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手良小で「弁当の日」 児童たち手作り持参
伊那市の手良小学校の5、6年生約50人が21日、自分で作った弁当を持参し、給食の時間に味わった。同校が初めて取り組む、「食」への関心を高めるための企画。児童たちは弁当作りを通じ、家族への感謝の思いを感じた様子だった。
植木行雄校長の提案で昨年10月から月1回のペースで始まった「弁当の日」。学校の管理栄養士の早川佳代さんは「これまでの3回で、それぞれが栄養のバランスや味付けに関心を持ち、工夫するようになった」という。
この日は、おにぎりやサンドイッチ、ソースカツレツ、ナポリタン、ドリアなどの料理がテーブルに並んだ。児童たちは恥ずかしがりながら手作り弁当を互いに見せ合ったり、栄養士のアドバイスに耳を傾けたりしていた。
チーズ入り卵焼きを作った5年生の宮原すずえさん(10)は「家族にちょっと手伝ってもらったが、中にチーズを入れるのが難しくて何度も失敗してしまった。次は彩りがもっときれいなお弁当を作りたい」と意気込んでいた。
本年度は3月まで「弁当の日」を予定する。 -
伊那東部中生が全国ロボコンへ 市長訪問
26日、茨城県である「第8回全国中学生創造ものづくり教育フェア」(全日本中学校技術・家庭科研究会など主催)のロボットコンテストに出場する、伊那市の東部中技術部3年の井口裕吾君(15)、丸山晃生君(15)ペアが22日夕、小坂樫男市長を表敬訪問し、意気込みを語った。
コンテストはロボットを操り得点を競う部門など5部門。東部中ペアは地方大会のオリジナル競技をビデオ審査する部門に初出場する。昨年12月、埼玉県で行われた関東甲信越大会の同部門(7チーム参加)で優勝し、同校から初めて全国大会への進出を決めた。
2人は、11月中旬にあった「県中学生ロボットコンテスト」に出場し、紙筒を相手陣地により多く運んだ方が勝ちとなるオリジナル競技「リングサザエ」で優勝。2人が昨年の夏から2カ月間かけて製作したロボットは、ベルトコンベア式のアームが上下に移動するスピードが早いところが特長だという。
全国大会で同ペアは、県大会の様子やロボットの性能を紹介した2分間のビデオを披露する。井口君は「全国大会に集まった多くの人たちに自分たちのロボットを見てもらいたい」。丸山君は「自信のあるロボットなので優勝したい。2人のアイデアを形にしたところを見てほしい」と意気込みを語った。 -
26日に伊那市、駒ヶ根市で「どんぐり販売」を開催
伊那養護学校高等部現在1年から3年まで72人が共に学ぶ伊那養護学校高等部。その生徒たちが26日、これまでの作業学習の中で製作してきたさまざまな製品を販売する「どんぐり販売」を伊那市狐島の上伊那農業協同組合(JA上伊那)本所と、駒ヶ根市東町のJA上伊那駒ヶ根支所内、介護サービスステーション伊南の2カ所で開催する。
作業学習の目的は“生きる力”“働く力”を培うこと。生活、陶芸、農芸、縫製、薪(まき)、木工の6班に分かれており、生活班はぼかし作り、縫製班はエプロンや手さげ袋作り、陶芸班は花瓶、小皿作り、といったように、班ごとさまざまな製品作りに取り組む。当日は、このほかにも焼きいも、竹炭、机などさまざまな製品が並ぶ。
高等部の横山真弓教諭は「最初、入部した時は自信が持てない生徒も多いんですが、作業学習の中で、できなかったことができるようになったり、一つの製品を完成させたりする経験をして、自信を持てるようになる生徒もいます。この時期は1年の中でも最も良い製品が出来てくる時期なんです」と語る。
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天竜川上流を訪ねて
天竜川の源流諏訪湖。ここには、冬になると遠くシベリアからコハクチョウが越冬のために飛来する。コハクチョウは、春、5月頃から産卵し、一ヶ月ほどでヒナが孵化。9月の末頃、シベリアが厳しい寒さの季節を迎えると、沼や川が凍りつき、エサを探したり、泳いだりできなくなるため、日本を目指して約4千キロの空の旅が始まるのだ。 こうして、北海道の湖などで羽を休めながら、その一部のコハクチョウたちが諏訪湖にやってくる。
