-
駒ヶ根市、学校給食へのすずらん牛乳、廃止の方向へ
約40年近く市内小中学校の学校給食に上伊那産の牛乳を使用した「すずらん牛乳」を導入してきた駒ヶ根市が、来年度から大手乳業メーカーの一般牛乳に切り替える方向で調整していることが11日、分かった。このことは2月末から3月の間に開く給食運営委員会で正式決定する運びで、決まれば今年の4月から、すずらん牛乳が学校給食から姿を消す。
すずらん牛乳は上伊那の酪農家が出荷する生乳を使用した上伊那農業協同組合(JA上伊那)オリジナルブランド牛乳。駒ヶ根市では脱脂粉乳から牛乳への切り替えた1967年から、地元で生産されていたすずらん牛乳を学校給食に導入。以降、毎年約3千人の児童や生徒がこの牛乳に親しんできた。
JA上伊那でも、学校給食用のすずらん牛乳は価格を下げて販売しているが、他市町村が供給している県で一括入札で購入した牛乳と比較すると、すずらん牛乳は1本当たり8円高い。そのため、その8円の半額を市が補助し、残る4円は各家庭で支払っている。
今回市が牛乳の切り替えを打ち出したのは、昨年から続く畜産飼料の高騰や原油高に伴ない、現行価格での納入が困難と判断したJA上伊那が、すずらん牛乳の価格を今より10円引き上げることを申し出たためだ。
これを受けて市は、保護者アンケートを実施。▽すずらん牛乳がよい▽どちらでもよい▽ほかの牛乳でよい竏窒フ3択で回答を得たところ「すずらん牛乳がよい」が4割にとどまったため、今回の決断に踏み切った。
しかし「すずらん牛乳がよい」に「どちらでもよい」を合わせると約7割。保護者は必ずしも値上げに反対している訳ではない。これに対し市は「地産地消や食育の観点から見れば地元の食材をということもあるが、今の財政状況ではこれ以上補助することは難しい」としている。
JA上伊那でも、学校給食用のすずらん牛乳は原価割れの状況。担当者は「現状では10円上げてとんとん。しかし、飼料や重油の価格が値上がりしている中、今後の見通しはつかない」として、あまり値上げできない学校給食への継続的な供給には煮え切らない態度を見せる。
駒ヶ根市では過去にも、大手乳業メーカーの牛乳に切り替えたことがあったが、保護者アンケートを実施した結果、すずらん牛乳を希望する声が7割を占め、翌年から再びすずらん牛乳に戻した経過がある。 -
南箕輪村
大泉桜会「これでも人気者なのよ。踊っていると掛け声がかかるの」。民謡や演歌を仲間と楽しく踊っている。
発足は35年近く前のこと。大泉にあったグループが2つに分かれたうちの一つで、桜の季節に誕生したことから「大泉桜会」の名を付けた。当初は17人ほどいたが、今は6人で活動を続ける。
「気の合う仲間、いい人たちばっかりだからね」。仲間のうち4人は踊り歴30年余になる。「よく続いてきたと思うよ」。踊りが好きだから、体のために-と、それぞれの思いで重ねてきた年月。元々踊りをやっていた2人も、誘われて仲間に入り1、2年になる。
毎月第1・第3火曜日の夜7時に大泉第2公民館に集まる。以前は先生の指導を受けていたが、今は当時収録したビデオを見ながらの練習。ビデオで習う場合は、振りが反対になっていることや、細部が映っていないなど難しさがあるが、皆の記憶をたどりながら振りを覚え、1年に2曲くらい仕上げる。
「ボケ防止にやってるの。体を動かして楽しい。でも、たまには緊張しないといけないから舞台にも上がってね」
地元大泉の敬老会や文化祭、営農祭のほか、村文化祭や社協まつりにも出演。「未練酒」「お座敷小唄」「二輪草」「秋田おばこ」などの踊りを披露する。
「有名だから頼まれちゃって」。仲間の言葉に笑いが起こる。
「敬老会では花がいっぱい飛ぶ」「競争相手がいないから、もてて、もてて」。またまた笑いが起こる。
とにかく笑いが絶えない桜会。2カ月に1回は日帰り温泉施設の「大芝の湯」に出かけ茶話会をする。「それを楽しみにやってるの。でも舞台になると間違えない。あとはお茶飲んでてもね」
最も緊張する舞台は村文化祭。このほかの舞台は、客席にだれが来ているか見たり、楽しむ余裕があるという。
