-
祇園祭を世界へ配信、福祉大生がインターネット放送で生中継
宮田村津島神社祇園祭宵祭り(21日)の模様を、今年も日本福祉大学の学生がインターネット放送で全世界に生中継する。6台のカメラを駆使し、正午過ぎから午後10時過ぎのあばれみこし打ち壊し、仕掛け花火終了まで余すことなく伝える。
同村と同大学が友好宣言を結んでいることなどが縁で、8年ほど前から中継を開始。
地域づくりプロジェクト、インターネット放送部の学生に有志も加わり、総勢18人体制で中継に臨む。
正午からの放送では、今まで取材してきた祭りを中心にした村の様子を紹介。午後4時半の子どもみこし出発からは生放送に切り替え、現地からリアルな映像を配信する。
1年生の時から中継に参加してきたリーダーの長坂紫布さん(21)=人間福祉情報学科4年=は「アクセスも年々増えており楽しみ。みこしの迫力を多くの人に伝えることができれば」と話す。 -
カナダで国際交流の中学生を激励
宮田村が伊那市など3市町村と合同で中学生をカナダへ派遣する国際交流事業(7月30日から12日間)で20日、同村から参加する7人の激励会が役場であった。清水靖夫村長から励ましを受けた生徒たちは、現地の人と交流を深め、語学や文化を学びたいと意欲を語った。
7人は小田切瑞希さん、田辺瑞季さん、湯沢侑奈さん、石井那苗さん、木村萌子さん、宮澤夢さん、加藤真結香さんで、いずれも宮田中2年の女子。
カナダのレスブリッジ市に滞在し、各家庭に分かれてホームステイする。
「本場の英語を学んできたい」「カナダの文化を感じ、交流できれば」と生徒たちは抱負。
清水村長は「学生時代に多くの人と関わりを持つことは、大切な財産となる。自信を持って貴重な体験を積んできて」と激励した。
同村の中学生海外派遣は1995年に開始。昨年度までは1人あたり10万円を基本に旅費を補助していたが、今年からは参加各家庭が全額自己負担する。 -
いよいよ本番、阿波踊りが最終練習
宮田村津島神社祇園祭宵祭(21日)に出演する「阿波踊り信州宮田連」は18日夜、本番前の最後の練習を村役場駐車場で行った。
19年目の今年も5月末から練習を村武道館で開始。若い女性ら新たなメンバーも加わり、子どもから中高年まで総勢50人ほどになった。
締めくくりのこの日は、本番と同様に屋外で隊列などを確認。優雅に見せようと、指さばきやステップなどに磨きをかけた。
祭り当日は交流がある東京・高円寺の菊水連から50人ほどが訪れる予定で、歩行者天国となる中心商店街で踊りの競演を繰り広げる。 -
看護大生が花笠踊りに今年も参加
宮田村津島神社祇園祭本祭(22日)に奉納する町二区の長持ち行列、花笠踊りに今年も、県看護大学(駒ケ根市)の女子学生5人が加わり、華を添える。地域とのふれあいを楽しみに連続参加する学生もいるなど、祭りを通じて交流の輪を深めている。
「おじさんたちと交流するのが楽しくって」と話すのは4年生の大野公子さん、田畑今日子さん。
勇壮な隊列で練り歩く男衆の長持ち行列をより引き立たせるのが花笠踊り。
看護大の学生が参加するようになって7年目ほどだが、大野さん、田畑さんの2人は1年生の時からほぼ欠かさず踊りの輪に加わってきた。
長持ち保存会は65歳以上の男性メンバーが中心。後継者問題も浮上するだけに、若い女性たちの参加は「華があって、我々のやる気も違ってくるよ」と喜ぶ。
「若い人がいるといないとでは、活気も違うはず」と踊りを指導する伊藤みつ子さん。
今年初めて加わった1年の坂口晴香さんは「地域の伝統の行事に出れるなんて、新鮮な気持ちがして楽しみ」と、本番に向けて練習に打ち込む。 -
公民館子育て学級、ブルーベリー狩り
