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長谷非持に農作物被害防ぐ柵設置へ
伊那市有害鳥獣対策協議会は、長谷非持など市内3カ所に国の支援を受けてシカなどから農作物の被害を防ぐための大規模な柵を設置する。
これは4日夜、長谷非持の集落館で開かれた地区懇談会で報告された。
協議会では鳥獣被害防止特措法に基づき、国からの補助を受けることができる鳥獣害防止総合対策事業に申請していて、このほど内定を受けた。
事業は非持のほか高遠町、手良の3カ所に柵を設置するもので、このうち非持の柵は延長約6.1キロ、高さ約2.5メートルとなっている。
柵の上部は電気が走るようになっていて、イノシシやシカのほかサル除けにも効果があるという。
事業費は約6100万円となっていて、そのうち約50%を国の補助でまかなう。
伊那市内の平成20年度の有害鳥獣による農作物の被害額は約4200万円に上っている。
新しい柵の設置は、盆明けから順備を始め年内中の完成を予定している。 -
上農生が大阿原湿原の歩道整備
南箕輪村の上伊那農業高校緑地工学科の生徒30人は3日、伊那市長谷の国有林内にある大阿原湿原で歩道に生えている笹を刈るなどの整備作業をした。
大阿原湿原は、入笠山の標高1810メートルにある12ヘクタールの湿原。
本州の最南端にある高層湿原で、県のレッドデータに指定されている植物群落などがある。
同校では5年前から、湿原を管理する南信森林管理署から指導を受けながら、木で作られた歩道の整備や、観光客が歩きやすいように笹を刈るなどの作業を行っている。
生徒たちは、鎌を使って笹を刈っていた。
南信森林管理署によると、約7千万円かけて大阿原湿原を1周する歩道を整備する事業が決定していて、今年度内の整備完了を目指すという。 -
南アルプス号 運行終了
伊那市の高遠町・長谷地区と新宿区を結ぶ高速バス、南アルプス号の運行が31日、終了した。
31日はこれまでの運行の感謝を込め花束が贈られた。
南アルプス号は、2001年からJRバス関東、京王電鉄バス、伊那バスが運行してきたが、利用者は1日平均11人と予定を20人近く下回っていることから路線の廃止が決まった。
最終便の乗客の中には、東京から南アルプス号を利用して毎年登山に訪れているという男性の姿もあり、路線の廃止を残念がっていた。
運行会社のひとつ、JRバス関東では、廃止に伴い利用者が不便にならないよう、伊那バスが運行する新宿線に乗り継ぎができるバスの運行を計画している。 -
どろんこサッカー大会
休耕田に水をはり、泥の中でサッカーを楽しむイベント、ドロカップ2009in伊那が25日、伊那市長谷の仙流荘近くで開かれた。
ドロカップは、伊那商工会議所青年部が伊那市の活性化につなげようと毎年開いているもので、今年で4回目。
25日は県内外から48チーム、およそ400人が参加して大会を盛り上げた。
仮装をして泥の中でサッカーを楽しむエンジョイリーグと、本気で点を取り合い優勝を目指すガチンコトーナメントが行われた。
伊那市の東春近中年サッカークラブSHINOBI(シノビ)&KUNOICHI(クノイチ)は、忍者の衣装に身を包んでパフォーマンスを披露し、見事仮装大賞を受賞した。 -
高山植物保護で柵設置
南アルプス食害対策協議会は9日、南アルプス仙丈ケ岳馬ノ背周辺で防護柵を設置した。
この日は伊那市や南信森林管理署の関係者またボランティアなど44人が柵の設置場所、標高およそ2700メートルの仙丈ケ岳馬ノ背に登った。
防護柵の設置は、シカに食べられ無くなった仙丈ケ岳の高山植物を復活させようと行われたもので、2年目の取り組みとなる。
