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大田切の県単農道26日に開通
宮田村大田切地区で建設中だった県単農道は26日に竣工開通式を行い、供用を開始する。総延長2キロ余りで、伊那谷の南北の基幹道路である国道153号と広域農道を接続。貴重な動植物保護を理由に一部区間が中止となるなど7年の歳月を要したが、駒ケ根市に隣接する同村南部の・ス動脈・スにと期待される。
2001年に着工し、県を事業主体に約13億円かけて整備。太田切川に沿って村南部を東西にまたぐ。
事業をめぐっては広域農道西側の331メートル区間が動植物保護で中止となり、03年には財政難を理由に全線の2車線確保が見直される事態にも直面。
しかし、地元や村が根気強く県に再考を促し、中止区間以外はほぼ全線2車線に復活した。
開通式は午前10時半からを予定している。 -
地域づくり支援29事業を認定
宮田村は地域づくり支援事業の一次分の審査を行い、申請があった29事業すべてを認定した。道路修繕や安全対策、環境美化など住民の手による地域整備を補助していこうと始まった同事業は今年度で5年目を迎えたが、村総務課は「積極的に拡大が図られており、さらに一歩進めた地域づくりに発展すれば」と期待を寄せている。
村は本年度も同事業に260万円を予算化。一次分の交付申請で既に167万4千円に達した。
「環境整備から道路管理、防災安全面にまで広がりをみせている」と同課。事業を通じて住民の地域づくりに関する意識も高まっているとも分析する。
今回の認定分をみても、大久保区が地域にある井水の関連施設を史跡として整備しようと考えるなど、内容は多岐に及ぶ。
花壇整備を除いて最大3年間が補助の期限となるが、「本来の地域づくりに新しい発想も盛り込まれ始めている」(同課)格好だ。
20日まで二次募集。問い合わせは村総務課85・3181まで。一次分の認定団体は次の通り。
【新規】区有林整備等に関する有志の会=里山の環境保全▽町一区=交通安全対策、自主防災組織充実▽北割区=道路と側溝整備▽大田切区=公園遊具の点検改修▽大久保区=自主防災組織の充実▽大久保区=丸山井の史跡整備【継続】「おおはら」を発行する会=地域情報紙発行▽町二区=自主防災組織充実と環境美化▽南割区=道路の安全確保【街並みづくり事業(花壇整備)】花と緑のある街角づくり会、大久保区ふれあい花壇ボランティア、おおはら花の会、米松会、三班辰巳会、里宮花の会、新田区、いきいきサロン、大田切曙会、北割寿会、つつじが丘景観委員会、北割5班婦人部、一輪の会、町三区、河原町通り景観委員会、三一会、仲町モール商店会、新田5班、つつじが丘区、大原区 -
美篶きらめき館しゅん工式
伊那市美篶に、美篶支所・公民館・伊那図書館美篶分館の機能を併せ持つ「美篶きらめき館」が完成し6日、しゅん工式があった。美篶公民館支所の老朽化に伴う移転新築で、関係者約100人が集い祝った。
美篶公民館支所は1962年に建設し、77年に増改築したが老朽化していた。98年に建設委員会を発足。06年8月に建設位置を決定し07年2月から設計開始。同年7月に建設着工し08年3月にしゅん工した。
式で小坂樫男市長は、「美篶地区の行政、文化の中心地になる。高遠・長谷地区からも旧伊那町からもご利用があると思う。きらめき館を地域の文化活動、行政の中心として、皆さんのよりどころとして大事に使っていただき、皆さんに愛され末永く続くことを願う」と式辞を述べた。
美篶公民館支所建設委員長の赤羽要さんは、「年を取るごとにきらめきを増し、名前に恥じない施設になることを心から願う」とあいさつした。
きらめき館は、蔵書約2万冊の図書館、冬は床暖房になるプレイルーム、講堂、研修室、実習室、会議室などがある。 -
シンクライアント導入進む
個々のパソコン端末がハードディスクなどの記憶媒体を持たず、データの処理や管理は中央コンピューターともいえるサーバーが一括して受け持つ「シンクライアント・システム」を導入する動きが上伊那の各市町村で進んでいる。すでに導入、稼動しているのは辰野町(06年)箕輪町、宮田村(共に07年)の3町村。7月1日には伊那市が本庁舎の一部で稼動を開始する。市が管理するパソコンは約千台だが、本年度は880万円をかけて200台を入れ替え、今後3年間で全数を更新する計画。
残る駒ケ根市、飯島町、南箕輪村、中川村もそれぞれ導入に向けて研究、検討を始めていて、いずれも時期は未定だが早い所は09年度中にも導入したい考えだ。
同システムの利点は情報が個々の端末ではなくサーバーに保存されるため、機器の持ち出しや盗難などによるデータ流出の可能性がほとんどないこと。さらに、どの端末からも同じ情報にアクセスできることからパソコンの共有化ができ、保有台数を減らす効果もある。伊那市の担当者は「パソコンは現在職員1人につきほぼ1台を配備している状態だが、将来的には台数を7、8割にまで削減できるのではないか」としている。
導入当初の費用がかさむことが難点だが、セキュリティ強化に加え、台数減や管理業務の軽減などによるコスト減少が見込めることから、導入は今後ますます加速しそうだ。 -
駒ケ根警察署大草駐在所主任、笠松大二巡査部長
