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長谷ふるさと講座
伊那市公民館運営協議会は21日、長谷公民館で「ふるさと講座」を開き、アンモナイトやサンカクガイなど長谷黒河内戸台の「戸台の化石」について、まほらいな市民大学の学生や一般市民が学んだ。
戸台でのアンモナイト第1発見者で、「戸台の化石」保存会副会長の北村健治さん(65)=東京都青梅市=が、「化石を追って、ロマン1億年 『戸台の化石』と半世紀-サンカクガイに魅せられて-」と題し、丹念に採集し詳しく調べ続ける大切さを語った。
戸台の化石は、赤石山地の中生代白亜紀層から採集できる。サンカクガイ化石の産出が「戸台」の地名を有名にしたが、「大小のサンカクガイが出ている。生活していたのと近い状態で化石になっている」という。
戸台を歩き始めて2年目の1963年3月31日に、「私の足元に転がっていた」アンモナイトを発見。現在までに学習会で採集しただけで2847体もあるといい、写真で化石を紹介した。 -
戸草ダム見送りに反対の声
国土交通省天竜川上流河川事務所(伊藤仁志事務所長)は18日夜、今後30年間の天竜川流域整備の指針となる「天竜川水系河川整備計画」についての意見を聞く「天竜川上流河川懇談会」を伊那市役所で開いた。地元伊那市の住民を中心に約80人が参加。住民からは国が打ち出した伊那市長谷の戸草ダムの建設見送りに強く反対する意見が多数上がった。
同事務所は学識経験者を集めて開いた「天竜川流域委員会」(16日、名古屋市)に示した整備計画の「たたき台(骨子)」の概要について説明。戸草ダム建設には1千億円かかるのに対し、美和ダムの機能強化なら300億円竏窒ネどとした。
住民からは「美和ダムは完成から50年近くたつが、寿命はどのくらいなのか」「建設費1千億円というが、被災額は5千億円ぐらいになるのでは」「つい数日前も戸草ダム予定地付近で崩落があったことを知っているか。机上で決めるのでなく、現地を調査して判断してもらいたい」などの意見が出た。
参加者は8グループに分かれ、各テーブルに置かれた流域の航空写真にそれぞれの意見を記入した付せん紙を貼り付けながら意見交換した。ダム建設を求める参加者らは「金のが理由なら、国土交通省は治山、治水をやめろ」「美和ダム上流についての配慮がまったくない」「もっと住民の意見を聞いて計画を立ててほしい」など、強い調子で意見を述べた。
一方で「美和ダムでうまくやってくれるのならそれでもいい」「河川環境に影響がなければ、建設はどちらでもいい」などの声もあった。
意見は同事務所が取りまとめ、次回(7月)の流域委員会で報告、審議する。整備計画は年内での策定を予定している。 -
【記者室】戸草ダム「見送り」にみる国の姿勢
国は三峰川上流部に建設を予定していた戸草ダムの計画を見送る方針を明らかにした。洪水防止などに大きな期待を寄せていた住民からは一斉に反発の声が上がっている。
事業着手から20年がたつが、ダム本体工事は手付かずのまま。それがここへきて実質的な中止宣言だ。理由について国ははっきり言わないが、1千億円に上る巨額の事業費が足かせとなっているのは間違いない。
それにしても、これまでの経過を無視して突然「見送る」では話が少々乱暴だ。「あなたの声を生かします」として懇談会が開かれたものの、国の方針が覆る可能性は限りなく小さいことから、形式的の感はぬぐえない。大転換を打ち出す前に、地元住民の意見を聞く場を設けるべきだった。(白鳥文男) -
市議会が戸草ダム建設促進組織結成へ
国土交通省中部地方整備局が16日に戸草ダム建設計画を見送る方針を打ち出したのを受け、伊那市議会の全6会派の代表は18日、代表者会を開き、ダム建設促進に向けて活動する組織を結成する方向で意見がおおむね一致した。
しかし、組織のあり方については、特別委員会か、議員連盟か竏窒ネど、さまざまな意見があって結論に達しなかったため、20日に再度会議を開く。会議は非公開だったが、議長の中村威夫座長が取材に応じた。
中村座長は「市議会として、建設を進める態度を明確にするための組織を結成しようと提言した。戸草ダムは長良川の河口ぜきと違い、住民の生命、財産を守る極めて重要な施設。計画見送りに反対し、建設を促進するための実効行ある組織をつくり、関係方面に働きかけていきたい」としている。
市議会は07年12月議会で、議員提案による「戸草ダム建設推進を求める意見書」を賛成多数で可決している。 -
戸草ダム建設見送り