協議会は去年、仙丈ケ岳馬ノ背周辺に3カ所、全長およそ330メートル分の柵を設置した。
柵の中については植生の回復が見られ、関係者は一定の成果があったとしている。
今回は去年設置した柵のポールが雪の重みで壊れていたことから、その交換と新たに馬ノ背周辺に2か所、およそ280メートル分の柵を設置した。
県のまとめによると、南アルプスにはおよそ3万頭のシカが生息しているということで、そのエサとなる高山植物の食害が広がりつづけている。 -
北沢峠で長衛祭
竹沢長衛の遺徳を偲ぶ南アルプスの開拓者として知られる「竹沢長衛」を偲ぶ長衛祭が4日、伊那市長谷と山梨県境の北沢峠で行われた。
1958(昭和33)年に69歳で亡くなった竹沢長衛は、伊那市長谷出身で南アルプスの開拓者として知られている。
長衛祭は登山道の整備や山小屋の建設などに尽力した故人の功績をたたえようと行われ、今年で51回目となる。
この日は標高2032メートルの北沢峠に飾られている長衛のレリーフの前に登山者ら約140人が集まった。
集まった人たちは一人ひとり長衛のレリーフに花をたむけ、故人の遺徳を偲んだ。
また、北沢峠の長衛荘で南アルプスや竹沢長衛に関する意見発表があった。
意見発表では、竹沢長衛の知人で第1回から長衛祭に参加している唐木勉さんが話をした。
唐木さんは、「竹沢長衛は、不思議な魅力を持った人。山を愛していたとともに山を愛する人を愛した人だった」と話していた。
集まった人たちは長衛にまつわる唐木さんの話に耳を傾け、その人柄と功績について理解を深めていた。 -
入野谷で地元野菜を使った新メニュー「ブルスケッタ」登場
地元の食材をPRしようと、伊那市長谷の宿泊施設「入野谷」は、地元野菜をふんだんに使った新しいランチメニュー「ブルスケッタ」を提供し始めた。
ブルスケッタはスライスしたフランスパンにさまざまな料理を乗せて味わうイタリア料理。
入野谷では以前から、玄米と野菜を中心としたマクロビオティックのメニューを提供しており、新メニューもそれを基本としている。
素材は地元で採れた季節の野菜が中心で、現在は「ナスのまめ味噌炒め」や「トマトとアマランサスのマリネ」などを味わうことができる。
中には、長谷で採れた木イチゴなど、ここでしか味わえないものもある。
小嶋昇料理長は「ここには分杭峠に来る県内外の観光客がくる。新メニューで地元の食材をPRできれば」と話していた。
ブルスケッタはランチメニューとして提供している。
時間は午前11時半縲恁゚後1時半、価格は1000円。 -
長谷保育園の園児がタマネギの収穫体験
伊那市の長谷保育園の園児が19日、地域の畑でタマネギを収穫した。未満児から年長までの約50人が参加し、大きなタマネギを引き抜いていた。
この日訪れたのは、長谷杉島の伊東修さんの畑。伊東さんは園児らのために8年前から毎年妻とともにタマネギを育てている。
シカなどに食べられないよう注意しながら育て、今年は約千個のタマネギができた。
園児たちは大きな玉ねぎを一生懸命に引っ張っていた。
伊東さんは、「土に触れたり、食べ物づくりを子どもが知ることは大事。おいしく食べてもらいたい」と話していた。
収穫した玉ねぎは、家に持ち帰ったり、保育園の給食で使われるという。 -
伊那市成人式 今年度から伊那地区も公民館単位で開催
伊那市の成人式は、本年度から伊那地区も公民館単位に分けて開催する。高遠町・長谷地区は例年通り1月1日2日に、伊那地区は8月のお盆中に開催を予定する。
伊那市では、合併に伴い、成人式の旧3市町村の統一を含めて検討してきた。
