-
・ス虫瞰図・スワークショップ
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は7日、虫の視点から見た世界を絵画にするワークショップ「小さな虫から命を学ぼう竏猪lたちの虫瞰図」を同館で開いた。駒ケ根市、伊那市の小中学生38人が参加し、野外観察に出て感じ取ったモチーフやアイデアを絵画で表現した。
参加者は絵画制作の前に、グラフィック・デザイナーで昆虫愛好家の田中邦治さんを講師に昆虫の生態や特徴などについて講義を受け、美術館近くの大沼湖周辺で昆虫の観察や採集をした。館内に戻った参加者らはそれぞれ画用紙に向かい、イメージをふくらませながら絵画制作に取り組んだ=写真。地をはい、空を飛ぶ虫たちの視点から見えるはずの想像の世界を絵画で表現しようと、懸命にクレヨンや絵筆を動かしていた。 -
女性団員、県消防操法大会でも堂々と
県消防ポンプ操法大会(5日・下伊那郡喬木村)で、駒ケ根市消防団の女性団員8人が2チームを編成して小型ポンプ操法を披露した。
6月に市の操法大会に初出場。つかんだ感触と課題を胸に「県大会にも出てみたい」とその後も早朝に練習を続けてきた。
女子は審査種目ではないが、今までの成果を存分に発揮。会場からは割れんばかりの拍手も寄せられた。
「最高。今までで一番良かった」とチーム最年少の林彩さん(19)。滝澤稔副団長は「男性団員にとって良い刺激にもなれば」と目を細めた。 -
大正琴シニアコンサート
琴伝流大正琴全国普及会(本部・駒ケ根市)は5日、第1回シニアコンサートを駒ケ根市の文化会館で開いた。全国からテープオーディションを経て参加した60歳以上の演奏者による25グループが次々にステージに登場し、そろいの衣装で得意の曲を披露=写真。クラシック、ポピュラー、演歌、唱歌などそれぞれの持ち味を生かした演奏をホールいっぱいに響かせた。
同会の北林豊常務理事は開会式で「大正琴は本来年齢にかかわらず楽しめる楽器だが、高齢者からは早いテンポの曲に指が追いつかないとか、最近の曲は好きになれないなどの声を聞くようになった。そこで今回初めてのシニアコンサートを開いた。人生経験に裏打ちされた味のある演奏を聞かせてください」とあいさつした。 -
入間川部屋表敬訪問
恒例となった夏合宿で3日から当地に滞在している大相撲入間川部屋の入間川哲雄師匠(元大関栃司)と駒ケ根市北割一区出身の力士池戸(18)=本名・池戸彰=らが6日、市役所を訪れて原寛恒副市長を表敬訪問した。池戸さんは「先場所では何とか勝ち越せた。このままの勢いで一気に駆け上がりたい。来年来る時には必ず三段目に上がっているよう、けいこに精進したい」と力強く話した。原副市長は「今後の活躍に期待する」と述べて差し入れの麦茶を手渡した=写真。
入間川親方は「駒ケ根では毎年市民の皆さんに温かく接してもらってありがたい。けいこ後の温泉も力士たちにとって活力となっている」と話した。池戸は現在序二段の東73枚目。
力士らは4日には小学生相撲教室で子どもたちにけいこをつけ、5日には交通安全キャンペーンに参加するなどしたほか、7、8日には保育園を訪問して園児らと交流する。 -
大相撲力士交通安全呼び掛け
駒ケ根市北割一区出身の力士池戸彰さん(18)をはじめ、恒例の夏合宿で当地に滞在している大相撲入間川部屋の力士ら5人が5日、同市菅の台のバス停で行われた交通安全キャンペーンに参加した。浴衣姿の力士らは観光で高原を訪れた家族連れなどに、風船やガム、折り紙で作ったマスコットなどとともに啓発チラシを手渡しながら「安全運転でお願いします」などと大きな声で呼び掛けた=写真。観光客らは突然目の前に現れたちょんまげ姿の大きな力士たちにびっくりした様子だったが、安全運転の呼び掛けに笑顔でうなずいていた。
大相撲力士の協力を得ての交通安全キャンペーンは、伊南交通安全協会と駒ケ根署が毎年行っている。 -
