時間はほとんどないが「お客さんと向き合い、話をするのは楽しい。それに、喜ぶ顔を見られる一番いい仕事だと思います」。
ネイルスクールは随時、開催中。自分自身で楽しめるように、爪の手入れ、簡単なアートの方法などを指導する。その中で「アートをしてみたいという人が育ってくれたら」と思いを込める。
9月には中学生の職場体験を受け入れる。ネイルは美容院の付属と受け取りがちだが、仕事として認められたとうれしく感じている。
(湯沢康江) -
芸術に親しみ明日への活力を
高遠町の高遠公民館は7日、「美術館作品鑑賞会」を信州高遠美術館で開いた。美術館に足を運ぶ機会を増やしてもらうとともに、感性を養い、「明日への活力につなげてもらいたい」と企画。地域住民ら約20人が参加し、芸術への関心を高めた。
同美術館の竹内徹館長の案内で、19日まで開催している日本画家の福井爽人東京芸術大学名誉教授と、鍛金作家の宮田亮平同大副学長の二人展を鑑賞。淡い色彩で幻想的な世界を表現している福井さんの作品では、「静かさのなかに、訴えるものがある」と説明を聞いた。
また、竹内館長は美術館創立までの経緯や、町出身の伊沢修二が東京芸術大学の前身である東京音楽学校初代学長だったことを縁に、二人展が実現したことなどを話し、「町に美術館ができたことも、素晴らしい芸術家の作品展ができているのも、歴史のおかげ」と紹介した。
美術館には初めて訪れるという参加者もいた。室町の女性(76)は「普段はあまり(美術館に)足を運ぶことがないし、説明を受けながら鑑賞することがなく、非常にいい機会を設けてもらった。いくら見ても飽きないね」と話していた。 -
描く人物それぞれ個性光る
絵画団体「春陽会」に所属する伊那地区の女性4人よる「春陽伊那女性展」が29日、高遠町の信州高遠美術館で始まった。春陽会の全国公募展や県展での入選作品を含む洋画17点を展示している。9月19日まで。
出品者は、福澤睦子さん、中村千佐子さん、唐澤弥生さん(以上伊那市)飯島とし子さん(高遠町)。油彩画を3点ずつのほか、中村さんは水彩画2点、福澤さんはパステル画3点も飾った。
「人間を否定的に見るのではなく、信じ合ったり、助け合ったりするもの」とする福澤さんの作品は、子どもを暖かく抱く夫婦を描いた「家族A」。飯島さんは00年に同会初入選した「深大寺コーポ」、唐沢さんは「予感I」「大地I」、中村さんは「小さな対話」など、いずれも人物画を中心とし、「心象の世界を描いた」(飯島さん)個性光る作品が並んだ。
4人での展示は今回が初めて。「自分たちそれぞれの気持ちがどう伝わるか楽しみ。みなさんに批評してもらい、これからの勉強の励みにしたい。ぜひ足を運んでもらえたら」と来場を呼びかけている。 -
救急救命の向上目指し
伊那消防署は、救急隊員と医療機関が連携し救急救命の確立を高める「ワークステーション方式」の実現に向けた試行を5日から9日まで、伊那中央病院で展開している。期間中は、救急隊員の技術・知識の充実を図るため医師から指導も受ける。
県内では初の試み。昨年9月に試行を始め、今回で3回目。
ワークステーション方式は病院に救急車両を常置し、出場指令がでるまで救急隊員は病院救急部で院内実習をしながら待機。指令を受けると医師が同乗(ドクターカー)し、救急現場に出動。医師の助言を受けながら、ともに処置・治療にあたる。管外の救急隊からの搬送を途中で引き継ぐこと(ドッキング方式)にも取り組む。
医師が同乗することで、外傷から病気まで幅広く早急な措置が可能となり、救命率の向上が期待できる。
前回までは全症例に対し出場していたが、ドクターカーが出ている間に事案が多発することを恐れ、今回は重症傷病者(疑いを含む)を対象に出場。午前・午後に分かれ、6人の救急隊員が待機した。
初日の午後は1件、2日目は出場はなかった。
今後も試行を繰り返し問題点などを明かにし、本格的運用に向けた資料づくりを進める。 -
宮田村商工会青年部の北原さんが青年部の主張の関東大会に出場
商工会の青年部員を対象にした主張発表の関東ブロック大会(8日・山梨県北杜市)に、宮田村商工会の北原貴明さん(32)=大原区=が県代表として出場する。支えてくれた仲間や家族への感謝を胸に、青年部活動に全力で打ち込んだ10年間の想いをぶつける。
南信、県大会で最優秀を獲得し、宮田村商工会としては昨年の池上真悟さんに続き2年連続の県代表。
同商工会初の全国出場に期待がかかるが「今まで通り素直に表現できれば」と、北原さんに気負いはない。
主張は400字詰め原稿用紙10枚分にも及ぶ。「こんなに長い文章を書くのは学生の時以来」と話すが、青年部が歳末に行う慈善パーティーを成功させた喜び、それを支えた仲間のことなどを飾らずに綴った。
南信大会から全ての文章を暗記。表現方法など高いレベルの争いだったが、自分のスタイルを崩さず、想いをダイレクトに主張した。
