-
箕輪町議選・南箕輪村議選
少数激戦火ぶた切る◆箕輪町議選 定数2超の17人立候補
任期満了(4月29日)に伴う箕輪町議会議員選挙は17日告示され、定数15に対して2超の現新17人が立候補の届け出をし、5日間の選挙戦に突入した。投票は22日、即日開票される。
立候補者は現職10人、新人7人。党派別では共産党2人、公明党1人、無所属14人。女性は2人でいずれも新人。
立候補の届出受付は、午前8時30分に町役場で始まった。書類の受け付けを済ませた各陣営の届け出人は、選挙の「七つ道具」である腕章や各種証明書などを受け取り、各選挙事務所へ戻った。
各陣営は事務所前などで出陣式をし、集まった支持者を前に候補者が第一声。「がんばろう!」と気勢を上げ、遊説に繰り出した。
投票は22日。町内22投票所で午前7時から午後8時まで。午後8時50分から町文化センターで開票する。
期日前投票は18日から21日まで。午前8時半から午後8時まで、役場2階の大会議室。
16日現在の有権者数は2万3人(男性9874、女性1万129)。 -
駒ケ根市議選 選挙戦突入
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選は15日告示され、定数15に対して16人が立候補の届け出をして7日間の選挙戦に突入した。立候補者は現職9人、新人7人。党派別では共産党2人、公明党1人、無所属13人。女性は現職2人、新人1人の計3人。
各陣営は代表者らが市役所で届け出を済ませると、早速それぞれの選挙事務所前などで出陣式を開いた。必勝を期して威勢良く第一声を上げた候補者は、拳を掲げて気勢を上げる支持者らの声援を受けながら遊説カーに乗り込み「立候補のごあいさつ」に市内へと繰り出した。
投票は22日。市内22カ所の投票所で午前7時縲恁゚後8時まで行われ、午後9時に市民体育館で開票作業が始まる。期日前投票、不在者投票は16縲・1日の午前8時30分縲恁゚後8時まで市役所2階の大会議室で行われる。
14日現在の選挙人名簿登録者数は2万7520(男1万3345、女1万4175)人。 -
箕輪町議選あす告示
4月29日の任期満了に伴う箕輪町議会議員選挙(22日投開票)は、17日告示する。議員定数を18から15に削減した初の選挙は、現新17人が立候補を予定し、定数2超で選挙戦が確実になっている。
15日までの立候補予定者は現職10人、新人7人。党派別では共産党2、公明党1、無所属14。女性は2人でいずれも新人。
現職の1人が06年暮れに出馬を表明。07年1月下旬から次々と現職、新人が出馬し定数15に達した。その後、候補擁立の声が聞こえるものの表明がなく、一時は無投票もささやかれたが、3月の立候補予定者事前説明会当日に新人1人、さらに立候補届出書類事前審査会直前の4月10日に新たに新人1人が出馬し定数2超となった。
各派は少数激戦のため「当選ラインが上がる」と見て、前哨戦は激しさを増している。
3月29日現在の選挙人名簿登録者数は1万9999人(男性9872人、女性1万127人)。 -
南箕輪村議 あす告示
南箕輪村議会議員選挙は17日告示、22日投開票される。15日現在、定数10に対し現新11人が立候補する予定で選挙戦突入は確実な情勢となった。
議員定数16から10に削減された今回は、定数1超の少数激戦の見込み。出馬を表明したのは現職9人、新人2人。党派別では共産党2人、無所属9人。女性は2人。
現職で不出馬の意向を示しているのは、赤羽悌氏(無所属・久保)、池田輝夫氏(同・田畑)、清水国洋氏(同・南殿)、清水松雄氏(同・大泉)、中山朋美氏(同・南原)、藤原定一氏(公明・大泉)、丸山博志氏(無所属・神子柴)の7人。
定数減により、当選ラインが上がるなどの要因もあり、現職で不出馬の意向を示した地区などで、新人の擁立は進まなかった。
地域別では、北殿3人、田畑2人。南殿、中込、南原、神子柴、大泉、久保はそれぞれ1人。沢尻、塩ノ井、北原、大芝からの立候補はない。
8日現在の有権者数は1万422人(男性5163人、女性5259人)。 -
駒ケ根市議選今日告示
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選は15日、告示される。定数15に対し、これまでに16人が立候補を表明していて選挙戦突入は確実な情勢。立候補の届出は午前8時30分縲恁゚後5時まで市役所で行われる。
