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アトリエROSE主宰
伊那市
飯田恵理さん大好きなバラをアトリエの名前にし、自宅で教室を始めたのは05年。パンの花、ビーズアクセサリー、フリーメタリコを指導し、今年で3年目を迎えた。
「好きなバラを作りたい」と17年前、パンの花を習い始めた。バラは一番神経を使う難しい花とされ、「教えていただくまでに10年かかりました」。いつかは大輪のバラを作りたいと夢見て習い続け、ようやくバラが出来るようになったが、最初の作品は「なんでこんなに下手なんだろう」と思ってしまうような出来だった。いくつもいくつも作り、ようやく自分なりに納得できる作品が作れるようになったといい、アトリエのプレートはバラで飾っている。
ビーズは、楽習フォーラムで06年にビーズスキル認定、07年にビーズアートステッチ技能認定を受けた。「きれいなもの、かわいいものが好き」で、ビーズアクセサリー作りを始めたのは学生のころ。「スワロフスキーなど、とてもきれいなものに触れていることがうれしい。それがまたネックレスなどの形になっていくことがうれしくて」。ビーズ歴は30年近くになる。
フリーメタリコとの出合いは04年。雑誌を見ていて、すっかりその魅力にはまった。フリーメタリコは、イタリア生まれの銅線をカラーコーティングして編んだ筒状のリボンで、ビーズなどと組み合わせてネックレスやコサージュなどを作る。
「同じ作品を作ったとしても、リボンの広げ方で個性が出る。世界に一つしかない形を表現できるのが魅力」。07年夏に教授資格「プロフェッソーレ」を取得した。地元ではまだフリーメタリコの知名度は低く、上下伊那で資格を取った最初では-という。
ビーズもフリーメタリコも、「楽しいですね。1日でもやっています」と、とにかく作ることが好き。「皆さん作る時間がないとおっしゃるけれど、私は作りかけのものを近くに置いておき、家事の合間に3分でも5分でも座ってやるんです。食後にちょっとお茶を飲む時間にも、ビーズステッチを1センチでも作りたい。常に触っていたいんです」。主婦なので家事も決しておろそかにせず、手際よく片付けて自分の趣味の世界を楽しんでいる。
「パンの花は1輪でもいい。作ってみたいという方がいらっしゃるとうれしい。ビーズももちろんですけど、フリーメタリコも、ぜひ皆さんに知ってほしい。気軽に教室をのぞいていただきたい」
多くの人に魅力を伝えたいと、和やかな雰囲気の教室で指導するほか、作品は販売もする。ブライダルのブーケやティアラなど一生の記念に残る作品も注文に応じて手がけている。(村上裕子) -
「常和の命水」が四ツ星
伊那市山寺の建設業「織建」が設立した、水製造・販売の有限会社「いすゞ」(織井常和代表)の南アルプスの深層水「常和の命水(ときわのめいすい)」が、「最新ミネラルウォーター完全ガイド」(大和文庫)で「四ツ星」として紹介された。
「最新竏秩vは、生命の水研究所の松下和弘所長が書き下ろした。全国に千種以上あるといわれる市販のミネラルウォーターの中から136種を選択。「カラダにいい水・脳にいい水」として▽油分をとかす力が高い▽酵素活性を高める▽水分子の集団が小さい竏窒フ3点から、総合的に三ツ星縲恁ワツ星で判定した。五ツ星は13、四ツ星は34、三ツ星は89で、そのうち県内は四ツ星が1、三ツ星が2だった。
命水は、信州大学と民間企業の共同研究で「老化促進やがん化にかかわるとされる活性酸素の消去機能が極めて高いと思われる」と認められ、「酵素活性」の点では五ツ星だった。
昨年6月に宝島社が発行した「食品のカラクリ5 からだに良い水」でも全国53選の一つに入っており、織井代表(69)は「飲んだ人から、体の調子がよくなったと手紙をいただく。水が見直される時代で、健康に良い水が伊那市にあるとPRになれば」と話した。
命水は、織井代表の自宅敷地内の地下100メートルからくみ上げ、非加熱ろ過充填したもの。05年6月から富県の「いすゞ」のほか、中・北信の大型店、インターネットで販売している。
問い合わせは、「いすゞ」(TEL0265・77・9113)へ。 -
伊那ナイターソフトボール 春季トーナメント決勝
伊那ナイターソフトボール連盟(秋山道夫会長)の「春季トーナメント大会」は16日夜、決勝と3位決定戦の計2試合を伊那市営野球場で行い、アスターが加城を10竏・で破り初優勝した。3位は昨年度優勝のインターフェアだった。
16チームが参加し4月中旬から始まったトーナメント決勝は、いずれが勝っても初優勝となる熱戦となった。アスターは自慢の守備からリズムを作り、小気味よく毎回得点し計10得点。新メンバー加入で打撃力を上げている加城は、4回の3点本塁打などで5点を返したが逆転できなかった。
アスターの滝沢克美監督(45)=駒ケ根市=は「チームが発足して30年だが初めてのタイトル獲得となった。(トーナメントの)一発勝負の緊張感の中で選手たちはよく頑張ってくれた。この勢いでリーグ戦、秋季トーナメント戦を制覇し3冠を手にしたい」と話していた。
結果は次の通り。
##(スコア)
▽決勝
加城
00032=5
2512×=10
アスター
▽3位決定戦
下県フェニックス
00000=0
05400=9
インターフェア
春季トーナメントを制したアスターの選手のみなさん -
