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秋葉街道整備
静岡県浜松市の秋葉神社まで続く古道、秋葉街道で9日、冬の間に落ちた枯れ葉などを取り除く作業があった。
伊那市高遠町の的場から始まり長谷、大鹿村を通って静岡県へ通じる秋葉街道は、江戸時代から明治にかけて、神社へ参拝する信仰の道として、また生活物資の輸送路として利用されていた。
平成19年から2年間かけて、住民有志でつくる「秋葉街道道普請隊」が古道を復活させようと、間伐や道の修復などを行い、去年11月に開通した。
この日は、新緑の季節を迎えてから初めての作業で、隊員17人が4つの班に分かれ、長谷黒河内から大鹿境の分杭峠までの約6キロメートルを整備した。
メンバーらは、冬の間に落ちた枯葉を取り除き、道の崩れている所を直して歩きやすいようにした。
また、森の中に自生する多年草のヒトリシズカなどを見つけると、踏まれないように石で囲った。
道普請隊隊長の高坂英雄さんは、「古い歴史のある道に、県内外から多くの人に来てもらい、豊かな自然も楽しんでもらいたい」と話していた。 -
西駒山草会 山野草展
葉に模様が入ったものなど、こだわりの山野草が並ぶ西駒山草会の山野草展が9日、南箕輪村の南原公民館で始まった。
会場には会員10人が丹精込めて育てた山野草100種類、400鉢が並んでいる。
西駒山草会では、育てていた山野草が突然変異し斑入りになったことをきっかけに、斑入りの山野草にこだわった展示会を開くようになった。
緑と白がくっきり分かれた刷毛込み斑、砂のような模様の砂子斑、白・黄緑・濃い緑の三色に分かれた三光斑など、さまざまな斑入りの山野草が並んでいる。
網野幸治会長は、「これだけ斑入りの山野草が並ぶ展示は珍しい。ひと味違うものが見られるのでぜひ足を運んでください」と来場を呼びかけていた。
西駒山草会の山野草展は10日まで。 -
母の日に贈る音楽会
10日の「母の日」にちなんで、伊那市のいなっせで9日、小さい子どもを持つ母親に気兼ねなく音楽を楽しんでもらうための音楽会が開かれた。
NPO法人クラシックワールドが毎年開き、今年で11回目。幼い子どもの入場が制限されるコンサートが多い中、母親にもコンサートを楽しんでもらおうと開いている。
バイオリンやフルート、アルパなどの地元奏者が、クラシックの名曲を披露したほか、地元の母親でつくる合唱団が子どもたちと一緒に合唱曲を披露した。
訪れた親子は、会場に響く歌声や楽器の音色を存分に楽しんでいた。 -
やまびこリーグ開幕
40歳以上を対象とする伊那市のソフトボールリーグやまびこリーグが8日夜、開幕した。富士塚スポーツ公園運動場で今シーズンの開会式があった。
やまびこリーグは今年で32シーズン目を迎える。
開会式の中で、やまびこソフトボール連盟の伊藤泰雄会長は、「汗を流し、チーム同士の親睦を深め楽しくプレーしてほしい」とあいさつした。
選手を代表してインターフェアーOBの守屋美喜男さんが、「1年間けがのないよう和気あいあいとプレーします」と宣誓した。
やまびこリーグは今シーズン、昨年より1チーム少ない8チームが参加し、総当たり戦で試合をする。 -
伊那市西箕輪中条で花まつり
伊那市西箕輪中条で8日、釈迦の誕生を祝う花まつりが行われた。
中条地区では、花が咲く時期に合わせ、地区住民が一カ月遅れで花まつりを行っていて、昔から公民館が会場になっている。
3年前からは、近くの西箕輪南部保育園の園児が参加していて、この日も年少から年長の園児60人ほどが訪れた。
手を合わせた後、ツツジや八重桜、チューリップなどで飾った小さなお堂に向かい、釈迦像に甘茶をかけた。
地域のお年寄りは、「行事を通して触れ合うのは、お互いに楽しいこと。大人になるまで忘れないでいて、行事を受け継いでもらえたらうれしい」と話していた。 -
権兵衛街道活性化協議会が解散
権兵衛トンネルの開通に伴い、伊那地域と木曽地域の連携強化や活性化を目的に活動してきた権兵衛街道活性化協議会が8日、「一定の役割を果たした」として、解散した。