「舞台は着物を着てごまかして、横目で前の人や横の人の踊りを見て合わせる」「下手だけど、下手だから見てもらえるの」。そう言ってまた皆で笑う。
お楽しみの茶話会は例外として、寒い1、2月は活動休止。春めいてくる3月から活動を再開する。(村上裕子) -
匠の技に生徒も真剣、建設労連宮田分会が宮田中2年生に木工指導
宮田村の上伊那建設労連宮田分会(三浦孝分会長)はこのほど、宮田中学校2年生に木工指導した。ノコギリの正しい使い方を手ほどき。生徒たちは生の・ス匠の技・スにふれ、木の持つあたたかみを再発見した。
同分会は毎年、技術科の授業で木工に取り組む2年生対象に指導を実施。卓越した技能をじかに教わる貴重な機会とあって、生徒たちにも好評だ。
各学級ごと3日間に分けて行ったが、真剣に学ぼうとする子どもたちの姿に会員の指導も自然と熱を帯びた。 -
向井千秋パネル展
駒ケ根市立博物館はわくわく博物館第6弾として、日本人初の女性宇宙飛行士、向井千秋さんの宇宙での活動の様子などを集めた写真展「宇宙からのメッセージ」を2月3日まで同館ロビーで開いている。スペースシャトルの打ち上げのもようやシャトル内での実験活動に取り組む向井さんの姿などの写真31点のほか、「宇宙の神秘」として惑星や星雲などの美しい写真12点を展示している=写真。向井さんが宇宙で産卵実験に成功したメダカの子孫である「宇宙メダカ」約10匹も持ち込まれ、水槽の中で元気に泳ぎ回っている。『向井千秋の宇宙教室』などのVTRも放映されている。
入場無料。午前9時30分縲恁゚後6時。月曜休館。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
東春近小3学期始業式 伊那三曲協会18回目の演奏
伊那市の東春近小学校(中塚経子校長・373人)で9日、3学期の始業式に合わせ恒例の慶祝音楽鑑賞があった。伊那三曲協会のメンバー9人が訪れ、箏(こと)と尺八で新年を祝う2曲を演奏。児童たちは、しっとりとした音色に耳を傾け、気持ちを新たに新学期のスタートを切った。
音楽鑑賞は、日本古来の音楽に触れる機会とし、新年の新たな気持ちを音楽で感じてもらえればと始まった。18回目を数え、毎年、伊那三曲協会に依頼している。曲目は「希望の光」「ふじ山」で、「ふじ山」は児童たちが演奏に合わせて一緒に歌った。
中塚校長が「新年らしさ、日本らしさを楽しみましょう」とあいさつ。同協会指導普及委員長の福沢雅志世(靖子)さんは代表者として、「18年間、演奏が続けられ私たちも幸せ。この幸せを音楽に乗せたい」と曲を披露した。
5年生の春日瑠介君(11)は「毎回、よい演奏が聞けるので楽しみ。音楽で気持ちも落ち着き、これから3学期に向けて頑張りたい」と話していた。
東春近小で3学期の始業式に合わせて伊那三曲協会が演奏 -
宮田小3学期始業式
宮田村の宮田小学校は9日から、3学期が始まった。子どもたちが元気に登校し、年末年始の思い出や新年の抱負などを仲間に披露した。
各学級では「あけましておめでとうございます」とあいさつをかわし、友人と会話を楽しむ姿も。新学期もきれいな学び舎で励もうと、さっそく清掃もした。
3年3組は正月2日に各自が家庭で毛筆した書き初めを見せ合い、「上手に書けた」「習字は楽しい」と歓声をあげた。
始業式では2年3組の町田祥太郎君と5年2組の松島百花さんが新年に懸ける想いを発表。「いっぱい練習してきれいな漢字が書きたい」「算数や体育のマット運動をがんばりたい」と話した。
清水閣成校長は「間違うことは大切なことです。それをおそれずに挑戦してください」と呼びかけた。 -
特産山ぶどうの皮を使って染物に
宮田村宮田小学校3年1組は、村特産の山ぶどう(ヤマソービニオン)の皮を使って染物に挑戦した。どうやったら上手に色やデザインが出るか試しながら、自慢の一品に仕上げた。
学校給食で山ぶどうワインを使った村の名物丼「紫輝彩丼」が出た時、1粒づつ丁寧に房から取る手伝いをした同学級。残った皮で染物にできないかと、学習を進めてきた。