信毎上伊那販売店会マレットゴルフ大会
信毎上伊那販売店会のマレットゴルフ大会が15日、伊那市西箕輪の「マレットパークはびろ」であった。上伊那の信濃毎日新聞の販売店に勤める従業員やその家族など約170人が出場した。
同大会は従業員の福利厚生と親睦を兼ね毎年開いており、今年で17回目。天竜、仙丈の両コースを使い、和気あいあいとマレットゴルフを楽しんだ。
大会結果は次の通り(カッコ内は販売店)
(1)唐木美津子(松島 井桁屋)57(2)小林進(竜東 山田)58(3)有賀健一(宮田 中谷)62(4)毛利福美(伊那北部 中川)62(5)大槻松三(伊那 販社)66(6)西沢茂成(竜東 山田)67(7)城取定行(伊那北部 中川)70(8)有賀富昭(伊那 販社)70(9)田中勲(竜東 山田)71(10)平沢晟(竜東 山田)71 -
戸草ダム建設見送り
国土交通省中部地方整備局は伊那市長谷の三峰川上流部に計画していた戸草ダムの建設を見送る方針を明らかにした。今後30年間の河川整備計画の指針となる「天竜川水系河川整備計画」の策定に当たって学識経験者の意見を聞く「天竜川流域委員会」の第5回会議(16日、名古屋市)で説明した。
説明の資料として示した「たたき台(骨子)」の中で、今後の治水目標として挙げた5つの選択肢のうち「現時点での河川管理者の選択」として「河道整備と美和ダム等既設ダムの洪水調節機能強化を行い、戸草ダムの建設を見送る」としている。
治水目標は、50年に一度の大雨で想定される水害を防ぐ目的で設定。堤防かさ上げや河床掘削などの河道整備とともに行う事業として(1)河川の狭い部分の大規模な掘削、または放水路トンネル掘削(2)戸草ダム建設(3)美和ダム等、既設ダムによる洪水調節機能強化竏窒唐ーた。事業費は(1)が400縲・00億円、(2)が1千億円、(3)が300億円。
国土交通省天竜川上流河川事務所はダム建設見送りの理由として、限られた予算の中で早期に効果を出す必要竏窒唐ーる。同事務所の北沢利実副所長は「06年7月豪雨災害が起きたことなどにより、治水安全度向上対策の早急な見直しが必要となっている中で治水、利水、社会情勢などを総合的に判断した結果。ダムでの発電から県が撤退したことで、事業としての優先順位が下がった。財源の問題もある」と説明。その上で「計画は中止ではない。当面先送りするということ。治水の必要性は変わっておらず、基本方針の中では戸草ダムも有力な候補のまま。関係住民の理解が得られるよう努力したい」としている。
整備計画は今年中に策定される予定。住民の意見を聞く河川懇談会は18日に伊那市で、19日に辰野町で開かれる。伊那市など関係市町村長の意見を聞く機会も、早ければ6月中にも開かれる見込み。
戸草ダムは洪水調節などの治水、発電などの利水を目的とする重力式コンクリートダム。三峰川総合開発事業の一環として88年に旧建設省が事業に着手した。建設予定地は伊那市長谷の美和ダムのさらに上流で、完成すれば高さ140メートル、幅300メートル、貯水量6100万トンの大規模ダムとなる。
国内有数の急流河川である三峰川は「暴れ川」と呼ばれ、流域は何度となく洪水の被害を受けてきた。水害を防止しようと59年に美和ダムが完成。戸草ダムは84年に実施計画調査が始まり、89年に「三峰川総合開発事業」として美和ダムの再開発とセットで建設が進められることになった。用地買収も順次進み、ダム建設で水没する長谷地区の住民4世帯が移転した。
01年、利水事業者として事業に参加してきた県は「水需要の伸びが期待できない」「当初計画の単価では売電が困難」などを理由に、ダムの発電と工業用水の使用権を取り下げた。これにより、当初の多目的ダムとしての位置付けは崩れ、建設計画は見直さざるを得ない状況となった。その後、国の経済状況が悪化する一方、大規模工事への風当たりも強くなる中、ダム本体の建設工事に着工されないまま20年が過ぎている。
建設を推進してきた地元伊那市の住民の間からは突然示された方針転換に「寝耳に水」「そんなばかな」など、戸惑いと怒りの声が上がっている。
◆伊那市の小坂樫男市長は「災害はいつ起きるか分からない。住民の安全のために水、土砂をせき止めるダムは必要。地域住民の要望も多い。計画を変更し、規模が小さくても建設してもらいたい。美和ダムの下流はいいとしても、上流の住民のことは考えないのか。住民の安全をどうガードしていくかという視点が欠けている。今まで気配は感じていたが、ここまではっきり言うとは予想していなかった」と困惑顔を見せている。
◆地元住民でつくる三峰川事業総合開発対策協議会長谷地区協議会会長で、旧長谷村の議会議長だった佐藤八十一伊那市議は「美和ダムができて以降も、その上流では災害が何度も起きている。つい一週間ほど前にも建設予定地の近くの船形沢で大規模な崩落が起きたばかり。上流部の地質はもろく、崩れやすい。だからこそ戸草ダムが必要と訴えてきたし、建設を確信しながらやってきた。そもそも国土交通省が造ると言い出したのに、今になって一方的にやめるとは何ごとだ。移転で出た人も気の毒。信頼関係がパーだ」と強い憤りをあらわにしている。
◆旧長谷村の助役だった中山晶計長谷総合支所長は「悲痛な思い。ぜひ撤回してほしい。これまで村を挙げて全員賛成で推進してきた。民有林の買収も99%終わっている。今さら中止では、水没で移転した人をだましたのも同じこと。市全体の問題として建設に向けた対策を考えていかなければならない」。 -