シルクの里夏まつり
駒ケ根市東伊那のシルクミュージアム周辺で5日、「駒見シルクの里夏まつり」が開かれた。農産物直売、縁日コーナー、工作教室、釣り、フルートコンサートなどさまざまな催しが多彩に行われ、訪れた多くの家族連れなどでにぎわった。
丸太を使ったプランター作りコーナーには花好きの女性などが集まり、駒ケ根自然楽校の会員らの指導でチェーンソーの扱いに四苦八苦しながら作業に汗を流した=写真。シルクミュージアムに隣接するため池では無料の釣りコーナーが設けられ、子どもたちがのんびりと釣り糸を垂れた。
軒を並べた屋台では子どもたちにわたあめやスイカが振る舞われたほか、トウモロコシや生ビール、地鶏の焼き鳥などが販売され、訪れた人の人気を集めていた。 -
駒ケ根市民総体
駒ケ根市のスポーツの祭典、第35回市民総合体育大会が5日、市内の各会場で行われた。約2千人が16競技に参加し、それぞれ優勝を目指して熱戦を繰り広げた。13種目が区対抗で行われ、優勝は東伊那が勝ち取った。2位は中沢、3位は福岡だった。
大会は当初7月29日開催の予定だったが、参院選の日程変更により1週間遅れての実施となった。ゴルフのみ29日に行われた。
上位は次の通り。
◆区対抗種目
▼陸上駅伝(1)東伊那(2)中沢(3)町二▼野球(1)町二、中沢(2)北割一、上穂町▼ソフトボール(1)東伊那、福岡(2)下平、南割▼バレーボール男子(1)町三(2)上赤須(3)町一、小町屋▼バレーボール女子(1)東伊那、北割一(2)町二、市場割▼卓球(1)町三(2)中沢(3)町二、福岡▼バドミントン(1)市場割・上赤須合同(2)下平(3)北割二、福岡▼バスケットボール(1)中沢(2)町四(3)東伊那、南割▼弓道(1)東伊那(2)中沢(3)町四▼テニス(1)東伊那(2)町四(3)小町屋、福岡▼ゲートボール(1)下平(2)市場割(3)東伊那▼マレットゴルフ(1)上穂町(2)福岡(3)東伊那▼綱引き(1)北割一(2)中沢(3)東伊那、北割二▼ゴルフ(1)町四(2)中沢(3)町三
◆個人種目
▼アーチェリー(1)井上淑孝(2)下嶋勝美(3)浦野裕之▼弓道(1)竹村政秋(2)板山洸介(3)山岸稔員▼ソフトテニス男子(1)唐沢直也・吉川拓登(2)山岸朋博・松枝拓磨(3)増沢良雄・小鍛冶忠男▼ソフトテニス女子(1)原有里沙・北沢由依(2)小池美里・山岸弘子(3)増沢愛子・小鍛冶輝子▼剣道小学生4年以下男子(1)田中慎吾(2)中村拓哉(3)小林和也、土屋建太郎▼同5・6年男子(1)松村青(2)馬場信介(3)気賀沢仁哉、浦上雅也▼同女子(1)田畑野乃夏(2)長坂育美(3)新井詩織▼同中学男子(1)桑原蓮(2)石沢周(3)寺平達、森岡大輝▼同女子(1)沢上かれん(2)林くるみ(3)宮沢夢美、竹沢穂波▼同高校・一般男子(1)込谷晃(2)米山弘(3)坂井宏光、御子柴誉幸▼同女子(1)春日敏子
◆総合成績(1)東伊那(2)中沢(3)福岡(4)町四(5)町二(6)北割一▼特別賞=町三 -
石ころウォッチング
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は4日、親子・こどもふれあい事業8月の巻として「石ころウォッチング」を同館で開いた。夏休み中の親子連れなど約20人が参加し、岩石の基本知識などについて説明を受けた後、駒見大橋近くの天竜川の河原で石の分析作業にチャレンジ。手に取った石を見て「白っぽくて黒い粒があるからカコウ岩かな」、「緑色の石は何だろう」などと言いながら記録用紙に記入していた=写真。
講師は化石が専門で鉱物にも詳しい明星高校(東京都府中市)教諭の北村健治さん=駒ケ根市出身=。1963年、長谷村の戸台でアンモナイトの化石を初めて発見したことで知られる。北村さんは参加者に「石の色、形、大きさなど、大まかな仕分けで石の種類が分かります。石を手に取ったら、まず黒っぽいのか、白っぽいのかで分けてください」と話した。 -