布を牛乳につけて乾かしてしぼり、煮たてた皮の汁に一日漬け込む。布をしばったり、糸で縫ったりして模様が出るよう工夫も凝らした。
色の出具合などが納得いかず、再度挑戦する子どもたちも。
普通ならば捨ててしまう皮を大切に再利用しながら、一人ひとり手づくりのオリジナル作品を完成させた。 -
大原区でどんど焼き
宮田村大原区で8日朝、どんど焼きが行われた。地域の子どもたち約40人が各戸の門松や正月飾りを集め、高さ約4メートルに組み上げて点火。真っ赤な炎に無病息災を願った。
小学生にとってはこの日が冬休みの最終日。会場の大原天満宮には多くの大人も一緒に集まり、地域の絆を深めながら正月の思い出を刻んだ。
焼けた竹が「ポンッ」と勢い良くはぜる音に歓声も。
大人たちは「今年も1年、穏やかな年になってくれれば」と、伝統行事に親しむ子どもたちの姿に目を細めた。 -
北原よしゑさん(66)
飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で昨年、初めて、9教室の受講生70人のちぎり絵作品を一堂に集め、展示した。「違うグループの人の作品に触れ、いい刺激になった」。会場には受講生の習作のほか、07年度第8回日美絵画展ちぎり絵部門に初めて出展、いきなり、秀作に選ばれた創作ちぎり絵「いろり」も披露した。
1940年、飯島町七久保生まれ。地元の高校を卒業後、職場結婚し、駒ケ根市に。ちぎり絵との出会いは40年以上前、小学校で教諭が制作した「かまくら」を一目見て、何時かはちぎり絵を作りたいと思ったとか。子どもに手が離れた18年前から、伊那市のちぎり絵教室に通ったり、通信教育でも勉強した。初めての作品「テッセン」が完成した時は感激ひとしおだった」。JA祭に出品すると、「教えてほしい」と請われ、自宅で数人に教え始めた。
10年前から、本格的にJAのカルチャーリーダーとしてちぎり絵教室を受け持った。埼玉県の小川和紙から、下絵、和紙をセットにしたちぎり絵キッドを取り寄せ、簡単に出来るとあって、教室は次々と増えた。
教える一方でオリジナル作品づくりも手掛けるようになった。「花を観察し、スケッチして、下絵を描く。色々な和紙を組み合わせて、色を作りはっていく。日常の生活用品を見ても、ちぎり絵の素材にならないだろうかと、考えてしまう」。
創作ちぎり絵「いろり」は「東伊那の夫の実家には今もいろりがあり、現役で活躍している。息子が中学生の時描いた絵からヒントを得た」。
構想から完成まで約3カ月かかった。厚く、毛羽立たない神戸和紙を用いた労作。審査員から「田舎のにおいがする」と評価され、受賞した。
「囲炉裏や茅葺き民家などなくなっていくものに心引かれる。今年は茅葺き民家をテーマにしたい」と話す。
また、新たな挑戦として、白い繭を剥がして作ったバラとちぎり絵と融合した立体作品も試みる。
「ちぎり絵は下絵があり、絵心がなくても、制作できる。神経の細やかな人はち密な作品に、大らかな人は大胆な作風と、同じ材料でもその人のセンスで個性的にし上がる」と魅力を。(大口国江)##(写真)
) -
蘭ミュージアム
国内随1の展示数を誇る高森町の蘭ミュージアムを見学。ランは不思議がいっぱい。巧妙な受粉機構を持つバケツラン。小人たちがそろいのマントで行列しているようなクレセンティラビア。強い香りでハチを酔わしたり、雌ハチそっくりな花の形で雄ハチをダマすランなど、いくら見ていてもあきない▼昼夜の温度差が大きく、冬の日照時間の長い伊那谷(高森)はラン栽培適地である。しかし、同館は今年、規模縮小され、貴重な野生ランの多くが沖縄海洋博記念公園に寄贈されるという▼経費高騰で施設維持が1自治体では無理なのか、残念だ。伊那谷全体で同館を支援できないのだろうか。文化的、観光面でも伊那谷にとって重要施設と思うが(大口国江)
-
新装の神社で新年の願いを
・ス平成の大改修・スで社殿屋根や参道が新装された宮田村の津島神社は正月3が日、例年以上の初詣で客でにぎわった。年越しの二年参りと元旦の朝には初めて、お神酒や甘酒を振る舞うサービスもあり、気持ち新たに門出を祝った。