諏訪市在住の珪藻研究者飯島敏雄さんによれば、コハクチョウたちが暮らす北シベリアの湖と諏訪湖には、同じ種類の珪藻が存在することが確認されており、「コハクチョウのエサの中に含まれていた珪藻が、糞などを介して運ばれたもの」(飯島さん)と推測されるという。
天竜川源流の水は、コハクチョウといういきものを通して、世界の水環境とつながっていると言えるだろう。
また、天竜川が太平洋に注ぐ河口の砂浜には、絶滅危惧種アカウミガメが産卵に訪れることが知られている。アカウミガメたちは、天竜川が運んだ砂に新しい命を託し、孵化したアカウミガメたちは、遠く赤道直下まで太平洋を移動し、やがて20年後に再び同じ砂浜に産卵にやってくると言われている。ここでも、アカウミガメといういきものを通して、世界にその環境がつながっている。
伊那市新山小学校では、約1年前、珪藻研究者飯島敏雄さんを迎えて、学校近くにあるハッチョウトンボが生息する湿地の水を調べる授業を開いた。その授業の中で、新山には貴重な水環境があり、日本でも珍しい珪藻が存在していることを確認している。そこで、新山小学校では昨年夏、その湿地の水がやがてたどりつく天竜川河口へ、アカウミガメの卵に出会う旅に出かけ、その貴重ないきものたちの存在と自分たちのふるさとがつながっていることを知った。
そして、この冬、自分たちのふるさと新山から天竜川を上流にたどり、諏訪湖の鳥たちに出会う旅に出かけた。 -
4カ国の食文化など学ぶ はなまる地域探検隊
伊那市内の小中学生を対象に体験活動の場を提供する事業「はなまる地域探検隊」は19日、同市駅前ビルいなっせで恒例の新春国際交流会を開いた。市内などに在住の米国、カナダ、バングラディッシュ、ネパール出身者を講師に招き、それぞれの食文化などを学んだ。
広く世界の人たちと交流する目的で4回目。児童や生徒約100人と、信州大学に通う学生や国際交流員ら5人が参加した。子どもたちは班ごとに分かれ、香辛料をたっぷり入れたカレーのほかクレープやクッキー作りに挑戦。おしるこやみそ汁も料理し、試食をしながら交流を広げた。
信大農学部の大学院生でネパール出身の男性、ウッダブ・バハドゥール・ギミレさん(38)は、羊肉とタマネギ、ニンニクなどを一緒に炒めた郷土料理「カシコレド」を調理。ウッダブさんは「ネパール料理に興味を持ってもらえてうれしい。交流は楽しい」と笑顔で話していた。
チョコレートチップクッキーを作った伊那中学校1年の牧田はるかさん(12)は「英語を使って、ちょっとお話ができて楽しかった。もっと英語で話して見たい」と目を輝かせていた。 -
かんながけプロに学ぶ 伊那東部中2年生
伊那市の東部中学校の2年生(7クラス、各40人)は地元の大工からのこぎりびきや、かんながけの技術を学んでいる=写真。「地域触れ合い学習」の一環。技術科の時間を使ってプロの技を体験しながら、それぞれが本立てなどの製作に取り組んだ。
学習は21縲・0日の5日間の日程で、上伊那建設労働組合の伊那大工、美篶、富県、手良の4分会計22人が学校を訪れ、7クラスの生徒を指導する。初日は、手良分会のメンバー4人が3組の子どもたちと交流を深めた。
かんながけは習得に3年以上かかる技術で、「余分な力を入れず、手でなく腰で引くのがコツ」などと指導。体験した飯島裕太君(14)は「はじめは難しかったが慣れてくると木くずがきれいに出てきて面白かった」と講師の手の動きを観察していた。
手良分会長の向山達雄さん(66)は「今は職人の数も減ってきている。みんなに少しでも興味を持ってもらい、ものを自分の手で作り出す魅力を知ってほしい」と話していた。
かんながけに挑戦する東部中の2年生 -
伊那西高校合唱コンクール開催
伊那市の伊那西高校は22日、07年度合唱コンクールを伊那市民会館で開いた。3学年17クラスが課題曲の「フユノヨル」と各クラスごとに選んだ自由曲1曲を披露=写真。結果、3年5組が今年の1位に輝いた。
コンクールは毎年この時期に開催しているもの。数年前から市民会館に会場を移し、一般の人にも広く聞いてもらえるようにしている。
