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高遠町文化センターで新春百人一首大会
伊那市の高遠町文化センターで14日、新春百人一首大会があった。町内をはじめ、上伊那各地から21組63人が集まり、お手つきをしないように用心しながら、読み上げられた札を取り合った=写真。高遠町図書館主催。
開館以来20回目となる取り組み。伝統文化に触れる機会が少なくなる中、新年の遊びを通して日本の美しさや情緒に触れてもらおうという願いが込められている。今年は、旧伊那市内や、南箕輪村や宮田村からの参加もあった。
小学3、4年生、小学5、6年生、中学生以上の3部門に分かれ、トーナメント方式で対戦。3人一組でチームを構成して参加した。
中には家族でチーム参加して息のあったコンビネーションを見せるチームや、上の句が読み上げられるのと同時に下の句の書かれた札をとる小学生もおり、周囲を楽しませた。
入賞者チームは次の通り。
◇小学校3、4年生の部(1)若葉1(本田峻太、前田かのん、坂井政仁)宮田3(2)ドラゴンズ(田中拓海、佐藤司、松下凌大)箕輪北3(3)フラッシュ(竹内一平、春日優美、松下志帆)宮田3
◇小学校5、6年生の部(1)あおぞらA(坪木沙歩、三沢彩貴、丸山晴香)西春近北6(2)ビクトリー(馬場清秀、中谷梨沙、三沢恭佑)西春近北5(3)ケヤキッズ(唐木雄飛、橋本紗季、宮下静玲菜)西春近北5
◇一般(中学生以上)の部(1)CROSS(伊藤菜月、北沢瑞、唐木美咲)春富中1(2)朝山花(油井瞳、原彩佳、柳沢史佳)高遠中1(3)拓健(三沢健斗、三沢拓也、三沢正美)伊那市福島 -
宮田小3年「若葉1」が伝統の百人一首大会で優勝
宮田村宮田小学校3年生の有志が14日、3人1組の団体戦で競う伊那市高遠町図書館が開いた新春百人一首大会低学年の部に出場。本田峻太君、前田かのんさん、坂井政仁君で組んだ「若葉1」が接戦の末、見事に優勝を果たした。入学当初から百人一首に力を入れてきた同学年。初の対外試合に緊張感もあったが、普段の実力を発揮して、新たな自信をつかんだ。
宮田小3年の3チームを含む上伊那各地の10チームが「源平」ルールにより、トーナメント方式で対戦。
「若葉1」は順調に勝ち上がったが、箕輪北小(箕輪町)の3年生チームとの決勝は息詰まる熱戦となった。
最後の1枚まで争ったが、相手のお手つきで勝負あり。運も味方にして、20回目を迎える伝統の大会を制した。
宮田小3年は隔月に全員参加で百人一首大会を開催。名人を頂点に、勝利するごとに階級をあげる「名人、クイーン戦」を行なっている。
若葉1の本田君、前田さん、坂井君はその戦いで、常にトップ3の座を守り続ける・ス名人・ス。それでも初めての対外試合に、緊張と戸惑いもあった。
しかし、いざ試合が始まると集中力は抜群。臆することなく、他校の子どもたちと戦った。
3人は優勝の充実に感に浸りながらも、「今度やる時は、もっと大差をつけて相手を倒したい」とどん欲だ。 -
なごみ家で「繭玉」づくり
宮田村の福祉交流施設なごみ家で15日、小正月の伝統行事「繭玉」づくりが行なわれた。利用者や地域住民約30人が参加。にぎやかに昔ながらの風習を満喫し、無病息災などを願った。
地域の伝統や風習に詳しい大田切区の酒井昌子さんを講師に迎え、全員で挑戦。米の粉を丸めてこねて、繭の形に似せた団子を白とピンクの2種類仕上げた。
高さ約2・5メートルのサカキとヤナギの木の枝に丁寧に刺して、立派な飾りが完成。
木片に13本の線を書く鬼を追い払うおまじないの「鬼木」も用意し、「今年も良い1年になるぞ」と笑顔がこぼれた。
