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「伊那西小近くに建設も選択肢の一つ」
伊那市の白鳥孝市長は休園中の伊那西部保育園について、地域住民のがんばりによるとしたうえで「伊那西小学校近くへの建設も選択肢の一つ」との考えを示しました。 これは10日開かれた市議会一般質問で議員の質問に答えたものです。 伊那西部保育園は園児数が定員の半数に満たず休園が5年続いたことから今議会で廃園とする議案を提出する予定でした。 しかし地域住民や議会から存続を求める要望があり廃園とする議案の提出を見送りました。 白鳥市長は地域のみなさんのがんばりによるとしたうえで「伊那西小学校近くへの建設も選択肢の一つ」との考えを示しました。 また定員の半数で休園となり5年続けば廃園するとの基準について 「保育園のあり方として地域の特殊性や保育園の運営方法については検討していくことは可能」との考えを改めて示しました。
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井月さんの命日前に美篶小で歌披露
今年は漂泊の俳人として知られる井上井月の没後130年です。3月10日の命日を前に、伊那市美篶小学校で、音楽教諭が作曲した「井月さんの歌」が、9日初めて披露されました。 9日は、音楽集会が開かれ、全校児童413人が、「井月さんの歌」を歌いました。 井月さんの歌は、美篶小学校の音楽教諭・一ノ瀬 武志さんが作詞・作曲しました。 今年1月に完成し、クラスごとに練習を重ねてきました。 全校で歌うのはこの日が初めてとなります。 井月の容姿や、生き方などが歌い上げられています。 初披露にあたり、井月顕彰会理事で、美篶小学校となりの資料館副館長として子どもたちともかかわりの深い矢島信之さんも来賓として招かれました。 この日は井月についての読み聞かせもありました。 井上井月は、江戸時代から明治時代にかけて伊那谷を放浪した俳人です。 30年近く伊那谷を放浪し美篶で亡くなったといわれていて、墓もあることから、没後130年となる今年、地元の子供たちに井月について知ってもらおうと曲が作られました。 作曲・作詞した一ノ瀬教諭は、「井月を自分たちの地域ゆかりの人として親しんでもらい、歌い継いでもらえたらうれしい」と話していました。
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福島からの果樹農家・佐藤さん6年目の春へ
東日本大震災からまもなく6年となります。福島から伊那市に自主避難した果樹農家・佐藤浩信さんも、伊那で6年目の春を迎えようとしています。 佐藤さんは、9日、西箕輪の畑で三男の孝樹(こうき)さんとともに、桃の剪定作業を行っていました。 剪定は、果樹栽培の肝ともいえる作業です。 福島第一原発事故直後に、移住先の伊那で植えた桃は6年目を迎えようとしています。 福島から持ってきて植えた黄金桃という品種の桃は50本ありましたが、このほど、すべて切りました。 病気に弱いことと、ほかの品種の桃と時期が重なり、出荷しきれないことから、ゼロからほかの品種に植え替えることを決断しました。 避難してきた当時、植える桃の出荷時期にまで、考えが至らなかったと振り返ります。 佐藤さんは、原発事故があるまでは、高級百貨店で販売する果物を扱ってきました。しかし、風評被害で取引は激減しました。あれから6年。試行錯誤の毎日が続いています。 佐藤さん一家が、伊那で管理する果樹園は、現在3.2ヘクタールほどになります。 福島とのつながりを保ったまま伊那で何ができるのか、佐藤さんはもがき続けています。
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東京海上日動 上伊那福祉協会に車椅子寄贈
損害保険を取り扱う東京海上日動火災保険株式会社は、上伊那福祉協会に9日、車いすを寄贈しました。 この日は、東京海上日動火災保険株式会社長野支店の吉川雅也支店長と伊那支社の波多江崇史支社長が上伊那福祉協会を訪れ、車いす1台を贈りました。 東京海上日動は、県内に1つの支店と6つの支社があります。 社会貢献活動として21年前から各地の福祉施設に車いすを贈っています。 車いすの購入費用には、社員およそ150人の募金も充てられています。 上伊那福祉協会の平澤豊満会長は「利用しやすい素晴らしいものをいただいた。ありがとうございます。」と感謝していました。 吉川支店長は「わずかな気持ちだが今後も継続して役に立てるよう頑張りたい」と話していました。 車いすは、駒ヶ根市の特別養護老人ホーム千寿園で使うということです。
