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高遠町が寄贈した桜の苗木植樹
長谷小学校(三沢久夫校長)は7日、開校30周年を記念してタカトオコヒガンザクラの苗木3本を植樹した。 高遠町から節目を祝して寄贈された苗木で、高さ2縲・メートル。卒業を控えた6年生が植樹を担った。
児童たちを前に、三沢校長は「高遠町の大事な宝を友好の証として頂いた。成人してふるさとに帰ってきたときにはきれいに咲いていることだと思う」と話し、学校、児童ともに新たな出発を誓って、校庭北側に1本1本丁寧に植えた。 -
活動の成果堂々と
長谷村の第27回文化祭が3、4日、村公民館であった。小中学生や公民館サークルなどによる作品展示やステージ発表があり、多くの村民でにぎわった。
展示は小中学生の書道、絵画、各サークルや個人で出品した洋画、水墨画、盆栽、デイサービスセンター「やすらぎ」の利用者によるクリスマスリースなど力作約300点が並び、来場者も足を止めて見入っていた。
長谷太鼓や大正琴の演奏、手話ダンス、民謡、熱田神社にまつわる紙芝居など全16演目を繰り広げたステージ発表では、出演者が日ごろの練習の成果を発揮し、会場から拍手を集めた。
村が村内に分散して保存していた文化財などを一括収蔵するため、公民館に増築した生涯学習活動施設の工事により、例年より1カ月遅れだったが、村民は前日に開館したばかりの施設内も見学し、関心を寄せていた。
伝統文化の継承と健全育成を目的に、村青少年育成協議会(伊藤善明会長)は初日の3日、恒例の「親子しめ飾り教室」を併せて開いた。
12組約30人の親子が参加。初めて体験する保護者も多く、縄が緩かったり、ほどけたりと、手のひらをこすり合わせるようにしてわらを編んでいく作業にてこずる姿が目立った。
しめ縄の形が整うと、おかめやエビなどの演技物を付け、正月に向けて立派なしめ飾りを作った。 -
村の宝まとめて保存
長谷村が分散して保管してきた埋蔵文化財や戸台の化石などを一括して収蔵するため、村公民館南側に増築していた生涯学習活動施設が完成し、2日、開館式があった。
施設は、鉄筋コンクリート平屋建て約450平方メートル。アンモナイトを中心とした戸台の化石、村内で出土した縄文土器などの埋蔵文化財、各地区で発見された古文書などを保管する収蔵室3部屋があり、一部を展示できるよう常設展示スペースを備えている。
蔵書などを閲覧できる図書室、「子どもに読み聞かせなどができるように」(村教委)多目的ホールも設けた。総事業費は約1億2500万円。
村内にある文化財は現在、化石が4千点、古文書5千点、埋蔵文化財2200点、蔵書6千点で、順次搬入を進めていく。
宮下村長はあいさつで「これからも自分たちが誇りのもてる地域として、先人の文化遺産を後世に残すための基礎的な土壌ができて感無量」と完成を喜んだ。 -
「信州新医療構想」美和診療所参考に
地域の病院や診療所が連携して、県民に総合的な医療を提供する「信州新医療構想」に基づき、県衛生部は29日、地域医療について考える第1回検討会を長谷村非持の国保直営美和診療所で開いた。
美和診療所は手術を要する患者を、伊那市の伊那中央病院や駒ヶ根市の昭和伊南総合病院に紹介するなどの連携を図り、診療所に隣接して福祉施設もあり、地域に根付いた医療を展開している。
住民が質の高い医療を安心して受けるためには、医療機関の機能分化と役割分担が必要で、「美和診療所は参考になる」(県衛生部)。
検討会には、医師が10人に満たない県内6病院から30人余が参加。岡部竜吾所長が診療所を解説して回り、市町村立病院、診療所のあり方から、地域医療に求められる機能や役割分担、美和診療所の特徴などを話した。 -
みつ240グラム瓶千本販売へ
