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歴史詰まった宮田宿周辺を散策、公民館ふるさと発見講座
宮田村公民館のふるさと発見講座は28日開き、かつての宿場町の風情が各所に残る町一区、町二区界隈を散策した。養蚕の隆盛を今に伝える貴重な3階建ての土蔵も見るなど、約20人の参加者は知られざる地域の歴史の奥深さにふれた。
村教育委員会の文化財担当者も最近存在を知ったという、明治時代に建てられた3層の土蔵。養蚕が盛んだった当時、製品となった絹織物を保管する倉庫に使っていたとみられる。
歴史を感じる佇まいに「すごいねぇ。こんな建物があったんだ」と驚きの声も。写真などに収める姿もあった。
宮田宿があった江戸時代の古地図と照らし合わせて歩いた参加者。大きく変わった街並みを眺めながら、往時の面影を残す水路や町の区画などに思いを馳せていた。 -
伊那市ふるさと大使 三沢さんが伊那中で講演
伊那市ふるさと大使のハワイ大学大学院教授三沢満さん(70)=ハワイ在住、西町区出身、写真=が26日、伊那中学校で、「少年少女の志を世界に向けて」と題した講演会を開いた。
三沢さんは出席した1、3年生に対し、進路に関係して講話。「今から地球規模の大きな気持ちを持ち、世界に飛び立つことを思ってほしい。そして、一日、一日を目的を持って過すことが大切」などと訴えた。
経済学博士として活躍する三沢さんは、世界で自分の気持ちを伝えるためには英語力が必要と主張。そのためには、▼耳から入る英語を覚える習慣を持つ▼英語に抵抗をなくすため、外国に友人をつくる竏窒ネどの方法を実践してほしいとした。
また、「海外で活躍するにも伊那がよりどころになる。故郷の意味を考え、そこからどう羽ばたいていくかが重要となる」と話した。 -
県選抜U-14海外遠征2007、小中学生空手道選手権大会出場選手激励会
飯島町役場で25日、サッカーの県選抜U-14海外遠征2007に選ばれた飯島中2年生3人(市村凌君・西村明典君・山口洸君)と、第50回全国小中学生空手道選手権大会に出場する松村世奈さん(飯島中3年、豊岡)の激励会があった。
県選抜U-14海外遠征2007は8月23日縲・月4日までスペイン、フランスなどを回り、マコンでトーナメントに出場したり、強豪クラブチームと試合をする。世界トップレベルのスペイン・フランスサッカーにじかに触れることで、県の中学生年代のレベルアップ、国体少年の部への強化などがねらい。上伊那や県、北信越、全国の各段階のトレーニングセンターで選抜、チーム34人中、飯島中から3人も選ばれたのは初めての快挙。
FW・MFの市村君(上の原)は「自分のできる最大限のプレーをしてきたい」。DFの西村君(南仲町)は「日本人とは違った体格、技術を持つ相手のFWに対し、止められるように頑張りたい」。GKの山口君(新田)は「将来に生かせる経験を集中的にしてきたい」とそれぞれ抱負を述べた。
一方、日本空手協会第50回全国小中学生選手権大会(8月4日、宮城県利府町で開催)に出場する松村さんは県大会(5月6日、松本市信州スカイパーク体育館で開催)で中学3年女子形の部でベスト8入りし、全国大会に駒を進めた。松村さんは「全国大会は最後の機会、悔いの残らない試合にしたい」と決意表明した。
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出場する選手ら -
駒ケ根市内の5小学校終業式
駒ケ根市内の5小学校で25日、1学期の終業式がそれぞれ行われた。子どもたちが待ちに待った長い夏休み竏秩B始まりは一斉だが終わりは赤穂、赤穂東は8月20日まで、赤穂南、中沢、東伊那は21日までとなっている。
