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伊那市マレット協会・92人が快音・熱戦
伊那市マレットゴルフ協会(諸田秀会長)は13日、同市美篶の南割河川敷マレットゴルフ場で、本年度の初打ち大会を開いた。3市町村合併に伴い高遠町、長谷地区からも新会員19人を迎え、92人がコース上に初打ちの快音を響かせた。
諸田会長は「マレットゴルフのマナーを守り、健康に気を付けて今年度も楽しくプレーしてほしい。初打ちにふさわしい結果が出ることを期待する」とあいさつ。熱戦を終えた会員らには、ダルマ1個の記念品が贈られた。
同協会は、1縲・2月、月2回の例会など、年間約30回の大会を予定している。
結果は次の通り。
▽男性 (1)宮下近夫106(2)赤羽篤108(3)伊坪寿勝110(4)網野信一郎、酒井重雄、田中豊文113(5)小沢恒二郎、宮下昭喜、諸田秀114(6)赤羽貞雄115
▽女性 (1)林清子104(2)浅野八重子114(3)平沢祐子115(4)網野さだ子、池田紀子、城鳥和子116(5)佐藤美知、鈴木よしゑ117(6)山崎和子118
▽ホールインワン 池上猛、春日初夫、山崎広美、浅野八重子(2回)、城鳥和子 -
ガールスカウトがミャンマーへ送るピースパック作り
ガールスカウト長野第26団(木部則子団委員長)は13日、ミャンマーの難民キャンプの子どもたちに送る「ピースパック」の袋詰め作業をした。年長園児から高校生まで約25人のスカウトが集まり、鉛筆やノート、色鉛筆などを1セットとしたピースパック45袋を作り上げた=写真。
取り組みはガールスカウト日本連盟が取り組む「ピースパックプロジェクト」の一環。同プロジェクトは、世界には生活に困窮する人がいる事実を知るとともに、互いに助け合いながら生きていくことの大切さを学ぶために行っており、各団がそれぞれピースパックを作成している。
長野第26団では、昨年12月に実施したフリーマーケットで得た収益金でピースパックに詰める文具を購入。中高生が中心となり、英語で書いたメッセージカードを添えた。
スカウトらは袋に入れる文具がきちんとそろっているを確認しながら、一つひとつ袋詰めにしていた。
ピースパックは2月の始めころ、ミャンマーへと発送する。 -
原油高騰で入浴料の値上げを検討
伊那市議会全員協議会が12日開かれ、市は使用料や補助金の見直し、羽広荘改修工事の概要など5項目を報告した。
新年度の予算編成に当たり、使用料・扶助費・補助金の見直し事項として▽文化体育施設の使用料は、市外の個人が1・2倍、団体が2倍に引き上げ、市民と差をつける▽高齢者介護慰労金支給事業の給付対象から要介護1・2を除外する▽補助金は06年度の10%以上を削減する竏窒ネどを挙げた。温泉施設の入浴料は原油高騰に伴い、値上げする方向で検討している。一方、少子化対策で不妊治療費助成事業など充実させる。
建築から30年以上が経つ羽広荘の改修工事は、トイレ付きの客室を設定するなど観光宿泊施設として集客を図る。
改修は、1階フロント周辺の整備、全客室(19室)への洗面台設置、洋室の設定、エレベーターの設置など。南アルプスの景観が眺められるように、段差の解消や東側のサッシを更新する。
1月末にプロボーサル選考によって設計業者を決定し、3月末に設計を完了。準備が整い次第、工事請負業者を選定する。工事費は1億5千万円以内の条件を付ける。
工事期間は5月連休明けからを予定。
工事費は、事業主体の伊那市総合開発が民間資金を借入れて調達。借入金の返済は市が元利償還金の半分を負担する。
宿泊料を4段階設定に見直すことで、05年度実績から試算し、年間2千万円の増収を見込む。
◇ ◇
伊那市選挙管理員会は12日の市議会全員協議会で、投票所の閉鎖時刻を17カ所で繰り上げるとした。
投票所71カ所のうち、長谷の浦が4時間、高遠の山室、松倉などが1時間と現行6カ所で繰り上げ措置をとっている。合併によって投票箱の開票所到着が開票時刻直前になってしまい、事務処理に支障が出ている。そのため、直線距離10キロの区域外に当たる11カ所を新たに加える。
浦は区制廃止で、杉島に統合することを検討する。
市選挙管理委員会で決定後、4月8日の県議会議員選挙から適用。
また、選挙ポスター掲示場の設置個所も県選管と協議が整い次第、461カ所から296カ所に減らす。 -
伊那西スケート場 待望の滑走