自由曲に「瞳の宇宙」を選び、練習を重ねてきた3年5組は、これまでの成果を存分に発揮。場内に美しい歌声が響きわたった。また、午後は合唱部などの演奏もあり、集まった生徒たちを楽しませた。
音楽担当の橋爪えりか教諭は「今年はどのクラスもいつもよりレベルの高い演奏でした」と話していた。
コンクールの結果は次の通り。
(1)3年5組(2)2年3組、2年6組(3)2年2組、2年5組 -
上伊那建労組箕輪分会が箕輪中2年生に技術指導
箕輪町立箕輪中学校で21日、上伊那建設労働組合箕輪分会が2年生の技術の授業で、のこぎりやかんなの使い方を指導した。生徒は地元の職人の技を間近に見て学んだ。
1996年に箕輪分会がボランティアで訪れたのが始まりで、毎年続いている。2年生は昨年10月からテーブル作りの学習をしており、各クラスが2回ずつ組合員から技術を学ぶ。
この日は2年3組の1回目の授業。組合員4人が訪れた。学習はのこぎりびき、かんながけ。のこぎりびきでは、「真上から見てまっすぐ切る」「一番最初に刃を入れるところが肝心」とアドバイスを受けた。
かんながけでは、「小口は刃の調整をできるだけ小さくする」などと教わり、生徒は刃の微妙な調整具合を組合員に教わりながら何度もかんなをかけた。男子生徒は「かんなの刃は調節が難しい。勉強になった」と話していた。
箕輪中は本年度、町教育委員会が取り組む「ものづくり教育プログラム」を受け、技術の授業に「ユーザー視点のものづくり」学習を取り入れている。今回のテーブル作りでは、製作前にユーザーの意識調査として家族の意見を聞くなどの学習をしている。 -
みすゞ俳句会が新年総会
月刊俳句雑誌「みすゞ」を発行する上下伊那の俳句愛好者でつくる、みすゞ俳句会(城取信平主宰、会員約500人)は20日、伊那市内で新年総会を開いた。初句会や懇談会などもあり、集まった会員約100人が交流を深めながら新年を祝った。
「みすゞ」は本年6月で創刊700号を迎える。総会では本年の活動計画として6月15日に記念大会を開く予定。恒例の一泊吟行は止め、秋に日帰り吟行を計画する。このほか昨年の顕彰として、「みすゞ賞」「奨励賞」の計3人の発表もあった。
城取主宰はあいさつで、「県内の結社も高齢化が進んでいるのが現状。これからも新しい会員を募りながら俳句で語り合い、俳句の仲間と仲良く手をつなぎ、一日一日を精いっぱい生きていこう」と呼びかけた=写真。 -
伊那市・知立市の伝統文化交流公演会開催
それぞれの地域に伝わる郷土芸能を知り、後世へと継承していってもらおう竏窒ニ20日、伊那市の生涯学習センターで「伊那市・知立市の伝統文化交流公演」あった。伊那市の友好都市である愛知県知立市に伝わる国の重要無形民俗文化財「知立山車文楽」と、伊那市長谷中尾地区に伝わる農村歌舞伎で、市の無形民俗文化財「中尾歌舞伎」が上演され、集まった約300人の目を楽しませた。
伊那市のNPO法人・伊那芸術文化協会が一昨年から開催している試みで、地元に伝わる郷土芸能を見てもらうとともに、地域に伝わる方言を織り交ぜながらその由来、成り立ちなどを伝える劇を公演。楽しみながら伝統文化に触れてもらうことを目的としている。
伊那市の友好都市である知立市を迎えるのは今回が初めて。「知立山車文楽」は、本来山車の上で人形浄瑠璃を上演する珍しい文楽で、第1部ではその由来や人形操作の方法などを紹介する劇の中で、保存会のメンバーが演目「日高川入相花王 渡し場の段」を上演=写真。人形たちは三味線演奏とともに華麗な演技を披露し、会場を沸かせた。
第2部では中尾歌舞伎保存会が「御所桜堀川夜討 弁慶上使の段」を披露。演じられた悲劇の物語に、観客も引き込まれていた。 -
【シンガー・ソングライター 吉本有里さん】
東京学芸大に入学はしたものの、教員になるための勉強に興味が持てなくなっていたある春の日、授業に出る気がせず、大学近くの小金井公園に足が向いた。折りしも盛りだった桜の花びらが空中をひらひらと漂う光景を眺めて「私も力を抜いたらあんなふうになれるのかな」と思っていると、知らず知らずのうちに体が舞っていた。「その時、桜の歌が体の奥からわき出てきて、いつの間にか口ずさんでいたんです」
初めての曲『花びら流れて』を「授かった」瞬間だった。
◇ ◇
