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猛毒カエンタケ 鳩吹公園で見つかる
極めて強い毒性を持ち、触れることさえ危険とされているキノコ「カエンタケ」が3日、伊那市の鳩吹公園で見つかりました。
カエンタケが見つかったのは、鳩吹公園の南側です。
朝、公園を管理する振興公社の職員が見つけました。
この場所では、4年ほど前から毎年この時期に見かけるようになり、振興公社では見回りをしていました。
カエンタケは、初夏から秋にかけて発生する強い毒性のキノコで、食べると死亡率が高く、触れただけで皮膚が炎症を起こすとされています。
元信州大学農学部の教授で自然科学に詳しい伊那市西町の建石繁明さんは、「猛毒のキノコなので、万が一見つけても絶対にさわらないで欲しい」と話します。
振興公社では、対策としてこの付近をガスバーナーで焼き、殺菌のために石灰を撒いたということです。
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伊那西小「森の水車」修復
伊那市の伊那西地区の住民有志は、かつて伊那西小学校で使われていた「森の水車」の修復作業を1日行いました。
1日は住民有志で作る「伊那西地区を盛り上げる会 Wassai」のメンバーおよそ20人が参加し、水車の修復作業や周辺の草刈りをしました。
「森の水車」は、昭和43年に造られました。
学校では一年に一度「林間水車を回す日」を設け、プールから水をひいて水車を回し、そば引きなどをしていました。
しかし、老朽化のため平成5年にこの行事が途絶えていました。
Wassaiでは、使われていない水車を活用し、伊那西地域の活性化につなげようと、今回修復することにしました。
26日には伊那西小学校の全校児童を集め水車を回すということです。
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二十二夜尊大祭 安産などを祈願
安産や家内安全を祈願する「二十二夜尊大祭」が、1日に伊那市山寺の丸山公園で行われました。
二十二夜尊大祭は、毎年旧暦の7月22日に行われています。
月の出が1年で最も遅いとされるこの日に願をかけると、願いが叶うと言われている月待ちの行事です。
家内安全や良縁成就などの他に、短くなったロウソクを持ち帰り陣痛が始まったら火をつけると、ロウソクが燃え尽きるまでに分娩が終わると言われていることから、安産を祈願する人も多くいます。
訪れた人達は、二十二夜尊の碑の前で手を合わせていました。
会場では、恒例の福引きが行われ、家族連れなどで賑わいました。 -
大地震を想定し総合防災訓練
大地震を想定した総合防災訓練が、伊那市、箕輪町、南箕輪村で、2日に行われました。
午前7時、伊那市では、伊那谷断層帯を震源とする震度7の強い揺れが発生したとの想定で訓練が始まりました。
今年は西箕輪中学校・小学校を主会場に訓練が行われ、地域住民のほか地元の小中学生や保育園児など約1,000人が参加しました。
住民は常会や区ごと安否確認をし、西箕輪中学校体育館へと避難しました。
伊那市では、今回初めて避難所開設キットの試作品を作りました。西箕輪の7つの各区に配布されていて、住民らは、キットに入っている手順書に従って体育館の中に避難所を開設していました。
ほかに、ドローンによる空撮訓練も初めて行われました。
上空50メートルから市内の俯瞰映像を撮影し、災害時は被災状況の確認に使用されます。
箕輪町でも震度7の地震が発生したとの想定で訓練が行われました。
発災後住民らは、事前に全戸配布された安否確認カードを自宅玄関に貼り、避難所へと向かいます。カードには、無事かどうか、避難できたのかどうかなどの安否情報を記載します。
木下区の避難所となっている箕輪進修高校には住民約430人が避難しました。
ここでは、高齢者や病気の人を施設に移送する訓練などもおこなわれました。
南箕輪村では大泉区で避難所に一泊する宿泊訓練が、昨夜から今朝にかけて行われました。
会場の西部地区館には区民56人が集まり、日赤奉仕団や自主防災会のメンバーが炊き出しを行いました。
午後9時半には就寝の時間となり、それぞれが持参した寝袋や毛布を使って睡眠をとりました。
各自治体では、住民が主体となって災害時に対応できる体制をつくり、地域防災力の向上を図っていきたいとしています。
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老松場1号墳は「前方後円墳」
関西大学と伊那市教育委員会が調査を進めている伊那市東春近の老松場古墳群の1号墳が前方後円墳であることがわかりました。