「みんなの助けがあってひとつの事業が成功した。伝えることで、少しでも恩返しができたら」。関東大会も感謝の気持ちで舞台にあがる。 -
みはらしファームで結婚式
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームの「ふれあい広場」で3日、結婚式があった。
青空のもと、挙式したのは市内在住の阿部雄樹さん(24)と福田圭さん(23)。2人は幼なじみ。
みはらしファーム内にある「トマトの木」で、披露宴を予定しており、そのつながりで、野外結婚式をすることになった。
上伊那には野外で結婚式を上げられる場所が何個所かあり、ふれあい広場でも過去2、3度、挙式するカップルがいたという。
雨の心配もあったが、無事に式を挙げた2人は、参列者の祝福に笑顔でこたえていた。 -
自分たちの地域を守ろう
自分たちの地域は自分たちで守ろう窶狽ニ、長谷村職員互助会と村職員労働組合は3日、毎年恒例の地域奉仕活動に取り組んだ。村職員35人が村内の道路沿いや河川のごみ拾いなどに汗を流した。
職員らは6、7人ずつ5班に分かれて作業。2時間ほど、非持山から非持地区にかけての道路沿いや、三峰川上流のごみ拾いのほか、中央構造線公園などの草刈りをした。
たばこの吸い殻や空き缶などが目立ち、「ごみを捨てないでと呼びかけているのにもかかわらず、なぜ普通に捨てていけるのか。環境保全への意識を高めてほしい」と話す職員もいた。 -
マレットゴルフで和気あいあい
婦人教育推進協議会南箕輪村支会(高木タカ子会長、15人)は4日、信州大学の留学生との交流会を大芝高原で開き、マレットゴルフなどを楽しんだ。
留学生に日本文化に触れてもらおうと始まり、17年目。15人の留学生が参加し、一緒にコースを回って交流を深めた。互いに、いいプレーが飛び出すと「ナイスです」と言葉を交わし、快音を響かせた。
森林環境経済博士課程2年のラナさん=バングラディッシュ=は「日本とは文化の違いがあるが、交流会を開いてくれたりして(日本人との)関係が近くなってうれしい。マレットゴルフもおもしろいです」とプレーを楽しんでいた。
汗を流したあとは、料理を囲んで歓談。会員がトウモロコシやスイカといった地元で採れた農作物や、天ぷらなどを振る舞った。
高木会長は「南箕輪村を第2のふるさとみたいに感じてもらえたら幸い。いずれ国に帰っても、思い出してもらい頑張ってもらいたい」と話していた。 -
村内外の8チームで熱戦
南箕輪少年野球連盟主催の第8回南箕輪村長杯少年野球大会が4日、大芝野球場であった。村内をはじめ、伊那市や箕輪町などから、連盟に加盟する8チームが出場し、熱戦を繰り広げた。
選手たちは日ごろの練習の成果を発揮しようと、一投一打に懸命にプレーし、白熱した試合を展開。我が子の晴れ姿を一目見ようと応援に駆けつけた保護者たちからも熱い声援が飛んでいた。
結果は次の通り。
(1)西南ブルース(2)伊那中部スポーツ少年団(3)箕輪中部ヤンキース、西友クラブ -
珍プレーも楽しく
箕輪町のNPO法人伊那ハーレンバレーパカパカ塾(春日幸雄理事長)主催の「全日本ポニーレース大会第4回パカパカ杯」が4日、木下一の宮のパカパカ塾馬場であった。県内をはじめ、神奈川県や愛知県、群馬県から集まった40頭、騎手約30人が出場し、珍プレー続出の楽しいレースを展開した。
途中にあるパンとニンジンを馬と騎手が食べてゴールする「パンと人参」や速さを競う通常の「ポニーレース」、2カ所にあるカゴにボールを入れる「上手に入れて」、障害レース「またいで行けるかな」など、趣向を凝らしたユニークな10レースで壮絶な戦いを繰り広げた。
騎手たちは、「はい、はい」と声を上げたり、むちでたたいたりして巧みに馬を操り、勢いよく駆け抜けた。一方で、馬が子どもの騎手を振り落として暴れたり、レース途中で止まったりと「ポニーレースならでは」のハプニングもあり、会場を沸かせた。
馬場では乗馬体験もあり、訪れた子どもたちが実際に馬にまたがったりして馬と触れ合った。 -
使用済みバットを再利用 駒工野球部の善意で宮田村西保育園に
安全対策を進めている宮田村西保育園は、野球のバットを防犯用に使えないかと思案。要望を受けた駒ケ根工業高校野球部が2日、快く6本の使用済みバットを同園に寄贈した。
この日は、宮内弘司主将、小椋正輝、大澤勝両副主将(いずれも3年)と山岸智昭監督の4人が同園を訪問。中村美咲子園長らに直接手渡した。
バットの寿命は1、2年ほど。山岸監督は「バットを防犯用に使いたいという申し出は初めてだったが、適度な長さで防犯に有効かも」と話した。
村内の保育園は「さすまた」と呼ばれる棒状の防犯撃退グッズを、村民の寄贈により本年度導入。しかし、数に限りがあることから、同保育園はバットを使えないかと考えた。
ある保育士の息子が同校野球部OBだった関係から、今回の古バット再利用が決定。6本は各教室に置き、万が一の時に備える。
「備えてあるだけで気分的に違う」と中村園長や保育士は感謝していた。