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手良小1年 子ヤギの飼育に向け熱意
伊那市の手良小学校1年生(上島猛教諭・24人)は20日、学校の参観日で「ヤギさんをむかえるかい」を開いた。保護者ら約30人が見守る中で、児童一人ひとりが飼育に向けた思いを発表し、世話をしながら一緒に生活していくことを誓った。
カエルやイモリなどを育ててきた1年生は1学期、地区内の「酒井牧場」を見学し、牧場主の協力でヤギを借りて飼育することを決めた。夏休み後には近くの「向山製材所」から木材をもらい、自分たちで校庭南側に小屋を造った。ヤギは19日に牧場から引越してきた。
植木行雄校長が「これからが大変になるけど友だちと力を合わせて頑張って」と呼びかけると児童は大きな声で「はーい」の返事。毛色が白茶色で生後6カ月の子ヤギを「ミルクチョコ」と命名し、「きちんと世話をするからね」「早く赤ちゃんを生んでね」などと話しかけていた。
子どもたちは、ヤギを育てながら命の尊厳について学んでいく。 -
「小林善次」遺作展 ベル伊那で23日まで
伊那市西箕輪の会社員で油絵を趣味としていた小林善次さん(享年65歳)の一周忌に合わせ、小林さんの兄で洋画家の修一郎さん(72)=同市西町区=が23日まで、日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで遺作展を開いている。県展入選作品を含むSM縲・00号サイズの40点を出品、一部を販売している。
小林さんは信州大学教育学部美術科卒業で、在学中、第1回デザイン県展に出品し、最高賞「知事賞」を受賞している。その後は県内で、絵を描きながら中学校の美術教員や印刷会社のグラフィックアートなどの仕事をしていたが06年10月、心臓マヒで亡くなった。
修一郎さんは「地道に絵を描いてきた思い、足跡を残してあげたい」と遺作展を企画。自宅の一室でほこりを被り、束ねてあったという100枚近くの中から出品作品を選んで飾った。小林さんの個展は1973(昭和48)年、地元で一回だけ開いて以来となった。
県展の入選作品のほとんどが「笛を吹く少女」をモチーフ。修一郎さんによると、小学校の音楽教師だった妻を描いていて、「彼の内面的なナイーブな持ち味とその詩的な情感が表れている」
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。
「笛ふく女」(第40回県展出品、1987年)を眺める修一郎さん -
ニシザワ チェッカー技術向上会
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は18日、同市中央区の伊那商工会館で、上伊那中心に展開する約50店舗の中から主要13店舗のチェッカー(レジの接客担当者)を対象とした技術向上会を開いた=写真。
接客技術の向上を目的とした26回目の大会。本年は、9月中旬縲・0月初旬にあった各店舗技術向上会で選ばれた、店長を含む74人の参加者から上位16人が出場。本大会では3人の模擬客を接客する中での正確さ、スピード、接客度の項目で腕を競った。
荒木社長以下同社幹部や伊那消費者の会員ら約20人が審査員を務める中、出場者は正確で迅速なレジ打ちを披露し、笑顔で接客した。その所作を大会に出席した各事業部の見学者らが見習った。
受賞者は次のみなさん
▽団体賞(1)ショッパーズ福岡食彩館(2)ショッパーズ信大前食彩館(3)ベルシャイン諏訪インター店、努力賞=ベルシャイン駒ヶ根店▽最優秀賞=中島光津子(ベルシャイン伊那店)▽優秀賞=橋爪洋子(ベルシャイン駒ヶ根店)竹村豊子(ショッパーズ信大前食彩館)田畑弘美(ショッパーズ高遠食彩館)▽お客様接客賞(社外審査員のみの採点)=中島光津子(ベルシャイン伊那店)青木美景(ショッパーズ双葉店)田畑弘美(ショッパーズ高遠食彩館)▽最優秀新人賞=加々美恵美(ショッパーズ通り町店)▽優秀新人賞=藤井麻衣子(ベルシャイン駒ヶ根店)小林加奈(ベルシャイン諏訪インター店)中山麻実(ベルシャイン伊那店) -
伊那市子育て支援センター、出張子育て支援センターを開始
伊那市子育て支援センターはこのほど、「出張子育て支援センター」を開始する。人がたくさん集まる場が苦手な親子や、家庭に引きこもりがちな親子を対象とする取り組みで、地区の保健師から対象親子に参加を呼びかけ、各地区の公民館などで開催。伊那市子育て支援センター長、子育て支援課の保育士、保健師などが対応するほか、必要に応じて子育て教育支援相談室の職員なども参加する。子育ての不安や悩みを抱えながらも一人で悩んでいる母親などに、それを緩和する糸口を見出してもらうことを目的としている。
現在伊那市内には4カ所に子育て支援センターが設置されており、就前の幼児らに遊び場を提供するとともに母親らが交流と情報を行う場にもなっており、利用実績も上がっている。
