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箕輪町まちづくり住民提案事業採択結果
2次募集は20日まで箕輪町は、「まちづくり住民提案事業補助金」で応募のあった15事業を採択し、発表した。
同事業は、町民と町の協働によるまちづくりを進めるため、住民自らが創意工夫し、企画したまちづくり事業を公募し、審査で選考した事業に補助金を交付する。06年度に始まり2年目。補助額は1団体当たり原則10万円で、連続2年を限度とする。
住民代表7人で構成する審査委員会(丸山亮審査委員長)の審査を経て、町長が決定した。補助金交付予定額の総額は142万4千円。
採択事業は次の通り。かっこ内は団体名、金額は補助金交付予定額。
◇新規▽ハンドメイドタウンみのわ構築事業(ぷち・どぅ Club)8万4千円▽文化的まちづくり企画(辰巳クラブ)10万円▽もっと手話普及プロジェクト(箕輪手話サークル)10万円▽聴覚障害者の生活と文化を町のみなさんに正しく伝える事業(みみずくの会)10万円▽手筒花火によるまちづくり、地域活性化事業(みのわ手筒会)12万5千円▽「どっこいしょ」運動事業(がんばる会)7万円
◇継続▽有機農業研究・普及事業(箕輪町有機農業研究会)7万2千円▽ひまわり畑「憩の場」運営事業(ひまわり畑)10万円▽イルミネーション設置事業(西部花街道をつくる会上古田支部)6万6千円▽みのわダム周辺環境美化事業(みのわダム郷里を愛する会)9万1千円▽地域活性化「観光農園」づくり事業(これからの農業林業を考えるEグループ)11万5千円▽知的発達障害者自立支援事業(サークル・つばさ)10万円▽みのわ御棒サ!里曳きタイムレース(箕輪まちづくり同友会)8万1千円▽メタセコイアや桜の木でコカリナを作り、森のコンサートを開こう(メタセコイアの森の会)10万円▽もみじカップ第2回小学生かけっこ大会(ちいむもみじ)12万円
◆まちづくり住民提事業2次募集
箕輪町は、まちづくり住民提案事業の2次募集をする。
補助対象は、まちづくりに熱意やアイデアを持つ住民が自主的に実施する事業。対象団体は構成員5人以上で複数の箕輪町民(町内在住・在勤・在学)を含み、主に町内で活動する団体。政治活動、宗教活動、営利活動を目的としない団体。補助金額は原則10万円以内。審査結果により補助要望額より交付予定額が増減する場合もある。
審査委員会で審査し町長が決定する。採択された場合は1年間の事業実績を報告する。
募集期限は20日。提出書類は申込書、構成員名簿、提案事業収支予算書。役場の経営企画課に提出する。事業内容や申込書の簡単なヒアリングをするため、申請書は事前に電話予約の上、事業内容などがわかる人が持参する。
申込み、問い合わせは経営企画課(TEL79・3111内線113)へ。 -
07年度箕輪町目標管理キックオフ大会
箕輪町は31日、07年度目標管理キックオフ大会を町文化センターで開き、職員が各課の本年度の目標を聞いて共通認識を深めた。
町は目標管理制度を04年度に試行し、05年度から取り組んでいる。キックオフ大会は、職員が各課の目標を共有すると同時に、それぞれの業務を理解した上で業務に取り組むことをねらう。昨年度までは前年度の反省と目標発表を同時にしていたが、本年度は目標報告のみで、各課がチームとして参加報告した。
総務課は人材育成の推進を重点目標に掲げ、4月選挙に新たに導入した開票事務で学んだ目標を掲げる大切さ、縦割りの打破、職員が意見を出し合い改善していく姿勢などノウハウを日常業務に波及させることをねらい、人が育ちやすい職場環境の形成、互いに学び合い活気ある職場づくりを挙げた。
経営企画課は、土地利用計画の見直しを挙げ、町が目指すまちづくりのため役場職員10人によるワークショップからの提言を基に方向付けし、町民の意見も聞いて本年度末までに方針を決める計画を示した。 -
「広報みのわ」6月号で一新
箕輪町の広報誌「広報みのわ」が6月号から、読みやすく分かりやすいオールカラーの情報誌「みのわの実」として新しくなった。
広報製作業務民間委託化によるもので、町によると、広報みのわは、住民に読んでもらえる広報誌を目指し、企画に重点を置いた。
従来より情報誌色を強め、インタビュー記事を掲載。1カ月の行事が一目でわかるカレンダー「くらしの情報」は抜き取って使えるようにし、各種相談日、ごみ収集日なども載せた。郷土博物館、図書館、公民館の情報は通常は簡潔にし、イベントなどは別刷りの案内を差し込む。
民間委託化の対象は広報みのわ、もみじチャンネル、新聞、文字放送。町民に分かりやすい編集、質的内容の向上、民間委託による費用削減をねらう。
