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伊那ビジネス専門学校 ベトナム研修旅行
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校(三沢清美校長)はこのほど、ベトナム研修旅行でホーチミン市のカイゼン・ジャパニーズ・スクールを訪問した。現地の学生とそれぞれの学校生活などについて情報交換をするなどして交流を深めた。
年一回の海外研修で、国際社会に対応したスキルを身につけるため10月19竏・2日(3泊4日)、在校生や教職員11人がベトナムを訪れた。特化した日本語教育、日本でのビジネススキルの習得を取り入れている同スクールでは交流会があり、持参した本やうちわなどをプレゼントした。
参加した情報経理学科1年の北村春菜さん、堀越悠香さん(ともに伊那西)、青木涼平さん(梓川)は「一人ひとりが家族のために一生懸命学んでいる姿が印象的だった。私たちも今までの姿勢を改善すべきではないのかと考えさせられた」と感想を述べた。
写真あり -
【盆栽愛好クラブ「一鉢会」会長 飯田光晴さん】
自宅の庭には200鉢以上の盆栽が所狭しと並ぶ。「盆栽にはね、一つとして同じものがないんだ。みんな生きているんだから、手間をかければかけただけ応えてくれる。大きいものも小さいものも、みんな同じようにかわいいね」
◇ ◇
盆栽を始めたのは20歳の時だった。
「近くに植物を研究している大学の先生が住んでいてね。小さな錦松を何本か分けてもらった。錦松は皮がはぜて幹が太く見えるが芯は細い。育てるのが難しいんだ。鉢に植えて一生懸命に世話をした。長く持たないといわれているが、今でも何とか元気に生きているよ」
数鉢から始めた盆栽だったが、松、葉もの、花もの、実もの竏窒ニそれぞれの味わいに魅せられ、いつしか思わぬほどに数が増えた。
長いこと自己流で楽しんでいたが、50歳になったころ、先輩に誘われて一鉢会に入会した。
「自分にはまだそこまでの力はないと思ったが、入ってみてやっぱりよかった。展示会があると張り合いが出るしね。何とか上手にやろうという気になるから」
失敗も多かった。暑い時期に泊まりで出掛けた時、息子に水やりを頼んだが、暑い盛りの日中、ホースの中にたまった水が熱くなっていることを知らずに水をやったのだ。
「煮え湯をかけるようなもの。帰って来たら木に元気がなくなっていて心配したなあ」
肥料をやりすぎ、弱らせて枯らしてしまったこともあった。
「だけど苦労して育てた盆栽を展示会に出して、見た人に『これはいい』と言ってもらえた時はうれしいねえ。サツキの花がうまく咲いてくれたり、紅葉の時期に葉ものがきれいに色づいてくれると、やっていてよかったなあ、と心から思えるよ」
「何年やっても一番難しい」というのが枝の形を整える針金掛け。木に負担がかかり過ぎないように慎重にやらなければならない。
「枝をどんなふうにしようと考えていれば、それこそ時間のたつのも忘れてしまう。大変なんだが、その時が一番楽しい時間なのかもしれないな」
◇ ◇
8年前から会長を務める。建具店の仕事の合間をみては日々、手入れに余念がない。
「盆栽をやっていなかったらただ仕事をして寝るだけで、毎日何をしていいのか分からずにボーっと過ごしていたと思う。今は仕事もおろそかにできないが、いずれ仕事をやめたら後は盆栽に集中できる。それが今から楽しみだ」
(白鳥文男) -
開校135周年記念式典記念コンサート盛大に
中川村片桐の中川西小学校で7日、開校135周年記念式典・記念コンサートが児童や保護者、同窓会員、実行委員らが出席し、盛大に開かれ、135年の歴史を振り返り、更なる発展を誓い、新たな一歩を踏み出した。
開式で、北村俊郎実行委員長は「明治5年(1872年)『精研学校』として開校以来、135年を迎えた。『心を磨く』という建学の精神は、学校名も場所も変わっても、変わらず継承されている。135周年を機会に、150周年に向け、新しい一歩を踏み出そう」とあいさつ。
児童を代表し、中島瑞樹児童会長は「すばらしい伝統を受け継ぎ、児童会ではあいさつ、仲良しを中心に活動している。みんなで西小をさらに良くするために頑張りたい」と誓った。