一方、特別な事情などから多くの人が集まる場に出て行きにくい親子もおり、そうした親子は家庭に引きこもりがちになったり、育児への行き詰まり、産後うつなどに悩むケースも多い。
そこで今回、少人数対応の「出張子育て支援センター」を開設。遊びを提供しながら相談に応じ、子育ての不安や悩みの解消を図っていく。今後は対象親子の希望があり次第、随時開催していく。
伊那市子育て支援センターの伊藤ちと世センター長は「『人が大勢いるところは行きたくない』という人たちにも利用していただけるよう、なるべく敷居を低くしている。もし、保健師などから誘われたら尻込みせず、一回試しに出てみていただければ」と話していた。 -
伊那北高校薫ヶ丘クロスペンアカデミーで柳田理科雄さんが講演
伊那北高校同窓会やPTAなどが主催する「薫ヶ丘クロスペンアカデミー」が20日、伊那市民会館であった。ベストセラーとなった『空想科学読本』の著者で明治大学理工学部物理学科の非常勤講師などを務める理系作家・柳田理科雄さんを講師に迎え、「別の視点からものごとを見る」ということについて考えた。
柳田さんは子ども時代、ちょうど当時テレビで放映されていた「ウルトラマン」を、学校で覚えた科学の知識を使って別の角度から分析し、そこから見えてくる新しい発見に面白さを感じていたことなどを語り、「あまりにも見慣れすぎて当然だと思っていることでも、謎は多い」と説明。実際に科学的に分析しながらアニメ「アンパンマン」に登場するアンパンマンの顔は、一体何人分のお腹を満たすことができるのか竏窒竅A昔話「サルかに合戦」を別の角度から見たときに見えてくる面白いいくつかの出来事を説明すると、会場には笑い声が溢れた。
柳田さんは「ぼんやり見ていると何でもないが、対象に近づいていって見ると『あれ』と思うことがよくある。学ばなければいけない知識をただ待っていたり、人に教えてもらうだけでは入ってこないが、自分から出て行き、学ぼうとすることでその課程に山があり、川があることを知る。踏み込むことでいろんなことが見えてくる」と語った。 -
今季も終盤 「みはらしブドウ園」で園児が舌鼓
16日、今シーズンの終盤を迎えた伊那市西箕輪のみはらしファーム「みはらしブドウ園」を、同市の伊那緑ヶ丘と緑ヶ丘敬愛の両幼稚園(宮原光生園長)の園児計約150人が訪れた。園児たちは、人気のナイアガラやピオーネなどを味比べしながら、甘味の乗った秋の味覚に舌鼓を打った。
10月末で今季の営業を終えるブドウ園には、ナイアガラを中心にシナノスマイル、スチューベンなど5種類以上のブドウがある。子どもたちは、お目当てのブドウを担任に採ってもらうと「甘い」「買ったブドウよりおいしい」などと喜びながら味わった=写真。
みはらしぶどう生産組合の林正隆組合長(67)によると、今年は梅雨後の成育が悪く、収穫期が例年より1週間ほど遅れたものの味は乗っているという。
開園時間は午前9時縲恁゚後4時(入園は午後3時まで)。入園料(1時間食べ放題)は小学生以上800円、3歳以上500円、3歳未満無料。持ち帰りは別料金。問い合わせは、みはらしファーム公園事務所(TEL74・1820)へ。 -
長谷公民館で「ミュージックベル教室」開講
伊那市の長谷公民館の小学生を対象とした講座「ミュージックベル教室」が16日夜、始まった。初回は地元の小学1縲・年生の男女10人が同公民館に集まり、ミュージックベルの演奏方法を学んだ。子どもたちは11月10日、公民館の文化祭で学習成果を発表する。
ここ5年ほど続く人気の講座で、本年は11人が受講を希望。半数がリピーターで、「今年も挑戦したい」と意気込んでいる。長谷非持でピアノ教室を開く池上英子さんが講師を務め、全4回の教室で文化祭の発表曲2曲を練習する。
初回の講座は、「ちょうちょ」と発表曲の一つである「大きな古時計」を演奏した。ミュージックベルは「ベル一つひとつがピアノのけん盤一つひとつと同じ」(池上さん)。児童たちは、互いに気持ちを合わせ、協力しながら一つのメロディーを奏でていった。
最初は「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」の5つのパートだけで演奏できる「ちょうちょ」に挑戦。一つひとつの音をつなげて一曲を完成させると、子どもたちは歓声をあげた。しかし、パート数が増え、難しくなる発表曲の「大きな古時計」では、何度も楽譜とにらめっこしていた。
文化祭の発表に向けて練習する「ミュージックベル教室」の受講生たち -
伊那ナイターソフト秋季大会 インターフェア連覇
伊那ナイターソフトボール連盟(秋山道夫会長)の秋季トーナメント大会の決勝、3位決定戦が17日夜、伊那市営野球場であった。インターフェアがますみクラブを1竏・で下し連覇。今季のリーグ戦、春季トーナメント大会の優勝と合わせて3冠を達成した。3位はニュースターズだった。