3月下旬、大草駐在所に着任、1カ月を経て「自然が豊かないい所に来たというのが第1印象。役場や消防署などあいさつ回りをしたが、親切で、住み良さそうだ。隣組の皆さんも良くしてくれる。道で会えば、向こうから声を掛けてくれて、本当にうれしい」
岡谷市生まれ、大学卒業後、民間企業に就職したが、親の希望もあり、長野県に戻り、警察官に応募。松代警察学校で半年間研修した後、初任地の木曽警察署で交番勤務に「やること、成すこと、何もかも初体験。だだ仕事をこなすだけだった」。木曽警察署は当時迂回路なしの1本道だった国道19号を抱え、ひとたび正面衝突などの大事故が発生すると、事故処理に時間がかかった。
定期便のトラック運転手は事情がわかっており、理解してもらえたが、行楽客はイライラし、不満をぶつ掛けられたこともあったとか。「もう1本迂回路があれば、いいのにと思った」
この後、長野中央警察署に、善光寺の門前、城山交番に勤務した。「昼間は参拝者でにぎわい、すりや遺失物も多く、落し物もどっさり届いたが、夜はにぎわいは権堂に移り、静かで助かった」。
豊科、穂高交番勤務に続き、駒ケ根署の駅前交番へ。保育園児と小学生の子どもを伴っての赴任で、送り迎えなどでほかの父兄と交流があり、住民の輪の中に入りなじめた。 高遠の藤沢駐在所時代に、観桜期に中学のグランドに駐車できないことがあり、車列が駐在所までつながったことも。高遠城址内の交番にも勤務「ピンクがかった色は見事だった」高遠町には4年勤務し、4シーズン、天下第1の桜を楽しんだ。
この後、飯田市上郷に住んで高森町駐在所に通った。「高森町は飯田市のベッドタウンで人口が増加し、振興住宅地が増え、人間関係が希薄で事件、事故が多かった」と振り返る。
「大草は桑原や小渋ダムと奥が深い。歩いて道を覚え、村内の地理をしっかりと頭に入れたい。巡回連絡で家庭訪問し、村民と顔なじみになり、地域になじんで仕事をしたい」。(大口国江) -
ごんべえ号運行開始1カ月
権兵衛トンネルを経由して伊那市と木曽町を結ぶ連絡バス「ごんべえ号」が4月1日に試験運行を開始してから1カ月竏秩B伊那市がまとめた4月の集計によると、利用者総数は544人で、平均利用者数は一日当たり18・1人、一便当たり2・27人だった。市の担当者は「思ったよりも伸びていない。利用者が増えるよう、関係者と相談しながらダイヤ改正なども含めて利便性を図っていきたい」としている。
バスは伊那市の伊那バス本社前と木曽町の県立木曽病院を約1時間15分で結ぶ。運行本数は一日8本。初日の4月1日こそ計100人が利用したが、2日11人、3日6人と減少。その後も高遠城址公園の花見などが要因とみられる増減はあるものの、おおむね横ばい状態が続いている。 全240便のうち、一便当たりの利用者数が最も多かったのは29日午前8時56分木曽発3便の33人。次いで1日の同便と午前6時55分伊那発2便が同数の22人だった。利用者数が二けた台に乗ったのはほか4便と合わせて計7便のみで、ほとんどの便は一けた。ゼロだった便も81あり、全体の約3分の一を占めている。 -
高烏谷山富県区民ハイキング
伊那市富県の区民が高烏谷登山を楽しむ第41回区民ハイキングが3日あった。富県公民館主催。五月晴れの青空の下、子どもからお年寄りまで約550人が参加し、8合目にある「つが平」(標高1220メートル)を目指してそれぞれのペースで元気に歩いた。
ふもとの各地区公民館など5カ所から午前8時前後にスタートした参加者は、木漏れ日が差し込む明るい林道の景色を楽しみながらゆっくりと山道を登った。急傾斜の道では互いに励まし合いながら、8キロ余りの道のりを約2時間で登り切って目的地のつが平に到着。残雪の中央アルプスの山並みや眼下に広がるふるさとの眺望を楽しみながら持参の弁当を広げた=写真。
つが平では富県小、新山小の児童らがそれぞれの校歌を歌う交流行事のほか、山ろくに拠点を置く歌舞劇団「田楽座」による太鼓演奏などのアトラクションもにぎやかに行われた。 -
箕輪町08年度予算執行方針説明会
箕輪町は30日、08年度予算執行方針説明会を同町の地域交流センターで開いた。町職員などに当初予算の概要や予算執行に当たっての留意事項を説明・指示した。
平沢豊満箕輪町長は予算執行に当たって次の留意事項を指示した。
◇窓口で相談に来た町民に「予算がないからできません」という対応は禁止
◇最少コストで最高品質の町民サービスの提供
◇コスト・スピード・チェンジ・サービスを意識した予算執行
◇事務事業を見直し、アウトソーシングなど民間活用
◇各課間の連携調整を強化し、全庁をあげた組織横断的な事業執行
◇職員一人ひとりの職務分担領域の拡大
◇町民の目線に立った事業の執行と協同の町づくりを進めるため、地域と十分連携し、事業を推進
◇事業の執行方法を見直し、コスト意識を持って、計画性のある事業執行
◇予算を使い切るという考えを排し(契約差金などの予算不用額については不執行としする)事業目的を達するためにより効率的な執行方法を考えて執行
◇建設事業について計画的な執行、事業の重点化、効率的な執行で建設コストを縮減
◇補助金・交付金は補助効果、補助先の効率化を十分精査し執行
◇委託については効率化のために積極的に外部委託を検討するとともに、委託内容を十分精査し、適切かつ効率的に執行
◇経常的経費については「枠配分方式」を継続し、原則として善年度当初予算額の95%以内で年間予算分を考慮し編成したので(5%削減ルール)年度中途の補正予算での増額は行なわないことを踏まえ、効率的に執行