「昔はどこの農家でもやった行事。今は何か機会がないと難しいが、みんなでやると楽しいねぇ」と参加者。
残った繭玉はおしるこに入れて、新年の味で会食も楽しんだ。 -
「能装束講座」駒ケ根高原美術館で
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は文化庁芸術拠点形成事業「室町時代から平成へ竏駐坙{文化の普遍性と能装束の美」の一環として13日、滋賀県の浅井能楽資料館館長で山口能装束研究所長の山口憲さんを講師に招いての能装束講演会「日本人の原点に迫る竏瀦カ様に見る心模様」を同館で開いた。市内の中学生と一般約70人が参加し、能装束の歴史や製法、色彩などについて実際に能装束に触れながら講義を聞いた=写真。山口さんは「能装束は世界に誇れる日本の素晴らしい伝統文化だ」と強調した上で、源氏と平氏など役の上での装束の違いや、観世流や宝生流など流派による違いなどについても詳しく説明した。
講演後、中学生は講演で聞いた能のイメージを絵画に仕上げるワークショップにも挑戦した。
同事業では喜多流能楽師を招き、能装束を着けて舞を披露するなどの能装束講座を2月4日に開く。
同館では特別展「能装束展」が3月4日まで開かれている。入場無料。午前9時30分縲恁゚後5時。特別展期間中は常設展の入館料も割引料金(大人500円、大学・高校生300円、中学生以下無料)となっている。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
かるた大会、中川図書館
中川村図書館(杉沢かおり館長)は13日、新年恒例のかるた大会を開いた。園児から小学生、大人まで約40人が参加、園児、小学校低学年、同高学年、百人一首の4グループに分かれ、5種類のかるたと百人一首を使い、2-3回戦の合計点で競った。
かるたは「犬も歩けば棒に当る」で始まる昔なじみの犬棒かるた、「どこでもドア」「竹コプター」など便利な道具が登場するドラえもんかるた、「せんにんはなんにん、1人でもせんにん」など言葉の遊びが楽しいダジャレかるたなど。
子どもたちは職員が読み上げると、すばやく、札の上を視線を走らせ、「あった!」と手を伸ばした。中にはお手つきをし、1回休みになったり、同時に手を伸ばし、札の上に手を重ねるなど、白熱した展開になった。
各部門の優勝者は次のみなさん(敬称略)
▽保育園の部=原ほのか▽小学校低学年の部=米山圭輔▽高学年の部=若林幸佑▽百人一首=大竹竜馬
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書初めと繭玉づくり
飯島町歴史民俗資料館飯島陣屋は13日、書初めと小正月の伝統行繭玉づくりをした。
町内を中心に近隣から約30人が参加、いろりばたで、飯島陣屋友の会の会員から、繭玉の言われなどを聞きながら、米の粉をこね、ゆで、もう1度しっかりとこね、手の平で丸め、まゆの形にした。
出来上がった繭玉はサカキの木に飾ったり、もち帰り用に小枝に数個ずつさした。
また、堀越康寛さん(教委職員)を講師に、書初めもあり、丁寧に墨をすり、手本を見ながら、「初夢」「大地」「もち」「水」など好きな言葉や字を書いた。堀越さんは「墨をすって、心を落ちつかせ、気持ちを字に込めるといい作品になる」と話していた。 -
宮田村で小正月の伝統行事「しし追い」
宮田村町一区で13日夕、小正月の伝統行事「しし追い」があった。子どもたちがヤナギの棒で羽子板を打ち鳴らし、各戸を訪問。玄関先で「ししおいの唄」を元気に歌い、地域の安全、無病息災を願った。
害を及ぼす動物を追い払い、農作物の豊作を祈願するのが由来。「鳥追い」とも呼ばれ、かつては村内の多くの地区で14日に行なわれていたが、近年は減ってきている。