立候補予定者は現職9人、新人7人。党派別では共産党2人、公明党1人、無所属13人。女性は現職2人、新人1人の計3人。
投票は22日。市内22カ所の投票所で午前7時縲恁゚後8時まで行われ、午後9時に市民体育館で開票作業が始まる。期日前投票、不在者投票は16縲・1日の午前8時30分縲恁゚後8時まで市役所2階の大会議室で行われる。
14日現在の選挙人名簿登録者数は2万7520(男1万3345、女1万4175)人。 -
【記者室】選挙戦に望むもの
県議選の次は息つく間もなく市町村議選。有権者の多くは「今度は誰に入れよう」とまたぞろ頭を悩ませているに違いない。選択の大きな基準となるのは人柄だが、当然候補者は自分を最大限良く見せようとするからその本質を見抜くのは容易ではない▼だが選挙戦が熱を帯びてくると互いの政策や人格などをあからさまに攻撃するネガティブ・キャンペーンが見られることがある。発展すると感情むき出しの子ども同士の口げんかのようになり、奥に秘めたはずの人間性を垣間見ることができて実に面白い▼品格を疑われると考えてのためか、めったに見られないのが残念だ。有権者は当たり障りのない政策論よりも実はこんな人間味あふれる舌戦を望んでいるのだが…。(白鳥文男)
-
地域づくり支援事業一次分26件全て認定
宮田村は13日、住民の自主的なむらづくりに15万円を上限に補助する「地域づくり支援事業」で、申請があった26件全てを一次分として認定した。5月末まで二次募集する。
継続事業は3年が限度。事業導入から4年目を迎え、今回の認定では花壇整備(街並みづくり事業)を除くと、区の事業が大半を占めた。
事業費は今回の認定分を除くと115万円ほど残っており、村総務課では「地域に根ざした活動に積極的に活用してもらえれば」と、二次分への応募を幅広く呼びかけている。
一次認定の団体、事業内容は次の通り。
▽地域情報誌「おおはらを発行する会」=地域情報紙発行(継続)▽町2区=自主防災組織充実と環境美化(新規)▽北割区=道路整備(継続)▽南割区=自主防災組織充実(新規)▽大田切区=歩行者安全確保(同)▽大久保区=水路改修(同)▽つつじが丘区=道路安全確保(同)▽大原区=環境美化と公園の安全確保(同)
【花壇整備(街並みづくり事業)】花と緑のある街づくりの会、大久保ふれあい花壇ボランティア、おおはら花の会、米松会、三班辰巳会、里宮花の会、楽友会、いきいきサロン、大田切曙会、北割寿会、つつじが丘景観委員会、北割5班婦人部、一輪の会、町三区、河原町通り景観委員会、三一会、仲町モール商店街(以上継続)新田5班(新規) -
箕輪町立候補届出書類事前審査会に17派
箕輪町選挙管理委員会は12日、4月29日の任期満了に伴う箕輪町議会議員選挙(17日告示、22日投開票)の立候補届出書類事前審査会を町役場で開いた。定数15に対し同日までに立候補を表明している17派が訪れ、審査を受けた。
出席したのは、立候補を予定する現職10派、新人7派。党派別では共産党2、公明党1、無所属14。 -
箕輪町議選
新人の米山公弘氏出馬表明任期満了(4月29日)に伴う箕輪町議会議員選挙で、新人の米山公弘氏(47)=無所属、自営業、沢=が10日、出馬を表明した。
中央工学校卒。82年から92年まで箕輪町役場職員。
「行政経験と民間感覚を生かし、議会だけでなく、いろいろな活動をして生活者と行政、議会の距離を縮めたい」とする。
「議会モットー3カ条」として、議会をもっと(1)身近に(2)わかりやすく(3)生活者参加型に-を掲げ、政策に▼次世代のための生活環境整備▼アイデア・知的財産権の活用でものづくり、サービスづくり、街づくり▼自然環境、生活環境の充実▼議員評価制度の検討、活動記録・活動経費の公開-を挙げる。 -
箕輪町運動あそび検討委員会
箕輪町運動あそび検討委員会は6日、ながた荘で開き、06年度の報告、07年度の概要を示して意見を交わした。
柳沢秋孝松本短大教授の柳沢運動プログラムを取り入れた運動あそびは4年目。心身ともに健康な子どもを育てる目的で、運動が好きな子どもになるよう支援する。
07年度は運動保育士を1人増員し2人体制で進める。前半は2人で、後半は1人ずつ園で指導する。対象は9保育園と5小学校の1・2年生。保育園は前年度より回数を増やし各園で年9回、小学校は年4回。
