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【記者室】旧庄屋屋敷を再生
「古くて美しいものを残せる人の気持ちと社会を広げたい」。伊那市の旧庄屋屋敷を保存活用するプロジェクトが始まった。都会に暮らす一新塾21期生有志が取り組んでいる。
空家になり3年が経ったかやぶき屋根の屋敷は、メンバーの言葉を借りれば「ぼろ」。しかし長屋門をくぐった先にどっしりと構えるその姿は、繁栄の面影を残す。
郷土文化の再創生という大きなテーマを掲げたプロジェクト。都会の人が田舎で新たなことに取り組むには、地域の受け入れなど難しい面もある。が、今回は屋敷所有者も親族も歓迎ムード。「でしゃばりになっちゃいけない」と控えめながらも、一緒に再生したい思いがある。古くて美しいものに命を吹き込む様を見守りたい。(村上裕子) -
森田勇造さん著書寄贈
国立信州高遠少年自然の家の所長を05年3月まで4年間務めた旅行作家森田勇造さん(67)=東京都杉並区=は4月に刊行した最新の著書『安全・安心とこころの保障竏衷ュ年教育と体験活動』(世論時報社刊・A5判167ページ)10冊を伊那市に寄贈した。森田さんは16日、市役所を訪れ、市教委の北原明教育長に手渡した=写真。森田さんは「少年の家での取り組みを中心に、自然を敬い、自然とともに生きる知恵などについて書いた。子どもの体験教育はレクリエーションではなく、生きる力と知恵を身につけるために必要なものだ。小中学校の先生など教育関係者や保護者に読んでほしい」と話した。北原教育長は「たくさんの寄贈に感謝する。市の図書館と分館に配置したい」と礼を述べた。
森田さんは民族の生活文化研究のために世界各地を訪れる一方、野外教育文化の研究、啓発、実践に努めている。青少年交友協会理事長、野外文化教育学会顧問、東京学芸大客員教授。 -
高遠城址公園でさくら茶サービス
伊那市商工会女性部(池上幸子部長)は16日、高遠城址公園で花見客にさくら茶をサービスした。17日午前10時からもある。
1500本のタカトオコヒガンザクラは満開で、公園内は花見客で大にぎわい。南曲輪(ぐるわ)に設けたサービスコーナーは開始時刻前から200人が並ぶほどで、部員約20人が接客に追われた。
さくら茶は部員の手作りで、地元産の八重桜を1年間、塩づけにした「桜志津久(さくらしづく)」を使用。高遠まんじゅうの試食と合わせて、1日3千人分を用意した。
湯の中で桜の花びらが広がり、花見客は「桜の香りがしておいしい」とさくら茶をすすった。
このサービスは20年ほど続き、池上部長は「さくら茶でもてなすことで、全国各地から来た花見客に高遠へ来て良かったなという思い出を作ってもらえれば」と話した。 -
伊那公園で「健康歩道を歩き・太鼓演奏を聴き・カラオケを楽しみながら食事をする会」
伊那市の伊那公園で13日、「健康歩道を歩き・太鼓演奏を聴き・カラオケを楽しみながら食事をする会」(伊那公園桜愛護会主催)があった。満開に咲く桜(ソメイヨシノなど約280本)の下、大勢の家族連れが集まった。
和太鼓演奏には地元の小出太鼓や伊那太鼓のほかに、南箕輪村の鼓龍太鼓が加わり、公芝生広場の特設ステージで演奏を披露。
また今年は、足裏のつぼを刺激する健康歩道で、地元の保健委員らが健康歩道の正しい歩き方を指導するコーナーの手前に、「みはらしの湯」から借りた足湯の風呂桶(おけ)で足湯コーナーも設置。桜を見ながら、くつろぐ人が多かった。 -
信大の大谷教授 日本農学賞受賞