町一区も20年ほど中断していた期間があったが、前回「亥年」だった12年前の1995年に復活。今も育成会、PTAが協力し、小学生が参加して伝統を受け継いでいる。
午後5時前に子どもたち約50人が集まり、7班で区内を巡回。
「ししやい、とりやい・・」と独特の調子で歌い、ヤナギやネムの木でつくった鵬遣棒(ほうやりぼう)を叩いてリズムを取った。
厄除けしてもらった家主が子どもたちにお菓子を手渡すのが恒例。「今年も良い1年を迎えられそうだ」と元気な姿に目を細めた。
14日には町二区が「しし追い」、河原町、駒が原などでは「鳥追い」として行なう。 -
月刊誌「伊那路」通巻600号達成
上伊那郷土研究会(伊藤一夫会長、会員750人)が発行する月刊誌「伊那路」が通巻600号を達成した。郷土研究者らの発表の場として昨年12月で創刊満50周年を迎えた。600号では、これまでの半世紀の歩みを特集。2月3日には、記念公開歴史講演会を予定している。
1957(昭和32)年、郷土の歴史を中心に自然、地理などの研究者らが集まり同会を発足し、創刊。会員らが研究成果を寄稿し、1カ月に一回、毎号約千部を発行してきた。これまでの特集では、郷土の偉人や災害などについて掲載。昨年は7月豪雨災害、権兵衛トンネル開通なども取り上げた。
地域文化の発展に貢献し、郷土史の百科事典的な役割を果たしている伊那路。伊藤会長は「600号続いたのも発行に携わる人たちの熱意があったから。今までの蓄積が郷土の文化的な宝になってくれれば」と話している。
記念講演会は午後1時から、伊那市駅前ビルいなっせで開く。国学院大学教授の倉石忠彦さんが、同誌創刊に尽力した宮田村出身の民俗学者・向山雅重さん(1904竏・0年)について語るほか、前上伊那郷土研究会長の竹入弘元さん、県立歴史館専門主事の田村栄作さんの講演もある。公聴無料。
問い合わせは、上伊那郷土研究会(TEL78・6719)へ。 -
伊那技専メカトロニクス科2年 技能検定2級合格
南箕輪村の県伊那技術専門校(石川秀延校長)のメカトロニクス科2年の学生8人が今年度前期実施の国家資格技能検定2級に合格した。同資格の取得は中級技能者レベルを示し、企業にとって即戦力となる目安。就職活動への効果があるという。
実務経験が3年以上必要だった受験資格が、04年度から技専の2年制在学中に取得可能となった。同校は、同科のカリキュラムを見直し、地元産業で最も需要のある「普通旋盤」「数値制御(NC)旋盤」「電気系保全」の計3種での技能検定2級の受験を必須とした。
同科の学生10人。合格者8人は普通旋盤の技能検定に合格し、その内6人はNC旋盤でも合格した。電気系保全の受験は1年生の時に7人が取得している。
技能検定2級は「就職後の社員教育制度の中で受験するのが一般」(同校)。団塊の世代の大量退職で問題となる「後継者不足」といった社会問題に対し、若年者の技術レベル向上のためにもカリキュラムを見直したという。 -
駒ケ根東中入学説明会
駒ケ根市の東中学校(小木曽伸一校長)は12日、07年度入学予定の小学校児童と保護者を対象とした説明会を同校で開いた。参加者らは中学での生活、学習、規則や入学までの準備などについて担当教諭らの詳しい説明を受けたほか、授業参観や給食の試食、制服の採寸なども行った。児童らは明るい笑顔で給食を食べながら、もうすぐ入学する中学への期待を膨らませていた=写真。