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大萱の市営・県営団地 来年度から解体へ
伊那市の白鳥孝市長は、老朽化している西箕輪大萱の市営・県営団地について、準備ができた棟から来年度より解体を始めることを、今日報告しました。 これは、9日に市役所で開かれた市議会一般質問の中で議員の質問に答えたものです。 大萱の市営・県営団地は、昭和38年から42年にかけて建設され、50年以上が経過し老朽化が進んでいます。 市営・県営合わせて208戸あり、入居しているのは93戸で115戸が空き室となっています。 白鳥市長は「県営については、県と立て替えの協議を進める中でまだ具体的な位置や規模は決まっていないが、将来を見据え、来年度から計画的に解体を進めていきたい」と話しました。 団地は最大4戸が1棟に入っていて1棟の中の全室が空いた棟から解体を始めたいとしています。
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県水墨画協会 南信地区会員展示会
長野県水墨画協会の南信地区会員による展示会が、9日木曜日から、伊那市の伊那文化会館で始まります。 6日は、役員およそ10人が9日から始まる展示会に向けて準備をしました。 山水画や花鳥画など、86人の会員が1人1点展示しています。 作品には賞が付けられていて、最高賞の優秀賞10点のうち伊那ケーブルテレビ放送エリア内では、箕輪町の井内俊子さんの作品と、有賀妙子さんの作品が選ばれています。 武井寿々子南信支部長は、「ここ2、3年で人物や抽象画などの現代要素を取り入れた作品が増えてきた。多種多様な作品を見てほしい」と多くの来場を呼び掛けています。 展示会は、9日から12日の日程で行われる県芸術文化総合フェスティバルの一環で開かれるものです。
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伊那市 新たな産業用地取得を検討へ
伊那市の白鳥孝市長は産業用地として六道原工業団地や小黒原産業適地に新たな用地確保を検討したいとの考えを示しました。 これは8日開かれた市議会3月定例会の中で議員の質問に対し答えたものです。 伊那市は2014年に伊那市開発公社から産業用地として、およそ16万㎡の土地を買い取りました。 残っている土地は3区画で6万4千㎡ですが、これらについて現在引き合いが来ているということです。 白鳥市長は「企業のニーズにスピード感を持って対応するには常に5万㎡を確保していることが必要だ」と話し、新たな用地確保を検討したい考えを示しました。 場所については、「国道153号バイパスの沿線となる六道原工業団地や、9月に完成する小黒スマートインターチェンジ近くの小黒原産業適地付近を検討したい」と話しました。 伊那市は、3月定例会に土地購入基金案や、公有財産管理活用事業特別会計案を提出しています。
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公立高校後期選抜試験 県内一斉に
公立高校の一般入試にあたる後期選抜試験が8日に行われ、県内ではおよそ1万2千人が試験に臨みました。 上伊那では全日制、定時制、多部・単位制合わせて8校で試験が行われました。 このうち伊那市の伊那弥生ケ丘高校では、午前8時前から受験生が会場に向かっていました。 上伊那の公立高校8校には、1,019人が志願しています。 伊那弥生ケ丘高校では240人の募集に対し255人が志願し倍率は1.06倍となっています。 県教育委員会によりますと、試験は予定通り終了したということで上伊那の高校でもトラブルなどはなかったということです。 9日は、辰野高校、高遠高校、箕輪進修高校、赤穂高校の定時制で面接試験が行われる予定です。 後期選抜試験の合格発表は17日(金)となっています。
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東京簡易裁判所をかたる不審電話に注意
8日午前10時頃から、東京簡易裁判所をかたる不審電話が相次いでいる事から伊那警察署では詐欺被害に合わないよう注意を呼びかけています。 内容は 〇 通信販売で購入した健康食品の代金が未払いです。 ○ 東京簡易裁判所まで来られますか。 ○ 出頭しなければ裁判になる。 〇 民事裁判の書類を自宅へ送る。 などと非通知で電話をかけてくるものです。 伊那警察署では、予防策として、 ○内容が不審であれば相手にせず、警察や家族に相談すること ○ ナンバーディスプレイ機能を活用し、非通知の電話には出ない などを呼び掛けています。