伊那市消防団ポンプ操作法、ラッパ吹奏大会
伊那市消防団08年度ポンプ操法大会・ラッパ吹奏大会が15日、市役所西側駐車場であった。
ポンプ操法はポンプ自動車の部と小型ポンプの部で、消火の基本動作の正確性や敏しょう性、標的を倒すまでの時間など、ラッパ吹奏は吹奏と規律の総合で競った。
ポンプ自動車操法は10チーム、小型ポンプ操法は26チーム、ラッパ吹奏は7チームが出場。訓練の成果を披露した。
優勝チームは7月13日、上伊那大会に出場する。
結果は次の通り。
▽ポンプ車 (1)竜東分団第2部(2)伊那分団第1部(3)三義分団第1部
▽小型ポンプ (1)竜東分団第3部(2)手良分団第1部(3)手良分団第2部(4)美篶分団第2部下大島A班(5)高遠分団第1部
▽ラッパ吹奏 (1)伊那・西箕輪分団(2)河南・長谷分団(3)高遠・三義分団 -
旧庄屋屋敷の現状調査
伊那市富県にある江戸時代末期に建てられた旧庄屋屋敷で14、15日、建物の現状調査があった。「1日も早い応急手当てが必要」で、今後、改修内容や方法を検討。かやぶき屋根は傷みが激しく、ボランティアを募ってふき替えたいと考えている。
旧庄屋屋敷を保存活用し、地域文化の再創生の拠点にしようと、新しい日本を創造するネクストリーダー養成学校NPO法人一新塾(東京都)の21期生有志でつくる地域生活文化道場「伊那庄屋館」プロジェクトチームが本格的に動き出した。10月まで月1回のペースで、イベントを組む。
旧庄屋は築200年で、間口23メートル、奥行き14メートル。市内山寺の埋橋さち子さんが所有し、3年前から空き家になっていた。
第1弾は「古民家の調査実測研修と地元の古老といろりを囲む夕べ」。プロジェクトチームのメンバーや地元住民ら約20人が集まり、建物の現状調査のほか、旧庄屋の歴史を学んだり、タケノコの梅酢づけやセリの漬け物など郷土食を味わったりした。
建物の現状調査は日本民家再生リサイクル協会の協力を得て、間取りや柱の傾きなど図面を引いた。応急措置として、雨もりがする屋根部分には板をはめ込んだ。
プロジェクトリーダーの八木晴之さん=神奈川県=は「古民家の保存だけでなく、伊那谷の文化継承、都市と農村を結ぶ場として地域の活性化につながると思う」と話し、広くスポンサーを募りたいとする。
問い合わせは、八木さん(TEL・ファクス046・633・7464)へ。 -
伊那北高校吹奏楽部の定期演奏会
伊那北高校吹奏楽部(山下祐里奈部長)の第53回定期演奏会が15日、県伊那文化会館大ホールであった=写真。
演奏会は3部構成で、08年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲「天馬の道」やヒット映画音楽メドレーなどを演奏。メーンの「翠風(すいふう)の光」は23分間の大曲で、初夏の光景を表現した。
会場に詰めかけた観客は、部員約80人が心を一つにして奏でる音色に聞き入った。
吹奏楽部は1956(昭和31)年に発足。吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテスト出場のほか、文化祭や地元の敬老会などで演奏している。 -
住基カードに図書館カード機能搭載へ
上伊那の各公立図書館のカードの機能を住民基本台帳カードに搭載する情報システムの構築事業が本年度中の運用を目標にスタートする。
各種証明書の自動交付や印鑑登録証としての機能を持つ住基カードの独自利用領域に各図書館の利用者登録番号を記憶させることにより、住基カード1枚で上伊那すべての図書館が利用できる。
導入により、住基カードの発行枚数増加が期待できる。利用者側の利点として、各図書館がそれぞれ発行しているカードを住基カード1枚にまとめることで使いやすくなるほか、図書館の職員がカードを受け取ってバーコードを読み取らせる作業がなくなり、所有者がカードを読み取り機にかざすだけで済む竏窒ネどがある。現行の図書館カードもそのまま併用できる。
システム構築には、各自治体とそれぞれの図書館でソフト、ハード両面の整備が必要。事業は上伊那の8市町村で取り組むが、代表自治体として伊那市が主体となって進める。伊那市は6月定例市議会に事業費4500万円を計上した一般会計補正予算案を提出。可決後、システムの整備に着手する計画。
総務省の外郭団体・地方自治情報センターの「住基カードの広域での多目的利用促進事業」に採択されることにより、必要経費のかなりの部分が助成される見通し。 -
震度6強で倒壊、崩壊の恐れ4棟
伊那市は、市内の21小中学校・119棟の建物のうち、震度6強の地震で倒壊、崩壊する恐れがある建物が少なくとも4棟あることを明らかにした。開会中の6月市議会で飯島光豊議員の質問に小坂樫男市長、北原明教育長が答えた。
4棟は伊那小と春富中の各2棟で、いずれも校舎。市が07年度までに一部の小中学校を対象に精密診断を行った結果分かった。市は4棟の耐震工事を08年度から10年度の今後3年間で完了したいとしている。