信州大学大学院農学研究科の大谷元教授(58)=南箕輪村=がこのほど、日本農学賞を受賞した。牛乳たんぱく質の免疫調節機能を中心とした32年間の研究業績が認められ、同大学出身者として2人目の栄誉を手にした。
賞は日本農学会が授与する「日本の農学研究者間における最高の賞」とされ、本年度7人が受賞。5日、東京で受賞式があり、大谷教授は「信じられないこと。これまでの研究で大変だったことはない。すべて研究を支えてくれた人たちのおかげ」と語る。
大谷教授は、牛乳アレルギーを引き起こす原因となる抗体を作り出さないため、牛乳たんぱく質の分子を小さくする研究で、牛乳本来の風味を残し、アレルギー症状を起こさない領域を発見。この研究は、育児用調製乳の商品化に実用された。
また、アレルギーの原因物質となるたんぱく質を免疫調節し、健康維持に寄与するため、免疫力を高める家畜飼料を実用化した。
今後もアレルギー症状の解明に尽力する大谷教授は現在、花粉症低減化の食品素材の研究を進めている。
日本農学賞を受賞した大谷教授 -
伊那市富県の旧庄屋屋敷保存活用で郷土文化再創生へ
地域生活文化道場「伊那庄屋館」プロジェクト始動伊那市富県にある、かやぶき屋根の旧庄屋屋敷を郷土文化の技と志を学ぶ場として再生を目指す、地域生活文化道場「伊那庄屋館」プロジェクトが動き出した。新しい日本を創造する市民のためのネクストリーダー養成学校「NPO法人一新塾」(東京都)の21期生有志でつくるプロジェクトチーム「地域生活文化道場チーム」(八木晴之リーダー)の取り組み。所有者の埋橋さち子さん=伊那市山寺=から空家になっていた屋敷を借りて保存活用し、「郷土の文化再創生」をコンセプトに地域活性化の拠点として新たな命を吹き込もうとしている。
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タカトオコヒガンザクラ1500本が満開
「天下第一の桜」と称される高遠城址公園のタカトオコヒガンザクラが15日、満開を迎えた。昨年に比べて3日遅いが、ほぼ例年並み。20日ごろまで楽しめる。
公園内には、樹齢140年の古木を含めて1500本があり、県の天然記念物に指定される。花はソメイヨシノよりやや小ぶりで、雲のようにもくもくと咲くのが特徴。昨年より花びらの薄紅色が濃いという。
花見客でにぎわい、静岡県から来た女性(67)は「桜の本数が多くて見事。山がかすんで見えないのは残念だけど、本当にきれい」と感激していた。 -
城址公園で高遠ばやし巡行
伊那市の高遠城址公園で14日夜、高遠ばやしの巡行があった。タカトオコヒガンザクラは八分咲き。ライトアップされた夜桜の下を高遠ばやし保存会員約20人がゆっくりと練った。
高張ちょうちんを先頭に、三味線、横笛、太鼓などが続き、「はーおう」のかけ声で高遠閣を出発。行きはテンポの緩い本ばやし「松ばやし」「南蛮ばやし」、帰りはテンポの早い帰りばやし「御箏(おんこと)ばやし」「勢能(せのう)ばやし」を演奏した。
夜桜と一緒に、写真に収める花見客が目立った。
観桜期に合わせた演奏は6年目で、小松友衛会長は「これだけ満開に近い桜を見ながらの巡行は最高」と話した。
高遠ばやしは8つの町内に残り、それぞれ独自の曲を持っている。
巡行は17日午後7時からもある。雨天中止。 -
伊那節まつり
伊那節の歌詞や由来を刻んだ伊那公園の「伊那節発祥の地」石碑の前で15日、第49回伊那節まつりが開かれた。満開の桜の下、伊那節保存会(鈴木一比古会長)が華やかに伊那節を披露=写真。出席した約40人の観光関係者らを楽しませた。
玉ぐしをささげるなどの神事の後には観桜会が催され、出席者は目の前いっぱいに広がる満開の桜を眺めながら、伊那節談義に花を咲かせた。