06年度は保育園7回、小学校4回。保育園では、「あきらめる姿が減り挑戦する子どもが増えた」などの感想があった。
柳沢教授は、「運動を通して人とのコミュニケーションが増え、心を育てることが最終目標。これを念頭に頑張ってほしい」とし、「箕輪町で保育園と小学校の一環教育のモデルとしての位置付けで教育委員会と福祉課で協力してやってほしい」と話した。
顧問の諏訪東京理科大の篠原菊紀教授と、信州大学の寺沢宏次助教授は、調査の質問を精査し数値化して残すことを提案した。 -
復旧の北の城橋、住民駆けつけ・ス開通式・ス
大規模な修復を終えた宮田村中越区の北の城橋は11日正午に約5ヵ月ぶりに復旧し、花見で近くを訪れた町二区の住民らがテープカットや渡りぞめをして開通を祝った。半世紀の歴史を持つ天竜川にかかる吊り橋は、車社会の現在も住民にとって重要な生活路線。「歩いて渡るなんて久しぶりだが、対岸と再び結ばれて良かった」と喜んだ。
手づくりで・ス開通式・スを行ったのは町二区の交流グループ「ともいきの会」の皆さん。当日は各地をめぐる花見を計画していたが、北の城橋の開通と重なることを知り、駆けつけ祝うことにした。
約30人は正午前に到着し、橋の前でテープカット。拍手して祝い、さっそく徒歩で橋を往復した。
橋近くの北の城公園のサクラも祝うように満開に咲き誇り、花見も満喫。
同会とは別に偶然花見見物で訪れていた村内河原町の大川幸平さん、美恵子さん夫妻も「開通とは聞いてはいたが、まさか今日とは。運が良かった。何かよいことありそう」と橋をゆっくりと歩いていた。
天竜川にかかる自動車も通行可能な吊り橋は珍しいが、伊那市南東部と結びかなりの交通量。木製の橋げたに損傷がみつかり修復していたが、早期開通が望まれていた。 -
県議選 伊那市区 向山氏一夜明けて
伊那市区は直前まで無投票になるのではないかと言われていたため、選挙戦が始まっても周囲からは『無投票じゃないの』という声が強く、危機感が伝わりにくかった。高遠、長谷は木下県議が先行しており、町場と村部という戦いでは厳しい戦いだった竏秩B今回選を振り返る。
田中県政と向き合った2期8年は戸惑いの部分も多く「知識や経験を活かしきれなかった反面、予測もしない勉強をさせてもらった」とし、「今回はそういうものを集約して取り組んでいきたい」と語る。
中でも、選挙戦で強く訴えてきた“均衡ある県土づくり”の実現に意欲を見せる。
「県そのものが中南信に身近な眼差しを向けるべき。これまでにも県庁機能のサブ的なものを中南信につくることを提案したり、特別委員会の中で検討した公共交通網の整備計画などを県に提出した。交通ビジョンは今後、経済団体にも呼びかけながら進めていきたい」
産業振興も重要な課題の一つに挙げる。
「多くの労働者が従事している中規模、小規模企業の対策に力を入れていくべき。中小企業の安定は雇用の安定、社会の安定につながる」とし、それぞれの地域に合った施策の構築を訴える。
福祉、子育て支援については、社会全体で支えていくような仕組みづくりを目指す。 「『地域にできることは地域で』が基本。これまでのような行政主導ではなく、地域から発信されたものを具体化し、県や国が支援していく体制が必要」
会派については「けじめとして今回の選挙はやらせてもらったが、これまでみたいに10も会派があっていいのかという問題がある。再編はするべき」とする。 -
県議選開票事務で箕輪町が時間短縮
今後の業務効率化に期待選挙の開票事務に、効率化と時間短縮を図る新方式を導入した箕輪町は、8日の県議会議員選挙の開票作業を目標の45分をさらに縮め41分で終了した。前回の県議選開票作業より職員を約半数に減らして臨み、所要時間も前回1時間25分の半分以下の結果になった。作業を見守った平沢豊満町長は、「今回の経験から行政事務の効率化ができる」と期待を寄せる。
開票事務を通して仕事の合理化を学び、業務や役場全体の体質改善につなげる狙いで、元三重県知事で早稲田大学大学院の北川正恭教授が提唱する「一点突破全面展開」の発想に基づく行革手法の一つを取り入れた。
町選挙管理委員会によると、「前半は戸惑いもあったが後半は作業の流れも良くなり、どうやって動けばいいかが分かった」という。開票は町理事者、課長が見守り、課長からは「職員間でこうしたほうがいいなどの意見が出せた。声が出ることはいい」などの感想があった。