宮田村公民館の子育て学級は18日、村内の駒ケ原でブルーベリー狩りを楽しんだ。
昨年に続いて、同学級OGでもある樋屋喜代美さんの農園で体験。30組61人の親子は、熟した実をもぎ取ってさっそく口に運んだ。
「甘酸っぱくて、おいしいね」とパクパク。「お腹いっぱいだぁ」と歓声も。
「普段だとできない体験。みんなで賑やかに楽しめるのが、またいいですね」と若い母親たち。土にまみれる我が子の姿に目を細めた。
樋屋さんの農園には15種、200本以上が植えられ、8月始め頃まで摘み取り体験が可能。一般の受け入れも行っている。問い合わせは090・1125・9003まで。 -
超大型店出店反対、商工会が村長に要請書
宮田村商工会は18日、上伊那地域への超大型店出店に対する反対の要請書を清水靖夫村長に手渡した。現在は村内に出店計画はないが、伊那市、箕輪町、駒ケ根市で計画が浮上しており、上伊那7つの商工会が連名で要請しているもの。
役場を訪れた前林善一商工会長は「中小の商工者にとって超大型店の出店は厳しい。高齢化社会が進む将来に禍根を残すことにもなり、地域振興の面でも考慮してほしい」と訴えた。
清水村長は「商店街はそこに暮らす人たちの生活の基盤でもある。各市町村とも結束していきたい」と理解を示した。 -
20周年の長持ち保存会、祇園祭に向け練習に熱
発足20周年の宮田村町二区の有志らでつくる「長持ち保存会」は、22日の津島神社祇園祭本祭の奉納に向けて練習を開始した。一緒に練り歩く花笠踊りには今年も、県看護大学(駒ケ根市)の女子学生5人が協力。前日の宵祭に比べ比較的静かな本祭を盛り上げようと、意気込んでいる。
独特の長持ち唄にあわせ、隊列を組むメンバー。宵祭の「あばれみこし」とはひと味違った風格で、本祭では区内を練り歩く。
戦前は芸者衆が出たり、手踊りがあるなど賑やかだったという本祭。戦後は神事が中心となったが、20年前からは長持ち保存会の奉納が彩りを添えてきた。
「メンバーの平均年齢は65歳以上だが、これからも築いた伝統を大切にしていきたい」と花井茂治会長。本番に向けて全員の意気もあがる。 -
祭典委員長を励ます会
いよいよ本番‐。宮田村津島神社祇園祭宵祭は21日に行われるが、伝統の「あばれみこし」の統括責任者でもある2年祭祭典委員長は今年、町一区の伊藤進さんが当番。17日夜にはみこしを担ぐ「奉仕者」と呼ばれる男性ら関係者50人が集まり、委員長を励ます会を開いた。勇壮で華麗なみこしを披露すると、団結心を高めた。
祭典委員長は氏子である町一区、町二区、町三区が順番で担うのがしきたり。
町一区では10年前から、委員長を全員で盛りたてようと3年に1度巡ってきた時には、励ます会を開いている。
この日は同区の奉仕者団結式も兼ね、伊藤委員長は「意欲が燃えてきた。ひとつの伝統を町一区から発信しよう」とあいさつ。氏子総代らは「一致団結して伝統をつなぎ、委員長をみんなでサポートして」と激励した。
励ます会の中谷俊治会長、東野昌裕顧問は「委員長を励ます取り組みは町一区独自のもの。次代も見すえ地区挙げて伝統を守っていきたい」と話していた。 -
あばれみこし完成
350年の歴史を誇る宮田村津島神社祇園祭の主役「あばれみこし」が出来あがり、17日には氏子総代や祭典委員ら関係者が集まり完成式を開いた。21日の祭り本番には壊される運命にあるが「素晴らしい出来映え。一生懸命練りあげ、壊したい」と、伝統を今に受け継ぐ職人たちの苦労に感謝した。
氏子3地区の大工が毎年回り番でみこしを製作し、今年は町三区の加藤建築が当番。棟りょうの加藤政義さんから伝統を継承し、林繁さん(53)、太田善太郎さん(56)の2人の職人が担った。