メディアに合った情報提供ができるよう担当係、企画員に任命した職員5人、委託業者のデザイナー、コピーライター、ディレクターら、伊那ケーブルテレビジョンで月1回の企画会議で協議する。
もみじチャンネルは6月から、29チャンネルで土・日曜日の放送を開始する予定。
町は「読んでもらえる、見てもらえる内容を目指して柔軟に対応し、よりよい広報づくりをしたい」としている。 -
おはなしを楽しむつどい「下沢洋子さんによるおはなし会」
箕輪町の住民有志による、おはなしを楽しむつどい実行委員会は28日、「上郷図書館長下沢洋子さんによるおはなし会」を町文化センターで開いた。
子ども夢基金助成活動の助成を受けて開く07年度の第1回。おはなし会は0・1歳児向け、2歳児向けの2回。大人向け講座で下沢さんによる「絵本の選び方・読み聞かせについて」もあった。
2歳児向けおはなし会は15組の親子や一般の大人が集まった。下沢さんは、「おかあちゃん あそぼ!」「おにぎり」などの絵本を読んで聞かせた。手遊びなども紹介し、親子も一緒になって楽しんだ。
下沢さんは、「子どもは、聞いて言葉を覚える。機械の音ではなく、肉声だと心に響く」とし、肉声で語りかけ読み聞かせる大切さを話した。 -
上伊那北部消防 恒例の水防訓練
辰野町、箕輪町、南箕輪村の消防団でつくる上伊那北部消防連絡協議会(宮島忠夫会長)は20日、恒例の水防訓練を同村の大芝公園陸上競技場で開いた。伊那建設事務所職員を講師に招き、水防技術の向上と水防意識の高揚を図った。
梅雨や台風などの出水期を前に実施する訓練で、各団から部長以上の幹部団員133人が参加。例年は関係町村の持ち回りで開き、天竜川沿いで実施していたが本年は、昨年の豪雨災害で河川の形状が変り、合同訓練できる広い場所で行った。
団員らは命綱の結び方など数種類のロープの結束方法を学習。その後は3小隊に分かれ、土のうを結びつけた木を川に沈めて決壊場所に設置する「木流し工法」のほか「シート張り工法」、「積み土のう工法」などを講義と実習で学んだ。
宮島忠夫会長は「梅雨を前に団員が取り組む事前訓練。昨年は豪雨災害が発生したが本年は起きないことを願う。もし、発生したとしても対応できるよう、訓練に一人ひとりが真剣に取り組んでほしい」とあいさつした。
積み土のう工法を学ぶ団員ら -
伊那交通安全協会 総会
伊那交通安全協会は23日、伊那市役所1階の多目的ホールで、第47回定期総会を開いた。交通事故防止の活動に長年携わった功労者、事業所、団体などの伝達表彰のほか、本年度事業計画などを決めた。
表彰は山崎喜美夫さん(72)=南箕輪村=に関東管区警察局長・関東交通安全協会連合会長連名表彰を贈ったほか、県警察本部長・県交通安全協会長連名表彰などを伝達した。
本年度の事業計画によると、活動の重点推進事項は▽高齢者の交通事故防止対策の推進▽後部席を含むシートベルト・チャイルドシート着用の徹底▽飲酒運転の根絶・夜間の交通事故防止対策の推進竏窒ネどとした。
受賞者は次の皆さん。
▽関東管区警察局長・関東交通安全協会連合会長連名表彰=山崎喜美夫(南箕輪村)
▽関東交通安全協会連合会長表彰=山崎雅子(南箕輪村)
▽県警察本部長・県交通安全協会長連名表彰=イトウ電産(伊那市)笠原シルバークラブ(同)沢保育園交通安全クラブ(箕輪町)大明化学工業(南箕輪村)
▽伊那警察署長・伊那交通安全協会長連名表彰=御園老人クラブ(伊那市)大萱保育園(同)上古田長寿クラブ(箕輪町)ジェルモ(南箕輪村)
関東管区警察局長などの表彰を受け取る山崎さん -
第26回ソフトボール伊北大会
第26回ソフトボール伊北大会は27日、箕輪町の番場原運動場で開いた。辰野町と箕輪町のチームが出場し、Aブロックは「もみじクラブ」(箕輪町)、Bブロックは「三和クラブ」(箕輪町)がそれぞれ優勝した。
ソフトボールを通じて辰野町と箕輪町の親ぼくと技術の向上、健康な体を養い、両町の明るい豊かな町づくりに貢献しようと、両町が1年交代で開いている。
箕輪町は早起きソフトボール協会、辰野町はナイターソフトボール協会に所属する上位各8チームの16チームが出場。2ブロックに分かれてトーナメントで競技した。
結果は次の通り。
▽Aブロック (1)もみじクラブ(箕輪)(2)かどやクラブ(辰野)(3)長岡(箕輪)辰野写真ロッキー(辰野)
▽Bブロック (1)三和クラブ(箕輪)(2)ZERO(辰野)(3)伸和精工(箕輪)下町ファイブ(辰野) -
箕輪町交通安全推進協議会
箕輪町交通安全推進協議会(会長・平沢豊満町長)は28日夜、町役場で会議を開き、07年度事業計画案、予算案、規約の改正などを承認した。
規約改正は、協議会に監事2人を置くもので、任務は会計監査。07年度の監事は区長会副会長の原幸喜さん、町会計管理者の藤沢公明さん。