ニホンミツバチを飼い、採取したみつを販売する「長谷村日本蜜蜂(みつばち)の会」(保科政男代表、48人)は26日、上伊那森林組合山菜加工所で、今季のみつをびん詰めした。
ハチはトチ、タラの木、ウドの花など山林からみつを集めるため、山間部が好調で、今季は平年より多く採取できたという。
役員10人で、会員から集まったみつを1びん240グラムずつ約千本詰め、「南アルプス入野谷日本みつ」のラベルを張った。1本1500円で道の駅南アルプスむらなどに並ぶ。
同会は個々で養蜂(ほう)していた村民でつくり、5年目。丸太をくりぬいた巣箱を山などに置き、管理し、採取は巣ごとすりこぎでつぶして網でこす。みつは、2年目の巣からのみ搾るため、糖度が高い濃厚な味わいが特徴だ。
保科代表は「会員一人ひとりが丹精込めてできたみつ。苦味がなくおいしくできた。活動が地域おこしにつながればうれしい」と話していた。 -
農林作物の被害軽減へ
ニホンジカによる農林作物への被害軽減を目的に、県や郡内各市町村などでつくる上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会は26日、長谷村の鳥獣保護区でニホンジカの一斉捕獲をした。上伊那猟友会の協力を得て、猟師200人余が4班に分かれて実施、44頭を捕獲した。
昨年に続いて2年目。高遠町、中川村でも12月に予定し、同様にニホンジカの越冬地とされる鳥獣保護区を中心に行なう。昨年度は3町村で129頭、今年度は300頭の捕獲を目指す。
県が01年度に策定した特定鳥獣保護管理計画では、南アルプスでの生息数を1万2千縲・万5千頭と推測、適性数を約7400頭とし、今年度の捕獲目標数を一般狩猟捕獲を含めて千頭としている。
上伊那地方事務所林務課によると、ニホンジカによる郡内の農林業被害は作物や高山植物の食害、水田荒らし、角による樹皮はがしなどで、被害額にすると、昨年度は6300万円余に上る。 -
正しい姿勢で健全な心
早稲田大学名誉教授の春木豊さん(心理学)と桜美林大学が正しい姿勢と心の変化のつながりを研究するため、長谷村の長谷小学校で9月から「背筋を伸ばす」いすを用いた実証研究をしている。
いすは横浜市の寺で座禅用に開発され、座面と背もたれにクッションが付いているのが特徴で、座面は前方が膨らみ後方に傾斜している。5年生15人に来年3月まで試作品を使ってもらい、月に1度、「やる気がでてきたか」や「元気がでてきたか」「ピリピリしないか」など約10項目を6段階評価して、心への影響を調査する。担任の視点からも児童の変化を調べ、データをまとめる。
同校で使用している従来の木のいすは、「姿勢が崩れやすい」。
大学生で同様の研究をしたところでは、背筋が伸び、顔が正面に向いていると気持ちが前向きで、猫背で下向きだとうつになりやすい結果が出たという。
春木さんと、桜美林大の鈴木平助教授(人間科学)は、「背筋を伸ばすいすによって姿勢や顔の向きが改善され、健全な心の教育につながることを示したい」とし、同校以外でも調査して、効果次第で最終的に全国での普及を目指している。 -
育てた農作物 収穫を喜ぶ
長谷村の長谷小学校5年生(降旗宏子教諭、15人)は23日、溝口の講友館で、年間通して取り組んできた稲作の収穫祭をした。
4月から同級生の祖父の指導で、もち米作りに励んだ。4月からあぜぬりや田植えをし、10月に稲刈りと脱穀をして、180キロを収穫した。
収穫祭は恒例の親子交流会も兼ね、保護者ら約20人とともに、4升を使ってもちづくり。児童は重いきねを振り上げて「よいしょ、よいしょ」と威勢よくもちをつき、あんこやきな粉、大根おろしなどで味わって、収穫の喜びをかみ締めた。
また、保護者らを前に、児童一人ひとりが稲作の活動を発表。作業の様子をスライドに映し出し、「あぜぬりや田植えは難しくてうまくできなかった」「モグラの穴のせいで水がぬけて大変だった」「脱穀したら米の量が半分くらいになってびっくりした」と振り返り、協力者に感謝した。