伊那市ますみケ丘の伊那西スケート場が13日、今季オープンした。開場から3時間で、地元住民ら約100人が利用。暖冬の影響で初滑りができないでいた人々の表情にやっと笑顔が戻ってきた。営業は2月4日まで。
近くの小学生や保護者のほか、松川町の常連客も来場した。伊那西小5年の大野田真二君(11)らは「やっと冬がきた」と滑走を満喫。「イナバウアー」と叫んで、鬼ごっこなどをして楽しんだ。
冷え込みは続かないものの雪が凍り滑走可能となり、前年度と比べ18日遅いシーズン入り。「今月いっぱいは子どもたちに乗せてあげたい」と管理人らは、今後の冷え込みを期待する。
開場は午前7時縲恣ッ10時、午後6時縲恣ッ9時の一日2回。入場料は小学生以上200円。問い合わせは、伊那西スケート場(TEL78・7597)へ。 -
伊水会新春書作品展
上伊那の書道家らでつくる伊水会(千葉耕風代表)は14日まで、「新春書作品展」を伊那市駅前ビル「いなっせ」にある2階ロビー展示ギャラリーで開いている。小品を中心とする29人の50作品が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
同会は例年、「伊水会展」と題して会員の作品発表を行っているが、新春作品展を催すのは初めて。散歩がてらに足を運んでもらえるような気張らない作品展にしよう竏窒ニ、これまでの書き溜めた作品の中から気に入ったものを出展している。
漢字、仮名、隷書、墨象など、さまざまな書体を用いた作品が並び、“書の年賀状”という意味合いで、今年のえと「亥(イノシシ)」をテーマとした作品も多い。
千葉代表は「生活の中に入っていくような書を中心とする気軽な作品展。墨象は墨と筆でつくる絵画的な面白さもある。ぜひ足を運んでほしい」と話している。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
来年度から副市長2人体制へ
伊那市は来年度、収入役を廃止し、副市長2人を置く方針を示した。12日、市議会の会派代表者会議で説明した。
副市長に、酒井助役、白鳥収入役をあてる考え。収入役の廃止で、会計管理者に、特別職でない部長級の一般職員を任命する。
地方自治法の一部改正に伴い、マネジメント機能の強化を図る。副市長は、市長の補佐や市長権限に属する事務の一部の委任を受け、政策や企画をつかさどる。定数は条例で定める。
小坂市長は、合併後の調整や企業誘致などを挙げ「市長を補佐する仕事がハードになっている。できたら副市長2人を置きたい」と理解を求めた。
委員は、複数に対する考え方や2人の事務分担、県内の実態などを質問。
小坂市長は「事務分担は、おおまかに内務と外務の形を考えているが、きちんと整理したい」と答えた。報酬額は「同じ職務で差をつけるのはいかがなものか」と述べ、助役に合わせたいとした。
1月下旬縲・月に開く特別職報酬審議会で諮問し、答申を受けて、2月下旬の市議会で関係条例を提案する。
報酬額は、助役が76万8千円、収入役が68万1千円となっている。 -
伊那市消防団 参与会を発足
伊那市消防団(田畑安彦団長、1156人)は9日、高遠町・長谷村と合併により誕生した新団以前の各旧市町村の団長経験者を集め、団の活動に助言を与えることを職務とした参与会を発足した。市役所で委嘱式などがあり、会長に御子柴龍一さん、副会長に馬場市衛さんを選出した。
委嘱したのは就任の同意を得た23人。この日は、そのうち12人が出席し、田畑団長から委嘱状を受け取った。田畑団長は「地元の地理に詳しい皆さんから指導を頂くことで、災害が起きても迅速な対応ができると思う。皆さんの活躍を期待したい」と話した。
御子柴会長は「私たちの仕事は現職の皆さんを補佐し、地域住民の財産保全などを助けること。親ぼくを深めるとともに新伊那市消防団の手助けをしていきたい」と就任のあいさつをした。
参与会は、合併前、後の団長経験者が対象。今後は年2回の定例会で団幹部と親ぼくを深めながら意見交換をするほか、団行事にも参加していく。 -
はつらつ手良塾が裁判員制度の学習会
伊那市手良地区住民でつくる「はつらつ手良塾」は10日夜、09年度までに導入される「裁判員制度」の学習会を手良公民館で開いた。塾生や地区住民など約15人が集まり、新しい制度への理解を深めた=写真。
同塾で裁判に関する学習会を開くのは3回目。昨年12月には実際に刑事裁判の傍聴もしており、今回は学習会を実施。DVD(音声デジタル・ディスク)で裁判員に選ばれた場合の流れを学んだ後、長野県地方裁判所伊那支部の庶務課長・桜井郁夫さんから、裁判員制度が導入された経緯などを学んだ。