同連盟の17チームが参加し、9月中旬からトーナメントを繰り広げてきた。決勝は投手戦となり、インターフェアが少ない好機を得点につなげて終盤の4回に先制。その後、チームカラーの堅実な守備で虎の子の1点を守り切り、今季3冠を手にした。
インターフェアの小林栄一郎主将(37)=箕輪町=は「4年ほど前にも3冠を達成しているが新しいメンバーで栄光を手にできたことがうれしい。チームが一つになれた。メンバーが少ないながらも、毎試合、出てきていつも通りのプレーが発揮できていた」と振り返った。
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【伊那市営球場】
▽決勝
ますみクラブ
00000=0
0001×=0
インターフェア
▽3位決定戦
伊那市役所
00002=2
00004=4
ニュースターズ
秋季トーナメントを優勝し、今季3冠を達成したインターフェア -
園児が殿島端の解体作業を見学
伊那市の東春近中央保育園(青木大津子園長)の園児約60人が18日、昨年の7月豪雨により橋脚の一部が沈下し、今月末までに姿を消すこととなった西春近と東春近をつなぐ殿島橋の解体・撤去作業を見学した=写真。
昨年の7月豪雨については、園児らの中にも避難勧告が出たことを記憶として留めている園児もおり、子どもたち一人ひとりが、自然の脅威というものを間近に感じた。そんな中、今回新たな橋の建設に伴なって殿島橋が解体されることとなり、園児らに災害復興の様子や実際の工事現場を間近で見てもらおう竏窒ニ、工事を請け負う南重建設(本社・伊那市美篶、牧島勇社長)が殿島橋近くにある東春近中央保育園に声をかけた。
解体工事現場に到着した園児らは、現場責任者から解体用機械について説明を受けながら橋が取り壊される様子を見学。橋げたや路面部分が崩れ落ちる瞬間を注意深く見守っていた。
約70年の歴史に幕を閉じることとなった殿島橋だが、一部の地元住民らは殿島橋の歴史を残たい竏窒ニ、欄干部分の保存、展示を検討している。 -
伊那市消費者の会会長
伊那市手良中坪
向山八千子さんごみの減量化への取り組みを積極的に始めたのは20年ほど前。ちょうど焼却炉のごみが多くなったことが問題視されるようになってきた時で、当時の市長が『主婦のみなさん、あなたたちがごみを買ってきているんですよ』って発言してね。『無責任なこというね』って言っていたのだけど、実はそれってとても大切なことなんじゃないかって話になって竏秩B
消費者の立場から、より良い消費生活を行うための工夫と学習を重ね、実践活動を通じた啓発に取り組んでいる。ごみの問題が深刻化する近年は、ごみの減量化、資源化にも力を入れており、廃油を使った石けんづくりとコヌカ、もみ殻などでつくるぼかしづくりは、20年以上続く活動の一つとなっている。
「石けんは『よく落ちる』って人気で、前に雑誌で紹介されたこともあるんです」と話す。
また、昨年はリフォームの講習会を開催。上伊那各地から受講者が集まった。会員はみな熱心でそれぞれで調べた情報を交換したり研修を行いながら積極的に活動を展開している。
「昔は肉を買うにしても、お肉屋さんは竹の皮に乗せて計ってくれ、それを新聞紙に包んでくれた。持って返った肉は調理し、新聞紙は炉で燃やし、残った灰は畑にまく。だからごみなんてほとんど出なかった。でも、今は火に燃えないものも増えたし、簡単に食べられるものはごみになる部分も多い。自然の生活を求めてみても、売られている商品はそれに逆らうかのように過剰包装されている。もう少しじっくり考えてものを買うことが大切だし、消費者一人ひとりがごみを少なくするということを真剣に考えなければごみは減らない」と語る。
◇ ◇
活動に携わるようになって20年近くが経過し、ごみの出し方、ものの買い方など、生活一つひとつに関心を持ちながら生活できるようになった。
「いろんなことに興味を持って生活するのは楽しい」と笑顔を見せる。
一方で、若い世代との価値観、生活習慣の違いも感じている。
「若い人たちは仕事もあるし、毎日時間や手間をかけて料理したりすることも難しいと思う。でも、やっぱりごみを減らす生活は将来の環境問題を考えていくうえでも必要なこと。自分たちの子どもや孫たちのためにも。そういうことを伝えていくことが、私たち年寄りの役目なのかなとも思う」
また、自身としても、ごみの出ない昔の生活を心掛ける。
「今はあまりに便利になりすぎて風情がなくなってしまった気がする。自分自身も、なるべく化石燃料に頼らないで“自産自消”の生活をしていければ」 -
上・下水道料金を改定
伊那市の上下水道事業運営審議会(福沢良一会長、18人)が18日、市役所であった。合併に伴う水道料金・下水道使用料の改定について、小坂市長に諮問通り答申した。伊那区域に変更はなく、高遠町・長谷区域は伊那区域との差額の2分の1を目安に詰める。来年4月に施行する予定。
