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第12回新「三峰川講座」
進徳館教育を学ぶ国土交通省三峰川総合開発工事事務所主催の第12回新「三峰川講座」は19日、伊那市のいなっせであった。前高遠町教育長の中原長昭さんが進徳館教育について講演し、「進徳館の学びの心を、教育の危機から脱し活力ある教育再生の源にしたい」と語った。
高遠藩の藩校である進徳館の歴史、教育方式、進徳館図書、高遠藩学の祖・阪本天山らについて紹介。進徳館教育の学問の内容は儒学中心で、実学を教育の目標にし、文武両道の教育をしたこと、自分で学び考える習慣をつけるよう勤めたこと、日常の生活習慣を正しくすることが学問をするための基礎としたことなどを説明した。
旧高遠町が95年に「進徳館の日」を創設し、進徳館教育の継承発展に努め、小・中学校、高遠高校でも教育理念を「学則得」「高遠の学」の継承発展に置き実践していることも紹介した。
中原さんは、「教育のあり方を抜本的に問い直し検討しなければ、今日の教育の危機は乗り越えられない状況。進徳館の学びの心を体して、新しい教育の創造に向かって努力しなければならない。教育改革を皆でやっていこうとする一助になれば幸い」と話した。 -
【記者室】勤労感謝の日
今日は勤労感謝の日。祝日法で「勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」日とされている。戦前は新嘗(にいなめ)祭と呼ばれ農産物の収穫に感謝する儀式が行われたが、農業だけでなく労働全般に感謝する趣旨から現行の名称となった▼今の景気回復は戦後最長というが肝心の成長率が鈍いために給与所得は一向に上がらず、生活上の実感はない。それでも上伊那は業績が好調な製造業関連企業が多いためか、求人数も多い方だ▼伊那公共職業安定所によると管内の9月有効求人倍率は1・57倍。都道府県別1位愛知の1・89倍には及ばないが、最下位青森の0・42倍に比べれば天国だ。これを幸せと言わずして何と言おう。勤労の場があることに感謝だ。(白鳥文男)
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ファミリーウォークイベント「天竜健康ウォーク」プレ大会12月3日開催
天竜川流域の自然に親しみ、健康と友情を育み仲間の輪を広げるファミリーウォークイベント「天竜健康ウォーク」プレ大会が12月3日、箕輪町である。町民有志の実行委員会が準備を進めている。
実行委員会は、天竜川堤防道路を町民皆が憩える親水護岸の道に整備しようと取り組む住民有志の会「天竜せせらぎロードプロジェクト」で組織。町が昨年度から始めた熟年者の健康レベル向上を目的とした「みのわ健康アカデミー」1期生の有志、ランニングチームちいむもみじも協力している。
今大会は、協働のまちづくりに向け町保健福祉行政に役立てることができるよう、07年の正式大会(町共同開催)の準備のための大会。自分で歩いてイベント作りをする。企画段階から当日の運営まですべてを、来年度大会の検討材料にする。
コースは「にこにこコース(6キロ)」「しっかりコース(8キロ)」の2コース。天竜川の自然環境を守ること、町民の健康づくりや憩いの場として河畔道路の利活用も考える。コース途中で、7月豪雨災害で被災した北島地籍の天竜川堤防の現状も見学する。
会場は、みのわ天竜公園。午前9時半集合、10時スタート。公園の天竜河畔を発着とする東西橋までの上流3キロ地点折り返し。しっかりコースは、さらに下流帯無川合流点まで往復2キロ。歩き終わると公園でとん汁サービスがある。
参加は当日会場で受け付ける。小学生以下または重度の障害がある人の参加は保護者や介護者の同伴が必要。参加費200円(スポーツ障害保険など)。高校生以下は無料。
実行委員会は、「家族一緒に、友達を誘って参加し楽しいひとときを過ごしましょう」と多くの参加を呼びかけている。
問い合わせは実行委員会事務局の町公民館(TEL79・2178)へ。 -