参加者からは「これまで難しい問題は専門家に任せるというのが一般的だったと思うが」などといった質問があり、それに対し桜井さんは「これまではそういう機運の中、裁判が行われてきたのは事実。その一方で国民から離れた存在となり、手続きが長期に及ぶなど、国民感情にそぐわない弊害も出てきた。裁判自体簡単とは言わないが、法律はみなさんの常識でできているもの。それを適応してもらい、判断してほしい」と呼びかけた。
はつらつ手良塾は、手良地区の60代のメンバーを中心として構成する公民館クラブ。地域には気力、体力、時間的余裕のある60代世代もおり、地域の中核的役割を担っている人も多いが、この世代は公民館活動と疎遠になりがち。そこで手良公民館は昨年、新規公民館事業として「はつらつ手良塾」を発足した。地域の課題や歴史などをテーマに、塾生らが主体的に学んでいる。 -
富県小学校で食育カルタ
正しい食事のあり方について学ぼう竏窒ニ11日、伊那市富県小学校の1、2年生が、「食育カルタ」に挑戦した。
同校では今年、給食週間に合わせて学年別の食育講座を開くことを決め、昨年県や食に関連するボランティアなどで発足した「上伊那食育キャラバン隊」を招いた。同キャラバン隊は、これまでも地区の公民館などから依頼を受け、食育の大切さを伝えるための情報発信をしてきたが、小学校での講座は今回が始めて。この日は、伊那保健所の清水昭子さんと県栄養士会伊那支部の富永志のぶさんが訪れ、1、2年生を対象に「食育カルタ」を実施した。
最初に、清水さんと富永さんは50音のカルタを読み上げながら食事のマナーや朝食の大切さなどを説明。その後のカルタ大会では、チームごとに分かれて対戦。1、2年生がペアとなり、先ほど学習したばかりのカルタを「はい」と元気良く取っていた。 -
伊那食品工業がくぬぎの杜を整備
伊那食品工業は、伊那市西春近の本社近くにある建設業者の旧社屋を買い取り、「くぬぎの杜(もり)」として整備した。会議などで使うほか、生涯学習の場として希望者に開放する。
敷地面積は1万1200平方メートル。2階建てで、延べ床面積は2400平方メートル。1階に海藻残さを有機肥料に野菜を作る「ぱぱ菜農園」の事務所と海藻倉庫、2階に大ホール(470平方メートル)、小ホール、会議室などを設けた。施設周辺のクヌギ林も整備した。
買収や駐車場整備を含めた改装費は約2億円。
塚越寛会長は「勉強したいという意識を持っている団塊の世代がいる。有効に使ってもらえるよう、安い料金で貸し出す」と話している。
すでに絵画教室の申し込みが入っている。
問い合わせは、伊那食品の総務(TEL78・1121)へ。 -
小学校のスキー・スノボ教室始まる 富小一番乗り
伊那市の富県小学校の3竏・年生(98人)を対象としたスキー・スノーボード教室が11日、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートであった。児童たちは晴天の中、笑い声を響かせながらシュプールを繰り返し描きながら楽しんだ。
市内の小学校の中で今シーズン、最も早く教室を開いた。3・4年生は全員がスキーを、5・6年生はスキーと4年前から取り入れたスノーボードのいずれかを選んで技術の取得を目指した。
教室は、個々の能力に応じて12グループに分かれ、同スキー場のインストラクターが指導。初心者はブーツの履き方、スキー板をハの字にして滑る「プルークボーゲン」などを学んだ。
半日も立つと全員がリフトに乗って、約1キロのゲレンデを滑り下りるほど上達。児童らは、何度も転び雪の感触を味わいながら思い思いに滑降を満喫した。 -
「伊那スキークラブ」会員を募集
伊那市を中心としたスキー・スノーボード愛好者でつくる「伊那スキークラブ」(田口正彦会長、220人)は、クラブ員を募集している。10日夜、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートで始まった、クラブ員対象の技術研修会への参加も呼び掛けている。
本年で53年目を迎える伝統あるスキークラブ。クラブ員は、中学生や定年退職した70歳代の高齢者など幅広い世代の愛好者でつくる。技術向上のみならず、仲間作りを目的にクラブ員を幅広く募集。技術研修会への体験参加(無料)も受け付けている。
技術研修会は年間行事の一環で、3月7日までの計8回を予定。技術検定の資格取得や各種大会へ出場を目指す人、初心者などを対象としている。スキー、スノーボードの滑走技術の習得のため、メンバーの中の指導有資格者らを講師に、レベル別のグループをつくり夜間、講習会を開いている。