検討を進める中で、小規模にして各地域の特色をもった成人式を行う方針が出され、今年度から実施する。
これまでも公民館単位で開催してきた高遠町・長谷地区は、例年通り1月1日、2日に開催。伊那地区では、従来地区で独自に成人式を行ってきた手良地区が8月14日に開催する以外は、8月15日を予定している。
本年度の伊那市の成人式対象者は、市内の中学校を卒業した人と現在在住している人で、5月1日現在859人。
伊那市では、対象者が希望する地区の成人式に出席できるよう、住所が変更になっている人などに対し柔軟に対応していきたい竏窒ニしている。 -
長谷保育園 玉ねぎ収穫体験
伊那市の長谷保育園の園児が19日、地域の畑で玉ねぎの収穫体験をした。
収穫は、未満児から年長の50人ほどが体験。
畑は伊那市長谷杉島の伊東修さんのもので、園児たちのために8年前から毎年、奥さんとともに玉ねぎを育てている。
シカなどに食べられないように大事に育ててきたということで、今年は千個ほどが育った。
園児たちは大きな玉ねぎを一生懸命に引っ張って抜いていた。
伊東さんは、「土に触れたり、食べ物作りを子どもが知ることは大事。おいしく食べてもらいたい」と話した。
収穫した玉ねぎは、家に持ち帰ったり、保育園の給食で使われる。 -
中尾歌舞伎ふるさとおこし協議会
オリジナル焼酎づくりへサツマイモ植え伊那市長谷の中尾歌舞伎を核に地域起こしをしようと、中尾歌舞伎のオリジナル焼酎をつくる活動が始まった。
長谷中尾の畑で14日、「中尾歌舞伎ふるさとおこし協議会」のメンバーが焼酎用のサツマイモ「黄金千金」の苗を植えた。
中尾歌舞伎保存会、伊那市、JA上伊那などでつくる「中尾歌舞伎ふるさとおこし協議会」は、長谷の中尾歌舞伎を核とした地域振興を目的としていて、昨年、農林水産省のモデル事業の採択を受け発足した。
農山漁村の活性化と自立を目的とした事業で、平成24年度まで年間200万円の補助を受けている。
2年目の今年は、地域に密着した特産品づくりをしようと、オリジナルブランドとして「中尾歌舞伎の芋焼酎」の製造を計画した。
協議会の西村篝会長は、「焼酎づくりが地域に根付く活動となり、少しでも地域おこしの力にしたい」と話していた。
サツマイモは10月に収穫し、完成した焼酎は来年春に中尾歌舞伎の公演で販売するほか、長谷の酒販店などでも販売する予定という。 -
南アルプス林道バス 北沢峠まで全線開通
夏山シーズン本番を迎え伊那市営南アルプス林道バスは15日、北沢峠までの全線が開通した。
仙流荘バス停を午後0時45分発のバスには4人が乗車した。
これまで林道の歌宿までだったバスの運行は、この日から出発点の戸台口から標高2032メートルの北沢峠まで延長22・6キロを結ぶ。
林道バスは1980(昭和55)年の運行開始以来30年間無事故を継続していて、去年は期間中、約4万3千人の利用があった。
バスの運行はシーズンが終わる11月初旬まで。料金は仙流荘から北沢峠まで1100円、子どもは半額。 -
伊那市が長谷浦に携帯電話の電波塔設置
本年度伊那市は、長谷の浦地区に携帯電話の電波塔を設置する。11日開いた伊那市議会一般質問の答弁で、小坂樫男市長が明らかにした。
現在伊那市内には、携帯電話の電波が届かない地区が5箇所ある。
その一つが浦地区で、市では国の補助を利用して電波塔を設置する方針。
小坂樫男市長は、「浦は人口が少ないが、鉄塔を建てると南アルプスの遭難者救出にも有効ではないかと考えている」と話した。 -
南アルプスむらに新パン登場
伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら」のパンやに新しいパンが登場する。