東中への来年度入学予定者は中沢小の34人、東伊那小の20人のほか、本来なら赤穂中に入学するはずの赤穂南小からの希望者2人を加えた計56人。希望者に東中への入学を認める指定学校変更の特例措置は昨年度、竜東地区からの入学者だけでは現行の1学年2学級が1学級となってしまうことから市教育委員会が初めて実施した。07年度は竜東地区だけで2学級編成に十分な入学予定者があったが、翌年度以降も当面続けていく方針であることから今年度も実施した。 -
高校入学者選抜第2回予定調査結果
長野県教育委員会は12日、07年度高等学校入学者選抜の第2回予定数調査の結果を公表した。
調査は昨年12月20日に実施したもので、前期選抜、後期選抜それぞれについて志望校1校を調べた。
上伊那では進学校を中心に普通科人気が高く、伊那市の伊那北高校では、募集定員240人のところ前後期合わせて384人が志願を予定している。また、第1回調査の時と同様に上伊那農業高校などの専門学科でも志願予定者数が募集定員を超えている。
県内の06年度中学校卒業見込み者数は2万1818人で前年度より149人減少しているが、高校志願予定者数は2万1565人で前の年を12人上回っている。 -
「能装束展」駒ケ根高原美術館で
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は特別展として文化庁芸術拠点形成事業「室町時代から平成へ竏駐坙{文化の普遍性と能装束の美」を同館別館で3月4日まで開いている=写真。江戸時代の伝統の技法で製作された貴重な唐織、長絹、厚板、面、腰帯、鬘帯など、めったに目にすることのできない能装束約160点を展示しているほか、製作課程のパネルなども展示中。入場無料。
午前9時30分縲恁゚後5時。特別展期間中は常設展の入館料も割引料金(大人500円、大学・高校生300円、中学生以下無料)となっている。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
野鳥のエサ台、積もった雪をみんなでどかして
校内2カ所にエサ台を設置して、野鳥観察に取り組む宮田村の宮田小学校1年2組。10日に3学期の始業式を迎えて元気に登校したが、冬休み中の大雪がもたらした異変に気付いた。
児童の目に飛び込んできたのは、エサ台に積もった大量の雪。これでは鳥たちが寄り集まれないと、さっそく、シャベルなどを持ち出してエサ台の元へ走った。
寒くても子どもたちは元気一杯。雪をきれいに取り除く児童もいれば、縁の下で支柱を支える姿も。誰かに指図されるわけでもなく、個人ができることを考えながら協力して作業した。
「鳥さんはまた来てくれるかな」。祈りながら、パンやリンゴ、ミカンなど新たなエサを置いた。 -
小学校のスキー・スノボ教室始まる 富小一番乗り
伊那市の富県小学校の3竏・年生(98人)を対象としたスキー・スノーボード教室が11日、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートであった。児童たちは晴天の中、笑い声を響かせながらシュプールを繰り返し描きながら楽しんだ。
市内の小学校の中で今シーズン、最も早く教室を開いた。3・4年生は全員がスキーを、5・6年生はスキーと4年前から取り入れたスノーボードのいずれかを選んで技術の取得を目指した。
教室は、個々の能力に応じて12グループに分かれ、同スキー場のインストラクターが指導。初心者はブーツの履き方、スキー板をハの字にして滑る「プルークボーゲン」などを学んだ。
半日も立つと全員がリフトに乗って、約1キロのゲレンデを滑り下りるほど上達。児童らは、何度も転び雪の感触を味わいながら思い思いに滑降を満喫した。 -
駒ケ根市内4小学校で始業式
駒ケ根市内の5小学校のうち東伊那小を除く4小学校で10日、3学期の始業式が一斉に行われた。赤穂小学校(高野普校長)では1、3、5年生の代表児童らが全校児童を前に3学期に向けての決意を発表するなどして、気持ちも新たに新学期のスタートを切った。