国土交通省中部地方整備局は伊那市長谷の三峰川上流部に計画していた戸草ダムの建設を見送る方針を明らかにした。今後30年間の河川整備計画の指針となる「天竜川水系河川整備計画」の策定に当たって学識経験者の意見を聞く「天竜川流域委員会」の第5回会議(16日、名古屋市)で説明した。
説明の資料として示した「たたき台(骨子)」の中で、今後の治水目標として挙げた5つの選択肢のうち「現時点での河川管理者の選択」として「河道整備と美和ダム等既設ダムの洪水調節機能強化を行い、戸草ダムの建設を見送る」としている。
治水目標は、50年に一度の大雨で想定される水害を防ぐ目的で設定。堤防かさ上げや河床掘削などの河道整備とともに行う事業として(1)河川の狭い部分の大規模な掘削、または放水路トンネル掘削(2)戸草ダム建設(3)美和ダム等、既設ダムによる洪水調節機能強化竏窒唐ーた。事業費は(1)が400縲・00億円、(2)が1千億円、(3)が300億円。
国土交通省天竜川上流河川事務所はダム建設見送りの理由として、限られた予算の中で早期に効果を出す必要竏窒唐ーる。同事務所の北沢利実副所長は「06年7月豪雨災害が起きたことなどにより、治水安全度向上対策の早急な見直しが必要となっている中で治水、利水、社会情勢などを総合的に判断した結果。ダムでの発電から県が撤退したことで、事業としての優先順位が下がった。財源の問題もある」と説明。その上で「計画は中止ではない。当面先送りするということ。治水の必要性は変わっておらず、基本方針の中では戸草ダムも有力な候補のまま。関係住民の理解が得られるよう努力したい」としている。
整備計画は今年中に策定される予定。住民の意見を聞く河川懇談会は18日に伊那市で、19日に辰野町で開かれる。伊那市など関係市町村長の意見を聞く機会も、早ければ6月中にも開かれる見込み。
戸草ダムは洪水調節などの治水、発電などの利水を目的とする重力式コンクリートダム。三峰川総合開発事業の一環として88年に旧建設省が事業に着手した。建設予定地は伊那市長谷の美和ダムのさらに上流で、完成すれば高さ140メートル、幅300メートル、貯水量6100万トンの大規模ダムとなる。
国内有数の急流河川である三峰川は「暴れ川」と呼ばれ、流域は何度となく洪水の被害を受けてきた。水害を防止しようと59年に美和ダムが完成。戸草ダムは84年に実施計画調査が始まり、89年に「三峰川総合開発事業」として美和ダムの再開発とセットで建設が進められることになった。用地買収も順次進み、ダム建設で水没する長谷地区の住民4世帯が移転した。
01年、利水事業者として事業に参加してきた県は「水需要の伸びが期待できない」「当初計画の単価では売電が困難」などを理由に、ダムの発電と工業用水の使用権を取り下げた。これにより、当初の多目的ダムとしての位置付けは崩れ、建設計画は見直さざるを得ない状況となった。その後、国の経済状況が悪化する一方、大規模工事への風当たりも強くなる中、ダム本体の建設工事に着工されないまま20年が過ぎている。
建設を推進してきた地元伊那市の住民の間からは突然示された方針転換に「寝耳に水」「そんなばかな」など、戸惑いと怒りの声が上がっている。
◆伊那市の小坂樫男市長は「災害はいつ起きるか分からない。住民の安全のために水、土砂をせき止めるダムは必要。地域住民の要望も多い。計画を変更し、規模が小さくても建設してもらいたい。美和ダムの下流はいいとしても、上流の住民のことは考えないのか。住民の安全をどうガードしていくかという視点が欠けている。今まで気配は感じていたが、ここまではっきり言うとは予想していなかった」と困惑顔を見せている。
◆地元住民でつくる三峰川事業総合開発対策協議会長谷地区協議会会長で、旧長谷村の議会議長だった佐藤八十一伊那市議は「美和ダムができて以降も、その上流では災害が何度も起きている。つい一週間ほど前にも建設予定地の近くの船形沢で大規模な崩落が起きたばかり。上流部の地質はもろく、崩れやすい。だからこそ戸草ダムが必要と訴えてきたし、建設を確信しながらやってきた。そもそも国土交通省が造ると言い出したのに、今になって一方的にやめるとは何ごとだ。移転で出た人も気の毒。信頼関係がパーだ」と強い憤りをあらわにしている。
◆旧長谷村の助役だった中山晶計長谷総合支所長は「悲痛な思い。ぜひ撤回してほしい。これまで村を挙げて全員賛成で推進してきた。民有林の買収も99%終わっている。今さら中止では、水没で移転した人をだましたのも同じこと。市全体の問題として建設に向けた対策を考えていかなければならない」。 -
高遠長谷保育園年長交流会
伊那市の高遠長谷地区保育園の年長交流会が6日、高遠第1保育園であった。普段は別々の園で過ごす園児57人が、新しい友達と混合のグループでゲームやカレー会食を楽しんだ。