卒業後、教員にはならず、シンガーとして全国各地で演奏した。32歳の時、知り合いのつてで探した米カリフォルニアの山中の小屋に移住。「お腹の中の子のためにも自分のためにも、どうしても自然出産がしたかった。でも日本にいると必ず誰かが心配して世話を焼いてくれるので仕方なく国外脱出です」
電気も水道もない、まさに自然の中での暮らしだった。
「生まれてからずっと物に頼って生きてきたけれど、動物としての野生を取り戻したように心が洗われてストレスがなくなった。出産だって初めてなのに、どうすればいいのか内なる声が聞こえてきたんです」
生活する金が底をつくと町に下りて赤ちゃんをおぶって歌を歌い、バイオリンを演奏した。「子連れのミュージシャン」と評判を呼んで、各地から演奏依頼の声が掛かった。
10年後に帰国してからもCDをリリースし、全国ツアーを行うなど活躍している。
◇ ◇
静岡県出身。ほとんどテレビも見ず、音楽も聴かずに育った。
「既製の音楽にとらわれないのはそのせいもあるかな。私の曲は作っているんじゃなく、胸の中に流れて来るもの。だから生みの苦しみはない。今までもそうだったし、今の生き方を続ける限り、これからもずっと流れて来てくれると信じています」
大切な人に裏切られて起き上がる元気もないくらい落ち込んだこともある。そんな時、ふとギターを手に取ってみると、やはり心に音楽が流れてきた。
「でも、失望し、恨んでいるはずなのに流れてきたのは違う歌。心の奥にある、本当の自分の思いだったんです。信じている、いつかまたきっと出会えるんだっていう竏秩B歌はいつも本来の自分を見せてくれる」
「人は歌を通して人生を分かち合うことができるんです。コンサートで私の歌を聞いた人が自分の人生を呼び起こされ、大切なことを思い出せるような…。そんな歌を歌っていきたい。私も音楽によって生かされているんです」
(白鳥文男) -
宮田小の耐震診断結果、08年度から補強へ
宮田村宮田小学校の校舎のうち、1981(昭和56)年度以前に建設した特別教室棟、普通教室棟、体育館が耐震基準を下回ることが診断結果で正式に判明した。21日の村教育委員会定例会で報告し、今後2年間かけて補強工事に着手する。
新年度に特別教室、普通教室両棟、2009年度に体育館の補強をそれぞれ実施する計画。概算で工費は1億1千万円ほどを見込んでおり、今年度中に設計に入る。
同教委では、教室棟の改修にあたって影響が出る学級もあることから、空き教室を利活用して児童の学校生活に対応していく考え。
同じく診断した給食棟については基準を上回った。 -
宮田小児童が諏訪湖でハクチョウ観察会
宮田村宮田小学校の児童と家族約50人が20日、諏訪湖でハクチョウ観察会を開いた。冬の使者である多くの水鳥とふれあい、子どもたちが歓声をあげた。
昨年に続いて2回目の観察会で2年生が中心に参加。日本野鳥の会伊那支部の小口泰人さん、同諏訪支部の北沢千文さんを講師に、ハクチョウをはじめユリカモメなど湖に飛来した鳥たちと接した。
諏訪湖白鳥の会の協力で、エサやりの体験も。2年2組の市原春菜さんは「何羽も白鳥が観察できた」と喜んだ。
原一彦教諭は「鳥たちと自然な形で接することができ、子どもたちの良い体験になったと思う」と話した。 -
08年度大学入試センター試験始まる
08年度大学入試センター試験が19日、全国の試験会場であった。上伊那の会場となっている南箕輪村の信州大学農学部と駒ヶ根市の県看護大学には、上下伊那の受験生約1300人がそれぞれの試験会場に集まり、これまでの努力の成果を発揮すべく、試験に臨んだ。
大学入試センターによると、08年度、センター試験を利用する大学は国公立、私立合わせて621大学(08年1月17日現在)と過去最多となっている。こうした状況からか、上下伊那のセンター試験受験者数も過去最多の1456人となり、2会場に収容できなくなる事態が発生したため、約100人が松本会場で試験を受けることとなった。
約900人が受験することとなっている農学部会場には、受け付け開始時刻の午前8時10分ころから受験生が集まり始め、会場の外で待ち構えていた担任の教師らに激励の言葉をかけられると、緊張した面持ちがほぐれて笑顔を見せる姿もあった。