◇職員の資質向上のため、職員研修を積極的かつ計画的に行なうべく、予算総務課所轄の「職員研修費」に集中計上したので、効果のある研修を行なう
◇地域住民の生活に影響のある緊急事項に対応すべく所要の予算を計上したので、関係課長は別に定めるところにより総務課長と協議し、効果のある執行をする
◇国の地方再生の補助金をどのように行政に取り入れ活用するかをそれぞれの担当の範囲で考える -
08年度地域発元気づくり支援金(上伊那地域1次分)内定
上伊那地方事務所は30日、08年度地域発元気づくり支援金(上伊那地域1次分)で55事業、支援額7157万3千円の内定を発表した。
要望は63団体から84件、1億3548万4千円あり、選定委員会による審査を経て内定した。
第2次分は5月1日から6月2日まで募集する。
内定事業名、支援金内定額は次の通り。
◇伊那市=▽白山公園整備及び里山林整備事業(64万1千円)▽野口八幡公園造成事業(127万8千円)▽上中尾花桃の丘公園整備事業(64万8千円)▽荒廃里山(平地林)の復活と有効活用(226万9千円)▽助産師による「命の教育出前講座」事業(38万円)▽生ゴミ減量化等モデル地区事業(226万6千円)▽紙芝居による保育園児への環境推進事業(60万4千円)▽秋葉街道再生事業(200万円)▽名君「保科正之公」顕彰事業(221万円)▽木製甲蓋設置事業(82万6千円)▽農産物加工場利用による地域振興事業(103万6千円)▽Swing Jazz In INA 2008(69万6千円)▽東春近資源再発見事業(15万4千円)▽ウォーキングコース創出と区民参加の夏休みラジオ体操(20万円)
◇駒ヶ根市=▽南割公園マレット場ホール増設事業(218万6千円)▽社会起業家研究会(20万2千円)▽豊かな暮らしのまちづくり実践事業(100万6千円)▽いなん夢少年育成事業(194万8千円)▽中央アルプス山ろく美酒フェスタ(188万円)▽ウォーキングエリア整備事業(80万円)▽地域の元気を生み出すレストラン経営(76万9千円)
◇辰野町=▽厨芥ごみリサイクルモデル事業(151万2千円)▽菜の花による景観形成と山菜・地場野菜を結んだふれあい空間創出事業(203万5千円)▽野生獣と住み分けできる里山景観創生プロジェクト(41万6千円)▽桜の公園丸太橋設置事業(48万6千円)
◇箕輪町=▽ボランティア活動拡大促進事業(22万5千円)▽箕輪町防災チェックブック作成事業(300万3千円)▽東山山ろく歴史コース整備事業(220万5千円)▽カタクリの里づくり(51万2千円)▽イルミネーションフェスタ☆みのわ(645万円)
◇飯島町=▽総合ハザードマップ作成事業(99万7千円)▽水害対策用備品整備事業(74万1千円)▽AEDの導入と救急救命講習会開催事業(26万4千円)
◇南箕輪村=▽健康ウォーキング教室(138万円)▽大芝高原森林整備事業(750万円)
◇中川村=▽紅そばサミット(148万6千円)▽NPO結いと絆 協働で拓く担い手育成塾事業(98万円)▽中川村伝説芸能記録・紹介事業(261万円)▽防災ハザードマップ作成啓発事業(75万円)▽中川赤そば花まつり(146万9千円)▽第1回信州なかがわハーフマラソン(267万8千円)
◇宮田村=▽子どもは宝・親も宝・地域で支える親子共育事業(139万1千円)▽自主防災組織活性化事業(362万6千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=町1区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=町3区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=北割区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=南割区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=新田区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=大田切区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=大久保区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事業=つつじが丘区(15万1千円)▽区民の協働による安心・安全な地域づくり事=大原区(15万1千円)▽里山整備・ふれあい事業(95万8千円)▽地域ポータルサイト制作事業(96万6千円)
◇広域連合=▽上伊那・木曽連携花マップ作成事業(157万5千円) -
伊那市行政改革審議会
伊那市の行政改革について審議する市行政改革審議会(中村威夫会長)は25日夜、08年度の第1回会議を市役所で開いた。本年度の新たな取り組みとして、一般競争入札制度に総合評価方式を導入するなどの入札制度の改善を行政改革大綱の項目に追加することを了承した。
