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みはらしの湯が伊那市社会福祉協議会にプルタブなどを寄贈
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は7日、今年1年の間に利用客などから集めたプルタブや使い古しのタオル、使用済みの切手を伊那市社会福祉協議会に寄贈した=写真。
入浴客の協力のもと、プルタブや古切手などを集めるようになって6年目。タオル類は各施設で再利用するほか、プルタブはドラム缶3杯分で車いす1台と換えることができる。古切手やテレホンカードは、発展途上国に送る医療物資の購入費に充てられている。今年はタオル140枚、バスタオル60枚、アルミ56キロ、古切手1782枚、使用済みテレホンカード90枚が集まった。最近は、活動が利用客にも知られるようになり、わざわざ集めて持って来る人もいるという。
みはらしの湯の唐沢壽男支配人は「それぞれの量は少しでも、集めればこれだけになる。ご協力いただきたい」と話していた。 -
アンサンブル伊那で焼き芋販売開始
伊那市西箕輪にある知的障害者の通所授産施設「アンサンブル伊那」はこのほど、焼き芋販売を開始した。
昨年の好評を受け今年は、販売開始を早めた。芋は、同施設敷地内にある小さな小屋の中で焼き上げており、地元客や広域農道を利用する通勤客、施設内にあるカフェの利用者が購入していくことが多い。予約がある時などは1日40本を売り上げる日もある。
サツマイモは甘味が強く、焼くとホクホクとした触感になる「紅あずま」を使用。一般的な焼き芋に使う石より小さめの石を使うことで、芋が傷つかないように配慮している。石を焼く燃料は、アウトドア班の利用者が作っている「まき」のいらない部分を使っており、冬の仕事の一つとなっている。
寒さが感じられる期間は販売を続ける予定で、価格は1本200円。
問い合わせはアンサンブル伊那(TEL71・8622)へ。 -
伊那郵便局の2階にポストが登場
サンタさんへの手紙を届けるポスト?竏秩B伊那郵便局の屋根の上に、郵便ポストが登場し、道行く人たちを驚かせている=写真。
見た目は普通と変わらないポストだが、実は木製。長野オリンピックの選手村に設置していたもので、当時は実際に使用していた。オリンピック終了後は安全性の問題などからお蔵入りになっていたが、今年同局でそのうちの一つを譲り受けた。
12月に入り、イルミネーションで街が彩られる中、郵便局としても何かやろう竏窒ニ画策。インパクトを狙い、譲り受けた木製ポストとイルミネーションを屋根の上に設置することにした。
屋根の上にあるポストは通行人の注目を集めており、「かわいいね」などと話す声も聞くという。
今月いっぱいは屋根の上のポストを見ることができる。 -
花ロマン(6)シクラメン
冬の窓辺を飾る代表的な鉢花シクラメン。ポピュラーな鉢花でありながら、驚くほど多彩。上伊那でシクラメン栽培が始まったのは1970年頃から。当時は種まきから出荷まで15カ月も掛かり、冬の高級鉢花として、1鉢を大切に飾っていた。その後、底面給水など省力化が進み、生産量が爆発的に増加したため、価格低迷は現在まで続いている。上伊那のシクラメン農家は約20軒、ほとんどが30年選手。サクラソウ科の植物で、原種は地中海沿岸の森林地帯に自生する。花びらの先端がかがり火をつけたように、後方に大きく反転し、和名カガリビバナという、この古くて、日々進化する花に魅せられ、こだわりの花づくりをする3人にスポットを当てた。「世界一小さい花を」と、限界に挑戦する伊那市東春近のきのくにや花園の飯島光豊さん、高品質の花で定評がある駒ケ根市南割の信州ナーセリーの塩沢崇さん、「究極の赤」を求める宮崎健治さん(宮崎園芸)、3人三様のこだわりのシクラメンがロマンをかき立てる(大口国江)
超ミニ、限界の5センチを確立(きのくにや花園の飯島さん)
初めて見た人はまず、目を丸くして「これでもシクラメン」と驚く。造花と間違えて、水をやらなかった人のいたほど。
シクラメン栽培歴35年の飯島さんがミニ系に着目したのは15年前。「大鉢の値段が低迷する中、ミニ系を大量生産した方が採算が取れるのでは:」と、超ミニの種を輸入し、肥料や水、土、鉢など試行錯誤を重ね、7年前に6センチ鉢の超ミニを完成。「もっと小さく」と肥培管理に心血を注ぎ、02年にようやく5センチ鉢を完成させ、「世界1小さい花」と、衝撃のデビューを果たした。現在は5センチ鉢のみ5万鉢栽培する。「3センチ鉢で成功したという話は聞いたが、葉の数だけつぼみが次々と出て、春まで咲かせるには5センチが限界」と話す。