伊那市内の高校に通う受験生の一人は「今まで勉強してきた成果を今日のセンターで十分発揮できるよう頑張りたい」と意気込みを語った。 -
かんてんぱぱ小学生絵画コンクール表彰式
伊那食品工業(本社・西春近、井上修社長)主催の「第3回かんてんぱぱ小学生絵画コンクール」の表彰式が19日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールであった。市内の小学校から寄せられた作品738点を展示したホールに入賞者23人が集まり、井上社長などから表彰状を受け取った=写真。
同コンクールは、絵を描くことを通して子どもたちに古里を見つめてもらおうとの願いで、一昨年から開催されている。この日は、11月に行われた審査会で見事入賞作品に選ばれた児童らが会場に集まった。
井上社長は「絵を通して自分の古里を見続けてほしいというのがコンクールの思い。応募してくれた738人、すべてのみなさんが主役だと考えている」と語り、入賞者に表彰状を手渡した。
最優秀賞のかんてんぱぱ賞を受賞した新山小学校2年の両角あずささん(8)は「最初は難しいと思ったが、意外に簡単だった。大豆の色が難しかった」と話していた。
子どもたちの作品は2月11日まで同ホールに展示している。入場無料。午前9時縲恁゚後6時。 -
ハーモニカ教室、心温まる発表会
宮田村公民館ハーモニカ教室は19日、3年間の練習の成果を披露する発表会を村民会館視聴覚室で開いた。郷愁誘う音色で訪れた聴衆を魅了。会場一体となり心温まるコンサートとなった。
「緊張で頭が真っ白」と話すメンバー。会場からは「がんばれ」と声援も飛び、練習を重ねてきた曲を合奏や独奏で披露した。
知床旅情にもみじ、冬景色など情感も豊かに演奏。
独奏する女性の音色にあわせ、会場も一緒に口ずさんで盛りあげる場面もあった。
3年前の発足以来、村文化祭出演や村内の福祉施設を訪問するなど、対外的にもハーモニカの楽しさを発信してきた同教室。
この日の発表会も多くの村民と一緒に満喫し、心地良い緊張感を次なる力にしていた。 -
箕輪南小学校で百人一首大会
箕輪町の箕輪南小学校(北原文雄校長)は18日、百人一首大会を同校で開いた。全校生徒90人が参加し、伝統的な遊びを楽しんだ。 百人一首大会は同校では毎年恒例の行事。1、2年生は2人一組で、3縲・年生は5、6人でグループとなり札を囲んだ。
低学年の児童たちは下の句を聞いてから一枚一枚探す。上のを聞いたらすぐに札を探しにかかる。見つけたら、「はい」と素早く手を伸ばし、札を叩いた。 -
西箕輪中で熱戦 百人一首大会
伊那市の西箕輪中学校は17日、全校生徒を対象とした新春恒例の百人一首大会を開いた。体育館に集まった生徒約160人は、学年の枠を超えた5縲・人ずつのグループで札を取り合い、喜びを声に出しながら熱戦を繰り広げた。
大会は、全校を26グループに分けたクラスマッチ形式。各クラスの総合獲得枚数をクラスの人数で割った平均枚数で競い合った。上位3クラスのほか、各グループの最多獲得者を表彰した。
3学期に入ってから国語の授業で取り組んできた百人一首。それぞれの自主練習に励んできた成果が試された。大会は札が少なくなるにつれて激しさは増し、終盤になると各グループで歓喜の声がわいた。
各クラスの実力者を集めた3つある「選抜グループ」の一つでは、1年生の千代(ちしろ)昌吾君が先輩を退け36枚の札を獲得。千代君は「家でけっこう練習した。先輩たちがいて緊張したが、家にいるような感覚で臨んだら勝てた」と笑顔を見せていた。
熱戦を繰り広げた西箕輪中の百人一首大会 -
上伊那岳風会初吟会
日本詩吟学院岳風会傘下の上伊那岳風会(堀内岳茂会長)は13日、新春を祝う初吟会を駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。駒ケ根市、宮田村の27の教室から約100人が参加し、日ごろのけいこの成果を堂々と披露し合った。出演者は緊張した面持ちで代わる代わる舞台に登場し、それぞれ得意の漢詩や和歌などを独吟、合吟、連吟などで朗々と吟じたほか、吟に乗せて華やかな扇舞も披露された=写真。吟じ終わってつかの間の緊張から開放された出演者には会場からは温かい拍手が送られていた。
