-
みやだのカルタつくったよ!
総合学習で宮田村内各地を探検し地元の歴史や文化を再発見してきた宮田小学校6年2組は、調べた名所旧跡、特産品などをいろはカルタにした。読み札や絵札は全て手づくり。卒業を控え後輩に残したいと、1年生にカルタをプレゼントしている。丹念に歩き、地元の良さを掘り起こした力作だ。
「瑠璃色のきれいな水の太田切川」「健康に宮田のシメジはいいんだよ」。子どもたちらしく自由な感性の句がカルタに踊る。絵札も力作ぞろい。手分けしながら全員で描きあげた。
社会の授業で歴史を学習。もっと村の歴史なども知りたいと、4月から「宮田村探検」を始めた。
各所に足を運ぶなかで、子どもたちにとっては続々と新鮮な発見が。「宮田ってこんなにすごいんだ」と、知らなかった郷土の豊かな風土にふれ、歴史から文化、産業などへも興味の幅は広がった。
冬になり、学習もまとめの季節。「何か形に残せないか」と考え、カルタをつくることに。実際に行けていなかった所へも足を運び、絵札にするためスケッチした。
27日は1年1組と交流し、完成したばかりのカルタを披露。一緒になって楽しんだ。
「通学路を通る時でも今までとは違った目で地域を見るようになってきた」と、担任の佐々木千絵教諭は成長した6年2組の姿に目を細めた。 -
市民ロビーコンサート
いな少年少女合唱団が公開レッスン地域の音楽文化の向上を目的とするNPO法人クラシックワールド主催の市民ロビーコンサートが25日、伊那市生涯学習センター2階の市民ロビーであった。いな少年少女合唱団が公開レッスンをし、引き続いてのコンサートで美しい歌声を披露した。
夏場の「軒下コンサート」に加え、冬期間も演奏の場を-と始め今回が2回目。
いな少年少女合唱団(団員31人)は、伊那公民館で活動しているが、今回は初の試みでロビーでレッスンを公開した。久保田直子さん、山岸めぐみさんの2人が順番に指導し、団員は発声練習に続いて楽譜を見ながら練習曲を何度も何度も繰り返し歌った。
市民は、ソファーに座ってくつろぎながら、ロビーに響く澄んだ歌声を聞き、熱心に練習する団員の姿を見ていた。 -
中原宏さん(79)飯島町南町
「親子に絵本の楽しさを伝え、絵本を通じての様々な疑似体験をさせたい」と、町図書館や小学校の読み聞かせに取り組み、朗読劇「この子たちの夏」「小林上等兵のヒロシマ」に出演し、平和の尊さ、戦争のむごたらしさを後世に伝える。
1929年、飯山市生まれ。10歳で父が亡くなり、両親の出身地である飯島町で落ち着いた。赤穂農商学校に進学したが、第2次大戦中で、学徒勤労動員で名古屋の三菱重工航空機製作所で飛行機づくりをした。B29の爆撃で工場は破壊され、一ノ宮に疎開したが、ここでもB29の襲撃を受けた。
「夜、防空ごうから飛び出し、日本軍の高射砲がB29に向けて、射撃するのを、土手に張りついて見ていた。空襲になると、爆風で眼球が飛び出さないように押え、耳もこまくが破れないようにふさぎ、じっと解除を待った」という。
3月末、1年繰上卒業で郷里に戻り、8月に終戦になった。B29の空爆の下をかいくぐり、生き長らえた戦争体験が「この子たちの夏を読む会」の朗読劇に厚みと臨場感を与えている。
戦後は代用教員や会社員を経て、おもちゃ屋を始めた。昭和30年代中ごろ、模型飛行機全盛の時代で、町内の大抵の男の子は、小銭を握りしめ、模型飛行機のキッドを買いにきた。「その頃の子どもたちが今の飯島町を支える中堅になっている」と笑顔を向ける。
今も印鑑製造販売に商売替えした店内には、1960年、県代表として小学生を引率し、全国大会に出場した名機が展示されている。
絵本との出会いは20年前、初孫が生まれ、上郷図書館の下沢洋子館長の「身近な人が絵本を読み聞かせることで、幼児が犬やネコになったり、哀しいこと、うれしいことなど疑似体験させることが大切」の一言に触発され、ブックリストから選び、絵本を買い求め、孫に読み聞かせた。
最初の1冊が「もちもちの木」、以来、福音館の月刊誌「こどものとも」「012」など買い求め、今では店兼作業場の壁面は数百冊の絵本でびっしりと埋め尽されている。
1989年2月の「飯島こどもの本の会」の立ち上げにも関わり、図書館の読み聞かせグループにも加わり、毎月の「絵本とお話しの森」では絵本の読み聞かせとハーモニカ演奏で親子を楽しませている。