完成式は加藤建築の工場で開き、出来あがったばかりのみこしを前に林さんは「先輩から受け継いだ型板などを用いて、無事に今年も完成した。楽しい祭りにしてほしい」とあいさつ。
伊藤賢治氏子総代会長は「壊すのがもったいないほど。素晴らしいみこしを作って頂いた」と感謝し、祭りの成功を誓った。
あばれみこしは神社周辺を練り歩いた後に、境内石段から投げ落とされ、粉々になるまで壊されるのが伝統。そのため毎年、職人が全てを手作りするが、寸分変わらぬ姿で再生し、今に伝えている。 -
おいしい梅漬け、研究しながら
宮田村のJA生活部会加工グループの女性たちはこのほど、村民会館周辺に植えてある梅を収獲。さっそく漬ける作業も行った。
村の農業男性でつくる壮年連盟が10年ほど前に植えた梅の木。同グループは昨年から収獲し、加工技術の習得に励んでいる。
この日は66・5キロを収獲。JA支所に場所を移して、量などを正確に図りながら漬け込んでいた。 -
宮田高原へ通じる復旧工事中の寺沢林道で再崩落
14日から15日にかけて降った台風4号の雨により、昨年7月豪雨による土砂崩れで復旧工事が進められている宮田村の寺沢林道起点から6・5キロ付近の斜面のり面が再び崩落した。同林道は来年春の開通を目指し、終点にある宮田高原は来年度には閉鎖を解除する予定だったが、村産業建設課は「崩落規模など現在調査しており、当初の日程などに影響が出るかはまだ分からない」としている。
宮田高原にはキャンプ場、牧場があるが、寺沢林道が通れないため今季の営業は当初から断念。来季の営業再開を目指している。
しかし、昨夏の豪雨で最も大きく崩落した林道6・5キロ付近は今年5月にも崩落。そして今回もネットを張って工事を進めている矢先に再び崩れた。
17日は村や県が同林道の調査に入っているが、他の個所では崩落などの報告は入っていない。 -
農家4戸が家族経営協定締結
宮田村の4戸の農家が12日夜、「家族経営協定」を締結した。農業経営の役割分担などルールを文書化し、家族間で契約を結ぶもので村内の締結家族は20組に。村農業委員ら立会いのもとJA宮田支所で調印に臨んだが「今後はお互いを尊重し、目標を持って経営に取り組みたい」と気持ちを新たにした。
新たに締結したのは小松芳美さん、息子の公人さん=大久保区=、吉澤要祐さん、小百合さん夫妻=同=、清水純好さん、里美さん夫妻=大田切区=の3家族。
清水重宏さん、ひろみさん夫妻と母の登美子さん=南割区=は契約内容を見直して再締結した。
小松公人さんは「最初はこの制度があること自体知らなかったが、家族のあり方、農業を見つめ直す良い機会と思う」とあいさつ。
吉澤小百合さんは「当たり前のことを文書にしただけだが、結婚式のやり直しのように、人生の再出発としたい」と話した。
上伊那管内2006年度末現在、227組が締結。県内では2101組に達している。 -
街中にホタルを
宮田村のJR宮田駅前に住民手作りで整備した広場「輪苑」のせせらぎにホタルを舞わせたいと14日、村民有志でつくる「自然を呼び戻す会」がカワニナを放流した。広場は駅と至近距離にあり「車窓からホタルが眺めれるようになれば最高」と夢をふくらませている。
ホタルが育つ過程でエサとなるカワニナ。同会は今までも放流事業を中越区や町三区、南割区で行い、ホタルが戻ってきた実績も持つ。
「輪苑」のせせらぎや池は人工的につくったもので、今までとは条件も大きく違うが「難しいかもしれない。しかし、街中にホタルが舞えばこんなに素晴らしいことはない。3年後くらいに期待しています」と加藤一彦会長。
この日は10人の会員が参加して、100匹のカワニナとメダカ、ドジョウ各50匹も放流した。