地域の協力で改修が進んだことに感謝し、氏子総代らでつくる同神社改修委員会(保科充会長)が振る舞いを企画した。
きれいになった参道を踏みしめ、次々と訪れる参拝者。良き年になるよう願いを込めていた。 -
駒ケ根東中始業式
駒ケ根市の東中学校(小木曽伸一校長)は7日、3学期の始業式を開いた。全校生徒を前に各学年の代表生徒が学習や部活動、高校受験など、3学期に懸けるそれぞれの目標や決意を堂々と発表した=写真。
小木曽校長は「3学期は一年間のまとめの時期であり、来年度の準備期間でもある。登校日数は50日に満たない短い学期だが、新年を迎えた新たな気持ちで夢や希望を膨らませながら一日一日を大事に過ごし、それぞれの目標を達成してほしい」と呼び掛けた。 -
なごみ家で繭玉づくり
宮田村の福祉交流施設なごみ家で7日、小正月の伝統行事「繭玉(まゆだま)づくり」が行われた。子どもたちも参加し、昔ながらの風習で無病息災を願った。
地域の習わしに詳しい大田切区の酒井昌子さんらが講師となり、にぎやかに手づくり。
米の粉をこねて丸めて、繭の形に似せた白とピンクの団子に仕上げた。
サカキとヤナギの枝に刺して飾り付け。「きれいにできたね」と親子一緒に喜ぶ姿もあった。
養蚕の隆盛を今に伝える繭玉。「昔はどこの家庭でもつくった。今はクリスマスなど行事が多くなり、かわりに小正月の行事がすたれている気がします」と酒井さんは話す。
かつて繭玉と一緒に小正月に飾ったが、今は滅多に見られなくなった「稲穂かざり」も持参し、大切にしたい風習として参加者に伝えていた。 -
駒ケ根市中学校通学区変更へ
駒ケ根市教育委員会は今年、市内2中学校の生徒数格差を是正するため、通学区変更の実施に踏み切る。07年12月現在の生徒数は赤穂が918、東が151。学級数(支援学級を含む)はそれぞれ28と7。市教委によると、09年4月の入学者は赤穂で320人を超えて1学年学級数が1増の9となる可能性があり、一方の東は37人で単学級となることが予測されている。学級増による教室の増設は敷地の不足などで非常に困難な状況であり、片や単学級は配置基準によって教員が削減されることや、生徒のさまざまな活動に大きな影響があることなど、いずれも深刻な問題をはらんでいる。
この事態を何としても避けたい市教委はこれまでの方針を転換し、赤穂地区の一部の地域を東中への通学区とする考えを固めた。09年度の実施に向けて残された期間は約1年間と、決して長くはない。今年早々から関係地区やPTAなどを対象にした説明会や懇談会などを開き、住民の理解を得ていくことにしている。
これまでも東の1学年2学級を維持するための措置は取られてきた。通学区外の一部希望者の入学を許可する「指定学校変更制度」を06年度から実施。これにより、毎年数人ずつが入学したために単学級となる事態は回避できてきたが、09年度は加えて赤穂の学級増の可能性も高くなったことから、年度ごとの小規模な対応だけで切り抜けるのはいよいよ限界との判断に達したようだ。
通学区の変更は過去にも議論に上った。現在の通学区は天竜川を境界線としているが、98年縲・000年にかけて設置された通学区検討委員会は、竜西にある赤穂東小学校の通学区全域を東中通学区に組み込む竏窒ニする変更案について審議。だが、通学には距離的、地形的に無理な地域がある竏窒ネどの意見が出て結局実現には至らなかった。この中で、それならば東中を移転してはどうか竏窒ニする案が浮上。02年に設置された中学校適正配置検討委員会で審議した結果、天竜川を越えて下平地区に移転、新築する案が答申された。この新中学校建設計画はその後の市町村合併破綻の影響などもあり、総額40億円にも上る財源の見通しが立たなくなって一時棚上げにされていたが、市は建設をあきらめたわけではなく、今後の重点計画として位置付けていくことを明言している。