赤穂南小学校(下平達朗校長)では全校児童を前に3、6年生が学習の成果などを発表した。6年生は全児童が下級生を取り囲むように大きく輪をつくり、就学旅行の思い出をこめた絵を披露。ディズニーランド、東京タワー、雷門など、印象的な場所を描いた絵を一人ずつ掲げて見せた=写真。3年生は1学期に初めて習ったというリコーダーの演奏を披露。『さくら笛』と『ソロサンマ』の2曲を立派に演奏した。下平校長は「1学期はみんなそれぞれ頑張った。夏休みは火遊びをしない、けがをしない、うそをつかない竏窒フ3つの約束を守って良い休みにしてください。8月22日の2学期の始業式には元気に会いましょう」と呼び掛けた。 -
東伊那小児童会夏祭り
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)児童会は24日、児童会夏祭りを開いた。全校児童が縦割りの8グループに分かれ、児童会の各委員会が趣向を凝らして用意したアトラクションやゲームなどを楽しんだ。
校内の各教室や体育館などにはタワー崩しゲーム、楽器当てクイズ、ボール投げなど、7つのコーナーが設けられ、児童らがグループごとに会場を回ってはそれぞれのゲームに挑戦した。体育館でのボール拾いゲームは、アイマスクで目隠しした児童がパートナーの指示で動き、床に散らばっているボールを拾い集めてその数を競うもの。児童らは床に四つんばいになり「右」、「真っ直ぐ」などの声に従って懸命にボールを探し回っていた=写真。中には夢中になるあまり、壁に頭をぶつけて笑い合う児童も見られた。
高学年児童が1年生など低学年の児童を助けたり励ましたりしながら楽しくゲームに取り組む微笑ましい姿が校内のあちこちで見られた。 -
1年生は初めての通知表にドッキドキ
宮田村宮田小学校は25日、一学期を終業した。1年生にとっては初めてもらう通知表。ワクワクドキドキしながら、入学から75日間の新生活を振り返った。
1年1組では「友達ができた」「鉄棒ができるようになった」など、楽しかった、うれしかった、頑張った一学期の思い出を児童一人ひとり発表。
「お掃除よくできたね」「たくさん発言、素晴らしかった」と担任の大日野昭美教諭から声をかけてもらい、通知表とともに「がんばり賞」の賞状を全員が受け取った。
終業式では、2年生、4年生、6年生の代表児童が1学期の思い出や取り組んだことを発表。自立学級の児童は草笛の演奏、夏休みにコンクールを控える合唱クラブは心を込めて歌声を披露した。
清水閣成校長は「夏休みはいつもと違う自分を発見するチャンス。どんな花を咲かせてくれるか楽しみです」とあいさつした。 -
山田敏郎教育長(57)飯島町田切
島町教育長に就任、3カ月を経て「長い間、学校現場を歩いて来たが、教育長を拝命してから、毎日が新鮮な驚き、戸惑いの中で、みなさんに支えられていることを実感している」。
1949年飯島町に生まれ。地元高校卒業後、千葉大学教育学部に進学「小、中学校ですばらしい先生に出会ったことが、教師になろうと思った原点。恩師が児童演劇に関わり、演劇文化を通じて、子どもたちの表現力を伸ばしていく姿が強く印象に残った」。
初任は岡谷市の小学校で1年生を3学期から担任した「学校の裏山に基地を作ったり、子どもたちと一緒に遊ぶなど、若さにまかせて、夢中で頑張った。その時の出会いから、子どもから教えられることを学んだ」。
駒ケ根市の東伊那小学校では5、6年を受け持った「土器づくりをし、野焼きもした。地域も親和的で学校を支えてくれる気風があった」。
伊那市西春近北小学校では「先生方が互いに切磋琢磨し、学び合い、教師として磨かれた」
坂城町の村上小学校と伊那市東春近小学校では教頭を務めた。「忙しかったが、いいリーダーにお仕えし、いい子どもたちで本当に良かった」と振り返る。
阿南町新野小学校では校長に「地域から要望があった高齢者とのふれあいの場を小会議室に設けた。きっと、有効に活用されていると思う」。
05年から2年間、生涯学習課長として伊那教育事務所に勤務。「学校教育以外でも色々と学び、視野が広がった。学びたいという人の思いは学校も生涯学習でも同じと感じた」。