交流したのは高遠第1、第2・3、第4、長谷保育園の4園。年長交流は恒例行事で、本年度は4回計画し、季節によって各園を会場に、その地域ならではの体験なども取り入れて交流を深める。
この日は本年度第1回で、自己紹介で1人ずつ名前や好きな遊びを発表した。動物や乗り物のまねをするゲームなどで、初めて会った友達とも少しずつ慣れたあと、園庭に出て、自分の園にはない遊具に挑戦したり、砂場で川を作ったり、ままごとをしたり、皆夢中になって遊んでいた。
高遠長谷地域は、小学校でも高遠小、高遠北小、長谷小の3校交流があり、保育園での交流から小学校までの流れができ、いい連携ができているという。 -
28日に秋葉街道ウォーキング
伊那市長谷の南アルプス自然体験ネットワークは28日、古道・秋葉街道ウォーキングを初めて企画した。秋葉街道の高遠城址公園縲恤ェ杭峠の延長約20キロを歩く。25日午後5時まで受け付けるが、定員40人になり次第締め切る。
秋葉街道は、長谷を南北に貫く秋葉神社(静岡県)参拝に使われた古道。地元有志でつくる「秋葉街道発掘調査隊」が江戸時代の絵図をもとに「散探ルート」を設定し、案内板を立てた。5月に秋葉街道のパンフレットを作成したことを機に、ウォーキングを企画した。
当日は午前7時半、高遠町の高遠城址公園グラウンド駐車場に集合。
07縲・9年度の3カ年計画で、長谷区間の再生工事を進めている段階で、一部う回する。
石仏や道標などの案内は、高遠町地区を桜守の稲辺謙次郎さん、長谷地区を秋葉街道道普請隊長の高坂英雄さんが務める。
参加対象は、20キロを歩くことができる小学生以上(小学生は保護者同伴)。参加費は2千円(バス代、保険料含む)。
伊那市長谷総合支所には、市内や近隣などから秋葉街道のパンフレットを求める人が来るそうで、秋葉街道を知ってもらい、新たな観光資源に結びつける。
問い合わせ・申し込みは、長谷総合支所産業振興課内ネットワーク事務局の池上さん(TEL0265・98・3130)へ。 -
猿のコレクション寄贈
飯田市の職業訓練指導員勝野平八さん(75)は30日、旅先で買い求めた置物やお面などの民芸品やおもちゃなど、猿に関係するコレクション約350点を伊那市に寄贈した。伊那市長谷の「孝行猿の家資料館」が昨年12月に閉鎖したことを新聞で知り「何かの役に立ててもらいたい」と寄贈を決めた。
コレクションは旅好きの勝野さんが約40年間にわたって集めたもの。「自分も父も申(さる)年ということもあって旅行の土産に買っていたら、いつの間にかこんなに増えてしまった。それぞれに思い出があり、何だか娘を嫁に出すような気持ちだ」と話した。
市は寄贈品を何らかの形で活用していきたいとしている。
孝行猿の話は、猟師に撃たれて死んだ親猿を生き返らせようと3匹の子猿が猟師の家に来て手で傷口を温める竏窒ニいうもの。戦前の修身の教科書に掲載され、親孝行や命の大切さを教えていた。 -
ダッタンソバ商品化の可能性を探る
産学官の連携で地域の特産化を目指すダッタンソバの料理試食会が23日、伊那市長谷であった。市内4業者が菓子、めん、和食創作料理など5品を提供。市職員や信州大学農学部学生ら約30人が特産品としての活用法を探った。
料理は、そば粉1割のそば、生パスタ、ソバの実を入れたリング揚げ、コロッケ、スペインの菓子を改良したポルボローネ。いずれもダッタンソバの特徴である苦味を生かした。そば粉の割合、甘みとの組み合わせ、加熱などを工夫し、食べたあとにほろ苦さが口の中に広がる。
信大4年生の一人は「にがみがいいアクセントになっている。体に良いなら食べてみたい」と話した。
業者も「栄養価が高く、商品化の可能性はある」と前向きだった。
ダッタンソバは3品種で、タカノ(本社・宮田村)の保健福祉関連事業部と信州大学農学部の井上直人教授が共同開発。ルチンなどの栄養素を豊富に含み、健康増進のための機能性食材として注目される。本年は長谷の農家が面積1ヘクタールで栽培し、3品種の収量などを調査。7月に種をまき、10月中旬に収穫する。収量は普通ソバの2倍確保できるという。
タカノとの契約栽培で、生産から流通までのルートを確立。地域振興や遊休農地の活用に結びつける。 -
高遠町、長谷地域自治区長就任式
任期満了に伴って前任者が22日に退任したのを受け23日、伊那市の高遠町地域自治区長に伊藤俊規氏(60)=高遠町藤沢、長谷地域自治区長に中山晶計氏(66)=長谷溝口=がそれぞれ就任した。任期2年。