記念コンサートでは、松浦美恵子さんと川上陽子さんによるフルートとピアノ演奏に続き、6年生がマーチングで「威風堂々」を演奏、全校で「千の風になって」を歌い、最後に全員で体育館いっぱいに「ふるさと」を響かせ、感動的な記念行事を終えた。
同校は1872年、瑞応寺に「精研学校」として開校。1909年に現在地に移転新築した。
記念事業は式典、記念コンサートのほか、記念誌発行(来年10月発刊)、百年桜の手入れ、記念植樹-など。 -
「苅谷原遺跡発掘出土品展」
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中川村教育委員会は29日まで、村歴史民俗資料館で同館特別展「苅谷原遺跡発掘出土品展」を開いている=写真。
00年-03年にかけて4次にわたり行われた苅谷原遺跡の学術発掘調査の成果を遺物と写真、説明パネルを中心に構成し展示公開した。
同遺跡は弥生前期の墓域(集団墓地)遺跡で、展示物には土器棺(かめ)など弥生前期土器約百点、石器30点、1957年調査の弥生前期の土器約50点、宮崎栄治さんが収集した水神平式土器など弥生前期の土器7点(村指定文化財)、縄文中期土偶(村指定文化財)のほか、参考品として、箕輪遺跡から発掘された太型蛤刃石斧なども展示されている。
期間中の10日午後1時30分から、展示解説、SPレコードミニコンサートを予定。
開館は火・木・土日曜日。午前9時-午後4時。入館料大人百円、小・中・高生50円(ただし、文化展期間の10、11日無料)。
詳細は村教委(TEL88・1005) -
一茶まつり全国俳句大会で宮田小3年の4人が入賞
全国の子どもたちから数万点に及ぶ句作が寄せられる東京・炎天寺「一茶まつり全国小中学生俳句大会」で、宮田村宮田小学校3年2組の水上由伸君が秀逸、同級生の小松倫果さん、橋爪優君、植木千尋さんが入選を果たした。
1年の時からクラス全員で俳句に親しんでいる3年2組。日常の風景を詠むことが多く、4人の作品も真っ直ぐな視線が印象的だ。
受賞した俳句は次の通り。
「お父さんとひみつの場所にカブトムシ」(水上君)、「ころもがえかわいい服を妹に」(小松さん)、「すずめさんサクラのにおい気にいった」(橋爪君)、「さわがにはバケツの中で目がまわる」(植木さん) -
宮田小2年2組が今年もエサ台設けて野鳥観察
入学当初から野鳥に親しんでいる宮田村宮田小学校2年2組は7日、今季も身のまわりの鳥たちを日常観察しようと、昨年に続いてエサ台を製作。校内3カ所に設置した。翌日にはさっそく観察を開始し、パンなどのエサを自主的に持参して登校する児童の姿もあった。
「エサを持ってこいとも何とも言ってないのに。子どもたちには驚かされますね」と担任の原一彦教諭。当初は野山にエサが乏しくなる12月頃から給餌する考えもあったが、子どもたちは昨年からの経験をもとに、自分たちで考えて行動した。
エサ台も大幅に改良。設計から製作まで考えて「エサがぬれないように」と屋根つきに。学級のベランダ、中庭、東門に設置した。
8日朝、エサ台の周辺には鳥たちのさえずりが。「ヒヨドリだ」と、聞き耳を立てながら歓声をあげる光景もみられた。
自宅に営巣したシジュウカラを夏休みの自由研究などを通じて観察した濱田一葉君は「うちでもエサ台をつくってみたい」と話していた。 -
箕輪町内小学校にAED配備
箕輪町は、町内5小学校に自動体外式除細動器(AED)を1台ずつ配備した。機器の配備に合わせこのほど、各校の担当者向けに町文化センターで講習会をした。
箕輪中学校には本年度、辰野青年会議所が創立25周年記念でAEDを寄贈。町は今回、町議会9月定例会に補正予算を提出し、全小学校にも配備した。
講習会では、業者が機器の説明をし、箕輪消防署員が指導した。各校では教職員がすでに救急講習を受けているが、AEDのふたを開けて電源を入れ、音声に従って電極パッドを張る、放電ボタンを押すなど一連の操作を再確認していた。 -
南箕輪小北原地区児童のスクールバス運行開始
南箕輪村立南箕輪小学校に通う北原地区の児童を対象にした冬期間のスクールバス運行が、5日の下校時から始まった。運行は2月末までで、24人の児童が利用する。
スクールバス運行については、北原地区の保護者が06年10月、南箕輪小と村教育委員会に要望書を提出。村教委が07年2月、日没の早い11月から2月までの冬期間に限り運行する回答書を出した。