大相撲力士と小学生がけいこ
夏合宿で当地に滞在中の大相撲入間川部屋の力士が子どもたちにけいこをつける小学生相撲教室が4日、駒ケ根市の切石公園で開かれた。小学生約20人が参加。まわしをつけた子どもたちは見上げるように大きな力士らにもおくすることなく、掛け声とともに元気よくぶつかりげいこなどをこなした=写真。子どもたちは力士を見て「でっかい」、「迫力ある」などと感心していた。地元駒ケ根市北割一区出身の序二段力士、池戸(18)も参加し、子どもたちにしこやすり足などを指導した。
入間川部屋は10日まで滞在し、けいこの傍ら、交通安全キャンペーンや保育園児との交流などを行う。 -
戦争体験を語る会
駒ケ根市の赤穂、中沢、東伊那の3公民館は4日、一昨年から続く戦後60周年記念企画の第3弾として「私の戦争体験を語る会」を赤穂公民館で開いた。市内在住の戦争体験者4人が演台に立ち、それぞれの体験を語った=写真。気賀沢善男さん(86)=市場割=は陸軍中尉として満州で終戦を迎えたが、侵攻してきたソ連軍に抑留され、強制労働に従事させられた。「重労働、寒さ、栄養失調などで2300人の将兵のうち、約3割の851人が死んだ。内地でも爆撃などで多くの国民が死んだ悲惨な戦争だった」と話した。
志賀博さん(77)=中沢=は、40歳で海軍に召集されて激戦地の硫黄島で戦死した父の手紙を紹介し「戦争は家族を引き裂く。何としても平和な社会を」と訴えた。集まった約50人の聴衆は時折うなずいたりしながらじっと4人の話に耳を傾けていた。
会の合間には、食料不足の戦時中に食べられていたというカボチャとジャガイモのまぜご飯と、小麦粉をゆでてカボチャとあえた「おだんす」が供された。試食した参加者らは「思ったよりまずくないが、当時の野菜は今より味が良くなかったことも考えなければ」、「子どものころに食べたことを思い出すが、懐かしいとは思わない」などと感想を話し合っていた。 -
駒ケ根市「小町」公園オープン
駒ケ根市の国道153号線伊南バイパス周辺の南田市場土地区画整理事業の一環として新たに完成した2号公園のオープンを祝う式典が3日、小町屋区の現地で行われた。地元住民や市関係者約30人が出席してテープカットを行ったほか、花と緑と水の会の会員や地域の子どもたちが花壇に花を植えるなどして施設の完成を祝った=写真。公園の愛称は住民らでつくる愛称選定委員会により「小町公園」と決められた。中原正純市長は「小町屋は大きく変わったね、と最近よく言われる。多くの市民にこの公園に親しんでもらいたい」とあいさつした。
公園面積は3700平方メートル。敷き詰められた芝生にパーゴラ、せせらぎ水路、ベンチ、花壇、ケヤキやコブシ、サクラなどの大小の樹木のほか、水飲み場や障害者にも配慮したトイレなどが整備されている。事業費は8310万円。
南田市場土地区画整理事業に伴う公園の完成は3番目。残る1、3号公園は来年にかけて整備される計画。 -
駒ケ根署が上半期犯罪状況まとめ
駒ケ根署(山本修作署長)は管内の上半期(1縲・月)犯罪発生・検挙、交通事故状況をまとめた。
刑法犯は認知件数が176件で対前年同期比25件減だったが、検挙件数は222件で昨年の56件から大きく向上。検挙率は126・1%となった。要因として、ブラジル人グループによる連続窃盗や、駒ケ根・伊那署管内の連続出店荒らしなどの事件を検挙したことが挙げられる。街頭犯罪では車上狙い、自販機狙いなど多くが減少する中、自転車盗みが22件発生。37・5%増となった。
交通事故は発生件数99件で対前年比15件減。負傷者は130人で31人減。昨年同時期ゼロだった死者は1人。市町村別発生件数は駒ケ根市62件(対前年比6減)飯島町16件(2増)宮田村15件(12減)中川村6件(1増)だった。傾向として女性が第1当事者の事故が39・4%、高齢者事故が30・3%と高い比率を示している。