かんてんぱぱで南信州の工芸作家展vol.3
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで22日から、飯田・下伊那を中心として活躍する8人のクラフト作家による「南信州の工芸作家展vol・3」が開かれている。木工や陶芸、ガラスクラフトなど多彩な約800点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
普段は別々に活動しているさまざまな分野の作家が年に一度開く合同展で3年目。幅広い人にさまざまな作品を見てもらおう竏窒ニ、下伊那よりも県内の各地区から訪れやすい上伊那地区での開催をしており、毎年多くの来場者でにぎわいを見せている。
今年は、器や皿、壁掛けなどといった日常生活雑貨から、染め織りのスカーフやトンボ玉のアクセサリーなど、身近で楽しめるクラフト作品を一堂に展示販売。それぞれの作家が取り組むクラフトの違いも楽しめる。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時半(最終日は午後3時まで)。26日まで。 -
晩秋の紅葉の中に咲く山野草
暦の上では雪が降り始めるとされる「小雪」の23日、伊那市西春近のかんてんぱぱガーデンでは咲き残ったホトトギスを囲むようにカエデやモミジ、ツツジなどが紅葉し、晩秋の寒空を彩っている=写真。
小鳥のホトトギスの胸の斑紋と似た模様を持つことからその名が付いたとされる「ホトトギス」は、ユリ科の山野草。花の開花時期は9月下旬縲・0月中旬とされているが、10月に温かな日が続いた影響からか、11月下旬となったこの時期までわずかな咲き残りがあった。 -
権兵衛トンネル開通後初の防災訓練
伊那谷と木曽谷を結ぶ国道361号「伊那木曽連絡道路」権兵衛トンネル(約4・5キロ)で22日、開通後初めての防災訓練があった。両地域の警察や消防、建設事務所から約90人が参加し、非常時における相互の体制を確認、連携を密にした。
伊那側から約300メートル地点で、乗用車がトラックに追突され、対向車線の乗用車と衝突し、対向の乗用車はトンネル壁面に衝突。両乗用車の運転手が重傷を負った。さらに、衝突によって両乗用車から漏れた燃料に引火して車両火災が発生した竏窒ニの想定。情報伝達、救急救助、消火、車両排除など7項目にわたって訓練した。
トンネル内に備える押しボタン式通報装置や火災探知機の作動によって、両側から消防車などが進入。油圧式救助器具を使って、車内に閉じ込められた運転手を救出したり、ポンプ車や消火栓などで消火にあたるなど迅速に対応した。
講評で、伊那消防組合消防本部・伊那消防署の早川正行署長は「これから冬場を迎え、吹雪や道路の凍結などによって災害の発生が高まる。有事には訓練の成果を発揮できるよう連携を強めたい」、伊那警察署の小嶋惣逸署長は「それぞれが連携して一体となり、効果的に行うことが大事だ」と述べた。
トンネルは24時間の監視装置、避難通路、火災検知器、排煙設備などの防災設備が整い、非常時に備えている。
有事には、トンネル内に設置してある非常電話や押ボタン式通報装置などで警察署や消防署に通報。建設事務所など関係機関に情報が流れ、坑内スピーカーやトンネル出入り口の情報板に表示される。開通からこれまで、交通事故や災害の発生はないが、非常電話の使用は車両の故障など5件ある。 -
風景画家・奥村憲さん クレパスで描くアルプス
伊那市中央区の風景画家、奥村憲さん(65)の個展は12月5日まで、同市の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。「クレパスで描く2つのアルプス・伊那路の四季」をテーマにクレパス画26点を並べている=写真。
「残雪の中央アルプス」「経ヶ岳・黒の稜線」「桜咲く頃・南アルプスを臨む」などの伊那谷の雄大な風景を描いた作品を出品。奥村さんは両アルプスの魅力を「朝夕の光、四季によって変化する山は描き所が多い」と話す。