北原地区は南箕輪村と箕輪町の境に位置する。村教委は、「歩いての登下校が基本」とした上で、通学距離がおおむね4キロ以上を目安に、人家のない場所を長い距離歩くことなどを考慮し、スクールバス導入を決めたという。バスは、10月の村議会臨時会で可決し、購入した新車両を使う。
バスは北原公民館と南箕輪中学校ロータリーを結ぶ。朝は児童24人全員が乗車し1便の運行。帰りは学年により下校時間が異なるため2便運行する。所要時間は約5分。
児童の安全な乗降を考え、歩道や歩道橋が設置されていることなどから、南小前ではなく隣接する南中ロータリーを利用する。
児童の中には1時間弱かけて通う子もいて「帰りは暗くなってしまう」といい、バス通学を「うれしい」と笑顔で話していた。 -
まなびピア箕輪
文化祭、マナビィランドにぎやかに箕輪町の生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2007の一環、みのわ町民文化祭の「音楽の広場」と「芸能の広場」は3日、町文化センターホールであった。
音楽の広場は、小学校の合唱団や親子合唱、和太鼓、箕輪中学校の合唱部と吹奏楽部、大正琴、吟詠会、邦楽、ハーモニカ、コーラスなど17プログラム。芸能の広場は太極拳で始まり、子どもたちの元気なダンス、フラダンスやジャズダンス、舞踊、民謡など19プログラムあった。
町民が日ごろの学びの成果を披露しあい、観客も写真を撮ったり、出演者に拍手を送り、文化の祭典を楽しんだ。
マナビィランドは、町役場駐車場であった。各種団体や小学生のフリーマーケット、農産物販売などでにぎわった。
野良っ娘の会は野菜や果物、おやきなどを販売。消費者の会と母子寡婦福祉協議会、ガールスカウトはフリーマーケットなどを開いた。箕輪中部小学校3年4組と5年1組も参加し、フリーマーケットや学習の中で栽培した野菜、手作りあめなどを販売し、子どもたちや保護者が買い求めた。
建設老連箕輪町支部青年部は毎年人気の包丁研ぎで、町民が持ち込む包丁を切れ味が良くなるように丁寧に研いでいた。 -
08年度公立高校生徒募集定員が決定
長野県教育委員会は6日、定例会を開き、08年度の公立高校生徒募集定員を決定し、私立高校の募集定員を公表した。上伊那では、高校再編に伴ない多部制・単位制の「箕輪進修高校(仮称)」になる箕輪工業高校の全日制3学級と箕工と上伊那農業高校の定時制2学級に代わる形で多部制・単位制の普通科3学級、工業科1学級が箕輪進修高校に設置される。そのほかの高校については、前年度募集定員と同じとなっている。
募集定員策定に当たっては、旧12通学区ごとに中学校の卒業見込み者数の増減に見合った増減を行い、私立高校の生徒募集定員、高校再編に関わる事項などを考慮。第1回予定数調査の結果を参考にした。
私立の伊那西高校の募集定員も前年度同様で180人となっている。
上伊那地区を対象とする旧第8通学区の来年度の中学卒業見込み者数は前年度より10人多い1998人。 -
飯島食改が厚生労働大臣賞受賞
飯島町食生活改善協議会(新井美津子会長、会員61人)は1日、全国食生活改善大会(大阪市グランキューブ大阪で開催)の席上、厚生労働大臣賞を受賞。5日、役場に訪れ、高坂町長に喜びの報告をした。県下では2町村のみの栄誉
新井会長は「これを機会に、食改の活動をアピールし、地域の皆さんの食を通じて、健康的な生活習慣の実現に取り組みたい」と報告。高坂町長は「長い間の継続した取り組みが認められた。これからも一層の活躍を」と期待した。
同会は男性や高齢者、一般などを対象にした料理講習会や勉強会の開催、1人暮らし老人の給食サービスなどのほか、3地区の支部や昨年結成したヤング支部の活動など認められた。 -
日本学校農業クラブ全国大会
上農高生5人が優秀賞第58回日本学校農業クラブ全国大会(10月24・25日、広島県)の農業鑑定と情報処理の2競技会で、上伊那農業高校の生徒5人が優秀賞を受賞した。
農業鑑定競技会には6月の校内大会で選ばれた8人が出場。農業機械の部で生産環境科2年の毛利賢人君(17)、農業の部で生産環境科3年の有賀敏明君(17)、園芸の部で園芸科学科3年の竹内健二君(17)、林業の部で緑地工学科3年の菅沼祥成君(17)が受賞した。