同署はこの状況を交番・駐在所用広報紙の特別版「お伊で南しょ」に掲載して回覧する。 -
県小学校合唱大会
第21回県学校合唱大会(兼第74回NHK全国音楽コンクールブロック大会)小学校の部の地区予選・南信Bブロック大会が3日、駒ケ根市の市文化会館で行われた。上下伊那の26小学校が出場して歌声の美しさを競った結果、県大会(26日、岡谷市カノラホール)への出場を決めたのは赤穂、赤穂南(以上駒ケ根市)伊那、東春近、高遠(以上伊那市)追手町(飯田市)の6校。上伊那勢は5校を占める健闘をみせた。
塩沢哲夫実行委員長(飯田市立座光寺小校長)は開会式で「今まで工夫してきた表現をこのステージで思う存分発表してほしい。とても楽しみにしている」と激励した。
大会には県内134小学校が参加し、5つのブロックごとに県大会への出場を争った。県大会では関東甲信越ブロックコンクール(9月8日、埼玉県)に出場する2校が決まる。 -
【記者室】北信越BCリーグ BCの意味
北信越BCリーグが後半戦に突入した。地元に住む者として応援しているが名前がいまひとつ。BCリーグと聞いて、Aクラスより下の意味かと思ったのは筆者だけではあるまい。ベースボール・チャレンジの頭文字と分かればなるほどとは思うが…▼リーグのホームページには「選手はNPB(セ・パのプロ野球)やメジャーリーガーになりたいという夢に向かってチャレンジ」という意味のくだりがある。うがった取り方をすれば、ネーミングでも一段落ちを自ら認めたと見えてしまう▼北信越といえば5県だが、唯一参加していなかった福井から新チームが加入するようだし、さらに群馬も加わる意向らしい。いい機会だから、この際名称を変えてはくれないものか。(白鳥文男)
-
熊胆など密輸入して懲役2年2月
熊の胆(い)などを密輸入し、販売しようとした関税法、薬事法違反などの罪に問われた駒ヶ根市赤穂の無職、小沢正登被告(55)に対し、地裁伊那支部(藤井聖悟裁判官)は3日、懲役2年2月(求刑懲役3年)の判決を言い渡した。
起訴状によると、指定暴力団山口組系小林組長の小林正治被告と同幹部組員の小沢被告ら4人は共謀し、税関長の許可を受けないで05年7月縲恣ッ年11月、石巻港(宮城県)と福井港(福井県)からそれぞれ熊胆など約2キロずつを密輸。同被告は小林被告と共謀し、販売許可などもないのに、自宅物置に医薬品である熊胆などを販売目的で貯蔵していた。
また、同被告は、本年1月21日、駒ヶ根市内にあるパチンコ店内で、店員に対し暴行を加えた罪にも問われていた。 -
シルクミュージアム特別展
駒ケ根市東伊那の駒ケ根シルクミュージアムは第15回特別展「19縲・0世紀に愛好された伝統的工芸織物展」を9月9日まで開いている。江戸時代末期から昭和前期の着物、反物、飾布など約50点を展示。重要無形文化財技術保持者で人間国宝の工芸作家の手になる美しい作品も公開されている。
展示作品は京都府宇治市の呉服問屋「しるべ」の社長で手織物流通士山田標件さんの所蔵品。好意により貸し出された。
午前9時縲恁゚後5時。入館料は一般300円、小中学生100円。水曜日休館(8月15日は開館)。問い合わせは同館(TEL82・8381)へ。 -
駒ケ根の生き物たち展
駒ケ根市の市立博物館は夏休み特別企画として「駒ケ根の生き物たち」展を同館ロビーで8月19日まで開いている。ツキノワグマ、カモシカ、タヌキなどの動物やフクロウ、オオタカなどの鳥類のはく製と、カブトムシ、クワガタムシ、トンボ、チョウなどの膨大な数の昆虫標本など約数千点を公開している=写真。併せて、動物や昆虫の生態を分かりやすく解説したパネルなども展示されている。
展示されているのは同館の所蔵品のほか、駒ケ根市誌編さん時の調査結果の発表で展示したもの。