新商品は、伊那地域で採れたアマランサスや黒米など15種類の雑穀を使ったパン3種類。オーソドックスな食パン、長谷の戸台地区で採掘されるアンモナイトをかたどった「アンモナイト」、あんこやブルーベリーやチーズクリームなどが入った菓子パンは「あんもないと」名づけられている。
これらのパンは、4月にパンやに導入された石窯で焼き上げ、外はパリパリ、中はしっとりなのが特徴だという。
パンやを経営する伊那市観光の春日庄一事務局長は「地域の雑穀を使うことで、地域振興につなげていきたい」と話していた。
これら3種類のパンは、金曜日限定で発売される予定で、12日から店頭に並ぶ。 -
みらい塾のバラ見ごろ
伊那市長谷黒河内にある農家民宿「みらい塾」のバラ園で、色とりどりのバラが訪れた人の目を楽しませている。
みらい塾のバラ園は、女将の市ノ羽幸子さんが4年前から手がけてきたもので、今では120種500本近いバラが植えられている。
現在見ごろを迎えている品種は、柔らかな香りが漂う「ロココ」や、小ぶりの花が連なって咲く「カクテル」などで、そのほかにも「アンネのバラ」などが庭を彩っている。
みらい塾のバラは、ほかよりも花が大きく育つのが特徴で、バラの見学に訪れる人も年々増えてきているという。
このバラは、来週が見ごろだという。 -
鹿嶺高原で防護柵設置
伊那市は長谷の鹿嶺高原で4日、シカなどの食害から貴重な植物を守ろうと防護柵を設置した。
ボランティアを含め約30人が標高約1800メートルのキャンプ施設がある所で作業をした。
柵は高さ2メートルほどで、以前は植物が群生していた場所を中心に全部で3カ所囲った。
鹿嶺高原では、シカによる食害の影響で植物が減り、それに伴いチョウなどの昆虫も減少しているという。
市では5年計画で柵で囲った部分の植物がどの程度復活するかを観察していくことにしている。
また貴重な植物を心ない人が持ち帰る例もあるとして、柵の設置を自然を大切にするという意識付けにもつなげていきたい竏窒ニしている。 -
長谷保育園児がヒマワリの種まき
水源地をヒマワリでいっぱいにしようと、伊那市の長谷保育園の園児たちが25日、三峰川横の畑にヒマワリの種をまいた。
未来を担う子どもたちに水源地の大切さを知ってもらおうと毎年行われていて、この日は園児30人が約5千粒の種をまいた。
ヒマワリは8月上旬ごろ、見ごろを迎えるという。 -
ヒメギフチョウの卵、鹿嶺高原で300個以上確認
伊那市長谷の鹿嶺高原で23日、絶滅の恐れがあるとされているヒメギフチョウの卵が、300個以上あることが確認された。
この日は、ヒメギフチョウの保護活動をしているボランティアグループ6人が、ヒメギフチョウの幼虫のえさとなるウスバサイシンの分布調査をし、葉に産み付けられたヒメギフチョウの卵を調査。結果、300個以上を確認した。
また幼虫のエサとなるウスバサイシンも、生息密度の濃い場所があることを確認した。
鹿嶺高原でヒメギフチョウに関する生息環境の本格的な調査は今回が初めて。
データは今後のヒメギフチョウの保護活動に役立てられる。
調査を呼びかけた伊那市東春近の窪田勝好さんは「ウスバサイシンは行政と協議しながら保護する必要がある」と話している。
市ではシカなどの食害からウスバサイシンを守るため、防護柵の設置を計画している。 -
秋葉街道信遠ネットワーク、統一イメージのロゴ作成へ
秋葉街道の整備を進めている秋葉街道信遠ネットワークの交流会が23日、伊那市長谷の入野谷であり、統一デザインのイメージロゴをブランド化することなどを決めた。