今回の通学区変更は新中学校開校までの緊急避難的措置とされ、以前の案とは内容に違いがある。だが、対象となる赤穂地区の一部住民には「竜西と竜東はもともと別の村。一緒にはなれない」などとする根強い反対論者もあり、合意形成は簡単ではなさそうだ。市教委は「何としても理解してもらわなければならない。子どもたちの将来を考え、長い目で見て判断してほしい」として、粘り強く説得に当たっていきたいとしている。 -
上伊那岳風会会長 堀内茂彦(雅号・岳茂)さん
漢詩や和歌などを朗々と吟ずる詩吟の魅力に若くしてとりつかれ1967(昭和42)年、同好の士5、6人とともに駒ケ根吟詠会を設立。翌年には会員が一気に30人余り増え、県岳風会駒ケ根支部へと発展した。その後、名称も上伊那岳風会となって会員も600人を超えるなどさらに成長を遂げ、昨年には創立40周年を迎えた。04年から会長を務めている。
「詩吟とは1分半の芸術である竏秩B日本の伝統を伝える素晴らしい文化であり、精神のよりどころだね。一日1回、腹の底から大きな声を出すことは健康のためにもとてもいいんだよ」
◇ ◇
詩吟を本格的に始めたのは18歳の時。詩吟を愛した父の影響もあり、進学した大学では詩吟部に入部した。
「人前に立つ訓練も兼ねて始めた。最初のころは舞台で本を持っていても緊張で手が震えて困ったものだ。今は人が吟ずるのを審査する立場になったが、60歳を過ぎているような人でもやっぱり同じように震えているのを見ると何だかほほ笑ましい気がするね」
20代後半、全国大会で2位に入賞した。
「あのころは若かったな。毎朝5時に起きて天竜川の河原で一生懸命に練習したものだ。大会では杉浦重剛の『自訟』を6、7人で合吟した。吟じ終わった時「これならいける」と確信したよ。残念ながら優勝はできなかったが」
それからも日々研鑚を積み、3年続けての入賞を果たした。
吟ずるだけでなく、吟に合わせ、刀を持って舞う剣舞や、扇子を持って舞う扇舞にも堪能。さらに剣舞に精進する中で居合いも習得した。6段錬士の腕前だ。
「居合いに使う刀は刃の付いた真剣。なまはんかな気持ちで扱うと大変なことになりかねないから、精神の統一にはもってこいだね」
「吟じても吟じても、詩の心を知ることはなかなか難しい」という。自分で創作してみれば少しでも理解が深まるのでは竏窒ニ考え、漢詩の創作にも挑戦している。
「300作を目標に10年前から始めたんだが、今280作ぐらいかな。達成したら今度は400作りたいな。いろいろな趣味に手を広げているようにも言われるが、根本はあくまで詩吟なんだよ」
◇ ◇
各地で毎週のように開かれる詩吟の大会に出席するのに忙しい。信濃燃料の社長で県LPガス協会理事、上伊那LPガス協会会長でもあり、日曜、祭日には家にいたことがないほどだ。
「だが、詩吟のおかげでたくさんの人たちと接することができ、素晴らしい出会いにも恵まれた。小1と小2の孫も詩吟を始めていてね。時折一緒に吟じるんだ。格別な気分だよ」
(白鳥文男) -
箕輪西小学校上古田支会が上古田公民館の掃除
箕輪西小学校上古田支会(子ども会)は29日、毎年恒例となっている箕輪町の上古田公民館の年末掃除をした。冬休みに入ったばかりの同会の1縲・年生約30人の児童がぞうきん持参で同館を訪れ、窓拭きやモップがけなど、日ごろの感謝を込めて館内の汚れを落とした。
「届かないよ」大きな窓に張り付いてぞうきんを動かす児童たち。「きれいになった縲怐vとピカピカになった窓を満足そうに見る。
「そこやったよ縲怐v「ここ僕がやる」賑やかな声が公民館中から聞こえてきた。
広い公民館もみんなで掃除すれば、あっという間に奇麗になった。 -
正月を華やかに、子どもたちが生け花
宮田村の小中学生が参加する講座「楽しい生け花」は、マツや南天などを使って正月用の生け花に取り組んだ。彩りも豊かにいけて、新年を迎えるにふさわしい力作ができあがった。
季節折々の生け花に挑戦する同講座だが、この日も子どもたちは真剣な表情で花器に向い、発想を広げた。
指導する小田切孝子さん=北割区=は「日本の伝統を体験して学ぶことが見直されてきている。大切なことですよね」と話した。
楽しい生け花は、村教育委員会が休日の子どもたちの余暇活動にと開く学校週5日制対応講座のひとつ。