入場無料・問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。 -
県中学校合唱大会
第21回県学校合唱大会(兼第74回NHK全国音楽コンクールブロック大会)中学校の部の地区予選・南信Bブロック大会が2日、駒ケ根市の市文化会館で行われた。審査の結果箕輪、伊那東部、春富、駒ケ根東の4校が県大会(25日、岡谷市カノラホール)への出場を決めた。
大会には上下伊那の13中学校が出場し、課題曲と自由曲で歌声の美しさを競った。ステージに上がった出場者らは失敗の許されない緊張感の中、日ごろの練習で練り上げてきた見事なハーモニーを会場いっぱいに響かせていた=写真。
塩沢哲夫実行委員長(飯田市立座光寺小校長)は開会式で「1年間一生懸命練習してきた成果を発表する日がきた。それぞれの思いをこめた素晴らしい歌声を期待する」と激励した。
大会には県内63中学校が参加。5ブロックに分かれての大会が5日まで各地で行われている。 -
【ドライフラワー・デザイナー 久木禎子さん】
自然で繊細な色合いのドライフラワーと、みずみずしさが長く持続するプリザーブド・フラワーをバランス良く使いながら、季節ごとの素材を生かした華やかな作品の数々を制作し、クラフト展や展示会に出品している。教室を工房で開くほか、サークルや団体などの依頼を受けて各地で出張講習も行っている。
「自然の中に溶け込むような作品をいつも作りたいと思っています。自然を意識してできた作品は、見ていてとても心が落ち着くんです」
◇ ◇
温暖な静岡県育ち。叔父は注文に応じてたこを作り、祭りや祝いの時に揚げてみせる・スたこ師・スだった。父は会社勤務の傍ら、弟の作るたこに武者絵を描くほか、浮世絵なども描いた。
「私も絵が好きで、父の隣りでよく描いていました。でも気がつくといつの間にか花を描いていましたね」
自宅の庭や畑にはたくさんの植物が育ち、草花や木に囲まれて日々触れ合いながら成長した。
小学校4年生の時、学校のクラブでペーパー・フラワーを初めて習った。紙を花びらの形にカットし、ワイヤーやテープでとめて作る根気の要る作業だ。
「1本作るのに1時間もかかっていた。でもすごく楽しくて、もう夢中でした。完成した時の達成感もうれしかった。母の日にはカーネーション、父の日にはショウブを作って両親に贈ったらとても喜んでくれて竏秩B自分の作った物で誰かに喜んでもらえることに感動しました。あれが原点かな」
東京でのOL時代には、会社が終わるとよく友人と講習会に出掛けた。
「仕事で疲れた心を癒してくれたのも花たちでした。ドライフラワーを使って飾りを作っては、結婚する同僚にお祝いとしてプレゼントしたりしていました」
◇ ◇
11年前に東京から転居して来た。初めて駒ケ根を訪れたのが冬。それまで見たことがなかった大自然の雪景色に感動し、気に入って土地を求めた。夢だったログハウスを建てて暮らし始めたが、当初は工房も講座も開くつもりなどなく、楽しみでドライフラワー作品を作り続けていた。
しばらくするうち、制作した作品の美しさが友人などの間で話題となり、評判が徐々に周囲に広がり始めた。求められるまま希望者に教えていたが、ぜひ教室を開いて教えてほしいという声があちこちで上がってきたことから「せっかくそう言ってもらえるのなら」と意を決して8年前に工房を開設。以来、大人、子どもを問わず楽しい雰囲気の中で制作を指導している。
「今こうして工房を開いているのは偶然みたいだけど、よく考えてみたらここの自然環境がそうさせてくれたような気がする。自然の中で毎日花を見て暮らせるのは本当にうれしいですね」
(白鳥文男)
講習会は希望に応じ随時開催。問い合わせ・申し込みはドライフラワー工房White Pine(ホワイト・パイン)TEL・FAX81・1223 -
明社協寄付