町長は、「全員が立って走り回って作業し、まだ仕事が終わっていないところに自発的についてやる。大変よかったと思う。これが少数精鋭の仕事の進め方。体質変換、行政の事務の進め方の意識改革ができると実感した」と話している。
町は、今回の反省点や課題を整理し、22日投開票の町議会議員選挙の開票作業に生かすという。 -
06年度むらづくり賞表彰
大賞は南箕輪村花いっぱい推進協議会南箕輪村の06年度むらづくり賞で、南箕輪村花いっぱい推進協議会が大賞を受賞した。9日夜、村役場で表彰式があった。
むらづくり賞は、住民自らが行うむらづくりの取り組みが活発化する中で、地域への貢献度が高く、他の模範となるような優秀な活動を表彰し、住民のむらづくり活動の一層の促進をねらい、3年目になる。
06年度は7団体が登録。1月から12月までの活動が対象で、07年3月20日の選考会で、「むらづくり大賞」1団体、大賞に次ぐ「むらづくり賞」2団体を決めた。
大賞は南箕輪村花いっぱい推進協議会。花いっぱい運動を推進し小学生、高校、大学、地域住民とのつながりをもってネットワークを拡大。フラワーアレンジの設置にも取り組んだ。
むらづくり賞の第2位は、信大農学部サークル「かーみやん」。清掃活動と地域交流の活動を通して大学内の仲間や地域の人を結ぶ交流の橋となって元気で親密な大学と村の関係作りに寄与し、継続的なごみ拾いで不法投棄解消の一助を目指し活動している。
第3位は、ハーモニカサークル「ポコリットみなみみのわ」。ハーモニカの学習と演奏活動に取り組み、ボランティアで福祉施設を訪問するほか、「南箕輪村民の歌」を次世代に歌い継いでもらおうと演奏している。
表彰式で唐木一直村長が賞状と副賞を贈り、「多くの団体が村の活性化のため活動し、輪を広げていただき有難い。より一層の活動をお願いしたい」とあいさつした。受賞者を代表し、花いっぱい推進協議会の清水勇会長は、「大賞をいただきびっくりしている。すべて村の皆さんのボランティア活動の協力でできた。お礼申し上げる」と謝辞を述べた。 -
予算執行方針説明会
宮田村は10日、本年度の予算執行方針を職員に説明。事務事業や補助金、交付金など、常に必要性、効率性など精査しながらメリハリのある執行で臨む考えを示した。
清水靖夫村長は「国や県から補助金が出るから事業をやるのではなく、事業ありしの予算を考えてほしい」と指摘し、役場組織の機能強化も求めた。
管理財政係の担当者も「予算があるから年度末に事業を駆け込むのではなく、余ったら繰り越しの財源にしてほしい」と要望。導入した事務事業評価に基づき、事業の必要性などを常に考慮に入れるよう説明した。 -
【記者室】県議選こぼれ話
県議選こぼれ話。筆者が車を運転中のこと、交差点でよそに気を取られて一時停止と安全確認を怠った車にぶつけられた。事故の相手方が気を取られた先というのが候補者の遊説カーだった竏窒ニいうおそまつ▼「『○○をよろしくお願いします』と近づいてくるのに注目していてあなたの車には全然気がつかなかった」という。遊説カーが来なけりゃ事故にはならなかったのに竏窒ニの恨み何としても絶ち難く○○の対立候補に投票した、というのは冗談だが…▼考えてみれば世の中すべからくこんな偶然の積み重ねで成り立っている。今度の県議選にしてもほんの小さな偶然の要素が当落を分けているような気もするのだ。だから落選した候補の皆さん、次にまた頑張って。(白鳥文男)
-
県議選 駒ケ根市区 佐々木氏の勝因は
県議選駒ケ根市区(定数1)は元職の佐々木祥二氏(55)=無所属、赤須東=が現職の林奉文氏(61)=あおぞら、南割=を2277票差の意外な大差で破って返り咲きを果たした。わずか255票差で涙をのんだ前回選から4年竏秩Bもたらされた当選確実の報に佐々木陣営は会心の大勝利で雪辱を果たした喜びを爆発させたが、市民が佐々木氏に託す今後の県政への期待はこれまでになく重い。
強固な組織票を持つ佐々木陣営のリードで始まった選挙戦は中盤以降林氏の猛烈な追い上げにより大接戦の声も聞かれていたが、いざふたを開けてみれば多くの関係者も予想していなかったほどの大差がついた。