この日は、協議会を構成する伊那、木曽地域の市町村や関係団体が集まり、協議会の解散を承認した。
同協議会は、権兵衛トンネルの開通に伴い、平成17年に発足。伊那地域、木曽地域の連携を強化するため、トンネル開通記念イベントなどを開催したり、観光PR活動を展開してきた。
こうした取り組みに「一定の成果があった」として、協議会を解散することになった。
今後は、上下伊那の観光協会などでつくる連盟と、木曽観光連盟が連携しながら、事業を引き継ぎ、観光PRや、商品の開発、観光ルートの検討などをする。
トンネル開通後の影響として、木曽側の出席者からは「木曽地域の住民が日常生活で伊那側へ頻繁に訪れるようになっている。今後、木曽地域として、どうにかしなければならない」といった意見が出た。
協議会の会長を務める小坂樫男伊那市長は「観光は広域化しており、今後、全体の発展を考え、お互いに取り組んでいかなければならない」と語った。 -
かんてんぱぱくぬぎの杜で9、10日に山野草展
信州伊那野草会は9日、10日、伊那市西春近のかんてんぱぱくぬぎの杜で山野草大展示会を開く。
8日は、野草会のメンバーが、展示会に備えて準備を進めていた。
会場には、シラネアオイやサンカヨウなど、この時期に見頃を迎えている山野草、200種類、350鉢が整然と並べられている。
飯島隼人会長は「会員たちが心のよりどころとして丹精込めて育てたものばかり」と話し、多くの来場を呼びかけている。
信州伊那野草会は、上伊那を中心に25人の会員がいて、随時会員を募集している。
この山野草大展示会は、9日、10日、かんてんぱぱガーデンより南に1.2キロのくぬぎの杜で開かれる。 -
ルネッサンス西町の会と園児が春日公園に桜を植樹式
伊那市西町の住民有志らでつくるルネッサンス西町の会が8日、今年も地元春日公園に桜の苗木を寄贈した。
この日は遊具がある三の丸西側の広場で、近くの保育園児を招いて植樹式を実施。ルネッサンス西町の会では、桜の名所を後世に伝えていこうと毎年さくらの苗木を寄贈しており、今年で5年目。今回は、3年生のヒガンザクラを7本贈った。
植樹式に参加した園児らは「大きくなあれ」と掛け声をかけながら、桜の根元に土をかぶせてた。
春日公園には現在、ソメイヨシノ150本、ヒガンザクラ50本植えられているが、樹齢50年を越す老木が増えてきているという。
西町の会のある会員は「高遠城址公園に負けないようにがんばっていきたい」と話していた。 -
わっこはうす・コスモスの家が旧中央病院の管理棟に移転
伊那市の旧中央病院跡に移転した障害者福祉施設「わっこはうす」と「コスモスの家」の竣工式が8日、行われた。
「わっこはうす」と「コスモスの家」は、障害者の生活介助や自立支援を行う施設。これまでは、使われなくなった保育園などを利用し、個々に活動していたが、施設が老朽化し、手狭となったことから、今回移転することになった。
移転先となる旧中央病院の管理棟は、昨年末から改修工事を実施。建物の1階は、車いすの利用者が中心の「わっこはうす」の利用スペースで、訓練室なども設置されている。
また、2階はコスモスの家の利用スペース。手狭だった作業室が、大幅に拡張された。
改修の総事業費は約1億4千万円。
今後は、お互いの利用者が、一緒に作業を行うこともある。
利用者の保護者の一人、山岸深雪さんは「わっこはうすもコスモスの家も、ここから新しい一歩を踏み出していきたい」と話した。 -
中学生サッカー大会 伊那カップ
県内外の中学生サッカーチームが競い合う伊那カップが4、5日の2日間、伊那市陸上競技場で開かれた。
伊那カップは、上伊那のサッカーを盛り上げていこうとFC伊那東部が毎年開いている。
8回目となる今年の大会には、県内外から36チームが参加した。
大会は、8グループに分かれてリーグ戦が行われ、各リーグの1位チームが決勝トーナメントに進み優勝を目指す。
主催のFC伊那東部は、リーグ戦1回戦、長野市の川中島中学校と対戦した。
オレンジのユニフォーム、FC伊那東部は、川中島中に2点を先制され、後半粘りを見せるが2対1で惜しくも敗れた。