ほかに、飯島町の2小学校、中川村のつどいの広場バンビーニでも読み聞かせボランティアに励む。
中原さんのもう1つのライフワークは「この子たちの夏を読む会」の活動。同会は2000年6月、地人会の朗読劇「この子たちの夏」を機に発足。03年3月、高尾の小林正巳さんの被爆体験を「読む会」のメンバーだった葛岡雄治さんが脚本化した「小林上等兵のヒロシマ」の初演から現在に至るまで語りを熱演する。
「小林さんの体験談を何回もお聞きした。これからも、声の出る限り、小林さんに成り代わって続けたい」と話す。妻と2人暮らし。 -
第10回フレッシュコンサート
上伊那出身の音楽高校、音楽大学在学生による第10回フレッシュコンサートが25日、伊那市の県伊那文化会館大ホールであった。学生たちの若い感性が光る演奏に、観客は惜しみない拍手を送った。若い芽を育てる会主催、伊那毎日新聞社など後援。
フルート、サクソフォーン、声楽、ピアノで計20人が出演。「亡き王女のためのパヴァーヌ」「即興曲第2番」などのピアノ独奏をはじめ、独唱はバリトン、ソプラノ、メッゾソプラノで、1人1曲または2曲を披露した。
出演者は、大ホールのステージに立ち緊張した面持ちだったが、日ごろの練習の成果を存分に発揮して熱演した。 -
秋葉街道を整備
伊那市長谷を南北に貫く古道、秋葉街道の復活を目指す「秋葉街道発掘調査隊」(高坂英雄隊長、30人)は25日、秋葉街道の整備を開始した。隊員約20人が参加し、黒河内縲恷sノ瀬の約2キロ区間の道筋を整えた。
作業は、下草刈りや歩行者の安全を確保するためのロープ張り、岩入沢への仮橋設置など。
斜面がきつく、足場が悪い個所もあったが、隊員はつるはしやなたなどを使い、人が歩けるようにした。
高坂隊長(60)は「車社会で利便性、経済性が求められ、地域住民でも信仰の道と親しまれた街道への関心が薄れてきている。街道を軸に、名所を回り、楽しめるような形にしたい。作業を通じ、地域を良くしようというきっかけになれば」と話した。
3月には分杭峠付近を整備。07年度は市の新規事業として、看板設置など再生工事に取り組む。整備完了後は街道を活用したイベントを考え、観光資源に生かす。
秋葉街道は、静岡県の秋葉神社参拝に使われた道。昨年2月、地域に眠る観光資源を活用しようと調査隊を発足させ、江戸時代の絵図をもとに、1年かけて調査し、道筋を確認した。非持縲恪a口は湖底に水没しており、代替ルートを確保する。 -
卒業を前に、アイガモを麦の家に贈呈
総合的学習でアイガモを飼育していた中川西小学校6年生(征矢浩平教諭、30人)は26日、飼っていたアイガモ3羽を手作りのマイホーム(小屋)と一緒に、村内のグループホーム麦の家に贈った。
児童らは2カ月掛けて手作りしたアイガモの新居を同ホームに運びこみ、小川を掘り広げて、水浴び場を作ったり、周りに杭を打ち、をネットで囲い、放鳥した。
贈呈式で、児童らは「麦の家の皆さんが引き続き、飼ってくださるので、とてもうれしい」と感謝し「夜は小屋に入れてください」「脱走させないように、気を付けて」「餌はキャベツやクローバー、茶がら、米」など餌や飼いかたを説明した。
お年よりらは口々に「とてもうれしい。大事に育てます」「時々、学校の帰りに見に来てください」と感謝した。
同学級は5年生の時、15羽のアイガモの雛を購入し、自然に優しいアイガモ農法で米づくりに取り組んだ。田の周りをネットで囲み、田植えから1週間後に放鳥した。アイガモは雑草を取り、害虫を食べて、児童らの稲づくりに活躍した。
卒業を前、アイガモに今後について話し合い、残った9羽のうち、6羽は児童の家庭で引き取り、3羽は麦の家で飼ってもらえることになった。 -
昔昔亭健太郎独演会
駒ケ根市出身の落語家昔昔亭健太郎さんの独演会が22日夜、同市の赤穂公民館で開かれた。駒ケ根市公民館協議会主催。健太郎さんは落語『たぬきの恩返し』と『番町皿屋敷』の2題を披露。集まった約80人の人たちの爆笑を誘った=写真。落語の合間には、紙に書いた変な漢字を示しながら会場に問いかける得意のお座敷芸。「『箱』の字が寝ているから竏窒ヘこね(箱根)、縦になっているから竏窒ヘこだて(函館)」などの頓知を効かせた解答に、訪れた人たちは大笑いしたり感心したりしていた。