前方後円墳は、上伊那では2例目です。
1日は調査にあたった関西大学文学部考古学研究室の学生や教授らが、集まった地域住民に先月行った調査の結果を説明しました。
1号墳で調査を行ったところ、表面に石を敷き詰める「葺石」の装飾が施されていることがわかりました。
古墳のくびれ部では、葺石の敷き詰め方が曲線の部分と直線の部分で交わっています。
これまで前方後方墳の可能性が残っていましたが、この敷き詰め方の形から、「前方後円墳である」としています。
前方後円墳は上伊那では2例目、時代は南信最古の可能性が高いとしています。
また、石は、丸い形から「河原の石」だとしています。
今後の調査では石の種類や、墓穴の規模などについて調べるということです。
伊那市教育委員会では、いずれこの場所を古墳の学習ができる公園にしていきたいとしています。
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高遠城下まつり 郷土芸能を披露
伊那市高遠町の高遠城下まつりが1日中心商店街で行われ、訪れた人たちでにぎわいました。
ステージが設けられたイベント広場では、郷土芸能などが披露されました。
オープニングでは、高遠中学校の3年生約50人が高遠太鼓を打ち鳴らしました。
また、高遠北小学校と高遠小学校の児童が、武田信玄の五男・仁科五郎と織田軍との戦いを表現した舞「孤軍高遠城」を披露しました。
高遠城下まつりは、旧高遠町時代から続く地域の夏祭りで、前身の絵島まつりから数えて今回で49回目となります。
中心部を通る国道361号は歩行者天国となり、地域住民による屋台が出店され賑わっていました。
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小学生が鹿嶺高原でキャンプ
小学生が一泊二日のキャンプを通して様々な事を体験する「限界突破サバイバル2018」が、1日と2日の二日間、伊那市長谷の鹿嶺高原で行われています。
伊那市を中心に小学1年生から6年生まで61人が参加し、鹿嶺高原で秘密基地づくりに挑戦しました。
これは、伊那青年会議所の青少年育成事業の一環で行われたものです。
子ども達は、7つの班にわかれ、段ボールで基地を組み立てていきました。
最初に壁を作るグループや梁から作るグループなど、知恵を出し合いながら自分たちの基地を作っていきます。
子ども達は、今夜鹿嶺高原にテントを張って宿泊する事になっています。
夕食は全員でカレーを作り、秘密基地の中で食べるという事です。
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高遠高校の文化祭「兜陵祭」
伊那市高遠町の高遠高校の文化祭、兜陵祭が、1日と2日の2日間の日程で行われています。
今年のテーマは、「さわげ!~田舎で後悔を残せない~」です。
初日の1日は、体育館でクラスごとの発表が行われたほか、2日の決勝を前に腕相撲大会の予選が行われました。
力自慢の14人が熱戦を繰り広げ、会場からは声援が送られていました。
今年の文化祭では、全校生徒が一緒に作業する機会を設けたという事です。
生徒玄関前の門柱には、全校生徒約320人全員の手形とともにイニシャルが描かれた看板が設置されました。
兜陵祭は2日までで、一般公開は午前10時から午後3時までとなっています。
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LGBT性的少数者に理解を
LGBT性的少数者の人権保護と認知教育の充実を求める請願書を伊那市議会に提出している伊那市の当事者らが31日、伊那市議会総務文教委員会協議会でその理解の必要性を訴えました。
31日は請願を審議する総務文教委員会の委員がLGBTへの
理解を深めようと請願書を提出した当事者から話を聞きました。
この当事者は体は男性ですが心は女性のLGBTです。
子どもの頃からそのことで悩み相談する人もいなかったことから
自殺も考えたことがあるということです。
成人してから性同一性障害という言葉を知り同じ悩みをもつ人が
いることを知りましたが、「社会では根強い偏見が残っていることから本当のことを誰にも言えず生きている人が多い」と話していました。
その差別と偏見を無くそうと請願では小中学校でのLGBT教育の充実の実現や自治体での悩み相談窓口の設置、同性パートナーシップ制度の導入を求めています。
同性パートナーシップは同性のカップルを婚姻関係と自治体が認めるもので法律上の効果はありませんが差別や偏見がなくなることを目的としています。