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新産業技術推進協議会ビジョン中間報告
伊那市新産業技術推進協議会の会議が7日いなっせで開かれインターネットと物を結びつけるIoTと人口知能AIに対する理解が市内の企業で進み実用化段階に入ったとの報告がありました。 協議会では、IoTやAIなどを始めとする新産業技術推進を目指していて具体的な方策を示すビジョンづくりに着手しています。 市内の企業を対象に行ったIoTの認知度と活用に向けた期待度のアンケート調査では、1885社のうち292社から回答がありました。 認知度についてIoTが36%、人口知能AIが40%理解があると回答しています。 協議会では理解が進み実用化段階に入ったとしています。 導入済み、予定がIoTで23%、AIが19%となっていて、活用目的として1位が業務改革2位がコスト削減となっています。 活用に向けた課題として「人材不足」、「セキュリティ」「導入目的不明」があげられています。 これらを払拭するような支援があれば実用化加速に期待できるとしています。 ビジョンは来年度までに策定し技術改革を活用した新産業創出の具体的な方策、事業計画などを盛り込む計画です。 協議会は金融、農業、教育機関、行政など40人で構成されています。
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熱気球で高遠の桜を
天下第一の桜高遠城址公園の桜を上空から見てもらおうと、今年のさくら祭りでは、熱気球体験が行われます。 これは高遠町総合福祉センターやますそで7日開かれたさくら祭り対策会議で報告されたものです。 熱気球体験は、10mから20mの間で搭乗時間はおよそ5分です。 料金は12歳以上が2400円6歳から11歳が1800円、5歳以下は500円となっています。 期間は4月5日から7日、10日から14日で乗り降りは高遠城址公園グラウンドです。 食事では、ローメンやソースかつ丼など伊那の名物に加え、そばガレットも出店します。 伊那市では、イベントなどを県内外に周知し誘客に力を入れていきたいとしています。
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伊那市上下水道 計画の改訂案示す
伊那市上下水道事業運営審議会が6日市役所で開かれ、下水道事業は平成32年度に15%値上げをする計画改訂案が示されました。 委員改選後初の会議で14人が委嘱され、会長には大住之盈さんが選ばれました。 会議では、上下水道事業それぞれの健全化計画の改訂案が示されました。 水道事業では、平成38年度に5%の料金値上げを見込んでいるということです。 平成39年度以降は、老朽化した管路や施設の更新に多額の費用がかかり、必要な財源を確保するためだとしています。 下水道事業では、平成32年度に使用料15%の値上げを行う見込みです。 平成27年度末の水洗化率は86.8%で、平成32年度までに90%以上を目指すとしています。 審議会は次回7月に開かれる予定です。
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写真同好五人会 10周年記念写真展
伊那市と駒ヶ根市の写真愛好家でつくる「写真同好五人会」の10周年記念写真展が、伊那市のかんてんぱぱホールで開かれています。 会場には、会員5人の作品25点が並んでいます。 会は、10年前まで伊那市内で開かれていた写真教室に通っていた生徒が教室が終わっても活動を続けようと発足し、今年で10周年を迎えました。 県内を中心にそれぞれがテーマを決めて撮影していて、年に2,3回は全員で撮影旅行に出かけているということです。 伊那市中央の宮下文男さんの作品は、安曇野市でコハクチョウを撮影したもので、一度に8羽の姿をとらえた珍しい写真だということです。 代表の赤羽信一さんは「それぞれの個性が感じられる展示になっています。10周年を迎えてさらに会員同士の力量を高めていきたいです」と話していました。 写真同好五人会の10周年記念写真展は、13日(月)まで、伊那市のかんてんぱぱホールで開かれています。
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西春近北小学校 同窓会入会式