前回(9月)に算定方法の統一と段階調整を諮問し、委員が内容を協議。
高遠町・長谷の地域協議会にもそれぞれ説明したが、質疑は出たものの、反対意見はなかった。
答申を受けた小坂市長は「水は生活に欠くことができないもの。市民が水の利用を享受できる施設整備をしていきたい」と述べた。
市議会12月定例会に料金改定にかかわる条例改正を提案。可決後、住民に周知していく。
一般家庭(4人家族)の標準的な使用水量(1カ月約20立方メートル)の上水道料金は伊那が3280円で、高遠町が現行に比べて56円増の3210円、長谷が304円増の2970円。基本料金に口径を新たに設けた。下水道使用料は伊那が3100円で、高遠町が118円減の3300円、長谷が78円減の3350円。口径別、使用水量によって増減がある。
料金改定は、合併協議で「合併後6年目(11年度)から統一料金とする。住民負担の急激な変化を避けるため、段階的に調整する」となっており、伊那区域の料金を基準に、08、11年度の2回で統一する。 -
英語で観光ガイド入門編開講
上伊那を訪れた外国人観光客などを英語で観光案内する技術の習得を目指す「英語で観光ガイド入門講座」が16日夜、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開講した。上伊那各地から約30人が集まり、米国出身の県国際交流員で今講座の講師を務めるパトリシア・ドーシャーさん(23)と初顔合わせをした。
同講座は伊那国際交流協会が昨年から始めたもので、講師自らが作成したオリジナルテキストを使って、上伊那各地の名所や名物を英語で説明する技術を習得していく。今回は会話トレーニングに重点を置いた内容となっており、3月までに全10回開講する。最終日には実際に外国人在住者などを案内する実践もある。
初日のこの日は、簡単な英会話を使って自己紹介をし合い、それぞれの緊張を解きほぐしていた。 -
小学生防犯写生大会
伊那地区防犯協会は14日、伊那市浄水管理センター事務所前駐車場で、小学生を対象とした写生大会を開いた。題材のパトカーや白バイ、ポンプ車など計4台を題材に、伊那地区を中心とした児童ら約50人が思い思いの視点で描いた=写真。
消防、警察車両に接することで、防火や防犯意識を高める27回目の取り組み。参加者らは手渡された画用紙に、水彩絵の具やクレヨンなどを使って描いた。パトカーとポンプ車に人気が集まっていた。
作品は小学校の美術教諭や同地区防犯協会長、伊那消防署長らが審査し、入賞作品を決め、市役所や市内大型店に展示する予定。 -
田楽座の高遠町公演 地元高校生が太鼓演奏
伊那市富県を拠点に活動する歌舞劇団「田楽座」の高遠町公演(伊那毎日新聞社など後援)が14日、同市の町文化体育館であった。高遠町での公演は4年ぶり。地元住民を中心に約200人が集まり、座員による獅子舞や曲芸などのほか、高遠高校生徒会有志による特別出演の太鼓演奏を楽しんだ。
高遠高校生は25人が出演し、3人一組になって一つの太鼓をたたく、神奈川県に伝わる「ぶちあわせ太鼓」を披露した。生徒たちは田楽座との交流の一環で、座員の指導を受けながら練習に励んできた。本番は息の合ったばちさばきを見せ、観客から大きな拍手を浴びた。
公演は「おまつりてれんどろん」と題した作品で、太鼓と語りに合わせてユーモラスに舞う「鳥さし舞」や観客全員参加の盆踊り体験など8演目。会場中央に設置したステージを中心に、座員が次々と繰り広げる民俗芸能が観客を魅了した。 -
里山の保育園「はらぺこ」が森の中の写真展を19日から開催
里山の自然の中で遊ぶ子どもたちの姿を感じてもらおう竏窒ニ、伊那市富県の自由保育園「はらぺこ」は19日から、「森の写真展」を園舎周辺の里山の中で開く。里山の自然とともに過ごす子どもたちの生き生きとした姿を写した写真、約50点を60センチ×40センチの布にプリントし、普段子どもたちが遊び場としている森の中の木々に展示。保育士の小林成親さんは「自然とのかかわりの中で子どもたちがどんな表情をしているのか、見ていただけたら」と話している。
写真展の開催は2回目。前回はギャラリー展示だったが、今回は普段訪れる機会のない人たちにもはらぺこを訪れてもらい、普段の子どもの様子を感じてもらうため、園舎周辺で開催することにした。
作品は保育士の小林さんが昨年から今年にかけて撮影したもの。自然という大きな空間で自由に遊び、驚いたり喜んだりする子どもたちの表情が生き生きと写されている。
時間は午前10時縲恁゚後5時(初日は正午から、最終日は午後4時まで)。雨天決行。21日まで。また、期間中はバザーや木工体験、地元野菜の販売などもある。 -
伊那市有線放送でDSL高速通信実験10周年記念式典
