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地図情報システムで地域の支え合いマップを
宮田村中越区は、パソコンの地図情報(GIS)システムを住民自ら駆使して、緊急災害時の支え合いマップを作成しようと取り組み始めた。今までは初期に膨大な費用や労力がかかるとされ行政や企業が利用主体だった同システム。集落単位で活用する試みは上伊那では初、全国的にも珍しいが「これをきっかけに情報を寄せ合ったり、真剣に考える過程のほうが大切」と、関係者は希薄だった災害に対する住民の意識変化に期待を寄せる。
地図情報システムは様々な用途に使われるが、数百万から数千万円と高額。専門知識がないと操作も難しかったが近年10万円ほどの安価なソフトが登場し、容易に使いこなせることもあり着目した。
中越区は当初、除雪管理に使おうと計画したが、幅広い用途が考えられるシステムの利便性を発揮させようと、未整備だった支え合いマップからまず着手することに。県の元気づくり支援金から15万円の助成も受けた。
30日夜には区の役員が集まり、システムの使い方などを学習。さらにはどのような情報を地図に盛り込んでいくか、話題を広げた。
「支援が必要な世帯を色分けしよう」「色々な情報を盛り込み過ぎるのは逆に使いずらくなるのでは」など、さっそく熱く議論。
今までは区の集落センターとしか定めていなかった避難所についても、「隣組や班で1次避難場所を決め地図情報に盛り込もう」と話しは及んだ。
「このように頭をみんなでひねることこそ大切なのでは」と近藤健一区長。システム導入を提案した村総務課企画情報係長で同区担当職員でもある赤羽和夫さんも「地域のことを話し合うきっかけづくりになるはず。モデルケースにして全村に広げたい」と話す。
マップは9月の防災訓練に活用。緊急時に必要な情報を精査していく考えだ。 -
伊那市、子育てガイドブックの配布開始
子育てで困った時に役立ててもらおう竏窒ニ伊那市は1日、市内の子育て支援制度や子育てサークルや託児所、病院などの所在地と連絡先をひとまとめにした子育てガイドブックの配布を開始した=写真。
同ガイドブックは「子育てに関するさまざまな悩みをどこで相談したらいいのか分からない」という住民の声を受けて今年初めて作製したもの。子育てサークル代表者などでつくる「子育て支援ネットワーク連絡会」の協力のもと、妊娠した時の届け出方法からそれぞれの悩みに応じた相談窓口、市の子育て支援制度などを掲載しているほか、託児施設や子育てサークル、保育園が学校、病院などの所在地と連絡先の一覧をつけ、妊娠時から中学生までの相談窓口を明確化した。
約2千部を印刷した今年は、3歳児までの各健診で配布していく予定で、ガイドブックそのものは1年ごとに見直ししていく。 -
伊那市立図書館夏休み企画「ブックカバー&ヨーヨーキルト作り」
伊那市の市立図書館は29日、夏読書「サマーリーディング」事業の一環で、夏休み企画「ブックカバー&ヨーヨーキルト作り」をした。小学生が布でブックカバー作りを楽しんだ。
今年、読書のお手伝いをしようと「サマーリーディング」事業を計画。館内に職員お勧め本コーナーを設けたり、クイズの正解者の中から10人に本の袋をプレゼントするなどしている。
読書にちなんで計画したブックカバー作りは、参加者が文庫本やハードカバーなど好きな本の大きさに合わせて好みの布を縫って仕上げた。
伊那小学校5年の御子柴杏奈さんは、「お気に入りの本『鏡の向こう側』のカバーを作りたい」と好きな布を持参して参加。手芸好きとあって、器用に作っていた。 -
親子昆虫教室
駒ケ根市立博物館は29日、親子昆虫教室を中沢のかっぱ広場周辺で開いた。市内外の4組15人ほどが参加。トンボやチョウなど観察しながらつかまえ、標本の作り方も学んだ。
昨年まではふるさとの丘で開いていたが、今年は天竜川岸に場所を移した。
