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西箕輪ふるさと景観住民協定者会、乱開発を防止するPR看板の設置を検討
トンネルの開通に伴い、自然環境や景観への悪影響が懸念される伊那市西箕輪地区。西箕輪ふるさと景観住民協定者会(小池知志会長)は、同地区が景観形成住民協定区域であることを示す看板などを設置し、権兵衛峠道路沿線の乱開発や景観破壊などを防止したいとして準備を進めている。
同会は昨年3月、西箕輪地区の景観保全と生活環境の維持を目的として、住民協定を締結。建築物、屋外広告物に関する制限や、農地を荒廃させないなどといった土地利用を示した内容に、協定賛同者の約6割が同意した。しかし、協定はあくまでも協定者相互の連携協力によって守られる約束事。法的拘束力はない。
看板設置はこうした事情を背景とした乱開発が進まないようにPRするもので、現在は県のコモンズ支援金事業として申請する準備をしている。看板は権兵衛峠道路沿線で、自己用広告物ガイドラインに示された間伐材などを使った統一デザインでつくり、景観を阻害しないものにしたいとしている。
しかし、土地利用への取り組みは、一地域だけの問題として解決できるものでないため、山口通之事務局長は「市町村を越えた広域的取り組みとして共有していく必要がある」と話している。 -
全国紬サミット、10月駒ヶ根で開催へ
全国各地の紬(つむぎ)の産地から生産者が集まる「全国紬サミット」が10月、駒ヶ根市で開催される。市内で伊那紬を製造販売する久保田織染工業(久保田治秀社長)が中心になり、本格的準備を開始した。19竏・0日、アイパルいなん。
10月19日は、前夜祭と交流会、20日は、駒ヶ根シルクミュージアムの岩下嘉光名誉館長の講演と、地元伊那の関係者を中心にしたシンポジウムがある。
全国紬サミットは7回目。大島紬で有名な鹿児島や、結城紬の栃木県などで開催されてきた。県内の紬は上田地区が発祥の地だが、現在では県内の手織り紬の約半分を久保田織染工業が生産している状況で、「この際、駒ヶ根でやろうということになった」(久保田社長)。
紬は糸を先に染めてから織る織物で、かつては、絹糸にできない真綿を紡いで作った紬糸を使った。現在では絹糸を使用するものも紬と呼ばれている。奄美大島の大島紬、八丈島の黄八丈、石川県の能州紬、栃木県の結城紬などが有名。久保田織染工業が造る伊那紬も、伝統的な手織りの技術を引き継ぐものとして定評がある。
久保田社長は「多くの皆さんの協力をいただき、長野県初の全国紬サミットを成功させたい。これを機会に皆さん紬の着物を着ていただければ幸い」と話す。 -
地域の特産物を給食に 栄養士らが研究会
地域の特産物を導入した学校給食のあり方を考える初めての試み、上伊那学校給食特産物研究会がこのほど、伊那市の伊那中学校であった。小中学校の栄養士ら約30人が参加し、調理実習などに取り組み、今後の参考に役立てた。上伊那学校栄養職員部会などの主催。
地域と連携を図りながら、生きた教材としての学校給食をより充実し、食に関する指導を進めよう竏窒ニ企画。上伊那を中心に、下伊那や権兵衛トンネル開通をきっかけに、木曽地域への参加も呼びかけた。
伊那市内の学校を中心に、給食で取り入れられているローメンの調理実習を実施した。シャトレの黒河内明夫社長を招き、ローメンづくりのコツについて学習。黒河内さんは「ローメンの麺は一度蒸しているので伸びず、給食には向いている」などと説明した。
試食会では各地の特産物など約20点を紹介。シメジ入り餃子(伊那市)、ほたる丼(辰野町)、気の里工房の豆腐(長谷村)、すんき漬け(木曽)、ゆべし(飯田)などが並び、参加者らは味わいながら、改めて各地域の食文化にふれた。
木曽の三岳小中学校給食センターの山田加奈子さん(28)は「トンネルが開通して食文化もいっそう身近になったので、子どもたちにも積極的に知らせていけたら」と感想。木曽でも6月4日のローメンの日に、給食に取り入れたいとも話していた。 -
総合学習で手作り楽器演奏会
伊那市の伊那小学校5年仁組(赤澤敏教諭、33人)は13日夜、市駅前ビルいなっせで、総合学習で取り組む手作り楽器の演奏会をした。鳥笛や太鼓など約10種類のアンサンブルを披露。澄んだ音色に、集まった100人余の保護者らは大きな拍手を送った。
仁組は4年生の2学期から手作り楽器に挑戦。児童の一人が鳥笛を自由工作で提出したことをきっかけに、笛師九兵衛(本名・北原有)さん=長谷村=の指導で、楽器作りや演奏方法を学んでいる。
単独のコンサートは初めて。昨年秋の校内音楽会で初披露した後、楽器や演奏曲を増やし、音楽愛好者ら27団体が集まった「い縲怩ネ音楽祭05」にも参加した。
児童たちは場慣れしてはいるものの、初リサイタルに挑む表情は固く、顔を赤くして緊張ぎみに「花祭り」「威風堂々」「聖者の行進」など約20曲を演奏した。作り楽器の中南米の民俗楽器「ケーナ」「カホン」「コンガ」などの紹介や、苦労話もした。