クラブの年会費は4千円、入会金は3千円。入会すると、各連盟主催の大会へ出場できるという。田口会長は「昔、スキーをやっていた団塊世代の人たちが退職後の趣味として、また始めてみるのもいいと思う」と話している。
10日夜、中央道伊那スキーリゾートで始まったクラブ員の技術研修会 -
第21回伊那消防組合職員意見発表会
第21回伊那消防組合職員意見発表会は11日、箕輪町文化センターであり、同組合管内の4消防署から7人が出場し、日ごろの消防、救助活動などを題材に肌で感じたことなどを発表した。伊那消防組合消防本部の主催。
箕輪消防署の荻原大輔消防士(25)が「
OVER THE BORDER縲恪窓ォを越えて縲怐vと題した意見発表で最優秀賞を獲得。優秀賞は、伊那消防署の下倉剛雄消防士(25)、高遠消防署の伊藤政史消防副士長(32)が選ばれた。
入署して2年目の荻原消防士は、昨年の7月豪雨災害で体験した、管轄に縛られた活動のもどかしさを訴えた。「各消防本部、市町村で複雑な事情があると思うが新人の私だからこそ素朴に持つ疑問。すぐそばで困っている人がいれば手を貸してあげたい」とした。
現在、国、県が進めている消防の広域化を図れば、管轄を越えて活動ができる竏窒ニ制度改正を熱望。「東海地震では伊那谷に被害が出ると予想される今だからこそ、私は提案したい。救う命に国境はないと確信している」と強調した。
最優秀賞者の荻原消防士は、県内の14消防本部の代表者が集まる県消防職員意見発表会(2月8日、伊那市)に出場。「初めての出場となるが自分の意見を大きな声で伝えたい」と意気込みを語った。 -
春を告げる素朴な花、プリムラ
ラテン語で「最初の」という意味を持つプリムラ、ほかの花に先駆けて春一番に咲く「報春花」、プリムラ属は北半球を中心に500種類以上が自生し、様々な園芸種が作出されている。今回は最もポピュラーなイギリス生まれのポリアンサ、中国原産のマラコイデス、オプコニカについて、伊那市東春近の導楽園の酒井富貴社長と、伊那種苗園の酒井信社長にお聞きした(大口国江)。
##(中見出し)
ジュリアン、ポリアンサを37万鉢栽培する導楽園、育種にも意欲的
伊那市東春近の天竜河畔に白く輝く7連棟のガラス温室、11棟のビニールハウスが続く。ジュリアン30万鉢をはじめ、バラ咲き、蛇の目咲きなどポリアン系37万鉢を栽培する。早生系のジュリアン、ポリアンサの出荷がほぼ終り、新春から中輪系バラ咲きや、蛇の目咲きの新品種ジュエリーオブクイーンの出荷が始まった。
同園のプリムラ栽培歴は長い、先代、酒井幸保さん(現社長の夫)の時から、すでに30年余。自家採りの種を5月下旬縲・月にプラグにまく。種は好光性のため、覆土しない。1週間位で発芽する。7月中旬、本葉2、3枚で6センチポットに移植。11月中旬から小輪で耐寒性に優れたジュリアンがポッとひとつ、続いて、ポッポッと咲き、やがて何万鉢もワッと咲く。花が4、5輪咲いた鉢から、名古屋や関東方面に出荷する。12月になると、大輪のポリアンサも咲き出す。
出荷作業は枯れ葉や花を取り、形を整え、ジュリアンは1ケースに24個、パッと目立つ黄色を中心に、ピンク、赤、紫と色をそろえ、彩りよく並べる。中・大輪系は1ケース20鉢を並べる。
出荷作業が1段落すると、種採り作業に移る。プリムラは自家交配しない。雌しべが高いところにあり、雄しべが低いところにある。遠すぎて実を結ばない可哀想な花。そこで人工受粉し、様々な花を作出する。「気に入った花やきれいな花を選び、他の株の花粉をつけて、交配し育種している」。
黄色に赤の縁取りのある花を先代の幸保さんの「幸」と現社長の富貴さんの「貴」を組み合わせて名付けた「幸貴」。ピンクからオレンジと色の変化が楽しめる「暁」の2種類を育種し、品種登録出願中である。
3代目を継ぐ大さんも育種に熱心で、突然変異の中から花弁が細く、日本桜草の雰囲気を持つ花や、筒咲き、絞り咲きなど、特徴ある花を選び、だれも見たことにない新しい花づくりをしている。大さんが作出した新品種もまもなくデビューする。
##(中見だし)
苗生産とマラコイデス、オプコニカを栽培する伊那種苗園
広域農道沿いに広がる東春近木裏原に、一風変わった角型ハウスの一群がある。標高が高く、夏涼しい同園は、プリムラの苗栽培の適地で、暖地からの委託で50万本生産する。鉢花で出荷するのはジュリアン2万鉢、マラコイデス3万鉢、オプコニカ2千鉢と少ない。