07年度事業計画は、夏の交通安全やまびこ運動の街頭啓発・人波作戦、秋の全国交通安全運動と年末交通安全運動での街頭啓発・人波作戦・夜間パトロール、研修会、交通安全祈願新年懇親会(町交通安全協会と共催)。春の全国交通運動の街頭啓発と人波作戦はすでに実施した。
予算は収入支出合計各68万5千円。前年度と比べ2万1千円の減額。
協議後、「最近の交通情勢と事故防止」について伊那警察署交通課長の講話も聞いた。 -
上伊那卓球選手権箕輪大会
上伊那卓球連盟主催の第34回上伊那卓球選手権箕輪大会は27日、箕輪町民体育館であった。
一般男女シングルス1部・2部、中学生男女シングルス、小学生男女シングルスで、昨年並の283人が出場し、予選リーグ、決勝トーナメントで競った。
結果は次の通り。
▽一般男子1部 (1)沖村貴弘(伊那少年)(2)下島博人(駒ヶ根クラブ)(3)矢沢拓斗(辰野JSC)、藤井弘史(箕輪卓)
▽一般男子2部 (1)福沢大悟(伊那北高)(2)山下澄人(伊那弥生ケ丘高)(3)丸山温(箕輪卓)、田中和也(伊那弥生ケ丘高)
▽一般女子1部 (1)宮崎愛子(伊那西レディース)(2)宮沢真紀(辰野高)(3)篠田桃子、中山由美(伊那北高)
▽一般女子2部 (1)原田恵理(南箕輪ママ)(2)新城奈美(伊那弥生ケ丘高)(3)石井あけみ(伊那ママ)、上田順子(箕輪母親卓)
▽中学生男子 (1)山岡孝太(わくわくクラブ)(2)諏訪宝(辰野JSC)(3)上原良太(伊那少年)、下平晋也(箕輪卓)
▽中学生女子 (1)松下ゆかり(中川中)(2)吉岡綾乃(東部中)(3)根津彩香(東部中)、巣山愛(辰野中)
▽小学生男子 (1)平石聖亜(わくわくクラブ)(2)伊藤力斗(わくわくクラブ)(3)福沢秀平、川井達也(飯島少年卓)
▽小学生女子 (1)中村詩穂(2)小原穂乃佳(3)小原緋奈乃(以上伊那少年卓) -
箕輪町北小河内で土砂災害の全国統一防災訓練
土砂災害に対する全国統一防災訓練で27日、06年7月の豪雨災害で土石流被害のあった箕輪町北小河内地区で北小河内自主防災会を中心とする防災訓練があった。避難準備、避難勧告などの情報発令に基づいて住民が避難し、情報伝達手段や迅速な避難体制を確認した。
長野県内では27日に10市町村、別の日程で10市町村の計20市町村が実施する。
北小河内地区では自主防災会、住民、消防団、赤十字奉仕団、町職員、伊那建設事務所職員の総勢250人が参加。中の沢で土石流の前兆現象が発生したという情報を基に避難準備の呼びかけ、避難勧告発令、消防団に要援護者避難支援の指示、小規模な土石流発生の想定で避難指示発令の流れで有事に備えて情報伝達手段を確認。住民は避難勧告、避難指示に従って北小河内公民館に避難した。
公民館駐車場に07年3月に完成した防災倉庫に備えた投光機、手動式浄水器、折りたたみリアカーなどの取り扱いも学んだ。
北小河内自主防災会の坂井国明会長は、「意思疎通を図って有事には住民が助け合い、迅速な行動をとってほしい」と話した。
中の沢では砂防えん堤工事の掘削が始まっている。仮えん堤のかさ上げや土石流センターの強化をし、雨量計設置も検討しており、防災訓練後に伊那建設事務所から住民に説明があった。 -
箕輪町消防委員会
箕輪町消防委員会(荻原利一会長)は25日開き、07年度消防施設整備計画、消防団関係事業などを協議した。
消防施設整備計画は▽耐震性貯水槽40トン新設4基・2400万円(国庫補助金1047万2千円)▽小型動力ポンプ付積載車(第6分団1班長岡)1台655万円▽消防団詰所新築工事(第1分団3班八乙女)1棟900万円▽器具置き場改装工事(第3分団2班中原)1棟100万円▽消防施設等整備補助事業(消火栓・消防ポンプ・可搬ポンプ用器具等整備、詰所改修整備、警鐘櫓塗装工事、器具置き場改修工事)903万6千円▽消化性整備事業561万2千円-。
消防団関係では本年度、団活動をしやすい環境促進のため、近隣町村と足並みをそろえて消防団活動協力事業所応援減税の導入を図る。
町内防火水槽の泥上げや点検など管理状況も報告。防火水槽が有事に機能するように消防団と区で管理方法、管理責任を協議することを確認した。
消防委員会は区長代表、消防団代表、知識経験者の14人で構成。会長代理に小島常男さんを指名した。 -
青年海外協力隊帰国隊員
箕輪町
藤沢志保さん青年海外協力隊員として05年4月から07年3月までの2年間、アフリカのセネガルに派遣された。洋裁学校に通っていた経験を基に、女性達が手芸を通じて現金収入や楽しみを得る目的で、手工芸を指導した。