昆虫に詳しい田中邦治さんと氣賀澤和男さんを講師に、散策しながら虫探し。「こんな所にいた」など歓声をあげながら、網などを使って採集していた。 -
天竜川ゆめ会議がアレチウリ駆除作業
天竜川ゆめ会議は28、29日、岡谷市から飯田市までの天竜川流域でアレチウリの駆除作業を行った。総勢200人以上が参加し、自然環境に影響を与える植物を取り除こうと汗を流した。
そのうち駒ケ根市の会場は29日に新宮川合流点で行い約30人が参加。根気よく力をあわせた。
28日に行った宮田村の会場では、地元の大久保区と大田切区も協力。母なる天竜川の素晴らしさを改めて感じながら、足元の環境を考えていこうと作業に励んだ。 -
第54回上伊那郡市母子寡婦福祉大会
第54回上伊那郡市母子寡婦福祉大会は29日、伊那市の伊那公民館で開いた。上伊那郡母子寡婦福祉協議会、伊那市と駒ヶ根市の各母子寡婦福祉会の3者主催の同福祉大会は今年で長年の歴史に幕を閉じ、記念大会を伊那市の東部中学校合唱部の演奏が盛り上げた。
各協議会や福祉会の活動はこれまで通り継続するが、3者が集う福祉大会は協議の結果、今年で終了することになった。式典で加納春江大会長は、「変動する社会情勢の中で困難な問題を抱えているもの同士が集い、今後は若いお母さんが大勢集まっていける形にしていきたい。今後とも会にお力をいただきたい」とあいさつした。
式典では優良母子家庭、功労者の表彰もあった。 -
森林セラピーグランドオープン記念
親子スタンプ&ウォークラリー南箕輪村と村森林セラピー協議会は29日、森林セラピーグランドオープンを記念して、大芝高原みんなの森セラピーロードで「親子スタンプ&ウォークラリー」を開いた。約130人が参加し、森の中の3キロコースを楽しく歩いた。
親子で楽しみながらセラピーロードを歩き、いやし・健康・自然などの理解を深めてもらう目的。
夏休みで多くの親子が集まり、スタンプラリーカードをもらって出発。案内板に従ってさわやかなセラピーロード内のコースを歩き、「かたらい亭」「赤松の小屋」など4カ所のチェックポイントでスタンプを押してもらった。
4つのスタンプがそろってゴールした参加者には記念品としてお香と消しゴムのセット、さらに花火セットや大芝高原味工房のジェラート券が50人に当たる抽選もあった。 -
アレチウリ駆除大作戦
三峰川みらい会議などでつくる実行委員会は29日、伊那市の三峰川周辺5カ所で、「アレチウリ駆除大作戦」を実施した=写真。既存の植物などに影響を及ぼす外来植物を駆除する働きで9回目。環境問題に関心のある企業や地域ボランティアら約130人が作業した。
アレチウリは、ウリ科の一年草で、繁殖力が強く、在来の草花や木々を覆い枯らしてしまう。そのため、種ができる秋までに根を抜き取るなどの駆除をしている。この日は、県下の駆除統一行動日で、天竜川ゆめ会議などが上伊那の天竜川を中心に作業した。
三峰川では、上流の長谷地域から三峰川橋下流までの5カ所に分かれて作業。参加者らは、繁茂するアレチウリを根元から一本一本引き抜いたり、かまで刈り取ったりと約1時間半の作業に汗を流した。
関係者によると、アレチウリは繁殖力が強いため根絶させるには、根気よく駆除を実施しなけらばならないという。実行委員長の三峰川みらい会議代表、織井秀夫さんは「みなさんの自宅近くでも見つけたら、関心を持って駆除してほしい」と話していた。 -
伊那JC 水と触れ合う企画でカヌー体験
伊那青年会議所(伊那JC)は29日、伊那市長谷の三峰川にある美和ダム湖で、「実践!原点体感学習(1)水に触れる」を開いた。集まった上伊那の小学生縲恪mZ生の約20人がカヌー試乗体験を通じて、水の大切さや郷土の自然のすばらしさを実感した。
伊那JCが、三峰川の水が海へ流れ出る場所の中田島砂丘(静岡県)で、10年ほど続ける「ウミガメ放流体験会」の事前学習として開いた初企画。関係者は「上流から流れたごみが、死んだウミガメの腹の中から見つかった。子供たちには、水の大切さを知ってもらいたい」と話している。