5年生は年明けらしく、毛筆で書いた「けじめをつける」「発言をする」「やさしい心」などの作品を1人ずつ示しながら、3学期に懸ける目標や決意をそれぞれ発表した=写真。
高野校長は児童らに「学期の始まりに当たって自分で掲げた目標を実現し、修業式にはみんなが金メダルをもらえるよう頑張ってほしい」と呼び掛けた。
東伊那小学校は11日に始業式を開く。 -
宮田小学校始業式
宮田村の宮田小学校は10日、3学期の始業式を開いた。雪を踏みしめて子どもたちが登校。年末年始の出来事や新年の抱負などを語りあった。
登校してきた児童は、「あけましておめでとうございます」と友人や担任にあいさつ。力作の書き初めをみんなで見せ合ったり、課題帳の答え合わせなどもした。
全校で校内を掃除して、6年生は通路を雪かき。新学期もきれいな学び舎で励もうと、心も新たにした。
始業式では2年生の平沢優紀さんと5年生の田中芽生さんが新年の抱負を全校に発表。
勉強や児童会活動など目標を持って頑張り、自分の役割を責任持ってやり遂げたいと話した。
野溝和人校長は「今年の干支であるイノシシのように、速く、高く、強く、目標を持って進んでください」と呼びかけた。 -
新田区どんど焼き
宮田村新田区で8日、どんど焼きが行なわれた。大雪により1日順延しての実施となったが、村内でも1、2を争う立派な飾り付けで、子どもたちを中心に昔ながらの正月行事に親しんだ。
地区育成会とPTAが協力し、子どもたちが各戸の正月飾りなどを田んぼに集めた。
3メートルほどの高さに上手に積み上げ、しっかりと組んで点火。一面の銀世界に炎が映え、取り囲んだ約50人を幻想的な雰囲気で包んだ。
2時間ほど燃え続け、餅焼きも。マシュマロやリンゴ、みかんなども焼いて、住民一緒に無病息災を願った。
大雪では駒が原や中越区が14日にどんど焼きを延期するなど、新田区以外でも影響が出た。 -
高遠北小で書き初め展示
伊那市高遠町の高遠北小学校(宇治正隆校長、62人)は10日、授業で書道を習っている3年生以上が、年末年始休業中に仕上げた書き初めの作品を各教室の廊下へ展示した。19日まで。
3年生は「はつゆめ」、4年生は「はるの光」、5年生は「創造する心」、6年生は「希望の春」の文字が冬休みの課題。それぞれ、今年の願いを込めた力作を並べている。
3年生は、今年度4月から毛筆習字の学習を開始。事前に授業で書く文字を学び、児童11人が休み中、自宅で練習した。短期間の休みで上達した子どももいて「練習の成果が出ている」と担任の宮島優子教諭は評価する。
宇津真気君(9つ)は、学校でもらった習字紙だけでは足りないほど練習した。「『め』の文字のバランスに苦労した。おかあさんに教えてもらいながら10枚以上練習した」と、満足いく出来映えに照れ笑いを見せていた。 -
駒ケ根東中3学期始業式
駒ケ根市の東中学校(小木曽伸一校長)は9日、3学期の始業式を開いた。全校生徒を前に1年の北沢明君、2年の渋谷多江さん、3年生の福原祐樹君が、学習や部活動、高校受験など、3学期に懸けるそれぞれの目標や決意を堂々と発表した=写真。
小木曽校長は「まとめの学期である3学期が新年とともに始まるのが3学期制の味わい深いところだ。登校日数はわずか50日程だが、一年間の締めくくりであり、来年度の準備期間でもある。新たな気持ちで夢や希望を膨らませながら一日一日を大事に過ごし、目標を達成してほしい」と呼び掛けた。 -
東春近小で慶祝音楽鑑賞