大学卒業後、会社勤めをしていたが、ずっと海外での生活にあこがれていたこともあり、留学ではない道を考え、青年海外協力隊員になった。任地はカオラック市。配属先「女性の地位向上協会」の活動の一環で、婦人会など女性グループ2団体、HIV陽性者の会、職業訓練校の4カ所で手工芸を担当した。
現地の女性は、ほとんど手芸の経験がなく、洋裁、編み物、刺しゅう、染色、ミシンがある施設ではミシンの使い方から教えた。職業訓練校は先生への指導で、情報が少なく毎年同じカリキュラムのため、はぎれで花を作るなど新しいアイデアを提案することが主な仕事だった。
公用語は仏語だが、手芸を習いに来る女性達と話すため現地のウオロフ語を学んだ。「言葉は全然伝わらなくて、手本を見せることでごまかしてました」。言葉の問題に加え、材料不足、好みの違いもあった。「素朴でかわいいという感覚はあまりない。派手な色でかっこいいものが好まれるので、好みに合うものを考えるのが少し大変だった」という。
セネガルは“もてなしの国”と言われる。全然知らない通りすがりの人に、ご飯を食べていって-と声をかける。「断ってはいけないと言われていたので、食べさせてもらいました。人懐っこい人達で、興味津々で質問してきて」。任期途中からは、職業訓練校の先生に毎日昼食をごちそうになった。
気温は20度から40度。「暑くて暑くて、最初は生活するだけで大変でした」。値段交渉をする市場での買い物も労力を使った。時間を守らない、2時間遅れ、すっぽかしは当たり前。「最初はそれですごいイライラしていたけど、せかせかしてもしょうがないと思うようになりました」。
停電や断水も頻繁にある。停電になると皆外に出て、月明かりの下でお茶を飲みながら話をする。「贅沢な時間の使い方」にも触れた。
「手芸を習いに来た女性は、よくしゃべるおばちゃんの集まり。私がちょろちょろして、遊ばれてる感じでした」。現地の人とふれあい、肌で感じたセネガル。「派遣前は女性が虐げられているイメージだった。実際、家事や育児は男性はノータッチ。水を飲むにも働いている女性を呼ぶ。でも女性は屈することなく言いたいことは言う。肝っ玉母さんで威厳があるというのが私の印象です」。
月日の経つのがとても長かった1年目。生活にも慣れ活動もスムーズに進むようになった2年目は瞬く間に過ぎ、寂しさの中で帰国の日を迎えた。
「セネガルに行ってよかった。人が温かくて親切だった。2年間の経験をどこかに生かしていけたらと思う。いつかお世話になった人に会いに行きたい」
(村上裕子) -
原田泰治さんの絵本 読み聞かせ
箕輪町の女性有志5人による読み聞かせ会が20日、同町文化センターであった。同ホールで開催中のピエゾグラフ展「原田泰治の世界」(27日まで)に合わせた催しで、有志が来場者らに原田氏が制作した絵本を読み聞かせた=写真。
原田氏の絵本の魅力を皆に教えたい竏窒ニ、メンバーの一人が友人らに呼びかけて企画した。同氏の絵本「とうちゃんのトンネル」「さだおばさん」の2冊を午前、午後の2回に分けて読んだ。家族連れなど計約30人が集まった。
著者の幼少時の体験からできた絵本「とうちゃんのトンネル」は、家族のために一人でトンネルを掘り続けた父親の姿を描いた。心和む絵と感動を誘う内容が集まった人たちを魅了した。
メンバーの関奈保子さんは「原田さんの世界を知ってもらえてよかった。この機会に多くの親子に読み聞かせの時間をもってもらえれば嬉しい」と話していた。 -
伊那防火管理協会定期総会
伊那消防組合管内の事業所や危険物製造所などで組織する伊那防火管理協会の定期総会は23日、伊那市狐島のJA上伊那本所フラワーホールであった。会員約50人が出席し、役員改選案などを承認した。
任期(2年)満了に伴う役員改選は会長に唐沢可昭氏(伊那中央石油)を新任。副会長2人は小口宏氏(中部電力伊那営業所)、今福光雄氏(石川島汎用機械)を再任した。
同会は防火管理の向上と会員相互の親ぼくを図り、火災予防に努める目的で組織。本年度も危険物取扱者を対象とした保安義務講習会や会員による消化通報コンクールなどの事業を計画している。
総会では表彰もあった。
各表彰を受賞したのは次の皆さん。
【関東甲信越地区危険物安全協会連合会長表彰】
▽事業所=オリンパスイメージング辰野事業場
【県危険物安全協会長表彰】
▽事業所=キッツ伊那工場▽優良取扱者=赤坂昭典(扇屋石油)、丸田茂(伊那燃料)、伊藤秀次(ENEOSフロンティア長野Dr・Drive辰野店)、竹入修二(北山ラベス箕輪生産場)、山本和市(同)
【伊那防火管理協会長表彰】
▽優良者=征矢直人(上伊那農業協同組合)、春日保(同)、宮下修一(伊那市観光仙流荘)、伊藤政子(いたや伊藤燃料店)、河西良明(オリンパスイメージング辰野事業場)、熊谷暢宏(北山ラベス箕輪生産場) -
【記者室】サツマイモのオーナーに