信遠ネットは秋葉街道を整備することで地域の活性化につなげようと活動する団体で、伊那市、飯田市、大鹿村、静岡県浜松市の13団体で組織している。
この日は約60人が集まり、今後の活動などについて協議した。
協議では、現在道路案内に使われている秋葉街道のロゴをもとにした統一のイメージロゴを作成し、ブランド化していくことを了承した。
これにより、街道のイメージを確立し、将来的には街道沿いの特産品にもこのロゴを使用するなど、経済効果にもつなげたいとしている。
また、ホームページの開設やマップの作成などにより、街道をPRしていく。
メンバーの一人、伊那市長谷の高坂英雄さんは「ひとつの輪が伊那市から浜松市までつながった。秋葉街道の整備を通して仲間づくり、地域づくりを進めていきたい」と話している。 -
【カメラリポート】アツモリ草を園芸種へ
アツモリ草は蘭科の多年草。
北海道から本州に分布しているが、栽培目的に乱獲され、現在は絶滅の恐れのある植物として国の希少野生植物に指定されている。
寒冷地の植物のため温度の管理が難しく、栽培するのは簡単ではないが、“野生のラン”として山野草愛好家から人気がある。
このアツモリ草を種として保存していくため、また多くの人に楽しんでもらえるようにと、バイオテクノロジーを使って増やす活動が行われている。 -
学校花壇コンクールで長谷中の花壇が県中央審査で優秀賞を受賞
伊那市の長谷中学校は、学校花壇コンクールの県中央審査で優秀賞を受賞した。
中央審査は今月11日から13日に県内15校を対象に実施。
長谷中学校は地方審査で上伊那17校の中から中央審査に進む3校に選ばれていた。
長谷中学校の花壇は「やすらぎ」をテーマに、大きな鳥が花をくわえて飛び立とうとする姿を表現している。
審査では▽テーマに沿った花の配置がされていること▽造園委員を中心とした管理が行き届いていること竏窒ネどが評価され、最優秀賞、特別賞に続く優秀賞を受賞した。 -
ヒメギフチョウ 住民と行政が保護へ
伊那市長谷の鹿嶺高原に生息する貴重なチョウ「ヒメギフチョウ」を住民と行政が協働で保護する活動が始まる。
春の訪れを知らせる蝶と呼ばれているヒメギフチョウは、環境省から絶滅の恐れのある生物に指定されている。
伊那市では3カ所で生息が確認されているが、いずれもその数は多くない。
生息地の一つ、伊那市長谷の鹿嶺高原でも年々その数は減ってきているという。
伊那市東春近の窪田勝好さんは、日本鱗翅学会会員で、16年前から鹿嶺高原でヒメギフチョウの生息調査を行っている。
窪田さんは、ヒメギフチョウを保護するためには、「幼虫の時のエサとなる植物ウスバサイシンを守ることが大切」と話す。
このウスバサイシンは、高原の開発に加え、シカなどの食害により減少してきている。
長年にわたり鹿嶺高原でヒメギフチョウの調査をしてきた窪田さんは、「この場所をヒメギフチョウが舞う貴重な生息地とし残していきたい」と話している。
伊那市では、ヒメギフチョウの幼虫のエサとなるウスバサイシンの分布調査を23日に、またシカなどの食害から守るための柵の設置作業を24日に計画していて、それぞれボランティアを募集している。 -
美和ダムで洪水に備えたダム管理演習実施
大雨などによる美和ダムの洪水に備えたダム管理演習が11日、伊那市長谷非持にある国土交通省の美和ダム管理支所で行われた。
演習は、大雨などによる洪水時、美和ダムから安全に放流するため、毎年この時期に行われているもの。
この日は、三峰川流域の6ヵ所に設置されたサイレンを鳴らし、電光掲示板で川に近付かないよう、呼びかけた。
また、今年は初めて中川村にある天竜川ダム統合管理事務所と光ケーブルで結び、テレビ電話でお互いの状況を確認し合った。