主催者を代表して伊那商工会議所の向山公人会頭は「伊那節に歌われている高遠は伊那市と合併し、木曽は権兵衛トンネルで結ばれた。時代の変化を感じるが、伊那節は地域の伝統として変わらずに受け継がれていってほしい」とあいさつした。
祭りは48年前、伊那市と伊那商工会議所が建立した石碑を桜の季節に合わせて除幕したのを機に始まり、毎年この時期に桜を楽しみながら行われている。 -
伊那公民館女性教室開講
「女性の生き方について考えてみよう」をテーマに1年間さまざまなことを学習する伊那公民館(武田登館長)の女性教室が開講した。14日、同公民館で開講式が行われ、和気あいあいの活動をスタートさせた=写真。参加者は昨年度より2人増の52人で、新規受講者は9人。学級長の田畑幸子さんは「健康が第一。教室に参加できる感謝の心を持って一年頑張っていきたい」とあいさつした。
武田館長は「多くのクラブやサークルなどがあるが、この教室のように新たな参加者が増えるのは珍しい。先輩と一緒に楽しく勉強しよう。1年間一生懸命学習し、世のために行動してほしい」と呼び掛けた。
教室は毎月第2月曜に開かれ、講義、実技、研修視察などを行っていくほか、自由参加のクラブ((1)健康体操(2)民謡踊り(3)押し花絵(4)マレットゴルフ)もあり、3月まで学習と交流を楽しむ。 -
山の音&手って市にぎやかに
春うらら、中川村の望岳荘芝生広場で13日、第4回桜まつり・山の音&手って市(アルプスコンサート)があった。村民有志でつくる実行委員会主催。
蟹沢かつひろさんのフォーク弾き語り、彦音のオカリナ演奏に耳を澄まし、満開のソメイヨシノを見上げ、陽春の一時をのどかに過ごした。
また、会場では手作りパンや菓子、中川焼き、手織りの袋物、紙細工、鉢花の販売、フリーマーケット、喫茶などが催され、来場者でにぎわった。 -
伊那ビジネス専門学校入学式
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校で12日、08年度入学式があった。2学科に12人が入学し、1年または2年間で専門知識や技術を学び、各種資格の取得に励む。
入学生は情報経理学科(2年制)11人、OAビジネス学科(1年制)1人。上伊那出身者がほとんどで、木曽、岡谷から各1人。
三沢岩視理事長は、「厳しい社会情勢であっても努力に努力を重ね、あらゆる資格を取り、社会に十分生かすことが皆さんに与えられた使命。頑張って」と式辞を述べた。
三沢清美学校長は、「自立して自信にあふれた立派な社会人になる目標がある。学生だが半分は社会人という意識で勉強に励み、教えを自分で考えて修得し自分の血となり肉としてほしい」と訓示した。
入学生を代表して伊那西高校出身の岩波茜さんは、「学生の誇りを持ち、学業に専念する」と宣誓した。 -
大萱福祉ふれあいの集い
伊那市の大萱社会福祉協議会は13日、大萱福祉ふれあいの集いを大萱公民館で開いた。100人近い住民が、脳をイキイキさせるための健康講座や落語などを楽しんだ。
地域のお年寄りを対象に年1回開く集い。本年度は、西箕輪公民館で開いている「脳イキイキ講座」の出前講座を大萱地区内2カ所で年間を通して開くことが決まっており、今年の集いは出前講座の拡大版の意味もある。
保健師による健康講座と手遊びでは、脳をイキイキさせるため前頭葉の活性化を図る方法を学んだ。衰えやすいと言われる前頭葉の活性化のために大切なことは運動、人との関わり、手先の作業、食事など。保健師は、週2、3回程度運動をする習慣をつけること、人が集まる場所に出向いて話をし笑うことなどをアドバイス。「脳イキイキの歌」を歌いながら手遊びをしたり、筋肉を伸ばすなど簡単なストレッチもした。 -