野菜や果物のオーナー制度。リンゴに長イモ、ゴボウはこれまでやっているが、今度はサツマイモも仲間入りする。主に種まきや植え付けと収穫を体験するもので、その間は農家が管理をしてくれる▼みはらしファームの長芋・ゴボウオーナーは参加者の半分がリピーター。ある夫婦は、家庭菜園でほとんどの野菜は作るが長芋はできないため、継続参加しているという。畑を1メートル以上掘って土をやわらかくするというから、家庭菜園ではとてもとても大変。参加したくなるのはうなづける▼箕輪北部営農組合が始めるサツマイモオーナー。自分自身は関心はあっても、あのご夫婦のような行動力に欠けるが、興味と行動力のある方は、この機会に参加してみてはいかが。(村上裕子)
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みのわ祭り実行委員会小委員会
祭りの素案を承認箕輪町みのわ祭り実行委員会小委員会は23日、町役場で開き、7月28日開催の本年度のまつり会場やイベントなどの方向性を承認した。6月4日の実行委員会に提案し決定する。
委員会は約50人が出席。これまでの準備委員会での検討や警察との協議を踏まえまとめた素案を承認した。
祭りの名称は「2007みのわ祭り」。サブタイトルは「踊れ・輝け・箕輪の○(わ)」。28日雨天の場合は翌29日に開催。
祭り会場は国道153バイパス松島交差点縲恟シ島交番入口交差点の延長約450メートル。05年度より総延長を短くした。花火打上会場は7号以下の打上花火は番場原第1グラウンド東側道路、5号以下のスターマインは天竜川管理道路。交通の迂回の問題解消、町の中心部で祭りと花火をやりたいなどの意見を基にした。花火会場の変更により農免道路の通行止めはなくなる。
イベントは新たに「東京よさこい」が加わる。町と防災協定を結ぶ豊島区のよさこいチームから参加したい旨の希望が寄せられ決まった。このほかは従来通り。
実行委員会での決定後、各部会で最終決定となるが、部会にも準備委員会の原案を示していくという。 -
箕輪町まちづくり住民提案事業補助金審査結果報告
箕輪町の「まちづくり住民提案事業補助金」で、同事業審査委員会(丸山亮審査委員長)は23日、審査結果を平沢豊満町長に報告した。委員会として応募のあった15件を採択し、補助金額を示した。今後、報告を尊重し町長が最終決定する。
同事業は、町民と町の協働によるまちづくりを進めるため、住民自らが創意工夫し、企画したまちづくり事業を公募し、審査で選考した事業に補助金を交付する。06年度に始まり2年目。補助額は1団体当たり原則10万円以内で、連続2年を限度とする。
募集期間は3月22日から4月22日までで、新規6件、継続9件の応募があった。審査委員会(7人)は4月27日、5月11、16日の3日間で、公益性、独創性、発展性、実現性、自立性の5つの審査基準に基づいて審査し、応募の15件すべてを採択し、補助金額を査定した。
応募件数が昨年度の10件から6件に減少したことから、「あらゆる広報媒体を活用して今後もPRすることを望む」と意見を添えた。
平沢町長は、「わずかな予算だが、まちづくりの気概があらわれてくれたらと思う」と話した。丸山委員長は、「活動はそれぞれ特長がある。補助制度から外れた以後に継続していただく方策をぜひ検討してほしい。活動の輪が大きな輪に広がることに期待したい」とした。
審査委員会が採択した事業は次の通り。かっこ内は団体名。
◇新規▽ハンドメイドタウンみのわ構築事業(ぷち・どぅ Club)▽文化的まちづくり企画(辰巳クラブ)▽(もっと)手話普及プロジェクト(箕輪手話サークル)▽聴覚障害者の生活と文化を町のみなさんに正しく伝える事業(みみずくの会)▽手筒花火によるまちづくり、地域活性化事業(みのわ手筒会)▽「どっこいしょ」運動事業(がんばる会)
◇継続▽有機農業研究・普及事業(箕輪町有機農業研究会)▽ひまわり畑「憩の場」運営事業(ひまわり畑)▽イルミネーション設置事業(西部花街道をつくる会上古田支部)▽みのわダム周辺環境美化事業(みのわダム郷里を愛する会)▽地域活性化「観光農園」づくり事業(これからの農業林業を考えるEグループ)▽知的発達障害者自立支援事業(サークル・つばさ)▽みのわ御棒サ!里曳きタイムレース(箕輪まちづくり同友会)▽メタセコイアや桜の木でコカリナを作り、森のコンサートを開こう(メタセコイアの森の会)▽もみじカップ第2回小学生かけっこ大会(ちいむもみじ) -
箕輪町公民館学級合同開講式
箕輪町公民館学級合同開講式が22日、町文化センターであった。4大学・学級の受講生が、学習への意欲を持って式に臨んだ。
本年度の学級受講者は、ふきはら大学17人、ふきはら大学院27人、あざみ学級8人、ふれあい学級16人。