同会は伊那地区の初吟会を2月3日に伊那市のJA本所で開くことにしている。 -
中川中で百人一首大会、
中川村の中川中学校で17日、新年恒例の百人一首大会があった。
全校生徒は28班に分かれ、クラスマッチ方式で競った。
ルールはお手つきは1回休み、クラスの取り札を合計し、クラス平均で優勝、準優勝を決めた。
国語科教諭が読み手になって、上の句から読み上げると、取り札を囲んだ生徒たちは、札の上をすばやく視線を滑らし「ハイ!」と手を伸ばした。
目の前にありながら、遠くの人に取られてしまった生徒は、悔しそうな声を上げた。
お手つきにならないように、下の句まで聞いて、慎重に取るなど、それぞれのスタイルで百人一首を楽しみ、枚数が少なくなると、いよいよ競技は白熱。体は前のめりになり「バン!」と音を立てて、札を取り、勢い余って札も舞い上がった。 -
高遠小4年生 2分の1成人式
伊那市の高遠小学校で17日、20歳の半分、10歳を祝う「2分の1成人式」があった。4年生54人が将来の夢を発表。茶話会もあり、保護者らに感謝の気持ちを込めた。
児童たちは1人ずつ正面に立ち「救急救命士になって事故に遭った人を助けたい」「二酸化炭素(CO2)を少なくして、動物がすみやすい地球にやさしい車を造りたい」「パティシエになって、かわいいお菓子を作って買いに来てくれた人に喜んでもらいたい」など将来の夢を語った。
白鳥彰政校長は「人生とは今日1日のことである。10年間のうちに夢が変わるかもしれないが、夢を持つことを忘れず、努力し続けることが大事」とエールを送った。
保護者のほか、伊東義人高遠町総合支所長らも同席した。
茶話会で、児童たちは家族に向けた手紙と一緒にアルストロメリアの花束をプレゼント。
会場には、乳幼児期の写真付きで児童たちの生い立ちが紹介された。
2分の1成人式は、お世話になった人に感謝し、夢や希望を膨らませようと01年から開いている。20歳のとき、卒業時に埋めるタイムカプセルを開封する。 -
箕輪中部小3年4組が石けん作り
箕輪町立箕輪中部小学校の3年4組(34人、気賀沢千鶴子教諭)は17日、廃油石けん作りに挑戦した。
総合的な学習で「交流」をテーマに取り組んでいる3年4組は、昨年11月に町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪の「マナビィランド」でバザーをした。販売品を持ち寄った際に1人の児童が廃油石けんを持ってきたことがきっかけで、学校が取り組む「ものづくり学習」も兼ねて石けん作りをすることになった。
来年度のマナビィランドでの販売が目標で、今回が石けん作り1回目。廃油石けんを年1回作っているJA上伊那箕輪町地区生活部会の会員に教わった。
薬品を使うため児童はマスク、ゴム手袋を着用。米のとぎ汁に苛性ソーダを溶かし、給食室でもらった廃油を加え、木の棒で交代によくかき混ぜた。「キャラメルみたい」「卵にしょう油をかけた色」と話しながら、液体がとろりと重くなるまで休むことなく混ぜ続け、梨を箱詰めにするときに使う梨パックに液を流し込んだ。
数日、廊下で乾かした後、資料室に保管してしっかり固まるまで乾燥させる。1人3個ずつの石けんが出来上がる見込みで、「石けんで洗うと靴下が真っ白になるって」「うまく固まるかな」と楽しそうに話していた。
次回は、好きな型を作り、着色もするなどオリジナル石けんを作る計画という。 -
西保育園で紙飛行機とばし大会
宮田村の西保育園は17日、新春恒例の紙飛行機とばし大会を開いた。全園児がオリジナルの機体を手づくり。「良い年になりますように」と願いを込めて、力強く舞い上げた。
年長は年少の園児を手伝うなど、思いおもいに紙を折り飛行機に。日常的に折り紙を楽しんでいる年中園児も手際良く仕上げた。
ペンで絵や名前を描いて完成。さっそくクラスごと、遠くへ飛ぶか競い合った。
「がんばれ」と歓声も。上手に飛んでも失速してもみんなの笑顔が広がり、優勝者にはメダルのプレゼントもあった。 -
ニューイヤーコンサート
NPO法人クラシックワールド主催の地元出身アーティストを迎えた「ニューイヤーコンサート」が14日、伊那市生涯学習センターホールであった。会場を埋めた観客は、イタリア歌曲や日本歌曲などの世界をたん能した。