同会と輪苑を整備した一輪の会は、園内を誰もが気軽に自然に親しめるゾーンにしようと協力。放流後は付近の草刈りに汗を流していた。 -
町三区スポーツ大会
宮田村の町三区分館(柳沢靖人分館長)は15日、2年に一度の区民親ぼくスポーツ大会を宮田勤労者体育センターで開いた。区民約90人が参加し、卓球とトリムバレーボールを和やかに楽しんだ=写真。参加者が誰でも楽しめるように竏窒ニ、トリムバレーには特別ルールを採用。ジャンプしてのスパイクやブロックは禁止とし、得点するごとに選手が1人ずつ交代することなどを決めた。
2競技それぞれに区内の5班から6チームが出場。3試合ずつを戦う班対抗戦の形をとったが、出場者は勝敗よりも親ぼくが大切竏窒ニ互いに笑顔でプレーを楽しんでいた。
プレー後は各班ごとに慰労会を開き、試合の様子などをさかなに親ぼくを深めた。 -
トップストーン旋風、女子県リーグ優勝し、男子ジュニアは北信越好発進
宮田村のサッカークラブチーム・トップストーンの子どもたちが14日、松本市内で開かれた各大会で大活躍。U‐12(12歳以下)の県女子サッカーリーグ戦は最終節を迎え、女子チームロゼッタが参戦1年目で初優勝の快挙を遂げた。一方で県大会を先月に制して波に乗る男子のジュニアは北信越大会で、福井、石川両県の代表を撃破。15日の決勝トーナメントに進出する。
県内を2つに分けて行ってきたリーグ戦で、ロゼッタは県中南部の地域で戦う「ひまわりリーグ」に所属。
参戦1年目とは思えない7勝2分け1敗の快進撃で制し、この日は県北部の「すずらんリーグ」首位の大町プチタフィタと最終順位決定戦で優勝を争い3-0で勝った。
前半開始早々、ロングパスにFW伊藤が反応し、右サイドの難しい角度から得点。その後も展開力では勝る相手に縦パス一本で次々とゴール前へ迫り、伊藤が2点目を加えた。
攻守の要の白鳥が最終ラインを引き締め、雨の悪い芝状態ながらもGK吉川が体を張った再三の好セーブも。
中盤には伊藤からの折り返しをMFの原が中央から落ち着いてゴールを決めた。
後半も縦パス攻撃を徹底し、相手の押し上げを許さず、格上とみられていた相手に完勝した。
今後は全国につながるガールズエイトなどの試合が控えているが、杉本雅史監督は「1年目で優勝できたことは彼女たちにとって大きな自信になるはず。伊那谷の女子サッカーの底上げにつながれば」と話した。
得点を決めた伊藤、原両選手らは「絶対に北信越、全国に行って、男子に自慢したい」と、県優勝を喜んだ。 -
イノシシ食害、中央道東側へ被害拡大
西山山麓に農地が広がる宮田村北割区、南割区、新田区で今年、イノシシによる農産物の食害が拡大している。電気柵などを設けたエリアもあるが、イモ類やトウモロコシ、カボチャなど被害は多品目に及ぶ。13日午後、北割区の山林に仕掛けてあった檻(おり)にメス一頭が捕獲され処分したが「収獲前に荒らされ本当にせつない。これで治まればいいが」と農家が気の揉む日は続いている。
今までは中央道西側の地域の農地が主に被害に遭っていたが、今年は東側の一帯にも多数出没。
中央道を挟んですぐに山が迫る北割区の米山(こめやま)、柳切(やなぎり)地籍では12日にも、トウモロコシやイモなどが被害に遭った。
畑に縦横無尽に点在するイノシシの足跡に「こんなの珍しくも何ともない」と被害に遭った農業男性(63)。
「5月末から連日さ。みんな家で食べたり、近所に配ったりしようと楽しみに野菜を作ってるのに、これで台無し」と肩を落とす。
13日昼過ぎに近くの山林で一頭が捕獲され、有害鳥獣として猟友会が処分。足跡から付近を荒らしたイノシシの可能性は高いとみられるが、村産業建設課は今後も檻を設置するなど様子を見る考え。