孫の発表を聞きにきた西町区の主婦(75)は「いつのまにか大きくなって。楽器を作り出してしまうことにビックリ」と話した。
児童たちは演奏を終え「演奏もうまくできたので大成功だった。もっと楽器や曲を増やしていきたい」と少し興奮ぎみ。今後は、いなっせの外の広場などで、屋外コンサートをしたいと話している。 -
権兵衛トンネル開通で木曽側からの集客も期待
権兵衛トンネルの開通に伴い、木曽側からの集客に期待を寄せる小売店も出てきた。
南箕輪村にあるアップルランド伊那インター店は、開通前日の3日、木曽側の民家約6千戸に配られる新聞に折込み広告を入れた。
大澤進店長は「実際開通2日目にトンネルを抜けて木曽に行ってみたが、木曽側に出るまでは約20分で、時間的には駒ヶ根市などへ行くのと同じくらい。今後はお互いに知る機会も増え、向こうの集客を見込むチャンスもあると考えている」と話す。
実際には、人口の少ない木曽地域からの客が大きく数字に現れると考えていない。しかし同店は、中央道伊那インターチェンジの正面に位置しており、今後、東京方面に行こうとする木曽側の住民がこのインターを利用する機会が増えると見ている。こうした長期的な視点から、木曽側への早期PRに踏み切った。今後も折込み広告は定期的に配布する予定で、継続したアピールを展開していく。 -
第11回ウインター06信州フラワーショー開催
県内の冬花が集まる第11回ウインター06信州フラワーショーが9日、伊那市のJA南信会館で始まった。赤やピンクの鮮やかな花々326点が並び、豊かな香りに包まれた会場は、多くの来場者であふてれいる。JA全農長野など主催。
ショーは生産者の技術向上と消費者へのPRを目的としている。長野県が全国1位の生産量を誇るアルストロメリアは、その9割が上伊那で生産されていることもあり、冬のショーは例年、上伊那が会場になっている。
今年は、アルストロメリア、アネモネなど19種が並び、品評会で箕輪町の市川一人さんのアルストロメリアが最高賞を受賞した。
県野菜花器試験場の山本宗輝審査委員長は「寒いと花の色が出にくくなる。今年は厳寒であるにもかかわらす、品質、色彩ともに例年以上の出来栄え。生産者の努力がうかがえる」と話していた。
10日も午前9時縲恁゚後1時に一般公開される。展示品は一般公開終了後に販売される。購入希望者は、展示品の半券を切り、引き換え時間に持参する。価格は通常の半額ほどだという。 -
伊那谷が生んだコンデンサーの世界企業【IV】登内英夫さん
コンデンサーの世界企業=ルビコンの創設者、登内秀雄さんの素顔に迫るシリーズ最終回。青年期から企業経営の道に踏み出す過程、会社創成期の出会いを聞いた。
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伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【III】登内英夫さん
伊那谷が誇る世界企業ルビコンの創業者、登内英夫さん(88)の素顔に迫る特集の3回目。前号までは、「有用な物を提供し社会に資すること」を責務とする企業理念や、技術開発についての考え方、会社組織に関する経営哲学、さらには「いつもルビコン河を渡る気概で」という人生哲学について触れた。
では、登内さんは、どのようにしてこのような考え方を培ってきたのか? 「人との出会いに恵まれたんだよ」と語る、少年期から企業経営が軌道に乗る青年期までのエピソードを中心にまとめた。【毛賀沢明宏】 -
NECライティング、県が助成対象に
伊那市美篶のNECライティング伊那工場(本社は東京都品川区)の生産設備増設が、県の信州ものづくり産業投資応援条例にもとづく「環境配慮型企業投資応援助成金」の対象事業に認定され、7日県庁で同社の階元輝征社長に認定通知書が手渡された。
同条例は、県が、地域経済の持続的発展と雇用確保を図って制定した。製造業などの企業が県内で工場を新増設する場合に、不動産取得税の課税免除や助成金を交付する。助成金交付の要件は(1)家屋・設備の取得額が10億円以上、(2)増加する雇用者数が10人以上、(3)操業後2年以内に環境ISO14001またはエコアクション21の認証を取得すること竏窒ネど。
NECライティングは、伊那工場にテレビやパソコンのバックライト製造工場増設を進めており、投資予定額は約39億円。6生産ラインを増設、従業員は3月末までに300人、将来的には5縲・00人を見込んでいる。グループ会社のNEC長野からの出向などで大半をまかない、新規常勤雇用者予定数は10人としている。
「環境配慮」の点では、生産系の水の再利用を徹底し、排水しないという。
これまで同助成金の対象に認定されたのは8件。上伊那では飯島町久根平工業団地に食酢工場を建設した内堀醸造(本社・岐阜県八百津町)、辰野町新町産業団地に自動車用過給機部品製造工場を増設した石川島汎用機械(本社・辰野町)に次いで、3件目。 -