健太郎さんは3月8日にも同市の東伊那公民館で毎年恒例となった独演会を開く。 -
赤穂南小児童に8020推進員バッジ
01年に文部科学省の歯と健康づくりの推進指定校となって以降、良い歯をつくる活動に力を入れて取り組んでいる駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)の5年生児童80人全員に、80歳になっても20本の歯を維持しようという8020運動のこども推進員バッジが贈られた。23日、同校の歯科校医でいずれも同市で開業している横田克彦さんと菅沼香さんが訪れ、一人一人に「頑張ってね」とバッジを手渡した=写真。代表児童2人が「みんなの歯がピカピカになるように頑張りたい」、「これから歯をもっと大切にしたい」とそれぞれ決意を発表した。
同小は「歯の日」や「歯ッピータイム」を設けるなどして児童の虫歯予防に力を入れている。06年には県内で唯一、第45回全日本学校歯科保健優良校表彰(日本学校歯科医会、日本学校保健会主催)で最優秀校に認定され、文部大臣賞に輝いた。 -
プロサックス奏者太田裕士さん、故郷・宮田村を本拠に活動開始
プロとして東京都内のライブハウスを中心に活躍していたサックス奏者の太田裕士さん(31)が昨年、故郷の宮田村に拠点を移して、新たな音楽活動に取り組んでいる。生まれ育った伊那谷の豊かな自然とつながり、この地からオリジナルの音楽を発信したいと精力的。22日夜には実家が営む同村町2区のレストラン「ときわ」で初ライブを開いた。
70人ほどの観客で満杯。太田さんはキーボード、バイオリンの音楽仲間とセッションし、軽快でありながら深みのあるサックスの音色を響かせた。
ジャズスタンダードからボサノバ、ポップス、オリジナルまで、枠にとらわれない多彩な楽曲。
「今は東京にいなくても音楽活動ができる。伊那谷から素晴らしい音楽をどんどん発信していきたい」。演奏に酔いしれる会場で、太田さんの声も自然と上ずった。
5歳からピアノ、高校でサックスを始めた。慶応大学入学と同時にジャズに取り組み、国内外の一流演奏家からレッスンも受け、在学中にはプロとしての道を歩み始めた。
様々なミュージシャンと共演し、CMソングに演奏が使われたことも。10年ほど都会での活動が続いた。
しかし、音楽の独自性を追求し、自然と通じ合いながら活動したいと帰郷を決意。伊那谷各地にも実力を持ったミュージシャンが多く、すぐに横のつながりも広がった。
春には仲間と組んだ新たなユニットで、関西方面へのライブツアーも敢行。「田舎ならではのエネルギー。空気感やフィーリングを音楽にしていければ」と期待も高まる。 -
新視象展
春の国画会展に出品している仲間でつくる新視象会の第4回新視象展が23日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。
同会は、それぞれの個性と持ち味を生かしながら新しい形の中に真の美を求めて現代絵画を追求し表現している。
国画会展に出品を予定する作品などを展示し会員同士で研究しあうと同時に、広く一般にも見てもらおうと隔年で開いている。南信在住の会員8人が1人1点から4点、合計20点を出品した。油彩と版画で100号を中心に300号から8号まで。
特別出品で、国画会会員の高橋靖夫さん、柴田久慶さんの作品も展示している。
会の小林修一郎さんは、「個性を生涯続けて求めるのが絵を描く作業。大作が並び、色彩がきれいでバラエティに富んでいる。ぜひ見てほしい」と話している。
展示は25日まで。午前10時から午後5時まで(最終日午後4時まで)。無料。 -
公立高校後期選抜、私立高校一般入試志願者数発表
長野県教育委員会は23日、07年度公立高校後期選抜志願者数と私立高校入学者選抜一般入試志願者数を発表した。
公立高校後期選抜志願者は1万2757人。全日制は1万2339人で倍率は1・07倍、定時制は299人で0・39倍、多部制は119人で1・49倍。私立高校は志願者5797人で倍率は3・69倍。