箕輪町子育て支援センター開所
箕輪町は15日、子育て支援センターを同町松島の「いきいきセンター・サンライズ」内に開所した。利用対象は0縲・歳児とその保護者(保育園に通園兄・姉がいる場合は一緒に来所も可)。午前9時から午後4時まで(水、日曜日定休。祝日、年末年始、盆は休み)利用できる。
子育て支援センターは親子が楽しく遊べる場所の提供のほか、育児、子育てなどの悩みの相談にも応じるための施設で、専門の保育士2人(うち1人は園長クラス)がつく。
デイサービス室をプレイルームに、会議室を相談室に使用するなど「いきいきセンター」の施設をそのまま利用。開所にあたり、庭をフェンスで囲ったほか、遊具も整備した。ブランコや滑り台の設置など、これからさらに遊具を充実させていく。
いきいきセンターとしての高齢者や身体障害者などのサークル活動の場としての機能は、そのまま保持。サークルなどは水曜日や木曜日に同施設を利用する。
町では子育て中の親子や高齢者などとのふれあいを同施設の特色の一つとしている。
平沢豊満箕輪町長は開所式で「施設的にはもとは保育園として使われていたので大変広く庭も遊具も充実している。箕輪町としては初めての経験なので、周辺の子育て支援センターのいいところは取り入れ、今の時代に合ったかたちで改善をしていきたい」とあいさつ。
14日にはさっそく9組の親子が利用した。
親たちは「子育て支援センターが近くにできてうれしい」「今までは伊那や辰野に通っていたので、ぜひ利用したい」と話していた。
問い合わせは、箕輪町子育て支援センター(TEL71・1560)へ。 -
大草城址公園で桜祭り
春うらら、中川村の大草城址公園で11日「第13回桜祭り」がにぎやかに開かれた。満開の江戸彼岸、染井吉野、八重彼岸、八重しだれ桜など数種類、約200本の桜が多くの花見客を魅了した。
花の下では威勢のよい「陣馬太鼓」が披露され、「琴と尺八の競演」が花に風情を添えた。
管理棟周辺には五平もちや焼きイカ、おどん、ビール、ジュースなど食べ物や飲物の出店が並び、おいしそうなにおいが、来場者の食欲を誘っていた。
ビンゴゲームには大人や子ども250人が参加し、熱中した。
また、公園内は県内外から多くのアマチュアカメラマンが訪れ、ずらりと三脚を並べ、残雪の中央アルプスをバックに咲き誇る桜にカメラを向けていた。 -
駅前の観桜会2年ぶりに復活
宮田村のJR宮田駅前で13日、2年ぶりに復活した観桜会が開かれた。同駅周辺で地域活性などに取り組む4団体が協力。あいにく降り始めた雨のため屋内に会場を移したが、窓から見える駅前のサクラを眺めながら、春の宴で地域の輪をより深めた。
約40人が参加。本来は駅前広場「輪苑」で開く予定だったが「雨を気にせずゆっくり楽しめるように」と、近くの富寿司に会場を移した。
酒を酌み交わしながら楽しく歓談。「やっぱり花見は大勢が楽しいね」と笑顔がこぼれた。
観桜会は商店主らでつくる駅前共同体が10年余り続けており、地域の人にはおなじみ。昨年は諸事情で中止したが、今回は一輪の会、ともいきの会、自然を呼び戻す会と共催で復活した。 -
箕輪消防署一般見学
今年3月に完成した箕輪町の「地域交流センターみのわ」と箕輪消防署で12、13日、施設の一般見学会があった。
同施設は地上1階地下1階で「地域交流センターみのわ」が地下1階に、箕輪消防署が地上1階にある。消防署は1日に移転しており、すでに新庁舎で業務を行っている。
12日は見学会の初日ということもあり多くの見学者たちが両施設を訪れた。