明るい社会づくり運動駒ケ根市協議会(堀内照夫会長)は1日、新潟県中越沖地震の被災者に贈るための街頭募金で集まった義援金を駒ケ根市に寄付した。福沢哲男副会長ら役員3人が市役所を訪れ、中原正純市長に目録と募金の全額約13万円を手渡した=写真。福沢副会長は「わずか1時間半で思ったよりたくさん集まってびっくりした。たくさんの人が気持ちよく寄付してくれてありがたい」と話した。中原市長は「温かい気持ちに市民を代表して感謝する。義援金は日本赤十字社を通じて寄付し、皆さんの思いを伝えたい」と礼を述べた。
街頭募金は7月25日に駒ケ根市内の大型店やスーパーなど6カ所で行われた。同協議会は毎年この時期に福祉募金を行っている。10月にも福祉街頭募金を行うことにしている。 -
老いと若さの交流
日本の伝統的な民芸品の制作を通じて高齢者と若い世代に心の交流を図ってもらおうと、駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は1日「老いから知恵を! 若さからエネルギーを!」と題した作品制作講座を同館で開いた。市内の2歳縲恍・w生と保護者など約30人が参加し、4グループに分かれて正月飾り、わら細工の花瓶、和紙を使った紙人形、折り紙の作り方を教わった。指導に当たったのは駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)の会員9人。高齢者と子どもたちは最初こそ口数が少なかったものの次第に打ち解けて仲良くなり、時折笑い声も上がるなど、和やかに交流を楽しんだ。
折り紙は来年のえと・ねずみとこまを制作。子どもたちは「難しい」などと言いながらも笑顔で折り紙に取り組んでいた=写真。
作品は9月22日縲・0月4日に同館で展示される。 -
超大型店進出反対の共同声明
食品や衣料などを扱うスーパー「ベイシア」とホームセンター「カインズホーム」が合計店舗面積1万平方メートルに及ぶ新店舗を駒ケ根市福岡の伊南バイパス沿線に出店する計画があるとする情報を受けて伊南4市町村の商工会議所会頭、商工会長、市町村長、市町村議会議長、上伊那農業協同組合長は連名で1日「進出に断固反対する」とする共同声明を発表した。説明によると大型店占有率は県下全体では59・4%であるのに対し駒ケ根市は69・8%(3月末現在)。仮に1万平方メートルの店舗が立地すれば73・9%となり、良好な商業環境のバランスを大きく失う竏窒ニしている。声明ではこれに加え、優良農地の保全が強く求められている中、秩序あるまちづくりを進める上でこれ以上の超大型店の進出は住民の望むものではない竏窒ニしている。出店の影響は駒ケ根市だけにとどまらないことから、県商工会連合会上伊那支部広域協議会が4市町村に働き掛けて声明をまとめた。
進出に当たってこれまでベイシア側から駒ケ根市への説明などは一切ないため、具体的な規模や出店計画などは現在までのところ不明のままだが、一方でかなり多くの地権者が仮調印を済ませているとの情報もあるという。中原正純市長は「今後、こちらから接触することも検討する。中心市街地の活性化のため、何としても出店を阻止したい」と述べた。駒ケ根商工会議所の渋谷会頭は「(出店は)消費者利便のためと言うが、今でも十分過ぎるくらいだ」として進出に絶対反対する考えを強調した=写真。
ベイシア(本部・群馬県)は1997年3月設立の総合流通グループ企業。関東を中心に11県下93店を展開する。売上高2700億円(08年2月計画)、従業員数990人。カインズは同社のグループ企業。 -
花ろまん21天空の花園-
高山植物は全て原種である。万物創世の神々が創りたもうた姿形、色そのままに。人の手でゴテゴテと飾りたてられ、もとの花と似ても似つかぬほど作り変えられた園芸種が溢れる中、人々は原種に憧れ、高山に登る。そして、氷河期から、苛酷の自然環境で生き続ける、そのけなげさが感動を呼ぶ。