大会の結果、長野市の東北中学校が優勝した。 -
市町村対抗駅伝 伊那市結団式
10日に松本市で開く市町村対抗駅伝競走大会に出場する伊那市チームの結団式が7日夜、市役所で開かれ、小坂樫男市長が選手にユニフォームを手渡した。
大会は、社会人から中学生までの一般の部と、小学生の部に分かれている。
昨年の伊那市の成績は、一般が17位、小学生が31位。
小坂市長は、「日頃の成果を生かし、ベストを尽くしてきてください」と激励した。
一般の部の桜井健一監督は、「今年は高校生が多く若いチーム編成。3位までに入れるよう頑張りたい」とあいさつ。
また、一般の部の選手兼小学生チームの監督を務める鈴木昌幸さんは、「しっかり楽しくたすきをつなぎたい。応援よろしくお願いします」とあいさつした。
最後に選手たちは、伊那市のマークが入った特製ケーキを食べ、必勝を誓っていた。 -
新型インフルエンザ対策本部設置
新型インフルエンザの国内進入に備え伊那市は7日、新型インフルエンザ対策本部を設置した。
対策本部は、国内に新型インフルエンザが侵入した場合、市として迅速かつ適確に対応していくために設置した。
小坂樫男市長を対策本部長に、副市長、教育長、総合支所長、各部局長ら17人で構成する。
国内での感染者が発生していない現時点では、市民に対し、新型インフルエンザの発生状況に関する情報を提供したり、健康不安などの相談に応じる。
予防対策としては、マスクの着用、手洗い、うがいの徹底を促すほか、新型インフルエンザが流行している外国から帰国し感染の症状が出ている人には、直接医療機関を受診せず、伊那保健福祉事務所に連絡するよう呼びかける。
小坂対策本部長は、「いたずらに不安をあおる必要はないが、相談体制の確立や市民への情報提供は大切。きちんと検討していただき、今後に備えてほしい」と話した。
伊那市では現在、新型インフルエンザ対策として5030枚のマスクを備蓄しているという。
また、南箕輪村は4月30日、箕輪町は5月1日に対策本部を設置している。 -
おはなし広場 男性職員読み聞かせ
伊那図書館で6日、男性職員による本の読み聞かせがあった。
連休中のイベントとして行われたもので、会場には約30人の親子が訪れ本を楽しんだ。
男性職員が読み聞かせをするのは今回が初めて。4人の職員がそれぞれ選んだ本を子どもたちに紹介したり、手遊びをしたりと、工夫を凝らし楽しませていた。
職員のほか、父親5人のグループ、パパ’s絵本プロジェクト伊那のメンバーによる読み聞かせや歌などもあった。
ある母親は、「アクションが多くて子どもと一緒に楽しめた」と話していた。 -
高烏谷山ハイキング
絶好の行楽日和となった3日、伊那市の富県区民を対象にした恒例の高烏谷山区民ハイキングがあった。
ハイキングには、区民を中心に550人が参加し、高烏谷山頂上付近のつが平まで2時間かけて歩いた。
参加者たちは、残雪の中央アルプスを眺めながら、新緑の中のハイキングを満喫していた。
つが平では、区内にある富県小と新山小の交流もあり、代表児童による学校紹介のほか、児童がそれぞれの校歌を歌った。
参加者たちは、家族や地域ごと、また仲間たちと弁当を広げ、連休の1日を楽しんでいた。 -
糸鋸亭ナルカリさんが糸鋸寄席
「こどもの日」の5日、伊那市では電動のこぎりを使って木のおもちゃを作る糸鋸亭ナルカリさんのパフォーマンスが披露された。
このパフォーマンスは、伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームの工房Cooのイベント「昔あそび」に併せて行われた。
ナルカリさんは、木曽で木を使ったおもちゃを制作していて、この日は集まった人たちからのリクエストに答えて鳥や動物などを即興で作った。
集まった人たちからは、ナルカリさんの鮮やかなパフォーマンスに歓声が起こっていた。
この日は、こま回しなど昔なつかしい遊びのコーナーが設けられ、大人から子どもまで遊びに夢中になっていた。 -
春の叙勲 瑞宝小綬章 荒井孝さん