市は精密診断の前段階として、03縲・6年度に小中学校の全施設を対象に耐震優先度調査を実施。その結果、18校の83棟は何らかの耐震工事が必要であることが分かった。このうち、5段階の耐震化優先度で高い方から2段階までだったのは伊那小、春富中の4棟を含む26棟。今後3年間ですべて耐震化を完了したいとしている。3年とする理由は、国の制度改正で今後3年間に限り、耐震補助金の率が2分の1から3分の2に引き上げられることなどによる。総事業費は約20億円の見込み。本年度の事業として、耐震診断費用約1億円を計上する一般会計補正予算案を今議会最終日の26日に追加提案する予定。
このほかの市内全小中学校の施設については、精密診断をした上で、合併特例債の期限である15年までに耐震化を完了させたいとしている。これまでの、今後10年間で終えたい竏窒ニしていた見解から約3年完了時期が早まることになる。この間の総事業費は概算で約40億円。
小坂市長は「市の耐震化が遅れていることは事実。災害時の避難所となる体育館を優先したいと考えてきたが、児童、生徒の安全の観点から、今後は校舎も含めて優先度の高い順に耐震化を進めていきたい」として、体育館優先にこだわらない考えを示した。
小中学校の耐震化率が30・25%と、ほかの自治体に比べて低いレベルにとどまっている理由について市は、81年の建築基準法改正で耐震基準が厳しくなる前の昭和40年代縲・0年代にかけ、集中的に校舎などの改築を行った影響が今になって現れているため竏窒ニ説明している。
市は、7月に製品化されるという、緊急地震速報を小中学校の校内で放送できるシステムを8月にも設置したいとする考えを併せて示した。 -
みすゞ創刊700号の節目祝う
伊那谷を中心とする俳句雑誌「みすゞ」の創刊700号記念大会が15日、伊那市であった。会員ら約180人が出席。創刊から62年目の大きな節目を喜び合った。
城取信平主宰は「『みすゞ』は戦争が終わった8カ月後に誕生した。会費が集まらず、会員も定着せず、苦難の連続であったが、会員の協力で昭和40年代以降は安定した運営ができるようになった。この中に時代の文化を感じる」と歩みを振り返り「これからもお互いに信頼し、800号を目指して頑張りましょう」とあいさつした。
そのあと、会員・千曲山人さんの記念講演「一茶俳句の風土性・民衆性と反骨」やバイオリン演奏などがあった。
県内で最も古い俳句雑誌という「みすゞ」は1946(昭和21)年の創刊。本年6月号で700号を数えた。年3回しか発行できない年もあったが、昭和40年代以降は月1回の定期発行で、「みすゞ」の50号ごとに「みすゞ句集」をまとめている。会員は県内をはじめ、東京都、京都府、埼玉県など約500人。うち当初会員は3人いる。70歳以上が60%以上を占め、若い世代を獲得していきたいという。 -
“バラの咲く街通り町”
第1回通り町バラ祭り始まる伊那市の通り町商店街で13日、“バラの咲く街通り町”の第1回通り町バラ祭りが始まった。通り町とセントラルパークに約120本のバラがあり、道行く人の目を楽しませている。
4年前、バラ好きが集まり「通り町バラ愛好会」を発足。12軒が参加し、栽培方法を教え合い、共同で作業などをしてきた。きれいな花が咲くようになり、商店街の客とバラの花を通じて会話が増えたことから、「バラを見て、歩いて、楽しんでもらえる街にしよう」と、通り町商店街振興組合、アルプスバラ会の協力を得て、バラの咲く街実行委員会(中村弘人代表)を立ち上げ、初の祭りを計画した。愛好会では「店先に出て手入れをしていると会話が生まれる。ほめてもらうと励みになる」という。
特別企画で「バラづくり入門教室」を15日午後1時に開く。アルプスバラ会代表の春日千定さんが指導する。参加無料、予約不要でセントラルパークに集合する。協賛店で買い物をした人にバラ苗プレゼントもある(数に限り有り)。祭りは25日まで。 -
KOA感謝祭
KOA(向山孝一社長)は14日、1年間の活動を報告する地域社会報告会と日ごろの感謝の気持ちを地域に伝える感謝祭を箕輪町のKOAパインパークで開いた。向山社長がKOAの原点や理念などについて語ったほか、社員が手づくりの屋台を並べて、訪れた人を温かくもてなした。
向山社長はKOAの主体として「株主様」「お客様」「社員、家族」「地域社会」「地球」の5つを挙げ「互いの信頼関係を築いていくことが経営の使命」と話した。人間社会の今後のあり方については「持続可能な発展をしていくためには、人類が限界点にいる今こそ、大きな意識改革が必要だ」と述べた。
この1年のKOAの活動として、社員と家族の健康づくりと環境への取り組みを挙げ、KOAの呼び掛けで始まったリサイクルシステム研究会が諏訪湖・天竜川水系の健康診断を10年間継続した結果としてデータブックをまとめたことや、オフィス用コピー用紙の循環システムが順調に展開していることなどを報告した。
マツが生い茂る広い敷地内には社員手づくりの五平もち、そば、ローメン、焼き鳥、菓子などのほか、電子工作、木工教室、バザーなど約20の屋台がずらりと立ち並び、家族連れで訪れた人たちが食事やゲームなどを楽しんだ。
特設ステージでは伊那市の歌舞劇団「田楽座」の踊りや芸、社員でつくるバンド「KOMS」(コムス)の演奏などが披露され、会場の雰囲気を盛り上げた。 -
親育て講演会
伊那市は14日、子育て中の親などを対象にした「親育て講演会」を市役所で開いた。20縲・0歳代の若い父親と母親約100人が集まり、市内公民館の親育て講座で講師を務める親業インストラクターの小椋佐代里さん=富県=の講演「心のかよいあうコミュニケーションとは…その2〈話し方〉」を聴いた。