残りのもち米は今後、児童の自宅に配ったり、販売していく予定という。 -
頑張ろう長谷・高遠!キャンペーン
合併後の新市のまちづくりについて考えるまちづくりアカデミーは20日、「頑張ろう長谷・高遠!キャンペーン」と題したイベントを高遠町総合福祉センター「やますそ」で開いた。第1弾で、駒ケ根市の中高年バンド「駒ケ根ベンチャーズ」を招いてライブをした。60年代にエレキブームを巻き起こした米国のバンド「ベンチャーズ」の曲目を中心とした27曲の演奏があり、会場を沸かせた。
まちづくりアカデミーは「高遠町の自立をめざす会」として活動して、まちづくりのあり方などを考えてきた住民グループが前身。3月の合併を目前に方向転換を図り「地元のことは少しでも地元で」という理念に基づき、合併後のまちづくりを考えるため10月、7人で活動を開始した。
今回は、まちづくりを担う中高年世代を元気付けよう窶狽ニ、青春時代に聞き入った60縲・0年代サウンドの公演を企画。一世を風靡(ふうび)したベンチャーズの曲を中心に演奏するバンド・駒ケ根ベンチャーズを招いた。
3月までに、まちづくりに関する取り組みを進めていく。 -
長谷村と福島県只見町がテレビ電話会議
長谷村と福島県只見町をテレビ電話でつなぎ地域医療の今後のあり方を探るテレビ電話会議現地研修会が20日、長谷村公民館と只見町朝日地区センターであった。自治医科大学と連携し地域社会における保健・医療・福祉事業の充実のため調査・研究する地域社会振興財団の事業の一環。両町村の医療従事者、行政関係者、地域住民が意見を交わした。
長谷村の美和診療所は、パワーリハビリテーションや心理カウンセリングの取り組み、西洋と東洋の医学の融合など長谷モデルを紹介。只見町の朝日診療所は、03年の常勤医師不在の事態を町民や町当局が会を組織して署名運動などにより医師を確保した経緯があり、診療所の再構築や遠隔医療システム整備などを話した。
長谷村会場では「医療と保健福祉を一体となって進めていることに感謝している」、只見町会場では「住民が研修会などに参加し住民の目線で診療所の運営や医療に反映できたら最高」と住民が発表。只見町の高校生が「手術や入院は都市と農山村の地域格差があるが、予防医療ができれば格差がなくなる。地域医療は、早期発見、早期治療の予防医療を推進してほしい」と発言すると、両会場から拍手が起きた。
早稲田大学の春木豊名誉教授は、「医療は行政がかかわらないと本当の力は沸いてこない。行政のバックアップがあってできること」と強調。財団の伊東紘一研修委員長(自治医科大教授)は、「地域医療は継続が力。住民意識を継続し高めることが大切」と話した。 -
長谷保育園消防車乗車体験
日ごろ地域の安全を担う消防車を知り、火の用心を心がけてもらおう窶狽ニ長谷村保育園でこのほど、園児が消防車への乗車を体験した。
暖房器具など、火を使うことが多くなるこの時期、子どもの火遊び予防を啓発する意味もあり、毎年の恒例。村消防団第2分団第6支部に導入した新車両と共に、長谷分遣所長の宮下久さんが来園。
宮下さんは、先日あった防火パレードの説明をしたり、火をいじらないように窶狽ニ注意を促し、園児たちに火遊びしないことを約束させた。
その後、水の給水口やホースなど、消防車に付いているさまざまな装置、一つ一つを説明し、未満児から順番に乗車させた。普段は見ることしかできない消防車に、園児たちはうれしそうに乗車し、窓から見える光景を確かめていた。 -
4季連続で5万人突破
長谷村の戸台口から北沢峠までの南アルプス林道を結ぶ長谷村営バスが15日、今季204日間の運行を終えた。村が伊那市・高遠町との合併を来春に控えるため、村営バスとしての運行も終了した。1980(昭和55)年から26年間、89万3359人を運んだ。
