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つつじ祭り 家族連れでにぎわう
伊那市の鳩吹公園で14日、第14回つつじ祭りがあった。満開には早かったが、多くの家族連れなどでにぎわった。
「つつじの里」といわれる公園には、サツキ、リュウキュウ、キリシマツツジなど11種類、3万本余が植えられ、長い期間楽しむことができる。見ごろは今月下旬。
会場では、シイタケの駒打ち体験、丸太切りやルーレットなどのゲーム、熱気球の試乗など多彩な催し物が繰り広げられ、親子が一緒になってのんびりと過ごす姿が目立った。
手打ちそばや白毛もちのサービスは人だかりができるほどの人気。
ステージでの大正琴や太鼓演奏のほか、おやき・ローメン、緑化木などの販売もあった。
式典で、小坂市長や伊那西部保育園児らが公園内にイワヤマツツジ1本を記念植樹した。 -
町三区で職員の地区担当制活用して花壇整備
宮田村町三区は14日、村職員の地区担当制を活用して昨年11月に続いて地区内の花壇整備を行った。住民と職員が、ともに汗して作業。手をたずさえ・ス協働・スの意識を高めた。
宮田中学校近くに設けた花壇では、昨年の作業で植えたパンジーが満開。もっときれいにしようと、サツキの苗木45本を新たに植えた。
地区担当制は協働のむらづくりを推進しようと、村が職員を各地区に配置。導入から2年が経過したが、なかなか接点を見出せずにいるのが現状だ。
町三区では昨年の作業に続き、今年は区の役員会にも地区担当者が出席。
男性職員は「何をどうしたら良いのか分からないのが本音。しかし、顔をあわせる機会を増やすことで、徐々にだが動き始めていると思う」と説明。
増田忠直区長も「ちょっとのキッカケが、職員の皆さんから知恵や手を借りることにつながるはず」と話す。
この日も、協力して作業。職員と住民の枠も越えて、地域のために汗を流していた。 -
正副議長選に各2人が立候補
立候補制による投票を導入した伊那市議会正副議長の立候補者届け出を12日に締め切った。各2議員が立候補した。
立候補したのは、議長に下島省吾氏(74)=無所属・伊那市富県、柳川広美氏(45)=共産党・伊那市中央、副議長に新井良二氏(61)=無所属・伊那市中央、原浩氏(68)=無所属・高遠町西高遠=(五十音順)。本議会では、立候補した人の中から投票して選ぶことを申し合わせている。
15日の市議会臨時会で正副議長を選任する。本会議を休憩して全員協議会を開き、立候補者が所信表明。そのあと、本会議を再開し、議長、副議長の順で単記無記名の投票によって決める。
臨時会の様子は15日午前10時から、伊那ケーブルテレビ(C35チャンネル)で生中継される。 -
14日につつじ祭り
伊那市は14日、鳩吹公園で第14回つつじ祭りを開く。太鼓演奏、ゲーム、豚汁サービスなど多彩なイベントを組んでいる。
公園「つつじの里」には、サツキ、エクスバリーなど11種類、3万本余が植えられている。すでにミツバツツジが咲き、順にリュウキュウ、キリシマツツジなどが続いて、見ごろは今月下旬という。
祭り当日は午前10時に式典を開き、伊那西部保育園の園児による出し物、横山区の大正琴演奏、記念植樹を展開する。
そのあと、10時40分からシイタケの駒打ち体験、おやき・ローメン、緑化木などの販売、11時半から手打ちそば、豚汁、白毛もちのサービスがある。
また、熱気球の試乗のほか、丸太切り、ペットボトルボウリング、風船つりなどのゲームも用意。
市では「ツツジに親しみながら、広い園内でゆったりと楽しく過ごしていただきたい」と多くの来場を呼びかけている。 -
協働、格差是正へ地域自治区充実期待
新伊那市発足に伴う市議会議員選挙も終え、新議員26人が誕生した。「新市の方向付けをする最も重要な4年間」とする声もあり、市民の期待は大きい。伊那毎日新聞社では、市議選に合わせて候補者34人を対象に、新市の課題や権兵衛トンネルの開通による期待など6項目にわたるアンケートを実施した。
新市の課題では、南信地域の中核都市となることに期待するなかで、旧3市町村のそれぞれの特色を生かした一体的なまちづくりや、行政の広域化により多様化した地域課題や住民要望への解決策として、「市民に開かれた行政」と「住民との協働からなる市政運営の進め方」を課題とする回答が目立った。
なかでも、過疎化が進む周辺部との地域格差をなくすための対応や、地域の声を行政に反映させるため、高遠町と長谷、旧市内7カ所に設置する地域自治区の充実を訴える意見も多かった。
高遠町と長谷の候補者は新市発足による国民健康保険税や介護保険料の値上げを指摘する。高遠町の候補者は、2010年からの出生祝い金の廃止、高齢者の暮らしを支援する事業の有料化など、「旧高遠町が努力してきたことが崩される。それぞれの市町村が住民のために行ってきたことを、合併を機に壊してしまうのではなく、守り発展させることが課題」としている。
ほかに、広域ごみ処理問題、福祉や子育て支援、広域防災対策などの具体的な課題も挙げていた。
地域自治区と市議会の位置付けの問いには、地域自治区を、地域課題を探り、活性化に向けて住民の意見を行政に反映させるための「重大な組織」、市議会は審議・判断をする機関であり、行政のチェックをする機能を「これまで以上に充実させる必要がある」とし、役割の本質はそれぞれ異なるが、重なっている部分もあり、連携した取り組みが必要と考える意見が多い。