勝因を一言でいえば佐々木氏が「同じ考え」とする村井知事の景気拡大政策を多くの有権者が支持したことだろう。長引く景気低迷は庶民の暮らしに重くのしかかっている。回復基調にあると聞かされても地方都市の市民にその実感はなく、先行きの見えない不安感に覆われている現状の中で、佐々木氏の訴える政策にかすかな明るさと希望を見出したものと思われる。庶民感覚からすれば福祉の向上はもちろんだが、目に見える形での生活向上=所得増に結び付くと考えられる政策の方に林氏の訴えよりも魅力を感じたのではないか。
対する林氏は福祉、教育などの暮らし優先施策を前面に打ち出して訴えてきたが、その理念は「土建屋政治許さんぞ」の一言に集約されていた。「大型ダム建設に代表される・ス無駄な・ス公共事業反対」をアピールする意図が、有権者には誤って公共事業すべてを許さない姿勢であるかのような印象を与えた可能性もある。
今選挙は4年前の再戦だったと同時に「村井」対「田中」の代理戦争でもあった。林氏はアピールの柱の一つとして「田中氏の改革路線を後戻りさせてはならない」と訴えたが、多くの有権者の気持ちがすでに田中氏を過去の人と見ていることをつかみ切れなかったことによる意識のずれもあったのではないかと考えられる。
佐々木陣営は前回選でのムード戦略が結果的に失敗に終わった反省を生かそうと当初から強力な組織固めに力を入れて選挙戦を進めてきたが、その戦術への批判もあった。組織戦には付き物の「後援会への入会を無理強いされた」とする声や「相手は共産党だ。たった一つの議席を任せていいのか」とするネガティブ・キャンペーンなどだ。その戦い方に対する反発は徐々に広がっていた感があるが、これらの批判を得票に結びつけることができなかったことも林氏の敗戦の一因といえるかもしれない。
破れた林氏は佐々木氏を支援してきた中原市政への批判も度々口にしていることから、支持者らの間では新たな目標として来年1月の任期満了に伴う市長選への出馬を考えるべきだとする声も上がっている。 -
県議選 佐々木祥二氏 一夜明けて
勝因について「大衆草の根的な運動と景気対策優先の主張が多くの世代の理解を得られたこと」と分析。スローガンに掲げた・ス豊かで住みよい元気な駒ケ根市づくり・スが女性や若年層にも理解され、浸透した手応えがあったという。
「この4年間、就職口がないとか、リストラにあったとか、給料が下がったとか、いろいろな声を聞いてきた。景気を良くするには多くの県内企業が赤字という状況を何とかしなければならない。口先だけで福祉といっても無理だ。まず地場産業を活性化する施策を実行しなければその財源が確保できないのだから竏秩v
「遊説カーで市内を回っている時にも、子ども連れの母親や若い人たちが手を振ってくれるんだよ。これまでそういった反応はまったくなかったからうれしかったし、主張に賛同してもらえているんだなと思えて自信になった」と笑顔で振り返る。
これまでといったい何が変わったのか。
「前回選で落選後、図らずも務めることになった地元区長の時の経験が発想を変えた。区は最初の政府といわれるが、区が良くなれば市が良くなり、ひいては県も国も良くなる竏窒ニいうことに思い至った。村井知事の『市町村の自治ができれば県がやることはない』という考えとも共通する発想だ。同時に当時の区役員の皆さんとの人脈が今回の選挙戦で生きた」と、この4年間が無駄ではなかったことを強調する。
一方で村井知事の景気拡大政策は支持するが、だからといってすべてをよしとするのではない竏窒ニ話す。
「議会の重要な役割は県政のチェック機能。知事にも言うべきことは言うし、おかしいと思うことはそう指摘する。市民の代弁者としてしっかりやっていきたい」 -
県議選 伊那市区 分析
告示日直前に急きょ選挙戦に突入することが確定した伊那市区(定数2)では、厚い地盤を持ち、今回から伊那市区に加わった高遠、長谷地区でも精力的に支持者を固めてきた現職の木下茂人氏(71)=無所属、美篶=と向山公人氏(64)=政信会、西町=が新人の井口純代氏(51)=あおぞら、福島=を引き離して再選を果たした。
4選を果たした木下氏は地盤とする農業関係の支持者からの票を確実に集め、農協などからの協力も受けた。 また、高遠、長谷地区にも早くから入り、地域間格差の解消や農業振興への取り組みを積極的にアピール。農業従事者が多く、地元である美篶地区との地縁が深い両地区で有利な戦いを進め、前回選ではわずが数百票の差しかなかった向山氏を約1700票引き離し、トップ当選の座を守った。