第3通学区で上伊那関係分の最高倍率は上伊那農業高校の緑地工学科で1・8倍。最低倍率は駒ヶ根工業高校の情報技術科で0・4倍。定時制は3校とも定員に達していない。
公立高校後期選抜の志望変更受付は26日縲・月1日正午。学力検査は3月7日(一部8日も実施)、入学予定者発表は3月19日。
伊那西高校の一般入試は、願書受付が3月5日まで。 -
弥生ヶ丘高校の図書館でそば打ち
図書館を文化活動の場として活用してもらおう竏窒ニ伊那市の伊那弥生ヶ丘高校は22日、同校図書館でそば打ち体験会を開いた。生徒や教員など約35人が集まり、「伊那市そば打ち名人の会」(小林史麿会長)の講師2人からそば打ちの手ほどきを受けた。
持ち込み勉強や調べものをするだけでなく、文化活動の場として図書館を利用してもらおう竏窒ニ同校では2年前から、図書委員会などが中心となって図書館内で文化活動にちなんだイベントを行ってきた。今回のそば打ちもその一環。「そばが食べたい」という意見から発案し、「伊那市そば打ち名人の会」の協力のもと、ただそばを食べるだけでなく、そば打ち体験とそばの歴史を学ぶイベントを企画した。
集まった学生たちは、水の混ぜ方や粉のこね具合などを習いながらそば打ちに挑戦。円錐(すい)の形に生地をまとめる過程では、なかなか思い通りの形にならず、苦戦するグループもあったが、名人の会メンバーが手を加えるときれいな円錐(すい)になり、生徒たちを驚かせた。
その後、生徒たちは自分たちで作ったそばの味を楽しんだ。 -
10年を経て改めて耐震診断、宮田小で補強に向けて着手へ
宮田村宮田小学校の体育館や一部校舎が耐震基準を満たしていないことから、村教委は新年度、約1000万円かけて耐震診断を行なう。96年の診断で基準値以下の結果は出ていたものの、10年を経て耐震補強へ向けた取り組みに着手する。
築32年の体育館は96年当時の耐震診断で基準を大きく下回り、普通教室の東棟、特別教室棟、給食室も基準以下で耐震補強の必要性が示されていた。
10年間、補強へ向けた対応が図られなかったことについて、新井洋一教育長は「財政的な部分が大きい」と説明する。
今回の診断は耐震補強の前段階。基準も変わり、診断内容もより細かくなっており耐震の設計も費用に含まれるという。
村教委は耐震の必要性がある部分について診断結果をもとに、08、09年度で1億円近いとされる補強工事を行なう計画だ。
宮田中学校については96年当時の基準は上回っているが、宮田小学校の診断が終わった時点で再診断の実施を検討する考え。 -
宮田小3年3組、西保育園で劇上演
一生懸命な姿、伝えたい想いひしひしと宮田村宮田小学校3年3組は22日、1年間交流を深めた西保育園を訪問。「園児に喜んでほしい」と年明けから練習を積んだ劇を上演した。年度初めには、園児となかなか打ち解けられなかった児童たちだが、一生懸命に伝えようとする姿にたくましさも。今回が最後の交流の予定だったが「また遊んで」との声に「来週も来たい」と、絆の深まりもみせた。
全員が出演できるようにと4つの班に分かれて、浦島太郎と海島太郎、もも太郎とうめ太郎をそれぞれ上演。
物語に忠実に演じたり、アレンジを加えたりと、趣向を凝らした内容で園児を楽しませた。
堂々と大きな声で発表。一生懸命に演じる姿に、会場全体が物語の世界に。
鬼と戦うもも太郎、うめ太郎に「頑張れ」と声援も。園児は身を乗り出して夢中になった。
演じ終わった後の充実感。「今までで一番良かった」と笑顔がはじけた。
5月から数えて4回目の交流会。劇終了後は鬼ごっこしたり、鉄棒したりと、遊びの輪が自然と広がった。
「想いを伝える大切さ。相手を見て、どう自分が動いたら良いか、交流を通じて少しは成長したかな」と担任の清水喜美子教諭は目を細めた。 -
東春近小 管理特別教室棟が完成・竣工式
伊那市の東春近小学校(橋爪伝校長)の管理特別教室棟が完成し、22日、同小学校で竣工式があった。全校児童約380人と小坂樫男市長をはじめとする来賓約40人が出席し、新棟の完成を祝った。
児童数の増加により特別教室を普通教室に転用している現状を改善するため、管理棟を取り壊し、新たな管理特別教室棟を建設。新棟は、鉄骨造2階建てで、延べ1297平方メートル。校長室や職員室、音楽室、調理室、図工室などを配置した。事業費は約3億円。05年6月下旬から着工していた。