地元のカヌークラブメンバーの指導で試乗した。参加者たちは、水しぶきと涼風を受けながら湖面を探索。伊那小2年の登内瑛君(7)は「水の上を自由に動けて楽しかった。水を近くで感じることが出来たので、もう一度乗りたい」などと満喫していた。
伊那JCは、9月下旬のウミガメ放流に向け、8月中旬には源流域近くの鹿嶺高原(長谷)でキャンプを開く。
水しぶきを受けながらカヌーでツーリングを楽しむ参加者たち -
初のマス釣り大会にチビッコ真剣
駒ケ根市の天竜川漁協中沢支部は29日、マス釣り大会を天竜川と新宮川合流近くの水辺の学校で開いた。子どもたちに自然に親しんでもらおうと初めて企画。親子連れら80人ほどが釣り糸を垂らし、竿の感触に歓声をあげた。
マス120匹を5月末に同漁協が閉鎖した旧宮田養魚場(宮田村)から調達し、水辺の学校内にある池に放流。初めて釣りをする子どももいたが、見事に釣り上げていた。
同支部の菅沼重真理事は「昔と違って子どもたちが水辺で遊ぶ機会は限られるが、楽しんでもらえて良かった。今後も続けていければ」と話していた。 -
山ユリ種まきから8年、17個も咲く
飯島町本郷の林公明さん宅では、10数本の山ユリが満開、1本から10数個の大輪の花を重たげに咲かせている。
花弁には黄色の筋と赤い斑点があり、強い芳香を放っている。
山ユリは日本固有種、銘花、カサブランカのベースになった花として知られている。
林さんは8年前、種を山梨県の寺院から分けてもらい、初冬にまき、2年後に発芽し、4年目に芯が立ち、5年目に初めて1つ咲いた。8年目の今年は多いものは1本から17個の花を咲かせた。
「花は豪華、香りもいい」と林さん。 -
笑いと健康講座
箕輪町公民館の新講座「笑いと健康講座」が26日夜、町文化センターで始まった。69人の申込みがあり、初回は伊那市西箕輪公民館長で笑い療法士の城取茂美さんが、「笑いが一番」と、笑って歌って元気に過ごす提案をした。
笑いは人を健康にする効能があると言われることから、笑いと健康を目的に学習する講座を開いた。12月までの全6回で落語やマジックなどがあり、4人の講師が担当する。
城取さんは、笑うことで体内のNK細胞が増え、ガン細胞や痛みが減る、血圧や血糖値が下がる、便秘や不眠症が解消される、食欲が出るなどの効果を挙げた。「笑いは絶対に副作用がないすばらしい薬。笑いが1番、薬は2番」と話し、難病患者が優しさ、笑顔、懐かしい歌に触れることで回復した事例も紹介した。
笑顔と元気の輪を広げるため、家中が一緒に食事をし、しゃべって笑って団らんすることも提案した。 -
小渋湖まつりにぎわう
「森と湖に親しむ旬間(21-31日)」に合わせ、中川村大草の小渋湖周辺で28日、小渋湖まつりが開かれた。天竜川ダム統合管理事務所などの主催。ダム内部探検や湖内巡視ボート体験。ニジマス釣り、つかみ取りなど多彩なイベントを用意し、多くの来場者でにぎわった。
昨年は豪雨災害のため中止、2年ぶりの開催。天候にも恵まれ、人気のボート体験には開始前から並び、次々と、水しぶきを上げて、湖上に滑り出した。
ダム内部体験にも子どもや大人が訪れ、エレベーターや階段で湖底まで下り、ダムの内部を見て回った。外は約30度の熱暑だったが、ダム内部は15度、子どもも大人も「涼しくて気持ちがいい」と喜んでいた。 -
KOMA夏!第5話
駒ケ根市の夏を彩るKOMA夏!第5話「thankfully 感謝を込めて」&ゆかたまつりは28日、市内中心商店街を舞台に開かれた。一般市民らによる19チーム・総勢約800人によるダンスパレードが歩行者天国となった広小路など中心商店街を舞台に華やかに繰り広げられたほか、光前寺の霊犬早太郎伝説から生まれた地元のヒーロー「スピード太郎」と敵役「ヒッヒー」の楽しいアトラクションなどが多彩に催された=写真。