今回は、クレヨンとパステルを素地とした日本の描画材「クレパス」を使用。油絵具のように「重ね塗り」「混色」「盛り上げ」などのさまざまな技法で表現できる楽しさを展示会で伝えている。
愛知県岡崎市生まれの奥村さんは、01年に神奈川県から転居。画歴は42年で、伊那谷の四季折々の風景を中心に油絵で描いている。同ギャラリーでの個展は8回目。
奥村さんは「クレパスの世界を楽しんでもらいたい。手軽に描けるけれど奥深いクレパス画を、子どものころの気持ちになって描いていただけたら」と来場を呼び掛けている。
土・日曜日、祝日は休館日。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
チェルノブイリ原発事故
ナロジチ再生・菜の花プロジェクト現地訪問報告会チェルノブイリ原発事故の放射能汚染地ナロジチ地区の再生のため「ナロジチ再生・菜の花プロジェクト」に取り組む伊那谷いのちがだいじ!連絡会(NPO法人チェルノブイリ救援・中部)と伊那谷菜の花楽舎は19日、現地訪問報告会を南箕輪村の村民センターで開いた。来年4月から5カ年計画で菜の花を栽培し実験に取り組む予定で、現地の写真を見せながらプログラムを説明した。
伊那谷いのちがだいじ!連絡会は16年間、チェルノブイリ原発事故の被災者に対する支援活動をしてきた。
ナロジチ地区は事故現場から西へ70キロ、面積は伊那市の約2倍で人口1万300人。地区の90%以上が汚染地域で、日本の1万5千倍の汚染状況。現地では放射能に汚染された食品を食べざるを得ないため、日本人の800倍という体内放射能で病気が続発している現状という。
菜の花プロジェクトは、食品による体内被爆の連鎖を断つため、菜の花による放射能の吸着(土壌浄化)の技術に着目し、菜の花を栽培し土壌中の放射能を吸収、菜種からバイオディーゼル燃料(BDF)の精製、葉・茎・根から熱源となるメタンガスの精製などに取り組む。菜種が吸収した放射能は低レベル放射性廃棄物として厳重に管理する。BDFはトラクターの燃料にし働く環境を整え、エネルギーの自給自足で貧困からの脱出と自立の道をつくる。
9月5日から14日までの現地調査で、ナロジチ地区行政や国立農業生態学大学を訪問。連絡会の原富男さんとBDF製造に取り組む伊那谷菜の花楽舎の関浩行さんが報告した。
プロジェクトは大学の協力を得て4ヘクタールの畑で来年4月から菜の花栽培を始める。伊那谷菜の花楽舎の技術を基にBDF製造設備も整える。準備のため1月に再びナロジチを訪問するという。
全体では3千万円の事業だが、当面は菜の花の作付け、栽培、BDF製造装置の整備などで1千万円の費用が必要。カンパを募っている。問い合わせは原さん(TEL73・9355)へ。 -
冬の鉢花の女王、シンビジューム出荷始まる
飯島町岩間で冬を華麗に彩る鉢花の女王、シンビジュームの出荷が本格的に始まった。
ピンクの直立系を中心に数10種類、1万7千鉢を生産する小林洋蘭園(小林千晃園主)は現在、ピンク系中輪の「エレガントピンク」「ハレルヤ」、大輪の白花「シークレットラブ」など10種類が関東方面に送られている。ピークは11月末から12月中旬で、毎週1500鉢が出荷される。
新品種は「エレガントピンク」「ピンクペチュエル」など桜色が中心。近年、人気があるのは花付きのいいキャスレード系、コンパクトで飾りやすいテーブルシンビジューム、豪華なアーチタイプという。
小林さんは「シンビジュームは丈夫で長持ち。贈答にも最適」と話す。
23縲・6日、七久保の道の駅花の里いいじまで、飯島産のシクラメンや洋蘭の展示即売会があり、産地ならではの特別価格で販売される。 -
伊那消防署 化学防護服導入
伊那消防署は、化学薬剤や毒物・劇物などがかかわる事故に対応するため、化学防護服2着を購入した。取り扱いを学ぶため15日の導入以後、署員全員が順次、装着訓練を実施して有事に備えている。
伊那市などの4市町村でつくる伊那消防組合内で箕輪町に続き2番目の導入となった。防護服は、耐炎性のあるゴム素材などの4層構造で、重さは約8キロ、価格は2着で約147万円。