DSL高速通信実験が伊那市有線放送のネットワーク上で行われてから10年が経った17日、伊那市のいなあいネット(伊那市有線放送農業協同組合)で記念式典があった。当時の実験に関わった関係者など約20人が集り、当時を振り返りながら今後のブロードバンド環境について語り合った。
通信事業者などの協力のもと、同有線放送DSL技術の実証公開実験が行われたのは97年9月。NTT電話網の場合、電話局から離れるとつながりにくくなるなどといった弊害もあり、当時はNTTもADSLを導入していなかった。しかし、有線放送の場合、本局と8支局をつなぎ、その支局と個人宅を結ぶことでADSLによる高速通信を実現。この実証実験の後、ADSLによる通信事業が一気に日本中に波及した。
2000年3月からADSLサービスを開始した伊那市有線放送でも現在、加入7500戸のうち、2500戸が同サービスを利用しており、地域の情報通信の一端を担っている。
実験から10年を経た記念に、「ADSL発祥の地」と示したモニュメントを同有線放送敷地内に設置。関係者らによる式典を開き、その除幕を行った。
当時、組合の参事として実験に参加した中川泰さん(63)=富県=は「放送と通信が双方に乗合になる時代が当然くるとは思っていた。今後は、信頼のできるネットワーク技術をきちんと構築していくことが課題だと思う」と話していた。 -
「1店逸品運動」勉強会
魅力ある個店づくりを目指し、独自の商品やサービスを提供する「1店逸品運動」の取り組みに向けた勉強会が16日夜、伊那市生涯学習センターであった。伊那市山寺縲恊シ町の商店主らでつくる商店街活性化イベント委員会主催。
講師に、静岡県呉服町名店街一店逸品委員長の大野義久さんを迎え、個店の資質向上のために委員会を立ち上げた経過、商品開発、活動内容などを聞いた。
商品開発では、つえと傘の機能を併せ持つ「つえ傘」などを紹介。なぜ、新商品が生まれたのかを消費者に伝えることや、失敗してもなぜ失敗したのかを詰め、突き進む熱意の必要性を挙げた。
運動によって▽他店で何を売っているのか商店街で情報共有できるようになった▽呉服町に行かなければ、その商品は手に入らないという他地域との差別化を図ることができた竏窒ネどの効果があるとし「客が買い物をするとき『呉服町』を思い出してもらえるように情報を発信する」など体験を交えて話した。
会場に集まった商店主ら約40人はメモを取るなど熱心に耳を傾けた。
活性化委員会では「逸品」のとらえ方について、個店の売りとするのか、他と比べて特化したものとするのか、考えを統一し、本年度中に方向づける。
伊那商工会議所は本年度、「1店逸品運動」支援事業を盛っている。 -
市議会まちづくり特別委員会と市商工会が懇談
伊那市議会まちづくり特別委員会(馬場秀則委員長、8人)は15日夜、市商工会高遠町・長谷のメンバーを対象にした懇談会を高遠町商工会館で開いた。正副議長を含めた議員10人、商工会員約30人が集まり、「地域の活力あるまちづくりについて」をテーマに意見を交わした。
会員から「桜のブランドがあっても、観光客は桜を見て帰ってしまう。町文化センター付近に、町の駅となるような大型バスの駐車場、物産品の販売、桜シアター、そばむらなどを集め、花見時期だけでなく、観光客が滞在できるようにしてほしい」と観光センター建設を望む声が挙がった。合わせて、街中に燈籠(とうろう)祭で使う山車の展示スペースの確保も出た。
そのほか、三峰川右岸道路の建設、商店街の歩道改修、駐車場代の助成など、住民の生活を支える商店街として、また通年を通し、滞在できる観光の町としての地域づくりを要望。
馬場委員長は「協働のまちづくりを進めるために、夢を語りながら、住民がやる気を出すきっかけになれば」と話した。
商店街や地域の活性化の調査・研究の内容は来年3月の市議会定例会で議長に報告する。 -
おひさまクラブ 秋の油彩画展
伊那市を中心とした油絵愛好者でつくる「おひさまクラブ」(17人)の油絵展は19日まで、同市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。メンバー9人が一人1、2点の計19点を出品している=写真。入場無料。
会社員や主婦、定年退職者などの30縲・0代の幅広い年代のメンバーが集まり、中央アルプスの西駒ケ岳やバラ、ツバキの花などを描いている。それぞれが風景や人物、静物などの題材を目の前に感じたままをキャンバスに向かって表現している。
おひさまクラブは、市駅前ビルいなっせで開いていた油絵教室の卒業生らが集まり、04年に発足。造形画家の碓井伍一さん=伊那市山寺区=を講師に、月2回の教室で学んでいる。同ギャラリーでの展示は、今回で5回目となる。
平沢孝一会長(64)=同市西春近=は「それぞれが自由な表現でやっているので、楽しみながら描いている。自分でも描いてみたいなと、少しでも思ってもらえるとうれしい」と来場を呼びかけている。