市議会総務文教委員会の唐澤稔委員長は「LGBTで困っている人が
多いという現実が分かった。
委員全員で理解を深め慎重に考えていきたい。」と話していました。 -
輸出向け稲作を小泉氏が視察
国は農産物の輸出を行う生産者を支援する「グローバル・ファーマーズ・プロジェクト(GFP)」を31日からスタートさせました。
31日は自民党の小泉進次郎農産物輸出促進対策委員長が伊那市を訪れました。
長谷で輸出用の米を育てる出口友洋さんがプロジェクト登録第一号の署名を行いました。
伊那市長谷中尾の水田です。
31日はハワイやマレーシアに向け輸出する米を生産するWakka AGRIの出口社長がプロジェクト登録の署名を行いました。
この会社では、伊那市長谷の休耕田で胚芽の量が多い門外不出とされるカミアカリという品種の米を栽培しています。
今年は長谷の5ヘクタールで栽培していて、収量は10トンほどを見込んでいるという事です。
日本の農産物の輸出額は世界第60位で国では新たな農業振興策として海外への販売を展開したいと考えています。
プロジェクトでは、輸出を目指す農家の横のつながりを作る他、農薬規制などの情報提供や、買い手のマッチングなどに対し継続的な支援を行うとしています。
また、午後には伊那市のJA上伊那本所でこれからの農業について話をしました。
会場には農家や農業団体の関係者などおよそ350人余りが集まりました。
小泉委員長は「どんなに時代が進歩をしても食や農業の大切さは変わらない。農産物の輸出など新たな時代を見据えた農業にチャレンジしてほしい」と話してしていました。
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高校再編 同窓会から聴取
県立高校の第2期再編に向けて、上伊那地域の高校の将来像を考える協議会は、各高校の同窓会から意見の聞き取りを始めました。
初日の30日は、上伊那農業高校同窓会から意見を聞きました。
松澤嶛同窓会長は、「他地域で再編統合した学校の状況などを見て、どういう成果や運営が見込めるか検証する必要がある」と話していました。
県は、上伊那の中学校卒業者数について、2017年度の1,856人に対して、2030年度には20%減の1,494人になると予測しています。
また、農業、工業、商業の各専門学科が分散していて、今後の少子化が進行する中で、学科の一層の小規模化が危惧される状況にあるとしています。
同窓会への意見の聞き取りは31日に3校行われ、残りの4校は9月3日と4日に実施されます。
4日には、上伊那地区高等学校長会からも話を聞くことになっています。
今回出された意見は、9月27日に開かれる第3回協議会で示されることになっています。 -
防災週間 伊那署で訓練
伊那警察署は、震度6強の地震が発生したとの想定で、防災訓練を30日に行いました。
午前6時30分、およそ100人の署員が伊那署に集まり訓練が行われました。
信号機が使えなくなった場合に行う交通整理の手信号を確認しました。
夜間、屋外で活動するときに使うバルーンライトの点灯方法を確認しました。
また倒木などの際に使用するチェーンソーを使って丸太を切りました。
県内の各警察署は、8月30日から9月5日までの防災週間中に対応訓練を行っています。
伊那署では、31日と9月3日4日に別の内容の訓練を行う予定です。 -
鯉淵学園の学生が研修
伊那市・JA上伊那と新規就農協力の協定を結んでいる茨城県水戸市の鯉淵学園の学生は、きのうから3日間の日程で伊那市を訪れ、農業研修を行っています。
2日目のこの日は、1年生を中心に20人が、富県の農事組合法人南福地ファームのキャベツ畑で草取りを行いました。
伊那市とJA上伊那、鯉淵学園は、新規就農協力の協定を平成25年に締結しています。
平成27年から毎年、南福地ファームが農業研修で学生を受け入れています。
学生の中には、ベトナムや台湾から来ている留学生の姿もありました。
南福地ファームでは「苦労しないと美味しい野菜は作れないことや、消費者の立場になって栽培しているという思いを知ってもらいたい」と話していました。
鯉淵学園の学生は31日まで伊那市に滞在する予定です。
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ドローン物流実証実験 始動
交通弱者が遠隔で容易に買い物ができる社会環境の構築を目指す、国内の自治体としては初となる無人機・ドローンを使った物流の実証実験が、伊那市で始まります。
30日は、実証実験を行う、伊那市、通信大手のKDDI、地図情報サービスのゼンリンの3者による共同記者会見が開かれました。