4月に教育長に就任し「教育にはいろいろな人がそれぞれの思いで関わっているが、やはり家庭教育が基盤。公民館の各種セミナーなど家庭を支える体制が確立し、保護者も安心して子育てできるネットワークが出来ている。子育ては不安や迷いはつきもの。迷いがあってもいい、そこからスタートする」。
また、4月から子ども室を設置し、教育行政の1本化を図ったが「担当職員がフル稼働し、献身的に新しい組織を軌道に乗せるために頑張っている」と効果を期待する。
「飯島町の小・中学生はすなおで、表現力もある。保育園では園児らが伸び伸びと過ごし、保育士がそれを支えている。飯島の子どもたちの良さを認めて伸ばす、行政として支えていきたい」と話す。
母と妻の3人暮らし -
高遠町図書館の科学教室
夏休みを前に伊那市の高遠町図書館は22日、科学教室を高遠町文化センターで開いた。小学生とその保護者など15人が集まり、「風船ぐるま」と「スライム」に挑戦した=写真。
夏休みの一研究に役立ててもらおう竏窒ニ企画したもの。講師には、元小学校の理科教師で高遠町内に住む三浦祥三さんを迎えた。
参加者はまず、膨らませた風船の空気を押し出す力を利用して走る風船ぐるまに挑戦。固紙などを切り抜いて車の車輪や胴体部分を作り、ストローやつまようじなどを使って車が走るための仕掛けを仕込んだ。そのほかにも、洗濯のりなどでつくるスライムにも挑戦し、楽しみながら科学に対する理解を深めていた。 -
「こまがね子育て10か条」策定を市長に報告
市民の子育てのよりどころにしてもらおうと検討を重ねてきた「こまがね子育て10か条」の策定が終了したとして子育て10か条策定会議(春日俊也座長)の委員らは24日、市役所を訪れ、中原正純市長に報告した=写真。春日座長は「真剣で活発な議論を重ねてきた。それだけにまとめるのに苦労したが、最後には納得いくものができた」と笑顔で話した。中原市長は「願いを込めた一条一条から熱い思いが伝わってくるようだ。市議会に相談した上で8月初めにも制定し、市民に周知して子育ての合言葉にしたい。今後の市政の大きな柱として生かしていく」と述べた。
こまがね子育て10か条は次の通り。
一、アルプスに 響くあいさつ 心が通う
一、早寝 早起き 家族で愛の朝ごはん
一、「ありがとう」「ごめんなさい」言葉で伝える 素直な気持ち
一、ほめてしかって抱きしめて 目を見てうなずき 最後まで
一、家事・育児 家族みんなで協力を できることからお手伝い
一、メディア漬けに御用心 テレビやゲームは時間を決めて
一、外遊び 群れ遊び 自然に身につく がまんやルール
一、顔出せば 広がる人の輪 ご近所づきあい
一、生まれ出た一つの命 大切に
一、(わが家の一条を家族で決めましょう) -
伊那市 中学生海外研修
夏休み中の12日間、カナダへ語学研修旅行に参加する伊那市の中学2年生16人(男子3人、女子13人)が23日夕、市役所を訪れ、酒井副市長らに出発前のあいさつをした=写真。
市が毎年、計画する中学生海外研修で、期間は30日縲・月10日。豊富な自然環境に恵まれた人口約8万人の地域、アルバータ洲レスブリッジ市で語学研修をする。期間中はホームステイし、地元の学生らとスポーツ交流などもする。
「文化の違う人々と積極的に話し、日本の文化も伝えてきたい」などと、参加者一人ひとりが研修に向けて意気込みを披露。中には、けん玉、福笑い、扇子などを持参し、異文化交流を楽しみたいと期待する生徒たちもいた。
酒井副市長は「有意義な、夏休みの思い出になることを期待する。カナダのみなさんとよい出会いをし、いろいろな体験をしてきて」と見送った。 -
伊那市・西箕輪中で1学期終業式
伊那市の西箕輪中学校(増沢英徳校長、162人)で24日、1学期の終業式があった。市内の小中学校では最も早い夏休み入り。生徒らは1学期を振り返り、休み中の目標を掲げた。