伊那市高遠町在住の荒井孝さんは、地方自治功労で瑞宝小綬章を受章した。
現在83歳で、NPO法人伊那芸術文化協会理事を務めている。
1956(昭和31)年、伊那北高校を卒業後、県職員に採用された。
県消防学校長、県人事委員会事務局長を歴任し、平成9年に県伊那文化会館館長となり、平成10年に定年退職した。
県職時代は、「地域の住民の方々に役立つ仕事か、という観点で見て、いい仕事をしたいとやってきた」という。
救急隊員に救急救命士の資格のある人を配置することが急務となり、救急救命士養成のための体制づくりにも尽くした。
「なるべく早く救急救命士の国家試験を受けられるようにとやってきた。それが今、救急職員の中に救急救命士が増えてきているので、役に立ったかなと思う」
今の県政については、「もっと分かりやすい、身近な県政にしないといけないのかなと思う」と話した。 -
春の叙勲 瑞宝双光章 内藤英昭さん
伊那市西町の内藤英昭さんは、更生保護功労で瑞宝双光章を受賞した。
長桂寺住職で71歳。昭和45年から保護司を務め、39年目になる。
犯罪を犯してしまった未成年から大人までの社会復帰を手伝ってきた。
「住職だからこれまでやってこれた」と振り返る。
「だまされることは、もちろんある」。保護の対象者が生活状況を報告してくるが、実は全然違っていたということが時々あるという。
「また悪いことをやっているのではと疑いを持つことよりは、がんばってくれているな、しっかり社会生活してくれているなと、私はまずそっちの見方をする。相手との信頼関係を築くと、どんどん本音を言ってくれる」
保護司として、「相手を信用する」ことを心がけてきたという。 -
青島交流センターで祝賀会
完成したばかりの伊那市の青島交流センターで2日、地域住民が完成祝賀会を開いた。
青島地区の約80人が集まり、センターの完成を祝いながら親ぼくを深めた。
あいさつで北村弘区長は、「ここが青島区民にとって文化の集いの場となり、青島に住んでいて良かったなと感じてもらえる地域になればと思う。末長く利用してほしい」と話した。
また祝賀会では、過去の公民館の歴史を振り返る催しもあった。
青島区の初代公民館が、円通庵という観音堂だったことや、2代目公民館が工場の格納庫を再利用していたことなどがスライドとともに紹介され、集まった人たちは、興味深そうに耳を傾けていた。 -
日本禁煙友愛会伊那支部定期総会
社団法人日本禁煙友愛会伊那支部の定期総会は28日開き、今年度の事業計画などを承認した。
総会には伊那市と南箕輪村の会員約70人が出席し、昨年度の事業、決算を承認した。
今年度の事業計画案も示し、昨年度同様の出前講座や文房具の贈呈など子ども対象の禁煙教育や、社会福祉事業などを承認した。
役員については、本部役員の1人増員を了承した。
会員増加に貢献した井地政久さんと埋橋良和さんの表彰もあった。
会では、「子どもたちには、大人になってもタバコを吸わない健康な人になってほしい。会員を増やし、活動を進めていきたい」と話していた。 -
ジャンボマス放流
釣り客の増える大型連休に合わせ29日、上伊那地域でジャンボマスが放流された。
天竜川漁業協同組合が行っているもので、上伊那の3カ所で合計240キロ分のジャンボマスを放流した。
伊那市の高遠ダムでは、体長50センチ、1キロ前後の魚100匹ほどを放流した。
毎年この放流を楽しみにしている釣り人も多く、この時期が近付くと漁協への問い合わせも増えるという。
今年も放流が始まるころには10人ほどがダムを訪れ、早速釣りを楽しんでいた。
天竜川漁協では、「たくさん放流したので、釣りをして連休をしっかり楽しんでほしい」と話していた。 -
わんぱくひろば
子どもたちが自然に親しみながら遊ぶ「わんぱくひろば」が29日、伊那市の春日公園で開かれた。子どもや家族連れ700人ほどが集まり賑わった。
わんぱくひろばは、30年以上続く恒例行事で、ボーイスカウトなど市内の団体がコーナーを設けた。
中でも人気だったのは、子どもたちの要望で2年振りに復活したスーパーロデオ。ロープに引っ張られ激しく前後する乗りもので、子どもたちは乗り終わるとまた列に並び、順番を待っていた。