関係者は「なぜ今年になって中央道を渡って出没するケースが急に増えたのか分からない」と頭をひねる。 -
PTAが水難救助講習会
宮田村宮田小学校PTA(加藤英明会長)は12日、水難救助講習会を開いた。約80人の保護者、教職員が参加。伊南広域消防本部の署員の指導で、心肺蘇生法を体験した。
保護者は夏休みのプール監視を当番で担うため、毎年この時期に講習会を開いている。
参加者一人づつ人工呼吸、心臓マッサージなど一連の救助法を体験。事故がおきないことを願いつつ、万が一の事態に備えた。 -
大田切区で健康体操教室
宮田村大田切区の保健補導員はこのほど、健康体操教室を同区集落センターで開いた。約20人が参加。生活習慣予防指導士の鬼久保亜紀さんを講師に、音楽に乗せて楽しく体を動かした。
イスに座ってゆっくりと体を伸ばしたり、曲げたりすることからスタート。体調にあわせながら、手足を軽快に動かした。
音楽にあわせて手を叩いたり、ステップ踏んだり。途中でリズムを変えてみるなど、頭の体操もあわせて行っていた。 -
あばれみこし製作に宮田小6年がお手伝い
宮田村宮田小学校6年生は12日、350年ほど前から村に伝わる津島神社祇園祭の主役「あばれみこし」の製作現場を見学した。棟りょうの配慮で、みこしを飾る金紙貼りの手伝いも体験。長い歴史のなかでも小学生が製作に関わるのは初めてとみられ、みこしが勇姿を披露する21日の祭り本番を子どもたちは心待ちにした。
あばれみこしは氏子3地区の大工が毎年回り番で担当するのがしきたり。
今年は町三区の加藤建築が当番で、105人の児童は工場を訪れた。
6年生の一部は4年生の時に、棟りょうの加藤政義さんから祭りやみこしの由来を聞いたことがあり、その時に「2年後に製作当番が回ってきた時は、みんなにも作らせてあげる」と約束していた。
2年越しの夢が現実となり、子どもたちは大喜び。仕上げともいうべき、金紙貼りに汗を流した。
「僕がつくったみこしをお母さんに見せたい」「みこしって、担ぐ人も作る人も愛情を込めているんだと知った」など、学校へ帰ってからこの日の体験を感想文にしたためた児童たち。
祇園祭では境内石段から男衆に投げ落とされ、粉々になるまで壊されるのがみこしの運命だが「もったいな気がする」と話す児童もいた。
加藤さんは「村の伝統である祇園祭を大切に思ってもらえればうれしい」と、目を細めていた。 -
リンゴオーナー家族がブルーベリーとアスパラの収獲体験
宮田村の各農園と契約する中京圏のリンゴオーナー家族を対象にしたブルーベリーとアスパラの収獲体験は7、8日、同村内7軒の農家の受け入れで開いた。2日間で23組120人ほどが来村。土に親しみ、もぎ取りを満喫した。
大田切区の清水純好さんのほ場では、ブルーベリーがたわわに実り、さっそくもぎ取りながら口に運ぶ参加者の姿も。
愛知県小牧市から両親と訪れた浅野龍飛君(8)と莉舞ちゃん(6)の兄妹は「甘酸っぱくて美味しい」と歓声をあげた。
同扶桑町から2家族7人で参加した竹原聡さんのグループは新鮮なアスパラに大喜び。
「むこうのスーパーで売っているものとは全然違う。シャキッとしてみずみずしい。普段は鎌を使うこともないので、良い体験になりました」と話した。
訪れた家族を快く迎え入れた清水さん夫妻は「消費者の皆さんと直接お話できる良い機会。出来映えなどの感想も聞けるし、作る意欲にもつながります」と、参加者と団らんしていた。 -
宮田村西山山ろく 観光エリア整備へ