小椋さんは、多くの人は親の役割の果たし方=親業について教えられないまま子育てをしているが、子どもとのコミュニケーションをうまく取るための方法をきちんと学んで練習する必要がある竏窒ニ強調。一例として朝、子どもを起こしてもなかなか起きてこないケースを挙げ、「『何回言っても起きない』と頭ごなしにしかるのではなく、自分の気持ちをそのまま伝え、その理由もよく分かるように話すことが大切。それが子ども自身に考えさせ、決めさせ、行動させることにつながる」と話した。
小椋さんは2月に「その1」として「聞き方」について講演している。 -
伊那まつりに提言
第36回伊那まつりの実施に向けて「伊那まつりやる気会議」(小池真一座長)は12日、伊那まつり実行委員会(丸山敞一郎実行委員長)に「高齢者にも市民踊りを長時間楽しんでもらうため、専用の観覧席設置を」「会場周辺の交通渋滞緩和のため、シャトルバスの運行を」など、16項目にわたる提言を提出した。小池座長は「市民の意見を取り入れることで祭りがさらに活性化し、発展してほしい」としている。丸山実行委員長は「内容を見て祭りに生かしたい」と述べた。
やる気会議は5月縲・月にかけて3回の会議を開き、祭りの活性化対策について議論。昨年の反省などに基づいて提言をまとめた。
主な提言は次の通り。
◆市民おどり▼参加連の増加に対応したコースの変更▼高遠町、長谷への参加呼び掛け▼新宿連の受け入れ▼高齢者用の観覧席設置◆あんどん▼大あんどん修理補修◆おまつり広場▼ローメン横丁への誘客▼ゴミレンジャーの活用◆いなっせ▼いなっせでの文化祭開催◆バスの活用▼循環バスの利用促進▼シャトルバスの運行◆アンケートの実施 -
花の苗無料配布
市内花いっぱい運動の一環として、伊那市振興公社(白鳥孝理事長)は13日「夏を彩る花」の苗を市民に無料配布した。配布した苗は例年と同じサルビア、マリーゴールドのほか、今年加えたペチュニアの3種類。西町のウエストスポーツパーク管理センター前の会場には100人近くの人が行列をつくり、苗を手渡されると大切そうに袋や箱に入れて持ち帰った。
列の先頭に並んだ竹松利文さん(66)=富県北福地=は「30分前に並んだ。3年前からもらいに来ているが、毎年楽しみにしている。苗は庭に植えて大事に育てたい」と話した。
苗は振興公社の職員が種から育て、約千人分を用意した。配布は88年から毎年行われている。
配布は14日も午後1時からウエストスポーツパーク管理センター(旧市勤労者福祉センター)東側駐車場である。対象は伊那市民のみ。種類は13日と同様で、約500人分を用意するが、なくなり次第終了となる。問い合わせは同公社(TEL78・5010)へ。 -
伊那愛樹会春の盆栽展(さつき花季展)
伊那愛樹会(五味純一会長)の第24回春の盆栽展・さつき花季展が13日、伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで始まった。ピンク、オレンジ、赤、白など見事な花を咲かせたサツキが並び、来場者は関心を寄せて見入っている。
会場には盛りと咲く遅咲きのサツキを中心に、「大盃」「栄華の誉」「寿光冠」「翠扇」「愛の月」「光琳」「若恵比寿」など古花から新花まで多彩な42鉢を展示。中盆栽から大盆栽の大きさで、主には樹齢50年ほどだが、中には樹齢100年という木もある。
会員は主に辰野町から宮田村までの12人。栽培歴は20年くらいからベテランでは40年にもなる。
今年は花の咲く時期に雨が降ったため、「花を腐らせないよう管理に苦労した」といい、病気は出ていないかなど仲間で確認しながら育ててきた。「豪華なサツキの花姿を見てほしい」という。
展示は15日まで。時間は午前9時縲恁゚後7時(最終日午後4時)。入場無料。 -
グレース「ひまわりの会」
老人ホームみすず寮などを慰問グレース虹のホールのスタッフら有志のボランティアグループ「ひまわりの会」が13日、上伊那地域の老人福祉施設2カ所を訪問し、歌や踊りを披露してお年寄りと交流した。
地域貢献の意味を含め何かしたい-と常日ごろ考えていたスタッフが、三味線や日本舞踊、ピアノなどの趣味を生かそうと「ひまわりの会」を結成。今回初めて施設訪問を計画した。
飯島町の越百園と伊那市の老人ホームみすず寮を10人で訪問。みすず寮では、童謡「大きな栗の木の下で」などを皆で歌って踊り、ソーランや演歌に合わせた踊り、三味線と民謡など多彩な芸を披露。お年寄りは一緒に手を動かして踊ったり手拍子をして楽しんだ。最後に「長生きの心得」の合唱と、花などのプレゼントもあった。
ひまわりの会では、「皆さんに喜んでもらえることで、自分たちもモチベーションが上がる。今後も来てと声を掛けていただけるとうれしい」と話した。 -
歩いてみて分かったこと
伊那市立伊那図書館のワークショップ「伝える写真を撮ろう」の取材で、参加者とともに中心商店街を自前のデジタル一眼レフカメラで撮り歩いた。車で通いなれた町並みはいつもより新鮮。ファインダーをのぞきながら胸が弾むのを感じた▼ゆっくりと歩いてみると、小さな発見が多いことに驚かされた。スズメがモンシロチョウを食べていた。軒下でひっそりと真っ赤なバラの花が咲いていた。せわしなく過ごしていては見逃してしまう出来事ばかりだった▼少し心が豊かになったようだ。「お金持ちより、時間持ち」と誰かが言っていたのをそのとき思い出した。前だけ見て忙しく働くのもよいが、立ち止まって周りを見渡す時間を作るのもまた一興。