18日に卒業式を控えた6年生の同窓会入会式が7日、伊那市の西春近北小学校で行われました。 今年度同窓会に入会するのは、6年生37人です。 式では、入会記念として、飯島尚幸同窓会長から卒業証書用の筒が贈られました。 飯島会長は「お世話になった先生への恩を忘れずに、学校の桜の木のように大きく成長してください」と話しました。 児童を代表して佐野天咲さんは「同窓会の名に恥じぬよう胸を張って巣立っていきたい」と話しました。 西春近北小学校では、卒業生を中心に学区内5つの地区の住民が同窓会員になっています。 同窓会では、学校のバザーでそば店を出店したり、記念樹の保護活動などを行っています。 また、37年間会報の発行を続けるなど、地域全体で同窓会の活動に取り組んでいます。
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「伝えたい相手に伝えたいことを」 米澤さんが講演
一般社団法人・伊那青年会議所の50周年記念講演会が4日、伊那市の伊那商工会館で開かれました。 この日は、辰野町の新聞店・㈲共和堂の米澤晋也さんが、情報発信について話しました。 米澤さんは、店頭で商品に付けられたポップ広告を例に挙げ「伝えるときに、自分に視点を置くか、相手に視点を置くかで伝わり方は変わってくる。伝えたい人に視点を置くことが重要です」と説明していました。 米澤さんは「商品の仕様を説明しても相手は欲しい気持ちにはならない。商品を使うと相手がどうなるのかを伝えることで目をひくようになります」と話していました。 講演会は、伊那青年会議所の50周年記念事業として開かれたもので、会場には20代から40代までおよそ60人が集まりました。
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映画鑑賞と体験型ワークショップ
街じゅうを学びの場所にしようと活動している市民有志の学びのまちプロジェクトは、2月26日に伊那市内の飲食店で映画鑑賞会と体験型ワークショップを開きました。 鑑賞した映画は、家族の絆や命の大切さ、人との繋がりを考えるドキュメンタリー映画「生まれる」です。20人ほどが参加しました。 学びのまちプロジェクトは、学びや仲間との出会いの場にしようと、去年6月から市内の商店や飲食店でコンサートなどを行ってきました。 体験型ワークショップでは、助産師でマタニティフィットネスのインストラクター宮澤恵子さんが女性の体の仕組みを紹介しながら、参加者と体を動かしていました。 プロジェクト代表の平澤正貴さんは、「毎回多くの学びや感動があるので、今後も継続して様々なテーマで活動していきたい」と話しています。
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グリーンファームで蘭販売会
伊那市ますみヶ丘の産直市場グリーンファームで、およそ100種類の蘭が並ぶ販売会が、12日日曜日まで開かれています。 会場には、100種類およそ3,000鉢の蘭が並べられています。 ここ最近人気の高いテーブルシンビジウムなどの洋ランや和蘭など様々です。 数百円台の手頃なものから今回の販売会で最も高い4万円のものまであります。 こちらは、市場ではめったにお目にかかれないというデンドロビウムの原種です。 原種でしか味わえない魅力があるということで、愛好家には非常に人気が高いということです。 グリーンファームでは、「これだけの種類と数が揃う販売会は県内ではほとんどないので、是非足を運んでほしい」と話していました。 販売会は、12日まで開かれています。
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消防防災ヘリの墜落を受け元遭対協の唐木さんが心境語る
長野県消防防災ヘリコプター「アルプス」が、5日、山岳遭難救助の訓練中に墜落したことを受け、中央アルプスで救助隊として長年活動した伊那市西春近の唐木眞澄さんが、6日、心境を語りました。 「ヘリは迅速な対応ができる反面、一度何か起きると大惨事になってしまう。諸刃の剣」 木工所を営む唐木さんは、40年以上にわたり中央アルプス地区山岳遭難対策協会の隊員として遭難者の捜索や負傷者の救助に携わりました。 現在は、県山岳協会の会長を務めています。 墜落した防災ヘリ「アルプス」は、山岳地帯での救助活動や林野火災などでの消火活動を行っています。 平成28年は、救助活動87件、消火活動12件、災害応急7件など、合計111件の出動がありました。 中央アルプスでの有事の際に県警ヘリコプターが出動できない時は、要請を受けた防災ヘリが出動することもあるといい、唐木さんも何度も活動を共にしたといいます。 墜落した防災ヘリには、県内から派遣された消防隊員など9人が搭乗していて、全員の死亡が確認されました。
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長野県ロードレース伊那大会 52回の歴史に幕