マラコイディス
小さな花を密集させる繊細な姿が愛される。自家採りの種を6月に蒔き、12月から咲き始め、1月から出荷が始まった。ピンクの濃淡を中心に、白、赤、紫と多彩。縁取りのある「蛇の目」も各色そろう。
ボリウムを普通のマラコイデスの5分の1以下と、コンパクトにした「ポシェット」もある。従来はピンクの濃淡の2種類しか無かったが、同園で、マラコイデスの中から、かちっとまとまったものを選別し、赤、紫、蛇の目など5種類を作出した。「場所を取らず、どこにも置ける小ささ、かわいらしさで人気がある。マラコイデスは過湿にすると、灰色カビ病が発生する。鉢土が乾いたら、たっぷり水をやるといい。5月頃まで楽しめる」。
オプコニカ
葉裏の毛に「プリミン」という毒素を分泌する品種もあり、かぶれる人もいるから注意が必要。白から濃紫、または真紅にと、鮮やかな花色の変化、6カ月も咲き続け寿命の長さから、根強いファンもいる。「直接触らず、手袋をはめて作業をするといい」とか。
このほか、くすんだ葉色、シックで可れんな花「シネンシス」もプリムラの仲間、これから咲き始める。 -
聞こえるニュースボックス、07年度導入を目指し準備が進む
伊那市は、ブロードバンドを活用した音声情報配信システム「きこえるニュースボックス」の07年度導入を目指し、着々と準備を進めている。点字や録音テープから日常情報を得ている視覚障害者に、よりタイムリーな日常情報を提供するために開発を進めてきたもので、機械は3月までには完成したいとしている。
担当職員は「実証実験で使っていただいたのは10人という少ない人数なので、なるべく多くの人に受け入れてもらえるような体系を確立していきたいと考えている」と話す。 聞こえるニュースボックスは、配信された文章情報をシステムが音声化し、それを利用者へと配信することで迅速な情報提供を実現したもの。利用者は、多数のコンテンツから自分が必要とする情報を選び、子機で音声情報を聞くことができるようになっている。
昨年の2縲・月に実施した実証実験では「緊急医情報が聞けてよかった」「迅速に聞ける地元の情報が楽しみだった」などといった喜びの反響があった反面、「操作の仕方をもっと簡単にしてほしい」「お悔やみ情報やゴミ収集日の情報を入れてほしい」「コンテンツを充実させてほしい」など、さまざまな要望もあり、この1年を改良期間としてきた。
今後は利用料の設定やコンテンツの運営方法などを検討していく。 -
高遠北小で書き初め展示
伊那市高遠町の高遠北小学校(宇治正隆校長、62人)は10日、授業で書道を習っている3年生以上が、年末年始休業中に仕上げた書き初めの作品を各教室の廊下へ展示した。19日まで。
3年生は「はつゆめ」、4年生は「はるの光」、5年生は「創造する心」、6年生は「希望の春」の文字が冬休みの課題。それぞれ、今年の願いを込めた力作を並べている。
3年生は、今年度4月から毛筆習字の学習を開始。事前に授業で書く文字を学び、児童11人が休み中、自宅で練習した。短期間の休みで上達した子どももいて「練習の成果が出ている」と担任の宮島優子教諭は評価する。
宇津真気君(9つ)は、学校でもらった習字紙だけでは足りないほど練習した。「『め』の文字のバランスに苦労した。おかあさんに教えてもらいながら10枚以上練習した」と、満足いく出来映えに照れ笑いを見せていた。 -
伊那消防組合06年の火災状況
伊那消防組合は06年に管内で発生した火災状況をまとめた。火災件数84件(前年比8件減)、死者3人(同5人減)、負傷者6人(同1人増)、被害総額1億6700万8千円(同2275万6千円増)。「放火・放火の疑い」は前年に比べて1件増の16件で、枯れ草火災が例年より増え、半数を占めたという。
内訳は「建物」43件(同2件減)、「その他(廃材・土手焼き)」31件(同4件減)、「林野」が5件(同1件減)、「車両」が5件(同1件減)。焼損面積は、建物2308平方メートル、林野20・9アール、車両5台。焼損棟数は全焼17棟など計53棟で34世帯、81人が被災した。
原因は、「放火・放火の疑い」(16件)、「たき火」(12件)、「火遊び」(6件)、「電気機器」(6件)の順で多い。
市町村別の火災発生数は、3市町村合併に伴い前年比4件増の伊那市47件(高遠町5件、長谷0件)のほか、辰野町が1件増の11件。箕輪町は同数の14件、南箕輪村は前年2番目に多い件数だったが6件減の12件だった。