宮田村は、広域農道西側の通称“西山山麓(ろく)”を観光エリアとして整備しようと、村内外の住民から広くメンバーを公募して「西山山麓観光開発研究会」(仮称)を発足する。赤字が続く第三セクターの観光ホテルや閉鎖された養魚場の後利用など、課題も多いエリアだが「産業」「自然」を組み合わせた2つのテーマで検討に着手。1年で構想を集約し、具現化を図る。宮田高原の牧場部門の存廃についても、この研究会で結論を出していく考え。
西山山麓は太田切川をはさんで駒ケ根高原に隣接。駒ケ岳の玄関口にも位置するが、観光的な誘客は進んでいないのが現状だ。
5年ほど前に住民有志が「四季の里構想」を立ち上げ、観光拠点施設の検討など進めたが、当時は村の理解などが図れず、構想そのものが宙に浮いた状態にある。
発足する研究会は、この構想の議論を引き継ぐ格好だが、平沢正典産業建設課長は「絵に描いたもちではなく、実現できるものを研究して、形にしていく」と説明。観光資源の掘り起こしなど現状分析から研究に入る。
研究会の参加資格は村内外問わず、応募締め切りは7月末。多数の場合は年齢構成などを加味して選考する。応募方法など、問い合わせは村産業建設課商工観光係(TEL85・5864)へ。 -
パブリックレコードが生きる喜び感じてと「命のうた・生きるうた」のCDを宮田中生徒に
宮田村のパブリックレコード(奥田憲一社長)は創立30周年迎え11日、生死の現場に立ち会った子どもたちの心の叫びをつむいで制作した音楽CD「命のうた・生きるうた」を宮田中学校の全校生徒らに寄贈した。2004年度の伊那市春富中学校3年生が病逝した亡き友人に捧げた言葉を曲にした「生きる」を1曲目に収録。「命が軽んじられる時代。生きることの意味を子どもと保護者一緒に感じてもらいたい」と奥田社長は話す。
生きることを許されなかった仲間を悼んだ生徒たちの気持ちがストレートに伝わる「生きる」。当時同校で音楽を指導していた小松徹郎さん(現在辰野町辰野中勤務)が曲をつけた。
「病気と闘い闘い抜いた友が天国に逝った
生きたくても生きられない人がいる 何不自由なく生きているこの幸せ 未来がある自分の命」「生きることそれは簡単であり 一番難しいことでもある」「生きるんだ 生きるんだ・・・」
松本第一高校(松本市)音楽部OBを中心とした「Musik Schatz(ムズィーク・シャッツ)」が企画した。
全24曲中8曲は県立子ども病院(安曇野市)の院内学級の子どもたちの詩に曲をつけたもの。生きようと必死に闘う幼い命が目に浮かび、心を打つ。
パブリックレコードはレコーディングから製造まで携わったが、「30年の節目にこんな素晴らしい曲にめぐりあえた」と奥田社長。
寄贈した360枚は宮田中生徒のほか、同校や小学校の教職員全員らに配布する。
宮田中の帯刀昇校長は「いじめ、自殺など連鎖反応する悩みも多い思春期。心に強く訴えるこのCDを子どもたちと一緒に聴きたい」と話した。
CDは6月15日から発売を開始しており、1575円。問い合わせ、申し込みはパブリックレコード85・2871まで。 -
新サンマ入荷、さっそく店頭に
宮田村町三区の生鮮スーパー「こいち」に10日、秋の味覚を代表するサンマが早くも初入荷した。昨日、北海道の根室・花咲港で水揚げされた初物を空輸で直送。昨年に比べると1週間程度早いというが、さっそく店頭に並べられた。
初物は水揚げ量も少ないことから、卸値は1キロ3千円と高値。同スーパーでは気軽に味わってほしいと、卸値と同程度の価格で販売している。
それでも30センチ程度が1匹480円。漁が最盛期を迎える8月末から9月に向けて徐々に値段は下がっていくという。
「初物は焼くよりも刺身のほうが美味しい。今後も続々入荷を予定しています」と同店の前林善一社長は話した。 -
精神障害者ソフトバレー大会初出場の「さくら」、惜敗も次の力に