天竜川や三峰川の上空に飛行ルートを構築し、大型のドローンが中心市街地から中山間地まで商品を運びます。
人が操作するのではなくプログラミングにより自動的にフライトさせます。
中山間地の拠点施設で荷物を小分けし、そこから各集落の公民館などにドローンで運び、最終的にはボランティアが民家まで届けるという仕組みです。
交通弱者が容易に買い物できる社会環境の構築を目指します。
会見には実証実験に参加する地元企業も出席しました。
注文や決済は伊那ケーブルテレビのシステムを使い、商品は、株式会社ニシザワや中心商店街などの店舗が提供します。
実証実験は3年間の計画で、事業費はおよそ2億3,500万円、国の地方創生推進交付金を活用するなどして伊那市の実質的負担は5%ほどということです。
伊那市では、地元製造業者にも離発着させるドローンポートのシステム構築などでの参画を呼び掛けていて、地域経済へ波及させたいとしています。
このドローンを使った物流の実証実験は、国内の地方自治体としては伊那市が初となります。
2021年度をめどに、仕組みを整え実用化を目指します。
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宮原 達明さん「祈りの里」出版
伊那市手良の農家、宮原達明さんは地元の信仰や伝統行事などをまとめた書籍「祈りの里」を出版しました。
27日は、伊那市のてらとぴあで会見を開きました。
宮原さんは、漂泊の俳人井月の日記についてと農業にまつわる伊那の伝統行事についての2冊を、これまでに出版しています。
今回、出版した「祈りの里」は、信仰や伝統行事などを継承し、それを通じて地域の絆を大切にしている地元、手良集落を紹介したということです。
手良の蟹沢集落や米垣外集落などに残る庚申や念仏講、伝統行事などを取材しまとめました。
地区にある石仏も紹介されていて、宮原さんは、「蟹沢集落だけで300にものぼる石仏があり、今でも地域の人たちに大切に守られている」と話していました。
宮原さんは「これからの地域の在り方について考えるための一助になればうれしい」と話していました。
本は市内の書店で税別1500円で販売されています。
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井月の真筆 西箕輪で見つかる
幕末から明治にかけて伊那谷を放浪した俳人、井上井月の真筆が伊那市西箕輪で見つかりました。
西箕輪で井月の作品が見つかるのは珍しいということです。
見つかった作品は、井月がが師と仰いだ松尾芭蕉の幻住庵の記を書き写したものです。
これは、西箕輪大萱の泉澤國人さんの自宅にあるものです。
井上井月顕彰会副会長の竹入弘元さんが見たところ井月の真筆だということです。
泉澤さんによりますと、昔から家の襖に書かれていて、家を建て直してからも襖を表装しなおして使っているということです。
この他にも、俳句の心得を写したものなどもありました。
井上井月顕彰会によりますと、「天竜川の西側では井月の足跡が無いことが定説となっていたので、西箕輪でみつかったのは貴重だ」ということです。
また、29日は伊那市美篶の書家山岸美峰さんが井月の書についての解説を行いました。
見つかった作品は、今月31日から始まる千両千両井月さんまつりに合わせ、伊那市のいなっせ2階ギャラリーで展示されます。
井上井月顕彰会では「多くの人たちに足を運んでもらいたい」と来場を呼び掛けています。 -
新山小学校で水泳参観
伊那市の新山小学校で、児童がこの夏の水泳の授業のまとめとして保護者に成果を発表する水泳参観が、29日に行われました。
全校児童42人が参加し、保護者の前で学年ごと競技を行いました。
このうち、高学年競技では、5年生と6年生がクロールで50メートルを泳ぎ、自己記録更新を目指していました。
新山小学校では、今年、水泳の外部講師を招き息つぎの仕方など基本的な動作を指導してもらったという事です。
プールサイドからは声援が送られていました。
新山小学校でのプールの授業は30日までとなっています。
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自主防災連絡会が研修会
今年5月に発足した伊那市自主防災組織連絡会は、初めての防災研修会を28日に市内で開きました。
市内の自主防災組織の代表約130人が参加した連絡会発足後初となる研修会では、狐島自主防災会の北澤健さんが事例発表を行いました。
毎年、4月に総合防災訓練を行っている狐島区では、隣組同士の集合訓練、情報伝達訓練、救出訓練など8つのメニューを毎年行っています。