消防署内では署員が見学者たちに施設内を案内。「この通信室にはみなさんが火災や救急の時にかけた電話がつながります」「ここは食堂。昼食は各自弁当持参ですが、朝食、夕食は自分たちで作ります」「仮眠室は10部屋あります。何かあったら通信室から連絡が入ります」などと説明していった。
火災現場へ出動する際の装備を収めた出動準備室では、一つのロッカーに3セットの装備が収納されており、回転させることによって、新しい装備が現れるシステムに見学者たちから感心する声が上がった。
また駐車場ではずらりと並んだ消防車両に子どもたちが目を輝かせた。親たちは運転席に座った子どもや、ポンプ車のワイヤー収納ボックスの上に立った子どもの姿を写真に収めていた。 -
やきもち踊り
伊那市山寺区の八幡社白山社で13日、県無形文化財の「やきもち踊り」があった。
「やきもち踊り」は酒盛りと踊りを繰り返し、踊り終わると鳥居から一目散に走り出す奇祭で、江戸時代に伊勢参りに行った人たちが習い、例祭で奉納したのが始まりといわれている。歌詞に「大津の浦はヤレコリヤ焼きもちがはらんで…」とあり、その名がついたとされる。
今年は羽織はかま姿の保存会員ら35人が円なり、手を上げ足を上げ、ユーモラスに踊った。踊りは前踊り・中踊り・後踊りがあり、合間の酒宴では刻みたばこをキセルでふかし、串焼きのアユをさかなにどぶろくを飲んだ。
境内には踊る家族の姿を見にきた地元住民や、珍しい踊りを写真に収めるために訪れたアマチュアカメラマンなど大勢の見物客が集まり、振る舞われた酒や魚を味わった。
最後の後踊りが終わると、踊り手たちは一斉に走りだした。逃げ遅れると厄病にかかると伝えられ、我先にと鳥居を駆け抜け道に飛び出した。 -
危険業務従事者叙勲
著しく危険性の高い公共的な業務に長年従事し、功労を重ねたとして、政府は12日付けで第10回危険業務従事者叙勲の受章者を発表した。
全国で3625人、県外在住者を含む県内関係では73人が受章する。上伊那では、瑞宝双光章に上村章一さん(76)=南箕輪村(警察功労)、桜井朋幸さん(61)=伊那市美篶(防衛功労)、瑞宝単光章に内山寿さん(76)=伊那市伊那(警察功労)の3人が輝いた。
発令は29日。 -
駒ケ根市で緑化木の無料頒布と展示即売会
緑化運動月間に合わせて駒ヶ根市は12日、緑化木の無料頒布会を市役所南庁舎西側駐車場で開催した。苗木を自宅の庭などに植えたいと考える市民らが朝早くから集まり、ミツバツツジとナツツバキなどの苗木を持ち帰った=写真。
緑化木の無料頒布は毎年開催しているもので、上伊那森林組合の協力のもと、苗木や山野草の展示即売会も同時開催している。
今年はミツバツツジ360本、ナツツバキ140本を2日間に分けて頒布。頒布する苗木は市内の各戸から募った「緑の募金」の還元金で購入しており、今年は昨年より頒布する苗木を増やした。
無料頒布は例年訪れる人もいるほど人気で、開始から15分ほどで終了。早い人は午前7時半ころから整理券を入手しようと集まっていた。
ミツバツツジを手にした駒ヶ根市飯塚の70代の女性は「販売の方も、普通で買うより値打ちになっているのでありがたい。持って帰って庭に植えたい」と話していた。
無料頒布会と展示即売会は13日もある。
担当職員は「無料頒布の整理券は午前8時から配り始めるので、希望される方は早めに来ていただければ」と話していた。
時間は午前8時半縲恁゚後3時。 -
駅前ビル「アルパ」で如月会華道展
伊南地域で活動する生け花7流派の師範などでつくる「如月会」(本田郁子会長)の生け花展が13日まで、駒ケ根市駅前ビル「アルパ」で開かれている。その美しさをさらに引き立たせるよう生けられた花々約80点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