情報処理競技会は、県大会で優秀賞だった生産環境科3年の丸山慎二君(17)が県代表2人のうちの1人として出場し、優秀賞になった。
農業鑑定競技は農業の専門知識を問う全40問のうち38問は1問20秒、計算の2問は1問40秒で答える。情報処理競技は、筆記10問を10分間、コンピューターを使いグラフや考察文書を作成する実技60分で競った。
生徒は8月から毎日夜8時から9時ころまで学校で勉強に励み、大会に臨んだ。
竹内君は「毎日遅くまで勉強した成果が出てよかった」、毛利君は「先輩たちが取ってきた賞が途絶えないように頑張った」、目指した最優秀賞に惜しくも手が届かず残念な思いも語った菅沼君、丸山君、有賀君は、「優秀賞で終わったが、結果が残せて満足」「後輩に託したい」などと話した。
上農高では9日の収穫祭で、全校生徒の前で5人を表彰するという。 -
箕輪町
箕輪西小学校親子合唱01年、音楽教諭だった当時の教頭が、親子で同じ思い出を作ることができたら-との思いで立ち上げた。学年に関係なく歌の好きな児童と保護者が、音楽教諭の指導で歌うことを楽しんでいる。
発足時の1年生が今年3月、卒業した。6年間歌い続けてきた児童が10数人抜けたことで一時は存続も心配されたが、新団員の勧誘を兼ねた「お別れコンサート」が功を奏したのか、現在は1年生から6年生まで児童20人、大人12人の合計32人。団員の中には学校長と国際交流員もいる。さらに今年はお父さんの参加もあり、学校長らも含め男性は5人。混声合唱ができるようになり合唱曲の幅も広がった。
練習は月2回、金曜日の午後7時から1時間、学校の音楽室に集まる。とにかく歌うことが好きな児童は、練習日には「今日は親子合唱あるよね」と、昼間から笑顔を見せているという。全校児童が名前も顔も互いに知っている小規模校。合唱も皆が友達で和気あいあいとした雰囲気にあふれている。
指導する有賀千づる教諭は、「一番の目的は歌を楽しむこと」という。年代が幅広いため選曲の難しさもあるが、今年は低学年の児童が多いので楽しめる曲を入れたり、お父さんも思いきり歌えるように混声パートを入れたりと工夫。皆で声を響かせ合い、年間10曲くらい歌う。
校内音楽会では、「天使の羽のマーチ」など3曲を発表した。輪唱にしたり、ペープサートも取り入れ、親子の息のあった歌声を披露した。
みのわ町民文化祭のステージにも発足時から毎年参加。出演を知ったお父さんは「えーっ!?」と驚きだったようだが、2部合唱「世界がひとつになるまで」「ぜんぶ空」を文化センターのホールで歌い上げた。
お父さんと一緒に入った2年生の唐沢美茂里さんは、「みんなとってもきれいな声で楽しい合唱団」。歌が大好きな5年生の日野太郎君は、「みんなで一緒に歌えて楽しい。ステージで歌うのも楽しみ」と話す。
今年PTA役員になったのをきっかけに参加した小坂勉さんは、「お母さんたちのきれいな声にびっくり。子どもたちとも一緒に歌えて貴重な時間です」と満足の様子だ。
「ずっと繋がってきている親子合唱なので、続けていきたい」と有賀教諭。「とにかく楽しんで、体いっぱいに子どもも親も自分を表現してもらえたらいい」という。
今月16日の同校参観日には、親子合唱の発表が予定されている。(村上裕子) -
かっぱ伝説と駒見の東コースで
駒ケ根市博物館の「古里そぞろ歩き」が4日、約20人が参加、東伊那小学校の宮脇正実教諭らを講師に、東伊那地区のかっぱ伝説と駒見の東コースで行われた。
東伊那小学校玄関前に集合した参加者は、刈り取りが終り、柿の実が赤くなった晩秋の風情を楽しみながら、塩田の箱畳へ。個人の墓地にある五輪搭の前で、宮脇教諭は「供養搭または墓標として建立され、上から空輪、鳳輪、火輪、水輪、地輪と呼ばれる」と説明。
また、大久保の善福寺では三十三観音石仏33体のうち、高遠石工、守屋貞治作の11番、准低観音と18番の如意輪観音を中心に見て回った。
このほか、阪本天山の墾田の碑、蓮台場の宝きょう印搭、高遠藩大久保番所跡なども見学し、地域の史跡、文化財に理解を深めた。 -
映画「Beauty」の完成記念イベント