中央アルプスは千畳敷カールからりょう線まで、残雪がとけると、山の花たちが一斉に芽吹き、先を競って咲き始める。氷河が削り取られて出現したカールは、豊かな地下水で潤い、6月から9月までわずか4カ月の間に、カールの看板、コバイケイソウ、特産種のコケコゴメグサをはじめ、120種類の多種多様な花たちが短い夏を謳歌し、子孫を残すために大急いで実を結ぶ。
乾燥と強風にさらされるりょう線では、孤高の女王コマクサ、中央アルプスの特産種、コマウスユキソウ、絶滅危ぐ種のハハコヨモギが岩場にしっかりと根を下ろし、存在をアピールする。
今回は中央アルプスの白色系、黄色系、紫系、赤系と色別に代表的な花を紹介するとともに、観光ボランティアガイド、加藤英宏会長に中アの魅力を、日本高山植物保護協会副会長、伊那谷支部長の片桐勝彦さんに山の花を見る時の注意事項をお聞きした。写真(1)縲・13)は片桐さんが撮影したものです(大口国江)
##(中見出し)
中アの花畑は紫が特に鮮明、観光ボランティア・加藤英宏会長
千畳敷ホテル前で観光客に高山植物について、特徴や見分け方、和名の由来など丁寧に説明している加藤さんに中アの魅力をお聞きした。
「紺碧の空に屹立する中アのシンボル宝剣岳、カールに広がるお花畑が多彩な景観を創る。晴れた日には南アルプス連峰、富士山まで見える眺望の良さ。高山植物の宝庫で多種多様な花が咲く。紫外線が強いため、グンナイフウロ、サクライウズ、ミヤマリンドウなど紫系が特に鮮明」と話す。
##(写真)
観光客に高山植物について説明する加藤さん##(中見出し)
「みんなで高山植物を守って」日本高山植物保護協会副会長、伊那谷支部長の片桐勝彦さん
千畳敷カール周辺で、グリーンパトロールに励む片桐さんに、花を見る時の注意をお聞きした。
「中アでは高山植物の保護のため、遊歩道や登山道にグリーンロープが張られている。植物は1度踏まれると回復困難の打撃を受ける。写真撮影、観察、休憩などで立ち入り禁止区域に入らない、りょう線などロープを張っていない所でも、登山道から外れないように」と話している。 -
親子木工教室
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は28日、親子木工教室を東伊那の「ふるさとの丘・あゆみ館」で開いた。市内の親子約10人が参加し、木を使った小鳥の巣箱やえさ箱、森の動物たちなどを作った。
指導に当たったのは「木の香の会」の宮脇保さん。参加者は宮脇さんの用意した巣箱の材料を受け取ると、木の板を組み合わせて早速組み立て始めた=写真。子どもたちは「難しいなあ」などと言いながら保護者や宮脇さんの手を借り、苦労の末、どうにか巣箱を完成させると手に取ってうれしそうに眺めていた。
宮脇さんは「小鳥が敵にやられないように、高い枝に置くのがいいよ」などとアドバイスしていた。 -
高校生が一日看護体験
駒ケ根市の昭和伊南総合病院で31日、県看護協会が企画した高校生一日看護体験学習があった。南信各地の9校から1縲・年生の男女生徒27人が参加し、病棟での看護などを体験した。
生徒らは白衣を着用し、数人ずつに分かれて各病棟で入院患者の身の回りの世話に当たった。病室を訪れた生徒らは患者の手足や頭髪を洗う作業を体験=写真。医療用手袋をつけて恐る恐る患者の体を洗い始めると、そばで見ていた担当の看護師が「もっと強く」「指の奥までしっかり洗って」などとアドバイス。高校生らは慣れない手つきながらゆっくりと慎重に作業をこなした。患者が「気持ち良かった」と言うと初めて緊張が緩み、うれしそうな笑顔を見せた。高校生らは患者の汚物処理などの作業も行い、看護師らの仕事の大変さに改めて驚いていた。
参加した伊那北高2年の巣山史織さん(17)は「将来は看護師になりたいので参加した。看護は思ったより力が必要で大変。患者さんと接するのはすごく難しいが、とてもいい経験になった」と話した。 -