着用する時は、空気ボンベ、空気呼吸器(計約10キロ)を装着し、その上から着る。2人の補助員が手伝って装着し、遅くても約5分を要する。
活動隊員の生命の安全のため、空気感染を防ぐ構造。自分の吐き出す息で防護服内は、常に空気が充満している状態を保ち、余分な空気だけが排出できる仕組みになっている。
装着訓練を終えた署員は「鋭利なものに引っ掻け、破れる危険性がある。空気ボンベから送られる空気も限りがあるので、活動時は慎重に、迅速な行動を心掛けたい」と話していた。
装着の手順を確認し合う署員ら(伊那消防署) -
伊那公民館分館対抗マレット 70人参加・初の交流
第1回伊那公民館分館対抗マレットゴルフ大会は21日、伊那市西箕輪の「マレットパークはびろ」で開いた。同公民館管内の13分館から約70人が参加し、1チーム6人の合計打数を競った=写真。伊那公民館(武田登館長)主催。
マレットゴルフ大会の開催を要望する地区民の声に応えるために企画した交流会。管内の伊那、伊那部、福島地区の40縲・0歳代の男女が分館ごとにチームを構成し、36ホール、パー144のコースをプレーした。
武田館長は「上位入賞を目指すと共に交流と親ぼくを図ってほしい」とあいさつ。参加者らは和気あいあいとした雰囲気の中で、時折「入れー!」などの気合を込めながら会場に快音を響かせた。
結果は次の通り。
【団体の部】
(1)西町752(2)狐島791(3)境796
【個人の部】
(1)佐藤美知(西町)114(2)橋本政春(日影)115(3)暮石茂男(狐島)119(4)林雄次(西町)119(5)小林岩夫(同)119(6)中村良一郎(境)120 -
三峰総 「川下り米」の味検証
国土交通省・三峰川総合開発工事事務所(竹田正彦所長)は20日、伊那市長谷にある美和ダムの堆積(たいせき)土で育てた「川下り米」の味を検証するため、長谷保育園の園児たちを対象に試食会を同園で開いた=写真。園児たちの反応を見て所員らは、土の新たな利活用の可能性に手応えを感じた様子だった。
三峰総は、ダムの機能を維持するため大量の堆積土を掘削し、ほ場整備などに活用してきた。ミネラルを豊富に含んだ同土は、家畜飼料、育苗土などの活用研究、野菜への適用性などの検証もしている。
園児たちは、堆積土を20パーセント混ぜた土壌で育てた米と、混ぜていない土壌で育てた米をおにぎりにして食べ比べた。年長児16人にアンケートしたところ、14人が「川下り米」の方がおいしいとの結果が出た。
三峰総では、18日に「道の駅・南アルプスむら」であったイベントでも試食会を開き約200人にアンケート。7割以上が「甘い」などの感想で「川下り米」に票を入れたという。
関係者は「厄介ものの土を使ってもらえる受け皿があることが分かった。アンケートを分析し、堆積土の今後の活用方法を検討していきたい」と話している。 -
伊那緑ヶ丘幼稚園文化祭
伊那市の伊那緑ヶ丘幼稚園は19日、文化祭で園児の絵画や粘土作品などを展示発表した。
「なんとびっくり展」は、遠足や園外活動を描いた絵、流木で作ったパトカーやトラックなどのおもちゃ、木の実の動物、川で拾った石に絵を描いた動物園、つるを編んだかご、豆をかんでいる顔の粘土作品など、感性豊かな子どもたちの自由な作品を展示した。
50周年を迎えた園の歩みを写真で紹介するコーナーは、1957年の第1期生の運動会をはじめ入園式、卒業式などの写真もあり、懐かしそうに眺める保護者もいた。
バザーや食堂、売店などもあり、園児や兄弟、保護者らでにぎわった。 -
伊南少年友の会講演会
伊南少年友の会(大嶋信義会長)と駒ケ根警察署は18日、少年の健全育成と非行防止のための講演会を駒ケ根市下平の農業環境改善センター一心館で開いた。少年友の会員、警察官、PTA、学校教職員、保護司など約80人が集まり、女子少年院「榛名女子学園」園長の中野レイ子さんによる講演「子どもたちの健やかな成長を願って」を聴いた。