毎年この時期に開く生け花展で51回目。生け花を学ぶ受講者らのほか、同ビルにを訪れた買い物客なども会場を訪れるという。
今回は91人の会員が作品を出展。大作3点、中作2点、個人作品75点が並んでおり、桜、ぼけなど、今の季節の花々をさまざまに生けた作品が目を引く。
本田会長は「常に躍進するよう、鍛錬を重ねているので、その成果を見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後4時半。 -
シルクミュージアムでまゆのかぶと作り講座開催
駒ヶ根市東伊那の広域総合交流促進施設「シルクミュージアム」で12日、まゆ玉を使ったかぶと作り体験講座があった。家族連れなど9組が参加。さまざまな色に染色したまゆをはさみで切り分け、のりで張り付けながら、まゆ玉より少し大きめのかぶとを作り上げた=写真。
同ミュージアムでは、養蚕文化を別の形で残していこうとさまざまな活動を展開しているが、季節の行事に合わせて開催するまゆ玉クラフト教室もその一環。今回は端午の節句を前にかぶと飾り作りを企画した。
「まゆかぶと」の考案者である橋本佐知子さんの指導に従いながら、参加者はまゆに切り目を入れたり、編み込んだりと奮闘。まゆ玉が徐々にかぶとの形になっていく姿を楽しみながら、創作に取り組んだ。
この日、宮田村から参加した平沢由美子さん(35)優紀さん(9)親子は「下に2歳の弟がいるので、その子のためのかぶとを作ってみようと参加した。まゆ玉自体、触るのも初めてで、どんな風に仕上がるのか楽しみ」と話しながら、かぶと作りに励んでいた。
現在は通常の一般の体験講座でも「兜とこいのぼり」作りができる。体験料600円。時間は午前9縲恁゚後3時。
問い合わせはシルクミュージアム(TEL82・8381)へ。 -
伊那JC4月公開例会
伊那青年会議所(唐沢幸利理事長)の地域共育実践委員会(清水剛委員長)は11日夜、日本青年会議所が制作したアニメ『学の夏休み』を教材として活用する教育実践プログラム実施の第一弾として、一般市民を集めての公開例会を伊那商工会館で開いた=写真。地域の小学生や保護者、教員など約30人が参加。プログラムについてJCメンバーの説明を聞き、上映されたアニメを視聴した。
『学の夏休み』は、都会に住む10歳の小学生、学が山間にある父の実家で体験する夏休みの出来事を通して、思いやりや命の大切さなどを学んでいく姿を描いている。プログラムは、小学生と保護者らがアニメを見て感じたことを「家庭学習シート」に記入することで親子で話し合う機会をつくるとともに、次代を担う子どもたちに日本の伝統的な価値観を身につけさせる狙い。
伊那JCは今後小学校や学童クラブ、公民館などに出向き、無料で実践に当たるとして、プログラムの活用を呼び掛けている。期間は5月縲・0月。問い合わせは伊那JC(TEL78・2328)へ。 -
伊那中央RCが新潟のRCと友好提携
サクラが取り持つ縁で竏秩B伊那中央ロータリークラブ(田中洋会長)は12日、新潟県燕市を中心とした地区で活動する分水ロータリークラブ(田辺松夫会長)との友好クラブ締結書に伊那市で調印した。締結書を取り交わした両会長は笑顔で握手した=写真。伊那中央としては初めての友好提携。
両RCはいずれも日本さくらの会が選定する「桜の名所100選」に選ばれた名所を地域内に持つことから、これを縁に互いの活動の幅を広げていこうと2年前に分水RCが提携を呼び掛けた。