1縲・年生の各代表が今学期を振り返った。3年の笠松崇志君は、野球部の最後の大会について「3年生は少なかったが互いのことを知り、支え合うことが出来た。最高の仲間ともっと野球がしたかったが今後は、この経験を勉強や生活面に生かしていきたい」と話した。
増沢校長は「夏休み中にしか出来ないことに挑戦して。勉強でも昆虫採集でもよいので、一回りもふたまわりも大きくなったみなさんに2学期の始業式で会えることを期待する」とあいさつした。
終業式で校歌斉唱する西箕輪中学校の生徒 -
宮田小3年篠田琢充君が国土緑化運動ポスター原画コンクールで入選
宮田村宮田小学校3年の篠田琢充君(9)が、全国の子どもたちを対象にした「国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクール」で国土緑化推進機構理事長賞(入選)を受けた。
同機構の主催で小学生の部は全国で17人が入賞したが、県内からは篠田君と文部科学大臣賞(特選)になった飯田市三穂小学校5年の古川孝一くんのみだった。
「木と友達を描いてみた」と話す篠田君。担任の唐澤剛俊教諭は「木の緑など、明るい色使いで描けていると思います」と話した。 -
携帯電話、インターネット学習会
中川村の中川中学校で20日、ネット関連のトラブルや被害に遭わないために、全校生徒を対象に、携帯電話・インターネット学習会を開いた。
講師はNPОマザーサポートITながのの中島直美さん。
中島さんは「ネットがらみの架空請求は、かつては大人がターゲットだったが、今は中高生が携帯電話を持つようになり、被害が中高生にまで拡大してきた。自分には関係ないと思っているかも知れないが、いつ何時被害に遭うか分からない」と注意を喚起した。
また「不審者対策で携帯電話を持つという人もいるが、携帯電話ではいざという時、命を守ることはできない。ひもを引っ張るだけの防犯ブザーでさえ、びっくりして使えない。悪い人は携帯電話を持っている中学生は親を通さず、直接連絡をとることができると考え、反って狙われる」と述べ、携帯電話やインターネットに対して、慎重な行動をとるように呼びかけた。 -
【記者室】同じ高校生だというのに…
横浜市にある私立高校の1年生が駒ケ根市を訪れ、当地の美術館で絵画のワークショップを受けた。都会の高校生はさぞや洗練されているかと思いきや、行ってみて驚いた▼講義を受ける50人以上の生徒のうち、3分の1もが机に突っ伏して傍若無人に寝こけているのだ。初対面の講師に対する敬意も緊張感もありはしない。まったくあきれ果てた無神経さだ。引率の教員も何も言わない▼奇しくも同じ日、夏の高校野球の取材にも行ったが、こちらはまるで別世界。どの選手も全身全霊で投げ、打ち、走り、声をからして叫んでいた竏秩B同じ高校生の同じ一日だというのに、この生きざまの落差は一体何だ。寝込んでいる生徒をたたき起こして考えさせなければならない。(白鳥文男)
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祇園祭にYOSAKOIソーラン、梅舞会が初参加
宮田村のYOSAKOIソーラン「信州みやだ梅舞会」は21日にあった津島神社祇園祭宵祭りに初参加。多くの観衆の前で、息のあった踊りを披露した。
3年前の当時宮田小学校6年2組の児童が夏祭りで踊ったことから火がついた村内のソーラン熱。その後に梅舞会が結成され、大人も巻き込みながら活動が受け継がれている。
この日は中心商店街の各所で披露。20年近く祭りを彩る先輩格の阿波踊りとはまた違った迫力ある演舞で、観客を魅了した。
「こんなに多くの人の前で踊れて気持ちが良かった」とメンバー。伝統の祇園祭に新たな歴史を刻んだ。 -
紅がく庭園をピンクに染め
駒ケ根市の古刹光前寺では数10種類のアジサイが境内を彩っている。
山アジサイ系(ガクアジサイ)が中心で、がく(装飾花)が白からピンクに変わる「紅がく」「清澄沢」。真紅になる「紅」。がくが濃紫の「黒姫」など多彩。