赤穂中生職場体験
駒ケ根市の赤穂中学校(杉田純治校長)2年生は26縲・1日にかけて職場体験で市内の企業や官公庁などを訪れた。30日には駒ケ根警察署(山本修作署長)を男女生徒5人が訪れ、警察官のさまざまな業務について学んだ。生徒らはパトカーの役割や機能について実際の操作を交えて詳しく説明を受けると、一般車と違う運転席付近の様子を興味深そうにのぞき込んだり、じっくり眺めたり。パトカーに備え付けの透明樹脂製のたてを警棒で思い切りたたく実験では、警察装備の頑丈さに感心しきりだった=写真。
生徒らは警察活動紹介のビデオを視聴したり、道場で逮捕術の実技指導を受けたりしたほか、石こうを使った足跡採取などの鑑識業務も体験。警察官の仕事について生徒らは「体力も頭も使う大変な仕事だ」と話し合うなど、日ごろの認識を新たにしていた。 -
親子昆虫教室
駒ケ根市立博物館は29日、親子昆虫教室を中沢のかっぱ広場周辺で開いた。市内外の4組15人ほどが参加。トンボやチョウなど観察しながらつかまえ、標本の作り方も学んだ。
昨年まではふるさとの丘で開いていたが、今年は天竜川岸に場所を移した。
昆虫に詳しい田中邦治さんと氣賀澤和男さんを講師に、散策しながら虫探し。「こんな所にいた」など歓声をあげながら、網などを使って採集していた。 -
初のマス釣り大会にチビッコ真剣
駒ケ根市の天竜川漁協中沢支部は29日、マス釣り大会を天竜川と新宮川合流近くの水辺の学校で開いた。子どもたちに自然に親しんでもらおうと初めて企画。親子連れら80人ほどが釣り糸を垂らし、竿の感触に歓声をあげた。
マス120匹を5月末に同漁協が閉鎖した旧宮田養魚場(宮田村)から調達し、水辺の学校内にある池に放流。初めて釣りをする子どももいたが、見事に釣り上げていた。
同支部の菅沼重真理事は「昔と違って子どもたちが水辺で遊ぶ機会は限られるが、楽しんでもらえて良かった。今後も続けていければ」と話していた。 -
ネパール派遣職員に辞令交付
8月1日にJICA(国際協力機構)ネパール事務所に調整員として派遣される駒ケ根市職員の大野秀悟さん(32)=小町屋=への辞令交付式が30日、市役所で行われた。大野さんは「求められている高いレベルには達していないが、勉強してきたことをネパールでの仕事に生かしたい。頑張ってきます」と出発に当たっての決意を述べた=写真。大野さんは中学生の時の海外協力隊訓練所への体験入隊以来、海外での活動を夢見てきた。派遣期間は2年間だが「できればもっと長く仕事をしてきたい」と話している。
辞令書を手渡した中原正純市長は「培ってきた経験と知識を生かし、市民の代表として恥ずかしくないよう使命を果たしてほしい。活躍を期待している」と激励した。
ネパール調整員は駒ケ根市にJICA青年海外協力隊訓練所があることなどから、1998年から市が継続して派遣している。大野さんは4代目。ネパール・ポカラ市とは01年に国際協力友好都市提携を結んだ。 -
KOMA夏!第5話
駒ケ根市の夏を彩るKOMA夏!第5話「thankfully 感謝を込めて」&ゆかたまつりは28日、市内中心商店街を舞台に開かれた。一般市民らによる19チーム・総勢約800人によるダンスパレードが歩行者天国となった広小路など中心商店街を舞台に華やかに繰り広げられたほか、光前寺の霊犬早太郎伝説から生まれた地元のヒーロー「スピード太郎」と敵役「ヒッヒー」の楽しいアトラクションなどが多彩に催された=写真。
ダンスパレードではテーマソング『GO OVER』のリズムに乗せて各チームがそれぞれ趣向を凝らした振付やコスチュームのダンスを披露。沿道を埋めた市民は手拍子を取ったりしながら、個性あふれる踊りを楽しんでいた。
銀座通りやすずらん通りには多くの屋台が軒を並べ、繰り出した家族連れなどで夜遅くまでにぎわった。