伊那市出身の後藤俊夫監督がメガホンを取った長編劇映画「Beauty(ビューティー)竏窒、つくしいもの」の完成記念イベントが4日、長谷の文化伝承施設「中尾座」であった。市無形文化財に指定される中尾歌舞伎の秋季公演や公開対談「地芝居の魅力と継承」を展開した。
中尾歌舞伎保存会による公演は「義経千本桜 鮨(すし)屋の段」。源平合戦に敗れた平家の大将平惟盛をかくまった鮨屋を舞台に、親子関係などを描いた悲話。笑いもあれば、勘当された権太が父に短刀で刺され、自分のおろかさを悔やみながら死んでいくなど涙を誘う場面も。
詰めかけた観客約200人は迫真の演技に見入り、おひねりを投げたり、盛んに拍手を送った。
公開対談で、後藤監督は、農村歌舞伎を取り上げた理由について「伊那谷は伝統芸能の宝庫。先人から受け継いできた魂に魅力を感じた」と語り、地元住民の体験を基に構成したことを紹介。「映画の中で、戦争の古傷が痛み、役者が足を引きずりながら舞台で必死に踊るシーンがある。本当の美しいものとは何か。友情をテーマに込めた」と話した。
中尾歌舞伎を継承する立場から、西村篝保存会長は会員確保の難しさに触れ「仕事を持ちながらのけいこで、好きでないとできない。我こそはと思う人は参加してほしい」と呼びかけた。
また、市教育委員会の松田泰俊委員長は「伝統芸能には痛快さ、舞台と観客との一体感など魅力がある。地域に大きなエネルギーを与えるもので、自分の生き方を考える機会にもなる」と継承の必要性を挙げた。
そのほか、まわり舞台や奈落底など舞台裏見学会、大見得講習会などもあった。
中尾歌舞伎は江戸時代から続き、一時、戦争で自然消滅したが、86年に復活。例年、春と秋に定期公演を開いている。 -
第37回長野県高校ギターマンドリンフェスティバルが開催
県内高校のギター・マンドリン専門部による「第37回長野県高校ギターマンドリンフェスティバル」が4日、伊那市の県伊那文化会館であった。ギター、マンドリンに取り組む9校が参加し、日ごろの練習の成果を披露。結果、上伊那では県教育委員会賞に選ばれた伊那弥生ヶ丘高校器楽クラブと、全日本高校ギターマンドリン音楽振興会賞に選ばれた赤穂高校器楽部が来年8月に開かれる全国フェスティバルへの出場を決めた。
同フェスティバルを中南信地区で開催するのは初めて。演奏曲は10分以内で各校ごと選曲するようになっており、クラシックの代表曲からポピュラーな曲までが並んだ。上伊那からは、伊那弥生ヶ丘高校と赤穂高校2校が出場。赤穂高校はファルボの組曲「田園」の1部から3部を披露。7人という最少人数での出場ではあったが、完成度の高い演奏を披露した。また、参加校の中で最も人数が多かった伊那弥生ヶ丘高校器楽クラブはブラッコ作曲の「マンリンの群れ」を選曲。洗練された迫力の演奏で観客を楽しませた。
また、最優秀賞には過去4年連続で最優秀賞に選ばれている長野清泉女学院高校が選ばれた。 -
高遠焼 登り窯に煙立つ
「高遠焼」復興にかかわった伊那市高遠町の陶芸家・唐木米之助さん(83)は2縲・日、勝間にある白山登り窯に火を入れ、つぼや皿など約600点を焼いた。
高遠焼は1813年、月蔵山から高遠城へ水を引くため、美濃から陶工を招き、城内導水用の土管を焼いたのが始まりといわれる。明治半ばに衰退したが、1975(昭和50)年に復活した。
登り窯は幅3メートル。山の傾斜に沿って4段に連なり、余熱が下部から上部に上がっていくようになっている。
昼夜を問わず、窯の温度調節が必要で、火の色や煙の出方などを見ながら、唐木さんの跡を継ぐ孫の浦野真吾さんら5人が交代で、下部から徐々にまきをくべた。最高温度は1250度にもなり、冷える夜も暑いくらいだ。
通常、灯油を使った窯を使うが、年1回、登り窯で作品を焼き上げる。唐木さんは「温度調節は難しく、いくら温度計があるといっても経験がいる。歴史ある高遠焼を次世代に引き継ぎたい」と話す。
4日に火を止め、10日ほど経ってから作品を取り出す。 -
駒ケ根市勤労青少年ホーム祭
駒ケ根市勤労青少年ホーム、駒ケ根女性ふれあい館と利用者の会は3、4日、第22回ホーム祭を駒ケ根市の総合文化センターで開いている。ホーム登録クラブの展示ブースが会場いっぱいに設置され、会員らが制作した書道、華道、写真、手芸、美術などの作品を展示。多くの来場者でにぎわっている=写真。