2人は小坂樫男市長に辞令を受けた後、就任式に臨み、職員約300人を前にあいさつ。伊藤地域自治区長は「地域の声を的確にとらえて市政に反映し、市の考えを住民に伝えることが大切な役目。精いっぱい職責をまっとうしたい」、中山地域自治区長は「小さな自治区だが、地域住民の安全・安心と信頼される自治区つくりを目指し、市全体の発展につなげていきたい」と決意を述べた。
小坂市長は「2人とも合併前は助役を務めるなど、行政経験は豊富。地域の抱える課題を市全体の中で考え、ボトムアップできるよう期待する」と述べた。 -
美和レイクハイランド整備
伊那市は本年度、長谷の美和レイクハイランド整備として駐車場の舗装と芝生広場の芝張りに取り組む。着工は秋ごろ。
美和レイクハイランドは04年3月に策定した「地域に開かれたダム整備計画」で、美和湖の活用や周辺の環境整備の場に位置づけられる。美和ダム分派堰(せき)下流右岸の国道152号線沿いにあり、ヘリポートを兼ねた多目的グラウンド整備などを盛り込んでいる。
そのうち駐車場は面積1万平方メートルを舗装し、普通車約300台を収容。昨年から高遠城址公園の「さくら祭り」期間中、大型バスの専用駐車場に使っている。
芝生広場(面積1万平方メートル)は、湖上で楽しむモーターボートやカヌーなどの船着き場、キャンプ場として活用できるように詳細を詰めている。トイレ設置などは来年度以降に検討する。
また、美和レイクハイランド整備とは別に、地域振興策として美和湖ウォーキングロード(3キロ、5キロ、7キロの3コース)を設定。原案を作っている段階で、安全を確保した上で距離表示や案内看板を取り付ける。健康づくりと結びつけ、診療所受診者を含めて地域住民らに利用を促す。
本年度事業費は5千万円。過疎対策事業債などを活用する。
市長谷総合支所建設課は「水に親しみながら、公園的要素を持った場所として利用できるようにしたい」と話している。 -
高遠、長谷公民館共催「くじらくらぶ」開講
伊那市の高遠町、長谷両地区の公民館と総合支所保健福祉課は初の共催事業として、未就園児とその保護者を対象にした子育て教室「くじらくらぶ」を開講した。主催者によると、市内の公民館が年間を通じた事業に共催で取り組むのはほとんど例がないという。
15日、長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で開いた第1回教室には、あらかじめ申し込んだ高遠、長谷地区の11組23人の親子らのうち10組21人が参加。赤、黄、緑の食紅で色を付けた手作りの小麦粉粘土を使い、ヘビなどの動物やテレビアニメのキャラクターの顔などを作って楽しんだ=写真。主催者は「目的は幼児教育、親子の交流と子育ての仲間づくりだが、教室を通じて高遠、長谷両地区の交流がさらに深まるきっかけになってくれればうれしい」と期待を寄せている。
開講式のあいさつで長谷公民館の伊藤智良館長は「子育ての上でいい経験になるはず。みんなで楽しんで盛り上げていこう」と呼び掛けた。
教室は来年3月まで月2回の割で、ヘルスセンター栃の木のほか高遠町、長谷の図書館、高遠町保健センターなどを会場に全20回開く予定。5月と9月には遠足も計画している。教室の内容は参加者自身が考えていくこととし、数年後には自主サークル化への発展を目指したいとしている。
「くじらくらぶ」はクジラのように大きくのびのびと育ってほしい竏窒ニの思いを込めて名付けられた。 -
秋葉街道パンフレットできる
伊那市は、長谷を南北に貫く秋葉神社(静岡県)参拝に使われた古道、秋葉街道のパンフレット千部を作った。
秋葉街道の長谷区間は延長約20キロ。07縲・9年度の3カ年計画で再生工事が進められ、一部で進入禁止区間がある。
パンフレットはA3判(縦に五ツ折)。高遠町的場から長谷の分杭峠まで、江戸時代の絵図をもとに設定した「散探ルート」と旧秋葉街道を比較し、両面にわたって地図上に示した。「歴史と文化の道」として、双体道祖神や白衣観音などの石仏、道標、史跡もカラー写真入りで紹介する。
古道を歩くのは静かなブームで、秋葉街道を歩くイベントを計画し、新たな観光資源として生かしていく。
市長谷総合支所産業振興課は「地域住民にも秋葉街道を認識してもらいたい。見慣れた道も歩くことで、石仏など新たな発見があると思う」と話す。
パンフレットは市長谷総合支所、道の駅「南アルプスむら」、宿泊施設にある。 -
中尾歌舞伎 春季公演
伊那市無形文化財に指定される中尾歌舞伎の春季公演が29日、長谷の「中尾座」であった。演目は「恋女房染分手綱(そめわけたづな)重の井子別れの段」。観客300人が詰めかけ、地元の保存会員の熱演に見入った。