宮田村の心の病と向き合う当事者グループ「さくら」は10日、伊那市で開かれたソフトバレーボールが種目の精神障害者スポーツ交流会南信地区大会に初出場。善戦及ばず悲願の1勝を挙げることは叶わなかったが「練習を積んで次は勝ちたい」とリベンジを誓った。バレーをすることで深まった絆。他チームと争うなかで、新たな意欲がメンバーの中に芽生え始めた。
6チームが参加した大会。さくらは初戦、準優勝を果たした諏訪湖畔病院デイケア・コスモス会(岡谷市)と対戦した。
天井サーブで序盤リード。接戦に持ち込んだが、実力に勝る相手に最後は力負けした。
「アタックやサーブが強く怖かった。雰囲気に飲まれ、緊張もしてしまった」と男性メンバー。次の試合もストレートで落とした。
5、6位の順位決定戦は、飯田病院デイケア(飯田市)のミスに助けられながらも、1セット目を先取。しかし、その後は押しきられ、初勝利はお預けとなった。
メンバーの表情には悔しさと充実感が交錯。主力の女性は「負けたとしても良かったと思える試合がしたい。最後はみんなに勝ちたいという意欲が出てきたと思う。もっと練習したい」と話した。 -
・ス名物丼・スさらに一緒に盛りあげよう、近くホームページも開設へ
宮田村商工会青年部と村内飲食店12店でつくる「名物丼プロジェクト」は総会を10日開き、3月に誕生した名物丼「紫輝彩(しきさい)丼」をさらにPRし、村の活性化につなげていこうと確認した。
近日中にホームページも開設予定。既にパンフレットやのぼり旗も完成しており、キャラクターの「どんぶりレンジャー」も活用して販売促進、地域おこしを積極的に進める。
席上、会長の小田切等同青年部長は「3月の発売以来好評。今後も定着するよう取り組みたい」とあいさつ。
飲食店代表で副会長の近藤俊吾さんは「よいアイデアを出し合い、今後も成功させていこう」と話した。
今後、どのように販促に取り組むか意見も交換。東京の百貨店で開かれる物産展に出展の打診があることなども報告し、検討材料にした。 -
養魚場後利用の希望事業者公募開始
宮田村は天竜川漁協が5月末で閉鎖した新田区の宮田養魚場の後利用について、11日から利用を希望する事業者の公募を始める。近くに村の水源があることから、環境に影響を与えない事業であることが前提。周辺は観光による活性化も模索しているため、民間の力で活用法を見出したい考えだ。
募集期間は8月29日まで。申請書、実施計画書を提出し、2回の審査を受ける。契約は9月下旬を予定する。
より幅広く企業、団体、グループなどが公募に参加できるよう配慮し、構想段階での応募も可能にした。
村は養魚場の土地を全て漁協から買い取る予定で、利用する事業者には賃貸する。
養殖池や建物などの施設は買い取らないが、事業者が利用を希望する場合は、一定の条件を設けて活用を可能にする。
村総務課によると、先月末に公募の方針を明らかにして以降、村内外から2件の問い合わせがあったという。
募集案内、申し込み先は同課85・3181。 -
宮田村職員、気持ちのよいあいさつ心がけています
宮田村の全職員は7月を「気持ちのよいあいさつ推進月間」として、接客に対する意識をさらに向上させようと取り組んでいる。意識改革に取り組む庁内の5S改善チームが呼びかけ始まったもの。住民の目がつきやすい所にポスターなどで目標を掲げているが「外に向けてPRして自らの気を引き締め、特別な月間を設けなくても継続していけるよにしたい」と考えている。
「気持ちのよいあいさつ心がけています」と書いたポスターを役場玄関ほか、村民会館、老人福祉センター、保育園、小中学校に掲示。
さらに職員各自が接客の目標を書き、胸元や名札の近くにバッジとして付けるよう徹底した。