午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
ソフトバレーボールのはせくらぶ スポレク5位
伊那市長谷地区を中心としたソフトバレーボール愛好者でつくるクラブ「はせくらぶ」が9月下旬に青森県であった、第20回全国スポーツ・レクリエーション祭(スポレク)ソフトバレーボール大会で5位入賞を果した。15日、監督と選手6人が市役所を訪れ、小坂樫男市長に結果を報告した=写真。
スポレクは40、50歳代の男女各1人ずつ計4人1組で競技し、はせくらぶは、5月の県予選で優勝し、全国代表54チームが集まる本大会に初出場。大会では予選リーグ、順位別リーグをそれぞれ無敗で勝ち抜き、1位ブロックの決勝トーナメントへ進んだ。6チームによるトーナメントは初戦で敗退したが、セット率で5位入賞となった。
監督の新井良太さん(48)=長谷中尾=は「全国大会5位入賞はクラブ始まって以来の快挙」。決勝トーナメント初戦は、この大会優勝の「小松ひまわり」(愛媛県)に対し、セットカウント1竏・で惜敗したことを報告し、メンバーは「落としたら負けのラリー合戦となり、関係者からの注目も高かった」と熱戦ぶりを伝えた。
クラブ長で出場選手の中山芳一さん(54)=長谷溝口=は「これからも全国のいろいろなチームを見本に練習を重ねて頑張っていきたい」と意気込みを語った。
大会に出場したのは次のみなさん。
▽選手=中村和利(主将)、高坂武、春日孝二、中山芳一、中山初美、中村千里、木下利恵、伊藤月美▽監督=新井良太 -
交通ネットワーク検討会 21路線から19路線への再編を了承
「第6回伊那地域における新たな交通ネットワークシステム構築のための検討会」が16日、伊那市役所であった。福祉バス、スクールバスを除いた21路線から19路線に再編した運行計画案を了承した。
前回(8月)以降に交通事業者と協議した内容を踏まえ、運行計画案を提示。
再編の特徴は▽伊那地区西部(横山・ますみケ丘線、内の萱・城南町方面)は、ある程度、時間やルートなどを決めて運行する登録制の乗合タクシーに切り替える▽西箕輪地区循環線を乗合タクシーとする▽高遠三義線を長谷地区へ伸ばす▽若宮・美原線を手良・福島に伸ばす▽富県・東春近方面は1便を追加する竏窒ネど。市街地循環バスは内回り・外回りを統一し、事業者の営業路線とする案を示したが、事業者との協議の中で現行通りとした。採算性を確保するため、運賃を100円から150円に値上げする予定。
委員から、利用を促進するためのアピールなどの必要性が挙がった。
また、伊那竏猪リ曽連絡バスは新設し、通年運行とする。伊那バスターミナル縲恂リ曽福島駅を1日4往復。
観光客らを対象にしたアンケート結果から、地元住民の伊那竏猪リ曽連絡バスへの興味は非常に高く、運行時間やルート、運賃の設定次第で、観光、ビジネス、通院など相当数の利用が見込めるとした。運賃は500縲恊迚~を想定。
再度、交通事業者らと調整し、次回(12月)に運行計画の調整案を示す。承認を受けてから運行準備を整え、08年度に試行運行を開始する。 -
長野県厚生農業協同組合連合会が老人保健施設「すずたけ」に併設する診療所を建設
伊那市美篶で老人保健施設「すずたけ」を運営する長野県厚生農業協同組合連合会(若林甫汎代表理事長)は08年3月を目途に、同施設に併設する診療所「富士見高原病院附属すずたけ診療所(仮称)」を建設する。老人保健施設入所者への医療提供のほか、内科、小児科、整形外科、婦人科などの外来診療を実施。また、在宅療養支援診断所、日帰り人間ドッグなどにも取り組む予定でいる。
同連合会は富士見高原病院を拠点として富士見町、原村、伊那市の3カ所で老人保健施設を運営している。うち2施設については、既に病院や診療所を併設し、地域住民への医療サービス提供にも取り組んでおり、「すずたけ」でも建設当初から診療所の併設を検討してきた。
新たな診療所にはCT、X線撮影装置、電子内視鏡、超音波診断装置などを整備。医師1人、看護師など5人を配置する。敷地面積は約2200平方メートル。建物は鉄骨造り平屋建て、延べ床面積は約560平方メートル。総事業費は約2億8300万円。開所は08年4月1日を予定している。
起工式に当たり、連合会の若林代表理事長は「近年農山村地域では高齢化、過疎化が進む一方、保健医療制度などは複雑に変化し、療養福祉環境の改善が強く求められている。開設後は優れた医療レベルの診療所として、地域のみなさま方に医療サービスを提供していきたい」と語った。 -
コムスンの介護事業所廃止に伴なう継承法人としてニチイ学館の事業指定
伊那市は16日、第3回伊那市高齢者施策推進協議会を伊那浄水センターで開き、介護保険事業から撤退する大手・コムスンの事業を継承するニチイ学館子会社の指定申請書を協議した。