「シクラメンは本当にきれいな花、毎日見ていても飽きない」(信州ナーセリーの塩沢さん)
1965年、農業研修生としてアメリカに渡り、そこでシクラメンと出会い、帰国後、新鉄砲ユリから転向、上伊那のシクラメン栽培の草分け的存在である。現在は丈夫で手間がかからないミニ(ガーデン)を5万5千鉢と贈答用の大鉢3千鉢を生産する。最近まで主流だったミディータイプは全く作っていない。「ホームセンターに安い花が出回り、手を掛けても、採算が取れないから」とか。
新品種は色っぽいネーミングの「ランジェリーピンク」、オレンジ系でフリンジが華やかな「アランチーニドレス」、羽根つきの羽根のような「プルマージョ」などを作る。
「シクラメンは難しい花、何10年作っても1年生、だから作り続ける」と話す。
「色々と新しい花は追い求めたが、最後は赤」
(宮崎園芸の宮崎さん)
6センチの超ミニから、ガーデンシクラメン、贈答用の大鉢まで7万鉢を栽培する。昨年まで、ビクトリアのがく花や八重、葉がギザギザなもの、花色がベージュ、グリーンと珍花、稀少花を栽培していた宮崎園芸だが、今年は赤やピンク、紫とオーソドックスの花に切り替えた。「珍花や稀少花は市場性が低い。いろいろと作ってみたが、結局、一般的な赤、ピンク、紫に落ちついた。赤は暖かく、パワーがあると人気があり、何種類か栽培しているが、なかなか気にいった花はない」と「究極の赤」を求め、その対極にある「白」も「シクラメンは絶対に白」という顧客もいて外せないとか。このほか、ガクが発達し、花が2重のように見える「冬桜シリーズ」は「日本的で、シクラメンらしくない形がいい」とお気に入り。
作る人も買う人もこだわりのある花、それがシクラメンのようだ。
(1)飯島光豊さんと超ミ(2)超ミニがン万鉢
(3)超ミニと大鉢「どち
らもしっかり咲きます」または、
(5)甘い雰囲気のランジェリーピンク
(8)日本的な冬桜シリーズ
(9)がくが花のように見える冬桜のアップ -
「こどもを守るJRバス」運行開始
全国で多発する子どもをめぐった凶悪事件を受け、伊那市のJRバス関東中央道統括支店は4日、「こどもを守るJRバス」として路線バスの運行を始めた。業務中に助けを求めてきた子どもを車内に保護したり、不審者を発見した際に警察に通報し、子どもの安全を守っていく。
同支店が防犯活動への協力を伊那署に提案し、同署が黄色のステッカー(縦約15センチ、横約40センチ)を提供。停留所の高遠駅を発着するバス10台を対象に、乗降口など前側面2カ所に張って運行し、利用客や地域住民の意識も高めている。県内のJRバスでは初めての試みという。
路線は伊那市街、高遠町、長谷を巡る4路線で、午前6時過ぎの始発から午後8時半ごろの最終がある。運行中に助けを求める子どもや不審者を確認した場合には、業務用無線で支店に連絡して、伊那署に通報するほか、地域の商店などに協力を求める。
秋葉松美支店長は「子どもが被害にあう前に未然に防げるよう、地域の役に立ちたい」と話す。 -
ますみケ丘平地林を活用したイベントを企画
伊那市は9、10日、ますみケ丘平地林で市民の森林(もり)づくりを目指した「キックオフ・イベント」を開く。「森遊びのお店屋さん開店!」「広場のためのウッドデッキづくり」の2つで、まず市民に平地林を知ってもらうねらい。
平地林はアカマツを中心とした面積68ヘクタール。97年から「市民の森林」として地権者から用地を買収している。
3月、ますみケ丘平地林利活用実施計画策定委員会が市へ提出した平地林の具体的な利活用についての報告書を受けて企画した。これまで自然観察会はあったが、イベントは初めて。
森遊び(10日午前10時半縲恁゚後3時)は、落ち葉や木の実を入れる万華鏡作り、松ぼっくりの人形作り、小枝を使ったクリスマスツリー作り、たき火で焼くクルクルパン、ハンモック遊びなどを用意。参加費(保険代)は大人200円、小学生以下100円。
ウッドデッキ(9、10日午前9時縲恊ウ午)は大人向けの講座で、間伐材を使ってウッドデッキやベンチを作る。島崎山林塾企業組合の藤原祥雄さんらを講師に、伐採から製材、チェーンソーの使い方などを学ぶ。参加費(2日間)は大人500円。
持ち物は、おわんとはし、昼食、飲み物、軍手など。
当日は鳩吹公園駐車場に集合。雨や雪の場合は中止となる。
市は「遊びだけでなく、山林の恵みを取り入れた。イベントを通し、里山に目を向けてもらえるのではないか」と話す。