権兵衛道路 5日上下で1万1千台
開通した権兵衛峠道路・姥神峠道路は5日、つながった谷を往来する車が殺到し、正午過ぎには、木曽側の国道19号合流地点手前で、姥神トンネルまでの約3キロが渋滞した。伊那側でも広域農道の中の原交差点西側で、車が数珠つなぎになった。
この状況を受け、木曽警察署は週末の混雑緩和に向け、19号合流地点の交通信号の時間調整を行う方向で検討を開始。一方、伊那警察署は、混雑したが信号1縲・回で待機車輌は通過しており、「当面様子を見る」としている。
道路を管理する県木曽建設事務所の発表によれば、5日午前7時縲・日午前7時までの交通量は伊那から木曽が5千562台、木曽から伊那が5千796台で、合計1万1千台を突破した。4日午後2時の開通から5日午前7時までは同じく2千927台、3千78台だった。
4・5日とも夜間にはスムーズに流れる状態になり、6日も雪の影響もあるとはいえ、目立つほどの交通量ではなかった。
5・6日に当初予定を大きく上回る車輌が集中したことについて、伊那建設事務所は、祝賀ムードと日曜日が重なったためと見ており、ムードが収まるのを待って交通量の調査に乗り出すとしている。 -
【祝 権兵衛開通】各界各層の声(2)
■木曽と伊那、全体でプラスになる方向で
木曽町 田中勝已町長
開通はとてもうれしい。首都圏からの観光客誘致など、木曽にとっては大きなメリットが出てくる。高遠の桜などを見に来た人に、木曽に泊ってもらうなど、積極的な働きかけが重要だろう。一方、買い物などでは、塩尻や中津川に出ていた木曽の人が、伊那に出てくることが多くなるだろう。このことが木曽の商店街の荒廃につながるという見方をする人もあるが、木曽町としては、それを見越してさまざまな対策をしてきてた。とにかく、片方だけが良くなり、もう一方はダメになるというのではなく、木曽・伊那双方にとって全体としてプラスになるように知恵を出し合っていかなければいけないだろう。(現地セレモニーで)
■トンネルを出てからが要注意
伊那警察署 中山均署長
開通は伊那と木曽の交通事情を一変させるだろう。立派な道路なので、自己が無いように安全運転を心がけて欲しい。トンネルの中では緊張するからまだ良いが、伊那側も木曽側もトンネルを抜けてからが要注意。まっすぐなところもあって下り坂だからスピードを出しすぎると、すぐに急カーブがあったりして危険だ。特に、木曽から伊那に抜けてくると、南アルプスの眺望が素晴らしく、見とれていると危険。景色を楽しむには、車を止めるなどして、常に安全運転を心がけて欲しい。(開通祝賀会で)
■結ばれるからこそ、それぞれの個性を
長野県 田中康夫知事
伊那と木曽はそれぞれに、古く過酷な歴史の中で育んできた地域の個性がある。そういう地域がトンネルで結ばれるからこそ、それぞれはより各地域の独自性・個性を大切にして行かなければならないはずだ。交通が便利になると、その地域の本当の志や個性がないと金太郎飴のようなのっぺりとした顔の町ばかりになってしまう。だから、これからは、より地域の個性・独自性を磨き上げていく必要があるだろう。
(セレモニーで)
■親父の秘書時代から活動に関与、感慨深い
衆院議員 宮下一郎さん
地域の皆さんの念願であり、親父(宮下創平元衆院議員)から引き継いだ仕事でもあるので、開通して感慨ひとしおだ。特に平成5年に国の予算で調査費がついた時のことを印象深く覚えている。権兵衛峠・姥神峠トンネル開削促進期成同盟会の活発な活動があり、陳情の来られる皆さんとお会いするなどして、かかわらせていただいてきた。
そういう長年の地元を努力が実ったのが今回の開通だ。
これからは伊那谷も木曽谷も一体的にひとつの地域として、協力連携して発展できるようにして行けたらと思う。 -
【祝 権兵衛開通】各界各層の声(1)
■地元の暖かい支援に支えられた。うれしい
国土交通省飯田国道事務所 若尾豊信所長
工事の最初から今日の日まで、地元の方々のトンネル開通への熱い期待と、暖かい支援に支えられて工事を無事に終わらすことができた。本当にありがとうございます。プレイベントや第九の合唱など、伊那でも木曽でも、開通に向けたさまざまな取り組みが民間主導で進んだ。他に例のないことで、地域の期待を大きさを感じ、感動している。ぜひ、できた道路を通勤・通学・買い物など地元の生活に活かせる形で活用して欲しい。
工事を振り返ると、トンネル着工1年の99年の切り羽崩壊で掘削工事が止まり、施工方法の再検討をした時が一番大変だった。苦悩の末、水抜き坑掘削を選んだから今日の完成があったと思うと感慨深い。(開通祝賀会で)
■伊那・木曽が1つの地域として発展を
伊那建設事務所長 松下泰見所長