2002年度の事業発足当初から続く人気講座で、今年度は小学校1年から中学2年までの女子23人が登録している。 -
八十二銀行伊那市駅前支店で水彩画展
伊那市の八十二銀行伊那市駅前支店(伊那市駅前ビル「いなっせ」2階)のロビーで、同市西春近のさんの水彩画展が開かれている。08年1月25日まで。
花や国内外の風景を描いた作品12点が展示してあり、訪れた人の目を楽しませていた。
10年ほど前に趣味で水彩画を始めたという西村さん。夫の雄さんが書道をやっていることもあり、夫婦で展示会を開くこともある。
今回、特に力を入れているのは、「旅情桂林(けいりん)の四季」と題した5点の風景画。「おととし中国の桂林に旅行に行った時、風景が美しくて、ぜひ描きたいと思った」とのこと。
午前9時縲恁゚後3時。土日祝日ほか29日縲・8年1月3日休み。 -
「城の自由研究コンテスト」 優秀賞受賞を報告
第6回小学生・中学生「城の自由研究コンテスト」(日本城郭協会など主催)で伊那小5年生の梶原あさみさん(11)が全国467点の応募の中から優秀賞を受賞した。26日夕、梶原さんが小坂樫男市長を訪ね、受賞を報告し、「思ってもいなかった。びっくりした」と感想を述べた。
コンテストは城や城跡、城下町、人物などをテーマに報告書や絵画、作文などの形式で小中学生の作品を募集。初めて応募した梶原さんの作品「高遠城の戦いと桜の伝説」が優秀賞9作品のうちの一つに選ばれた。入賞作品24点のなかで、県内から唯一の受賞だった。
梶原さんは、同市の小中学生を対象に体験活動の場を提供する「はなまる地域探検隊」に3年生から参加。活動の一環で勉強した高遠城の戦いや伝説をテーマに、祖母から学んだ切り絵で絵本を制作した。「形が残っていない城がどんな形だったかを調べるのが大変だった」などと話した。
優秀賞受賞を報告する梶原さん -
駒ケ根市内5小学校で終業式
駒ケ根市内の全5小学校で27日、2学期の終業式がそれぞれ行われた。赤穂南小学校(下平達朗校長)では全校児童を前に1、5年生が学習の成果などを発表した。1年生は難しかった繰り上がりの足し算や繰り下がりの引き算の計算方法などをパネルで実演=写真。「3学期も算数頑張りましょう」と元気に発表した。5年2組は総合的な学習の時間で取り組んだ米作りについて「すごく大変だったが、みんなで協力してたくさんの米を収穫できた」と振り返った。
下平校長は「2学期は86日あったが、みんなそれぞれ頑張った。明日から12日間の冬休み。火遊びをしない、けがをしない、うそをつかない竏窒フ3つの約束を守って良い休みにしてください。3学期の始業式には元気に会いましょう」と呼び掛けた。
市内5小学校の3学期始業式は9日に一斉に行われる。 -
2学期終業式
飯島町の七久保小学校(細川道子校長)は27日、2学期の終業式を行い、82日と最も長く、忙しかった学期を締めくくり、12日間の楽しい冬休みに入った。
式では6年生がスライドを使って、七久保の歴史について、班ごとに発表。「七久保には馬頭観音が316基あり、特に上通りは百基もある」「道祖神は町内に72基あり、そのうち、七久保には23基もある」など石仏のほか、神社についても建立した時代、総代数など、実際に現場に出向き、調べたことを披露した。
細川校長は澄んだ声で「たきび」を歌い上げ「命にかかわる事故や事件に巻き込まれることがなかったことが1番良かった。自分で自分を励ましながら、一生懸命頑張った2学期」と振り返り「冬休みは家の人と楽しく過ごし、3学期には元気で登校して来て」と呼び掛けた。 -
石像モニュメント除幕
飯島町の飯島中学校統合50周年記念事業実行委員会(織田信行実行委員長)は27日、記念事業の一環として、生徒玄関前に設置したベンチ形式石像モニュメントを除幕した。
幅50センチ、長さ3メートル20センチ、高さ40センチ、中田切産の御影石。竹沢校長の揮毫で「おはよう こんにちわ さようなら 飯島中学校統合50周年記念」と刻まれた。石材は記念事業部長の小林幸平さんが寄贈した。
実行委員や新生徒会役員ら10人余が見守る中、松村知明生徒会長ら生徒会三役が除幕した。