刑務所、少年院で長く非行少年らの更生にかかわってきたという中野さんは「彼らが大人に対して持っている根強い不信感を取り除かない限り、本当の更生は始まらない。二度と非行に走らせないためには、彼らと接する周囲の人間が信頼される大人になることがまず大切だ」と訴えた=写真。 -
介護フォーラム
駒ケ根市は18日、第7回介護フォーラム「私も地域で暮らせるよ竏樗F知症を知ろう」を文化会館で開いた。市民ら約100人が参加し、意見発表や講演などを通じて認知症と介護についてあらためて考えた。
意見発表で認知症の母を介護する福澤正富さんは「母の病状を周囲の人に知ってもらうことで少し安心できるような気がする」、ふれあいサロンを開いている横山茂さんは「認知症のお年寄りにとって地域サロンの役割は大きい。話したり笑ったり、触れ合ったりすることで症状の進行を押さえられるのではないか」と地域とのかかわりの大切さをそれぞれ訴えた。
講演「安心して暮らしたい…そんな地域であったらいいな」も行われ、NPO法人やじろべー宅養老所もくれん(上田市)理事長の中澤純一さんが自身の体験を交えて認知症介護のあり方について語った=写真。 -
「霞堤」をテーマに、三峰川フォーラム
「第7回三峰川フォーラム」(三峰川みらい会議主催)が19日、伊那市役所であった。地域住民ら約60人が出席。「霞堤(かすみてい)」をテーマに、先人が水害から生活を守るために築いた霞堤の歴史をどう次世代に受け継いでいくのかを考えた。
「霞堤」は、堤防の一部を切り離し、下流側の堤防を水田などに向けて斜めに伸ばした治水工法で、氾濫水を速やかに本流へ戻し、被害を拡大しないなどの機能を持つ。三峰川には、右岸に8カ所、左岸に3カ所ある。
フォーラムは、霞堤などでの現地学習会のほか、座談会「霞堤の歴史と未来」、信州大学人文学部教授笹本正治さんの基調講演「日本人が抱いた水と堤防への意識」があった。
座談会では、パネリストに地元住民、文化財保護、教育などの関係者7人を迎えた。
「霞堤の機能などを知らない市民が多い」とし、伊那市文化財審議委員会の春日博人委員長は「霞堤」を市文化財に指定する方向で動いているとした。「霞堤の効果は災害対応だけでみてしまうが、自然と人間とのかかわりを伝えていくことが大切」など意見が出た。
また、ナイスロードでなく、霞堤街道と呼ぶ提案も。
霞堤沿いに住宅が建ち始める現状に「水があふれたとき、逆流する恐れがある。用地の規制や関係機関の連携が必要ではないか」と指摘もあった。
フォーラムに先立ち、第7回三峰川写生大会の入賞者を表彰した。 -
【記者室】電子映像メディア長時間接触の危険
「電子映像メディアを子どもに触れさせる安全性をだれも証明していない。日本は世界で一番、子どもに人体実験をしている」。NPO子どもとメディア代表理事の清川輝基さんの講演の冒頭。乳幼児にテレビやビデオを見せ続けることは虐待だとも語った▼乳幼児期に長時間テレビやビデオを見続けると、言葉の遅れ、目がうつろになるなどの症状が出るというテレビ・ビデオ育児症候群は、過去に小児科医の講演でも問題として取り上げていた▼メディア漬けの危険性は近年よく耳にするが、メディア接触は長時間化し、親も子も麻ひ状態という。愛する我が子で人体実験しているとしたら…。電子映像メディアとの接触の仕方を、今一度考える必要があるだろう。(村上裕子)
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英語で観光ガイド研究会発足へ
英語で地元を観光案内するノウハウを学びながら、自分たち自身も地域への理解を深めよう竏窒ニ、伊那市の有志らが「英語で観光ガイド研究会(仮称)」を立ち上げる。日本人に限らず、地域について関心を深めたい人を募り、地域の歴史や文化、名所について学びながら、英語で案内する方法を学ぶ。地域のことを知りたいという外国人からの声に応じて観光案内を行うことなども想定しており、実践を通してコミュニケーション能力の向上を図る。