地域の皆さんの念願がかないとてもうれしい。これからトンネルを生かして、どのように伊那と木曽を1つの地域として発展させるかが重要だ。いろいろ思い出はあるが、今日トンネルに向かうバスの窓から見た、八ヶ岳から南アのパノラマが一番印象的だ。こんな素晴らしい自然の中に、いよいよ新しい道が開けるのかと思うと感慨深い。世話になった消防や警察の皆さん。それに飯田国道事務所など国の機関の皆さんに心からお礼を言いたい。(トンネル内現地セレモニーで)
■歴代先輩市長の努力の賜物、感無量だ
伊那市 小坂樫男市長
感無量。さまざまな人々の長年の懸命な努力が実った。今日は立春だが、まさに春が来たいう感じだ。先輩市長の三沢さん、原さんがトンネル開通に道筋をつけるため、必死に仕事をした。その甲斐があった。ちょうどタイミング良く、国の計画に認定されたが、もう少し時期がずれていたらダメだったろう。
地権者・国・県・工事関係者・地元住民全体の力で造った道路。これからそれを生かしていくために、新しい努力をはじめなければいけない。(現地セレモニーで)
■優良な酪農地帯を守りつつ、観光・商業振興を
南箕輪村 唐木一直村長
地域住民が念願したトンネルであり開通してうれしい。大芝高原を中心とした観光開発と商業振興につなげて行きたい。南箕輪村のトンネル付近の地域は優良な酪農地帯なので、それを守りながら、土地の有効活用をはかって行く。当面は、交通量がどの程度になるかを見極め、具体策を練り上げて行きたい。
(現地セレモニーで)
■次は、権兵衛とセットの伊南バイパスを
駒ヶ根市 中原正純市長
本当に感慨深い。市長就任直後に話が持ち上がり、伊那谷にとっての大きな課題になった。伊那と木曽の両地域で調査をしようということになり、市長になりたてなのに伊那側の委員を仰せつかった。今となっては懐かしい話だ。忘れてはいけないのは、その当初プランの時から、権兵衛トンネルは国道153号伊那バイパス・伊南バイパスとセットになっていたものだということだ。伊南バイパスの早急に整備し、伊那谷と木曽谷との連携を寄り緊密なものにしていく必要があると思う。(開通祝賀会で) -
木曽路ツアーが人気
伊那バスが企画した日帰りの「サンキュー木曽路ツアー竏猪リ曽馬の里縲恁茆ヤ明神温泉」が5日、あった。初回は伊那市、駒ケ根市、南箕輪村などの夫婦、家族、仲間連れなど42人が参加し、権兵衛トンネル開通によって結ばれた木曽との近さを実感した。
ツアーは、4日に開通したばかりの権兵衛トンネルを抜け、福島関所跡や木曽馬の里の見学、御嶽明神温泉「やまゆり荘」での入浴、奈良井宿の散策などが組まれた。
権兵衛トンネルは延長4・4キロで、5分ほどで通過。広域農道中の原信号機から木曽側の国道19号までの所要時間は25分ほどだった。
バスの中では、崩れやすい地質と大量の出水などで計画より2年遅れたなど工事中の苦労話が紹介された。また、参加者からの木曽節のリクエストに、バスガイドが音頭を取って一緒に歌う場面も。
木曽側の電光掲示板には、気温マイナス6度、5度などと示され、冷える1日だったが、うっすらと見える御岳山でゆっくりと温泉に入ってくつろいだり、行く先々で買い物を楽しんだりした。昼食には、開田のそばをはじめ、そばコロッケ、そば豆腐などを味わった。
娘夫婦に誘われて参加した駒ケ根市の中原ふさえさん(71)は「権兵衛峠を通るのに比べたら、本当にトンネルはあっという間。木曽が近くなったので、今度は夏に来てみたい」と話した。
ツアーは2月土・日曜日の7回を設定。1台につき40人だったが、反響の大きさに2便の運行に切り替え、500人まで増やした。ほぼ埋まっているため、平日の22日を追加。希望者は、申込金1千円を添えて申し込む。
今後のツアー企画については検討するという。
問い合わせは、伊那バス貸切課(TEL72・0002)へ。 -
トンネル開通 木曽側一番乗りは金原俊雄さん
権兵衛トンネルの木曽側一番乗りは会社員金原俊雄さん(56)=岡谷市。北海道、九州を除いて全国各地の高速道路などの開通1番乗りに挑戦しており、権兵衛トンネルが25度目の達成となった。
3日午後11時半ごろに到着。寝袋を持参して一晩を自動車の中で過ごした。
開通までの時間を利用し「一台目は華やかがいいでしょう」と自動車に「開通・おめでとう」の文字とトンネルをデザインした看板を取り付け。日の丸の旗や電飾などでにぎやかに飾った。
周囲からあおられたそうだが、1日に下見へ来るほどの徹底ぶり。景色が広がる伊那へ抜けるため、木曽側に並んだ。
「せっかくだから、みはらしファームに寄っていこうか」と話していた。
2番手は木曽町の無職男性(71)。4日午前6時前に並び「たまたま2番だった」。伊那方面に親せきがいることから、権兵衛峠を通って年5回ほど出向いていた。「これからは近くなって便利。買い物は塩尻に行っていたが、伊那にも行ける」と喜んだ。 -
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通