織田実行委員長は「座って楽しみ、考え、友と仲良くするいす。皆さんの成長に役立てて」と述べ、竹沢校長は「『石の上にも3年』ということわざがあるが、中学の3年間は腰を据えて学び、石の表面のように、自分自身を磨いてほしい」と期待した。 -
エコーシティ駒ケ岳の下島さんが手がけたドキュメンタリー番組「大原9年目の挑戦」が全国最優秀賞
宮田村大原区の住民が村民運動会最下位脱出にむけて奮闘する姿を描いたエコーシティ駒ケ岳のドキュメンタリー番組が、全国有線テレビ協議会主催の「農村MPIS施設自主放送番組コンクール」で最優秀賞に選ばれた。制作したのは入社7年目の下島美那子さん(29)。撮影、原稿、ナレーション、編集と全てをこなしたが「大原の皆さんの楽しみながら一生懸命がんばる姿は最高の雰囲気。心に残る作品になった」と受賞を喜んでいる。
伊南4市町村をケーブルテレビでネットするエコーシティで、下島さんは番組製作の放送課に所属し昨年から主に宮田村を担当。
かつて村民運動会で優勝の経験もある大原区が、住民あげて復活を果たそうと取り組んでいることを知り、焦点を当てて練習の時から取材を続けた。
「大原9年目の挑戦」と題した番組には、満面の笑顔で練習に取り組む住民の表情が。運動会当日の一丸となる姿も余すことなく収めた。
大原区が上位も伺える位置にいた運動会だが、最後にドラマも。トップに踊り出す勢いだったラストの団体長リレー。ゴール目前で転倒した。
「まさかと思いましたね」と下島さん。自分のことのように動揺したが、カメラを回し続け、最後までゴールをあきらめない選手の姿を追った。
コンクールには全国の地方ケーブルテレビ局から43作品が出品。下島さんにとって初のコンテスト入賞となったが「今持てる全ての力をだせた」と話す。
この番組は同局コミュニティチャンネルで28日午後10時20分、29日午後5時20分に放送する。 -
年忘れそば打ち
宮田村大田切区の住民有志でつくる「大田切ソバ打ちの会」(小澤重喜会長)は23日、年忘れそば打ち大会を区集落センターで開いた。発足から3年を迎え、そばを通じて交流を深めているが、年の瀬もみんなで楽しもうと初めて企画した。
新そばの季節にそば打ちをする機会が多い同会。何かと忙しい年末の骨休めになればと、にぎやかに手で打った。
新しいメンバーも加わり、約20人がワイワイと。酒も酌み交わしながら、打ちたてのそばに舌鼓を打った。
小澤会長やメンバーの佐野栄一さんらは「こうやってみんなで集まれるのが楽しいねぇ」と、会員の団らんする姿に目を細めた。 -
5年3組が餅つき、しめ縄
宮田村宮田小学校5年3組は25日、餅つきとしめ縄を体験。子どもたちの強い要望で行ったもので、昔ながらの正月準備を肌で感じた。
育てたもち米で11月に、五年生全体で杵と臼を使って餅つきした同学級。その経験を通じて切り餅をつくってみたいと、この日再度挑戦した。
「頑張って」と友人の声援を受けながら、ペッタン、ペッタン。軽快にリズムを刻んでつく児童の姿もあり「上手」と歓声もあがった。
しめ縄は地区の行事で習った子どもも多く、それを復習しながら取り組み、自分たちの力で作り上げていた。 -
駒ケ根市教委教育基金講演会
駒ケ根市教育委員会は25日、市内の小学5年生と中学2年生を対象にした教育基金講演会を同市文化会館で開いた。児童、生徒のほか学校関係者や一般など約800人が集まり、元NHK放送文化研究所専門委員でNPO「子どもとメディア」代表理事の清川輝基さんによる「・スメディア漬け・ス縲怎Lミは大丈夫?縲怐vと題した講演を聞いた。
清川さんはテレビやビデオ、パソコン、テレビゲームなどに向き合う時間が世界一長い日本の子どもたちの現状について「人間らしい心の働きや思考能力をつかさどる脳の前頭前野に深刻な悪影響があるほか、筋力や視力の衰えが現れるなど、危機的な状況だ」と説明=写真。その上で「子どもにとって一番大切なのは外遊びなどを通じて自然と触れ合い、いろいろな体験をすること。大げさではなく、日本の未来は今のメディア漬けからどう抜け出すかにかかっている」と強く警鐘を鳴らした。 -