3選を果たした向山氏は、商業者の多い町部などで支持を固め、企業回りも積極的に展開。均衡ある県土づくりや産業振興などを訴え、地盤とする商工関係から票を集めた。また、推薦を受けた自民党や公明党の支持者票も確保した。
高遠、長谷地区でも早くからあいさつ回りなどを行い、町部などの支持を集めたが、木下氏には一歩及ばなかった。
告示直前の出馬表明で現職2人に挑んだ井口氏は、浮動票の掘り起こしと村井県政に支持寄りの立場をとる現職の批判票の取り込みを狙って短期決戦を展開。大型公共事業に積極的な村井県政の是非を問う一方、福祉、医療、子育てなどへの取り組みを訴えた。組織や党の力に頼らない独自選挙で、現職の批判票や共産党支持者の票を集めたが、投票率の低下を受け、十分な浮動票を巻き込むことができなかった。 -
県議選 一夜明けて 垣内基良氏
-感想は
ほっとした。朝3時まで息子と飲んだ。これから議席を安定させていかないと上伊那のためにならない。そのためには続けて勝てる組織をきちんとしないといけない。
-トップ当選して
とんでもない運命だ。不死鳥のようによみがえる。その精神力は支持者がいなきゃできない。1票差で町民の胸の中につかえたすっきりしない何かを取ると同時に、俺の分も取ってほしかった。ようやくわだかまりなく町が一つになった。本当にいい選挙だったと思う。
-村井知事の是非は選挙の争点になったか
郡区では政策的には争点ではなかったと思う。田中さん、村井さん双方を勉強しながらやっていれば争点だったが、県民が政争を繰り返し感情で投票行動していた。今回少し改善された。知事とは是々非々。考え方がだいたい一緒だから、あまりブレがないと思う。
-県議としてのこれから
現状を見て分析し、実行する。予算の個所付けを見ていないので、本年度やること、継続すること、来年予算化することを考える。定数が3から2になり地域選挙の終わりと思ったが、結果的には地域選挙だった。だから辰野から中川まで全部やる。この4年間で少し幅ができた。今までは持論展開し理解してもらうことをしてきたが、そういうことではない。県民同士でいがみ合わないように、真ん中を取るということでなく、上手に運営する方法をしていくことだと思う。議員は条例づくり、地域要望の取り入れがあるが、地域要望取り入れを処理する能力もつけないといけない。上伊那のためにきちっとやります。
-会派は「石田(冶一郎)先生の言う通りに」ということだが
まだこれからだけど、政治家は親方を裏切ってはいけない。そのことを自分の有権者に理解してもらうことをしていく。 -
県議選 新県議決まる
県議会議員選挙は8日投・開票された。上伊那では、伊那市区で現職木下茂人氏(71)=無所属(4)・美篶、現職向山公人氏(64)=政信会(3)・西町、駒ケ根市区で元職佐々木祥二氏(55)=無所属(3)・赤須東、郡区で元職垣内基良(57)=無所属(2)・辰野町、現職小林伸陽氏(63)=共産党(3)・箕輪町=が当選を果たした。
投票率は伊那市区が前回を8・2ポイント下回る60・79%、駒ケ根市区が0・48ポイント上回る71・11%。郡区は接戦だったが、投票率は上がらず、71・76%と前回を0・13ポイント下回った。
争点となった村井県政の姿勢には賛否両論あるが、有権者から「後世に禍根を残すようなことだけは避けてほしい」など注文がつく。「豊かで住みよい地域づくり」などを果たすため、県政をチェックし、有権者の1票1票にこたえなくてはならない。 -
県議選 郡区 有権者の判断
し烈な戦いを繰り広げた上伊那郡区。定数が3から2に削減され、現職、元職の各1人が当選、現職2人が落選した。接戦になるという各派の予想通り、4候補とも1万1千票以上を獲得し、トップ当選と最下位の差は1766票だった。
前回、辰野町から出馬して落選した赤羽公彦氏の獲得票(旧高遠町・旧長谷村を除いた8487票)の行方が注目されたが、垣内氏が町内で9639票を獲得し、2位に7700票以上の大差をつけて圧倒的な強さを見せた。「辰野町から県議の火を再び」の実現に向けて辰野一本化に力を注ぎ、前回よりも4385票を上乗せした。また、女性を対象にした集いを開くなど女性の支持拡大に力を入れ、前回と比較にならないほど後援会員数を増やしたのも特徴の一つ。
「自分自身の最後の戦い」と決めて臨んだ垣内氏。前回、1票差で落選した悔しさをばねに、トップ当選を果たした。