今後も季節に合わせ、森林に親しみ、保全整備を考えるイベントを組んでいきたいとしている。
問い合わせ・申し込みは、市産業振興部農林振興課林業振興係(TEL78・4111内線2416、2417)へ。 -
伊那市共同作業の家の愛称が「ゆめわーく」に決定
市町村合併を機に、より多くの人に親しんでもらおう竏窒ニ募集していた伊那市共同作業の家の愛称が「ゆめわーく」に決定した。
市内でも“わっこはうす”“ひまわりの家”など、親しみのある愛称を使っている共同作業所は多いが、伊那市共同作業の家にはこうした愛称がなかったため、硬いイメージを払しょくする意味で今年8月、伊那市社会福祉協議会が発行する「ふくし伊那」などで愛称を募集したところ、全国から28点の愛称が寄せられた。
その後、利用者の保護者やボランティア、社協職員などで投票したところ、「夢がわくような働く場所になってほしい」という思いがこもった「ゆめわーく」が最も多くの票を獲得し、正式な愛称に採用された。
今後は、入り口付近に設置している看板にも「ゆめわーく」という文言を加えたいとしている。 -
アンサンブル伊那で美鈴工房のパッチワークキルト展
伊那市西箕輪にある知的障害者の通所授産施設・アンサンブル伊那27日まで、南箕輪村にあるパッチワーク教室「美鈴工房」(磯千恵子代表)のパッチワークキルト展が開かれている。細やかなキルティングが施された約10点が、喫茶店内や1階の展示ギャラリーを彩っている=写真。
美鈴工房は先月末、別の会場で上伊那地域の受講者による作品展を開催。同施設のスタッフが、受講者の一人と親戚だったこともあり、施設内での作品展を依頼したところ、快く了承を得た。
壁掛けほどの小さな作品は廊下展示スペースに集められており、ベッドカバータイプの大作は、喫茶店内に展示している。
訪れた人は「細かい作業だね」「根気がいるね」などと丁寧に縫いこまれた作品を眺めていくという。
午前10時縲恁゚後7時半(2、16日は午後3時まで、22日は午後3時から。日曜は定休)。
問い合わせはアンサンブル伊那(TEL71・8622)へ。 -
伊那市と4団体が災害時応援協定結ぶ
伊那市は5日、災害が発生する恐れ、発生した場合の日用品の供給、円滑な災害復旧などのために、関係する4団体と応援協定を結んだ。今回で市の災害時応援協定締結団体数は21団体となった。
調印した4団体は、量販店の「カインズ」(本社・群馬県)、同「NPO法人コメリ災害対策センター」(本社・新潟県)、市下水管路維持事業協同組合、市下水道指定工事店組合。
協定書によると、災害時において市は、両量販店に救援物資の優先供給などを協力要請できる。同協同組合、同工事店組合に対しては、幹線道路、宅内の下水道の応急対策などを要請でき、工事店組合は、仮設トイレの手配と設置も協力する。
両量販店は、いずれも県内市町村との初めての応援協定の締結となった。
小坂樫男市長は「災害はいつ起きるか分からない。そんな中、皆さんの好意で物資の供給、管路の維持、仮設トイレの供給などに関しての応援協定が結べたことに感謝する」とあいさつした。
調印式に出席した小坂市長と4団体の関係者 -
年末特別警戒で街頭啓発 伊那エンジェルス隊
年末特別警戒(11縲・1日)に先立ち、伊那署管内の防犯ボランティア「伊那エンジェルス隊」は1日夕、伊那市西町区のアピタ伊那店など大型店4カ所で、街頭啓発活動を繰り広げた。
隊員約30人、署員約10人が各個所に分かれ、啓発ちらしとティッシュペーパーを買い物客に配布。「11日から年末特別警戒が始まります」などと呼び掛け、地域住民の警戒意識を高めた。
アピタ伊那店では、青色回転灯を装備した車両の横で、そろいのジャンバー姿の隊員ら約10人が配布活動をした=写真。
伊那署によると、管内では「車上ねらい」「空き巣」が多発している。年末は特に気の緩みもあるので、戸締りや車の鍵のかけ忘れには注意してほしいという。 -
手作りしめ飾りで新年を 長谷地域青少年育成会
伊那市の長谷地域青少年育成会は2日、長谷公民館で、恒例の「親子しめ飾り教室」を開いた=写真。地域内の親子27人が参加し、良い新年を迎えるため、しめ飾り作りに挑戦した。
親子の交流と伝統文化の伝承を目的とした教室。旧長谷村の元教育長の伊東耕平さんを講師に招き、地元で取れた稲のわらを使って、参加者らが思い思いのしめ飾りを制作した。
経験者は2人で残りの人は初心者。わらに・スより・スを掻けていくのに苦労していたが、次第にコツをつかむと、指導者も「うまくできた」と太鼓判を押す作品が完成した。