市は、07年度の行政改革の進ちょく状況についても報告。具体的な取り組みとして掲げた90項目のうち未着手の項目はなく、71項目が「実施」「一部実施」だった。予定より進んでいるのは34項目、予定通りが44項目、遅れているのは「公社・第三セクターの経営状況の把握と公表」「公会計の整備」「地域協議会との協働」などの12項目。市は、予定より遅れている事項は積極的に取り組めるよう促進を図るとともに、予定通りの事項についてもさらにスピードアップを図っていきたい竏窒ニしている。
現委員の任期は6月30日で切れるため、同じ顔ぶれでの審議は今回が最後となる予定。小坂樫男市長はあいさつで「意見をいただいて進めてきたが、一定の成果が挙がった」と感謝した。 -
伊那市の住所表示大幅変更へ
伊那部3050番地の市役所の住所は「下新田3050番地」に、伊那3500番地1のいなっせは「荒井3500番地1」に、伊那1979番地2のきたっせは「山寺1979番地2」に変わります竏秩B
分かりづらいと不評だった伊那市の伊那、伊那部、美篶の住所表示を8月4日に一斉に変更したいとして準備を進めている伊那市は対象地域の住民に対する説明会を始めた。
変更されるのは「伊那」のほぼ全域と「伊那部」「美篶」の一部。「伊那」は福島と山ろく地帯の一部を除き「御園」「山寺」「坂下」「荒井」「西町」竏窒ネどに変更。「伊那部」は「中央」「日影」「境」「上牧」竏窒ネどに、「美篶」の一部は「上の原」「野底」「美原」竏窒ネどに表示が変わる。変更されない地域も一部にある。番地は原則として現在のまま変わらないが、郵便番号は変更される。影響を受けるのは市民約3万2千人と千社以上の事業所など。
1回目の説明会は25日夜、上新田、下新田の住民を対象に市役所で開き、総務部財政課の伊藤明生管財係長が住民約20人に変更の概要や日程などについて説明した=写真。参加した住民は説明におおむね納得した様子で、特に異論などは出なかった。
説明会は対象の各地域で5月29日まで、19回の開催が予定されている。説明会終了後は6月市議会に議案を提出し、議決を経て7月1日に市長が告示する。7月下旬に全対象家庭と事業所に対し、手続きについての手引書を配布する計画。
住所表示の分かりづらさを指摘する声はかなり以前からあったが、市町村合併(06年3月)前の協議会で意見が出たのを機に、変更に向けての議論が本格化した。
市は、変更について十分理解するためにぜひ説明会に参加を竏窒ニ呼び掛けている。問い合わせは市役所(TEL78・4111)総務部財政課管財係へ。 -
介護保険料1200万円を過誤徴収
上伊那広域連合は25日、税制改正に伴う介護保険料の激変緩和措置の対象者数を一部誤り、上伊那8市町村の65歳以上の被保険者1447人から06縲・7年度に保険料1244万5338円を多く徴収した、と発表した。各市町村職員が5月上旬、該当者宅を訪問して謝罪し、還付方法を相談する。
過誤徴収したのは、激変緩和措置の対象者のうち約15%。1人当たりの平均過誤納付額は6426円(610縲・万1500円)。
05年度の税制改正(高齢者の非課税限度額の廃止)で、介護保険料の急激な負担増加を緩和するため、段階的に引き上げることになり、05年12月、県主催の担当者会議で激変緩和措置の説明を受けた。06年1月、県から各市町村に改訂通知が届いたが、情報センター職員と市町村担当者の連携ミスから一部対象者の緩和措置を見逃した。
広域連合は08年度から、介護保険料など一部の電算処理を新システムに移行。4月中旬、新旧システムの保険料の比較で差異があることが分かった。
電算機による処理業務は各市町村からの要請で行うことになっていたが、これまでしていなかったため、制度改正に伴う改訂は文書で要請する方法とし、再発防止に努める。
記者会見には、8市町村の首長らが出席。
連合長の小坂伊那市長は「情報センターと市町村の連携不足で、国の制度に対して的確に対応できなかった。該当者に対して早急におわびして返したい。再び誤りのないよう二重、三重のチェック体制を取りたい」と述べた。 -
南アルプス林道バス 歌宿まで運行開始
伊那市営南アルプス林道バスが25日、戸台口縲怏フ宿間で運行を開始した。7月1日から終点の北沢峠までとなり、11月中旬まで運行する。1980(昭和55)年、林道バス開設からの累計利用者数はあと1万4600人余で100万人に達する。
始発便の出発に先立ち、宮下市蔵長谷総合支所長は、林道バス運転手ら約10人を前に「林道バスは南アルプスへの動脈の一つ。シーズン中は乗客が集中するが、無事故で運行してほしい」と呼びかけた。
初日の利用者はいなかったが、登山、高山植物などが楽しめ、シーズン中は例年並みの5万人を見込む。
伊那市長谷総合支所によると、歌宿付近の積雪は20縲・0センチ、北沢峠付近が2メートルで、例年より多い。北沢峠までは歌宿から6・3キロを歩くことになる。歌宿から2キロほど離れた平右ヱ門沢は雪崩の危険があり、市は登山者に雪崩や落石に注意を促す。
林道バスは三峰橋付近の戸台口縲恂k沢峠間の延長22・6キロで運行。1日4往復(バス営業所発歌宿行午前8時5分、10時5分、午後零時45分、2時10分)。土曜日・休日は午前6時が加わる。
北沢峠までの運行開始は例年6月15日だが、昨年9月、台風9号の影響で土砂崩れがあった個所の災害復旧工事のため、半月ほど遅らせた。
運賃は仙流荘縲怏フ宿間が800円(小学生以下は半額)。所要時間は40分。
問い合わせは、南ア林道バス営業所(TEL98・2821)へ。 -
防災講演会