2学期終業式
中川村の中川西小学校(気賀沢厚典校長)は26日、2学期の終業式を行い、最も長く、忙しかった学期を締めくくり、13日間の楽しい冬休みに入った。
式では1年生が「お日様まぶしい日曜日、ホースで水まく水曜日、木から落ちて木曜日」など自作の詩「ようびうた」を朗読し、学級で飼育しているヤギのナナちゃんについて、食べ物や散歩コースなどを発表し、最後に「千の風になって」を歌い、2学期の成長ぶりを示した。
5年生はそれぞれのレベルに合わせた段数で、跳び箱「台上前転」を披露した。
気賀沢校長は「どの学年もすばらしく充実した」と2学期を振り返り「元旦には1年の計を立て、昔から伝わる伝統行事を大切に、お正月を楽しんで」と呼び掛けた。 -
初詣では新装なった津島神社へ
氏子や企業など地域の寄付による・ス平成の大改修・スで社殿屋根や参道などが新装された宮田村津島神社で初めて、大晦日から元旦にかけての二年参りや初詣での参拝者にお神酒や甘酒が振る舞われる。氏子総代らでつくる改修委員会(保科充会長)が感謝の意味を込めて企画したもので、「ぜひ多くの人に足を運んでもらえたら」と話している。
12月31日午後11時40分から年を越して1日午前0時半までと、元旦の朝は午前8時から同10時まで振る舞う。
同神社では年越しから元旦三が日に個人的な参拝者も多いが、このようにお神酒や甘酒を振る舞うのは初めてという。
「改修には地元の皆さんに大変お世話になった。お礼の意味も込めてお迎えしたい」と委員の長矢好幸さんは話す。
73年ぶりの改修となった同神社。11月までに老朽化した社殿屋根の葺き替え、社標の新設などを終え、参道の改修(一部新設)整備も進めてきた。
大提灯、拝殿幕、屋台幕の整備、石段の修理を残すが、委員会は大事業の成功も祝い、地域とともに年始を迎えようと当日に向けて準備を進めている。 -
伊那東部中学校が伊那公園の桜を観察
伊那市の伊那東部中学校1年1組の生徒38人が21日、伊那公園を訪れ、今年最後の桜の木の管理・観察を行った。
同クラスでは今年6月から総合学習の一環として桜守の稲辺謙次郎さんに教えられながら、毎月1回伊那公園の桜の管理に携わってきた。児童公園内の桜に一人一本担当を決めて、「観察中」の文字や伊那東部中学校、番号などが書かれた札をひもで縛って止めている。今回は、その札を縛り直すとともに、木をスケッチしたり、高さを測ってみたり、さまざまな方法で観察した。
「今回はもっとも変化の見える一本があります」と稲辺さん。興味津々でついてくる生徒たちを一本の桜の元へ案内した。その木が小さな白い花を咲かせているのを見て、生徒たちは驚いた。冬にも花をつける十月桜との説明を受けて珍しそうに花を見ていた。
生徒たちから慕われているさん。「大きい木はこの時期には咲かないんですか」「寒暖の差のない地域だと花は咲かないんですか」など、生徒たちから次々と質問を受けていた。 -
小学生が手作り門松販売
総合的な学習の時間で取り組んでいるアフリカン・ドラムの太鼓の皮などの補修費用に充てようと駒ケ根市の赤穂小学校6年2組(吉田大輔教諭、32人)は25日、手作りの門松を一般市民に販売した。児童らは門松をリヤカーに乗せたり手に持ったりして元気に学校を出発。太鼓などの鳴り物を交え「安いですよ」、「買ってください」などと大きな声を張り上げながら国道沿いの歩道を練り歩いた。沿道の商店や通りかかった人などが次々に集まってリヤカーをのぞき込み「どれにしようか」と品定めをして2つ、4つと買い求めていた=写真。
門松は高さ約37センチの「大」が800円、約25センチの「小」が500円。高野普校長が作り方を指導し、一人が4、5個ずつ、計約150個作った。教職員や保護者などの予約も多かったため、この日販売したのは約50個とあってたちまち完売となった。高さ約1・5メートルの特製の門松も別に数組作り、数日前に市内の医院や事業所などに販売した。
同クラスは昨年からアフリカン・ドラムに取り組んでいて、年末の門松販売も2年目。