伊那中央の田中会長は「伊那の人間は穏やかでのんびりしている。競争心に欠けるきらいはあるが、争いは好まない気質なので、どうか安心してお付き合いを」とあいさつ。会場からは和やかな笑いが起こった。伊那中央は約30人、分水は14人が調印式に出席し、互いの桜を話題に交流を深めた。
分水は江戸時代の僧侶、良寛が住んだ地としても知られる。 -
青島霞堤防のサクラライトアップ
高遠城址公園に通じるナイスロード沿いの三峰川青島霞堤防でサクラのライトアップが始まった=写真。青島区田園地帯景観形成住民協定委員会(矢島信之委員長)が信州伊那アルプス街道推進協議会(有賀正喜会長)の協力で2年ぶりに実施にこぎつけた。
11日夜、ライトアップに協力する青島サクラ保存会の小林安博さんが照明器具を配置して結線。明るいライトの光がサクラの木を照らし出すと、辺りに人家もほとんどない暗闇の中にピンクの花がクッキリと鮮やかに浮かび上がった。小林さんは「まだ咲き始めで、これからが見ごろ。高遠の夜桜見物で通る人たちが楽しんでくれれば何よりだ」と話している。
堤防沿いには約40本のサクラがあるが、このうち道路近くの10本を6基の照明で照らす。ライトアップは開花状況によるが、約2週間続ける予定。
同委員会は一昨年、護岸工事中だった業者の好意により、電気を無償で供給してもらって初めてのライトアップを実施。好評を博したが、昨年は工事が終了していて電源費用のめどがたたず、実施を見送らざるを得なかった。 -
南箕輪村おもしろ将棋塾
土曜日の昼下がり。南箕輪村公民館の一室で静かに将棋を指す仲間がいる。
「南箕輪村おもしろ将棋塾」。95年6月1日に活動が始まり、まもなく丸13年になる。
発足の1年前、将棋の総本山である日本将棋連盟が将棋普及指導員制度を始め、その公認指導員1期生となった村内在住の荻原文博さんが、最初の普及活動として立ち上げた。
発足時の会員は13人。将棋好きな前南箕輪村長の山口一男さんと、中川新聞店会長の中川澄雄さんを顧問に迎えてのスタートだった。
将棋塾の初代代表を務めた武井清純さんは発足のとき、「愛好家の要望で塾ができた。将棋を楽しみながら地域に貢献したい。愛好家を増やし親ぼくをより深めたい」と語ったのだという。現在、会員の中で最高齢の86歳。三度の飯より将棋が好きで、脳の活性化のために-と必ず例会にやってくる。
例会は毎月第1土曜日の午後1時から5時まで。相手を交代しながら1人でも多くの仲間と対局できるように心がけている。年3回程度、勝ち抜き戦の大会も開催。個々には各地の大会にも参加しているという。
会員は16人で、そのうち女性1人、中学生1人。会員ではないが小学生も訪れ、大人から指導を受けて楽しんでいる。
第3土曜日に村民体育館であるNPO法人南箕輪わくわくクラブカルチャースクールの将棋にも、会員の多くが参加している。
「愛好家の集いだから、皆で仲良く親ぼくを図るのが第一」と話すのは、4代目代表の野沢勝さん。「将棋は頭を使うのでボケ防止にもなる。よく考えることがすごくいいのかな。思考力が備わるので子どもたちにもいい」という。
事務局を担当する公認指導員の荻原さんも、「塾の中では勝敗にこだわらず、頭の体操のつもりでやっている。集中力や決断力が身につき、人と接することで礼儀や人への思いやりに効果がある。親子で参加することで触れ合いも広がる」と話す。
「将棋を通して人の輪を広げ、地方の自治体の活性にも役立てる」と、仲間も随時募集している。(村上裕子) -
風船メッセージの返事を保管 52年目に対面
1956(昭和31)年10月、伊那中学校1年2組が飛ばした風船を拾った群馬県富岡市の斉藤朝男さん(82)が12日、来伊した。当時の生徒は64歳。伊那中学校前に、22人が集まり、52年目にして初めての対面を喜び合った。