国土交通省天竜川上流河川事務所は24日、飯島文化館で「天竜川水防DAY(4月24日)」に合わせ、第5回自然災害勉強会を開いた。南信地域の行政や業者、水防に関心のある人など250人が参加。信州大学人文学部の笹本正治教授の「天竜川の災害伝承と防災」と題した講演に耳を傾け、過去の歴史から、自分の地域の危うさを知り、身近な災害から身を守るには何をすべきかを考えた。
この中で、笹本教授は「東海大地震と富士山の噴火など巨大災害ばかりに気を取られていると、足元をすくわれる。ひとり一人が頑張れば、逃れられるもっと身近な災害に常に気をつけよう」と訴え「過去の人々が天竜川の恵みを享受しながら、いかに災害と闘ってきたか認識すべき」とした。
また、実際の災害への対応に▽日常的に災害意識を持つ(目に見える形で災害の怖さを認識)▽災害現場でけがなどに対処できる基礎的知識を身につける▽行政まかせ、他人まかせでなく、個人で対応する力をつける▽個人は緊急用品を備える▽行政サイドでは緊急時の職員召集、指揮系列、広い部局にまたがる問題の解決、救急車不足の対応を決めておく-などを挙げた。 -
伊那市地域づくり活動支援金事業決定
伊那市は24日、市民が自発的、主体的に地域の活性化に取り組む活動を支援する「地域づくり活動支援金事業」の08年度採択事業を発表した。採択された事業は新規11、継続10の計21件。事業内容は景観形成が10件と最も多く、サクラの里づくり7件、環境保全2件、住民交流と歴史・文化関係が各1件。支援金総額は451万3千円。
支援事業には3月3日縲・1日に29団体が応募し、計733万4千円を要望。4月9日に選考委員会(選考委員長・酒井茂副市長、8人)を開き、独創性、公益性、発展性などを基準に審査、決定した。
新規採択事業と金額は次の通り。
▼ハイキングコース整備事業(手良地区活性化促進会議企画委員会)=21万円▼西春近桜の里づくり事業(西春近自治協議会)=50万円▼地域の希少動植物の保護と自然環境の保全事業(新山山野草等保護育成会)=17万1千円▼高遠・花の商店街づくり事業(高遠町商店街発展の会)=50万円▼高遠・花の商店街づくり推進事業(高遠景観形成会)=50万円▼日影区花のふれあい事業(日影区花の会・花壇の会)=7万円▼内の萱スポーツ公園への桜の植樹事業(荒井区)=33万3千円▼権兵衛・伊那節の里花づくり事業(権兵衛・伊那節の里花づくりの会)=50万円▼野口環境整備、環境保全、景観形成に関する事業(野口区)=25万5千円▼桜の苗木植樹育成事業(桜の木育成会)=3万5千円▼小沢水系井筋の現状調査と保全を考える事業(荒井区)=22万円 -
高遠さくらまつり号利用実績
伊那市は24日、JR東日本などと共同で今年初めて運行した臨時列車とバス「高遠さくらまつり号」の乗車実績と利用者へのアンケート結果を発表した。
乗車人数は、運行した4月12、13、19、20日の4日間合計で約690人(バス乗車券・公園入園券がセットになったパスポート売上枚数調べ)。利用者へのアンケートには190人が回答を寄せ、住居地は中信(95人)北信(47人)関東方面(32人)などが多いことが分かった。次年度以降の利用希望については89%が「利用したい」、バスの車中で地元ボランティアらが行った観光ガイドについては85%が「良かった」と回答するなど、おおむね好評。「平日に利用したい」とする希望者は70%に上った。
小坂樫男市長は「渋滞もなくてよかった。初めての試みでもあり土、日のみの運行だったが、要望も多かったので来年はぜひ平日にも運行したい」として、列車運行を平日にも拡大したい考えを示した。
さくらまつり号は4日間のみJR松本竏宙ノ那北駅間を1日1往復運行。伊那市は列車に合わせ、伊那北駅竏注i唐ウくらホテル間を結ぶバスを運行(ジェイアールバス関東に委託)した。
伊那北駅前では地元商店街などが、高遠さくらホテル前では市振興公社や商工会がそれぞれ物品販売を行ったが、売上実績などは不明。 -
七久保浄化センターしゅん工
県下初の汚泥減量システムを導入した飯島町公共下水道七久保浄化センターが完成。23日、七久保新屋敷の現地で、町や地元、上下水道運営協議会委員、施工業者ら約80人が出席し、テープカット、通水式を行い、供用を開始した=写真。
敷地面積3100平方メートル、管理棟(床面積32平方メートル)移動脱水車棟(床面積223平方メートル)を建設。水処理はPCD(オキシデーションディッチ)方式、処理能力1日800立法メートル、対象地区は七久保区の北街道、南街道、新屋敷、新田、針ケ平など、計画人口1700人。汚泥処理工程で県下で初めて、生物処理による減量化システムを導入した。複合発酵槽に多彩で安定した微生物群で有用菌床を作り、沈降汚泥を再活性化して処理槽にリターンすることで、汚泥発生量を減少させるシステム。
飯島町下水道事業の供用開始は99年七久保北部地区から始まり、飯島処理区1部、本郷、田切の各農業排水事業に続き、今回七久保処理区が1部供用開始となり、11年度中に町内の全管渠工事が終了、完結する。 -
伊南バイパス1号橋(与田切橋)下部工着工を前に、地元説明会
飯島町本郷の本郷公民館で21日夜、伊南バイパス本郷地区1号橋(与田切橋)の下部工事着工に伴う、地元説明会があった=写真。地元住民や対策委員、関係地権者、町など60人余が出席。国交省飯田国道事務所や施工業者が工事概要、工程、資材等の運搬経路について、具体的に説明した。