出演は伊那市出身の飯島達也さん(テノール)、駒ヶ根市出身の堀尾諭委さん(ソプラノ)、井沢久美子さん(ピアノ)。
飯島さんによるヴェルディ作曲「乾杯」で開演。プッチーニ作曲オペラ「トスカ」より「星は光りぬ」や、日本歌曲「かやの木山」などを熱唱。堀尾さんはイタリア歌曲のほかドビュッシー作曲カンタータ「放蕩息子」より「来る年も来る年もむなしく」などのフランス歌曲も披露した。
最後はヴェルディ作曲オペラ「椿姫」より飯島さんと堀尾さんの二重唱で「パリを離れて」を熱唱。観客は惜しみない拍手を送った。 -
伊那小学校 「転んでも楽しい」スキー教室
伊那市の伊那小学校3、5年生(237人)は15日、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートでスキー教室を楽しんだ。児童たちは晴天の下、笑い声を響かせながらゲレンデに繰り返しシュプールを描いた。
同校のスキー教室は3縲・年生が対象。4、6年生は10日に教室があり、5年生以上はスキーとスノーボードのいずれを選び、スキー場のインストラクターが指導した。この日は各学年ごと技術に応じ、10人ずつのグループに分かれて学んだ。
初心者はブーツの履き方や、何度も転びながらスキー板をハの字にして滑る「プルークボーゲン」を学習。半日も立つと全員がリフトに乗って、約1キロのゲレンデを滑り下りるほど上達した。
スノーボードに挑戦した5年生の金沢佳樹君、平沢竜也君、橋爪愛樹君(いずれも11)は「いっぱい転んでしまったがやっぱり楽しかった。来年もスキー教室が楽しみ」と笑顔で話した。
インストラクターの指導で見る見る上達する3年生たち -
分館長会長に柳沢さん、公民館分館長主事会
宮田村公民館は11日、分館長主事会を開いた。役員を改選し新たな会長に柳沢靖人町三区分館長、副会長に有賀進大久保区分館主事を選んだ。
あわせて体育部長会も開き、会長に北割区の浦野広さん、副会長につつじが丘区の松下晋一さんを互選した。
今年の公民館の主要事業は6月に春季スポーツ大会、8月15日に成人式、9月に秋季スポーツ大会、10月に村民ゴルフ大会、11月に文化祭と、2年に1度の村民運動会を除いて例年と同様の内容となっている。
各区の分館長、主事、体育部長は次の皆さん。
【町一区】▽分館長=中谷俊治▽主事=濱田琢也▽体育部長=松澤政弥【町二区】▽分館長=太田道雄▽主事=小木曽明広▽体育部長=福沢宏之【町三区】▽分館長=柳沢靖人▽主事=矢澤あつ子▽体育部長=唐木好昭【北割区】▽分館長=伊藤広和▽主事=小田切輝男▽体育部長=浦野広【南割区】▽分館長=保科忠雄▽主事=小林繁美▽体育部長=生駒英夫【新田区】▽分館長=平澤彦蔵▽主事=平澤敦士▽体育部長=春日祐一【大田切区】▽分館長=北原千文▽主事=小澤俊博▽体育部長=山口和美【大久保区】▽分館長=小田切健作▽主事=有賀進▽体育部長=松井良近【中越区】▽分館長=酒井重彦▽主事=細田庄司▽体育部長=酒井進【つつじが丘区】分館長=奥田行宏▽主事=林亜紀子▽体育部長=松下晋一【大原区】▽分館長=中村宏▽主事=吉水直保▽体育部長=小松文彦 -
北林瑞穂さん、、(12)飯島町南町
飯島町中央公民館のリフレッシュセミナー受講生の子どもを膝に乗せ「5月の開講の時は、お母さんから離れるのが悲しくて、大泣きされて、大変だった。今はすっかり慣れて、子ども同士遊べるようになり、楽になった」。
1965年伊那市手良生まれ。短大卒業後、地元企業に就職。職場結婚し、夫の転勤で東京に移転。長男が小学2年、次男が年中まで都会で子育てをした。「実家に遠く、手助けをしてくれる人が欲しいと切実に感じた」。
夫の実家、飯島町にUターンし、娘を出産、生後10カ月になった時、中央公民館の親子一緒のフレッシュセミナー、続いて、リフレッシュセミナーを受講した。「最初は娘に泣かれて、後を追われて、とても辛かった。子どもを泣かせてまで参加する意味があるのかと思ったこともあった」。そのうち、友だちと遊べるようになり、ほっとしたという。
この時の経験が託児に活かされ、若いお母さんに「大丈夫だよ、そのうちに友だちと遊べるようになるよ」とアドバイスできるようになったとか。