研究会の発足を目指しているのは、伊那国際交流協会が今年初めて企画した「英語で観光ガイド講座」を受講した有志。メンバーは、通り町、高遠城址公園、権兵衛トンネルなど、市内各地を案内するための英語を学んできたが、自分たち自身が地元への理解を深めることや、実践を繰り返すことの必要性を実感。継続して学習と実践を行っていこう竏窒ニ、研究会の発足を決めた。地元をあまり知らない地域住民にも、英語を通じて地域への関心を深めてもらいたいという思いもある。
準備は来年1月から始め、新しい有志も募っていく。また、英語による観光ガイド依頼も受け付けている。
問い合わせは伊那国際交流協会(TEL72・7706)へ。 -
おはなしむらスペシャル
南箕輪村図書館は18日、おはなしむらスペシャルで伊那市の図書館だいすきの会を招き「藤田浩子さんの小道具で遊んじゃおう」を村民センターで開いた。語りやお手玉遊びなど見たり、聞いたり、遊んだりして親子で楽しんだ。
一つのお手玉を使い、わらべうたを歌いながら頭の上に乗せたお手玉をおじぎして片手や両手で取る遊びを紹介。上手に取れても取れなくても、笑顔がこぼれた。
脇の下に挟んだお手玉を左右交互にキャッチするゴリラジャグリングにも挑戦。ゴリラになりきるのがポイントで、「ウッホ、ウッホ」と足踏みをしながら遊んだ。 -
駒ケ岳神社例大祭
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷にある信州駒ケ岳神社の例大祭が17日、標高2610メートルの現地で行われた。観光関係者ら約30人が参列して玉ぐしを奉てんするなどの神事を行い、入山者の安全を祈願した=写真。
気温は零度。風もほとんどなく、穏やかな日差しが降り注ぐ好天に恵まれたが、千畳敷一帯は数十センチの雪に覆われた白銀の世界。中ア山ろくは本格的な冬山シーズンに入る。 -
第1回みなみみのわフォトグランプリ表彰式
南箕輪村の第1回みなみみのわフォトグランプリ表彰式は16日、村役場であった。最優秀賞「なずなつみ」の伊藤好幸さん=伊那市=ら12人を表彰した。
昨年度までは大芝高原まつりに限ったフォトコンテストだったが、本年度は村の良さをPRする写真を-と作品を募集。12人54作品の応募があり、10月に審査会があった。
表彰は最優秀賞1点、優秀賞はネイチャーフォト部門、ヒューマンドキュメント部門、Oshibaフェスティバル部門で各2点、佳作5点。
唐木一直村長は「すばらしい作品を出品していただき、感銘を受けた。改めて村の魅力、良さを再発見し、認識を新たにしている」とあいさつした。
日本営業写真家協会員、日本写真文化協会員の小松豊さんは講評で「トリミングやシャッターチャンスを工夫すると、もう少し変わった写真が撮れたかなという点がある。デジタルカメラを使うと、もっと違った写真も入ってくるのでは。もっと大勢の方に応募してほしい」と話した。 -
小松養蜂園で蜜(みつ)ろうのえと作り始まる
12月を前に17日、伊那市御園の小松養蜂園で来年のえと「亥(イノシシ)」を模った蜜ろうのオブジェづくりが始まった。赤や黄、緑など、鮮やかな色をしたイノシシたちが、徐々に迫っている新し年の足音を告げている=写真。
えとの蜜ろうづくりは12年目。毎年袋詰め作業などを伊那市共同作業の家に依託し、12月ころから市役所などで販売。収益を共同作業の家の利用者に還元している。
約3年前からは、型抜き作業の一部を共同作業の家の利用者も手伝っており、この日も2人の利用者が、代表の小松実治さん(74)から、やり方の指導を受けた。
今年は大小2種類の型を作り、小さい方は子どものイノシシを模った。小さいものには芯(しん)を通したものもあり、ロウソクとして用いることもできるようになっている。
出来上がったイノシシを見た利用者たちは「かわいい」「親子みたいでいい」などと話していた。
今月下旬に市内の共同作業所の利用者が袋詰めを行い、12月から販売を開始する。ふれあいバザールなどでも販売する予定。
問い合わせは伊那市共同作業の家(TEL73・2489)へ。 -
はら美術で野溝嘉彦さんが個展を開催