2年目の参加となった中山晴貴君(長谷小3年)は「昨年よりうまくできた」と満面の笑み。周りの保護者らは「地域の人に教えてもらい子どもたちが受け継いでいってくれれば」と話していた。 -
小中学校の学力検査 前年を上回る
伊那市教育委員会は、小・中学校の標準学力検査の結果をまとめた。中学校の数学などは全国平均を下回ったものの、小・中学校ともに前年を上回った。小・中学校長らで構成する検討委員会で学力向上に効果のあった学校の優良例を検証、各校へ紹介して授業改善に取り組む。
検査は6月、小学校5年生654人、中学校2年生約700人を対象に、市内21校で取り組んだ。小学生は国語、算数の2教科、中学生は国語、数学、英語の3教科。
小学校の2教科は、いずれも全国平均を上回った。領域別でみると、国語は「修飾・被修飾の関係、指示語」が下回るのみで「辞書の活用」「漢字やローマ字の読み書き」などは良かった。算数の「分類整理、折れ線グラフ」は昨年に比べて正答率は上がったが「割り算」「面積」などは昨年同様、全国平均を下回った。
中学校の国語は全国平均50に対し、男子49・6、女子53・1と男女に差が出た。「単語について理解する」が昨年より下がった。数学は全国平均以下と全県と同様の結果。「空間図形と図形の面積・体積など」は78から93へ上昇したが「比例、反比例、座標」「作図、平面図形の理解」はともに全国平均を下回った。英語の「基本的な単語や英文を書く」「伝える内容を整理して書く」などは全国平均を下回っているが、平均に近づいた。
学力検査は学校週5日制に伴い、保護者から学力低下を心配する声があったため、学習内容の定着度の実態を把握し、指導計画に生かそうと旧伊那市で04年度から取り組んでいる。07年度から、文部科学省の「全国学力・学習状況調査」があることから、これまでの検査を継続するかは全国一斉調査の動向を見ながら判断する。 -
新山地区で保育園・小学校存続に向け住民フォーラム
伊那市富県の新山地区の住民有志でつくる「新山の保育園小学校を考える会」(若林敏明代表)は3日、地元集落センターで住民フォーラムを開いた。約50人が集まり、子どもの減少により課題となっている保育園と小学校の存続に向けた方策を探った。
説明によると、保育園への入園も少なくなり、小学校は早くて1縲・年生合わせて3人となる09年度にも複式学級が懸念され、子どもが減り続けた場合には市教委から統廃合の検討も視野に置かれている。
この現状を受け、考える会が地区全戸を対象にしたアンケートでは、全207戸のうち202戸から回答があり、存続を求める声が8割を占めた。これによりフォーラムでは出席者に、結果を踏まえた今後の活動計画案を提示、地域が一体となって存続に向けて活動していくことを確認した。
今後は、地区外から園児や児童を受け入れるための交通網の確保、UJIターン者や若者の定住を目指した住宅の整備、充実した施設に向けた保育園の改修、保育士を支援する地域組織の立ち上げなどに取り組む。基盤づくりを進め、地区外に「自然に囲まれた小規模校ならではの魅力」をアピールしていく。
住民からは「新山への関心があるか市内の保育園にアンケートできないか」「転勤族の子どもを受け入れるのもいいでは」などの意見があった。
計画案は大筋で合意が得られ、考える会は11日に市に提出するという。 -
新体操クラブ「ポーラ☆スター」伊那・塩尻合同発表会
新体操クラブ「ポーラ☆スター」(橋爪みすず代表)の伊那、塩尻両教室による発表会が3日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった。2才児から高校生まで総勢約250人が華麗な演技を披露し、詰めかけた観衆を魅了した。
伊那教室は15回目、塩尻教室は13回目で、初めて合同の発表会を計画。「絆(きずな)縲怩ツながりと時を重ねて縲怐vをテーマに、学年別の演技や競技種目の発表を展開した。
生徒たちはリボンやクラブ、ボールなどの手具を音楽に合わせて自在に操り、日ごろの練習の成果を堂々と披露。ギャラリーから大きな拍手を集めていた。
発表会には「松川ペパーミントベル」や「SWAN安曇野RG」など、県内の関係クラブも賛助出演し、舞台に華をそえた。 -
市議会が開会 06年度一般会計補正予算など22件を提案
伊那市議会12月定例会が4日、20日まで17日間の会期で開会した。市から提案されたのは一般案件4件、条例案件8件、06年度補正予算10件の計22件で、20日に採決する。