与田切川に架かる1号橋は延長658メートル。コンクリート造。暫定2車線幅員6・5メートル。勾配3・7%。橋脚9台。
このうち、橋脚1縲・号は吉川建設(飯田市)が、8、9号はオリエンタル白石(名古屋市)が請負う。工期はいずれも10年1月29日。RC橋脚工。8、9号は地上で構造物を製作し、地下に埋めていく、ニューマチックケーソン基礎工を採用。高さ25縲・4メートル。作業時間は通常午前8時縲恁゚後5時まで。ニューマチックケーソン基礎工に限り夜間作業もある。資材の運搬経路は松田建設のダンプ道路を使用し、町道深山線は大型車両による資材の搬入は行わない-などとした。
出席者からは「与田切川の流れを大きく変更する場合は事前協議を」「通学路の安全確保を確実に」「工事用道路は散水するなどほこり対策を」-などの要望が出された。 -
富田公民館安全祈願祭
箕輪町の富田公民館の増改築にあたり23日、町や施工業者など関係者が同公民館前に集まり、安全祈願祭を開いた。
高齢者に対応するため、また介護予防の拠点としての役割を担うための増改築で、費用は約5千万円。そのうち4900万円は国からの補助金が充てられ、残りは町や地元の負担などでまかなわれる。
箕輪建設が施工、エーアンドシー設計事務所が設計。
建物西側の広間を中心に増築。広間は今まで約65平方メートル(ステージ部分を除く)だったものを、約100平方メートルに拡張する。
改築としてはスロープや手すり、車椅子に乗った人でも使用できるトイレの設置のほか、調理室の設備の変更など。
完成予定は9月1日。
平沢豊満箕輪町長は「富田区のみなさんが交流の場として集い、語り合い、明るく元気で長生きができる、そんな公民館になって欲しい」と話していた。 -
下古田介護予防拠点施設引取り検査
箕輪町は23日、同町下古田に新築した下古田介護予防拠点施設の引取り検査をした。同施設を訪れた平沢豊満箕輪町長ら関係者は設計業者の説明を受けながら、施設の内外を確認した。
下古田介護予防拠点施設は、老朽化した下古田公民館に代わり、地域のコミュニティ施設として、また町内でも高齢者の多い同地区の介護予防拠点として、国の補助金や町や地元の負担金により建設。
場所は県道与地辰野線沿い、下古田公民館と同道路を挟んで東側に位置する。総面積1140平方メートル、建築面積約355平方メートル、木造平屋建て。バリアフリーとなっており、玄関にはスロープが、廊下に手すりが設けられているほか、男女トイレとは別に「みんなのトイレ」として車椅子に乗った人でも使用しやすい広めのトイレが設置されている。
大広間はステージがあり、またアコーディオンカーテンにより仕切ることもできる。ステージにはテレビ、オーディオセット、プロジェクターなどが設置されている。
調理室には業務用の機材などが備わっており、学校の給食室などに近い設備となっている。
そのほか、畳敷きの和室が2部屋、パソコン倉庫とその奥に耐火構造の文書庫がある。
平沢町長は「体を動かすスペースと、和室ということで地域の人たちがお互いにコミュニケーションをとりながら脳の活性化を図る。それに併せ食生活改善ということで台所の整備。3拍子揃った介護予防拠点だと思う」と話していた。 -
飯島町の新ふるさと大使に岩間辰志さん、圓山武さんを委嘱
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飯島町は21日、役場で町にゆかりがあり、東西の経済界で活躍している岩間辰志さん(埼玉県在住、サッポロホールディングス名誉顧問)と圓山武さん(奈良県生駒市、イナ・オプティカ代表取締役会長)の2人を新たに飯島町ふるさと大使に委嘱し、飯島町の魅力のPRやまちづくりへの意見、助言を期待した。
新大使らは企業や岩間城址、道の駅、千人塚公園など町内視察を終え、役場で開いた委嘱式に臨んだ。
式には後藤俊夫大使、斉藤彰大使のほか、町議、町幹部職員ら20人が出席した。
高坂町長は「2人に委嘱書と観光名刺を交付した後「2人はそれぞれ東西の経済界の重鎮で、ともに県人会の副会長でもある。飯島町が持続可能で発展するために、全国に情報発信していただくとともに、有益な情報や助言で町にカツを入れて」と期待を込めた。
新大使の圓山さんは「大役をおおせつかり、緊張と不安を感じているが、お引受した以上、持てる力を発揮し、少しでも町のお役に立ちたい」。岩間さんは「私の知恵と努力でできることがあれば、お申し付けいただきたい。お役に立ちたい」とそれぞれ、町への尽力と貢献を誓った。
この日、旅行ジャーナリストの津田令子さん(東京在住)の委嘱も行われる予定だったが、体調不良により延期された。
岩間辰志さんは佐久市出身、サッポロビールホールディングスの社長を経て、現在、名誉顧問。埼玉県公安委員を務める。ルーツがは飯島町岩間。
圓山武さんは飯島町南町出身、イナ・オプティカ社長を経て、現在会長。飯島町には信州配送センター、長野営業所がある。 -
韓国・南原市長が伊那の文化団体と交流
親善のため18日に伊那市を訪れた韓国の南原(ナムウォン)市・崔中根(チェ・チュンクォン)市長は19日、伊那市の文化団体や女性団体との交流を生涯学習センターいなっせで楽しんだ。伊那に伝わる羽広の獅子舞や、伊那節をはじめとする伊那節保存会の歌と踊りのほか、伊那市在住の演奏家エレナ冨岡さんのアルパ(インデアンハープ)などが次々に披露されると、崔市長は「演奏や踊りは南アルプスより美しい」と感想を述べ、上機嫌で記念写真に納まった=写真。