県では、不正に伴ない介護保険事業から撤退することとなったコムスンの継承法人としてニチイ学館を選定している。市内で同事業所が運営していたグループホームと小規模多機能施設についても、ニチイ学館の子会社に事業譲渡されるため、この日は市に提出された指定申請書を協議。
グループホーム「コムスンのほほえみ伊那」については、ニチイ学館の子会社「ニチイのほほえみ」(本部・東京都)へ譲渡し、名称を「ニチイのほほえみ伊那」に改める。利用者、事業者間の契約はそのまま継承するため、現在の利用者は継続して施設を利用できるほか、サービス内容、料金なども変わらない。また、施設職員も自動的にニチイへ移動する。
小規模多機能施設「コムスンのやわらぎ伊那」は、ニチイケア長野(本部・東京都)へ譲渡され、「ニチイのやわらぎ伊那」となる。基本的な譲渡条件はグループホームと同様で、現在の利用者がこれまでと同じ条件で従来のサービスを受けることができるが、定員数を変更。現在は登録定員を25人、通いサービスの利用者定員を15人、宿泊サービス利用者の定員を9人となっているが、現在の利用状況に合わせてそれぞれを18人、9人、5人とし、当面は様子をみるとしている。
新会社が事業を開始するのは11月1日の予定。 -
戸草ダム建設 事業促進を三峰川総合開発事業対策協議会が要望へ
伊那市三峰川総合開発事業対策協議会(会長・小坂樫男伊那市長)は近々、1988年の事業建設着手から本格着手が遅れている戸草ダム建設事業の促進を望む要望書を、事業に取り組む国土交通省三峰川総合開発工事事務所などに提出することを決めた。17日、協議会の市議会や区長会ら15人が提出する内容を確認した。
要望書によると、同ダム建設事業を含む三峰川総合開発事業の一つで、事業を先行していた美和ダム再開発事業が一通り完了したとし、「水源地域住民らの悲願であった本格的着手」を願う内容。具体的に、戸草ダム建設を国が策定する天竜川河川整備基本方針及び河川整備計画へ位置付けること、ダム周辺環境整備構想を具体化すること竏窒ネどを上げている。
また、同協議会では、01年、元県知事の「脱ダム宣言」に伴い戸草ダム建設の利水事業を撤退した県に対し、事業の復活を呼びかけていくことも決めた。
市三峰川総合開発事業対策協議会は戸草ダム建設などにかかわる問題を国と地域が協議し、事業を円滑に進める。協議会はこれまで、旧高遠町と長谷村にそれぞれあり、新市誕生を契機に本年3月、新たに構成。ダム建設事業の促進についての要望は旧長谷村時代から話し合われてきていた。 -
伊那市 混合ダブルスバド大会熱戦
第22回伊那市混合ダブルスバドミントン大会が14日、西箕輪のサンビレッジ伊那であった。初級、中上級、シニアの3部門に市内を中心とした男女32ペア、64人が参加し、それぞれで熱戦を繰り広げた。市体育協会バドミントン部主催。
初級6ペア、中上級21ペア、シニア5ペアが出場。初級、中上級は予選リーグ、決勝トーナメントを展開、シニアは総当りで優勝を決めた。選手たちは息の合ったコンビプレーをそれぞれ見せていた=写真。
結果は次の通り。
▽初級(1)古村真保・田中康将(上伊那農業高)(2)岩波葵・西沢克之(上伊那農業高)(3)戸田幸子・宮沢貴志(手良)、塚田真生・斉藤浩史(上伊那農業高)
▽中上級(1)上條文子・長尾賢史(富県)(2)大西響・水口正敬(西箕輪)(3)中山真理子・藤原康倫(WEEB)、原春美(WEEB)・北山智教(西箕輪)
▽シニア(1)松沢直美・松沢利美(中地区クラブ)(2)松下敏子・丸田直樹(みすずバド)(3)泉俊江・小松昭彦(手良) -
途絶えた舞「子供神楽」を復活へ
伊那市の伊那小学校6年毅組(和田卓也教諭、30人)は、伊那市荒井区内の萱にある駒ケ岳神社里宮で20年前まで例年踊られていた伝統の舞「子供神楽」を復活させた。14日、同神社の神楽殿前に地元住民らを招き、これまで学んできた舞を披露した。
小学校の総合活動で4年生から、獅子舞披露や太鼓演奏をしてきた毅組は本年度、「舞」について調べていた。6月下旬、市文化財審議委員の久保村覚人さん(80)=荒井区=を学校に招き、内の萱の歴史と子供神楽の存在を知り、復活に向けた活動を始めた。
久保村さんによると、子供神楽は山開きの安全や五穀豊穣(ほうじょう)、繭の豊作を祈って、明治の初めごろから地元の子どもらにより踊られてきた。しかし、参加する児童たちの減少とともに1987(昭和62)年を最後に途絶えているという。
児童たちは「なぜ踊られなくなったのか」を知るため、内の萱の全戸を回った。そこで、途絶えていることが残念だ竏窒ニの地域住民の思いに触れ、自分たちで踊ってみたいと思うようになった。それから、かつて舞を踊った経験のある唐木好春さん(77)、室岡智明さん(73)=ともに内の萱=らを学校に招き、踊り方や太鼓、笛の演奏方法を学んできた。