乗り終えた子どもは、「段々速くなって少し怖かったけれど、おもしろい」と話していた。
会場には、体を使う遊びのほか、キーホルダーなどを作るコーナーもあり、賑わっていた。 -
「088(わはは)の会」が子育て情報誌発刊
小児科医のアドバイスや子どもに関するイベントなどを紹介する子育て情報誌が発刊される。
情報誌を作っているのは、伊那市内に住む子育て中のお母さん達で作る「088(わはは)の会」。
メンバーは、伊那図書館東にある木のおもちゃ専門店「どうぞのいす」の呼びかけで、子育てに役立つ地域の情報をまとめた冊子を作ろうと、今年3月から活動してきた。
情報誌では、小児科医へのインタビューを始め、伊那市の子育て支援制度、イベントなどを紹介している。
また、母親の目線で見た子育て支援センターなどの体験レポートも今後掲載する予定。
この「コドモもオトナも育ち合う子育て情報誌088(わはは)通信」は5月の連休明けに市内の公民館や図書館などに置く予定で、無料で持ち帰ることができる。
会では、季節ごと年4回の発行を予定していて、「いずれは子どもからお年寄りまで参加できるイベントや講座も企画したい」と話している。 -
伊那市身障協の福祉有償運送 順調
2月にスタートした伊那市身体障害者福祉協会の福祉有償運送が、1カ月間で150人が利用するなど順調に運営されている。
福祉有償運送は、障害者の交通手段確保のため2月に開始。これまで、平均で1日6.6人、1カ月で150人の利用があり、利用登録者数も8人増加の75人となっている。
協会によると、平成20年度は340円の赤字が出たが、利用者も多く、また事故もなく順調に運営できているという。
また、東京の独立行政法人福祉医療機構から200万円の補助が出ることが内定していて、この補助金で車イスのまま乗車できる福祉車両を購入する予定。
竹松孟会長は、「利用が増えるということは交通事故のリスクも増えること。これまで以上に安全面にも配慮していきたい」と話している。 -
メーデー
雇用確保など訴え5月1日は労働者の日、メーデー。
派遣労働者の解雇などが相次ぐ中、伊那市内では、労連系の労働組合が雇用の確保などを訴え、アピール行進をした。
1日は高校の教職員組合や上伊那医療生協の労働組合など20団体300人が参加し、派遣労働者の労働条件改善や医療、年金制度の充実などを訴えるプラカードを持ち、いなっせ前から伊那北駅までの間を歩いた。
また、アピール行進に先立ち開いた大会では、政府や自治体に対し、雇用セーフティーネットの整備などを求める内容を盛り込んだメーデー宣言を採択した。
島崎明実行委員長は、「経済危機の影響で日本では派遣労働者などの大量首切り、中小企業の倒産が相次いでいる。働く者の団結で、雇用を守り、生活と権利を守っていこう」と訴えた。 -
春の叙勲 旭日双光章 野溝和男さん
伊那市西春近の野溝和男さんは、地方自治功労とスポーツ振興功労で旭日双光章を受賞した。
野溝さんは76歳。昭和50年から6期24年伊那市議会議員を務めた。
また一方でソフトボールの普及にも力を注ぎ、昭和50年から長野県ソフトボール協会の役員を歴任。現在は、副会長としてソフトボール愛好者の底辺拡大に取り組んでいる。
市議会議員時代は、「保守、革新などあって対抗もいろいろあった。何を決めるにもなかなか厳しかった」と振り返る。
ソフトボールについては、「女子の発掘、女子チームに力を入れてきた。まあまあのところまできている。女子に力を入れるべきと話している」と語った。 -
3月の有効求人倍率0・37 過去最低
伊那公共職業安定所は1日、3月の労働市場概況を発表した。3月の月間有効求人倍率は、過去最低となった2月をさらに下回る0.37倍。2カ月連続で過去最低を記録した。
3月末現在、5446人が職を求めているのに対し、企業の求人はその半分にも満たない1988人。月間有効求人倍率は0・37倍。求職者100人に対し37人しか就職できない数字となっている。