4日は午前9時開場。午後1時からは大ホールで大正琴、吹奏楽などの演奏や合唱、詩吟、演舞、ダンス、エアロビクス、ファッションショーなど各クラブのステージ発表が披露される。 -
東伊那文化祭
駒ケ根市の東伊那公民館(赤須和彦館長)は07年度東伊那文化祭を4日まで同館で開いている。公民館の講座・教室の生徒や各種文化団体の会員らによる書道、絵画、手芸などの作品が多数展示されている=写真。訪れた人たちは「大したもんだねえ」「うまいもんじゃんけ」などと感心しながら作品を見て回っている。
1階にはキルトやセーターなどの手芸作品や絵画、書道、盆栽などが、2階には保育園児や小中学生の絵や書道作品などのほか、特別企画「私の珍品・名(迷)品コレクション」として、時代を感じさせる真空管ラジオ、SPレコード、そろばんや、アイロンなどの品が展示されている。 4日は午前10時から伊那マジッククラブによるマジックショー、午前10時45分から紙芝居の会が催される。午前11時にはすいとんが無料で振る舞われる予定。 -
村文化祭、地域の力作一堂に
第34回宮田村文化祭は3、4日、作品展を村体育センターで開いている。絵画や手工芸品など、村内の各種グループ、個人の力作を展示。4日は午前9時から村民会館ホールで芸能発表会を開く。
習字や水引、水墨画をはじめ所狭しと並んだ作品の数々。数多くの人が地域の隠れた才能を観賞し、・ス芸術の秋・スを満喫した。
村民会館では併催の図書館まつりや上伊那建設労連宮田分会による木工広場が盛況。自然を呼び戻す会の淡水魚展、昆虫標本が並んだ文化財企画展などもあり、訪れた人たちは地域を改めて知る機会にもしていた。 -
信州大学農学部で持続的農業と環境をテーマとした国際シンポジウム開催
南箕輪村の信州大学農学部で2日、国際シンポジウム2007「持続的農業と環境:アジアネットワーク」があった。「持続的農業と環境」をテーマに、アジア7カ国の大学教授8人がそれぞれの研究を発表。生物多様性が環境に優しい農業に果たす役割や環境負荷を減らすための取り組み、その効果などを示した。
異常気象などが地球規模で深刻化する中、緊急課題となっている食料の確保や環境と調和した農業について考えるために開催した国際シンポジウムで、2部構成。
「アジアにおける農業と環境負荷」をテーマに展開した第2部では、同学部の萩原素之教授=写真=が、環境負荷が問題となっている水稲栽培におけるリン酸施用の減量化に向けた研究について発表。1960年以降、日本では収量の向上などを目的として水稲栽培でリン酸が多量施用されてきた一方で、琵琶湖のアオコを大量発生させるなどの環境負荷が発生していることから、「リン酸施用を減らすことが求められている」と指摘。そんな中、長年にわたりリン酸が多量施用されてきた黒ボク土地域で試験的にリン酸施用を減らして水稲栽培した結果、生育、収量に変化がなかったことから「現在の推奨施用量の25縲・0%の削減が安全にできる」とし、これまでの間に土壌へ過剰供給され、蓄積されたリン酸を有効に利用していくことで「長期にわたってリン酸の大幅削減が可能」と語った。
そのほかにも、環境負荷低減に向けてタイ北部で始まった新たな取り組みなどについて各教授が研究の成果を示し、参加者の関心を集めていた。 -
いなっせで第34回上伊那小中学校特別支援学級・養護学校児童生徒作品展はじまる
第34回上伊那小中学校特別支援学級・養護学校児童生徒作品展が6日まで、伊那市駅前ビル「いなっせ」の2階ギャラリーで開かれている。伊那養護学校と上伊那40の小中学校の特別支援学級で学ぶ児童、生徒の作品425点が、目を楽しませている=写真。
作品展は養護学校や特別支援学級での取り組みを多くの人に知ってもらうとともに、子どもたちへの理解を深めてもらうことを目的として毎年開催している。
会場には児童、生徒らが日常生活の中で製作した工作作品や絵などがところ狭しと並んでおり、ペットボトルのふたや新聞紙、毛糸などを使って作ったミノムシの枝や、慌ただしく準備に追われる給食室の様子を描いた絵などがあるほか、自分なりのこだわりをもって一途に製作した面白いクラフト作品もある。
伊那養護学校の坂本淳教諭は「一人ひとりの子どもの個性が表れている作品ばかり。この作品展のために頑張って取り組んだ子どもたちもおり、そういう子どもたちの姿を作品から感じていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後2日まで)。 -