(布袋宏之) -
伊那図書館のワークショップ「伝える写真を撮ろう」
伊那市立伊那図書館のワークショップ(WS)「伝える写真を撮ろう」が14日、同図書館などであった。28日に開く写真家英伸三さんの写真展を前に企画したWS。市内を中心に女子高校生から80代の男性までの11人が参加し、中心商店街を歩きながら「伝える写真」を撮影した。
3グループに分かれて市街地を撮り歩き。各グループごとテーマを決め、あるグループでは、新しい図書館と古い図書館を撮り見比べたり、商店街で営む店主たちの顔を写真に収めたりした。その後、プリントした写真から何を感じたか参加者で話し合った。
写真展は市内の写真愛好者らでつくる実行委員会(久保村厚委員長)が取り組むイベント。WSではこのほか、英さんが1960年代に上伊那で撮影したコンデンサーを組み立てる農村女性などの写真4点を観賞し、「生きることに必死の姿が描かれてる」「家族を思いやる愛情を感じる」とそれぞれが感想を語った。
久保村委員長は「デジタルカメラや携帯電話カメラなどで気軽に撮影できる時代となった。人に伝えるべき写真とは何かを考えていけば、これからもっと楽しく写真を撮ることができると思う」と話していた。
WSで参加者が撮影した写真は14縲・月6日、図書館ロビーで展示。28日午後1時からは、図書館視聴覚室で英伸三さんと語る会がある。
##写真(たてよこ)
市内の中心商店街周辺を撮影する参加者たち -
【県弓道連盟会長 範士8段 山川茂樹さん】
6月、弓道の振興に尽くした長年の功績が認められ、県知事表彰を受けた。
・ス範士・スは武道の称号の最高位で、全国でも数少ない。そのため段の審査員や講習会の講師、大会役員などの役で忙しく全国を駆け回り、週末はほとんど家にいない。
「県庁での表彰式にも出席できなかった。残念だったが、動けるうちは動いて弓道に恩返ししたい。表彰は関係者や家族のおかげです」
◇ ◇
弓道は22歳の時、職場の弓道部の先輩に誘われて始めた。それまで弓には触ったこともなかったため、初めのうちは習得にかなり苦労した。
「基本を徹底的に教え込まれた。頭では分かっても体はなかなか覚えてくれない。正しい型を体に覚え込ませるため、ひたすら同じことの繰り返しだった」
わずかの時間も惜しんでけいこに打ち込み、良い指導者に恵まれたこともあって徐々に頭角を表した。全日本弓道選手権には3回出場して最高6位に輝いたほか、国体にも出場するなど活躍。
子どものころは、恥ずかしがりで消極的だった竏窒ニいうが「弓道は自分との戦い。誰も助けてくれない。弓のおかげで自分を強くすることができたし、感謝の気持ちや人に対する気配り、気遣い、調和の大切さを教えられた」。
経験を重ねるにつれ、後進の指導にも力を入れる。教えてきたのは武道の精神。弓道を通じて心を鍛えることだ。
「的は静止している。その的に向かって射た矢が当たらないのはすべて自分の責任。だからこそ、常に反省がある。それが日常の社会生活や生き方、人生観に影響してくるんです。正しく引けば当たるはず竏窒ニはいっても、人間である限り、心も体も常に動揺している。心、体、技を安定させ、集中することが大切」
「現代の乱れた社会の中で、弓道には人の心に一番必要なものがある。武道はスポーツとは違う。精神が欠けては武道ではなくなってしまいます。弓は何万回引いても、すべて同じにはできない。人生に同じ瞬間が二度とないのと同じようにね。だからその時その時に集中し、全力を傾けなければならない。『射即人生』といわれるゆえんですよ」
米国にも2回渡り、ボストンとインディアナポリスで米国人の指導に当たった。彼らはまったくの初心者ではなく、ある程度の知識も技も持った者たちだった。
「遠い日本の文化に興味を持って真剣に取り組んでいるから、本当に一生懸命だった。日本人も及ばないくらいにね。向こうにもアーチェリー(洋弓)はあるが、西洋にはない精神性を弓道に求めていたようだ」
一昨年、国際弓道連盟が発足した。近い将来の世界選手権開催を目指している。
「古来伝承されてきた弓道の良さを保ちながら、国際的にも発展していけば素晴らしいね。その時に、大相撲のように上位は外国人ばかり竏窒ニいうようなことにならないよう、若い人の育成にさらに力を入れていきたい」
(白鳥文男) -
伊那ソースかつどん会のぼり製作
伊那市内の飲食店18店舗でつくる「伊那ソースかつどん会」(平沢保夫会長)は・スメニューにソースかつ丼がある店・スをアピールするのぼりを新たに製作した。加盟各店舗は12日、真新しいのぼりを一斉に店頭に出した。
平沢会長は「のぼりを見て、かつ丼を食べようかな竏窒ニいう気になってくれればうれしい。ソースかつ丼がさらに認知され、伊那の名物として定着していってほしい」と話している。
のぼり旗は縦180センチ、横45センチ。鮮やかな赤色の地に白字で「ソースかつ丼」と染め抜かれ、イメージキャラクターのかつ丸君も描かれている。150枚作った。
同会は権兵衛トンネル開通を機に06年5月、ソースかつ丼を伊那名物としてアピールしていこうと発足した。 -
伊那まつりポスター決定