交流会には、南原市を舞台に展開する古典的純愛物語『春香(しゅんこう)伝』にちなんだ「春香祭」(5月1縲・日)が同市で開かれるのに合わせて訪韓する伊那市の女性団体や文化団体でつくる民間の使節団(竹中則子団長、16人)も出席。竹中団長は崔市長へのあいさつで「韓国のテレビドラマは日本でも大人気。祭りも素晴らしいと聞いているので行くのが楽しみだ」と述べた。 -
三峰川右岸の農地を潤すための虹橋しゅん工式
伊那市高遠町の三峰川に架かる県営かんがい排水事業の水路橋(通称虹橋)のしゅん工式が19日、現地であった。三峰川右岸の農地を潤すための幹線農業用水施設で、出席した三峯川沿道土地改良区連合、市の関係者ら約50人は14年の歳月をかけた事業の完了を喜んだ。
虹橋は美和ダム、高遠ダムを主水源に、農業用水として市内美篶、手良一部の農地約1140ヘクタールに供給している。事業は地域農業経営の安定化を図るため、94年度に着手。1958(昭和33)年の建設から45年以上が経過し、老朽化した虹橋の補修補強のほか、ずい道2・3キロ、水路3・9キロを改修した。総事業費は12億2300万円。うち虹橋(04縲・7年度)は2億4700万円。
虹橋の延長は98メートルで、幅員は2メートル。最大で毎秒5トンの水が流れる。水路上には、管理道路を兼ねた歩道を設け、歩行者や車いす、自転車で通行できるようにした。国道361号と虹橋を結ぶ三峰川右岸の取り付け道路(延長66メートル)は市が施工。事業費は6千万円。
三峯川沿道土地改良区連合の矢野源嗣理事長は「虹橋は三峰川沿岸の農業を支えてきた。厳しい農業情勢だが、力を合わせて地域農業の発展のために努力したい」と述べた。
次代に誇れる三峰川を実現するための「三峰川みらい計画」で、虹橋付近は「渓谷の自然を保全し、自然と水を回復させるエリア」として位置づけられる。 -
韓国南原市長来伊
韓国南部の南原(ナムウォン)市の崔中根(チェ チュンクォン)市長ら5人が18日、初めて伊那市を訪れ、伊那市長を表敬訪問した。一行は芸術文化団体との交流や高遠城址公園の桜などを楽しみ20日に帰国する。
南原市は伊那市の名誉市民である高木東六さんが作曲したオペラ「春香」の舞台。今年2月下旬の韓国大統領就任式で、招待されていた日韓親善伊那谷の会顧問の小坂樫男伊那市長と崔市長が同席し互いの文化などについて話が弾み、伊那市高遠の桜も紹介。今回の来伊が決まったという。
市役所を訪れた崔市長は、出迎えた市職員一人ひとりとにこやかに握手を交わした。小坂市長は「お互いに力を合わせ、市民レベルの交流を広げていきたい」と歓迎。崔市長は、「伊那市は桜まつりが盛大と聞く。南原市にも大きな祭りが2つあるので祭りのやり方を学びたい。両市が文化的発展をもっと活発にするための交流をしたい」とあいさつし、南原市のつつじ祭りの時期に伊那市長を招待したいとも話した。
南原市には伊那市の女性団体などでつくる民間の使節団が今月末から3日間、『春香伝』にちなんだ「春香祭」に訪れる計画で、市民レベルの交流の輪が広がりそうだ。 -
村福祉灯油券の利用状況まとまる
南箕輪村が生活弱者への原油高騰対策として、3月末まで申請を受け付けた「福祉灯油券」の利用総額は180万円余だったことが、村住民福祉課のまとめで分かった。申請したのは対象210世帯のうち182世帯。利用者からは「良かった」「うれしかった」との声が聞かれた。
配布した灯油券は、1世帯当たり18リットル券6枚(1万円相当)。利用総額は、券を使用したときの灯油価格によるもので180万8702円だった。申請世帯の使用数は1057枚で、発券全体の96・8%の利用。申請のなかった28世帯については「灯油を使わない」「12月中に買ってしまった」などの理由だった。
灯油券の配布対象は、村県民税非課税世帯のうち70歳以上のみの高齢者世帯、ひとり親世帯などの要件に該当し、村税などの滞納がない210世帯。1月から3月末の期間限定で申請を受け付け、村と契約している村内7灯油販売業者で使用できた。 -
【記者室】公務員は『遅れず、休まず、仕事せず』か
コックリ、コックリと居眠りをしている者がいる。両手でほおづえを突いている者、指先でボールペンをクルクルと回し続けている者…。どこかの高校の授業風景ではない。南信地区の市町村に新規採用された職員の合同研修会の一場面だ。
伊那市の小坂市長が公務員の在り方などについて1時間にわたって熱弁を振るったのだが、前述の者たちがろくに聞いていなかったのは明らかだ。これから長いこと地域住民のために仕事をしようという者が最初からこの体たらくでは先が思いやられる。
自身も県職員だった小坂市長はこう話した。「昔の公務員は『遅れず、休まず、仕事せず』を守っていればだんだん偉くなれたというが、今は違う」竏秩B君たち、よく聞いておけ。(白鳥文男) -
萱野高原特別保護地区公聴会
県は17日、萱野高原鳥獣保護区特別保護地区の期間更新に伴う公聴会を箕輪町役場で開いた。平沢豊満箕輪町長をはじめ、三日町、福与区の両区長や両生産森林組合長など公述人8人が、県職員から説明を受け、それぞれの意見を述べた。