初公演の「恋女房竏秩vは、由留木家の息女・調姫の乳母・重の井が、お家の存続にかかわる調姫の縁談などから、生き別れた馬子の息子・三吉に名乗ることができず、泣く泣く別れる親子の悲哀を描いた作品。
子役の登場に、観客は拍手を送ったり、おひねりを投げたり。縁談を嫌がっていた調姫がすごろくに勝って「はよ、行こう」と機嫌を直す場面など所々で笑いを誘い、会場を沸かせた。見どころの子別れは、涙を流す親子の姿でしんみりとさせた。
中尾区に住む70歳の女性は「子役も上手で、泣かされた。勤めのあいさにけいこするのは大変だろうけど、毎回楽しみにしている」と話した。
会場では、中尾歌舞伎のオリジナル手ぬぐいが販売された。
中尾歌舞伎は江戸時代から歴史があり、一時、戦争で途絶えたが、86年に復活。例年、春と秋に定期公演を開いている。 -
南アルプス林道バス 歌宿まで運行開始
伊那市営南アルプス林道バスが25日、戸台口縲怏フ宿間で運行を開始した。7月1日から終点の北沢峠までとなり、11月中旬まで運行する。1980(昭和55)年、林道バス開設からの累計利用者数はあと1万4600人余で100万人に達する。
始発便の出発に先立ち、宮下市蔵長谷総合支所長は、林道バス運転手ら約10人を前に「林道バスは南アルプスへの動脈の一つ。シーズン中は乗客が集中するが、無事故で運行してほしい」と呼びかけた。
初日の利用者はいなかったが、登山、高山植物などが楽しめ、シーズン中は例年並みの5万人を見込む。
伊那市長谷総合支所によると、歌宿付近の積雪は20縲・0センチ、北沢峠付近が2メートルで、例年より多い。北沢峠までは歌宿から6・3キロを歩くことになる。歌宿から2キロほど離れた平右ヱ門沢は雪崩の危険があり、市は登山者に雪崩や落石に注意を促す。
林道バスは三峰橋付近の戸台口縲恂k沢峠間の延長22・6キロで運行。1日4往復(バス営業所発歌宿行午前8時5分、10時5分、午後零時45分、2時10分)。土曜日・休日は午前6時が加わる。
北沢峠までの運行開始は例年6月15日だが、昨年9月、台風9号の影響で土砂崩れがあった個所の災害復旧工事のため、半月ほど遅らせた。
運賃は仙流荘縲怏フ宿間が800円(小学生以下は半額)。所要時間は40分。
問い合わせは、南ア林道バス営業所(TEL98・2821)へ。 -
歌舞伎の中尾で花桃の丘づくり
中尾歌舞伎で知られる伊那市長谷中尾で20日、丘を将来花桃でいっぱいにしようと上中尾集落の住民がつくる「上中尾元気ずく出し隊」(西村幸一隊長、26人)は「上の原 花桃の丘公園」予定地の高台にハナモモの苗木約50本を植え付けた=写真。西村隊長(66)は「サクラも考えたが、歌舞伎の定期公演がある4月29日にお客さんを迎えるには花桃の方が時期的に良い。数年後には成長した木がこの丘を満開の花で飾ってくれるだろう」と笑顔で話した。
上中尾は現在の戸数わずかに14戸。小中学生は1人もおらず、高校生が2人いるだけという少子高齢化集落。住民はここに花桃の咲く公園を整備して地域活性化につなげようと昨年「元気ずく出し隊」を結成し、立ち木を伐採するなどして公園造りに乗り出した。
地区内にはさらに2カ所の公園整備が計画されていて、今年秋までにハナモモの苗木約40本を植える予定。
丘は数十年前はサクラが数本ある小公園で住民らの憩いの場所だったが、近年はカラマツが林立するなど様変わりしたため、訪れる人もなく打ち捨てられていたという。 -
東部火災予防運動パレード
「春の火災予防運動(1縲・日)」期間中の2日、伊那市消防団の高遠町、長谷地区の消防団員が両地区内を消防車両でパレードし、地域住民に防火を呼びかけた。団員約30人、車両7台が出動し、約5時間かけてコースを回った。
高遠町総合支所であった出発式で、伊東義人総合支所長が「地域の皆さんの防火意識を高め、火災が発生しないことを祈る」とあいさつ。田畑安彦団長は「意識づくりが地域の安全をつくる。皆さんの広報活動が大きな力になる」と話した。
高遠消防署によると、無火災期間は高遠町地区が9カ月、長谷地区が2年3カ月。
高遠町総合支所を出発する消防車両 -
高遠地区防犯協会定期総会
伊那市高遠町、長谷地区でつくる高遠地区防犯協会(会長・伊東義人高遠町総合支所長)はこのほど、高遠さくらホテルで定期総会を開いた。会員約60人が出席し、2008年度事業計画、予算など5議案を原案通り承認した。
来年度事業計画は、「安心・安全なまちづくり」を目標に、▽街頭犯罪・侵入犯罪抑止対策の推進▽女性・こどもを守る施策の推進▽少年非行防止・保護対策の推進竏窒d点に活動。「児童声掛け運動」による保護対策の推進と防犯意識の普及・高揚竏窒ネどに努めることを確認した。