特に、高遠町と長谷は「これまでの自治体の施策のなかの住民にとって良い面を失わないように自治的な機能を発揮していくこと」として、地域自治区に期待し、市議会においては「地域自治区の自主的な活動を尊重し、発展させるために協力していくことが大事」と主張する答えもあった。
地域自治区の心配な点は「地域エゴが出やすい組織」とし、議会は「伊那市全体の発展という視点で調整していく機能をもつべき」とする回答も。
地域自治区に設置される地域協議会の委員構成について、地域の意見が十分に反映するために「型にはまらない人選が必要」と強調する意見があり、市長の任命制となっている地域自治区長について、「住民の知恵や力を生かし自治を発展させるために」公募や公選にするなどの提言もあった。
また、高遠町と長谷の地域自治区長の給与の高さを問題視する議員もいた。
「合併前は別の市町村だった地域をどう思うか」の問いに対し、通勤や通学、地域交流などによる友好関係からそれぞれの旧市町村を身近に感じていたとするなかで、経済の中心地である伊那市、歴史や文化、豊富な観光資源、自然に恵まれた環境を有する両町村の見方が多く、それぞれの特徴を認識し、生かして、一体感のあるまちづくりの推進を掲げる声が多かった。
権兵衛トンネルの開通にあたっては、木曽谷との人的交流や文化交流をはじめ、木曽谷との連携を図り、中京圏など広域からの誘客を促進し、観光客の増大からなる観光や産業、経済の活性化への効果に期待していた。
また、過疎問題を抱えるなかで、産業立地の促進と住環境や道路などの基盤整備から定住者の増加を目論む意見がある一方で、観光や商業の促進による、アミューズメント的な地域形成の指向の強まりを懸念する声もあった。
就労域の拡大や高度医療の広域化などを挙げる回答も目立った。
そのほかの主張としては、地域自治区や地域協議会の設置により、「市議はこれまでのように地域課題に尽力し、伊那市全体のことについて大局的な視点で考え、議会において建設的な立場にならなければならないと考える」とした声があった。
「合併を成功させ、早い時期に南箕輪村や宮田村との合併を図り、10万都市を目指すべき」と、合併の拡大を主張する回答も。
また、三峰川流域の合併を機に「二つのアルプスを眺める『三峰川舟下り』コースの設置も魅力の一つ」とする提案もあった。 -
庄福寺供養
飯島町は9日、庄福寺跡に建立された万霊塔前で、町理事者や町議、幹部職員ら約30人が参列し、庄福寺関係諸霊の追善供養を行った。
庄福寺跡に旧飯島町庁舎が建設された昭和40年代から毎年、この時期に諸霊の追善供養に合わせ、町民の安ねい、町の発展を願い回向している。
万霊塔に向い、聖徳寺(田切)の松崎研定住職が読経し、参列者は花や線香を手向け、諸霊の安かれと祈った。 -
KOA常務・辻順二氏が死去
KOA(本社・伊那市)の常務取締役、辻順二(つじ・じゅんじ)氏が11日未明、心筋梗塞のため飯田市の自宅で死去した。57歳。松本市出身。通夜は自宅で近親者のみで行う。葬儀・告別式は13日正午から飯田市上郷黒田6493、かざこしホールで。喪主は長男の徹也氏。
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エコアクション21自治体イニシャティブ・プログラムへ取り組み
箕輪町内企業の参加募集箕輪町と町商工会は、簡易型環境マネジメントシステム「エコアクション21」の町内企業の取得に向け、自治体イニシャティブ・プログラムに取り組む。
自治体イニシャティブ・プログラムは、自治体主導で地域内の多くの事業者が一斉にエコアクション21に取り組むことで、地域全体の二酸化炭素、廃棄物などの排出削減、エネルギーコストなどの削減を実現し、「環境経営」の証が得られる。
認証取得を希望する町内企業30から50社を町がとりまとめ、エコアクション21の中央事務局にプログラム参加を応募。採択された場合、専門家の無料派遣などが受けられる。費用面で負担が軽減できるほか、企業間で情報交換でき、より的確な取得ができるなどのメリットがある。
本年度の採択枠は全国で50自治体。昨年は県内では千曲市が採択を受け実施している。
町は06年3月6日、県内の自治体で初めてエコアクション21の認証を取得。商工会と共催で3月9日に地域企業対象にセミナーを開いた。セミナー参加者対象のアンケートでエコアクション21の共同事業への取り組み意向が強かったことから今回、町と町商工会が連携して取り組むことを決めた。
プログラムに参加を希望する町内企業は6月2日までに町商工会(TEL79・2117)または町役場産業振興課商工観光係(TEL79・3111)へ申し込む。 -
BDF事業
廃食用油回収順調箕輪町が06年度から本格的に始めた「協働による廃食用油リサイクル推進事業」の廃食用油回収は、4月は一般家庭分442リットル、小・中学校と保育園分197リットルが集まり、順調な滑り出しとなっている。
町内の各家庭から集める廃食用油を町共同作業の家でバイオディーゼル燃料(BDF)に精製し、町内巡回「みのちゃんバス」に使う地球・環境にやさしいリサイクル事業。
資源収集ステーションで各地区月1回、回収。4月は4日間で、町によると前年度に試行しているため問題なく回収できたという。
町内の5小学校と中学校、9保育園の給食室から出る廃食用油は、町担当課職員とBDFを精製している共同作業の家の通所者らが専用の廃食用油回収車で集めている。小・中学校と園児数の多い松島、沢、木下北の3園は毎月、残り6園は2カ月に1回。