鳥獣保護区は鳥獣の保護や管理を図るために「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」(鳥獣保護法)に基づいて県や国が指定する区域のこと。指定区域での狩猟は禁止(有害鳥獣捕獲の許可を得た場合は除く)となる。鳥獣保護区の中でも、特に重要な地区は特別保護地区に指定することができ、現存する建物を除き、建築物や工作物の設置などに鳥獣の生息に支障がきたさないよう制限を設けることができる。
鳥獣保護区、特別保護地区ともに期間は10年間で、県内では145カ所の鳥獣保護区と10カ所の特別保護地区がり、上伊那には箕輪町の萱野高原特別保地護地区のほかに伊那市長谷の三峰川上流特別保護地区がある。
萱野高原鳥獣保護区と特別保護地区は1968年に指定。現在までに3回の更新を経ており、鳥獣保護区は1220ヘクタール、そのうち南西の133ヘクタールが特別保護地区に指定されている。
県では10月31日をもって同鳥獣保護区特別保護地区の期間終了となることから、特別保護地区指定更新に対する意見を聞くために、今回聴講会を開いた。
県は指定目的として、地区内には「小鳥の森」や、植物園、水芭蕉の自生地があるなど自然環境豊かな土地であり、多用な鳥獣の生息地となっている、ことなどを挙げた。
また農業などの被害状況として指定区域内での農業および林業被害はないが、下流域の三日町地区においてニホンジカによる果樹の芽の食害やイノシシによる水田の踏害などが発生している、と発表した。
平沢豊満箕輪町長は「景色をパノラマ的に眺望でき、箕輪町の観光資源になっている。箕輪町猟友会からも強い要望がある」と賛成。
笠原清宣上伊那農業協同組合箕輪町支所長は「有害鳥獣の増加と同地域が保護区であることとの間に因果関係があるのか、専門家に調査すること」を条件に賛成。
小林弘人箕輪町猟友会長は「狩猟者の立場から、指定地域内は道路整備が整い、通年、車両、歩行者の入場通過が多いこと、民家に隣接しているため、指定解除一般猟区では安全が確保できない。猟犬による人畜への被害も考えられる。要請により駆除等必要があればすべての状況に精通した者が従事すれば問題はないと考えられる」と賛成。ほかの公述人もすべて賛成意見を述べた。
村井仁長野県知事は今回の聴講会の意見を踏まえ、5月13日に同地域の鳥獣保護区特別保護地区の更新に対する諮問を長野県環境審議会にする。 -
一般質問二日間に、宮田村議会6月定例会から
宮田村議会は、6月定例会から一般質問を基本的に従来の1日から2日間に分けて行う。18日の全員協議会で決定。これにあわせて午前9時だった一般質問の開始時刻なども柔軟に対応する方針とし、質問の通告状況によって議会運営委員会が日程を決めると確認した。
伊南4市町村のなかで一日で一般質問を実施していたのは宮田村のみ。
一般質問者が増える傾向にあり、午前9時から午後5時までとする会議規則を超えることもあることから、今回の変更に至った。 -
08年度上伊那地域「地域発元気づくり支援金」選定委員会
08年度上伊那地域「地域発元気づくり支援金」の第1回選定委員会は17日、伊那合同庁舎で開き、要望84件の内容説明を受け協議した。第2回委員会で採択事業を選定し、4月末までに採択事業の決定、内示を予定する。
「地域発元気づくり支援金」事業は2年目。市町村や公共的団体が住民とともに自らの知恵と工夫により行う自主的、主体的な取り組みを支援する。
08年度の事業要望状況は、上伊那8市町村と広域連合で、市町村分27件、要望額5908万6千円。公共的団体分57件、要望額7639万8千円。合計は84件で要望額1億3548万4千円。前年度より26件減少した。
交付対象事業には新たに市町村合併に伴う地域の連携の推進に関する事業が加わった。
事業区分別の要望状況は、地域協働の推進11件、保健・医療・福祉の充実5件、教育・文化の振興6件、安全・安心な地域づくり24件、環境保全・景観形成11件、特色ある観光地づくり7件、農業の振興と農山村づくり8件、森林づくりと林業の振興2件、商業の振興4件、市町村合併に伴う地域の連携の推進に関する事業2件、そのほか地域の元気を生み出す地域づくり4件。
環境保全・景観形成、商業の振興、市町村合併に伴う地域の連携の推進に関する事業は増加。教育・文化の振興、特色ある観光地づくりは減少した。
選定委員会委員は箕輪町長、南箕輪村長、信州大学農学部長、農家民宿みらい塾、伊那建設事務所長、伊那保健所長、上伊那地方事務所長の7人で構成し地方事務所長が委員長を務める。 -
市町村職員初任者研修
本年度新たに採用された市町村職員対象の初任者研修会が17日、伊那市の県伊那合同庁舎で開かれた。県市町村職員研修センター主催。南信地区の17市町村と伊南行政組合の新規採用職員94人が参加し、地方自治体の将来を担う職員としての心構えや職務の基本を学んだ=写真。
講師として招かれた伊那市の小坂樫男市長は講話で「昔の公務員は『遅れず、休まず、仕事せず』を守っていればだんだん偉くなれたというが、今は違う。さまざまな仕事があって大変だが、その分やりがいはあるはず。住民の大きな期待を受けているのだから、それぞれの地域の発展のために頑張ってほしい」と話した。
研修は18日も引き続き行われ、文書事務や対応マナーなどについて学ぶ。
9月には後期研修が開かれる。