災害時は訓練以上の事はできないとして、避難や救助など重要な事項は毎年必ず同じメニューで訓練を実施しているという事です。
現在伊那市内には、地域ごと184の自主防災組織があります。
連絡会では、来年2月に防災講演会を予定しているほか、会員の要望に応じて必要な勉強会を実施していくという事です。
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高遠から宇宙へ 打上げ成功祈願
伊那市高遠町に工場を置く電気機械器具製造メーカー伸和コントロールズ株式会社は、来月打ち上げが予定されている国際宇宙ステーションへの無人物資補給機こうのとり7号の一部に部品が搭載されます。
27日は、打ち上げの成功を高遠町の弘妙寺で祈願しました。
この日は幸島宏邦(こうしまひろくに)社長ら13人が弘妙寺を訪れ、成功を祈願しました。
「こうのとり」に搭載される部品は、ガスを噴射するバルブです。
こうのとりは国際宇宙ステーションで物資を補給し、その後、ステーションから宇宙実験のサンプルを回収して、カプセルが地球に帰還します。
カプセルが地球に戻る途中にこのバルブが作動し、大気圏でガスを噴射して傾きを調整し、狙った目標地点に着水します。
社員らは、焼香をして打ち上げの成功と無事の帰還を祈願していました。
幸島社長は「無事の打ち上げ、無事の帰還を祈るばかり。国家プロジェクトの一端を担うことができ本当に嬉しいし、誇りに思う」と話していました。
こうのとり7号は、9月11日の午前7時32分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられることになっています。 -
再編考える上伊那の会 発足
第2期高校再編に向け検討を進める「上伊那地域の高校の将来像を考える協議会」に対し、会議の公開などを求める「高校再編を考える上伊那の会」が27日の夜、発足しました。
この日は伊那市防災コミュニティセンターに教職員や高校同窓会員などおよそ50人が集まり、「高校再編を考える上伊那の会」を発足させました。
上伊那広域連合長から委嘱された有識者や一般公募などの委員でつくる「上伊那地域の高校の将来像を考える協議会」は、再編を前提に今年6月から検討を進めています。
5回の会議で地域の方向性をまとめる計画で、来年2月までの残り3回の会議が予定されています。
発足した会では協議会に対して、全ての会議を公開すること、協議会主催の住民説明会を開催すること、再編ありきで検討を進めないこと を要望することが決まりました。
宮下与兵衛会長は「まだみんなよく知らない状態で議論が進み、気づいたら母校がなくなっている、ということがあってはならない。この会を発足させることができたのはとても良かった」と話していました。
この日は、県高校教職員組合の林茂樹副執行委員長が講演をしました。
林さんは「県の所有する財産の縮小を達成するために高校再編が進められているのではないか。40人学級を30人学級にするなどの対策で高校数は維持できる」と説明していました。
会では、再編案がまとまる10月までに、協議会に要望書を提出したい考えです。 -
「バス育」で園児がバスに試乗
子ども達にバスを通じて公共交通の大切さを知ってもらう「バス育」の一環で、伊那市高遠町の高遠保育園の園児が28日、バスの乗り方を教わりました。
園児らはステップを上がり、バスに乗り込みます。
歓声をあげながら座席に座りました。
バス会社の職員からは、座席にきちんと座ること、バスが走っている時は席を立たないこと、止まって扉が開くまで動かないこと、を守ってくださいと説明がありました。
職員から説明を受けると、高遠保育園から高遠駅に向けて出発です。
園児らは自分の知っている建物の横を通り過ぎると指をさして歓声を上げていました。
28日は、高遠保育園の年少から年長までおよそ100人が、クラスごとにJRバス関東の車両に乗りました。
「バス育」は、伊那市地域公共交通協議会がバス会社の協力を得て進めています。
幼少期からバスを身近に感じることで、公共交通の大切さを知ってもらうとともに、利用拡大につなげていこうと、今年度からスタートさせました。
伊那市企画政策係の福澤誠係長は「この地域では車で移動することがほとんどだと思う。公共交通機関の良さを知ってもらい、乗るきっかけにしてもらえればうれしい」と話していました。
伊那市では今後、他の園でもバスの乗り方の説明やバスの試乗体験を行っていくということです。 -
ドローン物流 受注事業者決定