9日は、箕輪中学校で回収作業をし、通所者が廃食用油の入ったポリタンクと空のポリタンクを交換。10リットル入りポリタンク10個、約100リットルを回収した。
現在、みのちゃんバスは燃料のうち1割を精製したBDFでまかなっている。
町は、地球・環境にやさしいリサイクル推進のため、引き続き回収への協力を呼びかけている。 -
県のコモンズ支援金宮田村関係は3事業
地域づくり支援を目的とする県のコモンズ支援金で、宮田村からは申請した7事業のうち3事業が採択された。
民間からは、むらづくりネット宮田の「元気な宮田、福祉と交流のむらづくり事業」が採択。福祉安全マップと青少年健全育成の拠点としてのトーテムポールづくりを行うもので、101万円が配分される。
ほかに村関係が2事業。各区や住民の自主的な地域活動を補助する「地域づくり支援事業」に145万円、宮田高原の放牧観光事業に91万円。
他に民間から小型水力発電、名木の調査書発刊、村からアスベスト対策やAED導入などの安全関係、子どもの安全見守り事業を申請していたが、見送られた。 -
南箕輪村巡回「まっくんバス」05年度運行状況
南箕輪村は、村巡回「まっくんバス」の05年度運行状況をまとめた。乗車人数は1万1553人で04年度より903人増えた。
まっくんバスは04年5月1日に路線を一部変更。2年目の昨年度は住民の利用が増え、保育園行事の利用もあった。
運行は245日で、年間乗車人数は1万1553人。月平均962・8人、運行日1日平均47・2人が利用した。
便別年間乗車人数は、第1便(午前8時役場発)3371人、第2便(午前10時30分役場発)3223人、第3便(午後1時役場発)3267人、第4便(午後3時30分役場発)1692人。月別では8月が最も多く1440人、次いで3月1134人、11月1014人、7月1007人だった。
運行経費などは、国・県の方式で04年10月から05年9月までの期間で、運賃収入(伊那バス)200万571円、伊那バスへの運行委託料1781万3千円(赤字補填額)、県補助金(廃止路線代替バス補助)63万9千円。
まっくんバスを通所や通園などに利用する障害者(児)への運賃2分の1減額措置のための証明書は5人に交付。大芝温泉入浴券付き回数券(10枚つづり2千円)は406つづり販売した。 -
伊那市さくら写真展
伊那市役所1階の市民ホールで12日まで、「さくら写真展」が開かれている。「天下第一の桜」で知られる高遠城址公園をはじめ、勝間、美和ダム湖、春日公園、六道の堤など市内にある桜の名所を紹介している。
写真展は、市秘書広報課が新市の魅力を再認識する機会になればと企画。本年度、撮影した30点=四ツ切=を展示した。
作品は、高遠城址公園から花見客でにぎわう園内、ライトアップされたタカトオコヒガンザクラ、水面を覆った薄紅色の花びらなどを映し出す。「同じ桜でも時期や時間帯が違うと、さまざまな表情を見せる」(市秘書広報課)。また、桜をバックに、まんじゅうの大食い大会、伊那節まつりなどのイベントの様子も並ぶ。
来庁した夫婦連れは「高遠城址公園の無料入場券をもらい、何十年ぶりかで行った。この写真の通り、本当にきれいだった」と見入っていた。
開庁時間は午前8時半縲恁゚後5時15分。休日でも見ることができる。
写真展は市役所に続いて高遠町、長谷でもある。
今後もイベントなどをとらえ、写真展を開いていきたいという。 -
箕輪町の総合パンフレット改訂版完成
箕輪町の総合パンフレットが完成した。名所の写真を大きく使い町の魅力が伝わる出来上がりになっている。
03年に小規模改訂したパンフレットを今回、全面改訂した。
「手に取りたくなるようなパンフレット」をテーマに、視覚重視で表紙にライトアップした「中曽根のエドヒガン」、見開きに「赤そばの里」の写真を使い、これまでの冊子型を観音開きにした。町のガイドマップはやわらかい印象を心がけクレヨンタッチ。町内の観光名所や文化財21件を写真付きで紹介し、場所がわかるようにガイドマップに番号を記している。
町内観光施設のほか、中京や東京方面の信州の観光事務所、アンテナショップなどに置く。
A4版。1万5千部作成。事業費は155万円。 -
箕輪町廃棄物不法投棄監視員委嘱式
箕輪町は1日、役場で廃棄物不法投棄監視員を委嘱し、監視業務を協議した。
監視員は、環境保全条例に基づき設置。月1回担当地区を巡視する。不法投棄は早期発見、早期対応が拡大防止になるだけでなく未然防止にもつながるため、不審な行為が見られたときや不法投棄があった場合に町に報告する。
監視員は河合満夫さん、唐沢弘三さん、片桐良彦さん、山下一夫さん、春日幸雄さん、藤沢和男さん。任期は06年5月1日から08年4月30日までの2年。
桑沢昭一助役は、「不法投棄は後を絶たない。監視は未然に不法投棄を防ぐことが大きな目的。大変な仕事だがぜひご協力をお願いしたい」とあいさつした。
05年度のごみ不法投棄は17件。投棄場所は帯無川沿いの道路、事業所駐車場、バイパスの側道、排水路、荒廃農地、水路、原野など。事業系ごみ2件、家庭系ごみ16件。袋や段ボールに入ったごみのほか布団、ミニコンポ、冷蔵庫、テーブルがあった。 -
村職員労働組合がメーデーに団結会
メーデーの1日、宮田村職員労働組合(小林敏雄執行委員長)は通常業務終了後に集まり、役場駐車場で団結会を開いた。村民からの風当たりも強いが、より職場を活性化させ、一致団結して業務にあたろうと確認しあった。
同村では5年前までメーデーにあわせ、村内に事業所を置く複数の組合が参加する連合系、労働系の統一集会を開催。