伊那市の東春近小学校で9日、3学期の始業式に合わせ、慶祝音楽鑑賞があった。伊那三曲協会メンバー13人が箏(こと)・尺八で4曲を演奏、児童たちは気持ちを新たにスタートを切った。
音楽鑑賞は、新年の出発に当たり、日本古来の音楽に触れる機会を持とうと始まった。18回目を数え、例年、伊那三曲協会に依頼している。
昨年2月、伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが開通したことから、曲目に「伊那の春」「木曽路の旅」を選んだ。
体育館に集まった児童たちは、しっとりとした音色に耳を傾け「富士山」を一緒に歌った。
三曲協会は、上伊那の小中高校の要望に応じて箏を指導し、日本音楽の普及に努めている。同校は2月、6年生を対象にした邦楽教室を開く予定。
10日には箕輪西小へ出向き、初めて演奏する。 -
中越区昔の遊び集会
宮田村中越区で6日、正月ならではの遊びを楽しむ「昔の遊び集会」が同集落センターで開かれた。地区児童会の恒例行事で、多くの小学生が参加。テレビゲームとは一味違う、みんなで一緒に遊ぶ面白さを満喫した。
子どもたちは昔ながらのゲームやおもちゃを持参。さっそく数人で集まりにぎやかな歓声がこだました。
慣れた手つきでコマをまわす男の子たち。。カルタを広げ、和気あいあいと熱中する女子の姿も。トランプに将棋、羽根つきなど、多彩な遊びを堪能した。
屋外は大雪で一面の銀世界。雪合戦や雪だるまを作って、外でも子どもたちは元気に走り回った。 -
高遠小新年の会でマリンバ演奏楽しむ
伊那市の高遠小学校は9日、3学期の始業式に合わせて恒例の「新年の会」を開き、マリンバの演奏を楽しんだ。
同校は毎年、さまざまな奏者を招いて音楽に浸り、気持ちを新たに新年をスタートさせている。今年は市内出身のマリンバ奏者、伊藤聡さんら3人を招待した。
曲目は「ハンガリア舞曲」「雨の踊り」「賛美歌」など、軽快なリズムの曲から心和ます曲まで全5曲。児童たちはマリンバの音色に聞き入り、音楽に親しんでいた。
始業式では、代表の児童たちが意見発表。卒業を控える6年の女子児童は「学習面、生活面で小学校のまとめをしたい。中学校の入学を前に不安や心配が多いが、残りの学校生活の1日1日を大切に過ごして、自信や希望に変えたい」と決意を語った。
白鳥彰政校長は「願いや目標を持つことが大事であり、それを実現するようにやり遂げる一年にしてほしい」と呼びかけた。 -
無病息災願いどんど焼き
宮田村内各地区でにぎやかに、伝統親しむ宮田村内各地区で7、8日朝、1年の無病息災を願うどんど焼きが行なわれた。大雪に見舞われたが、子どもたちが中心になり、各戸から正月飾りや門松などを集めて点火。天高く昇る炎や白煙に歓声があがった。
町二区は宮田小学校の校庭で行ない、子どもから大人まで70人ほどが参加。集めたダルマやしめ飾りなどを高さ3メートルほどに積み上げ、火をつけた。
吹雪模様のなか「バチ、バチ」という音をあげて燃えあがり、幻想的な雰囲気も。餅も焼いて食べ、地域一緒に新春の行事に親しんだ。
南割区は昔ながらに班(隣組)単位で実施。村内では区ごとにどんど焼きを行なうケースがほとんどだが、アットホームな雰囲気で正月行事を盛り上げた。
43戸の8班は近くの田んぼで行ない、寄り添うように新春の炎を見つめて団らんした。
餅を焼き、持参したきな粉やしょう油などで思い思いにパクリ。アツアツ、もっちもちの味に舌鼓を打ち「今年も良い1年になりそう」と笑顔があふれた。 -
中川西小3年(片桐操教諭、20人)
「1人ひとりが自分の畝(うね)の大豆の管理をすることで、責任感も大豆に対する愛着も生まれた。豆腐づくりを通して、食物の大切さや農業の大変さにも目がいくようになった」と、片桐教諭は子どもたちの育ちを実感している。