ダンスパレードではテーマソング『GO OVER』のリズムに乗せて各チームがそれぞれ趣向を凝らした振付やコスチュームのダンスを披露。沿道を埋めた市民は手拍子を取ったりしながら、個性あふれる踊りを楽しんでいた。
銀座通りやすずらん通りには多くの屋台が軒を並べ、繰り出した家族連れなどで夜遅くまでにぎわった。 -
伊那市美篶地区で「暴力追放・地域安全大会」
伊那市美篶の区長会、交通安全協会などでつくる、各種団体協議会(若林徹男会長)は27日夜、JA上伊那美篶手良支所で、「暴力追放・地域安全美篶地区大会」を開いた。
各種団体関係者や地域住民のほか、市や伊那署から約130人が集まり、「暴力追放」「身近な犯罪の防止」「交通事故防止」の3点の実践を大会宣言とした。全国的に小中学生に関する犯罪が多発している現状を懸念し、昨年から「子どもたちの安全は、地域ぐるみで守る」との一文を宣言に追加している。
情勢報告では、伊那署関係者による同地区の犯罪、交通事故状況などの報告があり、生活安全課の亘浩幸課長は「これだけの人が集まるのは、防犯意識が高い証拠。この活動を伊那市、県、全国へ広げてほしい」などと話した。
若林会長は「昨今、日本は恵まれた国なのに凶悪犯罪が多発している。今日の大会を機に、これからの美篶地区の安全を見つめ直す機会にしてほしい」などとあいさつした。
1990年、美篶地区で暴力団による拳銃発砲事件が発生したのを契機に始まった、18回目を迎える大会。第1回は発砲事件のあった下川手の区民大会だったが、それ以後は、同地区全体の問題として取り組んでいる。市内では唯一の地区大会として続いている。
「暴力追放がんばろう」。こぶしを上げ三唱する参加者ら -
2007みのわ祭り 熱く
箕輪町の夏を彩る「2007みのわ祭り」が29日、国道153バイパスと工業専用地域内の道路を会場に、踊りや太鼓、みこし大行進、花火大会などで盛大に開いた。東京都豊島区から「東京よさこい」の参加もあり、祭りに花を添えた。
サブタイトルに「踊れ・輝け・箕輪の○(わ)」を掲げた祭りは、鼓笛隊、子どもみこしなどの元気なオープニングパレードで幕を開けた。ワクワクダンシングには小学校や区、企業など24団体、箕輪天竜音頭民謡流しには区、芸術文化協会、福祉施設など23団体が参加し、息の合った踊りで会場を沸かせた。
みのわ太鼓の勇壮な演奏に乗せて、15基のみこしが威勢良く練り歩くと祭りは最高潮に。最後は「みのわ手筒会」の手筒花火大会と、スターマインなどの打上花火大会が同時に見られる納涼花火大会で、手筒煙火や仕掛け煙火、スターマイン、打上花火が夜空を飾った。 -
マツタケ初物出始め
伊那市ますみヶ丘のグリーンファーム産直市場(小林史麿社長)では、秋の味覚「マツタケ」が早くも並び始めた=写真。
例年8月のお盆前後から並び始めるマツタケだが、今年は10日ほど早め。地元ではすでに西山、東山とも出始めており、同直売所でもここ3日ほどは店頭に並んでいるが、この日は9本のマツタケが並んだ。
小林社長は「この時期に出るマツタケは土用マツタケといってはやせたものが多いが、今年のはわりとしっかりとしていて香りもある」と話し、今年のできについても期待を示す。
訪れた買い物客も、店頭に並んでいるのがマツタケだと分かると驚いた表情を見せ、「もうマツタケが出ているんだね」などと話しながら見入っていた。 -
はら美術で熔壌ガラスの江副さんと江口さんが二人展
伊那市長谷在住のガラス工芸家、江副行昭さん(74)、江口智子さん(47)による二人展が31日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。光沢のある微妙な色合いを放つ「熔壌ガラス」の壷や花器など約200点が、訪れた人たちを魅了している=写真。
同会場での二人展は2年ぶり。土に含まれる鉱物とガラスを溶け合わせる「熔壌ガラス」は、江副さんが確立した手法で、江口さんはその後継者としてともに制作活動を続けている。