同消防組合によると05年現在、全国的に見て出火原因は、「放火」が8年連続の上位で、火災件数の3割を占めるという。署員は放火予防対策として、家の周りを整理整とんしたり、センサーライトを設置したりするだけで効果があると呼び掛けている。
死者1人を出した伊那市高遠山室の住宅火災(昨年12月6日) -
東春近小で慶祝音楽鑑賞
伊那市の東春近小学校で9日、3学期の始業式に合わせ、慶祝音楽鑑賞があった。伊那三曲協会メンバー13人が箏(こと)・尺八で4曲を演奏、児童たちは気持ちを新たにスタートを切った。
音楽鑑賞は、新年の出発に当たり、日本古来の音楽に触れる機会を持とうと始まった。18回目を数え、例年、伊那三曲協会に依頼している。
昨年2月、伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが開通したことから、曲目に「伊那の春」「木曽路の旅」を選んだ。
体育館に集まった児童たちは、しっとりとした音色に耳を傾け「富士山」を一緒に歌った。
三曲協会は、上伊那の小中高校の要望に応じて箏を指導し、日本音楽の普及に努めている。同校は2月、6年生を対象にした邦楽教室を開く予定。
10日には箕輪西小へ出向き、初めて演奏する。 -
県議選・向山公人氏が新春初顔合わせ会
伊那市区県議・向山公人氏の後援会「公友会」の新春初顔合わせ会が7日、伊那商工会議所であった。今春の県議選に出馬表明した向山氏は、決意を新たに、3選をねらう。
向山氏は、村井県知事の誕生で「新たな一歩を踏み出した。県政や地域の問題を話し合って解決する環境が整った」と述べた。「普段着のままの政治」を信条に掲げ「南北格差をなくし、均衡ある県土づくりをしたい。新しい方向づけのために力添えしていただきたい」と支援を求めた。
そのあと、来賓の宮下一郎衆院議員、吉田博美参院議員、小坂市長ら6人が激励の言葉を送り、国道153号伊那バイパス建設の促進などを期待した。 -
住民の安全確保へ決意新た 伊那市消防団出初め式
伊那市消防団(田畑安彦団長・1156人)の出初め式は8日、中央市街地などであった。同市と高遠町、長谷村が合併して生まれた新消防団として初の同式。団員ら約800人の大所帯が市街地を分列行進するなど、集まった市民らをわかせた。
分列行進は、参加した消防団、赤十字奉仕団、少年少女消防クラブ員らのほか、各分団のポンプ車など60台が出動。入舟交差点縲廱R伊那市駅の800メートル間を、500メートル以上の列を成して移動した。
先頭のラッパ隊から最後尾の長谷消防団車両までの一行を観客は、カメラで撮影したり、手を振って応援するなどして見守った。新市とともに誕生した新消防団の団員らは、きびきびとした行進で勇姿を披露した。
天竜川大橋の右岸上流では、消防ポンプ11台とはしご車などの消防車両5台の計16台が1分間の一斉放水をして、消火能力の高さを誇示した。
06年伊那市の火災件数は46件(前年比3件増)、損害額は6300万円(同約2千300万円増)。団員の出動状況は、7月豪雨災害の影響もあり延べ5426人(同4688人増)だった。 -
かんてんぱぱで今井いさおさん憧憬(どうけい)画の旅
幼いころに記憶した風景に自身の思いを込めて描く今井いさおさん(64)=岡谷市=による「今井いさお竏駐イ憬(どうけい)画の旅竏秩vが9日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。懐かしさや温かさを今に伝える水彩画20点が、訪れた人たちの心を和ませている。
デザイン関係の職業を辞め、現在の活動を始めたのは7年前。木合板に不透明水彩を用い、油絵のようなタッチを再現する一方、油絵の具ではできないグラデーションを巧みに表現している。「憧憬画」というオリジナルの呼び名で幼いころの記憶などを心象風景として描いており、昭和20年代の上諏訪駅前を描いた作品もある。
今回は伊那谷の風景を描いた作品も展示。平和への願いを込めて描いた作品「み返り峠」は、南方に出向いた兵士は戦地の海に浮かぶ島にふるさとを重ねて見たのではないか竏窒ニの思いから描いた。
今井さんは「今は失われてしまった昔の風景を描くことを通じて、見る人にも昔の記憶を懐かしんでほしい」話している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。 -
雪遊び
この冬一番の大雪となった6日、雪かきに追われる大人を尻目に雪遊びを楽しむ子どもたちの姿が各地で見られた。