美和ダムでは通常、2つのゲートを開けて水量を調節している。しかし、容量の8割を超え、治水容量の1340万トンを超えると予想される場合、3つ目のゲートを開けて洪水調節を行う。
3つ目のゲートを開けなければいけない洪水は、昭和34年の建設以来、50年年間なかったという。
神野祐一支所長は「地域の安全のため、情報を適切に伝えていきたい」と話していた。
演習は明日も行われる。 -
秋葉街道整備
静岡県浜松市の秋葉神社まで続く古道、秋葉街道で9日、冬の間に落ちた枯れ葉などを取り除く作業があった。
伊那市高遠町の的場から始まり長谷、大鹿村を通って静岡県へ通じる秋葉街道は、江戸時代から明治にかけて、神社へ参拝する信仰の道として、また生活物資の輸送路として利用されていた。
平成19年から2年間かけて、住民有志でつくる「秋葉街道道普請隊」が古道を復活させようと、間伐や道の修復などを行い、去年11月に開通した。
この日は、新緑の季節を迎えてから初めての作業で、隊員17人が4つの班に分かれ、長谷黒河内から大鹿境の分杭峠までの約6キロメートルを整備した。
メンバーらは、冬の間に落ちた枯葉を取り除き、道の崩れている所を直して歩きやすいようにした。
また、森の中に自生する多年草のヒトリシズカなどを見つけると、踏まれないように石で囲った。
道普請隊隊長の高坂英雄さんは、「古い歴史のある道に、県内外から多くの人に来てもらい、豊かな自然も楽しんでもらいたい」と話していた。 -
中尾歌舞伎春季公演
伊那市長谷の伝統芸能、中尾歌舞伎の春季公演が29日、長谷の中尾座で行われた。
県内外から約300人が中尾座を訪れ、会場は満員御礼となった。
中尾歌舞伎は江戸時代から伝わる農村歌舞伎で、太平洋戦争と共に途絶えたが、昭和61年に地域の若者達の手により復活。現在、伊那市の無形文化財に指定されている。
春季公演は、5年ぶりとなる演目「絵本太閤記十段目・尼ヶ崎の段」を上演した。
この演目は、主君織田信長を討った後、家族の隠居先を訪れた明智光秀と、その家族の悲劇を描いた作品。
光秀は、僧侶として家族の隠居先に隠れていた羽柴秀吉と間違え、竹やりで母を刺してしまう。
そこに勝ち目のない戦に出て深手を負った息子が戻り、光秀の目の前で母と息子が亡くなってしまうという物語。
母と息子が倒れ込む場面では、会場から多くのおひねりが飛び交っていた。 -
学校花壇コンクール審査
長谷中が中央審査へ学校花壇の出来ばえを評価する学校花壇コンクールの地方審査で、長谷中学校が中央審査推薦校に選ばれた。
長谷中学校の花壇は造園委員会の生徒が管理している。テーマは「やすらぎ」で、よりよい友達関係を願って大きな鳥が花をくわえ翼を広げて飛び立とうとする姿を表している。
コンクールは、学校環境の美化と情操教育に役立てていこうと、毎年春と秋の2回行われている。
27日は、上伊那地方事務所の職員などが上伊那の小中学校17校を審査した。
奨励賞に南箕輪輪中学校と東春近小学校。上伊那園芸振興協議会長賞には高遠中学校が選ばれている。
中央審査は来月11日から行われる。 -
竹沢長衛さん展示コーナー開設
南アルプスの開拓者、故竹沢長衛さんの遺品や写真などの展示コーナーが、伊那市長谷の宿泊施設仙流荘に開設された。
28日、伊那市の白鳥孝副市長や竹沢さんの親族らがテープカットをした。
竹沢長衛さんは、明治22年に今の伊那市長谷に生まれ、南アルプスの仙丈ケ岳を一般の人が親しんで登れるようにと登山道や山小屋を作り、昭和33(1958)年に69歳で亡くなった。
展示コーナーは、その功績を後世へ伝えていきたいと伊那市が設置した。