今年で最後となる第52回長野県ロードレース伊那大会が、5日、伊那市営野球場を発着に開かれました。 大会には、中学生から一般まで550人がエントリーしました。 長野陸上競技協会が毎年県内4地区で開いているもので、日本陸上競技連盟の公認大会です。 コースとなっている市道沿いが住宅化して交通量が増えてきたことや、同じ時期に春の高校伊那駅伝が開かれることから、半世紀以上続いたこの大会は今回で最後となります。 一般の部、高校の部、40歳以上の壮年の部が10キロ、女子の部、中学男子の部が5キロをそれぞれ走りました。 高校の部では、県内の駅伝の名門佐久長聖や長野東の選手も参加しました。 大会の結果、壮年の部で茅野市の西澤洋務さんがこれまでの記録を50秒縮める大会新記録でゴールしました。 その他の結果はご覧のとおりとなっています。 各部門の1位 ●一般の部 伊藤洸介さん(飯田市) ●高校の部 丸山幸輝さん(佐久長聖) ●女子の部 和田有菜さん(長野東高校) ●中学男子の部 越陽汰さん(川中島中)
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春の火災予防運動 警報器設置を呼び掛け
春の火災予防運動期間に合わせ、伊那市の高遠消防署の署員は5日南アルプスむら長谷で火災警報器の設置を呼び掛けました。 5日は、伊那市の南アルプスむら長谷で高遠消防署の署員6人が、訪れた人たちに火災警報器の設置を呼び掛けました。 会場には消防車両が展示され、子供たちが乗っていました。 署員は「寝室や階段には、必ず警報器を取り付けて下さい」と話していました。 春の全国火災予防運動は「消しましょう その火その時 その場所で」を統一標語に1日から7日まで実施されています。 運動は火災の発生が多い春先のこの時期に合わせ毎年行われています。 平成27年に上伊那では78件の火災が発生しました。 月別では、3月が15件と最も多く、次いで1月、4月・5月となっています。
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初期消火で火災防ぐ 中村さん夫妻に感謝状
伊那消防署は、今年1月に伊那市中央で発生した火災で初期消火にあたった中村孝司さん夫妻に、5日、感謝状を贈りました。 上伊那広域消防本部で行われた贈呈式に夫の孝司さんが出席し、木下広志署長から感謝状が贈られました。 1月27日の朝5時頃、近所の建物から火が出ていることに妻の美穂さんが気づき、孝司さんが消防に通報しながら消火器とバケツの水で初期消火にあたりました。 消防が到着したころには、火は鎮圧状態になっていたということです。 伊那消防署では、「初期消火がなければ大きな火災となっていた。中村さん夫妻の勇気ある行動のおかげです」と感謝していました。
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旧井澤家住宅で雅楽の演奏会
伊那市西町の旧井澤家住宅で、5日、雅楽の演奏会が開かれました。 演奏会は、旧井澤家住宅を管理する伊那部宿を考える会と、伊那市を中心とした着物愛好者でつくる「南信きものオフ」が開いたものです。 首都圏を中心に活動している雅楽奏者5人が、雅楽の代表曲越殿楽など7曲を演奏しました。 主催者の呼びかけで着物姿の人も多くみられ、南信きものオフでは、「着物を着て日本の伝統音楽を聞くことで、和を感じてもらいたい」と話していました。
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日本語教室に通う児童と保護者が料理で交流
伊那市内の小学校にある日本語教室の児童とその保護者が4日、伊那北小学校でブラジルの家庭料理を作って交流を深めました。 交流会には、小学校の日本語教室に通う児童と保護者15家族20人が集まり、料理を作りながら交流を深めました。 作ったのは、小麦粉の生地でひき肉を包んで揚げた「ヒゾーレス」と呼ばれるブラジルの家庭料理です。 参加した家族は、親子で一緒に生地を伸ばしたり、ひき肉を包んだりしていました。 参加したある保護者は「情報交換ができてとても有意義な時間だった。今後もこういった機会を設けてもらい、情報を共有できたらうれしい」と話していました。 交流会は、外国人の保護者の悩みを共有し、解消につなげていこうと、伊那北小学校の日本語教室「あおぞら学級」が開いたものです。 あおぞら学級では、今後も交流会を開催して、保護者の悩みを少しでも解消していきたいとしています。
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憲法への想い込めた組曲 9月平和音楽会で披露へ