06年度一般会計補正予算は4700万円を追加、総額を333億7200万円とする。主なものは、新たに開業する人を支援するための新規創業支援施設の整備、老朽化に伴う美篶公民館建設の測量設計委託、ツキノワグマ出没に対する対策費など。
市特別職報酬審議会条例は、副市長制導入に伴う報酬額を審議するために設置。
市保養センター条例は、羽広荘の利用料金を年末年始、繁忙期に1人1泊につき3千円以内の割増料金を徴収するもの。南アルプスからの初日の出を見ることができる宿としてPR。公布の日から施行する。
陳情は、入笠山縲恷ュ嶺高原にかけて計画されている風力発電事業の中止また白紙に戻して再検討することを求める5件のほか「市内の高等学校にバス通学する生徒のバス料金軽減と利便の向上を図ることに関する陳情」などが提出されている。
開会あいさつで、小坂市長は、風力発電事業について「市議会に陳情が出され、継続審査となっている。議論を踏まえ、態度を明らかにしたいと考えている」と述べた。 -
本物の投票箱で一票の重み実感 中学校生徒会選挙
伊那市選挙管理委員会が貸し出した投票箱、投票記載台を使った、来年度の正副会長を決める生徒会選挙が市内の中学校で始まっている。1日、春富中学校でもあり、生徒らは本物の箱に投じることで一票の重みを体感した。
会長候補3人、副会長候補男女各3人ずつの計9人の立会演説会の後に、全校生徒528人は意中の候補者の名前に印を付けた用紙を次々と投票=写真。有権者の一人は「本当の選挙をしてるみたいだった」と感想を述べた。
市選管は、将来の有権者となる生徒たちに選挙意識を持ってもらいたいと、1997年度から要望のあった市内の中学校へ選挙箱などを貸し出している。本年度は、伊那、西箕輪、高遠、長谷中など5校が使用する。 -
「さよならイナニシザウルス」
伊那市の伊那西小学校01年度卒業生は2日、同小敷地内へ在学時に埋設した、流木の模型「イナニシザウルス」の解体をした。児童たちの遊ぶ場に老朽化した模型があっては安全ではない竏窒ニ、取り壊した流木を地中に埋め、思い出を振り返った。
同卒業生15人が小学3年生の時、小沢川などで拾ってきた材料を骨に見立てて作った、全長約5メートルの「イナニシザウルス」。約1年間は校舎内に立体模型として飾ったが、5年生時に現在の場所へ「発掘した化石」の姿で埋設していた。
卒業後は毎年8月に同級会を兼ねて皆が集まり、修理作業をしてきたが、本年の修理の際に解体することを決断した。
この日は、卒業生5人と担任だった野口輝雄さん(辰野西小教諭)、保護者の計8人が参加。9年間の歳月が立った模型を前に「お墓になっちゃったね」などと偲びながら、「イナニシザウルス」の頭部や足の骨10本ほどを、埋設していた場所へ埋めた。
参加者の一人、唐木智恵さん(17)=伊那西高校2年=は「皆で楽しく作った思い出がよみがえった。イナニシザウルスの姿はなくなってしまうが、私たちの心の中に生き続けてくれれば」と言葉を噛み締めていた。
解体した「イナニシザウルス」を埋葬する伊那西小卒業生ら -
富県南部保育園でおでんパーティー
おじいさんおばあさんにもぼくたちの大根を食べてもらおう竏窒ニ、伊那市の富県南部保育園の園児たちが1日、地域のお年寄りを招いたおでんパーティーをした=写真。
同園は今年、食育活動の一環としてさまざまな作物をつくることに挑戦。これまで作っていたジャガイモ、サツマイモのほかに、ズッキーニ、ソウメンカボチャなども収穫し、給食として調理したところ、苦手な野菜でも自分たちで作った愛着からがんばって食べる園児の姿も見られた。
大根も今年初めて挑戦した作物の一つ。大小合わせて100本以上を収穫し、大きい大根は園児らがそれぞれ持ち帰ったが、それでも小さい大根が残ったため、とおでんパーティーを企画した。また、普段からお世話になっている畑の園主や地元農家、保育園の前の広場でゲートボールをしているお年寄りなども招くことにした。
大根を切る作業は年長園児が担当。ほかの園児は、はんぺんやこんにゃくを串に刺す作業に挑戦した。
招かれたお年寄りは「この大根はぼくたちでつくったんだよ」と話し掛ける園児に、「すごいね。おいしいよ」と返し、おでんの味とともに子どもとの交流も楽しんでいた。 -
はら美術で東山魁夷・小倉遊亀・中島千波巨匠作家版画展
伊那市旭町のはら美術で10日まで、「東山魁夷・小倉遊亀・中島千波巨匠作家版画展」が開かれている。日本画画壇を代表する3作家の約40点が、訪れた人を楽しませている=写真。