営業所によると、今季の利用客数は5万163人、4年連続で5万人を越えた。しかし、運行日数を通常より8日短縮した昨年に比べて1790人減と落ち込み、「例年、夏山や紅葉シーズンには1日千人を越える日が多々あった」が、今季は7月下旬の連休のみだった。
最終日は36人が利用。来季の乗車券の引き換え券や地元の漬け物、小松菜を贈った。午後4時50分、夕暮れのバス営業所に到着した最終便に乗車していた伊那市の男性(65)は「日帰りで仙丈ケ岳まで登ってきた。紅葉もきれいだし、雪も目にすることができてよかった」と満足そうな笑顔をみせた。
終了式で宮下市蔵村長は「26年間、急しゅん道路で、複雑なコースでありながら無事故で順調に運行することができた。来年に向けて準備を整えてほしい」とあいさつした。
来季は例年同様の4月25日に、戸台口窶秤フ宿間で運行を開始する予定。 -
東部消防連絡会
「秋の火災予防運動(9窶・5日)」期間中に合わせてこのほど、高遠町と長谷村の消防団でつくる東部消防連絡会(北原和門会長)は消防車両で町村全域をパレードし、地域住民に防火を呼びかけた。
高遠町の5分団と長谷村の2分団から合計9台のポンプ車、搭載車などが出動。火災予防運動を呼びかける放送広報車を先頭に、5時間ほどかけてパレードを展開した。
本年度はパレード中に、美和ダムへの土砂流入を制御する洪水バイパストンネルを見学。地域の水利系統について団員らで確認した。
北原会長は「数多くの町民、村民に防火意識を持ってもらい、火災予防に取り組んでほしい」と話していた。 -
親子で古代のロマン探して
長谷村の「戸台の化石保存会」(伊東耕平会長)は13日、恒例の化石学習会を開いた。上伊那を中心に親子連れなど約50人が集まり、標高1100メートル以上ある収集場所で、アンモナイトなどの化石を見つけては胸を躍らせた。
化石収集、研究、保護を通じて自然保全の重要性を学ぶ目的で、毎年3回の開催。今回は58回目。
戸台層は中生代白亜紀(約1億4400万窶・500万年前)の地層。比較的浅い海底で堆積した地層が、長い間の地殻変動で押しつぶされ隆起したといわれる。
参加者は、地面に広がる破砕された「黒色泥岩」をハンマーで軽くたたき割り、貝やシダ植物のほか、生物がなでた跡が残る「生痕化石」などを発見。「見つけた」とよろこんでは、会員に分析を頼んでいた。
初参加の唐木学さん(38)=伊那市小沢=は「友人と化石採集に戸台を訪れたことがあったが、場所が分からず断念した思い出がある。30年ぶりの夢が叶いうれしさもひとしお」と化石を発見して満足していた。
副会長で研究者の北村健治さん(63)は「化石採集にかぎらず、子どもたちには様々な体験を通じて好奇心を養い、観察力のある大人に育ってほしい」と話していた。
採取した化石は持ち返らず、村公民館に増築中の収蔵庫に保管する。 -
健康な体づくり学ぶ
長谷村の長谷小学校4年生と保護者を対象とした恒例の「親子ヘルシークッキング」が12日、村公民館であった。
「心と体に一番変化がある歳」(健康福祉課=主催)に、健康な体づくりについて考えるとともに、親子のふれあいを見つめ直す機会にする狙い。9組の親子がビデオやゲームを交えながら、バランスのとれた食事や生活リズムを見直し、生活習慣病の予防策を学んだ。
実習では、「イワシのカレーソテー」「秋の和風マリネ」「野菜いっぱい大汁」の3品に挑戦。児童たちは慣れない手つきながら、講師や保護者のアドバイスで、イワシを手で開いたり、野菜を刻んだりと、黙々と調理に励んだ。
篠崎さおりさん(38)は「子どもと料理することがないから、いい機会だった。子ども自身が、野菜を食べなければいけない理由を理解してくれていたらうれしい」と話していた。 -
ふれあいバザールinいなっせ
伊那市共同作業の家などは12、13日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で、「はじめの一歩ふれあいバザール」を開いている。市内の共同作業所「輪っこはうす」のほか、高遠町、長谷村の共同作業所「さくらの家」と「ひまわりの家」も参加。4施設合同バザールは、合併を控えた初めての試み。