赤穂小ロードレース大会
駒ケ根市の赤穂小学校(高野普校長)は2、全校ロードレース大会を行った。1・2年生は約1・2キロ、3・4年生は約1・7キロ、5・6年生は約2・9キロのコースをそれぞれ懸命に走り、タイムと順位を競った。
肌寒い曇天の下、まず5・6年生の女子がグラウンドに整列し、号砲とともに一斉にスタート=写真。5分後、同男子もスタートを切った。児童らは足取りも軽くトラックを2周した後、列になってグラウンドから一般道へ飛び出した。
十数分後、早くも先頭の児童がゴールインし、後続の児童も次々にグラウンドに姿を現したが、多くはスタート時の余裕の表情とは打って変わって、息を切らした苦しそうな様子。ゴールラインを目前にした児童らは最後の気力を振り絞って懸命の力走を見せていた。
校庭や沿道には保護者や近くの住民らが多数応援に出て「頑張れ」「もう少し」などと手をたたきながら児童を励ましていた。 -
みのわ町民文化祭開幕
箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2007の一環、みのわ町民文化祭の「展示の広場」が2日、町社会体育館で始まった。絵画、書、手芸、工芸、陶芸、生け花など日ごろの生涯学習の成果を披露している。
ステージには箕輪中の文化祭のステージバックと園児が作った恐竜、壁面には園児や小学生の絵や書が並ぶなど今年は町内保育園、小・中学校の作品が多く、箕輪工業高校の生徒作品も展示している。町内サークルや福祉施設、個人作品に加え、伝統文化いけばなこども教室も初出品した。
会期は4日まで。午前9時縲恁゚後6時(最終日午後3時)。体験・実演は、立体書画体験3日午前10時縲恁゚後3時、箕輪工業高ロボット部実演4日午前10時縲恁゚後3時、野点3日午後1時縲・時・4日午前10時縲恊ウ午。
3日は「音楽の広場」と「芸能の広場」が文化センターホールである。「音楽の広場」は午前10時から。大正琴、コーラス、ハーモニカ、邦楽など。「芸能の広場」は午後2時から。剣扇舞、舞踊、手話ダンス、太極拳、ジャズダンスなど。 -
遠藤友幸の世界「絵画展」
みのわ芸術文化協会は1日から、絵画制作に取り組み06年に65歳で亡くなった箕輪町の遠藤友幸さんの絵画展を町文化センター展示コーナーで開いてる。文化懇談会「遠藤友幸の世界」の一環で、4日には「遠藤友幸を語る」を同センター学習室で午前10時から開く。
絵画展は受賞作品「夏の日に(沢川渓流)」「夕焼けの思い出」を含む油彩画23点を展示している。会期は7日まで。
遠藤さんは41年に南小河内に生まれ、59年に上京し日本電信電話公社本社の絵画サークル「十月会」に所属。71年12月帰郷し箕輪町役場職員共済会に絵画サークル発足。所属した美術会やサークルは町公民館絵画サークル「アカシア」、MAながた会、みのわ美術会、信州美術会、日本表象美術協会、伊(アルバ・ガッタ)ローマ芸術家協会名誉会員。01年国際文化交流功労特別大賞、仏・芸術家協会名誉会長ポールアンビーュ賞など数々の賞を受賞した。 -
村菊花展、村長賞に春日きんよさん
宮田村菊友会(春日要会長)は3、4日、第17回菊花展を村文化祭で賑わう村民会館エントランスホールで開いている。会員が丹精こめて育てた菊が咲き誇り、会場を華やかに彩っている。
約150点ほどの出品があり審査の結果、村長賞は春日きんよさんの「彩胡の星」を選んだ。春日会長は「高齢化など課題もあるが、多くの人に見てもらうことが、また励みになる」と話していた。
審査結果は次の通り。カッコ内は品種名。
▽村長賞=春日きんよ(彩胡の星)▽全菊連会長賞A=城倉久子(富士の白雪)▽同B=平沢菊美(国華国宝)▽村議長賞=春日きんよ(泉郷富水)▽教育長賞=平沢菊美(国華70年)▽公民館長賞=太田梅男(笹の雪)▽JA支所長賞=春日要(国華7宝)▽商工会長賞=同(国華80年)▽菊友会長賞=同(国華越山)▽観光ホテル賞=平沢菊美(兼六香菊)▽花井木工賞=田中彦一(盆栽花壇)▽モトスポット平沢賞=同(泉郷八十柳)▽レストハウス太田賞=春日きんよ(国華の幸)▽ダイヤ堂賞=春日寿三子(精光右近) -