今回は、東山魁夷の白い馬シリーズの一つ「緑響く」を始め、絶版となった中島千波の「千歳桜」、小倉遊亀が生誕100年を記念して描いた「山百合」など、巨匠作家の代表作を一堂に集め、四季の風景を演出。どれも一度は目にしたことがあるような秀作は、人が集まる機会が増える年末年始に、家の中に彩りを加える。また、年末特別価格ということでそれぞれ市価より安い価格で販売しており、中には半額以下まで抑えているものもある。
主催者の原章さんは「それぞれの特徴ある作品が集まっている。長野県に縁のある作家の作品を家に迎え、新たな気持ちで新年を迎えてもらえれば」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
白毛餅の販売始まる
上伊那農民組合産直センターはこのほど、まぼろしのもち「白毛餅(もち)」の今年の販売を始めた。竹上一彦代表は「今年もおいしいもちが出来ました。伊那谷の宝とも言える味をぜひ食べてみてほしい」と呼びかける=写真。
今年は18人の生産者が9ヘクタールから42トンを収穫。7月の長雨の影響で収量は減少したが、品種本来の性質として寒い環境の方が生育に適していることもあり、品質は例年よりも良かった。地元だけでなく、口コミで評判を聞きつけた県外消費者も多く、昨年は販売早々に完売した。
収量の少なさや作りづらさから一時は、ほとんどの農家が生産しなくなっていた白毛もちを復活させ、販売をするようになって9年目。消費者からの支持を受け、計画上では販売数も年々増やしており、今後は生産者を増やすことも検討している。強い粘りとこくのある味に定評があり、「昔懐かしい味がする」と多くの反響が寄せられている。
正月に合わせて年末に購入数が増え、一時的な品薄状態になることもあるため、12月中旬ころまでに購入することを勧めている。
販売所はニシザワ各店、キラヤ各店やJA上伊那Aコープ各店、グリーンファーム、みはらしファームとれたて市場など。
問い合わせ・注文は上伊那農民組合産直センター(TEL73・0785)へ。 -
かんてんぱぱで2days happy~ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展~
普段の忙しさをしばし忘れ、2日間を楽しんでもらおう竏窒ニ、「2days happy縲怎rーズアクセサリーと暮らしの雑貨展縲怐vが3日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。オリジナルアクセサリーや身の回りで使える小物など約300点が、訪れた人を楽しませている=写真。
年代も分野も異なる8人の女性たちが集まって企画している作品展で8回目。上伊那を中心に、山梨県、三重県の作家も参加している。
会場にはビーズや天然石のアクセサリー、帽子、布製バッグ、フェルト小物、アートフラワーなどのオリジナル作品が並んでいるほか、ネールアートやお茶の体験コーナーもあるなど多彩。近年注目を集めている「ビーズステッチ」を用いたアクセサリーもあり、多くの女性客の心をひき付けていた。
代表の平沢いづみさんは「普段の生活から抜け出して楽しんでもらえる空間。ぜひお越しください」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後4時。 -
第3回伊那市民芸術文化祭
第3回伊那市民芸術文化祭が2、3日、伊那市の生涯学習センターで開かれている。さまざまな分野の作品展示や舞台発表が、訪れた人の目を楽しませている。
幅広い人にそれぞれの活動を知ってもらうとともに、発表を通じて互いに刺激し合い、更なる芸術レベルの向上を図ろう竏窒ニ始まった取り組みで3年目。市内を中心に近隣市町村からの参加もある。
展示部門では、絵画、水墨画、写真、生け花、陶芸、パッチワークキルトなど約240作品の応募があったほか、舞台部門では、バレエ、フラダンス、日本舞踊などの19団体が出場。2、5階コーナーには、伊那芸術文化協会の講座受講者らによるお茶席の無料体験コーナーも設けた。
出場者は幼児から年配者までと幅広く、若い人の参加も多いため、例年場内が活気に包まれるという。
来場者は「こういう写真はなかなか撮れない」などと話しながら一堂に並んだ作品の数々を見比べていた。
入場無料。展示部門は午前9時縲恁゚後4時半、舞台部門は午前10時20分縲恁゚後4時半。 -
高遠町図書館「としょかんまつり」
伊那市高遠町図書館の20周年「としょかんまつり」は2、3日、町文化センター内の同図書館で開いている。20年間の懐かしい写真や貸出し冊数の推移資料を展示した「20周年のあゆみ展」や「えほんの複製原画展」「古本・雑誌市」などの企画を繰り広げている。