日当たりのよい駐車場前に植えられた紅がくは今が見ごろ、辺りをピンクに染めている。
また、鐘楼の周辺には数百株のアジサイを植え、あじさいの小道を作っている。
吉沢道人住職は「アジサイは桜の木の下でもよく咲いてくれる。寺の雰囲気に合うガクアジサイを中心に集め、挿し木で増やしている」と話している。 -
「第27回上伊那地区交歓会
駒ケ根市の駒ケ根文化館で22日、琴伝流大正琴指導者会「虹彩」による「第27回上伊那地区交歓会」があった。約50グループ・教室が出演し、大正琴を通じて、交流を深め、交歓の輪が広がった。
長井幸子教室と平沢緑教室の演奏に合わせ、全員で上伊那交歓会「虹彩の歌」を歌ってスタート。各グループは「二輪草」「旅愁」カチューシャの歌」「泉のほとり」「憧れのハワイ航路」など懐かしい演歌、唱歌などを披露。日本情緒あふれる音色で、大正琴の魅力を伝えた。
また、ソプラノやアルト、テナー、ベースなどバランスのよい見事なアンサンブルで、日ごろの練習の成果を発揮、会場から大きな拍手が送られた。
途中表彰式があり、指導者10年継続者4人、門下生20年継続者11人、80歳以上の門下生8人の精進をたたえ表彰した。 -
独立展、女流画家協会展出展
箕輪町長岡
柴光子さん伊那美術協会の第83回伊那美術展で、最高賞の伊那美術協会賞を受賞した。作品は自然の生命力をテーマにした油彩「大地・私のふるさと」。第80回に続いて2度目の最高賞。「自分に恥ずかしくない絵を出したいと思って出品した。もちろんうれしいけど、自分はまだまだと思ってる」。現状に満足することなく、自分の目指す絵の世界を追い続けている。
本格的に絵を始めたのは8年前。美術部員だった高校時代に県展に入選しているが、長年絵を描くことは忘れていた。子育てが一段落し、陶芸やクラシックギターなどをやったが、しっくりこない。箕輪町公民館の油絵教室に参加し、「私は絵が一番好きだった。もう一度、県展に出したい」と、再び絵筆を握った。
県展は最初の2年間は落選したが、それ以後は連続入選。中央では、独立展、女流画家協会展に出展し入選している。
題材に選んだのは「キャベツ」だった。「身近にあるものが一番いいと思って…」。中央展はテーマを変えず、これでもかというくらいに観察して、飽きるまで描かないと駄目だという。丸のキャベツから葉1枚に、キャベツには青虫やチョウがいるからと、今度はチョウをいっぱい描くなどテーマは少しずつ変化し、今は「チョウ」を題材にしている。
「画面は素朴だけど熱気があふれる絵を描きたい。それが好き」
真っ白なキャンバスに向い、どうしよう、描けるのかな…と必死になって描く。こうして描いたチョウは、「力強い。もっと続けなさい」と中央展でアドバイスを受けた。「あぁ、これで良かったんだ」と感じた。
独立展は100号以上を3点出品する。3点が同じ力で描いていないと落選する。
普段は昼間に絵を描くが、出品が迫っても描けないときは、朝早く起きて描く。制作に行き詰ると、独立展会友の小木曽章八さんに絵を見てもらう。「3点描いているとわからなくなる。アドバイスを聞いて、『あぁ、そうだったんだ』と気がつく」という。
中央展に出品すると指導を受けるが、「評価を受けることも作品を高めるのに大事」と言い、「落ちたときこそ大事にしないといけない」と、なぜ駄目なのかを考え、アドバイスを聞きに行く。
「苦しいけど充実してる。なんとかここまで来たけど、もっともっといいのが描けるんじゃないかなと思う。欲張りかな」(村上裕子) -
優雅に市中を祇園囃子屋台巡行
350年の伝統を誇る宮田村津島神社祇園祭宵祭りは21日開き、伊那谷に本格的な夏の訪れを告げる祇園囃子の屋台が市街地を巡行した。
氏子の子どもたちが力をあわせて屋台を引っ張り、小学生から高校生まで参加する宮田祇園囃子保存会が、笛や太鼓で涼しげな音色を響かせた。
浴衣姿の女の子たちが各所で踊りも披露。勇壮なあばれみこしとはひと味違う優雅さで祭りを盛りたてた。 -