小林氏は「変わり始めた県政の改革を後戻りさせない」と訴え、他候補と立場の違いを明確にして戦った。地元箕輪町で5785票を固めたほか、すべての町村で前回を上回った。当選の要因は「政策が評価された」とみて、党派を超え、着実に獲得票数を伸ばした。
清水氏は前回の無所属から自民党公認として立った。昨年暮れから、地元箕輪町、南箕輪村を1万軒以上歩き、地元を固めた。箕輪町、南箕輪村で最高得票だったものの、辰野町で目標より1千票余が足りず、南部の獲得票も思うように伸びなかった。
南部から唯一立候補した小原氏は、飯島町・中川村で選対組織を立ち上げるなど南部から県議を送り出そうという気運を盛り上げた。前回の投票率に比べて0・63縲・・01ポイント上回り、地元宮田村の4295票をはじめ、飯島町、中川村で目標1万票に近い9074票を獲得した。北部の2町村に事務所を構え、支持拡大を図ったが、目標としていた票数に届かず、涙を飲んだ。 -
県議選 郡区
◆垣内基良氏
ほっとしたという感じ。辰野から中川までの責任を負ったと思う。気持ちを入れ替え、地域の皆さんのため、長野県のために頑張りたい。
前回の1票差で支持者がこの4年間、胸のつかえが取れず悩み苦しんだ。この選挙で勝たせていただき、皆さんの肩の荷、私自身の荷をなんとか下ろしたかった。おかげで下ろすことができた。辰野の皆さんが本当に一つにまとまっていただいた。政治理念、信条、行動力を含め政治力に理解いただいた結果。
皆さんのご要望、ご意見を聞いて、しっかり県政に反映する形をとりたい。今年の予算は決まっているので個所付けに努力し、来年度予算に要望を盛り込めるよう努力したい。
◆小林伸陽氏
厳しい選挙戦になると予想していた。戦いを勝ち抜けたのも、皆さんの努力の結果。
支持を訴える中で、政策や県のあるべき方向を示して戦ったのは、私の陣営だけである。公約を県政で実現する重さを感じている。
介護、子育て、医療、教育など住民の暮らしを守ることが最大の課題。県議会で支援に負けない努力をし、県政を前進させることで返したい。 -
県議選 伊那市区 木下茂人氏当選の弁
みなさん一人ひとりが票を掘り起こしてくれて、その積み重ねが結果につながった。みなさんの信任をたまわったからには公約を実行し、期待にこたえたい。豊かさを実感できる県政を進めていきたい。
短期決戦だった。最初は低調だったが、中盤から支援が盛りあがり、確かな手ごたえを感じることができた。感謝している。
村井知事誕生にかかわった一人としての責任もあり、本当の県の改革を知事とともに進めたい。知事とはべったりではなく、是々非々で取り組みたい。 -
県議選 木下茂人氏 当選から一夜明けて
4期連続でトップ当選。「団体も会社もあるわけではないが、一人ひとりが力を積み上げてくれた。本当にありがたいこと」。強力な選対組織は今回も健在だった。農業関係の支持も相変わらず厚く、当選後は「農業を理解している県議として頑張って」などの祝辞が多く寄せられた。
投票率が前回を大きく下回ったことについて「当初、無投票になるかもしれないと考えた人もかなりいたのかなあ。突然選挙になったので、波瀾が少なかった部分があった」「前回は知事に対してどう考えるかということが有権者の一番の関心事で、県政の大きな流れの中での対立がポイントだった。知事選を経て、県全体の方向性、大きな流れができたということで、県民に安心感があったのかな」と分析する。
選挙戦を通じて有権者が何を求めているのかを肌で感じた。
「山間地を回ってみて、このままではいけないと感じた。農業振興、若者定住、観光資源活用など、総合的な対策が必要だ。行政だけではできない。みなで考えないと」
「南信は均衡ある政治を求める声が多い。幹線道路も南信は未整備。国道153号のバイパスなど、構想(計画)のあるところは急がないと。今のペースでは40年かかってしまう。国の支援も得て」
議会改革については「田中前知事の時代からかなり進められたと思っている。情報の透明度も高まったし、改革すべきことは改革してきているが、県民にしてみると、これでいいということはないのだろう」と認識する。
今回選は「無所属」で立候補。今後の所属会派について有権者の関心が集まる。「(所属の緑のフォーラムは)4人残って無所属は私だけ。3人は自民党。会派の再編は選挙前からみな思っていたが、選挙が済まないとそれもできない。自分の考えはまだ申し上げる段階ではない」として、さっそく会派で相談するため9日夕に長野市へ。4期目のリーダーシップも強く求められることになりそうだ。 -