3日午前10時30分からは、「はじめての古文書教室」と題して図書館で所蔵する古文書などを読み解く。同午後1時30分からは、「風船飛ばし・こどもひろば」があり、保育士らによる読み聞かせや、メッセージ付きの風船飛ばしをする。
1986年10月26日、同図書館が誕生した。20年間の貸出し総点数は110万8920点。蔵書数は開館当初と比べ、約1万2千点から約9万点まで増えているという。05年の一人当たりの一年間の貸出し点数は8・4点だった。
「20周年のあゆみ展」を見学する利用者 -
東春近で子育て親育ち講座
子どもとの向き合い方について考えよう竏窒ニ29日、園児や就園前の幼児を持つ保護者を対象とした「子育て親育ち講座」が伊那市の東春近中央保育園であった。地域の母親など約20人が集まり、飯田児童相談所の臨床心理士・小木曽計男さんから、幼児の成長や心理や、ともに育ち合っていくためのヒントを学んだ=写真。東春近地区社会福祉協議会主催。
取り組みは6年目。これまでは児童の保護者を対象とすること多かったが、より幅広い人に聞いてもらえるよう、今年は保育園での講座を企画した。
小木曽さんは、忙しい現代の母親の多くは、自分の子の発達がほかの子より遅れていることなどに育児ストレスを感じている現状を説明。しかし、各成長段階に、その時に学ばなければならないものがあり「それをむやみに早めたり、我慢させれば、後で必ず爆発する」として、子どものペースを尊重し、個性を伸ばしてあげることの大切さを語った。
また「“母親”“父親”という感情は子どもの誕生と同時に芽生え、子どものの成長とともに育っていく」とし、互いに育ち合っていくことが、子育てであることを示した。 -
かんてんぱぱで大工のひまつぶし展
木からさまざまな文字を切り抜き、それを板に貼り付けた木工作品を手掛けている伊那市の酒井一さんによる「大工のひまつぶし展」が3日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。印象的なことわざを貼り付けた壁掛けや表札、甲板など約600点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
本業は大工。家を建てる時に生じる銘木の切れ端を「何かに使えないか」と、オリジナルの表札として家主にプレゼントしたことをきっかけに始めたものだが、周囲の評判がよく、仕事の傍ら作品制作にも取り組むようになった。
表札のほか、四文字熟語やことわざ、「信濃の国」などを作品としたものなど多彩。中には、ラジオなどから流れてきた気に入った言葉を書き留めて作品としているものもあるという。使う木もカキ、ケヤキ、イチイなどさまざまで、木目の違いが、作品の表情を変えている。
酒井さんは「昔ながらの木の良さを知ってもらえれば」と話していた。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。 -
冬の風物詩 ザザ虫漁・解禁
伊那谷の冬の風物詩となっているザザ虫漁が1日、天竜川水系で始まり、愛好者らが今シーズン初めての漁を楽しんだ。関係者によると今期は、7月の豪雨災害の影響で虫が死に収穫量が少ない見込みだ。漁期は2月末まで。
伊那市東春近の天竜川の春近大橋上流では、中村和美さん(79)=同市中央区=が例年と同じ場所で漁。自分で考案した鉄製カンジキをつけた足で器用に川底の石を裏返しながら、手製の「四つ手網」に虫を集めた。
30年近くザザ虫漁を続けている中村さんは「今年は楽しみが少ない」と少し残念顔。一昨年の台風で川が荒れた後、昨年は豊漁の年に比べて収穫量が50%ほど回復したが、本年はその1、2割ほどと予想する。
ザザ虫はトビゲラ、カワゲラ、ヘビトンボの幼虫が主な対象だが、天竜川ではトビゲラが主流になっているという。
ザザ虫漁が解禁となりさっそく天竜川で漁を楽しむ -
美篶小開校105周年・資料館専門委が企画展
伊那市の美篶小学校資料館の管理・運営をする専門委員会は1日、同小学校開校105周年記念日に合わせ、企画展を開いた。校門脇にある石碑、「二宮金次郎」の石像についての説明や、資料館で保存する手押しポンプ、モロコシの粒をもぐ道具などの実演展示をした。
同石像を調査した専門委員の一人、矢島信之さん(63)=同市青島=によると、二宮像は、1939(昭和14)年に地元出身の畑保雄さんが寄贈。その当時は銅製だったが太平洋戦争で金属不足となり供出され、その後石像に置き返られたという。