駒ケ根高原美術館で横浜の高校生が美術ワークショップ
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は21日、神奈川県横浜市の橘学苑高校デザイン美術コースの1年生を対象にしたワークショップを同館で開いた。来館した56人の生徒は「すべてのものを○△□に閉じ込める(あてはめる)」をテーマにした絵画作品の制作に挑戦。与えられた1時間の時間内に作品を仕上げようと真剣な表情で絵筆やクレヨンを動かしていた=写真。
制作に先立って参加者は同館に展示されている絵画などの作品を鑑賞したほか、松井君子副館長の講義「美術との出会いについて」を聴いて作品制作のイメージを高めた。松井副館長は「絵が下手な人はいない。全員が個性的で上手。自信を持って描いて」と呼び掛けた。
同校がワークショップを受講するのは3回目。05年から同館を毎年訪れている。 -
津島神社祇園祭、あばれみこし勇壮に
・ス天下の奇祭・スと呼ばれる宮田村津島神社祇園祭宵祭りは21日あり、名物のあばれみこしが神社周辺の中心商店街を練り歩いた。梅雨空を吹き飛ばす迫力で、埋め尽くす観客も巻き込んで熱気に満ちた。
18歳から60代後半までの「奉仕者」と称される担ぎ手が、勇壮にみこしを運行。5時間近く練り歩き、神社石段からみこしを豪快に投げ落とす「打ち壊し」で最高潮に達した。
原形をとどめないまでにみこしを粉砕。その破片は厄除けになるとされ、見物客も一緒になり奪い合う光景がみられた。 -
羽生出展
東京芸術大で34年間教授などを務めて今年3月に退任した国画会会員の画家羽生出(いずる)さん(67)の絵画展「面と空間の詩学」が駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で8月22日まで開かれている。1960縲・6年制作の油彩、水彩、素描作品約70点を展示。人物、風景、静物などの具象画に代表される初期の作品から、少ない色と単純な直線を使った構図が特徴的な円熟期の抽象画への変遷が楽しめる。
羽生さんは1939年、東京都生まれ。東京芸術大絵画科油画を経て同大学院修了。現在同大名誉教授、日本美術家連盟会員。
会期中無休。午前9時縲恁゚後5時30分。入館料は大人千円、大学・高校生800円、小・中学生500円(土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
カナダで国際交流の中学生を激励
宮田村が伊那市など3市町村と合同で中学生をカナダへ派遣する国際交流事業(7月30日から12日間)で20日、同村から参加する7人の激励会が役場であった。清水靖夫村長から励ましを受けた生徒たちは、現地の人と交流を深め、語学や文化を学びたいと意欲を語った。
7人は小田切瑞希さん、田辺瑞季さん、湯沢侑奈さん、石井那苗さん、木村萌子さん、宮澤夢さん、加藤真結香さんで、いずれも宮田中2年の女子。
カナダのレスブリッジ市に滞在し、各家庭に分かれてホームステイする。
「本場の英語を学んできたい」「カナダの文化を感じ、交流できれば」と生徒たちは抱負。
清水村長は「学生時代に多くの人と関わりを持つことは、大切な財産となる。自信を持って貴重な体験を積んできて」と激励した。
同村の中学生海外派遣は1995年に開始。昨年度までは1人あたり10万円を基本に旅費を補助していたが、今年からは参加各家庭が全額自己負担する。 -
祇園祭を世界へ配信、福祉大生がインターネット放送で生中継
宮田村津島神社祇園祭宵祭り(21日)の模様を、今年も日本福祉大学の学生がインターネット放送で全世界に生中継する。6台のカメラを駆使し、正午過ぎから午後10時過ぎのあばれみこし打ち壊し、仕掛け花火終了まで余すことなく伝える。
同村と同大学が友好宣言を結んでいることなどが縁で、8年ほど前から中継を開始。
地域づくりプロジェクト、インターネット放送部の学生に有志も加わり、総勢18人体制で中継に臨む。