このほか、任期満了により、防犯指導員67人のうち50人を委嘱した。
伊東義人会長から委嘱書を受け取る防犯指導員 -
強盗への対処方法を確認
上伊那地方の郵便局と伊那署は28日、伊那市長谷の市野瀬郵便局(西村敏博局長)で、強盗を想定した防犯訓練を実施した。訓練を通じて強盗への対処方法を確認し、緊急時に備えた。
強盗対策の一環として年1回、上伊那の郵便局が持ち回りで開く訓練で、今回は各局の職員約30人が見学。訓練は署員が強盗役に扮(ふん)し、ピストルを片手に窓口の女性職員を人質に取り、金を奪って逃走する想定で行った。
職員たちは、逃げる犯人の体格や服装などの特徴、逃走方向を覚えるなど、対策マニュアルに沿ってそれぞれが行動を確認した。署員の迫真の演技に「慌ててしまう場面もあったが、(警察が到着するまでの)時間をできるだけ稼ぐことができた」と西村局長は訓練を評価した。
伊那署生活安全課の亘浩幸課長は「いざというとき、今日と同じ対応ができるよう、日ごろから心がけてほしい」と呼びかけた。
伊那署員の迫真の演技で緊張感が増した強盗模擬訓練(市野瀬郵便局) -
シカ肉を使ったジビエ料理 仙流荘メニュー
伊那市長谷の仙流荘は23日から、地元のシカ肉を使った「鹿のカツフライ」など3品を料理メニューに追加する。個体数調整を進めるニホンジカを食肉として有効活用し、同施設の名物料理として売り出していく考えだ。
新メニュー3品は「鹿のカツフライ」「鹿のソースカツ丼」「鹿の空揚げ」。シカ肉独特の臭みを消すためカツはワインに浸し、ソバ粉を付けてから揚げ、空揚げはネギやショウガ入りのしょう油ベースのタレに一晩漬けてから調理するなど工夫した。
「低脂肪、低カロリーのシカ肉はあっさりとしていてヘルシー」と、料理を開発した料理長の高坂章さん(46)。シカ肉料理は年間を通じて販売する予定で、カツフライ900円、ソースカツ丼800円、空揚げ500円。
シカ肉料理3品を開発した料理長の高坂さん -
農林漁家民宿おかあさん100選の一人に選ばれた 蔵の宿 みらい塾のおかみ
伊那市長谷黒河内
市ノ羽幸子さん(60)あっという間の11年だったけど、やっぱり農家民宿を始めて良かった。自分の人生をも変えてしまうような素敵な出会いもたくさんあった竏秩B
人里離れた長谷の山奥で、ひときわ元気の良い声が聞こえてきたら、農家民宿「みら塾」のおかみ、その人に違いない。宿泊場所はリフォームした築130年の蔵の中。また、囲炉裏(いろり)のある築100年以上の木造母屋は、食事をしたり、ゆったりとくつろいだりする場所として開放している。何より、いつも変わらない笑顔と心配りで訪れる人を迎え入れてくれるおかみに会うため、ここを訪れる客人も少なくない。
「私がしていることは幸せを感じる心を育てるお手伝い。“幸せ”ってそこら中にあるけど、今は気付かない人が多いから。そうやっていろんな人と出会う中で、私が元気にならせてもらっているの」と笑顔を見せる。
◇ ◇
畜産農家に生まれ、大家族の中で育ったこともあり、人と接することが好きだった。また、新しいことも大好き。そのため、農山村ならではの保守的な地域性があるこの地へ嫁いできた時は「新しいことの大嫌いな村へ新しいこと好きの嫁さんが来た」と言われた。
「7人兄弟の長男だっていうから、周りからは『そりゃ大変だぜ』って言われた。けど、一目会ってみて『この人なら大丈夫』って感じたの」と語る。
嫁いでからも、兼業農家の嫁として、さまざまなことに挑戦。しかし、出る杭は打たれるもの。
「それこそ何回打たれたか知れないけど、ある時『あなたは毎日何かやっているからこそ、いろいろ言われる。何もしない人のことは誰も何も言われない。もっとやればいい』って言ってくれる人がいて『ああ、自分が道さえ外れなければやりたいことをやればいいんだ』って吹っ切れたの」 -
伊那ビデオクラブが猿の絵物語を制作
伊那ビデオクラブ(飯島尚美会長、30人)は、伊那市内に伝わる猿の民話をもとに、絵物語を制作している。事務局の赤羽仁さんは「獣といえども親を思う子、子を思う親の気持ちは人間と変わりない。民話を通じて親子関係を見直す問題提起になれば」と話す。3月9日の「伊那映像祭2008」で披露する。
全国各地で親子間の痛ましい事件が相次ぐ中、親と子のきずなを深めてほしいと願い、長谷の「孝行猿」と東春近殿島の「親子猿物語」を取り上げた。市から映像記録の委託料50万円を受け、昨年秋から制作に取りかかった。
市の無形民俗文化財である「孝行猿」(上映時間30分)は猟師に撃たれ、死んだ母を子が助けようとする話。脚本は信州豊南短大講師小沢さとしさん、原画23枚は市職員山下隆さんが書き、ナレーションを加えた。