山のある田舎の情景を描く洋画家・野溝嘉彦さん(70)=伊那市東春近=の個展が16日から、伊那市旭町のはら美術で開かれている。郷愁を感じさせる風景画約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
一水会や日展などのへの出展してきた野溝さん。数年前から、多くの人に見てもらいながら作品を描いていきたい竏窒ニ、公募展への出展をやめ、各地で個展を開きながら製作活動を続けている。
今回は「やすらぎの風景」をテーマに、伊那路や木曽路、安曇野などを描いた新作を中心に展示。雪のある情景をとらえたものも多い。山間の集落が厚い雪に覆われている作品などは、そこにある人々の営みまで映し出しており、雪景色でありながら温かみを伝えている。
野溝さんは「かやぶきなどを中心とした田舎の原風景。見過ごされているような素晴らしい風景をもう一度見直してもらえれば」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。21日まで。 -
いも焼酎みのわ
ラベルに遊び心12月12日発売の上伊那産サツマイモを原料にした芋焼酎「伊那八峰」。箕輪町焼酎いも生産組合の「いも焼酎みのわ」はラベルに遊び心が隠されている。
昨年、焼酎用サツマイモ「黄金千貫」を栽培し、箕輪産いも焼酎第1号「いも焼酎 50周年“みのわ”」を限定販売した。
ラベルデザインの基本は昨年と同じだが、「みのわ」の文字が0・3ミリ太い。さらなる発展を願い1年ごとに「みのわ」の文字が少しずつ太くなる趣向。「長続きするように考えた」という。
2年目の今年は、黄金千貫使用「すっきりとした味わい」の緑ラベルと、紅あずま使用「まろやかな味わい」赤ラベルの2種類。1本1250円。「注文は早めに取り扱い店へ」と話している。
販売店はAコープみのわ店、Yショップすぎやま、こうじや酒店、若林酒店、良酒倉庫箕輪店、角太島田屋、ベルシャイン伊北店、ジャスコ箕輪店、ながた荘、ながたの湯。 -
別荘ローラー作戦
11月の指名手配被疑者捜査強化月間に合わせて駒ケ根警察署は16日、同市菅の台の別荘地を対象にオウム真理教被疑者についてのチラシなどを配布するローラー作戦を実施した。
同署警備課の鈴木眞一郎課長ら5人と別荘地を管理する駒ケ根市職員2人が手分けして182戸の別荘すべてを巡回し、オウム真理教被疑者3人の顔写真入りのチラシと防犯診断カードを手渡して「不審な人物を見かけたらぜひ警察に通報してください」などと呼び掛けた=写真。
別荘地に住む伊藤操さんは「やはり空き巣が心配。うちも以前被害に遭ったことがある。それに最近はクマも怖い」と話していた。
別荘地はシーズンオフに入り、滞在する人は少なかったことから、署員らは空き巣の被害などがないか1軒1軒確かめながら巡回していた。 -
【記者室】親と同じ仕事に就きたいか
県教職員組合上伊那支部が今年、郡内の小6と中1の児童・生徒とその保護者計610人を対象に職業に関するアンケートを行った。興味深かったのは「親と同じ仕事に就きたいか」に対して「はい」と答えた子どもは40%前後、「同じ仕事に就かせたい」とする親が約50%前後竏窒ニいう結果だ▼これを多いと見るか少ないと見るかは意見の分かれるところだろう。だが親の答えが半々というのは、子どもに同じ苦労をさせたくない竏窒ニの思いが透けて見えてくるようで感慨深い▼「就きたくない」の理由に多くの子どもたちが挙げたのが「やりたいことがあるから」。夢や希望に向けて努力するのは大いに結構。少々寂しいが「それなら頑張れ」と応援してやりたくなる。(白鳥文男)
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いなっせに巨大クリスマスツリー登場
伊那市の駅前再開発ビル「いなっせ」正面玄関に巨大クリスマスツリーが登場竏秩B16日夜に点灯式があり、子どもたちのクリスマスソングが響いた。12月25日まで飾る。