正午からの放送では、今まで取材してきた祭りを中心にした村の様子を紹介。午後4時半の子どもみこし出発からは生放送に切り替え、現地からリアルな映像を配信する。
1年生の時から中継に参加してきたリーダーの長坂紫布さん(21)=人間福祉情報学科4年=は「アクセスも年々増えており楽しみ。みこしの迫力を多くの人に伝えることができれば」と話す。 -
学有林で山林作業
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飯島町の飯島中学校3年生99人は19日、田切菖蒲平の学有林でヒノキの枝打ち、つる切りなど山林作業をした。
勤労の尊さを学び、ボランティアの精神を養い、豊かな森の恵みを浴び、心身をリフレッシュする恒例の行事。
生徒たちは春日平集会所から、約30分歩いて現場へ。
作業に先立ち、講師の上伊那地方事務所や役場の職員から「幹を傷つけないように、丁寧に枝を切り落とす。木に絡んだツルは根元から取り除く」。「ヘビやハチに気を付ける。山ウルシに触れないように」などの説明を受けた。
この後、生徒らは3班に分かれ、14年生のヒノキの枝を切り落としたり、幹に巻きついたつるを取り除くなどのほか、切った枝の搬出、シカの柵の補修などの作業に精を出した。 -
南小で地区子ども健全育成の集い
駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)で18日夜、「南小地区子ども健全育成の集い」が開かれた。PTA,教職員など約100人が参加し、「子どもたちの健やかな成長のため、地域として親としてできることは何か竏抽w校・地域・家庭の連携のあり方」のテーマの下、教育を取り巻く現状と対策について4グループに分かれて討論した。
討論に先立ち、話題提供としてPTA会長の塩沢和幸さんは「ノー・メディアデーに向けた取り組み」と題し、PTAが今年7月に行ったアンケートの結果を発表=写真。児童はテレビを1日平均2時間視聴していることなどを報告した上で「せめて食事時はテレビを見ないとか、ノー・テレビデーを設けるなど、家庭内でのルールづけが必要ではないか」と提言した。同校の安藤久美子教諭とPTA校外指導部長の岡本祐司さんも、子どもたちの遊びなどについて「万引きの例もある」「ゲーム機でばかり遊んでいる」などとそれぞれ発表した。 -
県伊那文化会館の附属劇団「南信協同」の代表
伊那市中央区
阿部裕吉さん(59)一つひとつの場面を想像しながらセリフを覚えていくことは面白い竏秩B
「南信協同」は、高校生から社会人までが集う県伊那文化会館の附属劇団。団員それぞれが学校や仕事と並行しながら活動しているため、平日の夜や土日が練習時間となる。
「よくほかの連中とも話すんだけど、いくらアマチュアであっても、お金をもらって見てもらおうとするからには自分の趣味だけではできないし、それなりのことをやる必要がある。若い人には若い人なりの感性があるし、長く生きてきた人間は過ぎてきた時間が演技に出てくる。10人いれば、考え方もそれぞれ違う。そういう違いは出ていいと思う」
◇ ◇
南信協同を立ち上げた当時の演出家に声をかけられ、初めて舞台を踏んだのが10年ほど前。伊那混声合唱団に所属するなど、大きな声を出すこと自体は好きだったが、演劇に関してはまったく経験がなく、南信協同の存在すら知らなかった。
「『セリフもほんの2、3行だし、ただ座っているだけだから』って言われて引き受けた。でも、実際はそれだけじゃなかったんだけどね。最初の舞台は緊張しないよう、なるべく客席を見ないようにしたね」と振り返る。
しかし、舞台の上に広がる別世界で役としてあてがわれた一人の人物として、普段の自分が経験できない世界やさまざまな感情に思いを巡らせることは、何よりも面白かった。