伊那などの中央集会に参加する組合が多くなり消滅したが、村職労は「5月1日」にこだわり、恒例の団結会を続けている。
小林委員長、元村職員で特別委員の小原勇県議があいさつ。「自治体の果たすべき役割が問われているが、こんな時だからこそ発想を政策に転換することが求められる。縮むのではなく、拡大指向で職場活動にあたろう」と呼びかけた。
各職場でつくったプラカードも会場に掲げ、メーデーの歴史的意義も再認識した。 -
庁舎周辺清掃ボランティア開始へ
伊那市は8日、庁舎周辺清掃ボランティアによる活動を開始する。年間を通して、庁舎周辺のごみを拾い、環境美化を図る。
市職員からボランティアを募ったところ、部課長を含む71人が申し込んだ。本庁以外の職員もいる。
午前8時半の出勤前の7時半から30分間ほどの時間を利用。1日2人の当番制で、市役所駐車場付近のごみ拾いに当たる。人員が増える可能性もあるが、当面、1人が2カ月に1度のペースで回るという。
この活動は、長年、ボランティアで庁舎周辺の清掃に当たっていた市職員が昨年度末で退職したため、継続することになったもの。
駐車場には、たばこの吸い殻やペットボトル、空き缶、空き弁当などが捨てられ、毎日、掃除をしていないと印象が悪いほどだという。
花火シーズンは、ごみが多いそうで、市はごみの持ち帰りを呼びかける。 -
伊那市議選 新議員26人が決まる
新市発足に伴う伊那市議会議員選挙は30日、市内71カ所の投票所で一斉に投票が行われ、即日開票の結果、新議員26人が決まった。投票率は69・42%だった。
合併後、初めての選挙で、旧3市町村単位に選挙区を設けた。選挙区ごとの定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が立候補、7日間にわたる激戦を繰り広げた。
当選したのは、前職22人、新人3人、元職1人で、党派は無所属21人、共産党3人、公明党2人。共産党は立候補者5人を擁立したが、高遠・長谷で各1人が落選、旧伊那市議の議席4を3に減らした。
選挙区ごとの投票率は伊那が67・07%、高遠が83・76%、長谷が85・84%だった。
最も高かった投票所は長谷の非持山で98・66%。伊那の西箕輪大萱が48・06%と最低だった。
有権者数は5万6183人(男2万7148人、女2万9035人)。
【伊那選挙区】
定数18。前職16人、元職1人、新人1人。党派は無所属13人で、共産党、公明党がそれぞれ3、2の議席を確保した。
トップ当選は、西春近の元市議飯島尚幸氏。公明党の組織票に加え、集落単位で決起集会を開くなど地元で安定した強さを見せ、2655票を獲得した。
同世代の若者を中心に「応援団」を組織した西春近の春日晋治氏、有権者2874人と大票田の富県の下島省吾氏が2千票台で上位当選した。
手良の新人竹中則子氏は、市女団連OB有志らでつくる「明日を担う女性の会」が「政策決定の場へ女性を送り出したい」と擁立。得票数1800票を目標に掲げ、各地区に支部を設けて全市的に支持を広げた。
前職5人のうち3人が引退した西箕輪は、前沢啓子氏=共産党=のみとなった。
東春近は、新人1人が立ったものの、共産党の前職飯島光豊、伊藤泰雄の2氏は、しっかり地元などの地盤を固めた。
美篶は前職黒河内浩、矢野隆良の2氏が、伊那は前職新井良二、小林信、柴満喜夫、中村威夫、馬場秀則、前田久子=公明党=、三沢岩視、柳川広美=共産党=の8氏がそれぞれ当選を果たした。手良の小平恒夫氏は次点と41票差で当選ラインに滑り込んだ。
民主党の推薦を受けた東春近の新人野溝直樹氏は、ビジョン実現のため「だれもが自由に自分の意見を言える民主主義の風土づくり」を目指し、選対を組織せずに戦った。前職2人の地盤を崩すことができず、他地区へも浸透できなかった。市民派として立った西箕輪の前職倉田節子氏は地縁・血縁の地域選挙の壁にはばまれ、美篶の若林徹男氏も前回(03年2月の旧伊那市議選)より約370票を伸ばしたが、当選ラインに届かなかった。
【高遠選挙区】
定数5に8人が立候補した。なかでも5人が出馬した激戦の高遠地区は、他地区からの集票がカギとなっていたが、「貧乏くじ」を引いたのは同地区の3人だった。
大票田の藤沢からただ一人出馬した伊藤明由氏は地元票を固め、候補者がいない隣地区の長藤、三義からの上乗せを図った。一時は「地元に他候補が多く入り込み、かなり入り乱れている」と不安を募らせていたが、激戦の高遠地区の陣営を中心とした切り崩しをしのぎ、千票を超す票数を獲得してトップ当選を果たした。
河南地区からは上山田の推薦を受けて立った平岩国幸氏が、地元や候補者を出していない地区内の集落を固め、血縁関係の強い他地区からの票も得た。
激戦の高遠地区から一人抜け出る格好となったのが北部地域に勢力を伸ばした原浩氏。有権者が約230人と少ない下山田の野々田高芳氏と、同じ集落から3人が立つ大激戦の高遠地区相生町から出馬した飯島進氏は、各地区から票を重ねて滑り込んだ。
組織票と地元票以外の票が伸びなかった共産党の関森照敏氏、血縁関係の強い河南地区の小原を固めたものの、他地区への拡大に失敗した伊東實氏、全域からの支持を狙った春日嗣彦氏の高遠地区3人が涙をのんだ。
【長谷選挙区】
長谷区は定数3に対して5人が出馬。北を固めた非持の中山彰博氏、南をまとめた佐藤八十一氏、地元をはじめ、全域からの集票を図った北原幸彦氏が当選した。溝口から立った羽場好美氏と共産党の宮下金典氏が落選した。