柴登巳夫館長が、「学ぼうとする皆さんの気持ちを大切に学級活動を進めたい。1度でも多く参加し、仲間と学習を深めて、これからの生活をよりうるおいのあるものにしていきたい。皆で頑張りましょう」とあいさつした。
学生を代表し、ふきはら大学院の宮沢仁巳さんは、「今日も講座に出席でき、友達と会えたことに感謝して継続できるよう努力したい」と述べた。
式に先立ち、県文化財保護協会理事の竹入弘元さんによる「箕輪町の石工」の講演も聞いた。
ふきはら大学は郷土、健康、教養、人生問題など、ふきはら大学院は大学の学習をより発展させて学ぶ。女性対象のあざみ学級は体験、実践が主で、ふれあい学級は夜間に郷土、健康、教養などを学ぶ。いずれも年10回以上を予定する。 -
箕輪町商工会総代会
箕輪町商工会(小林紀玄会長)の07年度総代会は22日、町産業会館で開き、07年度事業計画、一般会計収支予算、定款及び運営規約の一部改正などの議案を承認した。
07年度事業計画の概要は▽新規会員の拡大、支部活動や地域商工業者組織、TMO活動の支援により基礎体力の充実を図る▽行政とのパイプを一層強め、町はじめ経済関係団体、関係機関とより緊密な連携を図り、異業種間の交流など密度の濃い活動を展開する▽福利厚生事業や学習など会員の交流の機会を充実し、魅力を感じる活動を展開する-。
主要事業は機械要素技術展出展、諏訪圏工業メッセ出展、ものづくりセミナー、TMO事業(花いっぱい運動、街中インフォメーション整備、七夕祭り、空き店舗対策、イルミネーション)、プレミアム商品券発行、経営実務講習、研修視察、みのわ祭りなど。
役員の補欠選任は、青年部長に小林宏幸さんを選任した。任期は07年5月22日から09年度総代会開催日まで。 -
箕輪町振興計画審議会
箕輪町振興計画審議会(柴寿会長)は21日、町役場で会議を開き、町が第4次振興計画実施計画(17縲・8年度)の実施状況を報告した。
07年度は、第4次振興計画の前期基本計画(05-09年度)の中間年で、07-09年度の実施計画策定の年でもある。このため、町は05、06年度の実施計画に基づく事務事業の進ちょく状況を審議会に報告。今後、委員の意見を聞いて実施計画(07-09年度)の素案を作成し、9月初旬ころ審議会に示し修正などを経て策定する計画をしている。
報告では、7章からなる計画のうち各地区の地域づくりの章を除く6章について、担当課長が資料に沿って取り組みと成果を説明した。
審議会委員の3年任期が23日で満了になるため、委員再任も了承した。 -
箕輪町食生活改善推進協議会
箕輪町食生活改善推進協議会は21日、07年度総会を町保健センターで開き、本年度の事業計画、予算案などを承認した。
事業計画は視察研修や大会、「食と健康を考えるつどい」への参加。地域での日常活動は伝達講習会、ファミリークッキング、ヘルスサポーター21、男の料理教室、ボランティア(ふれあい広場、離乳食教室)。町への協力は保健センター栄養指導室の清掃、健康づくり推進週間など各種事業への参加など。
予算は収入、支出の各総額が8万3162円。
会員67人。07年度役員は会長が小林節子さん、副会長が前川紀美子さん。小林会長は、「食育、メタボリックシンドロームなど食の問題が言われている。各種講習や大会に参加し、自分の健康、家族の健康、地域の皆さんの健康と、輪を広げていきたい」とあいさつした。 -
箕工で新高校のための新校舎建設始まる
高校改革プランに伴い08年4月、新しい多部制・単位制高校に移行する箕輪町の箕輪工業高校で新館の建設が始まる。22日から遺跡の発掘調査に入り、建設開始は8月。来年8月下旬の完成予定で、新しい高校の生徒たちは2学期から新しい校舎を使用する。
新しい学校の進ちょく状況は、19日夜あった箕輪工業高校同窓会の総会で学校側から示された。
新館は現在空き地となっている構内の一角に建設する予定で鉄骨造3階建。1階に科学室、食堂、2階に普通教室、職員室、3階には特別講義室、普通教室、保健相談室を設置する予定。延べ床面積は1397ヘクタール。総事業費3億1729万円。
ほかにも、現在の箕工には電気科棟、管理棟本館などがあるが、新館の建設後に電気科棟の全面改築に着手する。また、管理棟改修も県に要望していく予定で、生徒の学習への影響は最小限に抑えたいとしている。
校名については昨年末にホームページで公募し、現在3つの候補に絞り込んだ。校章、校歌もホームページで意見を募った結果、校章は新しいものを、校歌は現在の箕工のものを用いる方針。 -
箕輪写友会第8回写真展
写真愛好家でつくる箕輪写友会(青沼久雄会長)の第8回写真展が18日、箕輪町文化センター展示コーナーで始まった。冬と春の自然を中心とした写真に来場者が関心を寄せている。