音楽を通じて原爆のない平和な世界を呼びかける、「第8回平和音楽会」が、9月に駒ヶ根市で開かれます。 音楽会では、憲法を大切にしていこうとの思いを込め去年上田でつくられた混声合唱組曲が披露されます。 4日、その練習が伊那市の伊那公民館で行われ、参加を希望するおよそ40人が集まりました。 合唱される組曲「こわしてはいけない―無言館をうたう」は、第二次世界大戦で亡くなった画学生を慰霊するために建てられた上田市の「無言館」の20周年に合わせて、去年つくられた歌です。 この組曲の初演となった去年の上田での演奏会に、伊那市のうたごえサークル「ざざむし」が参加して、感銘を受けたことから地元でも演奏しようと、今回披露することになりました。 音楽会の事務局を務める、ざざむしの大場美広(よしひろ)さんは「組曲の演奏を通じて、戦争のいたみや苦しみ、人の愛情を多くの人に感じてもらいたい」と話していました。 平和音楽会は、9月17日に駒ヶ根市の駒ヶ根文化会館で開かれます。 音楽会の事務局では、組曲を一緒に歌うメンバーを募集しています。 【お問い合わせ】080-5142-8896(大場さん)
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ライチョウサポーター養成講座 120人受講
南アルプスに生息している国の特別天然記念物ライチョウの保全に協力するサポーターの養成講座が4日、伊那市役所で開かれました。 講座には50人の募集に対し県内外からおよそ120人が参加しました。 ライチョウサポーターは、南アルプスへの登山時にライチョウを見つけた場合、その情報を提供するもので、生息数の把握に活用します。 ライチョウは、国の特別天然記念物に指定されていて、南アルプスがライチョウ生息地の南の限界とされています。 長野、山梨、静岡の10市町村で作る南アルプス自然環境保全活用連携協議会は、生息状況を継続的に調査する仕組みを構築するためにサポーター制度を創設しました。 講座はこれまで東京・静岡・山梨で開催されていて、240人が認定されています。 講座では環境省の自然保護官福田真さんが話をしました。 福田さんは「北岳ではキツネやテンといった捕食動物の影響が大きく、ヒナが食べられてしまう。試行錯誤しながらライチョウにとって良い環境を取り戻していきたい」と話していました。 4日受講した120人には認定証とバッジが配布され、今後サポーターとして活動していきます。
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高齢者買い物調査 地域ごと“不便”に違い
伊那市社会福祉協議会などが実施した、市内の後期高齢者を対象にした買い物に関するアンケート調査の結果がまとまり、2日に報告されました。 この日は、伊那市の伊那商工会館で報告会が開かれ、調査を請け負った流通経済研究所の折笠俊輔さんが結果について説明しました。 調査は、伊那市の75歳以上の後期高齢者世帯2,200世帯を対象に行われ、6割の1,269世帯から回答を得ました。 買い物に不便を感じている人の割合は、28.1パーセントで、このうち80代以上は7割を超えました。 食料品の項目では、富県・長谷・竜北・高遠のおよそ3割の人が、不便を感じる、と答えています。 また、竜東地区では医薬品について4割以上の人が不便を感じると答えています。 富県や西町の城南団地などで移動販売を行う「伊那まちの再生やるじゃん会」代表の竹村裕さんは、この結果について「地域により違いがあるのは驚いた。今後の活動にいかしていきたい」と話していました。 社協では、様々な職種の人達に協力してもらい、買い物弱者支援の輪を広げていきたいと話します。 報告会には、買物弱者支援団体のメンバーや福祉関係者などおよそ60人が出席しました。
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東部中と高砂中が交流のテーマソング「高東桜歌」合唱
東日本大震災の被災地、宮城県仙台市の高砂中学校と桜の縁で交流を続けている伊那市の東部中学校は、4日、両校で制作した交流のテーマソング「高東(たかとお)桜歌(さくらうた)」を歌いました。 この様子は、インターネット回線を使ったテレビ電話でお互いに中継しました。 東部中学校の体育館には1,2年生約570人が集まり、交流のテーマソング「高東桜歌」を歌いました。 題名の「高東」は高砂中の「高」、東部中の「東」からとりました。 東部中学校は、震災で桜が枯れてしまった高砂中に、2012年に門外不出のタカトオコヒガンザクラを贈り「さくらプロジェクト」として交流が続いています。 テーマソングづくりは両校の絆をより深めようと、2015年度から始まりました。 全校から歌詞やメロディを募集し、東部中の生徒会が中心となり1曲にまとめました。 歌い終わると、高砂中の3年生が卒業記念で制作した木彫りの歌詞がお披露目されました。 今回の曲は「高東桜歌」の1番と2番に当たるもので、来年度は、両校で続きを制作していくということです。