8月2、3日に開かれる「第36回伊那まつり」のポスター原画審査が12日、市役所であり、最優秀賞に選ばれた伊那中学校の宮脇拓人君の作品の採用が決まった。作品はい縲怩ネちゃんが映った玉を持つ竜が、花火が開く夜空を飛ぶ姿を描いている。審査員の一人、高遠高校美術科の北原勝史教諭は「竜の表現といい、テクニックのうまさは際立っている。2つのアルプスや川、花火の配置などもよく考えてある」と講評した。
作品は市内6中学校の2年生を対象に募集。各校で選んだ241作品が寄せられた。最優秀賞のほか、優秀賞を各中学から1点ずつと佳作33点を選んだ。
優秀賞は次の皆さん。
春日茜(伊那)伊藤優実(東部)永井由夏(春富)山崎菜奈未(西箕輪)宮沢翼矢(高遠)伊藤実希(長谷) -
「夢ぽっけ歌謡教室」教室寄付
伊那市、駒ケ根市、南箕輪村などで7教室を開く「夢ぽっけ歌謡教室」(久保田陽子代表、宮田村)は12日、発足20周年を記念して伊那市に10万円を寄付した。師範の久保田代表と、教室の生徒らでつくる後援会の会員6人が市役所を訪れ、小坂樫男市長に寄付金を手渡した。
久保田さんは「20周年記念の発表会には多くの人に来てもらい、身に余るご祝儀をいただいた。感謝の気持ちとしてその一部を寄付したい。ボランティアで市内の老人ホームなどの施設に慰問に行くととても喜ばれるので、できれば社会福祉に使ってほしい」と述べた。
20周年記念発表会は6月1日に高遠さくホテルで開かれた。小坂市長も夫妻で出席し、祝辞を述べた。
「夢ぽっけ歌謡教室」は久保田さんが伊那市荒井の実家で20年前に始めた。徐々に生徒数が増え、現在約80人が在籍。久保田さんは3年前、腎臓病で倒れたが、生徒らの励ましもあってその後教室を再開している。 -
伊那市用地選定委員会、最終候補地、富県桜井に決定
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設候補地を検討してきた伊那市の用地選定委員会は12日、最終候補地を決定する記名投票を行い、候補地7カ所の中から、富県桜井区と北新区にまたがる用地を最終候補地に決定した。有力候補地だった高遠町上山田とは1票差だったが、最終的に候補地の適正を判断する評価点数が最も高かった同用地が最終候補地となった。伊藤委員長は「委員それぞれの思いに違いがあることも予想されたが、結果的に一番良い場所に決まった。委員会は客観的に評価してきており、地元への影響も最も少ないと思う。今後、環境アセスメントを行う中で地元の理解を得たい」と語った。
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最終候補地を決定する記名投票は、委員23人全員が実施。3人が事前に不在者投票を済ませていたため、この日は残る20人が投票した。
開票の結果、桜井は9票を獲得。評価点数が一番高いことを重視した委員が多かった。また、得票数8票と桜井ときん差だったのが上山田。「地元の意見で賛成票が多く、今後理解が得られると判断した」など、委員会では「評価しない」としてきた地元住民の理解度に配慮した委員が多かったことが、今回の得票につながった。
取材に対し、桜井区の牧田稔区長は「区民の意向を最優先して考えていきたい」とコメント。また、候補地反対の意向を示してきた北新区の竹内秀作区長も「委員会の結果を持ち帰り、区民と話したい」とした。一方、委員会を傍聴した隣接区住民は「ここが適地でないことを訴えていきたい」と語った。
建設用地を最終決定する小坂樫男市長は「大変重く受け止め、委員会の決定を尊重したい」としている。
今後委員会は19日に報告書を市長に提出。市長はその結果を市議会に報告し、最終決定をする。その後、広域連合に報告し、7月には地元説明を始める。 -
【記者室】住所表示変更の利点
対象区域が広過ぎて分かりづらいと不評だった伊那市の伊那、伊那部などの住所表示の変更に向け、6月市議会に関係議案が提出された。何事もなく進めば8月4日から「伊那○番地」は「御園○番地」などに、「伊那部○番地」は「日影○番地」などに変わる。
地名でおよそどの辺なのか見当がつく竏窒ニいう現実的な利点もさることながら、これまでの味も素っ気もない呼称に比べ、ほのかに温かく味わいのある地名が使えることがうれしい。
この問題は駒ケ根市も同様で、どこもかしこも「赤穂○番地」ばかり。中原前市長は変更に取り組まずじまいで引退してしまったが、杉本市長は検討課題として申し送りを受けているのだろうか。新リーダーの英断に期待したい。(白鳥文男) -
富県の「幼い子供を持つ母親有志の会」が桜井区への新ごみ中間処理施設建設を反対する署名460筆を伊那市に提出
伊那市の用地選定委員会が新ごみ中間処理施設の最終候補地1カ所を決定するのを翌日に控えた11日、富県地区に住む母親らでつくる「幼い子供を持つ母親有志の会」が、最有力候補地である富県桜井区へのごみ処理施設建設反対を訴える署名460筆を伊那市に提出した=写真。代表の女性は「6、7日に富県地区を対象とした説明会があったが、桜井が最有力候補地であることはそれまでまったく知らなかった。また、子育て世代が知らないうちに物事が進められてきたのも事実。『今さら』という声もあったが、何とか反対の意思を伝えるため、今回の署名を集めた」と語った。