非持から出馬した新人の中山氏が確実に地盤を固めてトップ当選。これまで南非持と中非持それぞれで候補者を擁立して対立してきた両集落の一本化を図り、非持全体から票を獲得した形となった。
また、佐藤氏も昭和の合併で長谷村となる前の旧伊那里村地域である中尾、市野瀬、浦、地元杉島の4地区を統一した格好で、両氏とも安定した基礎票で、選挙戦を優位に展開した。
有権者225人の非持山から立った北原幸彦氏は、苦戦がささやかれていたが、全域から支持を得るために精力的に活動し、各地区からの上乗せで滑り込んだ。
大票田を地盤とする中山氏と佐藤氏の固い防衛に影響を受けたのが、溝口の羽場好美と宮下金典の2氏。地元票だけでは当選が難しいことから、羽場氏は47歳の若さを武器に若者層に支持を訴え、宮下氏は組織票と草刈り場を中心に全域からの集票を狙ったが、他地区の固い防衛によって切り崩しに失敗した。 -
トリクロロエチレン住民説明会
駒ケ根市赤穂町四区の龍水社赤穂工場跡地の井戸水と土壌の一部から環境基準を超えるトリクロロエチレンが検出されたことを受けて市と土地を所有していたJA上伊那は28日夜、周辺住民を対象にした説明会を町四区の市老人福祉センターやまびこ荘で開いた。集まった住民約60人に対し、市とJAのほか調査会社の担当者らが汚染の状況と今後の対応などについて説明。JA上伊那は今後責任を持って浄化対策を行い、市は周辺の井戸水の調査を行いたい竏窒ネどとして住民の理解と協力を求めた=写真。
住民からはトリクロロエチレンについて「稲作用水の汚染の恐れはないのか」「龍水社では使っていなかったというが、自然に存在するものなのか」などの質問が出たのに対し調査会社の担当者は「地下水が用水に流入するとは考えにくいし、万一混入したとしても地上に出るとすぐに揮発してしまう」「人工的に作られた物であり、天然に存在することはあり得ない」などと回答した。
同地では04年10月以降数回にわたる調査の結果、国が定めた環境基準の1リットル当たり0・03ミリグラムを大きく超えるトリクロロエチレンが地下水から最高8・9ミリグラム、土壌から1・4ミリグラム検出された。JA上伊那は1回目の調査結果を04年11月に駒ケ根市に報告したが、市はこれまで住民に対して説明や対策をまったく行ってこなかった。
トリクロロエチレンはドライクリーニングの染み抜きや金属・機械の洗浄などの用途に使われる有機塩素系溶剤の一種。人体に対しては皮膚や粘膜への刺激、頭痛や倦怠感などの症状を生じさせ、高濃度の暴露では死亡することもある。 -
事務事業内部評価導入へ
住民に公表、職員の意識改革も期待宮田村は、事務事業の内部評価制度を新たに導入する。事業の達成度や必要性などを庁内で評価。結果は住民に公表し、次年度以降の予算や実施計画に反映させていくが、村総務課は「コスト感覚など、職員の意識改革にもつなげたい」と話している。
村の事務事業は230程度。そのうち3分の1程度の事業を各課、係で抽出し、まず担当職員自らが評価する。
内容は事業の必要性、有効性、効率性、優先性と、総合評価。
職場によって仕事内容が大きく違うことから、評価する指標は各事業ごとに設定する。
連休明けに職員に説明し、6月末までに各課長に報告して1次評価。7月中旬に理事者、課長らでつくる庁内の評価委員会で2次評価する。
10月に住民に公表する予定で、費用対効果、達成度など、施策の方向性が間違っていないか示していく考え。
住民からは外部評価を求める声もあるが、「まず、職員自らが評価しないと何も始まらない。職員の意識付けも期待している」(同課)という。 -
伊那市議選 きょう投投票
新市発足に伴う伊那市議会議員選挙は30日、市内71カ所の投票所で一斉に投票が行われる。即日開票で、新議員26人が決まる。開票は午後9時からで、大勢判明は10時半ごろになりそうだ。
合併後、初めての市議選で、旧3市町村単位に選挙区を設けた。選挙区ごとの定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が立候補。
内訳は、伊那が前職18人、新人2人、元職1人で、党派は無所属16人、共産党3人、公明党2人。高遠は前職7人、新人1人で、無所属7人、共産党1人。長谷は前職4人、新人1人で、無所属4人、共産党1人。
投票は午前7時縲恁゚後8時。閉鎖時刻を繰り上げるのは、長谷の浦公民館が午後4時、高遠の三義・御堂垣外・松倉の各生活改善センター、荊口・片倉の各多目的集会施設が午後7時となっている。
開票は、伊那が市役所、高遠が町総合福祉センター、長谷が総合支所で行われる。開票速報は10時から20分おきに、庁内放送するほか、市のホームページ(HP)に表示。市民ホールでは、パソコンとテレビを接続するため、HP画面を見ることができる。
また、伊那ケーブルテレビ(ICT)、長谷ケーブルでそれぞれ生中継する。ICTは午後9時半から、1チャンネルで流す。
作業終了時刻は、高遠・長谷が10時、伊那が11時を見込む。市役所では、新たに自書式投票用紙読み取り分類機2台を使うことから、前回より時間短縮されるのではないかという。
22日現在の有権者数は5万7210人(男2万7702人、女2万9508人)。
大型連休にかかることなどから投票率の低下が懸念され、市選挙管理委員会は「伊那市の進むべき方向を決める重要な選挙」と投票を呼びかけている。 -
春の叙勲
旭日双光章
地方自治功労
前南箕輪村長
山口一男さん(75)「栄えある章をいただいてありがたい」