矢島さんは、企画展を訪れた児童たちに、家族のため必死に働いた二宮金次郎の功績などを解説。石像が市内の小学校に現在もあるのは貴重で、同小学校など6カ所だけとし、「雨の日も雪の日も見守ってくれている石像に、登下校の際には感謝のあいさつを」と呼び掛けた。
開校記念の企画展で二宮金次郎像について説明する矢島さん -
手良保育園でクリスマスツリーの飾り付け
サンタさんが早く来るといいな竏秩B伊那市の手良保育園の園児たちが30日、クリスマスツリーの飾り付けをした=写真。
例年同園では、本物のモミの木をツリーにしているが、今年は手ごろなモミがなかなか調達できずにいた。そこで、園児の保護者にも協力を呼びかけたところ、一人の園児の祖父が「もらってくれる人がいたらいいと思っていた」と、山に生えている高さ3・5メートルのモミの木を提供してくれた。
飾り付けは83人の全員が参加。園児は、サンタ、ベル、長靴など、思い思いの飾りを順番に飾り付け、最後にランプが点灯すると、拍手をして喜んだ。
保育士が「大きなツリーが出来たのを見て、サンタさんも来るかな」と話しかけると、園児らは「やったー」と、笑顔を見せた。 -
蜜ロウの干支の袋詰め作業
伊那市共同作業の家で30日、来年のえと「亥(いのしし)」を模った蜜ロウの置物の袋詰め作業があった。市内の共同作業所3施設から約10人が集まり、165組のカラフルな親子イノシシを袋詰めした=写真。
蜜ロウえとの販売は12年目。ミツバチの巣箱づくりを伊那市共同作業の家に依託している小松養蜂園(小松実治代表)が「少しでも利用者に還元できれば」と、翌年のえとを模った蜜ロウの置物を提供。それを施設利用者らで販売し、収益を利用者の賃金として還元している。市町村合併に合わせて昨年からは、作業や販売を市内の共同作業所6施設と合同で行っている。
今年は「親子猪竏忠ニ族の絆竏秩vと題して大小2種類を1セットとした。小林敏子所長は「悲しい事件が多いが、家族の絆を大切にしてほしいという思いを込めた」と話す。
置物は各共同作業所などで販売するほか、3日の「障害者の日の集い」や16日の「ふれあいバザールinいなっせ」などでも販売する。価格は1セット800円。
問い合わせは伊那市共同作業の家(TEL73・2489)へ。 -
伊那市八幡町・尚美堂店主
宮下敏さん(71)
この時計も「直してほしい」ってついこの間持ってきたんだよ竏秩B使い込まれた古時計を嬉しそうに眺める。
父からの店を引き継いで42年。「出来る限りを尽くす」を信念に、数多くの時計を直してきた。今年は、その技術と経験が認められ、「信州の名工」の一人にも選ばれた。「いろんなことをしてきたこととの兼ね合いもあるのかもしれないけど、急なことで驚いている」と本音をもらす。
◇ ◇
小さい時から機械いじりが好きで、働く父の姿を見て育った。15歳の時、修理工としての本格的な修行を積むため、駒ヶ根市内の時計店へ。
最初に任されたのはベンジンでの箱磨き。寒い冬は、冷たい液で手がかじかみ、震えながら箱を磨いた。そんな日々を重ねる中で、大きい時計から徐々にいじらせてもらえるようになっていった。
機械時計の心臓とも言える「アンクル」を任せてもらえるようになったのは、3年ほど経った時のことだった。アンクルに付いてるルビーの爪石は、秒針の進む速さを決める要。その角度で、時計の正確さは決まる。
「最初は全然分からなくてね。失敗するとアンクルに当たる『がんぎ歯』が欠けて、限りなく回転した状態になってしまう。何度も失敗して散々怒られたよ」と笑う。
6年間の修行の後、“他流試合”の意味を込めて東京の時計屋で7年間働き、地元に戻ってきた。
◇ ◇
大切な人からもらったもの、何かの記念に贈られたもの竏秩B修理に持ち込まれる時計の中には、特別な思いがこもったものも多い。
ある時、「何軒も回ったけど断られた。直してほしい」と一人の客が駆け込んできた。その時計はネジは巻くことができず、何個所も故障しており、ほかで断られるのも無理のない代物だったが、引き受けることを決めた。
動かない場所の調整、減った部品の取り替えなど、あらゆる個所を修理するには、2週間ほどを費やした。その後、きちんと動くかをテストし、持ち主へと返すことができた。
「ありがとうございます」。そう笑顔を見せる客の姿が嬉しかった。
「修理した時計を見て喜んでもらえるのが何より。結局自分も時計が好きだってことなんだろうね。何がきても恐くないという自信はあるし、珍しい時計や複雑な時計ほど挑戦してみたい。まだまだ見たことのない時計はたくさんある。そんな時計をぜひ持ってきてほしい」