中央アルプスを貫き、伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが4日、開通した。通行不能区間を解消したことで、時間と距離の短縮、救急医療体制の充実、国道や高速道路の代替、通勤・通学のエリア拡大などが期待される。
現地でのセレモニーは、権兵衛トンネル内のほぼ中央地点であり、地権者、国・県・市町村関係者、施工業者ら約500人が出席。
オープニングで、伊那の小出太鼓、木曽の日義巴(ともえ)太鼓の演奏が響き、開通に花を添えた。
出席者は伊那側、木曽側が向き合う形で並び、国や県、国道361号権兵衛峠・姥神峠トンネル開削促進規制同盟会の関係者19人がテープカット。合わせて、出席者代表33人が二手に分かれてくす玉を割った。
そのあと、太鼓の音が響く中、伊那側から25台、木曽側から16台の乗用車・大型バスが式典会場の伊那市民体育館までパレードした。
国道361号は、岐阜県高山市を起点に、高遠町に至る延長152キロで、今回の供用開始区間は塩尻市竏宙ノ那市与地の延長9・9キロ。事業費は約605億円。権兵衛トンネルは延長4・4キロで、幅員9・5メートルの2車線。着工から7年の歳月をかけた。
開通前には、自動車の長い列ができるほどで、開通を待ちわびた地域住民らの関心の高さをうかがわせた。 -
開通を祝い、紅白もちなど配る
伊那・木曽の権兵衛トンネル出入り口付近で4日、ドライバーに先着各30人にナンバー入りの通行証明証を手渡した。また、観光パンフレットなども配り、まちをPRした。
木曽側は、開通を祝う紅白のもち菓子「すあま」のほか、観光パンフレットやスキー場割引券など500人分を用意。
横断幕「ようこそ日本のふるさと木曽町へ」を掲げ、役場職員や商工会員15人が沿道に立った。気温マイナス6度で冷たい風が吹いていたものの、職員らは伊那から木曽に入ったドライバーを笑顔で出迎えた。
木曽町PRに当たった職員は、トンネル開通で▽伊那との新たな交流が生まれる▽国道19号で事故が発生したとき、う回することができる▽東京から高速で来た場合、伊那のインターから降りれば、これまでより30分短縮できる竏窒ネどのメリットを挙げ、誘客に期待。女性職員は「早速、イチゴ狩りに行きたい」と楽しみにしていた。
そのほか、町内でも振る舞い酒などがあり、祝いムードが漂った。
伊那側でも、通行者に市のイメージキャラクター「イーナちゃん」グッズなどの記念品を手渡した。 -
権兵衛開通
式典・祝賀会にぎやかに権兵衛峠道路・姥神峠道路の開通を祝う式典は4日正午から伊那市民体育館であった。トンネル内現地セレモニー出席者を乗せたバスが次々と乗り付け、合計500人の参集があった。
主催は国土交通省中部地方整備局飯田国道事務所、長野県、伊那建設事務所・木曽建設事務所。
国土交通省の大村哲夫中部地方整備局長は、1993年権限代行による事業化以降を振り返り、開通にこぎつけた喜びをこめて式辞。主催者あいさつとして、後藤茂之国土交通大臣政務官が「地元住民と関係各位の努力で、中央道と国道19号が一体となって機能する道路ができた」、田中康夫長野県知事が「古畑権兵衛の志を現代に引継ぎ、単なる通過道路としてでなく、特色ある地域の個性を発展させる道にしよう」竏窒ネどとそれぞれあいさつした。
大型プロジェクターの画像を使った若尾豊信飯田国道事務所長、北沢陽二郎木曽建設事務所長の工事報告では、権兵衛トンネルの軟弱な地質での苦労や、姥神峠道路の崩壊しやすい山肌にたいする苦労などが説明され、参加者は静かに聞き入った。
宮下一郎衆院議員、羽田雄一郎参院国土交通委員長、若林正俊参院議員、北澤俊美参院議員、県議会議長代理として向山公人県議会土木住宅委員長、国道361号改修促進期成同盟会会長の土野守高山市長が祝辞を述べた。
式典終了後は隣接する伊那勤労福祉センターに会場を移し、権兵衛峠・姥神峠トンネル開削促進期成同盟会と国道361号改修促進期成同盟会の主催による祝賀会があった。
伊那と木曽の樽酒4つを一斉に割る鏡割りや、伊那節・木曽節の披露など、2つの谷がつながったことを印象づけるアトラクションが用意された。 -
トンネル開通に寄せる思い
〈伊那側〉
◆商店街として、木曽側と交流する計画もしている。地域同士の交流が活性化することに大いに期待する(商店街活性化イベント委員会・石川潔委員長)
◆待望のトンネルが開通した。木曽側から来た人たちにも「よかったな」と感じてもらえるよう、とれたて市場を利用してもらい、より良い交流をしていきたい(みはらしファームとれたて市場生産者組合・原伊一組合長)
◆前々から色んな面で期待しており、開通を機に、優良な交流が進むことを期待している。これまでとは違い「隣町だからすぐ行ける」という感覚が強くなると思う(みはらしの湯・唐澤壽男支配人)
◆わずか30分で木曽まで行けるようになったので、土日を利用して若い人に連れて行ってもらいたい。行くのはもう少し混雑が収まってからになると思うが(伊那市富県・女性)