昨年、生活科の学習で大豆を栽培、豆腐づくりを体験した同学年は「去年よりもたくさんの大豆を作りたい」「家族にも豆腐を食べさせたい」と希望し、総合的学習のテーマを「もっとたくさん大豆を作ろう」に決めた。
体育館北の座光寺喜久司さんの畑2アールを借り、6月、座光寺さんの教わりながら、種から苗を育て、10畝に2100本を定植した。1畝を半分にし、ひとり一人が分担場所を決め、名前を書いた看板を立てた。「看板を立てたことで、大事にしよう、しっかり世話をしようという気持ちが生まれた(片桐教諭)」。子どもたちは大豆の成長を観察したり、夏休み中も草取りにくるなど世話をした。
夏休み明け、座光寺さんに「虫がつき、実入りが良くないので消毒する」と言われた子どもたちは、大豆についた虫を観察、3種類あり、図鑑やインターネットで調べた。大豆観察は目視だけでなく、割って中を見たり、においをかぎ「キュウリのようだ」。
収穫期が迫り、子どもたちは収穫した大豆で何をしようかと話し合った。多くの子どもたちから「豆腐を作りたい」「お世話になった座光寺さんにお礼をしたい」という提案があり、「豆腐を作り、座光寺さんに食べてもらおう」ということに。「どんな豆腐を作りたいか」を話し合い、それぞれのイメージを膨らませ、班ごと豆腐づくりもした。
11月27日は2回目の豆腐づくり。この日の午後、青少年赤十字研究推進校の公開授業があり、全県から小中学校の教諭ら約50人が来校、同学年の豆腐づくりを参観した。各班ごと午前中に作った豆腐を試食し、味、見た目、舌ざわりなどの観点で出来映えをチェックし、他の班の豆腐と食べ比べ「うちの班の方がおいしい」「表面がざらざらしている」など感想を。
この後「にがりを増やす」「重しを調節する」など、次回への見通しも発表し合った。 11月30日、待ちに待った大豆の収穫。座光寺さんや保護者に教わりながら、木は枯れ、しっかりと実が入った大豆を根ごと抜き取り、わらで束ねた。「重い、重い」と言いながら、旧校舎に運び込んだ。大豆を抜いた後、雑草や枯草なども取り除き、畑をきれいにしたり、土に落ちた豆を「もったいない」とひと粒残らず拾い集めていた。
片桐教諭は「大豆を収穫する作業をやり遂げたことで、『たくさん収穫できた』『これで豆腐が作れる』という収穫の喜びを味わうことができ、座光寺さんへの感謝の気持ちも深まるのでは」と話していた。 -
七草がゆで今年も元気モリモリ
宮田村の福祉交流施設・なごみ家は6日、七草がゆを利用者に振る舞った。正月疲れで減退気味の食欲も、さっぱりした粥(かゆ)でモリモリ増進。何杯もおかわりし「今年も元気に過ごせそう」と笑顔が広がった。
同施設で栽培している大根の葉(清白=すずしろ)など、愛情たっぷりのおかゆに彩り豊かに添えた。
利用者は「美味しい」「ちょうど良い感じ」と絶賛。あっという間に完食し「おかわりしようっと」と箸(はし)が進んだ。
「これで1年無病息災」と、おなか一杯大満足。正月明けの伝統行事に親しんでいた。 -
のびのび書き初め、宅幼老所わが家
宮田村町一区の宅幼老所・わが家は4日、新春恒例の書き初めを行なった。1年の抱負などを頭に浮かべ、利用者が力強く筆を走らせた。
気恥ずかしさから「筆を持ったことがないもんで」と、はじめのうちは遠慮気味だったおじいちゃん、おばあちゃん。
しかし、いざ半紙に向うと、伸び伸びと力強く書く姿が。新年にふさわしく気合が入った素晴らしい書き初めに仕上がった。
職員が「上手に書けたねぇ」と声をかけると、みんな柔和な表情に。書をたしなみ、笑い初めもした。 -
・ス学問の神様・ス大原天満宮の初詣でにぎやか
宮田村大原区の大原天満宮は二年参りや三が日にかけて、初詣に訪れた多くの参拝客で賑わった。