託児はお母さんに引き渡すまで責任があり、目が離せない。多い時は散歩に行くにもおんぶして、抱っこして、手を引いて、3人連れて歩く時も。時には脱走し、駐車場にいたのを発見したことも「青くなって、夢中になって探した」
飯島町食生活改善推進協議会ヤング班の班長でもある。食改会員といえば、子育てが一段落した中高年の女性が中心だが、子どものころから母の活動を見て、有意義なことと、飯島に戻ってからすぐに加入した。「会員には若い人はほとんどいなかったが、子育て世代こそ、『食』の勉強が大切と、リフレッシュセミナーの友だちを誘い、2年前にヤング班を立ち上げた」。活動は伝導講習、調理実習が中心「子育て中の若い人たちがもっと『食』に関心を持って」と会員増強にも力を入れている。義父母、夫、子ども3人の7人家族(大口国江) -
中曽根の獅子舞
箕輪町中曽根で13日、中曽根獅子舞保存会(大槻貞明会長)が獅子舞を奉納した。区内の八幡社に舞を奉納した後、08年度の区長宅や区内の辻で舞い、無病息災と平穏無事な1年を願った。
中曽根の獅子舞は、約200年ほど前、伊勢の舞方囃子(はやし)方の羽広獅子舞(伊那市西箕輪羽広)に影響して始まったと推測され、今日まで継承されてきた。04年、町の無形民俗文化財に指定されている。
雌獅子2頭による舞で、肇国の舞・剣の舞・豊穣の舞・浄の舞・悪魔払いの舞の5つの舞で構成。区内の辻には住民が集まり、保存会員35人による風格ある雌獅子の舞に見入った。
保存会は30歳代から80歳代までの60人で組織。2カ月おきに日を設けて練習を重ね、後継者を育てている。正月の舞が最も重要な活動で、このほか毎年8月には、町社会福祉協議会のふれあい祭りでも舞を披露している。 -
公立高校入学志願者第2回予定数調査結果
県教育委員会は20日、08年度公立高校入学志願者第2回予定数調査結果を公表した。上伊那では、前回調査時にはすべての部で定員割れしていた来年度新設の多部制・単位制高校・箕輪進修高校(箕輪町)の志願予定数が増加。前期普通I部(午前部)の志願予定数は募集人員20人に対し49人となり、志願者倍率でも前回調査時に最も高かった伊那北高校(伊那市)前期を上回る2・45倍となっている。志願者倍率は上伊那農業高校園芸科学科前期の2・4倍、伊那北前期の2・1倍と続く。
調査は昨年12月20日に行ったもので、前期、後期、それぞれで志望校1校を調査(前期は公立のみ、後期は私立、高専なども含む)。
それによると、上伊那の志願者数は前期選抜964人、後期選抜1591人。
前回調査時にはすべての部で定員割れした箕輪進修の前期志願予定数は、普通I部(午前部)に49人、普通II部(午後部)35人、工業I部28人、いずれも定員の20人を上回ており、I部からIII部まで、合わせて60人を募集している後期も、志願者倍率1・96倍、118人が志願を予定している。そのため、定員割れは普通III部(夜間部)のみとなった。
依然として普通科の志向が強く、志願者予定数が最も多かったのは伊那弥生ヶ丘高校後期の287人。志願者倍率では、伊那北前期2・16倍(志願予定数78人)、伊那弥生ヶ丘前期(志願予定数147人)2・04倍となっている。 -
羽広獅子舞
雌雄2頭の獅子が舞い合わせることで全国的にも珍しいとされている「羽広の獅子舞」が13日早朝から、伊那市西箕輪羽広地区であった。
家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)などを願う羽広の獅子舞は、400年近く引き継がれている小正月の伝統行事。仲仙寺本殿での舞い合わせの後は、雌獅子は北、雄獅子は南に分かれ、それぞれ各地区の家を回り、舞いを披露した。
午前7時、仲仙寺本殿では、集まった地域住民やアマチュアカメラマンなどの前で、2頭の獅子による「阿吽(あうん)の舞」が始まった。「肇(ちょう)国の舞」「剣の舞」「豊穣の舞」「浄(きよめ)の舞」「悪魔払いの舞」の5つの舞いで構成されており、雄獅子は勇壮に、雌獅子は静粛に舞った。
羽広獅子舞保存会の城取誠会長は「今年の舞は2頭の息が合っていて良かった」と感想を話した。