◆木曽の人たちが伊那を通るときに、きたっせや山寺の商店街のことを知ってもらい買い物をしてほしい。そのための魅力ある商売をするために商店が協力し合っていきたい
(伊那商工会議所伊那北駅周辺推進委員長・矢野昌志さん63歳)
◆伊那と木曽の商店街がお互いに協力し合って商店の活性化を進めたい。八幡町に素晴らしい商店街があることも知ってほしい
(八幡町実業団協同組合理事長・尾崎晃一さん)
◆木曽との流通が盛んになったら、観光の面で集客力が上がることを期待する。木曽の人たちには、伊那の素朴で暖かい人柄を知ってほしい
(伊那市山寺・酒販売店長・宮澤智恵さん41歳)
◆木曽には何があるのか分からない。一回も行ったことがないので観光に行ってみたい
(伊那市西箕輪・菓子屋店員・本島揚子さん20歳)
◆古い街並みなど観光名所がある木曽が近くなっても、乗用車のない人にとっては不便となる。伊那から巡回バスを通してもらいたい。今まで山があって行けなかった人もいるので
(伊那市山寺・城倉広夫さん79歳)
◆温泉やスキー場など家族で日帰り旅行に行ってみたい
(伊那市御園・小椋令子さん31歳)
◆木曽の阿寺渓谷が近くなることが嬉しい。今までは年一回だったが、河原がきれいな夏場は月に一回は行きたい。伊那からは木曽へ観光に行く人が多いと思うが、伊那には観光地がないことが心配される
(伊那市在住・自営業女性53歳)
◆ローメンまんをきっかけに木曽の人にも食べてもらい、伊那のローメンを多くの人に知ってもらいたい。木曽から高遠のお花見客が多く来られると思うので、集客もにぎやかになりそう
(シャトレ・黒河内直明さん30歳)
◆トンネルが開通し交通量が増えれば、山道なので冬のスリップ事故、スピードの出しすぎなどが増えることが心配。大きな垣根がとっぱわれたので近くて遠かった木曽との人間の交流が期待される
(伊那市西箕輪・市交通安全協会連合会長・原義一さん70歳)
〈木曽側〉
◆開通の記念にトンネルを通ってきた。雪があるかと思っていたが、なかったのでびっくりしている。みはらしの湯に入っていく予定(木曽町・中野倍穂さん)
◆開通に10年かかったというのはすごい。トンネルと通ってきたが、立派な道だった。いとんな人との交流を期待したい(木曽町・中野義秋さん)
◆来る時は飯田から回って来たが、帰りはトンネルを通って帰る。木曽側を多くの人が訪れ、伊那地域との交流が深まればよい(塩尻市・磯尾雅子)
◆塩尻市からお風呂に入りにきた。開通記念に木曽から抜けてきたが、塩尻から伊那に来るなら、トンネルを通過しないルートを通っても、距離的には同じくらい。トンネルの通り心地は良かった(塩尻市・小笠原豊) -
権兵衛トンネル開通記念イベント各地で
権兵衛トンネルが開通した4日、伊那市内の各地で記念イベントがあり、多くの人たちでにぎわった。
伊那市駅前ビル「いなっせ」では、伊那中学校吹奏楽部のコンサートや宝投げがあった。
伊那市境区の食品製造・販売店「シャトレ」(黒河内明夫社長)が開通記念で開発した「ローメンまん」の無料サービスには、多くの人が行列をつくった。当初は、配り始めを午後2時10分からにしていたが、正午ころから並び始めたため、急きょ整理券を配布。午後1時半ころには、限定数100枚を配り終えた。
整理券を一番に手にした親子は「テレビや広告で見て一度食べてみようと思った」と話していた。また、別の親子は「思ったより美味しい。癖がないから子どもでも食べられる」とアツアツのローメンまんを仲良く味わっていた。 -
【権兵衛開通日特集3】自然と景観を守るために
中央アルプスを突き抜ける権兵衛トンネル道路の開通は、生活の利便性と経済活動の活性化をもたらすだろう。だが同時に、交通量の増加にともなう自然環境への影響や、道路沿線への企業・店舗の進出による生活環境・景観への影響を指摘する声も多い。
開発と環境保護竏柱サ代文明が抱えてきた根深い問題が、この地でもまた問われている。
大パノラマが広がる西箕輪地区 -
きょう 権兵衛トンネル開通
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが4日午後2時、開通する。開通に先立ち、現地でセレモニーを開き、着工から7年の歳月をかけた工事の完成を祝う。
国道361号は、岐阜県高山市を起点に、高遠町に至る延長152キロで、伊那竏猪リ曽間の権兵衛峠(伊那市与地竏忠鱒K市奈良井)と姥神峠(木曽町日義竏忠鱒K市奈良井)は冬期通行できなかった。95年度、国土交通省は地域高規格道路「伊那木曽連絡道路」として整備区間に指定し、工事に着手。事業費は約605億円。交通不能区間の解消で、伊那と木曽を一つの生活圏と結びつけ、地域文化の交流や経済発展に大きな効果をもたらすと期待する。
権兵衛トンネルは延長4・4キロ、幅員9・5メートル。伊那竏猪リ曽間の所要時間は自動車で1時間半かかったが、45分に短縮される。