織物、手作り石けん、自主製作鉛筆など、各施設の製作物に加え、長谷村「道の駅」のクロワッサンなども販売し、多様な楽しみ方ができる。
伊那市共同作業の家の陶芸班11人の共同製作“装飾つぼ”は、ふたの上に人や動物などを模ったオブジェが仲良く並び、平和を象徴している。9月に穂高町であった「第8回長野県障害者文化芸術祭in穂高」にも出品。今回はオークション形式で販売している。
伊那市共同作業の家の小林敏子所長は「お互い初めてで、さまざまな作品を見るのは勉強にもなる。仲間としての意識づくりもしていきたい」と話していた。
バザールは13日も午前10時縲恁゚後4時に開催する。 -
スライドショー熱演「孝行猿」に学ぶ
長谷村の長谷小学校(三沢久夫校長)で10日、村に伝わる民話「孝行猿」にちなんだ特別授業があった。
孝行猿は、猟師に撃たれた母猿を慕い、小猿が夜通し傷口をあたためたといわれる。旧歴10月10日に起こったとされ、同校では1985(昭和60)年から11月10日を「孝行猿の日」と定め、「生命の大切さ」を学ぶ機会としている。
全校生徒を前に、3年生(大沢哲也教諭、19人)が物語をスライドショーで上演。朗読や役者を分担して、熱演した。
毎年3年生が劇や人形劇などで発表しているが、違った方法で発表しようと考案し、物語に沿って背景や人物を作成し、せりふを付けるなどすべて児童たちで構成した。
金子智美さんは「小さいころからよく知っていた物語をみんなで作り上げていくことがすごく楽しかった」と振り返り、「発表することで、命を大事にしなきゃいけないと感じた」と話していた。
また、村公民館溝口分館の役員が、熱田神社物語「心のまほろば」を紙芝居で上演、全校児童で孝行猿の歌を歌った。
三沢校長は親孝行について話し、「命を大事にすることが一番の親孝行。孝行猿の物語のように、いつまでもやさしい気持ちを持っていてください」と児童たちに呼びかけた。 -
入園前の栄養摂取も学ぶ
長谷村の長谷保育園(北原洋子園長)で10日、ふれあい広場があった。未就園児と保護者20組が参加し、園児と一緒に会食して交流した。
給食のメニューや栄養分の摂取量などを保護者に知ってもらう機会とし、年1回の恒例。保護者たちは、栄養士から1日にどれだけの野菜を食べる必要があるかなどの説明を聞き、理解を深めた。
この日のメニューは、肉じゃが、小松菜、白菜とニンジンのしらす和え。子どもたちは園児たちとの会話を楽しみながら、「おいしいね」と次々に口に運んでいた。 -
長谷村消防団ポンプ車更新
長谷村は村消防団第2分団第6部に配備する消防ポンプ車を購入し、このほど、役場駐車場で入魂式をして、無事故を祈った。
20年間使用した車両の老朽化に伴う更新。新車両は4輪駆動で、ボタンを押すだけでポンプが始動する、走行、消火ともに能力が高い。室内乗車定員も従来の2人から6人となった。
中山晶計助役は「地域の安全を守るため、入念な点検をして、いざというときに備えてほしい」とあいさつ。平出万彦団長は「地域住民にも防火・防災の啓もうにも努めてもらいたい」と分団に引き渡した。 -
第5回伊那市・高遠町・長谷村社会福祉協議会合併協議会
伊那市・高遠町・長谷村の社会福祉協議会の合併協議会第5階が9日、高遠町の高遠閣であり、役員の選出基準や定款の基本項目、会費・利用料の調整案を示した。会費は、現行伊那市の基準に合わせる提案をした。その結果、高遠町・長谷村の徴収金額は減額し、現在より総額で134万円の減となる。
各市町村の現在の会費は、伊那市が一般会員600円、賛助会員千円、法人会員3千円。高遠町は一般千円、法人2千円(賛助はない)。長谷村は一般千円、賛助3千円、法人5千円。法人以外は、伊那市の基準が最も低く、原則としてそれに合わせる。徴収の時期も、伊那市の6月に統一。07年度会費からの導入を提案した。