また、実際に求人募集があっても、福祉分野や営業職などが多く、資格や経験などが求められるため、製造業の離職者などは、なかなか職につけない状況にある。
伊那職安によると、求職者が増え始めた当初は、非正規労働者で解雇された人の相談が目立ったが、現在は正社員で職を失った人の相談が増えているという。
新規求職者は、昨年の12月以降、毎月千人を超えている。
一方、企業の新規求人数は昨年の11月以降、毎月千人以下となっている。
職探しは長期化傾向にあり、伊那職安では、4月以降も求職者にとって厳しい状況が続くと見込んでいる。 -
新型インフルエンザに備え
防護服着脱実習伊那保健福祉事務所は1日、新型インフルエンザの発生に備え、職員対象の防護服実習をした。
午前午後に分かれ、職員全員が実習を受けた。
担当職員からスライドを使って防護服の着用方法や脱ぐ順番などを学び、実習に入った。
担当職員は、「手袋は二重にはめ、袖口をしっかりふさぐこと」「服や手袋の外側は汚染されているので触らないように脱ぐこと」と指導していた。
伊那保健福祉事務所には、1日午後4時現在19件の問い合わせがあるが、新型インフルエンザに感染したというものはなかったという。
同事務所では、「海外から戻り体調に不安がある人は、医療機関を受診する前に、まず相談窓口に連絡してほしい」と呼びかけている。
相談窓口は、午前9時から午後9時まで電話対応していて、10日までは無休で対応するという。 -
保科正之公講演会
旧高遠藩主保科正之を祭る神事と、正之に関する講演会が29日、伊那市高遠町で開かれた。
神事は3年前から毎年、正之が生まれた5月7日付近に行っている。
今年は正之生誕398年。会場には、保科正之の大河ドラマ化実現のための全国組織、上伊那の市町村議員連盟など50人が参列した。
小坂樫男伊那市長は、「大河ドラマ化は必ずや実現すると確信している。これからもご協力いただきたい」とあいさつした。
そのあと開いた講演会は、4月4日に建立した正之と母お静の像の建立記念として開いた。
講演者のうち、江戸幕府を築いた徳川家康から数えて18代目となる徳川恒孝さんは、戦国時代から江戸時代への変化について説明した。
徳川さんは、江戸時代に貨幣経済が発展し経済状態が安定していたことを話し、「正之公の政治は儒教を基礎としたモラルの高いものだった。正之公は経済安定のキーマンだった」と解説していた。 -
中尾歌舞伎春季公演
伊那市長谷の伝統芸能、中尾歌舞伎の春季公演が29日、長谷の中尾座で行われた。
県内外から約300人が中尾座を訪れ、会場は満員御礼となった。
中尾歌舞伎は江戸時代から伝わる農村歌舞伎で、太平洋戦争と共に途絶えたが、昭和61年に地域の若者達の手により復活。現在、伊那市の無形文化財に指定されている。
春季公演は、5年ぶりとなる演目「絵本太閤記十段目・尼ヶ崎の段」を上演した。
この演目は、主君織田信長を討った後、家族の隠居先を訪れた明智光秀と、その家族の悲劇を描いた作品。
光秀は、僧侶として家族の隠居先に隠れていた羽柴秀吉と間違え、竹やりで母を刺してしまう。
そこに勝ち目のない戦に出て深手を負った息子が戻り、光秀の目の前で母と息子が亡くなってしまうという物語。
母と息子が倒れ込む場面では、会場から多くのおひねりが飛び交っていた。 -
農業委員協力委員検討委員会
伊那市農業委員の活動を補佐する協力員の設置について検討する委員会の1回目の会合が30日開かれ、今後のスケジュールなどを確認した。
検討委員会は、農業委員会の各部会長や地区代表などで構成している。
農業委員会協力員制度は、来年から委員の数が11人削減となること、遊休荒廃農地解消について今後は農業委員会が主体となって進めていくことになるため委員の活動を補佐する。
検討委員会では、4回の協議の中で協力員の設置が必要か、必要となった場合、報酬や身分などはどうするかなどを検討する。
また、県内のほかの市町村が似たような制度を実施しているか、実施している場合どのような成果や課題があるかを調査する。
次回は6月に会議を開き、10月30日までに検討結果を伊那市農業委員会に答申する。