「親子猿竏秩v(同23分)は子が熱湯の中に落ちて死んでしまい、母が子を抱いて川へ飛び込む話。脚本はクラブ員河野恒さん、原画63枚は漫画家橋爪まんぷさんが担当し、語りは伊那市図書館の読み聞かせグループや伊那北高校演劇部の協力を得た。
いずれも紙芝居のように原画をビデオカメラで撮影した。
14日夜、市内で試写会があり、クラブ員20人が参加。ナレーションと音楽とのタイミングや映像など意見を出し合った。修正を加えて完成させる。
映像祭は3月9日午後1時半から、伊那市生涯学習センター6階ホールで開催。猿の絵物語のほか、長年記録してきたハッチョウトンボの生態と保護、漂泊の俳人・井上井月なども上映する。伊那毎日新聞社など後援。入場無料。
終了後、猿の絵物語などをDVDに収め、市内の小・中学校、保育園、図書館、公民館などに配布する。 -
伊那署 少年指導委員ととも立ち入り補導活動
伊那署は2日夜、同署管内の少年指導委員5人とともに管内のパチンコ店と飲食店の計4店で立ち入り補導活動を行った。少年らの健全育成に障害を及ぼす行為を防止するためで、委員らが営業者に対して適切な指導をした。
パチンコ店や飲食店で抜き打ちの立ち入り補導をした。パチンコ店では、店内外に18歳未満・高校生の入店を禁止することを示した掲示があるかなどを確認。飲食店では未成年の立ち入りがあるかなどを指導した。
少年指導委員は無報酬。非行少年などの補導、営業者、成人などによる少年の健全育成阻害行為に対する注意や助言などの協力要請などを目的に活動する。
パチンコ店で指導活動を展開する委員ら -
野のもの雑穀料理教室
伊那市長谷の道の駅「南アルプス村」のレストラン「野のもの」は30日、雑穀料理教室を同店で開いた。同店の料理チーフ堀田麻衣子さんが講師となり、10人の参加者たちに雑穀を使ったハンバーグとスープの作り方を指導した。
堀田さんは「雑穀そのものを使う料理の面白さを知って欲しい」と同教室の趣旨を話す。当初は全3回の予定だったが、申し込み者が多かったために5回となった。
第1回目の今回は、みじん切りにして炒めたしいたけ、にんにく、玉ねぎを、炊きあげた高きびと混ぜ合わせて焼いた「高きびのハンバーグ」と、野菜スープにもちあわを入れて煮込み、とろみを引き出した「もちあわ入り冬野菜のとろとろスープ」を作った。
参加者たちは3つのテーブルに分かれて、雑穀についてや子育てについてなど話しながら和気あいあいと料理を進めた。
参加者たちが教室に申し込んだ理由は「雑穀料理に興味があったが、雑穀の使い方がよく分からなかったから」「子どもがアレルギーがあるので、食事に雑穀料理を取り入れていきたいと思い」など。分からないことや興味のあることを堀田さんに質問して、雑穀料理を熱心に学んでいた。 -
農林漁家民宿おかあさん100選の一人にみらい塾の市ノ羽幸子さんが選ばれる
農林水産省、国土交通省は29日、地域の素材を生かしたもてなしで農林漁家民宿を営む女性100人を選ぶ「農林漁家民宿おかあさん100選」の第1弾を発表し、伊那市長谷黒河内で農家民宿「蔵の宿 みらい塾」を営む市ノ羽幸子さん(60)が最初の20人の一人に選ばれた。一夜明けて30日、市ノ羽さんのもとには祝福に訪れる人たちや電話によるメッセージが相次いで届き、市ノ羽さんは「驚いている。支えてくれる人たちがいたから、できたこと。自分が嬉しい時に、一緒に喜んでくれる人がこんなにもいてくれることは嬉しい」と喜びを語った=写真。
取り組みは良質な農林漁家民宿の拡大、地域活性化などを目的とするもの。25の道県から推薦のあった42人の中から▽都市住民などとの交流を積極的に推進している▽農林漁家民宿おかあさんのイメージに即している竏窒ネどといった選定基準に合致した女性20人を選出した。
市ノ羽さんは農家民宿を始めて11年目。自宅の蔵を改装し、そこを宿泊場としているほか、囲炉裏(いろり)を囲んで食べる手作りの郷土料理、昔ながらのたたずまいなどが、訪れた人の心を和ませている。また、何よりも、いつも笑顔で訪れる人を迎え、帰る時にはその元気を分けてくれる市ノ羽さんの人柄そのものに魅力を感じる人も多く、リピーターが後を絶たない。
市ノ羽さんは「自分のうちに帰ってくるような感覚の民宿をやりたいと思って、自分も楽しみながらやってきた。若くなっていく訳ではないので、今までと同じようなスタイルでやっていければいいかな」と話していた。 -
小学生防火作品コンクール審査会
伊那防火管理協会は28日、伊那市の伊那公民館講堂で、伊那消防組合管内の小学生を対象とした「防火作品コンクール」の審査会を開いた=写真。ポスター、書道の部の各最優秀賞1点ずつなどを選んだ。