日本通運に27年間勤務。野球と組合活動に盛んに取り組み、組合執行委員長を務めた。社会党上伊那書記長も務め、退職後の91年4月、社会党公認候補として村議会議員に初当選し95年5月から議長を務め活躍。3期目途中の01年に無所属で村長選に出馬し当選。1期4年務め05年4月、退任した。
村政運営は、真に恵まれない人に対する行政サービスを最も大切にし、個人的に相談を受けるなど心を砕いた。「7歳で父親が戦死。貧乏で育って底辺の人の気持ちがわかるから、それはやってきたつもり」と振り返る。
「村にとって激動の4年間だった」任期中は、硫酸ピッチ、子ども未来センター、市町村合併と大きな問題が次々とあった。
合併問題は、当時は「村のままでいければ基本的にはいいと思っている。でも今はいいけど、勇気をもって合併したほうが将来的には村のためになる」と村民への説責任を果たし、住民投票を実施。結果は合併反対6割で自立の道を選択。村民参加の「むらづくり委員会」を組織し、自立のむらづくりへの道筋を立て、職を退いた。
「私は人に恵まれた」。全国町村議長会の理事を務めた当時の人脈が村長時代に役立った。「まさか村長をやるとは思わなかったけど村民、行政にお世話になり、皆さんのおかげ」という。
現在はゴルフを楽しみ、権兵衛峠開通に伴う村への波及効果に関心を寄せる。田畑の自宅で妻と2人暮らし。 -
龍水社跡地から化学物質
駒ケ根市赤穂町四区の龍水社赤穂工場跡地の井戸水と土壌の一部から環境基準を超えるトリクロロエチレンが検出されていたことが28日までに分かった。同地への企業誘致に伴い04年10月、当時の所有者だった上伊那農業協同組合(JA上伊那)が敷地内に3つある井戸の水質調査を行ったところ、1つの井戸の水から1リットル当たり0・44ミリグラムを検出。国が定めた環境基準の0・03ミリグラムを大きく超えていることが分かり、同年11月に駒ケ根市に報告したが、市はこれまで住民に対し、一切説明してこなかった。理由について中原正純市長は28日開いた議会全員協議会で「企業誘致の事情もあり、報告が遅れた。分かった時点で住民に直ちに知らせなかったことは反省している」と述べた。市とJA上伊那は同日夜、周辺住民に対しての説明会を行って謝罪し、理解と協力を求めた。
04年の調査で基準を超えるトリクロロエチレンが検出されたことを受けてJA上伊那は06年1月から3月にかけてさらに数回の詳しい調査を行い、地下水から最高8・9ミリグラム(1リットル当たり)土壌から最高1・4ミリグラム(同)のトリクロロエチレンを検出した。
この間、05年12月にはオフィス家具、石油ストーブなどの大手製造企業トヨセット(本社愛知県安城市、富岡靖明社長)が新工場建設用地として同地を取得したが、市によると同社には契約前の交渉段階で事情を説明し、06年秋に見込んでいる工場棟着工までに土地の浄化対策を取ることで了解を得ているという。JA上伊那は、今後責任を持って土の入れ替えなどの浄化対策を行うとしている。
トリクロロエチレンはドライクリーニングの染み抜き、金属・機械の洗浄などの用途に使われる有機塩素系溶剤の一種。人体に対しては皮膚や粘膜への刺激、頭痛や倦怠感などの症状を生じさせ、高濃度の暴露では死亡することもある。 -
駒ケ根市防災会議
駒ケ根市は28日、市防災会議(会長・中原正純市長)を市役所で開いた。委員約30人が出席して市地域防災計画の改正や土砂災害危険個所の見直しについて市の防災担当者の説明を聞き、計画案を了承した。
防災計画の改正点には市が指定する災害発生時の避難所を現行の69カ所から82カ所に増やすことや、非常用食料の備蓄目標をこれまでの3400食から1万食に増やすことなどが盛り込まれた。
避難所は中央道以西にはこれまで1カ所もなかったことから、こまくさの湯、早稲田実業高校校舎、家族旅行村などを新たに指定。上赤須、市場割、下平などでも避難所が住宅から半径1キロ以内になるよう見直し、各地区の集会所などを避難所として指定した。 -
伊那市議選あす投票・候補者「最後のお願い」
新市発足に伴う伊那市の市議選は30日、投票が行われる。市議選は、旧市町村単位を区域とする3選挙区で、いずれも定数を超え、激しい選挙戦が繰り広げられている。残すところあと1日で、立候補者は選挙カーに乗り込み「最後のお願い」に回る。
定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が立候補。伊那が前市議18人、新人2人、元市議1人で、党派は無所属16人、共産3人、公明2人。高遠は前町議7人、新人1人で、無所属7人、共産1人。長谷は前村議4人、新人1人で、無所属4人、共産1人。
選挙区ごとの有権者数は22日現在で、伊那が4万9428人(男2万4038人、女2万5390人)。高遠が5948人(男2810人、女3138人)。長谷が1834人(男854人、女980人)。
03年2月の旧伊那市議選の投票率は68%。今回は、合併後初めての選挙で、投票日が2月に比べて暖かい時期であることから上がると見る一方、大型連休にかかり、市長選が無投票だったことから下回ると予想する人もいる。
仮に、投票率が70%だった場合、有権者を定数の18で均等割すると、立候補者1人当たり1922票。上位当選者が大量に票を獲得すると、当落ラインはぐっと下がる。
高遠、長谷はいずれも旧町村議選の前回選挙が無投票で終わっているため、前々回選挙の投票率でみると、高遠は89%(01年3月)、長谷は92%(99年4月)だった。