署名活動は同地区での説明会を受け、この事態に不安感を感じた子育て世代の母親らが中心となって7日午後から10日までの間に急きょ実施。地元保育園や子育て支援センター、富県地区の各戸を回って呼びかけたところ、農家や候補地の一部を保有する地権者などからも賛同を得た。
反対理由としては▽施設の安全性への不安▽三峰川水系の稲作への影響、食の安全への懸念▽候補地であることが区(特に若い世代)に周知されていないこと竏窒ネどを挙げている。
「知らなかった」という主張に対し、市は「用地選定は昨年6月からやっており、市報でも知らせてきた」と説明。それに対し会のメンバーは「実際市報で知らせても分かりにくいもの。ただ『やりました』ではなく、本当の意味で周知を図ってほしい」と指摘。また、桜井区で以前にも説明会が開かれたが、地区住民に周知・徹底が図られていなかったとして、強い不満を示す声もあった。
今回の署名は12日の用地選定委員会に報告される。 -
富県さつき会会長
伊那市富県
橋爪謙司さん玄関前をはじめ車庫や庭に、美しい色合いの見事なサツキの鉢がずらりと並ぶ。その数約100鉢。さらに盆栽も100鉢ある。
「サツキは咲き分けがある。真っ白の花の中に赤い花が咲いたり。それがいいじゃんかね」
20年ほど前、サツキの好きな弟が苗木を送ってくれたのがきっかけ。「やみつきになっちゃった」。定年退職後、本格的にサツキを育て始めた。
苗木を購入したり、挿し木をするなどして増やしてきた。品種は、山の光、日光、煌陽、大盃、華宝、翠扇などがあり、花色も白、朱、とき色などさまざま。単色もあるが、咲き分けの美しい鉢が多い。
管理で大切なのは、根が張って木が弱るのを防ぐための植え替えと、花が咲いた後の摘み取り。あとは水かけと肥料さえやれば咲くという。
「花の後の摘み取りが大変。全部しっかり取らないと、次の年に咲かない。来年咲くのが楽しみだから」と精を出す。
「サツキは花を楽しみ、その後は盆栽として楽しむ。2度楽しめるのがいいところ」。枝ぶりにもこだわり、枝が棚になるように小さいうちに針金で固定するなどして成形する。咲き分けでピンク色などが咲いた枝は、間違えて切らないように目印のテープを巻くなど注意を払い、大事に育てるという。
昨年は、霜の被害で上手く花を咲かせることが出来なかった。そのため今年は、「飲んで帰ってきても天気予報をよく聞いといて、霜の予報が出たら霜除けをして慎重に育てたよ」。そのかいあって、「今年は大きくて本当にいい花が咲いた」と満足気だ。
6月5日から4日間、富県さつき会の展示会を開いた。鉢は丹念に油で磨き上げ、盛りと咲き誇るサツキを出品。来場者250人を楽しませた。
これから咲く遅咲きのサツキを楽しみに、花が終わり始めた早咲きの鉢の手入れが始まる。それと同時に盆栽の手入れも怠らない。「サツキをやってたら盆栽にも興味が沸いてきて、めた増やしちゃって」。五葉松、錦松、ブナ、アケビ、柿など数えればきりがない。
「道楽ってもんだ。仕事は嫌だけど、これはごしたくない。農業しながら暇見ちゃやる。好きじゃないと出来ないね」。道楽とはいえ、全部で200鉢もの手入れ。「サツキでも100鉢くらいないとやる気にならない。熱が入らないからね」。そう言って楽しそうに笑った。(村上裕子) -
松本山雅FCのサポーターグループが応援を呼びかけチラシ配り
伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で7日、サッカーJリーグ昇格を目指す北信越リーグ1部の松本山雅FCを応援する上伊那のサポーターグループ「松本山雅南信・上伊那ペーニャ」(川田智弘代表)が同チームへの応援を呼びかけた。
上伊那ペーニャは同チームを応援しているうちに知り合った辰野町、南箕輪村、伊那市、駒ケ根市のサポーター6人が今年1月に結成した。
上伊那での街頭活動は今回が初めて。松本山雅FCの緑色のユニフォームを着て、みはらしファームを訪れた人たちに試合のチラシを配り、「ぜひ試合におこしいただき、松本山雅に声援をお願いします」と呼びかけた。
松本山雅FCの詳細はホームペー(http://alwin.org)参照。 -
伊那街道駕籠立場現地見学研修
伊那部宿を考える会伊那部宿を考える会は7日、伊那部宿と関係する史跡の一つ、伊那街道「駕籠(かご)立場跡」などの現地見学研修を開いた。会員16人が、当時の面影を残す伊那街道を通って駕籠立場跡や恩徳寺跡などを巡り、江戸の時代に思いをはせた。
伊那の古文書研究会長の久保村覚人さんが案内。説明によると、天保9年5月、幕府の巡見使(江戸幕府が地方に派遣した監察使で、領内の事情を視察し幕府に報告する)が伊那地方を訪れ、一行115人が伊那部宿に到着し昼食をとった。地元では183人を動員して接待。巡見使一行はその後、眼田(まなこだ)村(現西春近沢渡上段)木浦ヶ原の「駕籠立場」で休息し、地方の情勢を聴取したという。
研修では、今も道祖神が並ぶ眼田坂下の辻、眼田坂、駕籠立場跡、恩徳寺跡と恩徳寺坂を巡った。
駕籠立場跡には、1966(昭和41)年に伊那公民館沢渡分館が立てた案内がある。久保村さんは、「駕籠立場は社会科の勉強のためにも残さないといけない。駕籠立場を含む伊那街道千メートルは、原形をとどめるとても貴重な街道」と話した。
駕籠立場跡は、文化財候補として伊那市文化財審議会に申請されているという。