防火意識を高めるためのコンクールで、ポスター、書道、作文の部門に管内の小学4縲・年生から計459点の応募があった。この日は、協会関係者や小学校教諭ら7人が審査し、両部門の最優秀賞のほか、優秀賞(ポスター20点、書道21点)を決めた。
各部門の入賞作品の発表は後日あり、ポスターと書道の入賞作品を「春の火災予防運動」期間中(3月1縲・日)、伊那消防署などなどで展示。作文の部は2月上旬に審査し、入選作品を同期間中、有線放送で発表する予定だ。
それぞれの最優秀賞作品はポスターに作成し、管内の事業所などに配布する。 -
07年伊那署管内で発生した交通事故
07年に伊那署管内で発生した交通事故の死者数は前年と比べて5人減の3人だったことが、同署のまとめで分かった。このほか、人身事故は前年比4件減の526件、けが人は同6人増の670人だった。
3人の尊い命を失った交通死亡事故3件は、いずれも伊那市内で発生。車を運転していた死者2人のうち1人はシートベルトを非着用だった。飲酒運転事故はなかった。
人身事故の発生場所で依然として上位となるのが交差点内の事故。件数は前年比33件増の313件だった。一方、例年、目立っている高齢者の関係する事故は同6件減の153件、飲酒運転事故は同3件減の7件だった。
市町村別の人身事故の発生状況は、伊那市322件(前年比2件減)、箕輪町104件(同22件減)、南箕輪村100件(同20件増)だった。
車が横転し、出火した交通死亡事故の現場(07年9月11日・伊那市西春近) -
第22回伊那消防組合消防職員意見発表会
第22回伊那消防組合消防職員意見発表会(同消防組合消防本部主催)は15日、辰野町役場で行った。組合管内の4消防署から代表7人が出場し、日ごろの消防、救助活動で感じたことや、思っていることなどを題材に発表した。
最優秀賞は、「あの気持ちを忘れずに」と題して意見発表した辰野消防署の小沢克裕消防司令補(45)が受賞。このほか優秀賞は、伊那消防署の桜井英和消防副士長(32)、箕輪消防署の工藤健介消防副士長(30)が選ばれた。
小沢消防司令補は、消防組織の広域化や救急需要の増大など、消防を取り巻く環境が変化しても、「誰のため、何のために活動しなければいけないのかとの原点を忘れてはいけない」と強調。その目的意識を持ち、冷静に活動することが消防士の責務だと訴えた。
県内14消防本部の代表者が集まる県消防職員意見発表会が2月7日、野沢温泉村である。3回目の県大会に出場する小沢消防司令補は「自分の伝えたいことをみなさんに理解してもらえれば。緊張せず、臨みたい」と意気込みを語る。
最優秀賞の小沢消防司令補(中)、優秀賞の工藤消防副士長(右)と桜井消防副士長 -
伊那消防組合07年の火災状況まとまる
07年に伊那消防組合管内で発生した火災件数は前年に比べて26件減の58件で、33件の火災があった1983年以来、24年ぶりに60件を切ったことがこのほど、同消防組合のまとめで分かった。火災発生件数は2年連続で減少している。死者は4人で前年比1人増、負傷者は5人で同比1人減だった。
火災の内訳は「建物」31件(同12件減)、「その他(廃材・枯れ草など)」16件(同15件減)、「車両」が8件(同3件増)、「林野」が3件(同2件減)。焼損面積は、建物1107平方メートル、林野17アール、車両9台。焼損棟数は全焼11棟など計39棟で20世帯、43人が被災した。
市町村別の発生数は、伊那市31件(同16件減)南箕輪村10件(同2件減)、箕輪町9件(同5件減)、辰野町8件(同3件減)だった。
原因は、「放火・放火の疑い」11件、「枯れ草焼き」6件、「たき火」5件、「たばこ」4件、「火遊び」4件、「電気配線・機器」4件竏秩B同消防組合によると06年現在、全国的に見て出火原因は、「放火」が10年連続で1位となり、「放火の疑い」を合わせると火災件数の約2割を占めるという。
伊那市狐島の曹洞宗龍光寺が全焼、焼死体が見つかった(07年5月30日) -
高遠、長谷地区交通安全祈願祭
高遠地区交通安全協会(長谷地区も含む)は12日、交通安全祈願祭を伊那市高遠町の鉾持神社で開いた。会員や伊那警察署員など約40人が参加した。代表者たちが玉ぐしを奉てんするなどして今年一年間の交通安全を祈った。
高遠地区交通安全協会の前田茂会長は「昨年は目標としていた交通死亡事故ゼロを達成できた。今年も同様の目標を掲げていきたい」とあいさつした。
最後に、車で足を運んだ出席者もいることから、お神酒(みき)の代わりに甘酒で乾杯し、祈願祭を締めくくった。