減額分の内訳は高遠町約82万円、長谷村約51万円。給付金額や配分事業の見直し、収納率向上に努め、減額分に対応していく。
市町村の委託・補助事業の調整案も示され、ミニデイサービスは「生きがいデイ」「転倒骨折予防教室」を統合し、介護予防を主眼に、現在より広い範囲を対象にする提案をした。
今回の提案は、各市町村で検討し、異義がなければ次回承認する。 -
環境に配慮 安全対策
高遠町と長谷村で6日、地域活動を支援する県のコモンズ支援金を活用した事業があった。高遠は上伊那郡河南土地改良区(小松晃理事長)が排水路を整備、長谷は美和土地改良区(北原幸彦理事長)が一貫水路に木さくを設置した。
河南土地改良区は、下山田の旧伝兵衛井下段にある排水路沿いに土砂流入を防ぐ木さくを設置し、水路にたまった泥上げをした。
梅雨期を中心に土砂が排水路に流れ込んで、泥がたまる状態が続き、「ホタルの発生が多い場所」(小松理事長)ながら、幼虫のエサとなるカワニナの生息に支障をきたしていた。
土地改は一昨年、県の補助を受けて改善策に乗り出し、昨年までに約290メートルに木さくを設置。今年は資材費120万円の助成が認められ、土地改役員、県や町の職員ら30人余が参加して、残りの220メートルに取り組んだ。さくにはカラマツの間伐材を使い、1メートル置きに高さ70センチほどにきねを打って、三段のさくを取り付けた。
小松理事長は「今まで以上にホタルが多く発生してくれれば最高だね」と話していた。
美和土地改良区は、南非持の村簡易水道浄化水場下の農道脇を流れる美和一貫水路で作業。「高台で眺めもよく、子どもや車が通って落ちたら危険」(北原理事長)なため、安全対策としてカラマツの間伐材を使った木さくを設置した。
支援金45万円を活用し、資材を購入。土地改役員、県や村職員、地域住民や子どもら約35人が、53メートル間に高さ1・2メートルの木さくを取りつけた。
北原理事長は「地域の協力なしではできないこと。安全が確保できるさくを設置できてよかった」と話していた。
一貫水路は、溝口や黒河内、非持など農地約130ヘクタールに水を供給。生活用水、防火用水としても活用されている。 -
絵本、紙芝居、人形劇に夢中
子どもたちが健やかに育ってほしいと、長谷村保育園で5日、第13回親子すくすくカーニバルがあった。園児や小学生、保護者ら約120人が集まり、絵本や人形劇などを楽しんだ。
子どもたちは5歳以上と未満の2グループに分かれて、絵本などの読み聞かせをする有志グループ「長谷文庫」と「飯島こどもの本の会」のメンバーによるパネルシアターや紙芝居などを見て大はしゃぎ。
青虫がちょうになるまでの成長過程の物語では、葉っぱを食べたりしながら育っていく際に「早く大きくなれ」と声援を送る園児の姿もあった。
園内のホールで、劇団オフィス「やまいも」(東京都)による人形劇の上演もあり、子どもたちはさまざまな場面で声援を送ったり、大喜びしていた。 -
一般も参加して薪「作る大変さ」実感
長谷村の有志でつくる「薪(まき)ストーブの会」(西村和裕会長)は5、6日、鹿嶺高原で薪狩りツアーをした。両日合わせて上伊那内外から約40人が集まり、集材して薪を作って持ち帰った。
ツアーはこれまで、会員を対象に年10回ほどしてきたが、村が昨年度から取り組む大規模な森林整備で、用材とならずに放置されたままの木材の有効活用を図るとともに、「薪を集めて、作る大変さを実感してもらいたい」(西村会長)と、初めて村内外の一般にも呼びかけた。
参加者は運び出したカラマツやモミ、シラカバを専用機で薪にし、軽トラックの荷台に積んで持ち帰った。初日は、チェーンソーの使用方法を学ぶ講習会もあった。