斉藤さんは山へキノコ採りに行き、赤い風船を見つけた。返事を書いて送ったあと、生徒46人から斉藤さんのもとに手紙が届いた。その後、全く交流はなかったが、年齢を重ね「手紙を返したい」と伊那中学校を通じ、当時の生徒と連絡を取り、対面が実現した。
斉藤さんにとって手紙は宝物。「ちょいちょい見ていた。ぼつぼつ返しに行こうかと思いながら10年、20年と過ぎてしまった。手紙を返せて晴々とした気持ち」と話し、当時担任だった西村幸男さんに手紙の入った封筒を手渡した。
ほとんどの人が理科の実験で風船を飛ばしたことを忘れていたが、長年、保管されていた手紙を広げ「まさか群馬まで行ったとは思いませんでした」などと書かれた懐かしい文面に目を通した。
斉藤さんは、妻と二男夫婦の4人で訪れ、名刺代わりに手作りコンニャクをプレゼント。
同クラスは11月に同級会を開く計画で、斉藤さんを招待する予定という。 -
臨時列車「高遠さくらまつり号」運行
JR東日本、JR東海は12日、伊那市の高遠城址公園の観桜期に合わせ、臨時列車「高遠さくらまつり号」を新たに運行した。初日は長野・松本方面を中心に、家族連れなど150人が利用し、出足は好調だった。
臨時列車の運行区間は松本竏宙ノ那北間(一部快速)。岡谷駅で「特急あずさ」などの乗り換えができることから、東京方面の花見客も2割程度いた。車内では、桜の花びらをかたどった「記念乗車証明書」が発行された。
伊那北駅から高遠までは、市の委託でジェイアールバス関東がシャトルバスを運行。住民有志が観光ボランティアを買って出て、花見客と一緒にバスへ乗り込んだ。
松本市から来た女性は「数年前、高遠に来たときは渋滞だったが、今日は電車とバスですんなり行けた。南側が満開で、桜も十分楽しめた。こういう企画があれば、また利用したい」と話した。
伊那市政策推進課は「利用客は予想以上。来年以降は反省点を踏まえ、平日運行などを含めて方向性を決めたい」と期待した。
臨時列車の運行は第2、3土・日曜日の4日間。伊那北駅前では臨時列車の利用者に限り、シャトルバス乗車券、高遠城址公園入園券などがセットになったパスポートを大人千円、中学生以下500円で販売している。 -
与田切公園桜まつり開幕
7分咲きのソメイヨシノが花のトンネルをつくる飯島町与田切公園で12日、第23回桜まつりが開幕、19日までにぎやかに開かれる。
初日はオープニングセレモニーの「越百の水」の水汲式をはじめ、各種イベントが催され、穏やかな陽気に誘われ、町内外から家族づれが繰り出し、出店やフリーマーケットを冷やかしたりと、のどかに花見を楽しんだ。
「越百の水」の水場は、村産材のヒノキ、杉で水屋を新築し、与田切川の石で越百山を表現するなど、イメージアップした。実行委員らは早速、ペットボトルに水を汲み、口に含んで、名水を実感した。
芝生広場では子どもたちは紙飛行機や竹トンボづくりに熱中し、大型紙芝居に見入った。飲食の出店もにぎわい、野外ステージでは太鼓演奏があり、桜まつりを盛り上げた。
ライトアップは今シーズンは6基を増設し16基が午後5時30分から午後10時まで点灯する。 -
伊那三女ゆかりの西岸寺のシダレ桜満開
飯島町本郷の西岸寺のシダレ桜が満開になった。昨年よりも1週間遅く、ほぼ例年なみ。
樹齢3-400年のこの桜は、約200年前、花を愛で、和歌を詠み、伊那谷の庶民文芸の先駆けとなった伊那三女のゆかりの桜。
松の緑と白壁のコントラスト、こんもりとした樹形も美しく、絶好の被写体とあって、アマチュアカメラマンや花見客でにぎわっている。