新棟は、高窓からの採光で明るく、県産材を使った内壁・床材で安らげる空間。児童の登下校などの様子を見守れる位置に職員室などがあり、職員の目が届きやすくなったのも特徴だという。
竣工式では、各学年代表児童が「新しい校舎を壊さないようきれいに使いたい」「音楽室も広くなってびっくり。大きな声で歌いたい」などと新棟の完成を祝福。橋爪校長は「新校舎の完成に立ち会えた皆さんは特別。大人になった時に思い出を語ってください」と話した。
管理特別教室棟の竣工を祝い関係者がテープカット -
伊那小5年の弓田君 将棋の東日本大会へ
伊那市の伊那小学校5年の弓田潤君(11)=写真=がこのほど、将棋の第32回小学生名人戦県大会(日本将棋連盟県支部連合会など主催)で優勝し、3月24、25日、東京都で開く東日本大会の出場を決めた。大会では、前年優勝者や親友ら強敵を破る活躍で、初の栄冠を勝ち取った。
大会は、4日、長野市であり、県内4地区の予選を勝ち抜いた代表者8人が紅白2組に分かれ、総当りで競い、各組の勝者の対局で優勝を決めた。弓田君は、激戦といわれた組を勝ち抜き、決勝戦で、同じ将棋道場で学ぶライバルの白井貴浩君(同校5年)を破り優勝した。
白井君とは、家を行き来するほど親交があり、これまでに200局以上対局してきた間柄。弓田君は「お互いに得意な手を知っているし、実力も互角なので、勝てたのは運だった」と降り返る。
東日本大会は、24人の代表が集まり、予選を勝ち抜いた12人が決勝トーナメントへ進む戦い。弓田君は「どんなタイプの相手に対しても対応できるように対局を積んで臨みたい。不安も大きいが、初めて対局する人との戦いを楽しみたい」と意気込みを語る。
東日本大会の上位2人は、4月にある全国大会に出場する。 -
上農高吹奏楽部と伊那養護高等部が音楽授業で交流
上伊那農業高校吹奏楽部は21日、伊那養護学校を訪問し、高等部の生徒と音楽の授業で交流した。吹奏楽の演奏を聞いたり、曲と一緒に踊るなど楽しく学び合った。
2校の交流の一環で、吹奏楽部の訪問は3年目。部員14人、顧問の小沢直子教諭と矢田幸司教諭が訪れ、「さくら」「チェリー」、ポケットモンスターの主題歌など5曲を演奏した。
毎年、楽器体験など演奏を聞くだけではなく一緒にできることを取り入れ、今年は「たらこ・たらこ・たらこ」の曲で、吹奏楽の伴奏に合わせて一緒に踊った。踊りを楽しみにしていたという高等部の生徒72人は、被り物を準備していた2年生が代表してステージに立ち、皆でリズムに乗って楽しく踊った。 -
上伊那農業高校定時制の存続を願う会が定時制の存続を求め活動
上伊那農業高校定時制関係者は20日夜、伊那市役所で会見を開き、新たに発足した「上伊那農業高校定時制の存続を願う会」(北原平吾代表)を中心に、同校定時制の存続と生徒募集停止の凍結などを求めていく意向を示した=写真。
上農定時制は、高校改革プランの実施計画の中で08年度から箕輪工業高校に新たに設置される多部制・単位制と統合することが示されている。そんな中、同窓会や定時制PTA、生徒会では、実施計画が策定された後不登校経験生徒の心のよりどころとして定時制の存続を強く訴えてきたが、昨年11月、同窓会本会が実施計画の決定事項に従う方針を決定した。しかし、定時制関係者の存続への願いは依然として強く、引き続き定時制の存続を訴えていく母体として同窓会定時制部会や賛同者など13人を世話人として「上伊那農業高校定時制の存続を願う会」を発足した。
同会は今月初め、上農定時制の現状維持・存続を求める請願書を伊那市議会あてに提出したほか、今後は署名も視野に入れて活動を展開していく。また、実施計画に従うと08年度から上農定時制の生徒募集は停止されることとなるが、多部制・単位制が定時制の受け皿となる保障がないうちは、生徒募集停止を見送ることも訴えていく。
北原会長は「定時制に通ってくる生徒は増えている。金(財政)のことだけで統合するのは問題」と訴えた。
県教委では箕輪工業の多部制・単位制への転換については「一定の理解が得られている」として募集開始に向けて準備を進めている。 -
祇園祭に向け準備着々、祭典役員決定