高齢化率が上がっていることや、大型連休にかかり若者層の投票が減るなど、これまでの投票率を下回るとした見方が多いため、高遠を85%、長谷を90%として定数(高遠5、長谷3)で均等割すると、高遠が立候補者1人当たり1011票、長谷が550票となる。
3選挙区とも定数が旧市町村議会より、伊那が6人、高遠と長谷がそれぞれ9人と、大幅に減ったことで、かなり多くの集票が求められ「前回の2倍は取らなければ、当選は難しい」「今までのように地域の票だけを頼りに戦えない。これまでにない厳しい選挙」「票読みが難しい。ふたを開けてみないとわからない」と危機感を募らせる立候補者の声が目立つ。投票率の低下を懸念しつつ、一票ずつを確実に上乗せするため、各選対は期日前投票を含めて投票を呼びかけている。 -
【春の叙勲】瑞宝単光章・消防功労 有馬史郎さん(68)
「照れ臭いというか…。消防団活動は無我夢中になって、任務でやっていた。振り返ると大変だった。現役の皆さんにはご苦労さまと伝えたい」と謙虚に叙勲をよろこぶ。
消防団歴は約30年。1957年、高校卒業後の18歳で入団。部長2年、副分団長2年、分団長2年、副団長8年間務め、団長は98年4月から04年4月までの3期6年。県消防協会会長も歴任する輝かしい功績がある。
団長時代は旧伊那市全戸への消火器設置や、女性団員が入団できるための制度の見直しなどに力を注いだ。
団員のけがや健康には人一倍気を遣った。「団員を現場で死なせてはいけない。部下をけがさせては長としての価値はない」。団員の家族がさみしい思いをしないよう、二次災害発生には注意し、大きな責任を背負って取り組んだことを振り返る。
火災などの現場へは誰よりも早く駆け付けた。サイレンが鳴ると、妻が作業着などを用意し、長女が車のエンジンをかけるなど、出動準備は家族が支援。「それいけ!!」と送り出す妻は、嫌な顔一つせず見送ってくれたという。
「消防団に対して、家族の理解がなければ続けられなかった。部下にも恵まれ、消防団活動を精一杯やらせてもらえた」
趣味は野球、ソフトボール、ゴルフなどで体を動かすこと。現在は有馬建設会長。伊那市狐島在住。妻、長女と3人暮らし。 -
信州ゆめフォーラム・ミニ・フォーラムin飯島町
「みんなの声を県政に」信州ゆめフォーラムは27日夜、成人大学センターで伊南地区では初の一般公開フォーラム「ミニ・フォーラムin飯島」を開いた。12人が参加し、信州夢ビジョンや同フォーラムが求める知事候補像などの説明を受け、
環境や福祉、地域経済など身近な問題について意見交換した。
参加者からは「今まで計画されていた(公共)事業はどうなるのか、見えてこない」「住民が少しずくを出すことで町は変わっていく」「自分ができることは自分でするという意識が大切」など協働のまちづくりや、公共事業に対する意見のほか、市町村合併問題について「真に理念と覚悟を持って自立したのか、疑問だ。変わることへの拒否反応レベルだったのでは」「将来、再び、選択を迫られる時が来るのでは」などの意見が出された。
同フォーラムは「大きな風を起そう!、信州の未来のために:今」を合言葉に、30、40代のメンバーで設立。夏の県知事選挙を視野に、各地で開くミニフォーラムを通して、多くの県民との意見交換の中から、長野県ビジョンを見出し、そのビジョンを具現化できる行動力のあるリーダーの誕生を目指す。
次回の伊南地区ミニフォーラムは16日、中川村で開く。 -
市議選 情勢(3)伊那選挙区
新市発足に伴う伊那市の市議選は30日に投票が行われる。選挙戦は終盤を迎え、各陣営とも立候補者の辻説法、電話戦略などで票の掘り起こしに必死だ。選挙区ごとの情勢を探る3回目。
伊那選挙区の定数は18で、立候補者は21人。
内訳は前職18人、新人2人、元職1人。党派は無所属16人、共産党3人、公明党2人。
地区別にみると、前職5人のうち3人が引退した西箕輪は、前職倉田節子、前沢啓子の2氏が立つ。「市民派」の倉田氏は、辻説法で「平和に生きるまち」を訴える。共産党の前沢氏は、前職小林和人氏の地盤を引き継ぎ、竜西を中心に回る。有権者4801人と大票田だが、他地区の立候補者が積極的に入り込み、安心できる状況にない。
東春近(有権者4395人)は、前職飯島光豊(共産党)、伊藤泰雄の2氏に、新人野溝直樹氏が加わった。民主党推薦の野溝氏は、地元を重視しつつ、連合長野上伊那地域協議会の支持を背景に、企業を回って全市的な集票をねらう。選対を組織しない戦い。知名度が低く、苦戦する。前職2氏は新人1人が増え「見えないところで票が減っているのではないか」と危機感を持つ。
西春近(有権者5072人)は元職飯島尚幸(公明党)、前職春日晋治の2氏。小学校区単位で北部と南部にほぼ地盤が分かれているものの、縁故関係が強い東春近から切り崩しがあり、守りながら戦う形になっている。飯島氏は地元票を掘り起こす。春日氏は地元のほか、同級生や消防団など同世代の仲間が「応援団」として集う。旧伊那市議選(03年2月)のトップ当選で、周囲から聞こえる「大丈夫」の声に、票が流れないよう気を引き締める。
手良は前職小平恒夫、新人竹中則子の2氏だが、有権者1945人と少ない。竹中氏は、市女団連OB有志らでつくる「明日を担う女性の会」が擁立した。各地区に支部を設けているが、60代女性が中心。地域の壁を超え、いかに幅広い年齢層に浸透させるかが課題で、どうしても地元候補者に票が流れてしまう傾向を心配する。小平氏は前回より票を伸ばす勢いで、地元のほか、西箕輪、西春近、上・下新田、狐島などを集中的に回る。