会員10人が1人3点、合計30点を展示した。昨年秋の写真展以降に撮影した冬と春の写真が中心で、撮影場所は県内が主で近県で撮った作品もある。
冬は、雪をかぶった樹木に朝日があたる瞬間を零下20度の中で40分近く待って撮ったという写真や、樹氷と風で舞い上がる雪を撮ったもの、雪山と月など厳しい自然の中の見事な一瞬をとらえた作品が並ぶ。春は桜が多く、地元の桜だけでなく山梨県の身延山久遠寺の桜などもある。同じ場所の写真でも撮影者によって趣が変わり、その違いも楽しめる。
青沼会長は、「写真を見て県内でもいい所があることを知ってほしい」と話している。
展示は27日まで。午前10時縲恁゚後7時(21日と27日は午後5時まで)。 -
上農高校生も街頭啓発
伊那署は18日、上伊那農業高校(南箕輪村)の生徒と協力し、5月実施の「街頭犯罪等抑止総合対策強化月間」などに合わせてJR伊那北駅前で、自転車盗の被害防止などを通学中の高校生に呼びかける街頭啓発をした=写真。
高校生の防犯意識を高める目的で2年前から始めた取り組み。生徒のほか署員や教員ら13人が登校中の上農生や伊那北高校生らに向け、啓発チラシを配布。「春の全国交通安全運動」(11竏・0日)に合わせ、夜光反射器材の活用などを促すチラシも配った。
同署管内で本年(4月末現在)発生した街頭犯罪は114件(前年比25件増)。自転車盗は前年と比べ13件増の31件で街頭犯罪の上位にあり、特徴として被害件数のうち8件は施錠、23件は無施錠だった。この結果から所有者の防犯意識の低さが伺えるという。 -
副町長2人は必要か?
協働のまちづくりを進める箕輪町の住民有志の「みのわ・ネット」(松沢幸利代表、10人)は、町長や町議会議員に対し、副町長2人制の考えを聞くアンケートを取る。6月上旬にまとめ、回答によって今後の取り組みを検討する。
町議会3月定例会で、平沢町長は「一層の行財政改革と、企業誘致や住宅開発などを積極的に進めるため、2人が必要」と理由を挙げ、定数2とする副町長定数条例を提案。賛成多数で可決された。
19日に開いた記者会見=写真=で、松沢代表らは「なぜ2人が必要なのか、納得できる理由を知りたい」「定数1とする議員提案も出たが、議論が尽くされないまま決まったと疑問を持つ」と述べ、町長や議員の説明責任を求める。
町長の設問は▽2人制とした理由竏秩B議員は▽副町長定数条例に「賛成」か「反対」か▽その理由竏窒フ2点。
18日に町長、議員(前職・現職)の計23人にアンケート用紙を郵送。31日までに返答するように依頼した。町民の関心事であることから、結果がまとまり次第、公表する。
「みのわ・ネット」は4月から準備を進め、5月13日に発足。民意が町政に反映されているのか、検証するための勉強会を開いていく。 -
箕輪町公民館の陶芸講座が開講
箕輪町公民館の陶芸講座が17日、町文化センターで開講した。初心者15人が7月までの全7回学び、手作りの楽しさを体験する。
制作の魅力にふれるとともに、地域づくりにつながる出会いやコミュニケーションの場となるよう期待した例年の教室。受講者は60歳代を中心に町内の女性14人と辰野町の男性1人。箕輪陶芸研究会前会長の市川昭彦さんから手ほどきを受け、粘土を板状にして型に巻き取る「たたらづくり」や、輪にして積み上げる「ひもづくり」といった技法で作品を仕上げる。
鑑賞会を最終回の7月24日に開き、お互いの出来栄えを披露する予定。
初回は道具の使い方や制作の基礎などについて説明を聞き、さっそく受講者らが楽しそうに花瓶や皿などを形作っていた。 -
プロドライバー事故防止コンクール
交通安全や事故防止などに向けた事業所の取り組みを審査した「第29回プロドライバー事故防止コンクール」(県交通安全協会など主催)の伝達表彰が17日、伊那署であった。優秀賞などを受賞した同署管内の5事業所の関係者が小嶋惣逸署長から表彰状を受け取った。
受賞した事業所は、優秀賞の「伊那タクシー」(伊那市)、「白川タクシー」(同)の2事業所と、優良賞の「丸登運送伊那営業所」(南箕輪村)、「日英タクシー」(箕輪町)、「高遠観光タクシー」(伊那市高遠町)3事業所。
プロドライバーが模範となり一般ドライバーの安全意識の高揚を促すためのコンクール。タクシー、バス、トラック部門に県下から653事業所が参加し、各事業所が取り組む交通安全に関する研修会やドライバー指導などの内容を評価し、最優秀賞33事業所、優秀賞40事業所、優良賞67事業所を選んだ。
優秀賞受賞の白川タクシーでは、交通安全の研修会を年間4回開いたり、毎日の点呼でドライバーの健康状態を把握したりして従業員の事故防止を目指してきた。白川吉朗社長は「一人ひとりが事故防止を心がけてきた結果が出て嬉しい」と話した。