開通セレモニーは午前10時から、権兵衛トンネル内の伊那側抗口から木曽側に向かって2・1キロ地点で開く。地権者、国・県・市町村関係者、施工業者ら約410人が出席する予定。
地元の太鼓演奏、テープカット、くす玉割などに続き、伊那側、木曽側からそれぞれパレードする。
開通式典は伊那市民体育館に場所を移し、正午から開く。
開通に合わせ、国道361号権兵衛峠・姥神峠トンネル開削促進規制同盟会は、通行証明証を発行する。伊那側・木曽側で先着20人ずつ。
伊那側では、木曽からトンネルを抜けて1縲・・5キロ地点のチェーン脱着所で、通行ナンバー入りの通行証明証と記念品(イーナちゃんグッズ)を手渡す。 -
【権兵衛開通日特集2】おらが谷の宝物
雄大な山容 霊峰・御岳山「木曽のナァー なかのりさん 木曽のおんたけ ナンチャラホーイ 夏でも寒い ヨイヨイヨイ」
民謡木曽節にも歌われる木曽の象徴、御岳山(3067メートル)。岐阜県境にすそ野を広げ、その姿は雄大にして威厳を感じさせる。
霊峰と呼ばれ、山岳信仰御嶽教の「おやま」として、古くから信者たちの畏敬(いけい)を集めてきた。室町時代、精進・潔斎した修験者たちは、修行の場として山に登った。江戸時代には、覚明、普寛行者が登山道を開き、一般にも親しまれる山となった。
山頂直下の湖沼群は神秘的。二ノ池は、国内では最も高い標高2905メートルにある湖。深いブルーの水をたたえる三ノ池の水深は、13・3メートルにもなる。
ふもとは薬草、薬木の宝庫。「木曽の百草」は全国に広まり愛用者は多い。
周辺には、数多くの温泉や宿泊施設、スキー場などが点在し、四季を通してさまざまな表情を見せながら、旅人を迎えている。
キャプション
開田高原末川より望む御岳山=「霊峰木曽御嶽の夜明け」小野行彦写団・渓森木曽会長撮影 -
合併を控え、小中学生用のリーフレット作る
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会は、3月31日の新市発足を前に、新市のすがたを紹介する小中学生用のリーフレットを作った。3日、3市町村の教育委員会を通じて小中学校に配布した。
リーフレットはA4判、8ページ。小学校3・4年生用1890部、5・6年生用2010部、中学生用2670部と3種類を用意した。
農林業・商工業などの産業や、市役所の仕事、新市のまつり、高遠城址公園などを挙げたいいところなどをカラー写真入りでまとめた。3市町村の公共施設や芸能、レクリエーションなどをイラストで示した地図もある。また、新伊那市の人口などを当てるクイズも。3市町村の教委が監修し、年齢層別にわかりやすくした。
合併協は「将来を担う子どもたちに新市発足を知ってもらいたい」と話している。 -
【権兵衛開通日特集1】伊那・木曽ひとつに
江戸時代、古畑権兵衛が切り開いた伊那谷と木曽谷を結ぶ権兵衛峠が、300年余の時を経て、4日、生まれ変わる。中央アルプスに隔てられた伊那と木曽の時間、距離は大幅に短縮。生活や文化、産業で、新たな交流が生まれようとしている。
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【記者室】「いな」を売り出す
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが、いよいよ4日に迫った。開通をきっかけに、伊那市内ではローメンまんや和菓子、パン、のれんなど新商品が次々と登場。他地域に向け「伊那」を売り出している▼権兵衛峠は「米の道」といわれる。トンネルで両地域を「結ぶ」ことから「おむすび」を連想し、新たなキャラクターを考えている人もいる。おもしろい発想だなと感心してしまうが、考えればいくらでも広がるという▼トンネル開通や高遠町・長谷村との合併を機に「何かできることはないか」と考えることは、改めて地域資源を見直すきっかけにもなっているようだ。「こういう取り組みが各店に伝わることで、元気なまちづくりにもつながるのではないか」と話す。(湯沢記者)
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就職基礎能力速成講座
県は1日、就職を希望する若い世代を対象とした就職基礎能力速成講座を伊那市の伊那勤労者福祉センターで開いた。
有効求人倍率は緩やかな回復を見せつつあるものの、依然、若年層を取り巻く雇用環境は厳しく、就職できないまま学校を卒業する人も少なくない。また、「職」に対する認識不足などから、早期に離職してしまう人もおり、安定しない無職、フリーターとなる若者もいる。
そのため県は、コミュニケーション能力など就職能力を習得する講座を開講。国からの委託を受けた05年度事業で、今回は県内3カ所で開いた。
伊那地域は、8人の受講生が参加。6日間の受講を通してビジネスマナーなどの基礎的スキルを学べるようになっている。講座を終了すると、新入社員研修を受けたのと同等の能力を習得したものとして厚生労働省から証明書が発行される。