会社員の神林秋夫さん(37)=伊那市手良=は「自然のなかで薪を探せるなんていい機会。これからも続けてほしい」と話していた。
同会は今後、村外者のための準会員制度を設け、活動に参加できる機会を設けていくという。 -
署員の趣味を寄り集めて展示
・ス芸術の秋・スに合わせて伊那署は11日まで、署内の1階ロビーと道場で「署員お宝展」を開いている=写真。署員が趣味としている短歌、写真、生け花、、魚拓、鉄道模型などを約60人が100点ほど出品し、訪れる人の目を楽しませている。
互いの趣味を持ちより、交流や気持ちの余裕をつくるなどを目的に企画した初めての試み。展示のなかには警察官ならではの、県下拳銃射撃大会で50点満点を記録した標的窶狽ネどもある。
伊那署は、今後も年1回の開催を目指す考え。櫻井誠副署長は「伊那署にきたついでにでも見ていってください」と地域住民に呼びかけている。 -
伊那市の福祉マップづくり開始
障害を持つ人に安心して外出してもらおう窶狽ニ3日、商店や施設のバリアフリー環境を示す「福祉マップ」づくりが伊那市で始まった。マップづくりに協力する伊那市のボランティアサークル「ひまわりのたね」のメンバーなど約10人が、伊那市駅前ビル「いなっせ」で、掲載内容や対象利用者などを検討した。
障害者の社会参加を目指すひまわりのたねは、97年に福祉マップを独自で作成。その経験を生かし、市のマップづくりに協力する。その他2人の協力者も集まった。
対象施設や掲載内容を検討する中で「これまでのマップは、車いす利用者を対象とするものが多かったが、さまざまな障害を持つ人も利用できるものにすべき」との意見がでたほか「マップに“トイレあり”と掲載されていても、実際には使えなかった」というメンバーもおり、「少なくともトイレは写真付きにしたい」と話しあった。
2月末までの完成を目指し、実地調査に入る。マップの範囲は、合併を視野に入れ高遠町、長谷村を含める予定だが、現在のところ両町村からの協力者は1人しか得られていない。
マップづくりには、多くの協力が不可欠窶狽ニして、引き続き協力者を募集していくことにした。サークルの代表宮坂和恵さんは「ひとりでも多くの人に参加してほしい」と呼びかけていた。
参加希望者はひまわりのたねの春日さん(TEL090・1866・7441)まで。 -
南アの紅葉 色濃く
長谷村の南アルプス林道から望む山々の紅葉が見ごろを迎え、除々にふもとに下りてきている。
今秋は暖かい日が続き、降雨も少なかったことから例年に比べて2週間ほど遅れていて、現在は歌宿あたりの標高1600メートル前後が見ごろ。ケヤキ、カツラ、ミズメなどが赤や黄、緑色の鮮やかなパッチワークをつくる。
村営バス営業所によると、期間中(11月15日まで)は十分楽しめる見通しで、今後冷え込みが続けば朝方には「霧氷」も目にすることができるという。 -
高遠・長谷の小中学生音楽で交流
第56回東部小中学校連合音楽会が2日、高遠町文化体育館で開いた。高遠町・長谷村5校の小学4年生以上と中学生約500人が、合唱や合奏などを発表し合い、音楽を通して交流を深めた。両町村による東部教員会の主催。
今年はプログラム15曲のうち合奏が4曲と例年に比べて多かった。長谷中3年生による南アルプス太鼓クラブは和太鼓で「仙丈」を演奏し、息の合った威勢のいい音を響かせた。
大舞台に緊張した様子を見せていた高遠北小4年生は15人と小人数ながら「ビリーブ」を合唱奏で発表した。大きな声で歌い、途中からはアコーディオンや木琴などの楽器を演奏して、練習の成果を精いっぱい披露した。
合唱は高遠中の2、3年生が混声四部で、長谷中の全校生徒が混声三部で、それぞれ心を一つに美しいハーモニーを披露した。
会場には保護者らも駆けつけ、それぞれの発表に大きな拍手を送っていた。 -
ヒメバラモミ分布調査へ