冬休みに合わせて東京から伊那市へ帰省していたある家族は、そのさなかに大雪に遭遇。今年初めての雪遊びとなった。
長男は前日に「雪が降りますように」とお祈りをしていたため、その喜びもひとしお。寒さに顔を赤らめながら、妹を乗せたそりを元気良く引っ張っていた=写真。
また、町内各地には個性豊かな雪だるま並んだほか、雪合戦をする子どもたちもおり、冬休みの最後に贈られた自然からのプレゼントを喜んだ。 -
木下茂人県議後援会新年祝賀会
伊那市の県議、木下茂人氏の後援会「伊那新風会」の新年祝賀会が6日、市民会館であった。今春の県議選に出馬を表明している木下氏が4選に向けて決意を示したほか、来賓らが激励の言葉を寄せた。
昨年の県知事選で支持した村井知事の誕生について木下氏は「誠実と信頼関係が生まれ、話し合って問題を解決していく環境ができた」としたうえで「先送りとなっている県政課題も山積している」と指摘。「県政の発展のために微力を尽くしたい」と出馬にあらめて決意を述べた。
また、公約に掲げる8事項のうち、均衡行政や産業振興について語り、「市民にかかりつけの議員になり、県政に反映させたい」と訴え、支援を求めた。
来賓として、宮下一郎衆院議員や吉田博美参院議員、小坂樫男市長らがあいさつ。小坂市長は昨年の村井県政の誕生に触れ「6年間の空白期間は腹の煮え繰り返る思いだったが、ようやく正常に戻った」とし、木下県議に向け「空白を取り戻すために、県政で活躍してもらいたい」と激励した。 -
伊那市立図書館恒例・新春かるた大会
伊那市荒井の市立図書館で6日、9回目となる新春かるた会があった。市内から幼児や児童ら7人が参加し、職員が用意した、キャラクターかるたなどバラエティーに富んだ約20種類を楽しみ、新年の伝統文化を味わった。
「小さな体におしゃれな羽もニイニイゼミ」などの読み札で絵札を取る、昆虫や日本の昔話などのかるたがある中、それぞれが好みのかるたを選んで満喫。参加者には「おばけかるた」が一番の人気だった。今年、新たに加わった同市書店組合が発売した「新伊那市かるた」も楽しんだ。
子どもたちは、職員が読み上げると、すばやく「あった!」と手を伸ばし合うなどの攻防。お手つきをすると照れ笑いを見せるなど、笑い声が絶えないまま白熱したかるた取りを展開した。
敬愛幼稚園年長の十文字まよちゃん(6つ)は「こんなにいっぱいのかるたを見たのは初めて。選ぶのに迷っちゃう」と話していた。 -
はら美術で折井宏光さんの日本画展
数少ない歴史画の継承者として活躍する日本画家・折井宏光さん(68)=諏訪市=による新春企画「歴史画を描く折井宏光日本画展」が9日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。武田信玄や木曽義仲、源義経などを描いた約30点が、訪れた人の目を楽しませている。
日本美術院の春秋の院展で数々の作品を入選させ、89年からは特待として歴史画を描き続けている折井さん。40年前に高校の美術教諭として勤務していた上伊那への思い入れは強く、当時からの友人の中には著名な地元作家もいる。企画展も友人らの後押しがあって実現した。
今回は展覧会に入選した大作も展示。04年の前田青邨記念賞展で入選した「木曽義仲」は、義仲が後白河法王の法住寺殿に攻め入った一場面をとらえた。どの作品も時代考証を正確にとらえており、当時の臨場感を今に伝える。
折井さんは「歴史画には一つのロマンがある。今回はそれを説明する色紙も展示しているので、これらを手がかりにしながら『こういう場面を描いたんだ』と感じてほしい」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。
また7日には、折井さんによるギャラリートークもある。午後1時から。入場無料。 -
上伊那の大手企業が仕事始め
上伊那の大手企業の一部が5日、仕事始めとなり、志も新たに07年業務をスタートした。
コンデンサーを中心とする電子部品製造のルビコン(本社・伊那市、勝山修一社長)は、西箕輪の本社で仕事始め式を開き、登内英夫会長と勝山修一社長が年頭あいさつをし、「全社一丸で日本一を目指そう」とした本年のスローガンに触れた。
登内会長は、一昨年の赤字から回復を成し遂げた昨年の社員の努力を称え、「みなさんの努力で社員が誇りに思える日本一の会社を必ず実現してほしい」と力説。その上で、真剣な取り組みでミスをなくすことや、全従業員が友愛、協調、努力の3つを持ち合うことの重要さを訴えた。