「演劇を専門に習ったわけでもないから、毎回役になりきるのは難しい。セリフを覚えるのも若い連中と比べたらハンディがあるしね。でも、“ありがとう”という言葉一つとってもその場その場でいろんな言い方があって、一つひとつの場面を想像しながらセリフを覚えていくのは面白い」
◇ ◇
現在は8月の第17回公演「幽霊はここにいる」(安部公房作)で演じる詐欺師・大庭三吉のセリフ覚えに追われている。
幽霊を連れて歩く男と出会った大庭は、その幽霊を使って一もうけしようともくろむ詐欺師。
「大風呂敷を広げて話をするわりに、気は小さいという所は俺に似ているかな。いい人の役だと、『俺こんないい人間じゃねえよな』と思って演じきれないのかもしれない」と語る。
「今回の舞台は演出が変わっている。若い連中も一生懸命やっているので、ぜひ見てほしい」
公演は8月25日の午後6時からと8月26日の午後2時からの2回(開場はそれぞれ開演の30分前)で、入場料は一般が千円、高校生以下500円(当日は200円増し)。場所は県伊那文化会館小ホールとなる。
問い合わせは県伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
看護大生が花笠踊りに今年も参加
宮田村津島神社祇園祭本祭(22日)に奉納する町二区の長持ち行列、花笠踊りに今年も、県看護大学(駒ケ根市)の女子学生5人が加わり、華を添える。地域とのふれあいを楽しみに連続参加する学生もいるなど、祭りを通じて交流の輪を深めている。
「おじさんたちと交流するのが楽しくって」と話すのは4年生の大野公子さん、田畑今日子さん。
勇壮な隊列で練り歩く男衆の長持ち行列をより引き立たせるのが花笠踊り。
看護大の学生が参加するようになって7年目ほどだが、大野さん、田畑さんの2人は1年生の時からほぼ欠かさず踊りの輪に加わってきた。
長持ち保存会は65歳以上の男性メンバーが中心。後継者問題も浮上するだけに、若い女性たちの参加は「華があって、我々のやる気も違ってくるよ」と喜ぶ。
「若い人がいるといないとでは、活気も違うはず」と踊りを指導する伊藤みつ子さん。
今年初めて加わった1年の坂口晴香さんは「地域の伝統の行事に出れるなんて、新鮮な気持ちがして楽しみ」と、本番に向けて練習に打ち込む。 -
いよいよ本番、阿波踊りが最終練習
宮田村津島神社祇園祭宵祭(21日)に出演する「阿波踊り信州宮田連」は18日夜、本番前の最後の練習を村役場駐車場で行った。
19年目の今年も5月末から練習を村武道館で開始。若い女性ら新たなメンバーも加わり、子どもから中高年まで総勢50人ほどになった。
締めくくりのこの日は、本番と同様に屋外で隊列などを確認。優雅に見せようと、指さばきやステップなどに磨きをかけた。
祭り当日は交流がある東京・高円寺の菊水連から50人ほどが訪れる予定で、歩行者天国となる中心商店街で踊りの競演を繰り広げる。 -
青野恭展写真展「高嶺への誘い」
伊那市西春近のかんてんぱぱホール内、山岳写真家・青野恭典さん(69)=東京都=のフォトアートギャラリーで6月30日から、写真展「高嶺への誘い」が始まった。今回は海外の山をモノクロ、日本の高嶺をカラー写真で紹介し、山の息吹を伝えている。
「モノクロは厳しさ、迫力があり、音や風を感じやすい」と青野さん。以前に日本の山をモノクロで展示したところ評判がよく、今回はカフカズ(コーカサス)の山とヨーロッパアルプスなど海外の山の写真24点をモノクロ作品で構成した。
カフカズは1966年に登山隊の一員として参加した際に撮影した写真。隣の山の先端に立って撮った「ミジルギ」などがある。ヨーロッパアルプスも、あまり見たことのない角度から撮影するなど新しい表情のアルプスを楽しめるという。
日本の高嶺は、「夕映えの鳥海山」(鳥海山7合目)、「明けゆく常念岳」(穂高岳山荘前)など24点ある。
「山が持っている美しさ、自然の変化の激しさの中で山の怖さも知ってほしい」と話している。
会期は11月中旬まで。午前9時縲恁゚後6時。入場無料。