ツリーは、高さ5・5メートルのモミの木。いなっせのオープン3周年を記念し、管理組合が設置した。電球1300個のほか、リースやベルなどを飾り付け、毎日午後4縲・1時に点灯する。
カウントダウンで点灯し、伊那小学校合唱団約35人が「赤鼻のトナカイ」など3曲を歌った。
ツリーは、市内小沢の小坂洋一さん(68)が寄贈したもの。50年以上前に用意したクリスマスツリーを庭に植えたところ、大きくなりすぎ、困っていたという。小坂さんは「おやじやおふくろの思いが詰まった木。きれいに飾ってもらい、感激している」とツリーに目を向けた。 -
まちづくり大賞表彰式
地域ボランティアの花いっぱい運動を顕彰する伊那市の「まちづくり大賞」の表彰式が15日、市役所であった。
小坂市長は「花づくりのボランティア活動が活発になってきたのは喜ばしい。美しい伊那市で、さらに飛躍できるよう協力をお願いしたい」とあいさつ。努力賞以上の入賞団体・個人に表彰状などを手渡した。
最優秀賞に選ばれた「小沢花の会」の池田清和会長は「花が好きで、多くの人と交流しながら花を作っている。市民が喜ぶ花づくりをして、市発展のために協力したい」と述べた。
「まちづくり大賞」は97年度に旧伊那市で始まり、各地域で四季折々の花が咲き、市民らの目を楽しませている。今回は「花いっぱい」に高遠町・長谷を含む27団体・個人、新たに設けた「学校花壇づくり」(フラワーブラボーコンクール出場校除く)に2校の応募があった。
「小沢花の会」は芝桜で作る花富士をはじめ、サルビア、マリーゴールド、菊などで広域農道沿線などを彩り、花を通した市内外の住民と交流していることなどが評価された。 -
第20回伊那社会保険委員大会
第20回伊那社会保険委員大会が15日、伊那市のプリエキャスレードであり、委員活動や保険・年金事業で功績のあった16個人2事業主を表彰した=写真。
委員活動の一層の推進を図ることを目的に、社会保険委員活動強化月間に行われている取り組み。今年は、伊南、伊那、伊北の3支部から約110人が集った。
唐澤敏治会長は「昨今の社会保険行政は年金や医療費など、さまざま問題が山積となっている。みなさんの事業所ではできる限り従業員の健康に努めてほしい」とあいさつ。
その後、諏訪東京理科大学経営情報学部の田中祐子教授による講演会もあった。
表彰は次のみなさん。
◇社会保険委員功労者▼社会保険庁官表彰=中原憲視(平沢製作所)▼長野社会保険事務局長表彰=伊藤深雪(イトウ電産)浜島久矩(伊那醤油)▼長野社会保険事務局保険課長表彰=里見登美子(赤羽電具製作所)中嶋宗之(ナンシン)今井勇(ハーモ)柴田達夫(康和会駒ヶ根竜東病院)▼会長・所長連名表彰=黒河内三記子(アドコマーシャル)藤澤敦子(藤澤)沖村直子(環境計画)北原周次(伊那ケーブルテレビジョン)加藤隆司(竹花工業駒ヶ根支店)鈴木順子(増田屋自動車工業)竹村三紀子(アイク)唐澤千洋(箕輪町商工会)半澤明夫(マブチ・エスアンドティー)
◇政府管掌健康保険事業功労事業主▼社会保険庁長官表彰=吉澤文男代表取締役(南信美装伊那)
◇厚生年金保険事業功労事業主▼社会保険長官表彰=渋谷敦士理事長(アルプス中央信用金庫) -
県軽自動車協会伊那支部 交通事故防止のため寄贈
県軽自動車協会伊那支部(唐木章支部長・29社)は15日、伊那市の高齢者交通安全モデル地区へ、交通事故防止のための反射リストバンド350個を贈呈した。市役所に唐木支部長ら5人が訪れ、同モデル地区の美篶地区交通安全協会の松浦源治会長へ手渡した=写真。
同支部は、高齢者のかかわる交通事故が多発していることを心配し、交通弱者の歩行者を守るための交通安全グッズを送った。
唐木支部長は「自動車販売店の立場からも高齢者の事故が減ってもらいたいと願っている。使用することで少しでも減ってくれれば」とあいさつ。松浦会長は「高齢者が交通事故から自分を守っていくために役立てたい」と感謝した。
美篶地区の高齢者人口は1714人のため、松浦会長は、反射リストバンドを「高齢者クラブなどと相談し、有効的に使っていきたい」と考えている。