今回は小黒川など、3カ所で採取した土を用いた作品を展示。中には、1200年近く燃え続ける「消えずの火」を護る広島県の大聖院にある霊火堂で採取した土を用いた作品は、鉱物がつくる表面の文様が細かく、ほかの作品とは違う独特の色彩を放っている。
また、江口さんは熔壌ガラスに自身のデザインを加えた作品を出展。葉や花などといった自然の素材をモチーフとしてガラスに焼き付けるなど、柔らかさを感じさせる作品が中心となっている。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
南アルプスを望む高台でハーブが彩る「カモスガーデン」をつくる
箕輪町下古田
加茂克昭さん(57)カモスガーデンの“カモス”には、『加茂’s』と、『(香りを)醸す』っていう二つの意味があるんだよ竏秩B
南アルプスを正面に望む伊那市西箕輪の高台にあるカモスガーデン。ローズマリー、ロシアンセイジ、ミントなど、ハーブを中心とする花たちが四季折々に庭を彩る。中でも、20種約1万3千株あるラベンダーが咲く6月から8月中旬にかけては、一面が淡い紫色に染まり、心地よい香りが辺りを漂う。
都会の喧噪(けんそう)を忘れて心安らぐ香りの中でひと時を過ごしてみませんか?竏秩B道行く人たちに花たちが語りかける。
「ラベンダーは知る人ぞ知る一年中楽しめる花。花の時期はもちろん、花の咲かない秋だってシルバーグレーの硬い葉っぱが出て、それもまたいい。冬は雪で黒がかった色に変わってくるのだけど、その色もきれい。背景には雪をかぶった南アルプスも見える」
◇ ◇
自分の手で土にさわりながら植物を育てたい竏窒ニ、考えるようになったのは45歳を過ぎてからのことだった。夢を実現すべく、横浜市で経営していた会社を締め、ハーブガーデンを開くために妻の実家のある上伊那に移住。しかし、こちらでやろうと思っていたハーブガーデンの企画が頓挫してしまい、一瞬にして右も左も分からない辺鄙(へんぴ)な地に取り残されることに。途方に暮れながら、しばらくは何もできない日が続いた。
せっかく景色のいい所にいるのだから景色のいい所に住みましょう竏秩Bそんな姿を見かねた妻が探してきた小さなアパートに移り、改めて自分の思いを見直す中で、再起をかけて動き始める。
まずは辰野町の生産者に頼み込んで仕事をしながら花の栽培技術を学ぶ。
「その年は何年かに一度の大雪が降って、つぶれたハウスを建て直す作業から始めたんだけど、それまでだらだらしていた50近い体で真冬の朝の凍った世界に出ていったものだから大変だった。耳なんかがしもやけになってね」と笑う。
その傍ら、アパートの近くにあった使われていない畑を借り、庭づくりを始める。しかし、そこは10年以上も使われていなかった荒れ地だったため、地力を再生させるために1年間はただひたすら土を耕した。次は品種の選定。種を取り寄せては枯らしという作業を繰り返す中で、寒いこの地でも育つ品種を一つひとつ検証。ガーデンとして一般の人に開放できるようになるまでに5年を費やした。
「実際にやってみて、横浜に帰ろうと何度も思ったけどね。それでも横浜にいたころは仕事の付き合いでも見栄を張って無理をして生きていたけど、今は自然のままで生きている。体も健康になったしね」と語る。 -
西保育園縁日ごっこ、背中がゾクゾクお化け屋敷も
宮田村西保育園は25、26日に縁日ごっこを開き、夏祭りの風情を楽しんだ。
お化け屋敷では、年長園児自ら妖怪に扮そう。各家庭で手作りしてきた衣装を身にまとい、ゲゲゲの鬼太郎やドラキュラなどに変身した。
客となった年下の園児たちは、薄暗い屋敷の中へ。年長園児の演出に、泣き叫ぶ子どもの姿もあるなど、ちょっぴりこわーい体験を満喫した。
年中園児は手作りのおもちゃを並べた・スお店屋さん・スを開設。「いらっしゃい、いらっしゃい」と客寄せも本格的に、縁日気分を盛り上げた。 -
岸本和子さん 個展 ベル伊那・31日まで