あばれ神輿で有名な宮田村津島神社祇園祭(7月)を運営する氏子総代、祭典委員会の初顔合わせの合同会議が17日夜、同神社社務所であった。300以上続く・ス天下の奇祭・スの成功と無事を確認し、祭典役員を決めた。
今年の氏子総代会長の伊藤賢治さん=町3区=、同副会長の酒井弘道さん=町2区=、同会計の吉川英樹さん=町1区=が出席。約40人の祭典委員と協議し、祭典役員を選任した。
あばれ神輿を仕切る「2年祭典」の委員長は伊藤進さん=町1区=、同副委員長は保科友幸さん=町2区=、同会計は小池裕幸さん=町3区=。
祇園ばやしの屋台巡行を手がける「1年祭典」の委員長は太田直樹さん=町3区=、同副委員長は北原和宏さん=町1区=、同会計は伊藤敏幸さん=町2区=を選んだ。
あばれ神輿と屋台が登場する祇園祭宵祭りは今年も7月第3週土曜日の21日、本祭りは翌22日に開く。 -
伊那西小で1年生と園児が給食交流
伊那市の伊那西小学校は20日、来年度入学を前に、来入児に学校給食へ慣れてもらうためのイベントとして、同小学校の1年生との給食交流会を開いた。児童と園児らは、同じ机の上で食事と会話を交えながら仲を深めた。
交流給食は、本年度初めての試みで、1月から始まり今回で3回目。伊那西部、竜南保育園の園児計11人が小学校を訪れ、給食後は体育館で遊び、小学校の生活を体験した。
この日の献立は、キャベツのミルクスープ、豚とキノコのソテー、野菜の梅肉あえなどの5品。パンは一回り小さく、牛乳はマグカップへよそうなど、児童たちより少ない量を児童たちに出し、「少しずつなれながら食べる量を増やすように頑張りましょう」と栄養士が呼び掛けた。
小学校関係者は「入学した時に学校給食の量に不安を感じる子供たちも多いので、少しでも心配が和らげれば」と話し、保育園の保護者からも好評なので次年度以降も続けていきたいという。 -
信大の土田教授・最終講義
信州大学農学部(南箕輪村)の教授で3月に定年退官する土田勝義教授(65)=松本市=の最終講義が17日、同大学であった。一般公開した講義には卒業生、在学生、地域住民ら約140人が聴講。自然保護の第一戦で活躍する土田教授は、国内外の山岳地域の植生保全などについて語った。
土田教授は、スライド写真を使って植生研究の成果を紹介した。登山者の踏み荒らしによって荒廃が拡大した白馬岳の登山道などを例に上げ、植生復元の取り組みを講話。登山道を狭め、裸地化した場所へネットを張り、植栽するなどのさまざまな方法を実施し、効果を得ることができたと説明した。
天竜川の研究では、外来植物による在来種の被害を訴え、同河川の一部に成育している絶滅危惧(きぐ)種のカワラノギクなどを紹介。外来植物の抑制方法としてニセアカシアについては、幹を切断するにも夏場の時期を選んで実施することで絶やすことができるとの実験成果を話した。
土田教授は、仲間と取り組んでいるビオトープづくりのほか、ヒマラヤやスイスなど海外で調査した植生研究の成果なども映像を交えて語った。 -
07年度公立高校後期選抜募集人員
県教育委員会は20日、07年度公立高校後期選抜の募集人員を発表した。
上伊那では、前期選抜の合格者が募集人員を下回った箕輪工業高校普通科で12人、赤穂高校普通科で13人、募集人員を増やしたが、そのほかは前回発表からの変更はない。
学科別の募集人員数は普通科749人、商業科96人、農業科80人、工業科で80人、理数科4人となっている。
今後の日程は志願受付が21日縲・3日正午、志望変更受付が26日縲・月1日正午となっている。 -
JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト06
上農高2年サヤミルナさん入選
学校賞も受賞国際協力機構(JICA)主催の国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト06で、上伊那農業高校の生物工学科2年サヤミルナさん(17)=駒ヶ根市=が入選、同校が特別学校賞を受賞した。20日、同校で受賞式があった。