5S改善チームは19人の職員有志で昨年3月に発足。庁内の意識改革を検討し、昨年末には役場内の整理整頓点検を実施した。
チームリーダーの上條雅典さんは「整理整頓の意識は定着してきた。気持ちのよいあいさつも当たり前のことで今までもやってきた部分ですが、意識付けによってさらに徹底したい」と話した。 -
夏はやっぱりそうめん流し
宮田村の福祉交流施設なごみ家で9日、利用者や地域住民約40人がそうめん流しを楽しんだ。
使わなくなった鉄製の雨水管を再利用し、村住民福祉課の職員2人が上手に流れるように組み上げた。
次々と流れてくるそうめんに「こんなに取れた」「おいしい」と歓声が。
すっきりしない蒸し暑い梅雨空の下だったが、参加した人たちは「満腹、まんぷく」と快晴のような笑顔が広がった。
今後も同施設を使用する教室などが、そうめん流しを楽しむ。 -
大曲り橋の命名、住民みんなで祝って
宮田村町一区にかつて伊那街道の宿場町があったことを今に伝える由緒ある字名「大曲り」が、街道筋の大沢川にかかる無名の橋に名を残すことになり8日、地元15世帯約40人が集まり・ス命名・スの記念式典を開いた。
江戸時代から続く歴史的な地名を風化させたくないと、各世帯が快く賛同した。
寄付により「大曲り」などと刻んだ御影石製の表札を4種類製作。橋の両端に設置し、この日の式典で70歳代から90歳代の地区の長老が除幕した。
最長老の池上喜さん(94)と本田峻太君(9)がくす玉を割り、全員で記念撮影。世代を超えて「大曲り」の名前を思い出の1ページに刻み込んだ。
発起人の本田秀明さん(75)と高橋清八さん(81)は「世代が変わったりするなかで、大曲りの名前がどこかへ行ってしまうのではと危ぐしていた。今は名前を残したいという皆さんの意思を強く感じています」とあいさつした。
引き続き、バーベキューで交流会。長老から昔話を聞く若い人たちの姿もあり「字名を通じて地域の絆を改めて感じる」と祝杯をあげた。 -
昭和伊南病院が今後の動向説明
整形外科、産婦人科、小児科の存続を心配する声が住民から上がっていることを受けて昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)と病院を運営する伊南行政組合(組合長・中原正純駒ケ根市長)は9日、駒ケ根市役所で開いた伊南行政組合議会全員協議会で病院の当面の動向と対応について説明し、伊那中央病院などと協力、連携して上伊那の地域医療を守るために全力で取り組んでいきたい竏窒ニする方針を示して理解と協力を求めた。
同病院では整形外科の常勤医師がこれまで4人体制だったのに対して、新規開業や派遣元の信州大の異動で他病院に移るなどの理由で3人の医師が6月から相次いで減少。8月末には1人となる。これにより複雑な手術や長期入院が困難になることから、患者をほかの病院に紹介したり、重傷の救急搬送患者は伊那中央、飯田市立の各病院に受け入れてもらわざるを得ない状況となる。
産婦人科は、常勤医師2人を派遣している信州大が08年3月での引き揚げを決めたことで以降の常勤医師はゼロとなる見込み。当面は臨時(パート)の医師でしのぐ考えだ。引き揚げは信州大でも深刻化が進む医師の絶対数不足からやむを得ない措置として決定され、通告を受けたもの。
小児科は3人体制だった医師が今年4月から2人となっているが、引き続き現状維持に努めたいとしている。
日直についても医師数の不足により5月以降、近隣の開業医の協力を得て何とか遣り繰りしている。
中原組合長は「この状態では地域医療は守れない。経営的なことも含め、将来は上伊那広域で、場合によっては飯田との連携も視野に入れながらやっていくべきだ」として、広域連携の必要性を強調した。