上伊那幼年教育研究会で公開保育・授業
「幼保小」の一貫した指導について考える上伊那幼年教育研究会が30日、西春近北小学校であった。上伊那の保育関係者、学校関係者、約95人が参加。子どもたち一人ひとりの成長に着目しながら取り組まれている西春近北保育園と西春近北小学校での保育、授業の取り組みなどを見学しながら、幼保小の連携のあり方を考えた。
同研究会は幼稚園、保育園の子どもたちが小学校へ行ってもスムーズに生活していけるよう、互いに連携していくことを目的して上伊那では50年ほど前から続いている。公開保育・授業は年に1度開催しており、今年は西春近北保育園、西春近北小学校が担当となった。
西春近北保育園は、この春西春近中央保育園と統合したが、それに伴ない同地区の子どもは保育園から小学6年生まで固定化した人間関係の中で生活していくことになった。そこで今回は「友だちと関わりながら意欲的に活動する子を求めて」をテーマとし、幼いころからよりよい人間関係を構築できるようになっていってほしいとの願いを込めた保育、授業を企画。西春近北保育園の年長園児らは、柳沢運動プログラムに遊びの要素を取り入れた「ちびっこ忍者参上!」を、西春近北小学校の1年生は「さくらバザーを開こう」と題して、自分が開くお店屋さんで売るものを工作する授業を展開。遊びや製作の過程の中に、子どもたち一人ひとりの成長段階に合わせた課題、学んでほしいことなどが設定してあり、参加者らは設定された課題と実際の子どもの様子などを見学していた。 -
南部中学校音楽会
上伊那南部教職員会(会長・竹沢代蔵飯島中校長)は31日、07年度南部中学校音楽会を駒ケ根市の市文化会館で開いた。伊南4市町村の5中学校の3年生が一堂に会し、3年間積み重ねてきた練習の成果を互いに発表し合った=写真。代わる代わるステージに上がった生徒らは中学生らしい迫力のある合唱のほか、琴などの見事な演奏を披露。客席で見詰める生徒らはステージの熱演に惜しみない拍手を送っていた。
開会式で『夢の世界を』、閉会式では『翼をください』をそれぞれ全員で歌い、巨大なハーモニーを大ホールいっぱいに響かせた。 -
伊那公民館文化祭始まる
伊那市の伊那公民館で1日、文化祭が始まった。絵画や書道、陶芸などの公民館クラブサークル27団体が約1700点を出品。訪れた地域住民たちの感性に訴えかける力作のそれぞれが飾られた=写真。
例年に比べて参加クラブサークル数は2団体増えた。公民館関係者によると、作品数は前年より約200点ほど増えていて、野草のスケッチ画や絵手紙、写真などの作品が例年より数多く出品されているという。
公民館の入口付近には昨年に引き続き、庭づくりサークル「花と緑の会」のミニガーデンを設置。紅葉の季節に合わせ「葉もの」を多く取りそろえ館内を彩る。そのほか押し花絵や文化刺しゅう、木彫など見所が多い。
最終日の3日は、午前11時半からステージ発表があり、女性コーラスサークルや体操クラブなど28団体が活動成果を披露する。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
伊那市民美術展 力作61点を展示
伊那市出身・在住者でつくる伊那市民美術会(赤羽久二成会長、81人)の第30回記念美術展が1日から、信州高遠美術館で始まった。洋画、日本画、工芸など会員59人の近作61点が並ぶ。11日まで。
美術会は1976年に発足し、78年から美術展を開催。例年、作品のサイズは10号以下だが、今回は50号以下と大きめに設定した。
絵画の題材は、高遠湖から雪をかぶった南アルプスを望む「陽春高遠湖」、大きく花開く「向日葵(ひまわり)」、「桜映える馬見塚公園」「姉妹」…と風景、花、人物、静物、抽象など幅広い。ステンドグラスや陶芸もある。
当初から出品作に賞を選ぶことはしておらず、「日曜画家」からプロまでの会員が日ごろの成果を伸び伸びと表現した作品がそろっているという。
赤羽会長(73)は「活動年数から実力に差があるが、一人ひとりの良さを見ていただければ」と話す。
8日は、市内で節目を記念した祝賀会を開く。
美術会は昨年4月、市町村合併に伴い、伊那市民美術会と高遠美術会が1つの組織になった。長谷からも会員を募っている。
開館時間は午前9時縲恁゚後5時(最終日4時)。入場無料。