勝山社長は、「日本一を目指すということは世界一を目指すのと同じ。それをしっかり留めておいてほしい」とし、全社的な中長期計画を作成する中で、日本一の会社を目指す決意を示した。 -
年始訓話
01年度に赤字を出し、企業の体質強化に取り組んできた。06年度は8縲・0%の営業利益の壁をクリアできるだろう。毎日の頑張りの積み重ね、マーケットの好況に支えられている。連結決算で収益性の回復が遅れているが、対応策を取っている。売上、収益で、第5の危機を脱しつつある。
もう一つ大事なことは「安全」と「品質」。産業界、経済界を見渡すと、エレベーターやガス湯沸し器など命を落とす大きな事故が起きている。経営の欠陥を認めざるを得ない。工業製品が広く使われる中で、安全をおろそかにすることが企業の致命的になると認識する。
KOAは、売上の85%の製品を日本で作っている。売上の半分は海外で成り立っている。輸出が多く、為替の変動、原油高など影響を受けながらも、六十数年、生きてきた。生まれ育った伊那谷でものづくりを続け、地域社会に貢献できる企業でありたい。
この5年、10年、KPS(改善活動)の第2ステージ、技術分野、人材にエネルギーを投入してきた。
KOAの製品は、突き詰めれば社員一人ひとりの能力にかかっている。お客さまの満足を保証できるものを作っているから大丈夫ですと言える会社にしたい。 -
伊那市・親子スキー教室 繰り返しシュプール描いて
伊那市教育委員会は5日、同市西春近の中央道伊那スキーリゾートで、小学生と保護者を対象とした恒例のスキー教室を開いた。暖冬の影響で積雪は少ないものの天候には恵まれスキー日和。市内から5家族14人が受講し、白銀のゲレンデで雪の感触を味わいながら技術習得を目指した。
初心者から何度か滑ったことのある経験者までをレベルに合わせ2班に分け、市体育協会スキー部員2人が指導。昨年と同様、少人数参加だったため受講生らは指導をみっちりと受けた。
初めてスキーを習う人たちは用具の使い方から学習し、経験者は板をハの字にして滑るプルークボーゲン、板を平行にして滑走するパラレルを学習。それぞれ滑り方のコツをつかむと繰り返しゲレンデにシュプールを描いて楽しんだ。
小学校4年生の二男と参加の40代女性は「初めて滑る息子の上達ぶりに関心。今シーズンも機会があれば家族で滑りにきたい」と話していた。 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・8日まで
伊那市美篶の押し花インストラクターの赤羽栄子さんの作品展「水に魅せられて」は8日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。同ホールでは3回目の個展。風景画を中心とした新作70点を含む115点を展示販売している。
永遠のテーマである「水」を題材とした渓谷や滝を表現した新作を出品。「しなやかでたくましい水は、いやしと元気を与えてくれる」と赤羽さん。上田市の巣栗渓谷、茅野市の大滝など、本物と見間違えるほどの力作に人々の足が止まっている。
身近な山や自分の庭で採集した草花を使って四季折々の風景を描写した。紅葉したカエデやハゼの葉を使った「赤富士」などの作品もある。赤羽さんは「植物の命を頂いて、それを永く生かすことが押し花の魅力」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
小正月の伝統「繭玉づくり」
養蚕の降盛を願う小正月の風物詩「繭玉(まゆだま)づくり」竏秩B5日、伊那市美篶笠原北村の会所「広得館」で、地域の児童や保護者ら約40人が集まり、忘れ去られつつある伝統行事を皆で体験した。
「子どもたちに伝統を伝承しよう」と、同地区のボランティアグループと高齢者クラブが始めた恒例行事。メンバーの諸田秀さん(77)によると「昔はどの家でもお蚕さまを飼っていたため、繭玉づくりは各家庭で行われていた」という。
熱湯で練った3キロの米の粉を食紅で色付けし、紅白の繭玉を約150個仕上げ、高さ2メートルほどのソヨゴの木の枝に刺した。中には本年の干支(えと)のイノシシ型のユニークな繭もあり、熱心に作業する子どもたちの表情は笑顔で絶えなかった。
この日は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った、もちを短冊形に切った「稲穂」もつくった。これらは7日、地元のどんど焼きで各家庭のしめ縄などと一緒に焼いて、それぞれの願いを天に届けるという。