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全国初 ドローンの自動離着陸検証実験
全国初となる自動運転によるドローンの離着陸の検証実験が3日、伊那市長谷で行われました。 この日は、長谷の南アルプスむらから離陸したドローンが、およそ400メートル離れた高齢者専用住宅に向けて自動飛行しました。 ドローンが高齢者専用住宅の上空に到着すると、「ドローンポート」と呼ばれる着陸地点を目印に自動で降り始めます。 上空10メートルほどで、飛行に使っていたGPSの機能が画像認識システムに切り替わり、ドローンポートに設置されたマーカーの位置を認識して着陸します。 着陸すると、南アルプスむらから運ばれてきた雑穀アマランサスの箱が取り外され、高齢者に渡されました。 荷物を受け取った男性は「非常に画期的なこと。今後さらに発展して、家まで届けてくれるようなシステムができるのではないかと期待している」と話していました。 実験には、ドローンを活用した物流を進める国土交通省、研究・開発をしている東京大学とブルーイノベーション㈱、会場を提供した伊那市が参加しました。 これまで人が操縦するドローンによる実験は行われていましたが、今回は全国で初めてすべて自動で行われました。 東京大学の鈴木真二教授は「過疎地域では買い物弱者問題の解決が課題。今後実験を積み重ね、実用化できるようになればドローンを活用したサポートが可能になる」と話していました。 中山間地域で過疎化が進んでいることや、IoTの推進に力を入れていることなどから、国交省が伊那市に会場提供を打診し、今回の検証実験が実現しました。 伊那市の白鳥孝市長は「中山間地域の問題、過疎化の問題、そういった問題が集約されている地域でもある。画期的なシステムの活用が、問題の解決つながっていくと思う」と話していました。 国交省では、2年後の本格運用を目指して、今後も伊那市などで検証実験を行っていく考えです。 伊那市でも、実験に地元企業の参加を呼びかけ、実用化を目指していくとしています。
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「三峰川の水源の森」テーマにフォーラム
三峰川の水源の森をテーマにした三峰川フォーラムが25日、伊那市高遠町の高遠閣で開かれました。 フォーラムでは上伊那森林組合参事の森敏彦さんが上伊那の森林について話をしました。 森さんは「森林には土砂流出の防止機能のほか人に安らぎを与え余暇を過ごす場所としての役割、また大気の保全機能などがある。上伊那の森林はそれらを年間の貨幣価値に換算すると3,000億円になる」と説明しました。 一方でおよそ3万ヘクタールの森林のうち75%で間伐が必要だとして整備の必要性を訴えました。 森さんは「人々の暮らしは便利で快適になっても、そこを担っているのは森林資源であることをないがしろにはできない。」と話していました。 三峰川フォーラムは自然環境を守る活動を行っている市民団体、三峰川みらい会議が開いたもので会場には約30人が集まりました。
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アーバンデータチャレンジで銀賞受賞
地域の課題解決を目的にデータの有効な活用方法を募集する「アーバンデータチャレンジ2016」で、伊那市高遠町の高遠ぶらり制作委員会と高遠高校が共同で制作した作品が、アクティビティ部門で銀賞に選ばれました。 受賞した作品は、高遠の街中を実際に歩き発見したことや新たに知ったことを、インターネット百科事典「wikipedia」の記事に書くというものです。 高遠高校情報ビジネスコースの3年生28人と高遠ぶらり制作委員会のメンバー10人が行いました。 これまで使う側だった視点から作る側の視点に変え、実際に調べて知った情報を載せようと今回この取り組みを行いました。 大学生でなく高校生がこの取り組みを行っていることが評価され、今回アクティビティ部門で銀賞を受賞しました。 アーバンデータチャレンジは、一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会が主催するコンテストで、全国から262点の応募があり、そのうちの13点が最終審査で金賞と銀賞に選ばれました。 写真提供:高遠町図書館