県議選 伊那市区
木下茂人氏の支持者らは8日午後8時ころから、美篶上大島の地域コミュニティセンターに集まり始め、開票開始の午後9時には約250人で広間が埋まった。
大型テレビで開票速報を見守る支持者らの顔に不安の色は見られない。
開票開始からわずか数分後、ケーブルテレビの女子アナが木下氏の「当選確実」を告げた。
会場に歓声と拍手が渦巻いた。
駆けつけた小坂市長らは「組織固めがすばらしかった。とりわけ合併した東部(高遠町・長谷)では圧倒的勝利と聞いている」などと祝福した。 -
県議選 駒ケ根市区 今日投開票
駒ケ根市区(定数1)は午前7時縲恁゚後8時に市内22カ所の会場で投票が行われる。開票は午後9時から市役所で行われ、大勢判明は10時すぎごろと見られる。市選挙管理委員会は午後10時から20分ごとに開票速報を発表する予定。選挙人名簿登録者数は29日現在2万7535(男1万3360、女1万4175)人。
31日から始まった期日前投票では6日現在、有権者の約6%に当たる1676人が投票を済ませている。 -
県議選開票事務
箕輪町が新方式導入で時間短縮、合理化図る箕輪町は、8日の県議会議員選挙の開票事務で、効率化を図り時間短縮を目指す新方式を導入する。開票事務を通して仕事の合理化を学び、今後の業務、役場全体の体質改善につなげることを狙う。
元三重県知事で早稲田大学大学院の北川正恭教授が提唱する「一点突破全面展開」の発想に基づく行革手法の一つ。県内先進地の小諸市に学び、従来の分業体制から、開票、内容点検、計数までを流れ作業に切り替える。前回の県議選の開票作業は職員71人体制で所要時間1時間25分だったが、今回は49人体制で45分を目指す。
開票作業に広い空間を確保するため、開票場を町文化センターホールに変更し、いすは設置せず、作業台を効率が上がるとされる高さにして立ち作業にする。職員数の減と時間短縮によりコスト削減も図る。
町は5日から7日まで開票事務のリハーサルを繰り返し、理事者と課長全員も見守った。平沢豊満町長は、「日常一般の仕事の合理化を開票事務を通じて体験する。職員数を絞ってやるので、それを核に全職員に広がってほしい」としている。 -
県議選 伊那市区 3候補が各地で最後の演説
投票日を翌日にひかえ7日、伊那市内では立候補者3人が市内各地で最後の思いを訴えた。
木下氏は地元の美篶地区などで遊説を行い、夕方から旧伊那市と高遠町町内で市街地で遊説行進を敢行。
村井県政に対しては「本当の意味での改革を進めるステージとなったが、まだまだ超えていかなければならないハードルがある。私も新県政の誕生に携わった一人として車の両輪となってがんばっていきたい」と語った。
政策面では南北格差、都市と農村部の格差解消、経済の活性化による県財政の安定などを挙げ「伊那市の議員として伊那市のみなさんの考えを県政に反映させ、豊かさを感じられる郷土作りに取り組みたい」と訴えた。 -
県議選 きょう投・開票
任期満了に伴う県議会議員選挙は8日、各投票所で一斉に投票が行われる。即日開票で、新県議が決まる。
上伊那は伊那市区(定数2)に3人=現職2・新人1、駒ケ根市区(定数1)に2人=現職1・前職1、上伊那郡区(定数2)に4人=現職3・前職1=がそれぞれ立候補した。
投票時間は午前7時縲恁゚後8時(一部異なる)。
開票は、伊那市区が午後9時から、市役所。10時から20分おきに、庁内放送などで開票速報を発表する。
開票終了は10時半前ごろで、10時縲・0時20分に大勢判明する予定。
駒ケ根市区は9時から、市役所で行われ、大勢判明は10時すぎごろと見られる。市選挙管理委員会は10時から20分ごとに開票速報を発表する予定。
郡区は、飯島町・中川村が8時45分から、辰野町・箕輪町・南箕輪村・中川村が8時50分から、それぞれ開票作業を開始。開票が終了した町村ごとに順次、伊那合同庁舎で結果を発表する。
開票終了予定時刻は宮田村の9時半が最も早く、最終と見られる辰野町・箕輪町は10時半。大勢判明は10時ごろを見込む。
3月29日現在の有権者数は伊那市区5万7327人(男2万7764人、女2万9563人)、駒ケ根市区2万7535人(男1万3360人、女1万4175人)、郡区6万8547人(男3万3422人、女3万5125人)。