展示品は、長衛さんが愛用していたスキーや山小屋「長衛荘」の主を示す札、実際に使用していたザックなど、長衛さんの息子や伊那市が所蔵している遺品13点と、初公開のものを含む写真6点。
長衛さんの4女、五十嵐睦子さんは、「4歳ごろから背負子にぶら下がって山に連れて行ってもらった。山小屋の仕事は、怒られながら覚えていった記憶がある」と思い出を話した。
この展示コーナーは、仙流荘の営業時間内に見学することができ、展示品の入れ替えも行っていく予定。
また、長衛さんを偲び毎年7月に開かれる長衛祭が去年50周年を迎えた記念に冊子が作られた。
長衛祭実行委員会が制作したもので、長衛さんについて、長衛祭の歩み、関係者の寄稿などが載っている。
冊子は1部1500円。29日からは仙流荘で、30日からは長谷総合支所で扱い、販売冊数は500部。 -
どろんこサッカー全国大会 今年も開催
田んぼの中でサッカーを楽しむどろんこサッカーの全国大会が、伊那市長谷で今年も開催される。
伊那商工会議所青年部の原一馬部長が27日、今年の大会の概要について説明した。
どろんこサッカーの全国大会「どろカップ」は、大会を通じて伊那市の元気を全国にアピールし、地域の活性化につなげようと開いているもので、今年で4年目。
今年は7月25日に伊那市長谷の休耕田で開催する。
仮装をするなど楽しみながらプレーするエンジョイリーグと、勝負にこだわり全力でプレーするガチンコリーグの各24チームを募集する。
募集期間は28日から6月30日まで。
また、今年から個人・企業などからのスポンサーも募集している。
どろカップについての問い合わせは伊那商工会議所(TEL72・7000)へ。 -
山岳シーズンを前に南アルプス林道バス 運行開始
山岳観光シーズンの本番を前に25日、南アルプス林道バスの運行が始まった。伊那市長谷の林道バス営業所で出発式が行われ、シーズン中の安全を祈願した。
出発式では、小坂樫男市長は「今年もこの素晴らしい大自然を多くのみなさんに楽しんでいただきたい」とあいさつした。
初日のこの日は、仙流荘を8時5分に出発する始発に、1人が乗車した。
バスは出発点の戸台口から仙流荘停留所などを経由し、標高1680メートルの歌宿まで運行する。6月15日以降は、標高2032メートルの山梨県境、北沢峠まで運行する。
林道バスは1980年の運行開始以来、30年間、無事故を継続しており、昨年は期間中、約4万3千人が利用した。
料金は、仙流荘から歌宿までが800円(子どもは半額)。
南アルプス林道バスは、11月中旬まで運行する予定。
またバスの運行に合わせて北沢峠にある長衛荘も、営業を開始している。 -
中尾歌舞伎 春季公演にむけ稽古
伊那市の無形民俗文化財にも指定されている伊那市長谷の中尾歌舞伎の春季公演が29日に行われる。
本番を間近に控え、練習にも熱が入っている。
春の公演に向けて、3月から週に1回、4月に入ってからは週2回の練習を重ねてきた。
21日夜は、初めて衣装を身につけて稽古した。
今回上演する演目は「絵本太功記 十段目 尼ヶ崎の段」。
主役は織田信長を討った明智光秀で、主君を倒し、反逆者となった光秀と、その一族の悲しみを描いている。
中尾歌舞伎は、江戸時代からの歴史があるが、太平洋戦争とともに一時、途絶えた。
昭和61年に、地区の若者がお年寄りの指導を受け、復活上演させ現在に至っている。
復活当時から演出を手がける西村清典さんは、「農村歌舞伎は、あり合わせでヘタなりにも一生懸命やっているのがいいところ。伝統を一日でも長く、続けていきたい」と話していた。
中尾歌舞伎の春季公演は、29日午後1時半から、伊那市長谷の中尾座で上演する。