中央画壇で活躍する洋画家、岸本和子さんの油絵展は31日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
正統派の人物画を描き続け、現在は東京都羽村在住の画家。新作を中心に、女性像や花、西洋人形を題材とした32点を展示販売している。
人物画は、フラメンコ、バレーなどの服に身を包んだ女性像を描いている。画家本人の誠実な人間性がにじみ出ているそれぞれの作品に、多くの人の注目が集まっている。
午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後4時)。入場無料。 -
ながた荘に鈴虫の声
箕輪町長田のながた荘に、鈴虫の声が響いている。
東京都町田市在住の、ながた荘の利用客から届いた。毎年の恒例になっており、今回は60匹近くいる。
虫かごを1階ロビーのエレベーター前に置いているが、鈴虫の声がロビーに涼しげに響き、利用客の中には、本物の鈴虫が鳴いていると知って驚く人もいるという。
ながた荘では、「秋まで鈴虫の生演奏が楽しめると思う」と話している。 -
駒ケ根市国保運営協議会
駒ケ根市国民健康保険運営協議会は26日、07年度第1回の会議を市保健センターで開いた。委員など約20人が出席し、国民健康保険特別会計の06年度決算見込みと07年度予算などについて市担当者から説明を受けた。
06年度決算見込みは歳入25億9580万円(対前年度比7・03%増)に対し歳出25億4290万円(同5・01%増)で5290万円の黒字。この結果、国保事業基金の取り崩しはせず、年度末の基金残高は2億1100万円となる。07年度予算は歳入・歳出とも27億600万円で前年比14・62%増。
任期満了に伴う委員改選後、初の会議であり、委員に委嘱書が手渡された=写真。任期は07年7月1日縲・9年6月30日の2年間。会長には前任期に引き続き堀千代美さんが選出された。
委員は次の皆さん。
▼会長=堀千代美▼委員=那須裕、気賀沢たつ子、中谷均、横田克彦、高仲成人、小町谷紀幸、中山清志、寺沢昇、山田功、奥村誠二 -
飲酒運転防止パトロール
夏の交通安全やまびこ運動の一環で、箕輪町交通安全協会(小林交石会長)と町交通安全推進協議会(会長・平沢豊満町長)は25日夜、町内の飲食店を回って飲酒運転防止パトロールをし、啓発チラシを配った。
町安協役員や推進協の委員ら約30人が5班に分かれ、箕輪町警部交番の指導で飲食店を訪問。店主らに「飲酒運転防止にご協力ください」と県警などが作ったチラシを手渡した。
チラシには「酒酔い運転一発取り消し!」の大きな文字があり、「飲酒運手四(し)ない運動」の4項目などが書かれている。 -
伊那公民館高齢者教室、山本勘助について学ぶ公開講座
伊那公民館の高齢者教室は25日、オープン講座を開いた。受講者や一般参加者など約100人が参加。元信州高遠美術館館長の堀井英雄さんを講師に迎え、NHKの大河ドラマで注目を集め、高遠城を築いたとされている山本勘助について学んだ=写真。
堀井さんを迎えて開く公開講座は2年目。市町村合併にちなんで昨年、高遠町に縁の深い絵島をテーマとした講座を開催ところ好評だったため、今年も高遠の歴史に関連した歴史講座を企画。
堀井さんは、武田信玄に器量を認められ、武勇に優れていたとされる勘助だが、甲陽軍鑑以外の史書や古文書に登場しないことから、実在の人物だったか疑問視されていたことを説明、しかし、昭和40年代に発見された市川文書に名前があったことで「実在が明らかになった」とした。
また、さまざまな資料の中にある勘助に関する記述を紹介し、築城術、戦術ともに高く評価されていたことを示した。 -
伊那市消費者の会が廃油を使った石けんづくり
伊那市消費者の会(向山八千子会長)は23日、廃油を使った石けんとぼかしづくりを実施した=写真。この日は約10人のメンバーが参加し、かせいソーダを混ぜた廃油を型に流し込むなどといった作業に取り組んだ。