美篶(有権者5586人)は前職黒河内浩、矢野隆良、若林徹男の3氏。特に決まった地盤割りはなく、それぞれが入り乱れる。手良に近い笠原や南割などに立候補者がおらず、他地区の立候補者を含めて票の取り合い。地元を守りつつ、攻めている状態。在は地元ががっちり固めているとみて、伊那の町部を中心に票獲得に動く。
伊那(有権者2万4736人)は、前職新井良二、小林信、柴満喜夫、中村威夫、馬場秀則、前田久子(公明党)、三沢岩視、柳川広美(共産党)の8氏。竜東が5人、竜西が3人。大票田の西町、荒井、山寺などは1人ずつ。引退した中央区高沢勝氏の地盤で、同区の社民党推薦新井氏、柳川氏に加え、狐島区の馬場氏らが争う。
富県(有権者2893人)は、前職下島省吾氏のみ。他地区からの切り崩しを食い止めようと守りを重点にしていたが、ここへ来て地元を固めつつ、攻めの体制に切り替え、伊那の町部で票の掘り起こしをねらう。
定数が前回の24から18に減ったことで、前回以上に票を上乗せする必要がある。立候補者のいない他地区へ出向いても「全然知らない人が行って票に結びつくのか」という難しさもあるようだ。前職の選対では「これまでで一番票が読めない」と選挙の基本に戻って辻説法を組み、公約を訴える手法に切り替えたところも。「(獲得票数が)だんご状態になるのではないか」との見方もあり、前回の2倍近い票を獲得しようと、最終戦へ望みをかける。
22日現在の有権者数は4万9428人(男2万4038人、女2万5390人)。 -
役場窓口の時間延長本格実施
宮田村は26日までに、1月から毎週水曜日に試行してきた役場窓口の時間延長を、連休明けの5月10日から本格実施すると決めた。毎月第3日曜日の午前中に開いている休日窓口は、1年間試行期間を伸ばす。
対象窓口は住民係と税務係で、試行と同じく水曜日に実施。通常午後5時15分を7時まで開く(祝祭日は除く)。
試行してきた各種証明書の発行、税金収納に加え、水道料金、保育料、住宅使用料、介護保険料の収納も新たに取り扱う。
1月から3月末までの実績をみると、延長時間の1日当たり平均取り扱い件数は6件ほどで、利用者数は4縲・人。
証明関係の利用が多いが「税以外の料金収納の取り扱いについても需要があり、本格実施にあわせて導入することにした」と村総務課は説明する。
試行を継続する休日窓口についても、取り扱い業務などは時間延長の窓口と同じ。午前8時半から正午まで開く。
延長、休日ともに、住民係、税務係各1人の職員が交替で対応。「やむを得ない場合を除き時差出勤を基本にして、超過勤務(残業扱い)にならないようにする」(総務課)としている。 -
伊那市議選激しいつばぜり合い・高遠区情勢
新市発足に伴う伊那市議選は、旧市町村を区域とした選挙区が設けられ、伊那18、高遠5、長谷3の定数に対し、それぞれ21人、8人、5人が立候補。激しいつばぜり合いはいよいよ後半戦にもつれ込んだ。候補者たちは遊説カーで各選挙区域を隅々まで回り、力強い決意をにじませて、有権者に公約を訴えている。選挙区ごとに情勢を探る2回目。
高遠選挙区は、定数5に、前町議7人、新人1人が出馬。党派は、無所属7人、共産1人。地区別では、高遠が前町議5人、河南が前町議1人と新人1人、藤沢が前町議1人。
高遠選挙区の中心部である高遠地区は、西高遠から前職の飯島進、伊東實、春日嗣彦、関森照敏、原浩の5氏が立候補。このうち相生町から飯島、伊東、関森の3氏が立つ。各陣営とも「地元からガッチリ(票を)取りたいが、非常に難しい」と危機感を募らせている。
血縁関係の強い他地域からの確実な票獲得に向ける陣営、候補者のいない地区内の東高遠のほか、長藤、三義に加え、藤沢に入り込むなど、全域からの「票取り合戦」が強いられている。
新市発足により衰退が懸念されている周辺部の藤沢、長藤、三義の3地区は、有権者約980人を誇る大票田の藤沢に伊藤明由氏一人が立つのみ。三義と、長藤の北中部地域からの集票も狙い勢力の拡大を目指す一方で、「守ることが大変」と上滑りを警戒する。
河南地区は、下山田から前町議の野々田高芳氏、上山田から新人の平岩国幸氏の2人が地元の推薦を受けて出馬。有権者約450人の上山田、その2分の1ほどの下山田、いずれも地元票だけの当選が難しいことから、河南地区内で約900人の有権者がいる小原と勝間の票を奪い合う。しかし、小原は血縁関係の強い他地区の候補者が「地盤」としていることもあり、長藤と三義などからの上乗せを図る。
各陣営とも地道に他地区へ足を運んで支持を広げ、事務所では、電話やはがき戦略で支持の拡大を図るなど、終盤に向けて追い込みをかける。
有権者数は4月22日現在で、5948人(男2810人、女3138人)。 -
箕輪町保健補導員会総会
箕輪町保健補導員会総会は24日、町保健センターで開いた。新体制の第1回会合で約170人が出席し、06年度活動計画を協議した。総会後は全体研修会で「保健補導員がめざすもの」についての講演を聞いた。
本年度は新事業で、みのわ健康アカデミーの短期版「保健補導員短期アカデミー」を開く。希望者15人が9月から12月までの4カ月間、健康学習と運動トレーニング、在宅トレーニングプログラムなどに取り組み、地域の健康サポートのリーダーになってもらう。
活動計画は▽健診(循環器)結果と自分の体の変化についての学習▽任期中の循環器健診受診▽乳房の自己検診法学習▽地区の健康相談(血圧測定)▽施設見学▽健康広場への参加▽保健予防活動への協力-など。
保健補導員は234人。任期は06、07年度の2年間。会長は関奈保子さん(松島)、副会長は高森直美さん(沢)、三井時子さん(長岡)。