本番当日は、20年間使われなかった衣装や小道具を使用し、「鈴の舞」「剣の舞」「蚕玉(こだま)の舞」の3種からなる子供神楽を3回に分けて披露した。休日だったため児童30人のうち都合のついた19人が、クラス全員の思いを胸に参加した。
地域住民や保護者のほか、現在は結婚して地元を離れているという人など、延べ約100人が神楽殿の周りに集まり、舞の復活をその目に焼きつけた。
復活を期待する地域住民の思いや、熱心に舞を教えてくれた人々の姿、優しさに触れた児童。和田教諭(27)は「地域の人たちに見てほしいとの願いがかなったことがうれしい。子どもたちは人とのかかわりの中で大きく成長した」
子供神楽の「蚕玉(こだま)の舞」を披露する児童たち -
独特の辛つゆで舌鼓 にぎやか「行者そば祭り」
伊那市の荒井区は14日、内の萱スポーツ公園で「第21回行者そば祭り」を開いた。訪れた県内外の多くの家族客らは、こだわりの手打ちそばに舌鼓を打った=写真。
「伊那市そば打ち名人会」や区民が地元のそば粉で作った2千食を用意。大釜で休むことなくそばをゆで、調理や受付など総勢100人以上のスタッフでもてなした。来場者は、焼きみそと大根おろしを混ぜた独特の「辛つゆ」でのどごしを味わった。
行者そばは、1300年の昔、駒ケ岳へ修行に向かう行者の役小角(えんのおずぬ)が、内の萱で一夜のもてなしを受け、その礼に置いていったそばの種を育ててきた竏窒ニ今に伝わる。 -
みはらしトレッキングin羽広遊歩道が開催
羽広遊歩道を歩いてみよう竏窒ニ、伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で14日、「みはらしトレッキングin羽広遊歩道」があった。家族連れなど約50人が集り、トレッキングを楽しみながら、秋の自然を満喫した=写真。
ファーム周辺にある羽広遊歩道は以前からある道だが、現在はあまり使われていないため、これをもっと活用していこう竏窒ニ、今回のイベントを企画。道中のインストラクターには西箕輪公民館長の城取茂美さんと伊那東小学校教諭で水生昆虫や野草などに詳しい野口輝雄さんを迎えた。
城取さんは「養蚕が盛んな時代は羽広地区も栄えていたが、養蚕の衰退とともに衰えた」と説明。また、農閑期には米を馬に積み、権兵衛峠を越えて木曽の方まで売りに行った当時の生活について語り、参加者も話に聞き入っていた。
トレッキングは24日にも開催する。雨天決行。参加費は小学生以上が一人2千円、小学生未満無料(ただし弁当、土産などはつかない)。
申し込み・問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。 -
第58回南信医学会
第58回南信医学会(神山公秀会長)が13日、伊那市狐島のJA上伊那本所であった。会員発表のほか、県衛生部の渡辺庸子部長(=写真)による特別講演があり、南信地区医療の諸問題を中心として長野県医療の現状と将来について考えた。
同学会は南信地区にある5つの医師会で構成し、毎年各地区の持ち回りで開催している。上伊那医師会が担当となった今年は、医師不足が深刻となっている地域医療問題について理解を深めるため、県衛生部の渡辺部長による特別講演を企画。約60人が集まった。
渡辺部長は、現在の医師不足は急に浮上した問題ではなく、前々から内在していたことを説明。従来は町部の中核病院には一定の医師が確保されていたため、大きな問題にはなってこなかったが、現在はこうした病院でも医師確保が難しくなってきており、地域医療が崩壊しつつあることを示した。
また、深刻な問題となっている産科医の不足については、上伊那では診療所で分娩を扱っている病院が一つもないことから、「(病院と病院が連携する)「病病連携」を考えていかなかればならない状態」と指摘。また、院内助産院や助産師外来については「基本的に産科医がいなければ設置できず、産科医が一人しかいない状況で設置するのも難しい」と語り、医師と助産師の思いが合致したところから取り組みを促進していく考えであることを示した。 -
暴力・交通事故のない伊那市へ 市民安全大会
伊那市などは13日、「暴力追放・交通安全伊那市民安全大会」を中央区の市民会館で開いた。市消防団や市交通安全協会連合会などから約800人が参加し、暴力や交通事故のない、平和で住みよい社会を築く竏窒ニ大会宣言し、市内パレードをして啓発した=写真。
市民安全大会では、啓発アトラクションがあり、市安協連合会女性部の健康体操の実演や、市防協女性部の「借金の肩代わり返済」と題した寸劇を披露。そのほか、県暴力追放県民センター、伊那署交通課による講話があった。
パレードは、800人が参加し、「暴力に屈せぬ勇気、強い意思」「メールひと文字事故一生」などのプラカードを掲げて、消防団ラッパ隊を先頭に市民会館縲廱R伊那市駅までの1キロ余りを歩いた。