伊那市が2021年度の実用化にむけて進めている小型無人機ドローンによる物流計画で、電気通信事業者のKDDIと地図情報の制作・販売を行うゼンリンが受注事業者に選ばたことが分かりました。
市議会全員協議会が27日に開かれ、市が進捗状況について説明しました。
計画では、中心市街地から荷物を載せた大型のドローンを飛ばし、河川の上空を飛行して市の公共施設まで運び、小型のドローンに積み分けて中山間地域の公民館などに運びます。
市は、ドローンによる荷物配送のビジネスモデル化を進める「空飛ぶデリバリーサービス事業」を今年度から2年間の計画で行っています。
河川上空に特化した専用航路の開設を図る「アクア・スカイウェイ構築事業」に今年度から3年間の計画で取り組んでいます。
市は、プロポーザル方式で事業者を公募し、その結果空飛ぶデリバリーサービス事業はKDDIが、アクア・スカイウェイ構築事業はゼンリンがそれぞれ選ばれました。
計画を進める上での協力企業に10の企業が選ばれ、地元からは伊那ケーブルテレビジョン、ニシザワ、伊那まちの再生やるじゃん会が選ばれています。
市では、今年度それぞれ2回ほどの実証実験を行う計画で、2021年度の実用化を目指します。
なお、計画の詳細についての記者会見が、30日木曜日に開かれることになっています。 -
市議会9月定例会開会
伊那市議会9月定例会が今日開会し、保育園や小学校へのエアコン設置にかかる費用を盛り込んだ補正予算案など20議案が提出されました。
今議会には、園児室や教室へのエアコン設置にかかる費用1億2,100万円の他、ブロック塀の撤去にかかる費用の補助に300万円、市民プールのブロック塀撤去と駐車場整備にかかる費用5,000万円など、6億3,700万円が補正予算案として計上されています。
他に、今年10月に観光施設としてオープンを予定している高遠町の旧中村家住宅について、一般社団法人環屋を指定管理者とする議案が提出されました。
LGBTと呼ばれる性的少数者の人権保護と認知教育の充実を求める請願が提出されています。
LGBTは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった総称です。
請願では、小中学校でのLGBT教育の充実や性的相談者の悩み相談窓口の設置、同性パートナーシップ認証制度の導入を求めています。
この請願は、総務文教委員会に付託されました。
なお総務文教委員会では、LGBTについて理解を深める勉強会を31日に開くことにしています。
9月定例会は、5日~7日までが一般質問、18日に委員長報告・採決が行われます。 -
ハードダーツでも気軽に
ハードダーツと呼ばれるスチール製の矢を使うダーツ大会が26日、伊那市のいなっせで開かれました。
この日は、県内外からおよそ60人が大会に出場しました。
プラスチック製の矢を投げる「ソフトダーツ」が主流になってきている中、垣根が高く感じられているハードダーツを気軽に楽しんでもらおうと、伊那市の飲食店D-Styleなどが初めて開催しました。
参加者は、決まった数字から得点の分だけ数字を引いていき、0に近い方が勝利する「01」と呼ばれる競技方法で競っていました。
主催したD-Styleの宮下卓央さんは「飲食しながら気軽に参加して、ハードダーツの楽しさも知ってもらえたと思う」と話していました。 -
下伊那から諏訪 狼煙リレー
戦国時代に武田信玄が通信手段として使っていたとされる狼煙を再現するリレーが、下伊那から諏訪地域までの20市町村で25日に行われました。
このうち伊那市手良の総合グラウンドでは、地元の里山にある浅間社城跡であがった狼煙が午前10時30分に確認されました。
手良総合グラウンドには、地元の小学生や保護者など150人が集まり、点火を行いました。
これは、武田信玄が通信手段として使っていた狼煙を再現する事で地域間の交流を図ろうと毎年行われていて今年で11回目になります。
午前10時に下伊那郡根羽村をスタートした狼煙は、午前11時30分に茅野市に到達し、20市町村を無事つなぐ事ができたという事です。
狼煙リレー事務局では、近い将来、信玄が本拠地とした山梨県甲府市まで狼煙を繋げたいという事です。
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音楽団体が出演「高遠彩々」
上伊那の音楽団体などが出演し交流するイベント「高遠彩々」が伊那市高遠町の信州高遠美術館で25日に行われました。
上伊那で活動している4つの団体が合唱や楽器演奏を披露しました。
これは、長野県文化振興事業団と上伊那の住民らでつくる実行委員会が行ったものです。