サヤミさんは「ネパールを訪れて感じたこと」と題して、昨年夏の訪問を書いた。父がネパール人、母が日本人で日本で育った。父の話や半分はネパール人ということから、旅行者には見えない現実を知ること、現地語で現地の人と語る大切さに気づいたことなどを書き、「次回は現地の言葉で交流し少しでも本当のことを見てきたい」と締めくくった。
受賞式で、「今回はネパールで農業にふれ農業のことだけだったが、今度はもっと人とたくさん話をしてがんばりたい」と語った。
特別学校賞は、5年以上継続して計500作品以上の応募をした学校が対象。県内の受賞は同校のみ。今回は1・2年生の夏休みの課題で取り組み、約250作品を応募した。
応募生徒代表の生物工学科2年御子柴すみれさん(17)=伊那市=は、モンゴルの遊牧民の生活を書き、サヤミさんと共に1次審査を通過した。「モンゴルは興味があって行っただけの国だったが、いろいろな所で発表できる機会をいただき勉強になっている。モンゴルのことをじっくり考えたい」と話した。
駒ヶ根青年海外協力隊訓練所の石上俊雄さんは「物事の本質を自分が見て、話し、感じることの大切さがエッセイに表れている。生き方の幅を広げていただけるのではと感じた」と評し、賞状と副賞を贈った。
北原光博校長は、「地球規模で人間の生き方、食糧問題、文化などあらゆる角度から見ようと取り組んでいる。受賞は生徒が意欲をもって取り組んでくれた成果。これを励みに研さんしていきたい」とあいさつした。 -
駒ケ根市高齢者クラブ連合会作品展示会
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は19日までの3日間、第32回作品展示会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員約160人が制作した陶芸、書道、手芸、絵画、写真などの力作340点が展示された=写真。訪れた人たちは作品に顔を寄せて見詰め「すごいね」「大したもんだ」などと作品の出来栄えに感心しながらじっくりと鑑賞していた。
-
味の里工房総会
箕輪町で自家用みそ加工に取り組む味の里工房は15日、06年度総会を町文化センターで開き、事業報告を了承し、3月から今年のみそ製造を始めることを確認した。
味の里工房は会員約150人。グループごとに地元産大豆と各自が持ち寄る米を使ってみそを自家用に製造し会員で消費。販売はしていない。JA育苗ハウス近くの施設で、06年度は2月末から5月下旬までに合計3654キロを製造し、会員に配った。
今年は3月1日から製造を始める。
関幹子会長はあいさつで食の安全について触れ、「自分が作るみそなので一番安全。家で作った野菜を入れたみそ汁が一番だと思う」と話した。 -
すずらん子ども交流センター開所式
駒ケ根市の赤穂小学校敷地内の第2社会体育館内に建築していた新・すずらん子ども交流センターの工事が完成し19日、開所式が現地で行われた。教育関係者約20人が出席し、テープカットのセレモニーを行うなどして施設の完成を祝った=写真。中原正純市長は「懸案であり、待望久しかったセンターが開所できた。新施設が子どもたちの安全、安心の場であるとともに、元気に心豊かに成長する場であってほしい」とあいさつした。
同センターは町一区の桜木と赤穂中割のすずらんの両子ども交流センターの建物が老朽化したことから改修案が浮上。この際学校に近い場所への設置を竏窒ニする保護者などからの要望を受けて統合した。改修事業費は1550万円。述べ床面積は192平方メートルで、施設内には竹馬や一輪車、各種のおもちゃやゲームなどを備えた100平方メートルのあそびのひろばや39平方メートルの図書室などのほか、事務室や湯沸し室、倉庫などがある。登録児童数は140人。 -
信大農学部長に唐沢豊学部長が再選
南箕輪村の信州大学農学部で19日、任期満了に伴う学部長選挙があり、2回目の投票で有効投票数88票を得た唐沢豊氏(61)=南箕輪村=が、有効投票多数で再選した=写真。
唐沢氏は大学が置かれている環境の厳しさを示す一方「今以上に地域貢献、産学連携が求められている。厳しい状況だが力を携えてがんばっていきたい」と発言。▽充実した教育研究に取り組める環境づくり▽地域連携の拠点と位置付ける「食と緑の科学資料館」や「食料機能開発研究センター」を通じて大学の成果を地域に還元する竏窒ネど、教育研究を基盤とした地域貢献、産学連携を進める意向を示した。