5月8日、長野市で表彰式があり、同署管内の伊那バス(伊那市)が最優秀賞を受賞。また、同事業所の牧内裕子さんの標語「心技体すべてが模範のプロドライバー」が同コンクールの最優秀標語として選ばれている。 -
箕輪町公民館「子育て学級」開講
箕輪町公民館の「子育て学級」が17日、町文化センターで開講した。子育ての話を聞き、今後の学級運営について年間計画の確認や班づくりをした。
育児に役立つ学習、母親同士の仲間作り、子ども同士のふれあいの場作りとして毎年開講。本年度は未就園児とその保護者18組が申込み、開講式は14組の親子が参加した。
子育てについて、町子どもセンターの木村温美さんが「早寝、早起き、朝ごはん」の大切さを話したほか、「子どもと向き合う時間、ぎゅっと抱きしめる時間を大事にして」と語った。
親子は、サルや犬の絵を見ながら「いない いない ばあ」を一緒にしたり、絵本「かささしてあげるね」「すりすりももんちゃん」の読み聞かせを楽しんだ。
学級は08年3月まで全15回。救急法や食育の学習、大芝高原や保育園、図書館に出かけるほかクリスマス、節分など季節の行事も楽しむ。 -
茶業コンサルタント
箕輪町
増沢武雄さん「お茶の道一本やりで、技術をずっとやってきた。それを誇りとしている。目線は幅広く農業を勉強しながら、農業問題全般の中のお茶を考えてきた」
箕輪町大出出身。東京農大短大農学部を卒業し、59年に静岡県職員になった。静岡県東部農林事務所に製茶指導吏員として勤務したが、最初は茶の基礎知識は無かった。「茶と言ったら『茶々を入れる』くらいしか知らなかった。国や県の茶業試験場や熱心な茶農家を訪ね、現場で茶の生産について勉強した」。中国やスリランカ、台湾など海外の茶の試験研究機関や茶産地でも学んだ。「これらの勉強がとても参考になり役立っている」という。
後に日大経済学部を卒業。県経済部農産課で茶の生産奨励事業を担当し、69年から茶業試験場で製茶加工および茶の仕上げ加工、 茶の包装貯蔵、品質鑑定などを受け持った。茶業試験場富士分場長を務め退職。その後JA静岡経済連に茶技術コンサルタントとして7年勤務した。現在はNPO法人日本食茶の会副理事長、NPO法人日本茶インストラクター協会試験委員。06年4月故郷に戻ったが、静岡や東京に出向いて茶の指導をする日々が続いている。
「常識や既成概念を突き破らないと新しいものは生まれない。新しい時代に合ったお茶の飲み方、利用の仕方をしないと進まない」
試験場では、農家が困っていることを解決する。問題点にぶつかって答えを見い出す。その繰り返しだった。
「まともに見るのではなく、15度、90度、上から、下から見る。これが本当にいいの?と疑いを持つ。理論的裏づけがないと否定する。流れの中でやってはいけない。ぼくはひねくれてるのかな。決めつけでなく、ちょっと腑に落ちないところがあれば、考えながらやらないといけないと思うんですね」。既成を白紙にして今何を求めているのかを考え、新しく作り出す、新しい方向に筋道をつける。技術者としての信念だ。
農林大学校の非常勤講師として学生も指導してきた。「本当は農業が一番難しい。気象学、自然科学、経済、法律などを考えないといけない」。後継者養成で茶の基本的な技術指導と同時に、幅広い勉強の必要性も説き、年間100人近い学生を卒業させた。
消費者に関心を持ってもらうため茶摘体験も開き、富士山が見える茶園に消費者に来てもらい、生産現場を理解してもらうなど、きめ細かな農業にも取り組む。
後継者育成の一環で小さいころから茶に関心を持ってもらうため、農山漁村文化協会発行の手づくり加工絵本シリーズ「つくってあそぼう」の『茶の絵本』の編者でもある。
50年ぶりに戻った箕輪町。「浦島太郎ですよ。この地の農家の人の話を聞いたりしながら、伊那谷の農業を今は勉強中ですね。この地でもいかにお茶を飲んでもらうかが使命だと思ってます。生きて動ける以上はやってみたい。お茶しか能がないから」。(村上裕子) -
【記者室】間の取り方
紙芝居を読む基礎技術を学ぶ講座が箕輪町図書館で始まった。受講者が紙芝居を読み、講師が指導していくのだが、関心を持ったのは「間」の取り方である▼紙を抜くときに『抜きながら読む』と書いてある場合、これが間だという。紙芝居で大切な最後の「おしまい」の言葉にも間が存在する。講師によると紙芝居の世界に引き込まれて聞いている子どもが現実の世界に戻るのが「おしまい」の言葉で、物語に浸っている余韻があるため最後の文章と間をとって言うのだという▼同じ紙芝居でも読み手によって印象が変わる。それは間の違いなのだろう。間の取り方で紙芝居が生きもすれば死にもする。何事にも「間」は大切というけれど、いかに大切かを実感した。(村上裕子)