・ス学問の神様・スとして有名な京都・北野天満宮の分社でもあり、受験生をはじめ子どもたちが参拝する姿も。村外から訪れる家族もあった。
12月31日から元旦にかけての二年参りは区民ら約50人が集まり、みんなで揃って年越し。新年を迎える午前零時とともに、社殿に向って一斉に参り、お神酒なども振る舞われた。
たき火を囲みながら隣近所が迎春のあいさつ。「今年も良い年でありますように」と年始に語り合った。 -
洋画作家による漸進展
伊那市出身・在住の洋画作家による「漸(ぜん)進展」が4日、駅前再開発ビル「いなっせ」2階ギャラリーで始まった。中央展入選の実績を持つメンバーがほとんどで、写実、具象、抽象など新作16点(遺作1点含む)が並ぶ。9日まで。
いなっせのオープン記念として始まり、本年で4回目。メンバーは50縲・0代が中心で、昨年の市町村合併で高遠町の4人が新たに加わった。所属を超え、画風が異なる作品がそろうのは珍しく「刺激を受ける」(竹村新太郎実行委員長)という。
作品は、市内手良から西駒を望んだ「山嶺雪霞」、柿取りの「里の秋(高遠)」、「月と女曼陀羅(まんだら)」「木洩(こも)れ日」「大地」など作者なりの世界が描き出される。サイズは100号前後と大作ばかりで、見ごたえがある。
開館は午前10時縲恁゚後5時(最終日4時)。入場無料。 -
84人が大人の仲間入り
中川村は「成人の日(8日)」に先立ち3日、文化センターで07年成人式を開いた。新成人84人(男40、女44)のうち、76人が女性は華やかな振り袖で、男性はスーツ姿で出席し、村理事者や村議会、恩師らの祝福を受けた。
村公民館と新成人などでつくる実行委員会が企画、進行したこの式典で、松村正明公民館長は「成人式は社会を担う一員として公に認められた節目の式。父母や地域社会、自然に感謝し、21世紀を担う大事な1人として、心と体の健康に留意し、村や日本、世界の発展に貢献して」と期待した。曽我村長は「困難に遭った時、よく考え、自ら動くことが大切。普段の生活では積み重ねにより、自分にいい癖をつけて」と激励した。
引き続き、新成人の代表に村からは記念写真と小皿セットが贈られた。
また、新成人を代表し、北島想さんは「これからの行動の全てに自分の責任が発生する。夏の参議院選挙に参加することや、村を大切にしていくのも私たちの責任。責任ある大人になるために日々努力したい」。片桐麻衣子さんは「自分の行動に責任を持ち、今までに会った人、これから会う人も尊重し、1歩1歩成長したい」とさわやかに、成人の決意を述べた。
この後、成人者は輪になって1分間スピーチ、最後に記念撮影を行い、思い出深い節目の式を閉じた。 -
もう1つのテーマは「平和への祈り」
新春インタビューで劇映画「ビューティー」の後藤俊夫監督のお話を聞いているうちに、映画の主テーマは、伊那谷の四季折々の美しさと村歌舞伎を守る人々の美しさ、もう1つのテーマは、美とは対極にある戦争のむごたらしさ「不戦、平和への祈り」ではと感じた。
冬季撮影はシベリアの捕虜収容所シーンを撮る。昨年、シベリア抑留体験者の話を聞いたが、零下30度、想像を絶する寒さ、餓死と隣合わせの極度の栄養失調、厳しい看視の中、ノルマが課せられた強制労働、果てしない雪原を2人引きノコギリを手に、とぼとぼと歩む幽鬼のような捕虜の隊列:。映画ではどのように表現するのだろうか。
命も財産も、文化も多くを失った敗戦体験から、改憲などありえないと思っていた「憲法9条」問題、ゆらぐ核三原則、どこか危うげな年の始めだ。
声高に不戦を唱えるよりも、映画を通じて訴えることは観る人の心に染み渡る。完成が待たれる(大口国江)