新分野への参入も前向きに検討しており、他の学部との連携も積極的に進めたいとしている。
現在唐沢氏は2期4年。名古屋大学大学院農学研究科博士過程を修了後、日本獣医畜産大学に入職。1978年に同学部講師として入職し、助手、助教授、教授、農学部附属農場長と就任。03年からは学部長を務めている。専門は動物栄養学。任期は本年4月1日から2010年3月31日まで。 -
かな書道「竹葉会」主宰 向山修さん(73)伊那市山寺
子どものころから書道に親しみ、毎日、筆を握る。小中学校の教員を務め、94年3月に退職。その後、上伊那を中心に、20縲・0代の書道愛好者10人ほどでつくる、かな書道「竹葉会」を立ち上げた。
「日本の言葉を書く」かな書道。文字の配置、文字の大小、墨の濃淡、筆勢など「全部が合わさって、一つの世界を作り出している。安定した書ではなく、躍動感が出る調和した書。そこに、かなのおもしろさがある」という。1枚の紙に、表現は無限に広がる。
書を見た人からは「まるで絵のようだね」と言われる。
漂泊の俳人・井上井月(1822縲・7年)の句にひかれ、句書展「井月シリーズ」を地元で開いた。初回は「冬籠(ごもり)」を取り上げ、13点を展示。
句を読み、何を言おうとしているのかを理解し、書で作品化した。句によって表現方法を変え「井月の心を書くのではなく、絵的表現で描いた」。
書になじみがなくても読めるよう作品に自分なりの解釈を付けた。
井月は江戸で和学や漢学などを学び、俳人・松尾芭蕉を慕って諸国を行脚。58年から30年間ほど伊那谷に住み、約1700句を残し、美篶で死去した。
「『寄食寄泊』の放浪生活を送った井月の句は、生き方そのもの。趣に富んでいて、心情を表している」と魅力を語る。
3月下旬、県伊那文化会館で開く上伊那書道展(上伊那書道協会主催)に「梅」を詠んだ井月の句書を出品する予定。「座の興に投盃や梅香る」「表から裏から梅の匂ひかな」などを選び、制作を進めている。
今後も季節に合わせて「井月シリーズ」を続けたいと考えている。
「書の観点から、井月を自分なりに研究してみたい」と話す。
かな書道の全国組織「あきつ会」などに所属する。雅号・竹脩。
(湯沢康江) -
外国から来たお嫁さんと語りあい
もっともっと、私たちのことを知ってほしい‐。外国から宮田村に嫁いだ女性と村民が語り合う交流会が18日、村民会館で開かれた。言葉の壁などに悩み苦しみながらも、精一杯に暮らしている女性たちの生の姿にふれ、約100人の参加者は理解する気持ちと周囲の支えの大切さを改めて心に刻んだ。
村内には在住外国人も増えており、互いに理解する心を育もうと初めての交流会。毎年様々なテーマを取り挙げる村公民館の「生涯学習村民のつどい」として開いた。
中国とフィリピンから嫁いだ10人の女性が呼びかけに応じ出席。会場に詰めかけた村民を前に故郷の話から現在の暮らしぶりまで、想いを交え発表した。
ある女性は言葉に悩み、幼い子どもの生活が気がかりと話した。
フィリピンから嫁いだ新井メルビンさん=町2区=は、来日すぐの苦しい時に近所の高齢者らが色々と世話してくれたと説明。
「外国からお嫁に来た女性たちはみんな苦労を重ねて生活している。自分をアピールしたくても機会がなかったが、このような交流が持てて本当にうれしい」と続けた。
会場では女性たちが講師となり、希望者を対象にフィリピン料理の講習会も。ざっくばらんに打ち解け、話しもはずんだ。
「出身国が違うだけで、ハートはみんな同じ。宮田の未来を担おうと来てくれた女性たち。温かく迎え入れ交流していきたい」と参加した村民のひとり。
村公民館は今後も交流の機会を持ったり、日本語講座なども開ければとしている。 -
駒ケ根市立博物館収蔵品展
駒ケ根市の市立博物館は上伊那にゆかりのある作家の収蔵品を展示する特別展「郷土ゆかりの作家たち」を4月30日まで開いている。日本画を中心に、旧高遠町出身の中村不折、池上秀畝、駒ケ根市出身の馬場折雲、原東民、木下静涯など11作家の作品22点を展示している。入場無料。
午前9時30分縲恁゚後5時。月曜休館。問い合わせは同館(TEL83・1135)へ。