最終日には、希望者に個別カウンセリングも開かれる。 -
明るい選挙推進県大会
05年度明るい選挙推進県大会が1日、伊那市の県伊那文化会館でをあった。活動の推進状況などを確認したほか、啓発ポスターコンクールの入選者を表彰した。県選挙管理委員会など主催。
昨年9月にあった衆議院議員選挙の長野県の投票率は71・7%。前回を5・71ポイント上回り、全国7位だった。期日前投票は約25%におよび、県選挙管理委員会の松葉邦男委員長は「投票しやすい環境づくりのための諸制度が定着してきている」と振り返った。しかし、依然として投票率が低い若年層に対し、積極的な投票参加を促す必要がある竏窒ニした。
9月の衆院選で、選挙違反に伴う検挙はなかったが、警告は49件あり、個人の政治用ポスターを裏打ちしたり、法廷外宣伝物を管理者の許可なしで展示するなどしたものが多かった。全体としては、検挙・警告ともに低下した。
伊那市の唐木恵枝さんが、若い有権者を代表して大会宣言決議を読み上げ、積極的選挙参加と公平・公正な選挙の実現を訴えた。 -
山岳愛好団体ら12団体が風力発電事業計画中止を求める
上伊那や諏訪市、茅野市などの山岳、野鳥、環境などの12団体は2日、入笠山周辺に計画されている2つの風力発電事業計画に対し、上伊那地方事務所長らに中止要望書を提出した。
要望書に「先人たちが守り、愛してきた自然環境、広く人々に親しまれている山域を著しく壊す。未来世代へ負の遺産を残してしまうことは明らか」と記す。伊那谷での計画が認められれば、他地域でも追随すると懸念し、事業計画主体者に計画中止を指導するよう求めている。
上伊那地方事務所には、団体代表者ら5人が訪問。
「伊那山仲間」の北原功副会長が要望書を読み上げ、山岳地帯に大規模な風力発電が建設された場合、水源汚染や森林伐採、道路造成による土砂崩落など自然環境への影響が予想されるとした。
牛越徹所長は「県の関係部局に伝え、総合的に検討したい」と述べた。
要望したのは、山岳団体、日本野鳥の会伊那支部、県自然保護連盟など12団体。上伊那地方事務所のほか、伊那市、高遠町にも出向いた。近く、諏訪地方事務所にも同様の中止要望書を提出する。
団体の入手した資料によると、三峰川電力の入笠山縲恷ュ嶺高原の尾根上延長約11キロと、青木あすなろ建設=東京都=の入笠山縲恷ナ平峠縲恚熨サの尾根上延長約15キロに、高さ100メートルほどの風車を取り付ける計画。 -
3月下旬、産直・直売サミット開催へ
長野県内の産直市場・農産物直売所の関係者が一堂に会する、初めての「産直・直売サミット」開催の動きが進んでいる。3日午後1時30分から県伊那合同庁舎で実行委員会の設立総会を開く。
産直・直売運動の直面する問題とその果たすべき役割を考え、経験と情報を交換してネットワークを作り出すことが目的。
伊那市ますみヶ丘のグリーンファーム(小林史麿代表)を中心に南信の産直・直売関係者が呼びかけ、農業団体や加工品を製造する団体をはじめ、信州大学農学部、JA上伊那、上伊那農業改良普及センター、上伊那地方事務所農政課、県農政部、伊那市、南箕輪村も協力する。
詳細は、3日に決まるが、開催期日は農作業が始まる前の3月25竏・6日を予定。趣旨に賛同する信大農学部が会場を提供するという。交流会・宿泊は、近くの南箕輪村大芝荘。県内各地から関係者の参加を募る。
農産物直売所の運動は約20年前から始まったが、消費者の食の安全への関心の高まりの影響もあり、近年、社会的注目が集まっている。各地の直売所が売上げを延ばす一方、直売所間の競争が激しくなり、「品質保持」の名目で生産者を少数に限定する動きも始まっているという。
呼びかけた一人、グリーンファームの小林さんは「先進地ともいえる上伊那から、現在の産直・直売運動のあり方を考える流れを作り出したい」と話す。
詳しくは上伊那農業改良普及センター(電話76竏・841)まで。 -
伊南地区認定農業者組織交流会に90人
伊南地区認定農業者交流会が30日、飯島町のJA飯島支所であった。伊南地区の認定農業者や女性グループなど約90人が参加、各市町村認定農業者組織の活動発表や講演会で、情報を交換し、会員相互の交流を深めた=写真。飯島町農業経営者会議など主催。
活動発表の中で、駒ケ根市農業者の会は、「会員の減少、会員の営農類型が多様で、共通的な研修が難しい」と課題を挙げ、中川村農業経営会議は「会員の拡大に積極的に取り組み、来年度新規就農者2人が加入予定」と報告した。
飯島町農業経営者会議は道の駅イベントや農業委員との意見交換、営農組合との地区懇談会、いいじまむら夢楽塾参加など多彩な活動を紹介した。
引き続き、おやきや総本家社長の市川武邦さんが「『飽食の時代に思う』豊かさの次に来るのは:」と題して講演。素朴な伝統食、おやきに魅せられ、地産地消の優等生として、世に出し、そのノウハウを生かし、各地にある伝統食の発掘による地域おこしについて、体験を交えて楽しく語った。