事業団に設置されている「長野県芸術監督団」が、県内7会場で演劇公演を行う「トランクシアター・プロジェクト2018」を今年度初めて企画し、伊那市がその会場のひとつになりました。
信州高遠美術館で行われた「高遠彩々」は、その演劇公演に合わせて行われたもので、箕輪町で活動しているオカリナ・コカリナサークルや、伊那混声合唱団など4団体が出演しました。
実行委員会では「それぞれの団体がお互いの良いところを吸収する事で、地域の文化芸術の振興につなげていきたい」と話していました。
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定住自立圏で初の空き家ツアー
伊那地域定住自立圏を構成する伊那市・箕輪町・南箕輪村の3市町村は、合同で初となる空き家バンクツアーを、25日、開きました。
3市町村の空き家をめぐるツアーが企画され、2つのコースが用意されました。
このうち、箕輪町で2軒・南箕輪村1軒・伊那市1軒を見学するコースには、上伊那を中心に4組7人が参加しました。
それぞれの空き家には、その市町村の担当者がいて、物件について参加者に説明していました。
参加者は、間取りや窓からの景色などを確認していました。
このツアーは、3市町村が、空き家を有効活用して、移住・定住を進めようと、今回、合同では初めて実施しました。
箕輪町では、「今回紹介したほかにも、空き家バンクに登録された物件があるので、見学してみたい人は問い合わせてほしい」と話していました。
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ますみヶ丘平地林クロカンコースで大会
伊那市ますみヶ丘平地林内に整備されたコースを走る、トリムマラソンとクロスカントリーレースの大会が、25日、開かれました。
ますみヶ丘平地林内に整備されたコースをランナーが走りました。
2.5キロを自分の指定したタイムと誤差がないように走るトリムマラソンと、11キロ・6キロを走るクロスカントリーレースが行われました。
県内を中心に全国各地から269人がエントリーし、森林の中を駆け抜けていました。
発着点となった鳩吹公園では、ゴールするランナーに声援が送られていました。
大会は平地林に整備されたコースをPRしようと始まり、トリムマラソンは今回で8回目、クロスカントリーレースは5回目となります。
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教育をテーマに移住体験
田舎暮らしを希望する人が伊那市の保育園や小学校を見学するツアーが24日初めて行われ、関東地方から5家族17人が参加しました。
参加者は最初に長谷保育園を訪れました。
体験ツアーには、東京や神奈川、埼玉から5家族17人が参加しました。
参加した人たちは、長谷保育園の原春美園長から自然体験を大切にしている事など特徴を聞き、園舎を見学しました。
両親と共にツアーに参加した子供達は、園児と一緒にあそんだり園庭のトマトを食べたりしていました。
伊那市では、移住希望者と市民の交流を通じて人柄や風土を感じてもらおうと伊住体験会を3年前から実施しています。
今回は、子育てのまち伊那をPRしようと、保育園や小学校の体験ツアーを実施しました。
24日はこの他に伊那小学校を訪れ総合学習の様子を見学しました。
参加者は学校の敷地でヤギを育てている子ども達の様子を見学しました。
伊那市によりますと、市が把握しているだけで毎年40家族が伊那に移住しているという事です。
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西箕輪が里山整備利用地域に
伊那市西箕輪を含む上伊那地域の4地域が、今年度から始まった第3期長野県森林づくり県民税の「里山整備利用地域」に県内で初めて認定されました。
第3期の森林税を活用した「里山整備利用地域」に認定された伊那市西箕輪は、地域住民39人でつくる西箕輪薪の会が主体となり間伐材を薪として利用する取り組みを行っています。
西箕輪公民館に設置されているストーブ用の薪の供給を行っていて、認定を受ける事で、薪の生産のほか里山観光や教育などを目的とする森林整備に対して、申請すると森林税を活用した補助金を受ける事ができます。
認定の対象地域は西箕輪地区全域の森林で面積は1,217haです。
上伊那では、このほか、南箕輪村の大泉所山など西箕輪を含め4か所が認定されました。
第3期の長野県森林づくり県民税では、補助対象を間伐以外の活動にも広げ、認定に必要な対象面積を30haから5haに引き下げるなど住民による里山の活用と整備の推進を図っています。