ごみの減量化を目的として30年以上前から続いている取り組み。廃油を使った石けんは牛乳パックは豆腐の空きパックなどを型として使用していたこともあったが、今年からはステンレス製の金型を用いて作製している。
冬場を除く4月縲・1月にかけて作業を行っており、石けんは年間数千個以上を作る。
出来上がった品物は上伊那農業協同組合(JA上伊那)の本所やあじーな、羽広荘などで販売しているほか、10月に開く伊那市の生活展にも出品しているが、雑誌に紹介されたことがあるなど、好評だという。
価格は石けんが300グラム100円、ぼかしが900グラム300円。 -
2007信州大芝高原イルミネーション・フェスティバル 参加者募集
南箕輪村大芝高原で10月、「2007信州大芝高原イルミネーション・フェスティバル」がある。村の活性化を目的に住民有志による実行委員会の主催で昨年初開催し、村内外の多くの人でにぎわったイベントを今年も開く。8月末までイルミネーションを出展する参加者を募集している。
フェスティバルは、大芝高原のメーンストリートをイルミネーションで飾り、いやしの空間を作る。期間は10月6日から28日まで。点灯時間は午後5時半から10時まで。飾りつけは10月1日から6日まで、片付けは28日から11月4日まで。
参加料は個人が3500円、企業・団体が5千円。保険料別途。出展者は飾りつけから片付けまで自己負担で行う。各ブースにAC100V2A縲・Aまでの電源を供給する。通電時間は点灯期間。ただし飾りつけ期間は午後4時から。
期間中の保守点検は出展者が原則管理。実行委員会でパトロールし異常時は連絡する。保険の関係上、完成時の写真を保管して異常時には異常時の写真と対比できるようにし、異常があった場合は現場事務所に速やかに連絡する。
参加者は1平方メートル以内の宣伝用パネルを表示取り付けることができる。形状は制限なし。各自で負担する。
飾りつけ依頼型出展希望及びスポンサー応募型出展希望は、実行委員会で判断し対応する。
保険料(動産総合保険+賠償責任保険)は5万円まで500円、10万円まで千円、15万円まで1500円、20万円まで2千円、20万円以上各自対応。
申込みは南箕輪村商工会内のイルミネーション・フェスティバル実行委員会(TEL72・6265)へ。 -
水辺の競演ハス、スイレン:
夏の水辺を彩るハス、スイレン、炎暑の中の一服の清涼剤として人々に親しまれている。エジプトの神々の王、オリシスに捧げられた聖なる花、ハス。釈迦誕生の時、五色のハスの花びらが降り注いだと言われ、泥水から清らかな花を咲かせることから、中国では「君子」として称賛される。スイレンは太陽に恋した乙女が、両親に反対され、湖に身を投げ、その乙女の魂がスイレンになったという悲しい伝説がある。かつて湖沼で普通に見られたコウホネ、「崇高」「美しい人格」という花言葉を持つ、古刹でひっそりと金色の花を咲かせている。今回は涼を呼ぶ、各地のウォーターガーデンを紹介する(大口国江)
##(中見出し)
ピンクと白のハス、色とりどりのスイレンも見ごろ、飯島町赤坂の小山重美さん
飯島町赤坂のふれあい農道沿いの休耕田でピンクと白のハス、黄色やピンクのスイレンが見ごろを迎えている。
近くの農業、小山重美さんが4年前に、15アールの田にハスは白2株、ピンクの八重5株、スイレンはピンクの濃淡、黄色をそれぞれを1、2株植えたところ、田1面に繁殖した。スイレンは6月20日ころから、ハスは7月初めから次々と開花し、今が見ごろ、来月中旬まで楽しめる。
小山さんは「ハスは清浄無垢、仏様の花で尊い」。妻の金子さんは「スイレンは花の形も整い、小さくてかわいい」と話している。
道路沿いとあって、関心が高く、「これも植えておいたら」と、ガマやマコモダケも持ち込まれ、田んぼの隅に植えられた。中にはフナやコイを放流する人もあり、魚を狙ってシラサギも来るなど、田の中はにぎやかとか。
##(中見出し)
神秘的な花、貴公子の風情が魅力、伊那市山寺、茅原英男さん