中部森林管理局は今月中にも、南アルプス北部に生育する常緑針葉樹・ヒメバラモミ(マツ科、トウヒ属)の分布調査を始める。自生母樹の総本数が数百本程度と言われ、絶滅の危険性が高い環境省の植物版レッドリストの絶滅危惧IB類に指定されている。昨年度からの6カ年事業で、生育個所を把握し、保存や増殖を目指す。
ヒメバラモミは八ケ岳の南西部と南アルプス北西部のみの生育が確認されている日本固有種で、胸高直径1・3メートル、樹高40メートルにも成長する。氷河期には優先的樹種だったが、その後の温暖化による降雨の多さが減少の原因とされるほか、鹿の食害も考えられるという。
南アルプス北部地域では、社団法人林木育種協会に委託し、最大の分布地とされる長谷村の戸台地区や、尾勝谷、巫女淵などのほか、大鹿村の豊口山、山梨県白州町の大平地区で、位置や樹高、胸高直径、枝下高などを調査する。
昨年11月には八ケ岳地域の現地調査を実施し、八ケ岳山ろくの4町4村で66本を確認。このうち33本が南牧村の農家の自宅で防風林とされていた。
調査結果をまとめた来年度以降は、穂木を採取して台木に接ぎ木し、その成苗で増殖のための種を採取する採種林や、広く紹介するための見本林を造成する。造成地は長谷村の国有林を予定している。 -
長谷村福祉のつどい
体験発表や馬頭琴演奏など多彩に長谷村「福祉のつどい」が30日、サンハート美和などであり、のべ350人が集まった。村社会福祉協議会などでつくる実行委員会の主催。利用者の交流、福祉関係の表彰、体験発表、モンゴル人で現在日本でモンゴルの自然や文化を紹介しながら馬頭琴(モリンホール)の演奏活動をするリ・ガ・スチントさんの演奏と講演など多彩な催しだった。
リ・ガ・スチントさんはモンゴルを草原を想像させるゆったりとした曲を交えながら、映像なども使ってモンゴルを紹介。「皆が幸せになることは、皆が一緒にいられること」と題して、モンゴルの人々の生活や、民族の自由・自立の活動をしたために自国から帰国許可が下りない地震の状況などを話した。「遠い国の話を聞いて、健康長寿に役立てて」の言葉に参加者はさかんにうなづいていた。
福祉・介護の体験発表では、小学生の高見樹央さん、中学生の松本洋平さん、高校生の春日千絵さん、ボランティアの馬場和子さんらが話した。
表彰者は以下の通り。(敬称略)
【社協への1件10万円以上の寄付】丸茂玄泰、西村和裕、馬場重治、久保田俊弘、伊藤はるみ、小松勝美、池上宏、池上直彦、中山勇、宮下彦二、大澤稔【在宅介護者】池上清子、上島今朝幸、中山ふみ子【村への1件10万円以上の寄付】北原秋子、中村秋利、伊藤学、北原冨喜江 -
長谷小で30周年記念式典
長谷小学校で29日、開校30周年記念式典があった。児童、教職員、来賓ら約220人が出席し、30年の節目を祝った。
中山晶計実行委員長は、長谷の礎となる児童を送り出すよう祈った。
三沢久夫校長も教育目標に「本気で取り組む子ども」を掲げ「少人数の良さを生かした教育に努めたい」と述べた。
そのあと、児童たちが20周年以降の10年間の歩みを発表。全校飯ごう炊さん、シイタケ栽培、粘土がまの火入れなどスクリーンに写真を映し出し「地域の期待にこたえられるよう、みんなで協力し合って頑張ります」と力強く声を合わせた。
記念公演は長谷中体育館であり、村指定無形文化財「中尾歌舞伎」の「奥州安達原三段目 袖萩祭文の段」を鑑賞。地域住民らも足を運んだ。
源氏に滅ぼされた奥州安部一族の復しゅう話で、浄瑠璃と三味線が響く中、真に迫る演技で観客を魅了した。長谷小2年の西村清剛君も初参加。
終了後、会場から「花」が飛んだり、西村君に花束が贈られたりと大きな拍手が沸いた。
長谷小は76(昭和51)年、美和と伊那里の2小学校が統合。現在の児童数は92人。
記念事業として、全児童の写真入りの下敷き配布、校舎内外の環境整備(動物飼育小屋の建て替え、敷地周辺フェンス改修…)などに取り組んだ。記念誌は来年2月、20周年以降の10年間の記録に加え、記念式典の様子を含めて発行する。