JR伊那北駅北の線路沿いに茅原さんのハス田はある。「こんな町中にハスが咲いている」と、大抵の人は驚く。
98年から知人に分けてもらったり、種苗会社から苗を取り寄せ、白やピンクなど8・2アールで栽培している。
今、咲いているのはつぼみの先端はピンクで、開くと真っ白になる白ハス。続いて、ピンクの花も咲き出す。
大型で花弁は20枚前後の花は、夜明け前から咲き始め、日の出には満開、ほのかに甘い香りが漂い、午後には閉じ始める。これを3日間繰り返し、3日目の午後から散り始める。
「崇高な雰囲気、けがれのない花の美しさ、田んぼ1面に漂うほのかな香り、梅雨のうっとうしさを忘れる」と魅力を。もう1つの魅力はハス田に集まる、メダカやタニシ、カエルなど。「ハスの葉の上でカエルがひなたぼっこをしている。とてもかわいい」と笑顔を向ける。
##(写真)
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##(中見出し)
ハス、スイレン、コウホネ、水辺の3重奏、駒ケ根市東伊那の下島安正さん
駒ケ根市東伊那の竜東線から田んぼ1枚隔てた下島さんの休耕田では、ハスやスイレン、コウホネが水辺の3重奏を奏で、涼を呼んでいる。
3・5アールに植えられたハスは、濃いピンクで弁数が90枚前後となる八重茶わんハス、つぼみの先端がピンクで、開くと白くなる白ハスの2種類。無数の花を8月下旬まで咲き続ける。
3アールのスイレンの池には白と黄色、ピンクのスイレンのほか、黄色のコウホネが水面を彩る。スイレンは6月から咲き始めた。
##(中見出し)
名園にひっそりと咲くコウホネ、スイレン、駒ケ根市光前寺
駒ケ根市の古刹・光前寺(吉沢道人住職)の本坊客殿奥の庭園は築山泉水庭で、前面に池があり、四季折々の水辺の景色を創っている。
初夏と晩秋には濃紫のカキツバタが池を彩り、今は金色のコウホネ、まもなくスイレンも咲く。池の周りにはギボウシが群生し、水色の涼しげな花を多数咲かせている。
池1面でなく、ぽつりぽつりと浮葉を漂わせ、真鯉、緋鯉がわずかに水面を揺らす。ここだけ、時はゆっくりと流れる。
庭園を望みながら、お茶と菓子の接待を受ける、まさに至福のひととき。
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夏の交通安全運動交通指導所
夏の全国交通安全やまびこ運動(25縲・1日)初日の25日、伊那地方事務所と伊南交通安全協会駒ケ根支会、県自動車店協会、駒ケ根署は駒ケ根市内の中央道駒ケ根IC(インターチェンジ)の出入り口に交通指導所を設け、安協役員など約60人が出てドライバーらにチラシやティッシュペーパーなどを手渡しながら安全運転を呼び掛けた=写真。安協役員らは「交通安全運動実施中」「飲酒運転禁止」などと書かれたのぼり旗を立て、ICを通過するドライバーに事故防止をアピールしていた。
同日早朝にも市内北割一区の県道駒ケ岳公園線と広域農道の北原交差点で人波作戦を実施。安協役員など約110人が出て通勤途中のドライバーらに交通安全を訴えた。
運動のスローガンは「信濃路はルールとマナーの走る道」、重点は▽高齢者の交通事故防止▽後部座席を含めたシートベルト・チャイルドシート着用の徹底▽飲酒運転の根絶竏秩B -
箕輪町公民館陶芸講座作品展
箕輪町公民館の陶芸講座が終了し、受講者の作品展が町文化センター展示コーナーで始まった。花瓶や皿などの力作が並んでいる。
初心者を対象に制作の魅力にふれるとともに、地域づくりにつながる出会いやコミュニケーションの場になるよう期待も込めた恒例の講座。
箕輪陶芸研究会前会長の市川昭彦さんの指導を受けた。全7回の講座で「たたらづくり」や「ひもづくり」などの技法を学び、作陶から素焼き、本焼きまでを体験した。
展示作品は花瓶、植木鉢、マグカップ、皿など63点。色や形に受講者の個性があふれる。展示は8月2日まで。